JPH0613769Y2 - マシニングセンター - Google Patents

マシニングセンター

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JPH0613769Y2
JPH0613769Y2 JP1988096690U JP9669088U JPH0613769Y2 JP H0613769 Y2 JPH0613769 Y2 JP H0613769Y2 JP 1988096690 U JP1988096690 U JP 1988096690U JP 9669088 U JP9669088 U JP 9669088U JP H0613769 Y2 JPH0613769 Y2 JP H0613769Y2
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JP
Japan
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tool
spindle head
shaft
movable body
cam
Prior art date
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JP1988096690U
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JPH0219409U (ja
Inventor
達也 岡本
Original Assignee
帝人製機株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、必要に応じて工具を工具交換機によって工
作機械の主軸ヘッドと工具マガジンとの間で交換するこ
とができるマシニングセンターに関する。
従来の技術 従来のマシニングセンターとしては、例えば特開昭58-4
5836号公報に記載されているものが知られている。この
ものは、工具が装着された昇降可能な主軸ヘッドを有す
る工作機械と、工作機械から離隔して設置され複数種類
の工具を保管する工具マガジンと、主軸ヘッドに装着さ
れている使用済みの工具と工具マガジンに保管されてい
る次使用の工具とを交換する工具交換機と、を備え、前
記工具交換機はモータによって回転されるカムによりそ
の作動が制御されている。また、前記主軸ヘッド内に
は、軸方向に移動可能なドローバーと、ドローバーの軸
方向前端に連結されたチャックと、ドローバーを軸方向
後方へ向かって付勢するスプリングと、が収納され、前
記チャックはドローバーがスプリングによって軸方向後
方に移動したとき、工具を把持して該工具を主軸ヘッド
に固定するとともに、ドローバーが軸方向前方に移動し
たとき工具を把持から開放して該工具を主軸ヘッドから
固定解除するのである。ここで、前記ドローバーを軸方
向前方に移動させる力は、前記工具交換機のカムによっ
て揺動されるリンク機構から付与するようにしている
が、このような移動力は、リンク機構が工具交換機に設
けられているので、主軸ヘッドが工具交換位置に位置し
ているときのみ付与が可能なのである。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このようなマシニングセンターにあって
は、主軸ヘッドが任意の位置にあるときにドローバーを
軸方向前方に移動させる特別な手段が設けられていない
ため、例えば工具が加工作業中に破損したような場合に
は、加工作業を一旦中止した後、工具マガジンによって
該工具と同一種類の工具を選択するとともに、主軸ヘッ
ドを工具交換位置まで移動させ、次に、工具交換機によ
って破損した工具と選択した新工具との交換作業を行な
わなければならず、この結果、作業能率が低下するとい
う問題点がある。また、例えば工具交換機のリンク機構
が故障したような場合には、この故障を修理した後、該
故障が直ったかどうかのテスト運転を行なうが、この
際、主軸ヘッドに工具が装着されたままであると邪魔に
なるため、該工具を主軸ヘッドから一時的に取外す必要
がある。しかしながら、前述のようなマシニングセンタ
ーでは任意の時点で工具を取外すことができないため、
主軸ヘッドを工具交換位置まで移動させた後、工具交換
機によって主軸ヘッドから工具を取外さざるを得ず、こ
れまた、作業能率が低下するという問題点がある。さら
に、加工作業中に工具がワークに喰い込んだような場合
には、主軸ヘッドを工具交換位置まで移動させることが
できないため、主軸ヘッドを分解して工具を取外さねば
ならず、工具の取外しに多大の労力、時間が必要となっ
て作業能率が低下するという問題点もある。
この考案は、任意の時点で主軸ヘッドから工具を容易か
つ安全に取外すことができるマシニングセンターを提供
することを目的とする。
課題を解決するための手段 このような目的は、工具が装着された主軸ヘッドを昇降
可能に支持するコラムを有する工作機械と、工作機械か
ら離隔して設置され複数種類の工具を保管する工具マガ
ジンと、工作機械と工具マガジンとの間に設置されカム
によってその作動が制御されながら主軸ヘッドに装着さ
れている工具と工具マガジンに保管されている工具とを
交換する工具交換機と、を備え、前記主軸ヘッドに把持
側あるいは解放側に向かって変位可能な可動体を支持さ
せ、かつ該可動体の解放側端に、可動体が把持側に変位
したとき工具を把持して該工具を主軸ヘッドに固定する
とともに、可動体が解放側に変位したとき工具を把持か
ら解放して該工具を主軸ヘッドから固定解除するチャッ
クを設け、また、前記可動体を把持側に向かって付勢す
る弾性体を設けるとともに、前記主軸ヘッドが工具交換
位置に到達したとき、前記カムからの駆動力を可動体の
把持側端に伝達して該可動体を解放側に向かって押圧す
る伝達手段を前記工具交換機に連結したマシニングセン
ターにおいて、前記可動体の把持側端近傍のコラムに垂
直な軸線回りに回動できるよう支持され、上下方向に延
びるとともにその長さが主軸ヘッドの昇降距離とほぼ等
しく、可動体に向かって前記垂直軸線回りに回動したと
き、可動体の把持側端に当接してこれを押圧する押圧プ
レートを設けるとともに、前記押圧プレートを垂直軸線
回りに回動させることにより、該押圧プレートから可動
体に解放側に向かう解除力を付与する付与手段をコラム
に設けたマシニングセンターにより達成することができ
る。
作用 工作機械の工具のよるワークの加工が終了すると、該工
作機械の主軸ヘッドに装着されている使用済みの工具と
工具マガジンに保管されている次使用の工具との交換を
行なうが、この場合には、まず、主軸ヘッドをコラムに
沿って上昇させて工具交換位置まで移動させた後、工具
交換機の作動を制御するカムからの駆動力を伝達手段を
介して可動体に伝達する。この結果、可動体は解放側に
向かって変位し、チャックが工具を把持から解放して主
軸ヘッドから固定解除する。次に、工具交換機により使
用済みの工具を工具マガジンへ、また、次使用の工具を
主軸ヘッドへと移送して両工具を交換する。そして、こ
の交換作業の終了直前に可動体は弾性体に付勢されて把
持側に向かって変位し、これにより、チャックが工具を
把持して主軸ヘッドに固定する。ここで、工具交換機お
よびこの工具交換機に連結されている伝達手段は主軸ヘ
ッドと共に移動できないため、通常の工具交換作業は前
述のように、工具交換機が工具を受渡すことができ、ま
た、可動体に伝達手段からの駆動力を伝達することがで
きる工具交換位置まで主軸ヘッドを移動させて行なわれ
るが、例えばワークに対する加工作業中に工具が破損し
たような場合、主軸ヘッドを前記工具交換位置まで移動
させることなく、当該破損の生じた位置に停止させたま
まで、作業者が破損工具と新工具とを交換することがで
きれば、作業能率を大幅に向上させることができる。こ
のため、この考案では主軸ヘッドの全昇降範囲をカバー
することができる、即ち長さが主軸ヘッドの昇降距離に
ほぼ等しい上下方向に延びる押圧プレートを、可動体の
把持側端近傍のコラムに垂直な軸線回りに回動できるよ
う支持させるとともに、該押圧プレートを前記垂直軸線
回りに回動させる付与手段を設け、前述した理由で主軸
ヘッドが任意の位置に停止したときに、付与手段によっ
て押圧プレートを垂直軸線回りに回動させて可動体の把
持側端に当接させ、該可動体に解放側に向かう解除力を
付与するようにしている。この結果、可動体は弾性体に
対抗しながら解放側へ変位し、工具がチャックによる把
持から解放されて主軸ヘッドから固定解除される。これ
により、構造が簡単なものでありながら、容易かつ安全
に破損工具を、主軸ヘッドがどのような位置で停止して
いても、該主軸ヘッドから手動で取外し、新工具に交換
することができるのである。そして、このような押圧プ
レート、付与手段は加工作業時における移動が主軸ヘッ
ドより少ないコラムに設けられているので、移動エネル
ギーは少なくてよく、さらに、付与手段をシリンダから
構成した場合も、給排ホースの振り回しは小さく、流体
洩れのおそれもない。また、伝達手段、工具交換機が故
障したような場合には、修理終了後のテスト運転を円滑
に行なうために予め主軸ヘッドから工具を取外しておく
必要があるが、このような場合も、押圧プレート、付与
手段は伝達手段、工具交換機の故障と無関係に作動させ
ることできるので、前記故障に拘らず、また、主軸ヘッ
ドがいずれの位置で停止していても、工具の取外しを容
易かつ安全、確実に行なうことができる。さらに、工具
がワークに喰込んだような場合にも、主軸ヘッドを分解
することなく工具を該主軸ヘッドから取外すことがで
き、作業能率が向上する。
また、請求項2に記載のようにすれば、通常の自動工具
交換時、即ち主軸ヘッドが工具交換位置にあるときに
は、伝達手段が大径ローラに当接し、一方、押圧プレー
トが小径ローラに当接するため、伝達手段と押圧プレー
トとは相互に影響し合うことなく独立して解放側に向か
う力を可動体に付与することができる。さらに、主軸ヘ
ッドが工具交換位置から離れているときには、押圧プレ
ートが垂直シャフトの軸線上に位置する大径ローラに当
接可能であるため、押圧プレートから垂直シャフトに解
除力を付与したとき垂直シャフトに曲げモーメントは発
生せず、このため、該垂直シャフトが主軸ヘッドに噛み
込むようなことはない。
実施例 以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1、2図において、1はマシニングセンターであり、
このマシニングセンター1は、平坦なベッド2と、この
ベッド2上に立設された複数本のポスト3と、これらポ
スト3の上端に取付けられた水平な頂板4と、を有す
る。この頂板4には複数種類の工具7を保管する工具マ
ガジン8が設置され、この工具マガジン8は加工に必要
な工具7を選択して取出すとともに、前部に設けられた
図示していない昇降台によって該選択された工具7を下
降し交換位置まで移送する。11は工具マガジン8の直下
で該工具マガジン8から離隔したベッド2上に設置され
た工作機械であり、この工作機械11はベッド2上に敷設
された左右方向に延びるガイドレート12に摺動可能に支
持されたテーブル13を有し、このテーブル13は図示して
いないモータによりガイドレール12に沿って左右方向に
移動される。14はテーブル13上に敷設された前後後方に
延びるガイドレールであり、このガイドレール14上に
は、コラム15が摺動可能に支持されている。そして、コ
ラム15は図示していないモータによりガイドレール14に
沿って前後方向に移動される。このコラム15の前部には
前後方向に延びる主軸ヘッド16が支持され、この主軸ヘ
ッド16は図示していないモータにより昇降される。
この主軸ヘッド16は第3図に示すように、略円筒状のケ
ース本体21と、このケース本体21の後端に固定された略
リング状のカバー22と、からなるケース23を有し、この
ケース23内には該ケース23と同軸の主軸24が挿入されて
いる。この主軸24は主軸本体25を有し、この主軸本体25
の前部は前後方向に離れた二対の軸受26、27によりケー
ス本体21の前部に、また、その後端部は軸受28により後
カバー22に回転可能に支持されている。なお、29は軸受
26、27間に配置されたスペーサ、30はケース本体21の前
端に固定され軸受26の抜け止めを行なう軸受押え、31は
後カバー22の後端に固定され軸受28の抜け止めを行なう
軸受押えである。前記主軸本体25の軸方向前端部には、
前記工具7が装着される截頭円錐形の装着穴32が形成さ
れ、この装着穴32には工具7の後部に設けられた截頭円
錐形の嵌合部33が嵌合する。また、前記主軸本体25内に
は、スリーブ34が挿入されており、さらに、主軸本体25
の後端部にはエンドスリーブ35がねじ込み固定されてい
る。これら主軸本体25、スリーブ34、エンドスリーブ35
は全体として前記主軸24を構成する。40は主軸24内に軸
方向に移動可能に収納された押し棒であり、この押し棒
40の前部は主軸本体25およびスリーブ34に摺動可能に係
合し、また、この押し棒40の後端部にはスプリング押え
41が固定されている。前述した押し棒40、スプリング押
え41は全体として、主軸ヘッド16の軸方向に延びるとと
もに、主軸24内に収納され軸方向に移動可能なドローバ
ー42を構成する。前記押し棒40の軸方向前端部、換言す
れば後述する可動体260の解放側端には主軸24内に収納
されたチャック44の後端部がリングバネ47により連結さ
れ、このチャック44は周方向に離れた複数個の開閉可能
なチャック爪45から構成されている。そして、これらの
チャック爪45は、軸方向後方(把持側)に移動したとき
主軸本体25の内周面に押されて閉止し、工具7の後端部
に設けられたプルスタッド部46を周囲から把持して該工
具7を主軸ヘッド16に固定するとともに、軸方向前方
(解放側)に移動したとき開放し、プルスタッド部46に
対する把持を開放して、前記工具7を主軸ヘッド16から
固定解除する。前記スリーブ34とスプリング押え41との
間には弾性体としてのスプリング50が介装され、このス
プリング50は前記ドローバー42を軸方向後方に向かって
付勢する。前述したドローバー42、チャック44、スプリ
ング50は全体として、主軸ヘッド16に対する工具7の固
定および固定解除を行なう固定部材51を構成する。前記
ケース本体21の後部内周にはスリーブ54が固定され、こ
のスリーブ54内にはコイル55が巻付けられたコア56が固
定されている。また、コア56に対向する位置の主軸本体
25にはロータ57が固定されている。この結果、コイル55
に通電されると、前記主軸24、工具7は所定速度で回転
する。前述したスリーブ54、コイル55、コア56、ロータ
57は全体として、主軸24を回転させるモータ58を構成す
る。
第1、2、4、5、6図において、前記工作機械11と工
具マガジン8との間には、後述するようにカム113によ
ってその作動が制御される工具交換機61が設置され、こ
の工具交換機61は主軸ヘッド16に装着されている使用済
みの工具7と工具マガジン8に保管されている次使用の
工具7とを交換する。また、この工具交換機61はコラム
15の上面に固定されたケース62を有し、このケース62内
には、前後方向に延びるカム軸63の後部が挿入され、こ
のカム軸63の中央部および後端部はそれぞれ軸受64、65
によってケース62に回転可能に支持されている。前記ケ
ース62の右側面にはサイドアーム66が固定され、このサ
イドアーム66にはカム軸63と平行な案内軸67の後端が固
定されている。前記ケース62から前方に突出したカム軸
63の前部外周にはスプライン68が形成されている。69は
カム軸63の前部に嵌合された円筒スライダであり、この
円筒スライダ69の後部内周には前記スプライン68に係合
するスプライン70が形成されている。この結果、円筒ス
ライダ69はカム軸63の軸方向に移動できるとともに、カ
ム軸63と一体的に回転することができる。75はケース62
の前方に設けられた移動ブロックであり、この移動ブロ
ック75の左端部には前記カム軸63および円筒スライダ69
が挿入され、また、その右端部には前記案内軸67が挿入
されている。そして、この移動ブロック75と円筒スライ
ダ69との間には前後方向に離れた一対の軸受76、77が介
装され、また、移動ブロック75と案内軸67との間にはス
ライド軸受78が介装されている。これにより、移動ブロ
ック75はカム軸63および案内軸67にカイドされながら前
後方向に移動することができ、この際、カム軸63の回転
には影響されない。
81は前記工具マガジン8と工作機械11との間に配置され
た主軸24と平行に延びる交換軸であり、この交換軸81は
前記移動ブロック75に一対の軸受82、83を介して回動可
能に支持されている。この結果、この交換軸81は移動ブ
ロック75とともに軸方向に移動することができる。84は
ケース62の後端に固定された油圧モータであり、このモ
ータ84の出力軸85は前記カム軸63の後端部に連結されて
いる。そして、このモータ84は間欠的に360度だけ回転
される。86、87は移動ブロック75に前後方向に離れて取
付けられた偏心カバーであり、これら偏心カバー86、87
には軸受88、89を介して交換軸81と平行な中間軸90の前
後端部がそれぞれ回転可能に支持されている。この中間
軸90の中央部には回転中心から等距離の同心円部および
該同心円部より突出した突起カム部を有するパラレルカ
ム91が固定され、また、前記交換軸81には該パラレルカ
ム91に係合する周方向に離れた複数のローラ92が取付け
られている。前述したパラレルカム91、ローラ92は全体
として、パラレルインデックスカム機構93を構成し、こ
のパラレルインデックスカム機構93は中間軸90が一回
転、即ち360度回転したとき、交換軸81を所望の時期に1
80度だけ回動させる。そして、前記パラレルカム91とロ
ーラ92とは偏心カバー86、87の偏心作用によってバック
ラッシュが発生しないよう押付けられている。また、前
記移動ブロック75には偏心軸95が固定され、この偏心軸
95はその前部に位置する小径部96と後部に位置する大径
部97とが偏心している。前記偏心軸95の小径部96には軸
受98を介して外歯車99が回転可能に支持され、この外歯
車99は中間軸90に形成された外歯車100と、前記円筒ス
ライダ69に固定された外歯車101の双方に噛み合う。そ
して、この外歯車99は偏心軸95の小径部96と大径部97と
が偏心していることで、外歯車100、101にバックラッシ
ュを生じることがないよう押付けられる。なお、外歯車
100と外歯車101とは歯数が同一であるため、モータ84の
出力軸85が一回転すると、中間軸90も正確に一回転す
る。前述したモータ84、カム軸63、パラレルインデック
スカム機構93、外歯車99、100、101は全体として、交換軸
81を軸線回りに間欠的に180度だけ回動させる回動手段1
02を構成する。
第4、5、6、7図において、ケース62の右端部には上
下方向に離れた前後ロッド106および開閉ロッド107が摺
動可能に支持され、これら前後ロッド106および開閉ロ
ッド107は前記カム軸63と平行に延びている。108は上部
がナット109により前後ロッド106に固定され、下部に開
閉ロッド107が摺動可能に挿入されたブロックであり、
このブロック108の中央部にはカムフォロア110が回転可
能に支持されている。前記軸受64、65間のカム軸63には
カム113が設けられ、このカム113の外周には連続したカ
ム溝114が形成されている。そして、前記カムフォロア1
10は該カム溝114のカム面115、即ちカム溝114の側面に
転がり接触する。この結果、カム113が回転すると、前
後ロッド106はカム面115およびカムフォロア110によっ
て軸方向、即ち前後方向に移動する。ケース62の前端に
はブラケット118が固定され、このブラケット118にはピ
ン119を介して、伝達リンク120の右端が連結されてい
る。この伝達ロッド120の左端にはピン121を介して短リ
ンク122の後端が連結され、この短リンク122の前端はピ
ン123を介して移動ブロック75の後端に固定されたブラ
ケット124に連結されている。また、前記伝達ロッド120
の中央部にはピン125を介して短リンク126の前端が連結
され、この短リンク126の後端はピン127を介して前記前
後ロッド106の前端に連結されている。この結果、前後
ロッド106が軸方向に移動すると、これら伝達ロッド12
0、短リンク122、126からなるリンク機構128により、移
動ブロック75および交換軸81は交換軸81の軸方向に移動
する。前述した前後ロッド106、カムフォロア110、カム
面115、リンク機構128は全体として、交換軸81を軸線に
沿って前後方向に移動させる前後動手段129を構成す
る。
第1、2、5、6、7、8、9、10、11図におい
て、交換軸81の軸方向前端には該交換軸81に垂直に延び
るアーム134の長手方向中央が複数のボルト135により取
付けられ、このアーム134の長手方向両端にはピン136、1
37を介してそれぞれ一対の開閉部材138、139の内端部が
連結されている。140、141はピン142、143を介して開閉部
材138、139の外端部に連結された把持部材であり、これ
らの把持部材140、141は前記工具7を両側から把持する
ことができる。144、145は内端部が開閉部材138、139にそ
れぞれ固定された板ばねであり、これら板ばね144、145
の外端部は前記把持部材140、141にそれぞれ取付けられ
ている。前述した開閉部材138、139、把持部材140、141は
全体として、アーム134の長手方向両端に設けられた開
閉可能な一対の把持爪146、147を構成し、これら一対の
把持爪146、147は全体として、工具7を両側から把持す
ることができる把持体148、149を構成する。
前記開閉ロッド107にはナット155によりブロック156の
下端部が固定され、このブロック156の上端部には前記
前後ロッド106が摺動可能に挿入されている。ブロック1
56の中央部にはカムフォロア157が回転可能に支持さ
れ、このカムフォロア157は前記カム113に形成されたカ
ム溝158のカム面159、即ち、カム溝158の側面に転がり
接触している。この結果、カム113が回転すると、カム
フォロア157、カム面159により開閉ロッド107は軸方向
に移動する。
前記ブラケット118とサイドアーム66に固定されたブラ
ケット161とには、左右方向に延びる回動軸162が回動可
能に支持され、この回動軸162にはアーム163の上端部が
固定されている。このアーム163の下端部にはピン164を
介して短リンク165の前端部が連結され、この短リンク1
65の後端部はピン166を介して前記開閉ロッド107の前端
に連結されている。また、回動軸162には連結ブロック1
69が固定され、この連結ブロック169には前後方向に延
びる揺動シャフト170が摺動可能に挿入されている。171
は移動ブロック75の後端に取付けられたブラケット172
に固定された左右方向に延びる支持シャフトであり、こ
の支持シャフト171にはV形リンク173の折れ曲がり部が
回動可能に支持されている。このV形リンク173の一端
部はピン174を介して前記揺動シャフト170の前端部に連
結され、また、V形リンク173の他端部には二股に分れ
たフォーク部175が形成されている。178はアーム134に
摺動可能に支持されるとともに交換軸81内に遊嵌された
前後方向に延びる伝達軸であり、この伝達軸178は軸方
向に移動可能である。この伝達軸178の後端部には円周
溝177が形成され、この円周溝177には、前記V形リンク
173のフォーク部175が隙間を生じることなく挿入されて
いる。この結果、開閉ロッド107が軸線に沿って前後方
向に移動すると、伝達軸178には短リンク165、アーム16
3、回動軸162、連結ブロック169、揺動シャフト17
0、V形リンク173を介して動力が伝達され、該伝達軸17
8は軸線に沿って前後方向に移動する。
前記把持体148、149と伝達軸178との間のアーム134には
それぞれ略三角形をした伝達プレート179、180がピン18
1、182を介して回動可能に連結され、この伝達プレート1
79、180にはピン183、184を介して短リンク185、186の外端
部が連結されている。この短リンク185、186の内端部は
ピン187、188を介して伝達軸178の前端部に連結されてお
り、この結果、伝達軸178が軸線に沿って前後方向に移
動すると、伝達プレート179、180はピン181、182を中心と
して揺動する。191、192はアーム134の長手方向両端部に
あり結合を介して摺動可能に取付けられた摺動ブロック
であり、これらの摺動ブロック191、192はアーム134の長
手方向に移動することができる。193、194は短リンクで
あり、この短リンク193、194の外端部はピン195、196を介
して摺動ブロック191、192に連結され、また、その内端
部はピン197、198を介して伝達プレート179、180に連結さ
れている。各摺動ブロック191、192の両側部には側方に
向って突出する翼部199、200がそれぞれ形成され、これ
ら翼部199、200の先端部にはピン201、202を介して弧状リ
ンク203、204の内端部が連結されている。これら弧状リ
ンク203、204の外端部はピン205、206を介して前記開閉部
材138の中央部に連結されている。これにより、伝達プ
レート179、180がピン181、182を中心として揺動すると、
把持爪146、147は開閉する。前述した開閉ロッド107、回
動軸162、アーム163、短リンク165、連結ブロック169、
揺動シャフト170、V形リンク173、伝達軸178、伝達プ
レート179、180、短リンク185、186、摺動ブロック191、19
2、短リンク193、194、弧状リンク203、204はそれぞれ伝
達部材に該当し、これら複数の伝達部材を前述にように
ピン等を用いて次々と機械的に連結して伝達機構215を
構成している。そして、この伝達機構215の一端に配置
された伝達部材としての開閉ロッド107はカムフォロア1
57に連結されており、また、伝達機構215の他端に配置
された伝達部材としての弧状リンク203、204は一対の把
持爪146、147に連結されている。
221、222は前記摺動ブロック191、192にそれぞれ摺動可能
に支持された位置決めシャフトであり、これらの位置決
めシャフト221、222の内端部に固定されたピン223、224は
前記伝達プレート179、180に形成されたスリット225、226
にそれぞれ挿入されている。この結果、伝達プレート17
9、180がピン181、182を中心として揺動すると、これら位
置決めシャフト221、222は摺動ブロック191、192にガイド
されながらアーム134の長手方向に移動する。そして、
これら位置決めシャフト221、222が外側に向かって移動
したとき、その外端部は工具7に形成された位置決め穴
227に挿入され、工具7をアーム134および把持体148、14
9に位置決めする。なお、230はアーム134の前端に固定
されたキャップである。
第3、12、13、14図において、後カバー22の後端
には主軸24に平行な複数本の六角軸231の前端部が固定
されており、これら六角軸231の後端にはボルト232によ
りブロック233が固定されている。234は前記ブロック23
3内にその中央部が摺動可能に挿入されたスライダであ
り、このスライダ234には前端部がブロック233に固定さ
れた複数本のガイド軸235が摺動可能に挿入されてい
る。これらガイド軸235は前後方向に延びるとともに、
その後端にフランジ236をそれぞれ有する。237はスライ
ダ234の後端とフランジ236との間に介装されガイド軸23
5を囲むスプリングであり、これらのスプリング237は前
記スライダ234をブロック233にその段差部238が当接す
るまで前方に向かって付勢する。前述したケース23、主
軸24、軸受26、27、28、六角軸231、ブロック233、スライ
ダ234は全体として前記主軸ヘッド16を構成する。前記
主軸24の軸方向後端部、詳しくはエンドスリーブ35の後
端には外側に向って突出するリング状の突出部241が形
成されている。前記スライダ234の前端部は該突出部241
より前方に延び、その前端部内周には内側に向かって突
出するリング状の当接部242が形成されている。そし
て、前記スプリング237によってスライダ234が前方に移
動されブロック233に当接しているときには、前記突出
部241と当接部242との間には所定幅の間隙243が形成さ
れている。一方、前記スライダ234がスプリング237に対
抗して軸方向後方に移動すると、この当接部242は前記
突出部241に当接する。前述したようにスライダ234の前
端部は突出部241より前方に延びているので、このスラ
イダ234は前記主軸24の軸方向後部に軸方向に移動可能
に嵌合していることになる。245は後述する可動体260の
把持側端部に設けられたドローバー42に直交する直角シ
ャフトであり、この直角シャフト245は水平方向に延び
るとともに、ドローバー42より把持側の主軸ヘッド16、
詳しくはスライダ234の後端部に軸方向に移動可能に、
換言すれば半径方向に移動可能に支持され、この直角シ
ャフト245の中央部と前記主軸24の軸線とは直交してい
る。この直角シャフト245の一端とスライダ234に固定さ
れたカバー246との間にはスプリング247が介装され、こ
れにより、直角シャフト245はスプリング247によってそ
のフランジ248がスライダ234に当接するまで半径方向他
方側に付勢される。また、この直角シャフト245の他
端、換言すれば後述する可動体260の把持側端には第1
5、16図に示すように、垂直なピン244を介して大径
ローラ249とこの大径ローラ249より小径の小径ローラ25
0とが回転可能に支持されている。そして、前記大径ロ
ーラ249および小径ローラ250は上下に離れて配置され、
大径ローラ249は直角シャフト245の軸線上に配置され、
一方、小径ローラ250は直角シャフト245の軸線から下方
に離れて配置されている。そして、前記大径ローラ249
は主軸ヘッド16が上昇限、即ち工具変換位置まで上昇し
たとき、後述する伝達手段277の出力部としての当板275
に当接することができる。
再び、第3、12、13、14図において、前記直角シ
ャフト245の中央部にはピン251を介して押圧リンク252
の後端部が連結されている。253はスライダ234の後端部
に固定され軸線が共通した一対のピンであり、これらピ
ン253の共通軸線は直角シャフト245および主軸24双方に
対して直交している。そして、これらピン253にはリン
ク254の後端部が連結されている。このリンク254の前端
部はピン255を介して前記押圧リンク252の中央部に連結
されている。また、前記押圧リンク252の前端部にはピ
ン256を介してローラ257が回転可能に支持され、このロ
ーラ257は前記主軸24の軸線上に位置している。そし
て、前記ピン253からピン255までの距離と、ピン251か
らピン255までの距離と、ピン255からピン256までの距
離とは互いに等しい。この結果、直角シャフト245が半
径方向に移動すると、押圧リンク252、リンク254が揺動
し、ローラ257が主軸24の軸線上を軸方向に移動する。
これにより、直角シャフト245に半径方向の力を作用さ
せると、該半径方向の力は軸方向の力に変換される。前
述した押圧リンク252、リンク254は全体として、直角シ
ャフト245とドローバー42との間に設けられ、直角シャ
フト245の軸方向移動をドローバー42の軸方向移動に変
換するリンク機構を構成し、また、前述した直角シャフ
ト245、リンク機構は全体として、スライダ234に取付け
られ半径方向の力を軸方向の力に変換する変換機構258
を構成する。また、前述したドローバー42、直角シャフ
ト245、大径ローラ249、小径ローラ250、押圧リンク25
2、リンク254は全体として、主軸ヘッド16に支持された
可動体260を構成し、この可動体260は把持側または解放
側に変位することができる。ここで、可動体260の把持
側への変位とは、具体的にはドローバー42の軸方向後方
への移動、直角シャフト245、大径、小径ローラ249、250
の半径方向他方側への移動、押圧リンク252、リンク254
の倒れ込み方向への揺動であり、このような把持側への
変位は前述した弾性体としてのスプリング50の付勢力に
より行なわれる。一方、可動体260の解放側への変位と
は、具体的にはドローバー42の軸方向前方への移動、直
角シャフト245、大径、小径ローラ249、250の半径方向一
方側への移動、押圧リンク252、リンク254の起立方向へ
の揺動である。そして、この可動体260が把持側へ変位
すると、前述のようにチャック44が工具7を把持し、一
方、解放側へ変位すると、チャック44は工具7を把持か
ら解放する。
第4、5、6、12図において、ケース62の左端部には
カム軸63と平行な付与ロッド261が軸方向に移動可能に
支持され、また、この付与ロッド261より上方のケース6
2には該付与ロッド261と平行な案内ロッド262の両端が
固定されている。263は下端部がナット264により付与ロ
ッド261に固定されたブロックであり、このブロック263
の上端部には前記案内ロッド262が摺動可能に挿入され
ている。このブロック263の中央部にはカムフォロア265
が回転可能に支持されている。266はカム133に形成され
前記固定部材51の作動を制御するカム溝であり、このカ
ム溝266のカム面267、即ちカム溝266の側面には前記カ
ムフォロア265が係合している。そして、カム113が回転
すると、付与ロッド261はカムフォロア265、カム面267
によって所望時期に軸方向に移動する。270はコラム15
の上端部後面に固定されたブラケットであり、このブラ
ケット270には垂直な回動軸271が回動可能に支持されて
いる。この回動軸271の上端には揺動ブロック272の一端
部が固定され、この揺動ブロック272の他端部にはピン2
73を介して短リンク274の後端部が連結されている。こ
の短リンク274の前端部はピン276を介して付与ロッド26
1の後端部に連結されている。前記回動軸271の下端には
力付与部材としての当板275の前端部が固定され、この
当板275の後端部内側面は前記大径ローラ249に当接する
ことができる。そして、前記付与ロッド261が軸方向後
方に移動すると、当板275は水平面内で第6図において
反時計回りに揺動し、直角シャフト245に半径方向一方
側に向かう力を付与する。この力を変換機構258が軸方
向前方に向かう力に変換して押し棒40を軸方向前方に向
かって押すと、前記押圧力の反力によって、まずスライ
ダ234が軸方向後方に移動し、当接部242に突出部241と
が当接する。また、当板275から直角シャフト245に半径
方向一方側に向かう力が付与されておらず、これによ
り、フランジ248がスライダ234に当接しているときに
は、押圧リンク252、リンク254は共に最も倒れ込み方向
に傾動してローラ257と押し棒40の後端との間に、第
3、12図に示すような所定の間隙が形成されている。
また前述した付与ロッド261、カムフォロア265、カム面
267、回動軸271、揺動ブロック272、短リンク274、当板
275は全体として、前記工具交換機61に連結され、主軸
ヘッド16が上昇限、即ち工具交換位置に到達したとき、
前記カム113からの駆動力を可動体260の把持側端、詳し
くは直角シャフト245に伝達して該可動体260を解放側に
向かって押圧する伝達手段277を構成する。
第15、16、17図において、可動体260の把持側端
部に位置する直角シャフト245の他端近傍のコラム15に
は、後方に向かって延びる一対のブラケット281、282が
固定され、これらブラケット281、282の先端部には同軸
で垂直なピン283、284を介して押圧プレート285の後側端
が回動可能に連結されている。この結果、この押圧プレ
ート285はピン283、284の垂直な共通軸線を中心として回
動することができる。また、前記押圧プレート285は上
下方向に、即ち主軸ヘッド16の昇降経路に沿って延びて
いる。そして、この押圧プレート285の上端は伝達手段2
77の出力部としての当板275の直下で、前記大、小径ロ
ーラ249、250間の距離とほぼ等しい距離だけ当板275から
離れた位置、換言すれば主軸ヘッド16が工具交換位置ま
で上昇したときにおける小径ローラ250に対向する位置
まで延び、その下端は主軸ヘッド16が下降限Uまで下降
したときにおける大径ローラ249に対向する位置まで延
び、その長さは主軸ヘッド16の昇降距離とほぼ等しい。
前記ブラケット282より下方のコラム15の後面には、後
方に向かって延びるブラケット288が固定され、このブ
ラケット288にはピン289を介して付与手段としてのエア
シリンダ290のヘッド側が連結されている。このアエシ
リンダ290のピストンロッド291の先端は自在継手292を
介して前記押圧プレート285の後側端に連結されてい
る。この結果、主軸ヘッド16が工具交換位置にあると
き、エアシリンダ290が作動して前記押圧プレート285が
回動すると、該押圧プレート285は前記小径ローラ250
に、一方、主軸ヘッド16が工具交換位置から下方に離れ
ているときには、大径ローラ249に当接し、これによ
り、可動体260に解放側に向かう解除力が付与される。
再び、第1、2図において、301は工作機械11より前方
のベッド2上に設置されたターンテーブルであり、この
ターンテーブル301上には工作機械11に装着された工具
7により加工されるワーク302が着脱可能に取付けられ
ている。
次に、この考案の一実施例の作用について説明する。
今、工作機械11のテーブル13、コラム15および主軸ヘッ
ド16はモータにより駆動されて適宜位置まで移動し、ま
た、工具7が装着されている主軸24はモータ58によって
高速回転され、これにより、ターンテーブル301上のワ
ーク302が工具7によって加工されているとする。この
とき、アーム134は上下方向に延在して停止しており、
また、把持爪146、147は共に第9図に仮想線で示すよう
に開放状態で、即ち180度だけ離れた位置まで揺動して
待機している。このような加工作業中に、工具マガジン
8を作動して次使用の工具7を選択した後、該工具7を
昇降機構によって降下して受渡し位置に待機させる。こ
こで、このような押圧プレート285、付与手段290は加工
作業時における移動が主軸ヘッド16より少ないコラム15
に設けられているので、移動エネルギーは少なくてよ
く、さらに、付与手段290をシリンダから構成した場合
も、給排ホースの振り回しは小さく、流体洩れのおそれ
もない。次に、工作機械11によるワーク302の加工作業
が終了すると、主軸ヘッド16に装着されている使用済み
の工具7と、前記次使用の工具7と、を交換する。この
場合には、モータによって工作機械11のテーブル13、コ
ラム15を所定の交換位置まで移動させるとともに、モー
タにより主軸ヘッド16を工具交換位置、即ち上昇限まで
上昇させ、主軸ヘッド16を他方の把持爪147の直前まで
移動させる。ここで、このように主軸ヘッド16を工具交
換位置まで移動させるのは、工具交換機277が主軸ヘッ
ド16と共に移動できないことから、工具7を工具交換機
61が受渡すことができる位置まで移動させるためである
とともに、伝達手段277が工具交換機61に連結されて主
軸ヘッド16と共に移動できないことから、可動体260を
伝達手段277からの駆動力を受けることができる位置ま
で移動させるためである。このとき、前記次使用の工具
7を保持している工具マガジン8の昇降機構の直前に一
方の把持爪146が移動する。次に、第18図に示すよう
にモータ84を作動してその出力軸85を正確に1回転、即
ち、360度だけ回転させ、この回転中に交換作業を終了
させるが、その作動は以下の通りである。
まず、モータ84の作動が開始してからT1時間だけ経過
すると、カムフォロア265が回転しているカム113のカム
面267に押されて軸方向後方に移動を開始する。この結
果、付与ロッド261がケース62にガイドされながら軸方
向後方に移動し、当板275が第6、12図において反時
計回りに揺動を開始する。この揺動によって直角シャフ
ト245は当板275から半径方向一方側の力を受け、スプリ
ング247と圧縮しながらカバー246に接近するよう移動す
る。この直角シャフト245の半径方向一方側への移動に
よって押圧リンク252およびリンク254が起立するよう揺
動し、ローラ257が主軸24の軸線上を前方に向かって移
動し、押し棒40の後端面に接近する。このとき、チャッ
ク44は主軸本体25の内面に押されて閉止し、工具7のプ
ルスタッド部46を外側から把持しているため、該工具7
は主軸ヘッド16に固定されている。
次に、モータ84の作動開始からT2時間だけ経過する
と、カム面159によってカムフォロア157が押されて軸方
向前方へ移動を開始し、このカムフォロア157の移動が
伝達機構215を構成する伝達部材を次々と伝わり把持爪1
46、147に伝達される。詳しくは、カムフォロア157の移
動により開閉ロッド107が軸線に沿って前方に移動し、
これにより、伝達軸178が第8図に仮想線で示す位置か
ら実線で示す位置に向かって軸方向後方に移動する。そ
して、この伝達軸178の移動により摺動ブロック191、192
がアーム134の長手方向外側に向かって移動し、把持爪1
46、147がピン136、137を中心として、第9図に仮想線で
示す開放状態から実線で示す位置に向かって揺動を開
始、即ち閉止を開始する。また、前記伝達軸178の軸方
向後方への移動によって、位置決めシャフト221、222は
摺動ブロック191、192にガイドされながら外側に向かっ
て移動し、工具7の位置決め穴227に接近する。
次に、モータ84の作動開始からT3時間だけ経過する
と、ローラ257が押し棒40の後端面に当接するようにな
る。そして、この当接後も当板275は前述と同一方向に
揺動を継続するため、直角シャフト245にはこの当板275
から半径方向一方側の力が続けて付与される。そして、
この直角シャフト245に付与された半径方向一方側の力
は、該直角シャフト245、押圧リンク252、リンク254に
よって軸方向の力に変換された後、ローラ257から押し
棒40に伝達され、該押し棒40を軸方向前方に向かって押
し出そうとする。しかしながら、このとき、スプリング
50のばね定数がスプリング237の合計ばね定数より大き
いため、前記軸方向前方に向かう力の反力によって、ま
ず、スライダ234がスプリング237を圧縮しながら軸方向
後方に向かって移動する。そして、この移動はスライダ
234の当接部242の後端面が主軸24の突出部241の前端面
に当接したとき停止する。そして、これら当接部242と
突出部241とが当接した後も、ローラ257から押し棒40に
対して軸方向前方に向かう力が付与されるので、今度は
ドローバー42が押されて主軸24内を軸方向前方に向かっ
て移動する。これにより、チャック爪45は徐々に開放さ
れ、工具7のプルスタッド部46がチャック44の把持から
開放され始める。このようにして、カム113からの駆動
力によって可動体260が解放側に向かって変位し、これ
により、チャック44が工具7を把持から解放して主軸ヘ
ッド16から固定解除を開始する。このとき、ドローバー
42に付与された軸方向前方に向かう力はスリーブ34、主
軸本体25、エンドスリーブ35を通じて突出部241に伝達
され、該突出部241が当接部242を軸方向前方に向かって
押圧する力となり、一方、このドローバー42に付与した
力の反力はローラ257、押圧リンク252、リンク254、直
角シャフト245、ピン253、スライダ234を通じて当接部2
42に伝達され、該当接部242が突出部241を軸方向後方に
向かって押圧する力となる。そして、これら突出部241
から当接部242に向う力と当接部242から突出部241に向
かう力とは方向が逆で同一の大きさであるため、これら
当接部において互いに相殺される。このように、ドロー
バー42を軸方向前方に押圧する力はドローバー42、主軸
24、スライダ234内で閉ループを構成し、これらから外
部へ作用することない。この結果、主軸24とケース23と
の間に介装された軸受26、27、28にはスラスト力は全く作
用せず、この結果、これら軸受26、27、28の寿命が長くな
るとともに、高精度な取付け精度を長時間維持すること
ができる。また、このとき、当板275から直角シャフト2
45に付与される力は軸方向ではなく半径方向の力である
ため、該当板275からの力が軸受26、27、28に伝達されて
スラスト力を発生させることもなく、この結果、加工精
度の向上および軸受26、27、28の長寿命化を図ることがで
きる。
次に、モータ84の作動開始からT4時間だけ経過する
と、把持爪146、147が第9図に実線で示す位置まで揺動
し共に閉止する。これにより、次使用の工具7は把持爪
146により両側から、また、使用済みの工具7は把持爪1
47により両側から把持される。このように一対の把持爪
146、147によって工具7を両側から把持するようにした
ので、180度より大幅に広い角度範囲で、この実施例で
は270度程度の広い角度範囲で工具7を把持することが
でき、この結果、工具7の把持の確実性が著しく向上す
る。ここで、カムフォロア157と把持爪146、147とは、前
述のように次々と機械的に連結された開閉ロッド107、
アーム163等の伝達部材により連結されているので、仮
にいずれかの伝達部材が何らかの理由によって固着した
り、移動の途中で停止したときには、カム113の回転が
停止して次の動作に移ることができないのである。この
ように、工具7に対する把持が不確実になった場合に
は、アーム134が回転することはなく、このため、工具
7は落下するようなことはなく安全性が向上する。ここ
で、一般には動作順序の狂いを阻止する目的から、把持
爪146、147による工具7の把持をセンサによって検出し
た後、工具7に対する主軸ヘッド16の固定を解除するよ
うにしているが、この実施例では前述のように、把持爪
146、147の閉止動作と、固定部材51による工具7の主軸
ヘッド16に対する固定解除動作を同一のカム113に形成
されたカム面159、カム面267によってそれぞれ行なうよ
うにしているので、これらの両動作の順序が狂うことは
全くなく、この結果、これら両動作の一部を同時に行な
うことができる。即ち、把持爪146、147の閉止途中であ
るT3時から固定部材51による工具7の固定解除を開始
しており、これら両動作はT3時からT4時までの間の
A1時間だけオーバーラップしているのである。この結
果、交換作業か短縮され、その作業能率を向上させるこ
とができる。また、このとき、位置決めシャフト221、22
2の外端部は工具7の位置決め穴227にそれぞれ挿入さ
れ、これら工具7を把持爪146、147とともにアーム134に
位置決めする。
次に、モータ84の作動開始からT5時間だけ経過する
と、カムフォロア110がカム面115に押され軸方向前方に
向かって移動を開始する。これにより、前後ロッド106
が軸方向前方に移動し、この前後ロッド106の移動は伝
達ロッド120、短リンク122を介して、移動ブロック75に
伝達される。これにより、移動ブロック75は案内軸67お
よびカム軸63に案内されながら、交換軸81、アーム13
4、把持爪146、147、工具7とともに前進する。このと
き、揺動シャフト170が連結ブロック169内を摺動して支
持シャフト171と回動軸162との間の距離の増大を吸収す
る。このような移動により、主軸24の装着穴32に嵌合さ
れていた工具7は該主軸24から抜き出される。
次に、モータ84の作動開始からT6時間だけ経過する
と、カムフォロア265がストロークエンドまで移動し、
付与ロッド261の軸方向後方への移動が停止する。この
とき、チャック44は完全に開放する。ここで、前述のよ
うにチャック44の開放途中から移動ブロック75を軸方向
前方に移動させ、工具7を主軸ヘッド16から引き抜くよ
うにしているが、この引き抜き開始時にはチャック44は
開放終了直前にあるため、該チャック44に引き抜きが阻
止されることはない。そして、このT5時からT6時ま
での間のA2時間において両作業がオーバーラップして
おり、これにより、交換作業の作業能率が向上する。
次に、モータ84の作動開始からT7時間だけ経過する
と、パラレルインデックスカム機構93のパラレルカム91
の突起カム部がローラ92に係合し始める。なお、モータ
84の作動開始時T0からT5時までの間もカム軸63、中
間軸90は連続して回転しているが、このときにはパラレ
ルカム91の同心円部にローラ92が係合しているので交換
軸81の回転はない。そして、前述のようにパラレルカム
91の突起カム部がローラ92に係合すると、中間軸90の回
転が交換軸81に伝達され、該交換軸81、アーム134およ
び工具7をそれぞれ把持した把持爪146、147は交換軸81
の軸線を中心として回動を開始する。
次に、モータ84の作動開始からT8時間だけ経過する
と、カムフォロア110がストロークエンドに到達してそ
の軸方向移動が停止し、移動ブロック75の軸方向前方へ
の移動が終了する。このとき、使用済みの工具7は主軸
ヘッド16から、また、次使用の工具7は昇降機構からそ
れぞれ完全に抜き出される。ここで、工具7の抜き出し
途中のT7時において、前述のようにアーム134の回動
を開始するが、工具7が嵌合される装着穴32は軸方向前
方に向かって末広がりとなっているので、工具7は該装
着穴32の内周面に沿って斜めに抜き出され、抜き出し途
中で主軸本体25に当接するようなことはない。そして、
このように、T7時からT8時までの間のA3時間は、
工具7の抜き出し作業とアーム134の回動作業とが同時
に行なわれ、交換作業の高能率化が図られている。
次に、モータ84の作業開始からT9時間だけ経過する
と、アーム134はほぼ180度回動し、一方の把持爪146に
把持された次使用の工具7は主軸ヘッド16の直前近傍ま
で、また、他方の把持爪147に把持された使用済みの工
具7は受渡し位置の直前近傍まで到達する。また、この
とき、カムフォロア110がカム面115に押されて軸方向後
方に向かって移動を開始し、これにより、移動ブロック
75、交換軸81、アーム134、把持爪146、147、工具7が後
退を開始する。これにより、次使用の工具7は主軸ヘッ
ド16の装着穴32内にその後端部から嵌合され始めるが、
該装着穴32は截頭円錐形であるので、アーム134が完全
に、180度回動していなくても工具7と主軸ヘッド16と
の当接はない。
次に、モータ84の作動開始からT10時間だけ経過する
と、パラレルインデックスカム機構93のパラレルカム91
の同心円部にローラ92が係合するため、カム軸63、中間
軸90の回転は交換軸81に伝達されなくなり、交換軸81の
回動が停止する。このとき、交換軸81は回動開始から正
確に180度だけ回動し、次使用の工具7は主軸ヘッド16
の直前まで移送されて装着穴32と同軸となり、一方、使
用済みの工具7は工具マガジン8の受渡し位置の直前ま
で移送される。そして、前述のようにアーム134の回動
途中に工具7の装着穴32への嵌合が開始するため、T9
時からT10時までのA4時間はこれら両動作がオーバー
ラップしている時間となり、作業能率の向上が図られて
いる。
次に、モータ84の作動開始からT11時間だけ経過する
と、カムフォロア265がカム面267に押されて軸方向前方
に向かって移動を開始する。これにより、当板275が第
6図において時計回りに揺動を開始し、押圧リンク252
およびリンク254が傾動を開始するとともにローラ257が
押し棒40の後端面に当接しながら軸方向後方へ移動す
る。この結果、ドローバー42がスプリング50の弾性力に
よって軸方向後方に移動し、チャック44は主軸本体25の
内周面に押されて徐々に閉止する。このように交換作業
の終了直前にスプリング50により可動体260が付勢され
て把持側に向かって変位すると、チャック44は工具7の
把持を開始し、工具7の主軸ヘッド16への固定が開始す
る。
次に、モータ84の作動開始からT12時間だけ経過する
と、カムフォロア110の軸方向移動が終了し、移動ブロ
ック75、交換軸81、アーム134、把持爪146、147の軸方向
後方へ移動が終了する。このとき、次使用の工具7はそ
の嵌合部33が装着穴32に面接触するまで嵌入されて主軸
ヘッド16に受渡される。一方、使用済みの工具7も工具
マガジン8の昇降機構に受渡され返却される。なお、こ
のような次使用および使用済みの工具7の主軸ヘッド16
および工具マガジン8への受渡し途中のT11時にドロー
バー42の移動を開始してチャック44を閉止するようにし
ているため、T11時からT12時までのA5時間において
これら両動作はオーバーラップしており、作業能率の向
上が図られている。
次に、モータ84の作動開始からT13時間だけ経過する
と、カムフォロア157がカム面159によって軸方向後方に
押され始める。これにより、開閉ロッド107が軸方向後
方に向かって移動を開始し、把持爪146、147が第9図に
実線で示す位置から仮想線で示す位置に向かって揺動を
開始し開放し始める。そして、このT13時間付近におい
て、チャック44が工具7のプルスタッド部46を外側から
把持し、該工具7を主軸ヘッド16に固定するとともに、
押し棒40の軸方向後方への移動が終了する。次に、この
状態でカム113がさらに回転して当板275がスライダ234
から離隔するよう揺動すると、今度はスライダ234がス
プリング237の弾性力に押されてその段差部238がブロッ
ク233に当接するまで軸方向前方に移動する。なお、T1
1時から段差部238がブロック233に当接するまでの間
は、ローラ257は押し棒40の後端面に当接している。前
述したスライダ234の移動により、突出部241から当接部
242が離隔し、これらの間に間隙243が形成される。ま
た、このとき、位置決めシャフト222が内側に移動して
位置決め穴227から抜け出し始める。
次に、モータ84の作動開始からT14時間だけ経過する
と、ローラ257が押し棒40の後端面から離隔して第12
図に示す位置まで復帰するとともに、カムフォロア265
の軸方向移動が終了する。ここで、次使用の工具7を主
軸ヘッド16に固定する作業中に把持爪146、147の開放を
開始し、これら両動作をT13時からT14時まで間のA6
時間においてオーバーラップさせ、作業能率の向上を図
っている。
次に、モータ84の作動開始からT15時間だけ経過する
と、把持爪146、147は180度だけ互いに離れる位置まで揺
動し、即ち開放状態となる。このようにして前記使用済
みの工具7と次使用の工具7とは交換される。
次に、モータ84の作動開始からT16時間だけ経過してモ
ータ84の出力軸85が正確に一回転、即ち360度回転する
と、モータ84の作動が停止する。
次に、テーブル13、コラム15、主軸ヘッド16がモータに
より駆動されて移動し、主軸ヘッド16に装着された工具
7をワーク302に接近させる。このとき、把持爪146、147
は開放しているので、工具7は多数の離脱経路を取るこ
とができ、把持爪146、147から容易に離脱することがで
きる。このため、従来技術のようなアーム134の逆回転
動作は不要となり作業能率が向上する。次に、モータ58
を作動して工具7を回転させ、該工具7によりワーク30
2を加工する。このとき、工具マガジン8の昇降機構に
受け渡された使用済みの工具7は、工具マガジン8まで
移送されて保管される。
次に、このような加工作業中、例えば大径ローラ249が
第15図に破線で示す下降限Uまで下降しているとき
に、主軸ヘッド16に装着されている工具7が破損したと
する。この場合には、主軸24の回転を停止するととも
に、テーブル13、コラム15、主軸ヘッド16を当該位置に
停止させる。次に、エアシリンダ290を作動してそのピ
ストンロッド291を突出させる。これにより、押圧プレ
ート285はピン283、284の垂直な共通軸線回りに可動体26
0に向かって回動する。ここで、前記押圧プレート285は
主軸ヘッド16の昇降経路に沿って延び、該主軸ヘッドの
全昇降範囲をカバーしているため、可動体260の把持側
端、この場合には大径ローラ249がどのような位置で停
止していても、押圧プレート285はこの大径ローラ249に
当接することができる。そして、前記当接により押圧プ
