JPH0613807U - 内視鏡処置具 - Google Patents
内視鏡処置具Info
- Publication number
- JPH0613807U JPH0613807U JP5782492U JP5782492U JPH0613807U JP H0613807 U JPH0613807 U JP H0613807U JP 5782492 U JP5782492 U JP 5782492U JP 5782492 U JP5782492 U JP 5782492U JP H0613807 U JPH0613807 U JP H0613807U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鉗子開閉時の振動に起因した噛切部の消失を
防止する。 【構成】 先端部分に噛切部17を有したカップ形状の
本体部12と、第1のピン孔14,第2のピン孔15を
備えた連結片13とにより鉗子11を構成し、一対の鉗
子11を開閉自在構造で組み立てる。鉗子全体を気孔率
0.1〜20%の焼結体で形成し、鉗子開閉時の振動を
空孔で吸引して、噛切部17への伝播を防止し、噛切部
17の消失を防止する。
防止する。 【構成】 先端部分に噛切部17を有したカップ形状の
本体部12と、第1のピン孔14,第2のピン孔15を
備えた連結片13とにより鉗子11を構成し、一対の鉗
子11を開閉自在構造で組み立てる。鉗子全体を気孔率
0.1〜20%の焼結体で形成し、鉗子開閉時の振動を
空孔で吸引して、噛切部17への伝播を防止し、噛切部
17の消失を防止する。
Description
【0001】
本考案は内視鏡処置具に関する。
【0002】
近年の医療機器の高機能化に伴い、内視鏡分野においても機能の向上が行われ ており、生検鉗子などの処置具の形状も複雑化している。このような鉗子の製造 は特開平2−59240号公報に記載されるように、マシニングセンターなどの 自動加工機を使用して、中実の丸棒を機械切削することにより行っている。
【0003】 図10は上述した機械切削により加工された鉗子を有した従来の内視鏡処置具 を示す。鉗子1は先端部分に噛切部1aを有したカップ形状に成形されており、 一対が開閉自在に組み立てられている。各鉗子1は基端部分に連結片2がそれぞ れ延設されており、この連結片2が相互に接触するように突き合わされて、第1 の枢支ピン3により回動自在に連結されている。また、各連結片2の延設側の端 部には、皿リベット形状の第2の枢支ピン4を介して、リンク5が枢着されてい る。このリンク5はワイヤ継手金具6の先端部に第3の枢支ピン7を介して連結 されており、ワイヤ継手金具6を介して各リンク5は操作ワイヤ8に連結されて いる。9はリンク5および鉗子1の連結片2が装着されるすり割開口カバー、1 0は操作ワイヤ8が挿通する可撓性管である。このような構造の内視鏡処置具は 操作ワイヤ8を可撓性管10内で進退動させることにより、一対の鉗子1が第1 の枢支ピン3を支点として開閉し、病変等の切取りが行われる。
【0004】
しかしながら機械切削により加工された鉗子1は、その開閉時に連結片2が相 互に摺動し、この摺動によって発生した振動がほとんど減衰することなく、鉗子 1の先端部分まで伝播する。一般に鉗子は全長が数mm程度と小型であるため、 単品での加工精度および組立て精度上、カップ形状の半周程度が接触して噛切部 を構成するものではなく、先端の一部分のみが接触して噛切部1aを構成してい る。従って、噛切部1aは数mmの10分の1程度の寸法となっており、このよ うな小さな寸法の噛切部1aは上述した振動に基づいたずれを生じると、簡単に 消失する。このため、従来の内視鏡処置具は鉗子1の開閉作動により噛切部1a が消失し、病変等の切取りが困難となる問題を有していた。
【0005】 本考案は上記事情を考慮してなされたものであり、鉗子の開閉に起因した噛切 部の消失を有効に防止することが可能な内視鏡処置具を提供することを目的とす る。
【0006】
上記目的を達成するため本考案は、鉗子を気孔率0.1〜20%の金属粉また はセラミックス粉の焼結体により構成している。このような構成の鉗子は、その 開閉動作に伴った振動を空孔が吸収する。すなわち、開閉時の振動エネルギーは 空孔を変形させることにより消耗するため、鉗子の先端部分にまで伝播すること がなく、先端部分にずれを生じさせることがなくなり、ずれに起因した先端部分 の消失を防止できる。
【0007】 この場合、気孔率が0.1%未満では、振動エネルギーの吸収がほとんどなく なる一方、気孔率が20%以上では、鉗子の強度が低下して、曲がり、折れを生 じ易くなるため、気孔率は0.1〜20%の範囲が良好である。
【0008】
【実施例1】 図1および図2は本考案の実施例1の鉗子11を示す。この鉗子11はカップ 形状の本体部12と、本体部12から延設された連結片13とが一体的に形成さ れている。かかる鉗子11は一対が開閉自在に組み立てられることにより、病変 の切削等を行うものであり、連結片13には図10に示す第1の枢支ピン3が挿 入される第1のピン孔14が形成されると共に、リンク5と連結するための皿リ ベット形状の第2の枢支ピン4が挿入される第2のピン孔15が形成されている 。図2において、符号16で示す部分は第1の枢支ピン3により連結されること にその開閉時に鉗子11が相互に摺動する突き合わせ部であり、この突き合わせ 部16の摺動により振動が発生する。17はカップ形状の本体部12の先端部分 に形成された噛切部である。
【0009】 このような鉗子11は金属粉の焼結体により全体が成形されるものである。す なわち、SUS304Lのステンレス鋼粉末98wt%と、ステアリン酸亜鉛2 wt%とを混合攪拌器内で混合した後、ダイプレス鉗子の圧粉体を形成し、この 圧粉体をガス炉内で焼結して鉗子11が成形されている。このように成形された 鉗子11は気孔率が16%となっている。
【0010】 このような気孔率の焼結体からなる鉗子11は図10に示すように組み立てら れることにより、内視鏡処置具が構成される。そして、鉗子11を開閉すると、 突合わせ部16が摺動して振動を発生するが、この振動は焼結時に生じた残留空 孔に吸収される。すなわち、振動エネルギーは残留空孔を変形させることにより 、消耗するため、先端部分の噛切部17まで伝播することがなく、振動に起因し た噛切部17のずれが生じることがない。このため、噛切部17が消失すること がなく、良好な病変の切取りを行うことができる。
