JPH0613775B2 - 構築部材の打設方法 - Google Patents
構築部材の打設方法Info
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- JPH0613775B2 JPH0613775B2 JP61039508A JP3950886A JPH0613775B2 JP H0613775 B2 JPH0613775 B2 JP H0613775B2 JP 61039508 A JP61039508 A JP 61039508A JP 3950886 A JP3950886 A JP 3950886A JP H0613775 B2 JPH0613775 B2 JP H0613775B2
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- mold
- mortar
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Description
【発明の詳細な説明】 (a).産業上の利用分野 本発明は、理論水和量程度の水を含んだセメントから製
造された型枠部材を用いて、柱・梁等の構築部材を打設
する、構築部材の打設方法に関する。
造された型枠部材を用いて、柱・梁等の構築部材を打設
する、構築部材の打設方法に関する。
(b).従来の技術 出願人は特開昭60−218100において、セメント
と骨材との空練りを氷点下の雰囲気中で行い、その際
に、微粒子化させた氷をセメント中に投入して空練り
し、当該空練りの完了したセメントを同様に氷点下の雰
囲気で型枠中に投入して圧縮形成し、その後加熱してセ
メント中に混入された氷を溶解させることにより、当該
溶解した氷と周囲のセメントを反応させてセメントを固
化させる方法を提案している。
と骨材との空練りを氷点下の雰囲気中で行い、その際
に、微粒子化させた氷をセメント中に投入して空練り
し、当該空練りの完了したセメントを同様に氷点下の雰
囲気で型枠中に投入して圧縮形成し、その後加熱してセ
メント中に混入された氷を溶解させることにより、当該
溶解した氷と周囲のセメントを反応させてセメントを固
化させる方法を提案している。
(c).発明が解決しようとする問題点 この方法では、セメントをその理論水和量程度の水で凝
固させることが可能となり、高強度、高耐久性のコンク
リート・モルタル部材の製造が可能となる。そこで、こ
うした方法で製造されるコンクリート・モルタル部材を
どのように応用して活用するかが今後の課題となってい
る。
固させることが可能となり、高強度、高耐久性のコンク
リート・モルタル部材の製造が可能となる。そこで、こ
うした方法で製造されるコンクリート・モルタル部材を
どのように応用して活用するかが今後の課題となってい
る。
また、コンクリート・モルタル部材として、高強度の型
枠部材を形成し、捨て型枠として用いることも考えられ
るが、理論水和量程度の水を加えたセメントは、流動性
に全く欠け、通常の方法では、型枠を形成することは出
来ず、応用面において多くの問題があった。
枠部材を形成し、捨て型枠として用いることも考えられ
るが、理論水和量程度の水を加えたセメントは、流動性
に全く欠け、通常の方法では、型枠を形成することは出
来ず、応用面において多くの問題があった。
なお、こうした型枠部材を公知の遠心成形法により形成
しようとした場合に、流動性が全く無い理論水和量程度
の水が加えられたセメントを適正な状態で成形するに
は、極めて強い遠心力を必要とするために型枠を高速で
回転させる必要があるが、そうした流動性の無いセメン
トは型枠内での偏在が生じて回転に伴う振動が生じやす
く、安全上問題が多いばかりか、流動性が無いためにボ
イドのない状態で適正に形成されるか否か問題が多い。
しようとした場合に、流動性が全く無い理論水和量程度
の水が加えられたセメントを適正な状態で成形するに
は、極めて強い遠心力を必要とするために型枠を高速で
回転させる必要があるが、そうした流動性の無いセメン
トは型枠内での偏在が生じて回転に伴う振動が生じやす
く、安全上問題が多いばかりか、流動性が無いためにボ
イドのない状態で適正に形成されるか否か問題が多い。
即ち、従来の遠心成形の場合、ボイドを無くすと共に、
回転バランスを取る上でも、型枠中に投入されるコンク
リート・モルタルには多量の余剰水を添加して流動性を
付加した湿潤状態のペースト状のコンクリート・モルタ
ルを用いることが必須の要件であり、ペースト状態では