レート285から該可動体260に解放側に向かう解除力が付
与され、この結果、可動体260はスプリング50に対抗し
ながら解放側へ変位し、詳しくは、大径ローラ249およ
び直角シャフト245が半径方向一方側へ移動し、また押
圧リンク252およびリンク254が起立方向へ揺動し、さら
にドローバー42が軸方向前方へ移動し、これによりチャ
ック44が解放する。ここで、前述のように押圧プレート
285は小径ローラ250ではなく大径である大径ローラ249
にまず当接するが、この大径ローラ249は直角シャフト2
45の軸線上に位置しているため、押圧プレート285から
直角シャフト245に解除力を付与しても、該直角シャフ
ト245には曲げモーメントが発生するようなことはな
い。このため、該直角シャフト245が主軸24に噛み込む
ようなことはない。そして、前述のようにチャック44が
開放すると、工具7が主軸ヘッド16から固定解除され
る。次に、破損工具7を主軸ヘッド16から取外し新工具
に交換する作業を行なうが、構造が簡単なものでありな
がら、前記主軸ヘッド16を工具交換位置まで移動させる
ことなく、当該破損の生じた位置に停止させたままで交
換作業を行なうことができ、手動交換作業が容易かつ安
全に行なえるとともに、その作業能率も大幅に向上す
る。このような交換作業が終了すると、エアシリンダ29
0のピストンロッド291を引込め、押圧プレート285を前
述とは逆方向に回動させる。このとき、可動体260はス
プリング50の付勢力に押されて把持側に変位するため、
新工具7はチャック44によって把持され主軸ヘッド16に
固定される。
また、伝達手段277、工具交換機61が故障したような場
合には、修理終了後のテスト運転を円滑に行なうために
前述と同様にして、予め主軸ヘッド16から工具7を取外
しておく必要があるが、このような場合も、押圧プレー
ト285、付与手段290は伝達手段277、工具交換機61の故
障と無関係に作動させることできるので、前記故障に拘
らず、また、主軸ヘッド16がいずれの位置で停止してい
ても、工具7の取外しを容易かつ安全、確実に行なうこ
とができる。なお、伝達手段277等の故障が、例えば前
述した工具交換位置における工具交換の際に、判明した
ような場合には、伝達手段277、詳しくは当板275が大径
ローラ249に当接しているが、押圧プレート285は大径ロ
ーラ249とは別に設けられた小径ローラ250に当接するこ
とができるため、押圧プレート285は伝達手段277からの
影響を受けることなく独立して解放側に向かう力を可動
体260に付与することができ何ら問題はない。さらに、
工具7がワーク302に喰込んだような場合にも、主軸ヘ
ッド16を分解することなく工具7を主軸ヘッド16から取
外すことができ、作業能率が向上する。
考案の効果 以上説明したように、この考案によれば、構造簡単であ
りながら、任意の時点で主軸ヘッドから工具を容易かつ
確実、安全に取外すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示すその全体正面図、第
2図はその全体側面図、第3図は主軸ヘッド部の正面断
面図、第4図は工具交換機近傍の正面図、第5図は工具
交換機の平面図、第6図は第2図のI−I矢視断面図、
第7図は一部が破断された第6図のII-II矢視図、第8
図は第2図のIII-III矢視断面図、第9図は第8図のIV-
IV矢視図、第10図は第9図のV−V矢視断面図、第1
1図は摺動ブロック近傍の側面図、第12図は第3図の
VI-VI矢視断面図、第13図は第3図のVII-VII矢視図、
第14図は第13図のVIII-VIII矢視断面図、第15図
は押圧プレート近傍の正面図、第16図は第15図のIX
-IX矢視図、第17図は第16図のX−X矢視図、第1
8図は動作順序を説明するタイムチャートである。 1…マシニングセンター 7…工具、8…工具マガジン 11…工作機械、16…主軸ヘッド 44…チャック、50…弾性体 61…工具交換機、113…カム 245…シャフト、249…大径ローラ 250…小径ローラ、260…可動体 277…伝達手段、285…押圧プレート 290…付与手段

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具7が装着された主軸ヘッド16を昇降可
    能に支持するコラム15を有する工作機械11と、工作機械
    11から離隔して設置され複数種類の工具7を保管する工
    具マガジン8と、工作機械11と工具マガジン8との間に
    設置されカム113によってその作動が制御されながら主
    軸ヘッド16に装着されている工具7と工具マガジン8に
    保管されている工具7とを交換する工具交換機61と、を
    備え、前記主軸ヘッド16に把持側あるいは解放側に向か
    って変位可能な可動体260を支持させ、かつ該可動体260
    の解放側端に、可動体260が把持側に変位したとき工具
    7を把持して該工具7を主軸ヘッド16に固定するととも
    に、可動体260が解放側に変位したとき工具7を把持か
    ら解放して該工具7を主軸ヘッド16から固定解除するチ
    ャック44を設け、また、前記可動体260を把持側に向か
    って付勢する弾性体50を設けるとともに、前記主軸ヘッ
    ド16が工具交換位置に到達したとき、前記カム113から
    の駆動力を可動体260の把持側端に伝達して該可動体260
    を解放側に向かって押圧する伝達手段277を前記工具交
    換機61に連結したマシニングセンター1において、前記
    可動体260の把持側端近傍のコラム15に垂直な軸線回り
    に回動できるよう支持され、上下方向に延びるとともに
    その長さが主軸ヘッド16の昇降距離とほぼ等しく、可動
    体260に向かって前記垂直軸線回りに回動したとき、可
    動体260の把持側端に当接してこれを押圧する押圧プレ
    ート285を設けるとともに、前記押圧プレート285を垂直
    軸線回りに回動させることにより、該押圧プレート285
    から可動体260に解放側に向かう解除力を付与する付与
    手段290をコラム15に設けたことを特徴とするマシニン
    グセンター。
  2. 【請求項2】請求項1記載のマシニングセンター1にお
    いて、前記可動体260を、主軸ヘッド16の軸方向に延び
    るとともに前記チャック44が設けられ軸方向に移動する
    ことができるドローバー42と、このドローバー42より把
    持側の主軸ヘッド16に支持されドローバー42に直交する
    水平方向に延びるとともに軸方向に移動可能な直角シャ
    フト245と、前記直角シャフト245とドローバー42との間
    に設けられ、直角シャフト245の軸方向移動に変更する
    リンク機構252、254と、直角シャフト245の把持側端に支
    持され、該直角シャフト245の軸線上に位置する大径ロ
    ーラ249および該大径ローラ249より下方に離れて位置す
    る小径ローラ250と、から構成し、かつ、前記押圧プレ
    ート285の上端の直上に前記大、小径ローラ249、250間の
    距離とほぼ等距離だけ離して伝達手段277の出力部を配
    置し、主軸ヘッド16が工具交換位置まで上昇したとき、
    伝達手段277の出力部と大径ローラ249とを当接可能とす
    るとともに、押圧プレート285の上端と小径ローラ250と
    を当接可能とし、また、主軸ヘッド16が下降して工具交
    換位置から離れたときには、大径ローラ249と押圧プレ
    ート285とのみを当接可能としたマシニングセンター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0688167B2 (ja) * 1986-09-20 1994-11-09 豊和工業株式会社 主軸ヘツドにおける工具保持装置

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