【0011】
【実施例2】 図3は本考案の実施例2の鉗子21を示し、図4ないし図9はこの鉗子21の 製造工程を示す。本実施例の鉗子21は以下のように製造される。まず、SUS 316Lのステンレス鋼粉末89wt%に対し、ポリスチレン、パラフィンおよ びステアリン酸からなるバインダー11wt%を加圧ニーダ30に投入する。図 4ないし図7はこの加圧ニーダ30を示し、混合室31内にブレード32が回転 可能に設けられている。この加圧ニーダ30をあらかじめ145℃に加熱してお き、図5に示すように混合室31内に上記材料を投入する。そして、ラム33を 降下させて材料を押し込み、図6に示す密閉状態でブレード32を回転させる。 ブレード32は50rmpの回転速度で30分回転し、これにより材料が混練さ れ、この混練の後、図7に示すように、ラム33を上昇させて、加圧ニーダ30 を傾倒させ、混練物35を取り出す。
【0012】 この混練物35を図8および図9に示す粉末射出成形に供する。粉末射出成形 装置は一対の金型41,42が型締めされることによりキャビティ43が形成さ れ、この型締め状態のキャビティ43内に上記混練物を射出する。射出後の固化 が終了した時点で、型開きして脱脂前の成形体44(グリーン体44)を取り出 す。次にこのグリーン体44を大気脱脂炉に入れ、10℃/Hの昇温速度で32 0℃まで加熱して脱脂する。そして、この脱脂体を10-4Torrの真空下で1 320℃まで加熱して焼結し、気孔率5%の鉗子21を成形する。
【0013】 この鉗子21は図3に示すように、カップ形状の本体部22と、本体部22か ら延設した連結片23とを備え、本体部22の先端部分には噛切部27が形成さ れている。また連結片23には第1の枢支ピン3(図10参照)が挿入される第 1のピン孔24が形成されると共に、ピン突起25が第1のピン孔24の先方に 形成されている。このピン突起25は図10に示すようにリンク5に挿入されて 、リンク5と鉗子21とを回動可能に連結するものである。
【0014】 このような本実施例の鉗子21を図10に示すように組み立てることにより内 視鏡処置具が組み立てられるが、鉗子21が気孔率5%の焼結体からなるため、 その開閉時の振動が噛切部27まで伝播することがなく、噛切部27の消失を防 止することができる。また、本実施例では、リンク5と連結するピン突起25を 備えているため、リンク5と鉗子との連結を行う第2の枢支ピン4(図10参照 )が不要となり、部品点数が削減されて、組み立てが簡単となるメリットがある 。
【0015】 なお、上記各実施例では、ステンレス鋼粉末の焼結体で鉗子を形成したが、他 の金属粉末でも良く、セラミックス粉末で焼結しても良い。
【0016】
以上の通り本考案は、空孔を有した焼結体により鉗子を形成したため、鉗子開 閉時の振動を吸収できて噛切部のずれがなくなり、ずれに起因した噛切部の消失 を防止できる。
【図1】本考案の実施例1の鉗子の平面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】実施例2の鉗子の側面図。
【図4】混練工程の断面図。
【図5】混練工程の断面図。
【図6】混練工程の断面図。
【図7】混練工程の断面図。
【図8】射出工程の断面図。
【図9】射出工程の断面図。
【図10】内視鏡処置具の断面図。
11 鉗子 12 本体部 13 連結片
Claims (1)
- 【請求項1】 気孔率0.1〜20%の金属粉またはセ
ラミックス粉の焼結体からなる鉗子を有することを特徴
とする内視鏡処置具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5782492U JP2551264Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 内視鏡処置具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5782492U JP2551264Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 内視鏡処置具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0613807U true JPH0613807U (ja) | 1994-02-22 |
JP2551264Y2 JP2551264Y2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=13066676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5782492U Expired - Lifetime JP2551264Y2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 内視鏡処置具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551264Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53152814U (ja) * | 1977-05-07 | 1978-12-01 | ||
JPS5516379U (ja) * | 1978-07-19 | 1980-02-01 |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP5782492U patent/JP2551264Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53152814U (ja) * | 1977-05-07 | 1978-12-01 | ||
JPS5516379U (ja) * | 1978-07-19 | 1980-02-01 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2551264Y2 (ja) | 1997-10-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970318 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |