JPH06136081A - 耐熱性に優れた芳香族系石油樹脂の製造法 - Google Patents

耐熱性に優れた芳香族系石油樹脂の製造法

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JPH06136081A
JPH06136081A JP5880492A JP5880492A JPH06136081A JP H06136081 A JPH06136081 A JP H06136081A JP 5880492 A JP5880492 A JP 5880492A JP 5880492 A JP5880492 A JP 5880492A JP H06136081 A JPH06136081 A JP H06136081A
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aromatic petroleum
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卓 佐藤
Osamu Toyoda
修 豊田
Hajime Yoshida
肇 吉田
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族環がメチレン基を介して結合した形の
重合物であって、二重結合及び酸素が全くないか、実用
上全く含有しない芳香族系石油樹脂の耐熱性及び色相を
改善する方法を提供すること。 【構成】 該芳香族系石油樹脂を熱処理する工程よりな
る方法。 【効果】 耐熱性及び色相に優れた芳香族系石油樹脂が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来公知の石油樹脂に
比べて、耐熱性が格段に優れた芳香族系石油樹脂の製造
法に関するものである。
【0002】更に詳しくは、芳香族環がメチレン基を介
して結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原
子が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹
脂を熱処理して、熱処理前の芳香族系石油樹脂よりも耐
熱性及び色相にすぐれた芳香族系石油樹脂を製造する方
法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】石油樹脂は耐水性、耐薬品性等の物理性
状がすぐれているという特徴に加えて、供給が安定して
おり安価であることから、塗料、インキ、接着剤、粘着
剤、シーラント、ゴム添加剤等の産業分野で幅広く利用
されている。
【0004】しかしながら従来の石油樹脂は耐熱性及び
臭気の点に欠点があることから、用途に制約があるのが
実状である。
【0005】周知のように、石油樹脂は一般に石油類の
熱分解で得られるオレフィン類を主成分とする分解油留
分を重合して製造されるが、耐熱性に劣る原因及び臭気
の原因はいずれも製品に含まれる二重結合だといわれて
いる。
【0006】二重結合が全く無いか、あるいは実用上全
く含有しない石油樹脂を製造するためには、原料油に実
質的に二重結合を全く含有しないものを用いる必要があ
る。ただしここでいう二重結合とは芳香族環の二重結合
は含めず、炭化水素中のオレフィン結合を示す。
【0007】しかしながら、二重結合を全く含有しない
芳香族炭化水素原料をそのままで重合させることは、熱
改質等を除外すれば一般的には不可能であり、なんらか
の方法で芳香族環どうしを架橋させるための架橋剤を加
える必要がある。
【0008】そこで本発明者らは各種の芳香族原料と各
種の架橋剤を組み合わせることで従来の芳香族系石油樹
脂と同程度の物理性状(例えば、軟化点60〜180
℃)を有する新しい芳香族系石油樹脂を製造する方法に
ついて研究をし、芳香族化合物とホルムアルデヒドから
二重結合も酸素原子も全く含まないかあるいは実用上全
く含有しないとみなし得る芳香族系石油樹脂の製造法を
見出だし、既に特許出願(特開昭61−213216、
特開昭63−196616)を行った。
【0009】即ち、メチル基、エチル基等の炭素数の比
較的少ない側鎖を1〜4個含有する各種芳香族化合物
に、芳香族環どうしを結び付ける架橋剤としてホルムア
ルデヒドを加え、酸触媒存在下で付加脱水縮合反応を行
い、触媒分離及び洗浄後、低沸点留分を分離除去するこ
とで耐熱性が高く臭気の低い芳香族系石油樹脂が製造で
きることを見出だした。
【0010】また、この樹脂は芳香族環とメチレン基が
交互に結合した線状オリゴマーであり、二重結合は全く
含有せず、またホルムアルデヒドに起因する酸素原子も
実用上全く含有しない芳香族系の炭化水素樹脂である。
【0011】この芳香族環がメチレン基で結合した芳香
族系石油樹脂は、二重結合を全くあるいは実用上全く含
有しないためにきわめてすぐれた耐熱性及び臭気が低い
という特徴を有し、幅広い産業分野で有効に活用されて
いる。
【0012】ところが、この芳香族系石油樹脂は、エー
ジングによる色相劣化はきわめて少ないものの初期の色
相は必ずしもすぐれているとはいえず、そのため用途に
限定を受けることがある。
【0013】また、性能上の向上、作業性の更に一層の
向上のために、さらに高度の耐熱性が求められることも
多い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の石油樹脂は耐熱性が必ずしも十分高いとはいえず、
また臭気を発するという欠点があり、これを改良するた
めに発明した芳香族環がメチレン基を介して結合した形
の重合物であって、二重結合及び酸素原子が全くない
か、実用上全く含有しない芳香族系石油樹脂も更に高度
の要求に答えるためには、更に一層の耐熱性と色相の改
善が望まれているのが実状である。
【0015】本発明の目的は芳香族環がメチレン基を介
して結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原
子が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹
脂の長所を維持しつつ、色相と耐熱性のみを改善する芳
香族系石油樹脂の製造法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記芳香族環がメチレン基を介して結合した形の重合物で
あって、二重結合及び酸素原子が全くないか、実用上全
く含有しない芳香族系石油樹脂の長所を大幅に損なうこ
となく、色相と耐熱性を改善する方法について鋭意研究
を重ねた結果、本発明に到達した。
【0017】かかる樹脂は、これ自身耐熱性が高く、臭
気の低い樹脂であるが、これを熱処理すると、耐熱性が
更に一層改善され、しかも色相も改善されることを見出
だした。
【0018】即ち本発明は芳香族環がメチレン基を介し
て結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原子
が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹脂
を熱処理して、耐熱性及び色相を改善することを特徴と
する芳香族系石油樹脂の製造法を提供するものである。
【0019】
【作用】本発明に使用される芳香族環がメチレン基を介
して結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原
子が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹
脂は以下のようにして製造することができる。
【0020】まず、芳香族原料としてはトルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、トリメ
チルベンゼン、デュレン、イソデュレン等のベンゼン環
にメチル基またはエチル基のような比較的炭素数が少な
い置換基が1〜4個置換したベンゼン誘導体及びインダ
ン誘導体、ナフタリン、アントラセン等の各種縮合多環
芳香族化合物の誘導体ならびにそれらの混合物またはそ
れらの一部を含む留分であれば特に制約はない。
【0021】また、プロピル基、ブチル基のような比較
的炭素数の多い置換基を有する芳香族化合物あるいはパ
ラフィン、ナフテン等の非芳香族化合物が含まれていて
も、これらの化合物はホルムアルデヒドとの反応性が低
いかあるいは全くないため単に溶媒として作用するだけ
であり、見掛上の樹脂の収率は低下するが、原料油中に
上記の反応性芳香族化合物が含まれていれば特に問題は
ない。
