JPH0613822B2

JPH0613822B2 - エントランスフロア−の電磁遮蔽方式

Info

Publication number: JPH0613822B2
Application number: JP61172629A
Authority: JP
Inventors: 高橋　　毅; 素裕越山; 陽児諸井; 弘道冨丘; 允宜西山; 仁桜井; 善文伊藤
Original assignee: Shimizu Construction Co Ltd
Current assignee: Shimizu Construction Co Ltd
Priority date: 1986-07-22
Filing date: 1986-07-22
Publication date: 1994-02-23
Anticipated expiration: 2009-02-23
Also published as: JPS6327689A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、電波を利用した情報ネットワーク・システム
を採用するのに好適な電磁遮蔽構造のインテリジェント
ビルにおけるエントランスフロアーの電磁遮蔽方式に関
する。

〔従来の技術〕

一般にインテリジェントビルでは、複合電子交換機やコ
ンピュータ等の情報通信設備を共同利用してビル内や外
部との情報通信が行われるが、情報に対する価値感の高
まり、ニーズの多様化、個性化に伴って情報量が増大し
ている。かかる状況下にあって、安いコストで如何にし
てより迅速に必要な情報を伝達できるようにするかがビ
ルにおける課題になっている。インテリジェントビルに
おいてこのような課題に応えるものとして、光ファイバ
ー・ケーブルや同軸ケーブルを利用したデータハイウェ
イ方式による情報ネットワークが検討され、提案されて
いる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、光ファイバー・ケーブルや同軸ケーブルを利用
したデータハイウェイ方式では、光ファイバー・ケーブ
ルや同軸ケーブルをインテリジェントビル内の隅々（各
端末機器）にまで張りめぐらさなければならず、ケーブ
ル敷設のために要する工費や工期などが無視できないも
のになる。

また、ビル内の情報通信に電波を使えばケーブル敷設は
必要なくなるが、この場合、一方では、外部ヘノイズ電
波を放出することから５０ＧＨｚまでは電波法上の規制
を受けることになり、他方では、外部からの電波や内部
のテレビ中間周波、ワイヤレスマイクの電波等によりシ
ステムが誤動作するという問題が生じる。

そこで本件出願人は、躯体及び窓や出入口などの開口部
に電磁遮蔽材を使用してビル全体を電磁遮蔽構造にする
ことによって、電波によるビル内の通信を可能にしたイ
ンテリジェントビルの提案を種々行っている。この場
合、例えば躯体では、フェライト入りコンクリートや導
電性メッシュいりコンクリートを使い、また、窓や出入
口などでは、メッシュ入りのガラスや導電性フィルムを
張り付けたガラスなどを使ってビル全体の電磁遮蔽性能
を確保している。

しかし、単に出入口扉に電磁遮蔽構造のものを使用する
だけでは、出入口が開放状態になると、そこから電波漏
れが生じて電磁遮蔽性能が確保できなくなるという問題
がある。この問題を回避する手段として電磁遮蔽構造の
二重扉や回転扉によりエントランスフロアーを構成する
電磁遮蔽方式がある。しかしながら、二重扉方式は、自
動開閉を行うことはできるが、出入者が同時に現れた場
合には両方の扉が同時に開いてしまい、電磁遮蔽性能が
確保できないという欠点がある。また、回転扉方式は、
必ず１枚の扉が閉まるような構造にするため電磁遮蔽性
能は確保できるが、構造上からくる安全性の問題があり
人手による開閉するため、出入りに不便で煩わしさを利
用者に感じさせるという欠点がある。

本発明は、上記の問題点を解決するものであって、出入
者の往来が頻繁にあっても確実に電磁遮蔽することがで
きるエントランスフロアーの電極遮蔽方式の提供を目的
とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのために本発明のエントランスフロアーの電磁遮蔽方
式は、躯体及び窓や出入口などの開口部に電磁遮蔽材を
使用してビル全体を電磁遮蔽構造にしたインテリジェン
トビルにおいて、電磁遮蔽性能を有する３つの出入口扉
によってビルの出入口通路を仕切り、該３つの出入口扉
によってビルの出入口通路の内側と外側とを電磁遮蔽す
るように構成したことを特徴とするものである。