ないコンクリート・モルタルを用いることは全く無かっ
た。
回転バランスを取る上でも、型枠中に投入されるコンク
リート・モルタルには多量の余剰水を添加して流動性を
付加した湿潤状態のペースト状のコンクリート・モルタ
ルを用いることが必須の要件であり、ペースト状態では
ないコンクリート・モルタルを用いることは全く無かっ
た。
しかも、理論水和量程度の水しか添加されていないセメ
ントを遠心成形した場合、水が回転に伴う遠心力で圧縮
成形すべき型枠部材の外周部に移動してしまい、型枠部
材の内周部分に配置されたセメントに対する水の量が理
論水和量未満となり、水和が十分に行なわれなくなり、
成形された型枠部材の品質が低下し、当該型枠部材で打
設される構築部材の品質も低下する不都合が生じること
となり、実用的でないことは明らかである。
ントを遠心成形した場合、水が回転に伴う遠心力で圧縮
成形すべき型枠部材の外周部に移動してしまい、型枠部
材の内周部分に配置されたセメントに対する水の量が理
論水和量未満となり、水和が十分に行なわれなくなり、
成形された型枠部材の品質が低下し、当該型枠部材で打
設される構築部材の品質も低下する不都合が生じること
となり、実用的でないことは明らかである。
従って、湿潤状態のペースト状のコンクリート・モルタ
ルを用いる公知の遠心成形法による成形方法を理論水和
量程度の水しか添加されていないセメントを用いた柄枠
部材の成形に適用することは困難を伴い、構築部材の打
設方法に関する新たな手法の開発が望まれていた。
ルを用いる公知の遠心成形法による成形方法を理論水和
量程度の水しか添加されていないセメントを用いた柄枠
部材の成形に適用することは困難を伴い、構築部材の打
設方法に関する新たな手法の開発が望まれていた。
本発明は、上記した事情に鑑み、遠心力を用いた成形法
を用いた場合においても、理論水和量程度の水で適正に
型枠部材を製造することが出来、当該型枠部材を用いて
柱・梁などの打設を行なうことの出来る、構築部材の打
設方法を提供することを目的とするものである。
を用いた場合においても、理論水和量程度の水で適正に
型枠部材を製造することが出来、当該型枠部材を用いて
柱・梁などの打設を行なうことの出来る、構築部材の打
設方法を提供することを目的とするものである。
(d).問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、セメントと骨材を、前記セメントの理
論水和量程度の粒子化させた水と共に実質的に乾燥状態
で空練りし、当該空練りの完了したセメント、骨材及び
粒子状の水の混合物を実質的に乾燥状態を維持した形で
型枠中に投入し、その後、該型枠を回転させて、型枠内
に投入された実質的に乾燥した状態のセメント、骨材及
び粒子状の水の混合物を、回転に伴う遠心力及び実質的
に乾燥した状態の前記混合物の流動性を利用して成形す
ると共に、該成形に際して実質的な乾燥状態を維持する
ことにより、前記粒子状の水が遠心成形される型枠部材
の断面中に均一に配置された状態を維持し、当該成形動
作の後、前記型枠部材の断面中に均一に配置された状態
の水の粒子状態を解除して、当該粒子状態を解除された
水と周囲のセメントを反応させてセメントを固化させ、
コンクリート・モルタル打設空間(2a)を有する型枠
部材(2)を製造し、該型枠部材の前記コンクリート・
モルタル打設空間内にコンクリート・モルタル(7)を
打設充填し、該型枠部材(2)及び打設されたコンクリ
ート・モルタルにより構築部材(1)を打設構築するよ
うにして構成される。
論水和量程度の粒子化させた水と共に実質的に乾燥状態
で空練りし、当該空練りの完了したセメント、骨材及び
粒子状の水の混合物を実質的に乾燥状態を維持した形で
型枠中に投入し、その後、該型枠を回転させて、型枠内
に投入された実質的に乾燥した状態のセメント、骨材及
び粒子状の水の混合物を、回転に伴う遠心力及び実質的
に乾燥した状態の前記混合物の流動性を利用して成形す
ると共に、該成形に際して実質的な乾燥状態を維持する
ことにより、前記粒子状の水が遠心成形される型枠部材
の断面中に均一に配置された状態を維持し、当該成形動
作の後、前記型枠部材の断面中に均一に配置された状態
の水の粒子状態を解除して、当該粒子状態を解除された
水と周囲のセメントを反応させてセメントを固化させ、
コンクリート・モルタル打設空間(2a)を有する型枠
部材(2)を製造し、該型枠部材の前記コンクリート・
モルタル打設空間内にコンクリート・モルタル(7)を
打設充填し、該型枠部材(2)及び打設されたコンクリ