【0022】ただし、後述のホルムアルデヒドと原料油
のモル比を決定する際は、原料油中の反応性芳香族化合
物の含有量を考慮する必要がある。こうして、一般的に
はトルエン、改質系または分解系混合キシレン留分、キ
シレン製造あるいは異性化等の塔底油から得られる炭素
数9あるいは10の芳香族留分等が実用上好ましい原料
油となる。
【0023】また、一方の原料であるホルムアルデヒド
は、反応系内で単量体のホルムアルデヒドを生成するも
のであれば、出発原料としてはいかなる形態のものでも
よく、例えば市販の各種濃度のホルマリンまたはトリオ
キサン、パラホルムアルデヒドのような重合物等をその
まま用いることができるが触媒濃度を低下させず(ホル
マリンは水溶液であるので触媒濃度を低下させる)低価
格で容易に入手できるパラホルムアルデヒドが最適であ
る。
【0024】また、何らかの方法で別途発生させたガス
状ホルムアルデヒドを原料油、触媒(液状の場合)、溶
媒等に溶解させて反応系内に仕込むこともできる。
【0025】触媒は酸触媒であれば特に制約はなく、硫
酸、リン酸、ピロリン酸、過塩素酸、塩化アルミニウ
ム、三沸化ホウ素等を用いることができる。安価で再使
用が容易な点で硫酸が有利である。
【0026】溶媒は過剰の原料油が溶媒作用を成すため
特に必要としないが、必要に応じて反応に関与しない溶
媒(例えばイソパラフィン)を適量加えることができ
る。
【0027】酸素原子も二重結合も含まない芳香族系石
油樹脂を得るためには、反応性芳香族化合物に対するホ
ルムアルデヒドのモル比を1以下に、好ましくは0.8
以下に抑える必要がある。
【0028】原料に用いる芳香族化合物の種類にも依る
が、一般的にはモル比が低い場合ほど生成する石油樹脂
の収率は低くまた軟化点も低くなるが、温和な条件下で
酸素原子の含有率を低下させることができ、モル比が高
い場合ほど、収率が高く軟化点も高くなるが、酸素原子
の含有率が高くなる。
【0029】モル比が1より大の場合にも石油樹脂を製
造することは可能であるが、以下に述べる実用的な反応
条件では酸素原子の含有率が高くなり、また触媒の分離
操作も困難となる。
【0030】本反応に係る触媒使用量は、反応条件と密
接に関連するため一概に規定できないが、一般的には原
料油中の反応性芳香族化合物に対して5〜50重量%、
好ましくは15〜35重量%が適切である。
【0031】本反応の反応温度は、原料油及び触媒の種
類及び量等に依存するため一概に規定できないが、一般
的には60〜180℃、好ましくは80〜120℃が用
いられる。
【0032】本反応に係る反応時間は、原料油及び触媒
の種類及び量に依存するため一概に規定できず、反応時
間にともなって生成する石油樹脂の含酸素率が低下する
ことから、含酸素率が実用上全く含有しないとみなせ
る、即ち1.0重量%以下に低下する時間は一般的には
0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間が用いられ
る。
【0033】反応生成物を触媒除去、洗浄(微量酸性物
質の除去)、未反応油、溶媒(使用した場合)及び軽質
生成物の除去をすることにより所期の芳香族系石油樹脂
が得られる。
【0034】最終蒸留条件は、原料油の種類、目的とす
る芳香族系石油樹脂の要求性状によるため一概に規定す
ることができないが、通常は5mmHg以下の減圧下か、好
ましくは2mmHg以下の減圧下で常圧換算300〜470
℃以下の軽質分を留去することにより、目的とする芳香
族系石油樹脂が得られる。
【0035】かくして得られた芳香族系石油樹脂は、芳
香族環とメチレン基が交互に結合し、芳香族環あるいは
メチレン基を端末に有するオリゴマーを主体とするもの
であり、二重結合及び酸素原子が全くないか、あるいは
実用上全く含有しないので、従来の芳香族系石油樹脂に
比べ耐熱性に優れ、臭気が低いという特徴を持つ。
【0036】ここに、二重結合が全くないか、あるいは
実用上全く含有しないとは臭素価が1.0以下であるこ
とを云い、酸素原子が全くないか、あるいは実用上全く
含有しないとは、酸素が1.0重量%以下であることを
いう。
【0037】本発明に係わる熱処理の装置としては、原
料の芳香族系石油樹脂を加熱して所定の時間溶融状態に
保つことができれば特に限定はなく、従来より公知のバ