〔作用〕本発明のエントランスフロアーの電磁遮蔽方式では、電
磁遮蔽性能を有する３つの出入口扉によってビルの出入
口通路を仕切り、２つの風除室を設けるので、出入者が
同時に出入口付近まで来て両側の出入口扉が開いても、
中央の出入口扉が閉まったままになるため、電磁遮蔽性
能が確保される。また、出入者が多い場合においても、
３重の出入口扉ののうち１つは必ず閉まっているように
インターロック制御して開閉することによって、出入り
に不便さを与えることなく確実に電磁遮蔽性能が確保で
きる。

〔実施例〕

以下、実施例を図面を参照しつつ説明する。

第１図は本発明に係るエントランスフロアーの電磁遮蔽
方式の１実施例を説明するための図であり、１ないし６
は扉、７は壁を示す。

第１図に示す例は、入口用の扉１ないし３と出口用の扉
４ないし６とを有する出入口を示したものであり、扉１
ないし６は、導電性メッシュやフィルムを使い、壁７
は、フェライト入りや導電性メッシュ入り等のコンクリ
ートを使ったそれぞれ電磁遮蔽構造のものである。そし
て、外（図示上方）から内（図示下方）へ入る場合には
扉１ないし３のそれぞれのセンサーで進入者を感知して
扉を順々に自動開閉し、内から外へ出る場合には扉４な
いし６のそれぞれのセンサーで進出者を感知して扉を順
々に自動開閉する。従って、出入者が同時にあり両側の
出入口Ａ，Ｃの扉が開いても、中央の出入口Ｂの扉は閉
まっているので、電磁遮蔽性能が確保できる。なお、出
入口Ａ，Ｂ，Ｃでそれぞれ入口用又は出口用のいずれか
の扉が開いていると電磁遮蔽性能が確保できなくなるの
で、出入者が続いても電磁遮蔽性能を確保するために
は、第１図に示す扉の構成において、常に出入口Ａ，
Ｂ，Ｃのうち１ケ所は閉じている（他の出入口が２ケ所
共開いている場合には、最後の出入口が開かない）よう
に開閉制御すればよい。

第２図は出入口扉の開閉制御システムの１実施例構成を
示す図であり、１１ないし１６はセンサー、１７ないし
１９は論理処理部、２０ないし２２はドア制御部、２３
ないし２５はドア開閉機構を示す。センサー１１ないし
１６は、扉１ないし６に対応して出入者を検知するもの
であり、論理処理部１７ないし１９は、出入口Ａ，Ｂ，
Ｃに対応して扉開閉のための論理処理を行うものであ
り、センサー１１ないし１６からの出入者検知信号及び
他の扉の開閉状態信号より対応する扉の開閉判断を行
う。扉の開閉判断は、出入者を検知した場合において、
他の２ケ所の出入口における入口用及び出口用の扉の開
閉状態を調べ、２ケ所の出入口で少なくとも入口用又は
出口用の扉が開いているときは扉の開をロックし、少な
くとも一方の出入口の扉が全て閉じたときに前記ロック
を解除してドア制御部に対して扉の開信号を送出する。
ドア制御部２０ないし２２は、論理処理部１７ないし１
９からの開信号を受けてドア開閉機構２３ないし２５を
開閉制御するものであり、ドア開閉機構２３ないし２５
は、それぞれ入口用及び出口用の扉１ないし６を開閉す
る機構である。

次に、具体的な出入者の通行例に対応して扉の開閉判
断、制御を説明する。まず、外からの進入者が出口口Ａ
の扉１の前まで来ると、センサー１１により進入者が検
知される。このとき扉１ないし６は全て閉まっていると
すると、論理処理部１７は、進入者を検知している間、
ドア制御部２０に対して扉１の開信号を送出する。この
開信号によってドア制御部２０は、ドア開閉機構２３を
制御して扉１を設け、開信号がなくなると所定のシーケ
ンス動作に伴って扉１を閉める。進入者がさらに出入口
Ｂ，Ｃの前までくると同様にして扉２，３が開閉制御さ
れる。

ところで、進入者が出入口Ｂに来て扉２が開いていると
き、後続の進入者が出入口Ａに来ると、前記と同様に出
入口Ａの扉１が開く。さらにこのとき出入口Ｃに進出者
が来た場合には、センサー１４で進出者が検知される
が、この場合、論理処理部１９では、他方でドア開閉機
構２３，２４により扉１，２を開けている状態が検出さ
れるので、ドア制御部２２に対する扉４の開信号の送出
をロックする。従って、論理処理部１９では、この後扉
１，２のいずれかが閉まるのを待って、扉１，２のいず
れかが閉まったことを条件にしてドア制御部２２に対す
る扉４の開信号を送出する。

また、例えば扉２が閉まったことを条件として論理処理
部１９が扉４の開信号を送出し、扉４が開かれている状
態において、扉２を通って来た進入者が扉３の前に来る
と、論理処理部１９は、出入口Ｂの扉２，５が開いてい
ないので、ドア制御部２２に対して扉３の開信号も送出
する。従って、この場合には、出入口Ａ，Ｃにおいて扉
１，３、４が開くことになる。

以上のように論理処理部１７では、出入口Ａの扉１，６
に対応するセンサー１１，１６により出入者を監視する
と共に、出入口Ｂ，Ｃの扉２ないし５の開閉状態を監視
することによって、扉１，６の前に出入者が来た場合に
は出入口Ｂ，Ｃの少なくとも一方の扉が全て閉まってい
ることを条件にして扉１，６の開信号を送出し、出入口
Ｂ，Ｃの双方において少なくとも一方の扉が開いている
ことを条件にして扉１，６の開信号の送出をロックす
る。論理処理部１８，１９においても同様である。

なお、本発明は、種々の変形が可能であり、上記実施例
に限定されるものではない。例えば上記実施例では、入
口用及び出口用の扉を別々に備えるものを示したが、入
口用及び出口用を共用したものでもよいし、入口用と出
口用との間に遮蔽層を設け、同時に３つの扉が開く確率
を大幅に削減するようにしてもよい。また、扉の構造は
回転開閉式であってもスライド開閉式であってもその他
の方式であってもよい。さらには、扉や壁は如何なる電
磁遮蔽構造のものであってもよいことはいうまでもな
い。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、３ケ
所の扉によって出入口通路を２つの風除室に分割するの
で、出入者が同時に出入口に到来して２ケ所の扉が開い
ても１ケ所の扉が閉状態となり、電波の漏洩を防止する
ことができる。また、３ケ所の扉が同時に開かないよう
に扉の開閉をインターロック制御することによって、確
実に外と内との電磁遮蔽を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るエントランスフロアーの電磁遮蔽
方式の１実施例を説明するための図、第２図は出入口扉
の開閉制御システムの１実施例構成を示す図である。１ないし６……扉、７……壁、１１ないし１６……セン
サー、１７ないし１９……論理処理部、２０ないし２２
……ドア制御部、２３ないし２５……ドア開閉機構。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者冨丘弘道東京都中央区京橋２丁目16番１号清水建設株式会社内 (72)発明者西山允宜東京都中央区京橋２丁目16番１号清水建設株式会社内 (72)発明者桜井仁東京都中央区京橋２丁目16番１号清水建設株式会社内 (72)発明者伊藤善文東京都中央区京橋２丁目16番１号清水建設株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】躯体及び窓や出入口などの開口部に電磁遮
蔽材を使用してビル全体を電磁遮蔽構造にしたインテリ
ジェントビルにおいて、電磁遮蔽性能を有する３つの出
入口扉によってビルの出入口通路を仕切り、該３つの出
入口扉によってビルの出入口通路の内側と外側とを電磁
遮蔽するように構成したことを特徴とするエントランス
フロアーの電磁遮蔽方式。
【請求項２】３つの出入口扉のそれぞれの開閉制御は、
他の２つの出入口扉の少なくとも一方が閉まっているこ
とを条件にして開放し、他のいずれの出入口扉も開いて
いることを条件にして開放をロックすることを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載のエントランスフロアーの
電磁遮蔽方式。