ート・モルタルにより構築部材(1)を打設構築するよ
うにして構成される。
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を
示す、便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の
記載に限定拘束されるものではない。以下の「(e).作
用」の欄についても同様である。
示す、便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の
記載に限定拘束されるものではない。以下の「(e).作
用」の欄についても同様である。
(e).作用 上記した構成により、本発明は、成形に際して、回転に
伴う遠心力と実質的に乾燥した状態のセメント、骨材及
び粒子状の水の混合物の流動性を利用した形で成形動作
が行なわれると共に、遠心力が作用しても、粒子状の水
がセメントに対して均等に配置された状態が維持され、
その後のセメントとの水和反応が、理論水和量程度の水
により型枠部材の全断面に渡り均等に行なわれるように
作用する。
伴う遠心力と実質的に乾燥した状態のセメント、骨材及
び粒子状の水の混合物の流動性を利用した形で成形動作
が行なわれると共に、遠心力が作用しても、粒子状の水
がセメントに対して均等に配置された状態が維持され、
その後のセメントとの水和反応が、理論水和量程度の水
により型枠部材の全断面に渡り均等に行なわれるように
作用する。
また、理論水和量程度の水を含んだセメントから構成さ
れた高強度、高耐久性を有する型枠部材(2)が構築部
材(1)の捨て型枠として用いられるように作用する。
れた高強度、高耐久性を有する型枠部材(2)が構築部
材(1)の捨て型枠として用いられるように作用する。
(f).実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明による構築部材の打設方法が適用された
柱の一例を示す断面図である。
柱の一例を示す断面図である。
構築部材である柱1は、第1図に示すように、柱1の外
形を形成する型枠部材2を有しており、型枠部材2は図
中紙面と直角方向に筒状に形成されている。型枠部材2
には、柱1の主筋3が複数本、図中紙面と直角方向に立
設されており、各主筋3間にはそれ等主筋3を接続する
形でフープ筋5が設けられている。型枠部材2の内部に
は、断面円形のコンクリート・モルタル打設空間2aが
図中紙面と直角方向に円柱状に形成されており、該コン
クリート・モルタル打設空間2aにはコンクリート・モ
ルタル7が打設充填されている。
形を形成する型枠部材2を有しており、型枠部材2は図
中紙面と直角方向に筒状に形成されている。型枠部材2
には、柱1の主筋3が複数本、図中紙面と直角方向に立
設されており、各主筋3間にはそれ等主筋3を接続する
形でフープ筋5が設けられている。型枠部材2の内部に
は、断面円形のコンクリート・モルタル打設空間2aが
図中紙面と直角方向に円柱状に形成されており、該コン
クリート・モルタル打設空間2aにはコンクリート・モ
ルタル7が打設充填されている。
柱1は以上のような構成を有するので、柱1の構築に際
しては、まず型枠部材2を製造する必要が有るが、以下
その製造方法の一例を述べる。
しては、まず型枠部材2を製造する必要が有るが、以下
その製造方法の一例を述べる。
即ち、型枠部材2を製造する場合、まず該型枠部材2を
製造するためのセメントを混練りする必要がある。セメ
ントを混練りするには、まず乾燥状態でセメントに砂等
の骨材を投入して空練りを行う。この空練りはセメント
骨材を均等に混合することを目的とするが、この空練り
に際して、微粒子状態の氷を同時にセメント中に投入し
て混合する。この作業は、氷点下の状態で行われ、従っ
て、セメントと混合される氷は固体として、セメント及
びその他の骨材と実質的に乾燥状態で混合される。氷の
粒度は、セメントとほぼ同様のものが望ましく、こうし
た粒度の氷の製造は、超音波振動を液体状態の水に与え
て霧化させ、当該霧化した水を瞬間的に冷却して製造す
る。
製造するためのセメントを混練りする必要がある。セメ
ントを混練りするには、まず乾燥状態でセメントに砂等
の骨材を投入して空練りを行う。この空練りはセメント
骨材を均等に混合することを目的とするが、この空練り
に際して、微粒子状態の氷を同時にセメント中に投入し
て混合する。この作業は、氷点下の状態で行われ、従っ
て、セメントと混合される氷は固体として、セメント及