ッチ式、セミバッチ式、流通式などの手法を適用すれば
よい。
【0038】本発明に係わる熱処理温度は、好ましくは
280〜380℃であり、熱処理時間は0.5〜24時
間である。熱処理温度と熱処理時間は関連があり、高温
では短時間で熱処理が完結し、低温では長時間を要す
る。
【0039】しかしながら、280℃以下ではあまり効
果がなく、380℃以上では分解反応が生起することが
ある。また、熱処理時間を24時間以上に延長しても特
に支障があるわけではないが、耐熱性、色相にもはや改
善効果はない。
【0040】操作圧力は特に制約はなく、減圧から10
kg/cm2 程度の加圧まで採用することができる。さらに
高圧で処理することも可能であるが、装置のコスト増を
招くだけで得策ではない。
【0041】熱処理の雰囲気は窒素、アルゴン、炭酸ガ
スなどの不活性ガス存在下が好ましいが、空気存在下で
も効果は認められる。
【0042】こうして熱処理により得られる芳香族系石
油樹脂は、原料の芳香族系石油樹脂と比べ、軟化点、臭
素価などの一般性状はほとんど変化せず、色相、耐熱性
のみが改善されている。
【0043】
【実施例】以下に本発明の内容を具体的に説明するため
に実施例を示すが、その要旨を越えない限り、この実施
例により制限を受けるものではない。
【0044】実施に際し、芳香族系石油樹脂の軟化点は
JISK−2207(環球法)で、色相は50重量%ト
ルエン溶液にしてASTMD−1544−68ガードナ
ー法で、臭素化はJISK−2605で測定し、含酸素
率は元素分析装置で測定した。
【0045】また、臭気は三人の研究者が別々に室温で
の官能試験を実施し、二人以上の判定が一致した点を試
験結果とした。
【0046】耐熱性は、ガラス容器(30mmφ×100
mm) 中に試料50gを採り、ギヤオーブン中180℃で
72時間のエージングを行ない、エージング前と後の室
温におけるガードナー色数の変化の度合いを以下のよう
に表示した。
【0047】(ガードナー色数の変化)=B/A
【0048】ただし、Aはエージング前の室温における
ガードナー色数を示し、Bはエージング後の室温におけ
るガードナー色数を示す。
【0049】
【実施例1】熱電対及びキャピラリー管を取り付けた5
00mlの3ッ口フラスコに、芳香族環がメチレン基を介
して結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原
子が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹
脂として市販の芳香族系石油樹脂(三菱石油製オリゴテ
ック1400)250gをいれ、キャピラリー管から窒
素ガスを流しながら真空プンプで5mmHgまで減圧にし
た。
【0050】そしてその圧力を保持したまま、フラスコ
を加熱し、300℃で8時間保持し熱処理を行った。得
られた芳香族系石油樹脂の性状ならびに耐熱性試験結果
を表1に示す。
【0051】
【実施例2】実施例1と同一装置、同一原料を用い、処
理温度を290℃に、処理時間を16時間に変更した以
外は同一の操作で熱処理を行なった。得られた芳香族系
石油樹脂の性状ならびに耐熱性試験結果を表1に示す。
【0052】
【実施例3】実施例1と同一装置、同一原料を用い、処
理温度を320℃に、処理時間を4時間に変更した以外
は同一の操作で熱処理を行なった。得られた芳香族系石
油樹脂の性状ならびに耐熱性試験結果を表1に示す。
【0053】
【実施例4】実施例1と同一装置、同一原料を用い、処
理温度を360℃に、処理時間を1時間に変更し、大気
圧下で窒素ガスを流して熱処理を行った。得られた芳香
族系石油樹脂の性状ならびに耐熱性試験結果を表1に示
す。
【0054】
【実施例5】実施例1と同一装置、同一原料を用い、窒
素ガスのかわりに空気を流したこと以外は全く同一の操
作で熱処理を行った。得られた芳香族系石油樹脂の性状
ならびに耐熱性試験結果を表1に示す。
【0055】
【実施例6】実施例1と同一原料200gを内容積50
0mlのステンレス製オートクレーブに秤取し、窒素ガス
で置換した後、圧力を10kg/cm2 に保持し、300℃
で8時間の熱処理を行った。得られた芳香族系石油樹脂
の性状ならびに耐熱性試験結果を表1に示す。
【0056】
【比較例1】比較例1の試験樹脂として従来型の芳香族
系石油樹脂(三井石化製ペトロジン#120)を採用
し、実施例1と同一装置、同一操作で熱処理を行った。
得られた芳香族系石油樹脂の性状を表2に示す。
【0057】
【比較例2】比較例2の試験樹脂として比較例1と同一
樹脂を採用し、実施例5と同一条件で熱処理を行なっ
た。得られた芳香族系石油樹脂の性状を表2に示す。
【0058】
【比較例3】比較例3の試験樹脂として本発明の原料に
用いた芳香族系石油樹脂(三菱石油製オリゴテック14
00)を採用した。その耐熱性試験結果を表2に示す。
【0059】市販の従来型芳香族系石油樹脂は熱処理条
件下で著しい劣化を起こすため、本発明の熱処理をほど
こすことが実用上不可能であることが解る。これは従来
型の芳香族系石油樹脂は臭素価に見られるように熱安定
性の悪い二重結合部を含むためと考えられる。
【0060】これに対し、芳香族環がメチレン基を介し
て結合した形の重合物であって、二重結合及び酸素原子
が全くないか、実用上全く含有しない芳香族系石油樹脂
は本発明の熱処理をほどこすことで、色相が原料樹脂に
比べて改善されており(ガードナー色数が低下してい
る)、また耐熱性が向上している(エージング前後のガ
ードナー色数の変化が少ない)ことが分かる。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る方法は、芳香族環がメチレ
ン基を介して結合した形の重合物であって、二重結合及
び酸素原子が全くないか、実用上全く含有しない芳香族
系石油樹脂の、色相、耐熱性を改善する方法として、き
わめて有意義な方法であることは明らかである。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族環がメチレン基を介して結合した
    形の重合物であって、二重結合及び酸素原子が全くない
    か、実用上全く含有しない芳香族系石油樹脂を熱処理す
    ることを特徴とする芳香族系石油樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 芳香族系石油樹脂が、芳香族化合物また
    は芳香族化合物を主成分とする留分とホルムアルデヒド
    を酸触媒の存在下で反応させて得られる重合物である請
    求項1記載の芳香族系石油樹脂の製造法。
  3. 【請求項3】 ホルムアルデヒド源としてパラホルムア
    ルデヒド、酸触媒として硫酸を用いる請求項2記載の芳
    香族系石油樹脂の製造法。
  4. 【請求項4】 芳香族化合物または芳香族化合物を主成
    分とする留分として、トルエン、改質系または分解系混
    合キシレン留分、またはキシレン製造あるいは異性化の
    塔底油から得られる炭素数9ないし10個の芳香族留分
    を用いる請求項2または3の一項に記載の芳香族系石油
    樹脂の製造法。
  5. 【請求項5】 熱処理温度が280〜380℃である請
    求項1ないし4のいずれか一項に記載の芳香族系石油樹
    脂の製造法。
  6. 【請求項6】 熱処理を不活性ガス雰囲気下で行う請求
    項1ないし5のいずれか一項に記載の芳香族系石油樹脂
    の製造法。
  7. 【請求項7】 熱処理を空気存在下で行う請求項1ない
    し5のいずれか一項に記載の芳香族系石油樹脂の製造
    法。
  8. 【請求項8】 熱処理を減圧下で行う請求項1ないし7
    のいずれか一項に記載の芳香族系石油樹脂の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0753540A2 (en) 1995-07-12 1997-01-15 Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation Polycarbonate resin composition
JP2005015767A (ja) * 2003-06-06 2005-01-20 Tosoh Corp ホットメルト接着剤用芳香族石油樹脂、ホットメルト接着剤用芳香族石油樹脂組成物及びホットメルト接着剤組成物

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