びその他の骨材と実質的に乾燥状態で混合される。氷の
粒度は、セメントとほぼ同様のものが望ましく、こうし
た粒度の氷の製造は、超音波振動を液体状態の水に与え
て霧化させ、当該霧化した水を瞬間的に冷却して製造す
る。
このように、微粒子状の氷とセメント並びに骨材との氷
点下における空練りが完了すると、同様に氷点下の雰囲
気で当該空練りの完了したセメント、骨材及び氷の混合
物を、主筋3等が配筋され、4角筒形に形成された型枠
6中に投入し、その状態で該型枠6を回転駆動手段を用
いて、型枠の重心位置Gを中心にして高速で回転させ
る。すると、型枠6中のセメント、氷及び骨材の混合物
は、実質的に乾燥状態を維持することから流動性を発揮
し、回転に伴う遠心力により圧縮成形され、内部に円柱
状のコンクリート・モルタル打設空間2aが形成された
型枠部材2が形成される。この際、型枠中に主筋3等の
鉄筋が存在しても、セメント、氷及び骨材の混合物は実
質的に乾燥した粉体として挙動するので、鉄筋の裏側等
にも容易に回り込むことが出来、型枠6中のコンクリー
ト等に対する加圧成形動作は、遠心力により円滑に行わ
れる。
点下における空練りが完了すると、同様に氷点下の雰囲
気で当該空練りの完了したセメント、骨材及び氷の混合
物を、主筋3等が配筋され、4角筒形に形成された型枠
6中に投入し、その状態で該型枠6を回転駆動手段を用
いて、型枠の重心位置Gを中心にして高速で回転させ
る。すると、型枠6中のセメント、氷及び骨材の混合物
は、実質的に乾燥状態を維持することから流動性を発揮
し、回転に伴う遠心力により圧縮成形され、内部に円柱
状のコンクリート・モルタル打設空間2aが形成された
型枠部材2が形成される。この際、型枠中に主筋3等の
鉄筋が存在しても、セメント、氷及び骨材の混合物は実
質的に乾燥した粉体として挙動するので、鉄筋の裏側等
にも容易に回り込むことが出来、型枠6中のコンクリー
ト等に対する加圧成形動作は、遠心力により円滑に行わ
れる。
更に、このように遠心成形による遠心力を利用して型枠
6中にセメント、氷及び骨材の混合物を圧縮成形して
も、水は氷の状態となっているので、混合物は実質的に
乾燥状態が維持され、遠心力により氷が型枠中で水のよ
うに外方に向けて流動するようなことがない。従って、
氷は型枠6の断面中に、空練りに際して均等な密度でセ
メントに対して配置された状態を維持したまま実質的に
乾燥状態で圧縮成形される。
6中にセメント、氷及び骨材の混合物を圧縮成形して
も、水は氷の状態となっているので、混合物は実質的に
乾燥状態が維持され、遠心力により氷が型枠中で水のよ
うに外方に向けて流動するようなことがない。従って、
氷は型枠6の断面中に、空練りに際して均等な密度でセ
メントに対して配置された状態を維持したまま実質的に
乾燥状態で圧縮成形される。
こうして、遠心力による圧縮形成の完了した型枠部材2
を強制的又は自然的に加熱すると、圧縮形成されたセメ
ント中の氷が解けて水になり、周囲のコンクリートと水
和反応を起こして凝固し、型枠部材2の作成は完了す
る。セメント中の氷は空練りによってセメントに対して
十分に均一に混ぜ合わされているので、理論水和量程度
の水でセメントは十分に水和反応を引き起こし、固化す
る。従って、セメント中に氷として混入される水の量
は、理論水和量程度の量である。
を強制的又は自然的に加熱すると、圧縮形成されたセメ
ント中の氷が解けて水になり、周囲のコンクリートと水
和反応を起こして凝固し、型枠部材2の作成は完了す
る。セメント中の氷は空練りによってセメントに対して
十分に均一に混ぜ合わされているので、理論水和量程度
の水でセメントは十分に水和反応を引き起こし、固化す
る。従って、セメント中に氷として混入される水の量
は、理論水和量程度の量である。
また、水和に際しては、既に述べたように、水は氷の状
態となって、型枠6の断面中に、均等な密度で配置され
た状態を維持しているので、理論水和量程度の水の量で
も型枠中のセメントの水和は全断面に渡り均等な状態で
行なわれ、型枠内側のセメント部分の水の量が理論水和
量未満となって水和が不十分となるような事態の発生は
回避される。
態となって、型枠6の断面中に、均等な密度で配置され
た状態を維持しているので、理論水和量程度の水の量で
も型枠中のセメントの水和は全断面に渡り均等な状態で
行なわれ、型枠内側のセメント部分の水の量が理論水和
量未満となって水和が不十分となるような事態の発生は
回避される。
こうして、理論水和量程度の水を含んだセメントによ
り、型枠部材2が、工場等で製造されると、該製造され
た型枠部材2を柱1の構築現場にまで運搬し、更に柱1
を構築すべき位置に設置する。次に、該設置された型枠
部材2内のコンクリート・モルタル打設空間2a内に、
コンクリート・モルタル7を打設すると、型枠部材2は
捨て型枠として作用し、該型枠部材2及びコンクリート
・モルタル打設空間2a内に打設されたコンクリート・
モルタル7により柱1は構築される。
り、型枠部材2が、工場等で製造されると、該製造され
た型枠部材2を柱1の構築現場にまで運搬し、更に柱1
を構築すべき位置に設置する。次に、該設置された型枠
部材2内のコンクリート・モルタル打設空間2a内に、
コンクリート・モルタル7を打設すると、型枠部材2は
捨て型枠として作用し、該型枠部材2及びコンクリート
・モルタル打設空間2a内に打設されたコンクリート・
モルタル7により柱1は構築される。
なお、上述の実施例は、本発明を柱1の構築に適用した
場合について述べたが、本発明は柱1の構築に限らず、
梁やその他の、型枠部材2を用いて構築し得る構築部材
であればどような部材にも適用することが出来ることは
勿論である。また、型枠部材2も、第1図に示すよう
な、閉鎖断面形状でなくともよく、内部にコンクリート
・モルタル7を保持し得る形状を有する型枠部材2であ
れば、U字形等の開断面形状等どのような形状であって
もよい。
場合について述べたが、本発明は柱1の構築に限らず、
梁やその他の、型枠部材2を用いて構築し得る構築部材
であればどような部材にも適用することが出来ることは
勿論である。また、型枠部材2も、第1図に示すよう
な、閉鎖断面形状でなくともよく、内部にコンクリート
・モルタル7を保持し得る形状を有する型枠部材2であ
れば、U字形等の開断面形状等どのような形状であって
もよい。
また、型枠部材2を構築する際の、セメントに対する水
の混練り態様についても、本実施例のように、水を氷の
微粒子の状態で混合する他に、水をマイクロカプセル中
に封入した形でセメントと混練りし、型枠部材2の遠心
成形後に該マイクロカプセルを加熱又は加振して破壊
し、該マイクロカプセル中の水とセメントを水和させ、
型枠部材2を製造するように構成することも可能であ
る。
の混練り態様についても、本実施例のように、水を氷の
微粒子の状態で混合する他に、水をマイクロカプセル中
に封入した形でセメントと混練りし、型枠部材2の遠心
成形後に該マイクロカプセルを加熱又は加振して破壊
し、該マイクロカプセル中の水とセメントを水和させ、
型枠部材2を製造するように構成することも可能であ
る。
更に、コンクリート打設空間2a中に鉄筋等の補強部材
を入れた形でコンクリート・モルタル7を打設すること
も当然可能である。
を入れた形でコンクリート・モルタル7を打設すること
も当然可能である。
(g).発明の効果 以上、説明したように、本発明によれば、セメントと骨
材を、前記セメントの理論水和量程度の粒子化させた水
と共に実質的に乾燥状態で空練りし、当該空練りの完了
したセメント、骨材及び粒子状の水の混合物を実質的に
乾燥状態を維持した形で型枠中に投入し、その後、該型
枠を回転させて、型枠内に投入された実質的に乾燥した
状態のセメント、骨材及び粒子状の水の混合物を、回転
に伴う遠心力及び実質的に乾燥した状態の前記混合物の
流動性を利用して成形すると共に、該成形に際して実質
的な乾燥状態を維持することにより、前記粒子状の水が
遠心成形される型枠部材の断面中に均一に配置された状
態を維持し、当該成形動作の後、前記型枠部材の断面中
に均一に配置された状態の水の粒子状態を解除して、当
該粒子状態を解除された水と周囲のセメントを反応させ
てセメントを固化させ、コンクリート・モルタル打設空
間2aを有する型枠部材2を製造し、該型枠部材の前記
コンクリート・モルタル打設空間内にコンクリート・モ
ルタル7を打設充填し、該型枠部材2及び打設されたコ
ンクリート・モルタルにより柱1などの構築部材を打設
構築するようにして構成したので、高強度、高耐久性を
有する、理論水和量程度の水により製造された柄枠部材
2を捨て型枠として用いて、柱・梁等の構築部材を打設
構築することが出来、一般構築物への広い用途が開け
る。
材を、前記セメントの理論水和量程度の粒子化させた水
と共に実質的に乾燥状態で空練りし、当該空練りの完了
したセメント、骨材及び粒子状の水の混合物を実質的に
乾燥状態を維持した形で型枠中に投入し、その後、該型
枠を回転させて、型枠内に投入された実質的に乾燥した
状態のセメント、骨材及び粒子状の水の混合物を、回転
に伴う遠心力及び実質的に乾燥した状態の前記混合物の
流動性を利用して成形すると共に、該成形に際して実質
的な乾燥状態を維持することにより、前記粒子状の水が
遠心成形される型枠部材の断面中に均一に配置された状
態を維持し、当該成形動作の後、前記型枠部材の断面中
に均一に配置された状態の水の粒子状態を解除して、当
該粒子状態を解除された水と周囲のセメントを反応させ
てセメントを固化させ、コンクリート・モルタル打設空
間2aを有する型枠部材2を製造し、該型枠部材の前記
コンクリート・モルタル打設空間内にコンクリート・モ
ルタル7を打設充填し、該型枠部材2及び打設されたコ
ンクリート・モルタルにより柱1などの構築部材を打設
構築するようにして構成したので、高強度、高耐久性を
有する、理論水和量程度の水により製造された柄枠部材
2を捨て型枠として用いて、柱・梁等の構築部材を打設
構築することが出来、一般構築物への広い用途が開け
る。
また、型枠部材を製造する際に、セメントと水による水
練り作業がないので、セメント中に空気が混入すること
もなく、従って、空隙の発生もなく密実な型枠部材を得
ることが出来、高強度の型枠部材により構築部材を打設
することが出来、構築部材の強度を大幅に高めることが
出来、高層建築物への適用も容易である。
練り作業がないので、セメント中に空気が混入すること
もなく、従って、空隙の発生もなく密実な型枠部材を得
ることが出来、高強度の型枠部材により構築部材を打設
することが出来、構築部材の強度を大幅に高めることが
出来、高層建築物への適用も容易である。
更に、型枠中のセメント、骨材及び粒子状の水の混合物
の遠心力を利用した型枠部材の成形作業も、回転に伴う
遠心力及び実質的に乾燥した状態の前記混合物の流動性
を利用して成形することが出来るので、従来の遠心成形
方のように、流動性を付与するために、遠心成形時に多
量の余剰水を添加した湿潤状態のペースト状のコンクリ
ート・モルタルを用いる必要が無くなり、また理論水和
量程度の水を加えた状態のセメント混合物においても型
枠を高速回転させる必要が無く安全であるばかりか、ボ
イドの発生を未然に防止することができる。しかも、多
量の余剰水を加えた場合と同様に、成形動作を該型枠中
に配置された鉄筋などにより邪魔されることなく円滑に
行なうことが出来、高品質の型枠部材、従って、構築部
材を構築することが出来る。
の遠心力を利用した型枠部材の成形作業も、回転に伴う
遠心力及び実質的に乾燥した状態の前記混合物の流動性
を利用して成形することが出来るので、従来の遠心成形
方のように、流動性を付与するために、遠心成形時に多
量の余剰水を添加した湿潤状態のペースト状のコンクリ
ート・モルタルを用いる必要が無くなり、また理論水和
量程度の水を加えた状態のセメント混合物においても型
枠を高速回転させる必要が無く安全であるばかりか、ボ
イドの発生を未然に防止することができる。しかも、多
量の余剰水を加えた場合と同様に、成形動作を該型枠中
に配置された鉄筋などにより邪魔されることなく円滑に
行なうことが出来、高品質の型枠部材、従って、構築部
材を構築することが出来る。
また、粒子状の水が遠心成形される型枠部材の断面中に
均一に配置された状態で実質的に乾燥状態で成形され、
当該成形動作の後に、水の粒子状態が解除され、周囲の
セメントと水和が行なわれるので、従来の遠心成形法の
ように、遠心成形時にセメントとの水和が行なわれるこ
とがなく、従って、水が遠心力により型枠部材の外側に
流動して内側が理論水和量未満となるようなことがな
く、その後の水和を型枠部材の全断面に亙り、反応をセ
メントの水和に必要かつ十分な水を供給する形で行なう
ことが出来る。これにより、型枠部材の内側部分のセメ
ントに対する水の供給が理論水和量未満となって水和が
十分に行なわれず、型枠部材の品質が低下し、更には当
該型枠部材により構築される構築部材の品質が低下しま
うような事態の発生を未然に防止することが出来る。
均一に配置された状態で実質的に乾燥状態で成形され、
当該成形動作の後に、水の粒子状態が解除され、周囲の
セメントと水和が行なわれるので、従来の遠心成形法の
ように、遠心成形時にセメントとの水和が行なわれるこ
とがなく、従って、水が遠心力により型枠部材の外側に
流動して内側が理論水和量未満となるようなことがな
く、その後の水和を型枠部材の全断面に亙り、反応をセ
メントの水和に必要かつ十分な水を供給する形で行なう
ことが出来る。これにより、型枠部材の内側部分のセメ
ントに対する水の供給が理論水和量未満となって水和が
十分に行なわれず、型枠部材の品質が低下し、更には当
該型枠部材により構築される構築部材の品質が低下しま
うような事態の発生を未然に防止することが出来る。
第1図は本発明による構築部材の打設方法が適用された
柱の一例を示す断面図である。 1……構築部材(柱) 2……型枠部材 2a……コンクリート・モルタル打設空間 7……コンクリート・モルタル
柱の一例を示す断面図である。 1……構築部材(柱) 2……型枠部材 2a……コンクリート・モルタル打設空間 7……コンクリート・モルタル
フロントページの続き (72)発明者 岡本 直 東京都千代田区岩本町3丁目10番1号 三 井建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−187429(JP,A) 特開 昭60−218100(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】セメントと骨材を、前記セメントの理論水
和量程度の粒子化させた水と共に実質的に乾燥状態で空
練りし、 当該空練りの完了したセメント、骨材及び粒子状の水の
混合物を実質的に乾燥状態を維持した形で型枠中に投入
し、 その後、該型枠を回転させて、型枠内に投入された実質
的に乾燥した状態のセメント、骨材及び粒子状の水の混
合物を、回転に伴う遠心力及び実質的に乾燥した状態の
前記混合物の流動性を利用して成形すると共に、該成形
に際して実質的な乾燥状態を維持することにより、前記
粒子状の水が遠心成形される型枠部材の断面中に均一に
配置された状態を維持し、 当該成形動作の後、前記型枠部材の断面中に均一に配置
された状態の水の粒子状態を解除して、当該粒子状態を
解除された水と周囲のセメントを反応させてセメントを
固化させ、コンクリート・モルタル打設空間を有する型
枠部材を製造し、 該型枠部材の前記コンクリート・モルタル打設空間内に
コンクリート・モルタルを打設充填し、該型枠部材及び
打設されたコンクリート・モルタルにより構築部材を打
設構築するようにして構成した構築部材の打設方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61039508A JPH0613775B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 構築部材の打設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61039508A JPH0613775B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 構築部材の打設方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62197539A JPS62197539A (ja) | 1987-09-01 |
JPH0613775B2 true JPH0613775B2 (ja) | 1994-02-23 |
Family
ID=12554981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61039508A Expired - Lifetime JPH0613775B2 (ja) | 1986-02-25 | 1986-02-25 | 構築部材の打設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0613775B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57187429A (en) * | 1981-05-13 | 1982-11-18 | Nippon Steel Metal Prod Co Ltd | Steel fiber-reinforced concrete formwork |
JPS60218100A (ja) * | 1984-04-13 | 1985-10-31 | 三井建設株式会社 | セメントの混練打設方法 |
-
1986
- 1986-02-25 JP JP61039508A patent/JPH0613775B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62197539A (ja) | 1987-09-01 |
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