JPH06135750A - コンクリート用混和剤、及びそれを用いたコンクリート製品並びにコンクリート製品の製造方法 - Google Patents

コンクリート用混和剤、及びそれを用いたコンクリート製品並びにコンクリート製品の製造方法

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JPH06135750A
JPH06135750A JP20903092A JP20903092A JPH06135750A JP H06135750 A JPH06135750 A JP H06135750A JP 20903092 A JP20903092 A JP 20903092A JP 20903092 A JP20903092 A JP 20903092A JP H06135750 A JPH06135750 A JP H06135750A
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concrete
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powder
cement
reducing agent
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Hirohide Chiba
博英 千葉
Taichi Imahashi
太一 今橋
Takeo Nagai
健雄 長井
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PS Co Ltd
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Mitsubishi Materials Corp
PS Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0068Ingredients with a function or property not provided for elsewhere in C04B2103/00
    • C04B2103/0082Segregation-preventing agents; Sedimentation-preventing agents

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンクリート混練物の流動性を高め、コンク
リート製品の製造工程において、振動等による締固め工
程を不要とし、材料分離抵抗性を高め、養生後の脱型時
において高い初期強度を発現させる。 【構成】 豆科植物の種子の胚乳区分より得られ、ガラ
クトマンナンを70%以上含有する天然多糖類を含むコ
ンクリート用混和剤及びこのコンクリート用混和剤を用
いたコンクリート混練物。セメント系粉体、豆科植物よ
りなる天然多糖類、骨材、水及び減水剤を混練して得ら
れるコンクリート混練物を型枠に流し込んでコンクリー
ト製品を製造する方法。 【効果】 優れた分離低減効果を有し、減水剤との相性
も良く、凝結遅延性、空気連行性を有しないことから、
コンクリート混練物の配合を容易に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規コンクリート用混和
剤及びそれを用いたコンクリート混練物並びにコンクリ
ート製品の製造方法に係り、特に、コンクリート混練物
の流動性を高め、コンクリート製品の製造工程におい
て、振動等による締固め工程を不要とし、しかも、材料
分離抵抗性を高め、養生後の脱型時において高い初期強
度を発現させることができる新規コンクリート用混和剤
及びそれを用いたコンクリート混練物並びにコンクリー
ト製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート製品は、一般に、ポ
ルトランドセメントを主成分とするセメント系粉体に、
水、骨材及び必要に応じて減水性を有する混和剤(減水
剤)等を適当量混練して比較的硬めのコンクリート混練
物を得、これを型枠に投入した後、或いは投入する際、
型枠中のコンクリート混練物が密実になるように振動等
の外力による締固めを十分に行ない、その後、型枠の回
転率を高くするために、高温養生を施し、これにより硬
化コンクリートの初期強度を高めることにより、短時間
で脱型を行なって製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のコンクリー
ト製品の製造方法においては、型枠に流し込んだコンク
リート混練物を密実にするために、振動等の外力により
締固めを行なっているが、この振動締固めが不十分であ
ると、十分な性能を有するコンクリート製品が得られな
いという問題がある。一方で、この締固め時の振動によ
る騒音公害も問題となっている上に、コンクリート製品
工場の人手不足に対処するため、振動締固め工程を省き
たいという要望がある。
【0004】これに対し、最近になって、締固め不要の
コンクリート混練物が学会等を賑わしている。しかし、
これらのコンクリートの混練に際しては、自己充填性を
高めるため、フライアッシュ、高炉スラグ粉等の粉体を
多量に添加する必要があるため、硬化コンクリートの初
期強度が小さいという欠点を有する。このため、高温養
生により脱型時強度を大きくし、早期脱型を行なって型
枠の回転率を高めたいというコンクリート製品工場の意
向にそぐわない。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決し、流動
性、自己充填性の向上に有効で、振動等による締固め工
程を不要とすると共に、脱型時の初期強度発現性の改善
にも有効で、早期脱型による型枠の回転率を高め、製造
効率を大幅に高めることができるコンクリート用混和剤
及びそれを用いたコンクリート混練物並びにコンクリー
ト製品の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】請求項1のコンクリート用混和剤は、豆科
植物の種子の胚乳区分より得られ、ガラクトマンナンを
70%以上含有する天然多糖類よりなるものである。
【0007】請求項2のコンクリート混練物は、セメン
ト系粉体、骨材及び水の混練物において、さらに請求項
1のコンクリート用混和剤を配合したことを特徴とする
ものである。
【0008】請求項3のコンクリート製品の製造方法
は、セメント系粉体、豆科植物の豆科植物の種子の胚乳
区分より得られ、ガラクトマンナンを70%以上含有す
る天然多糖類、骨材、水及び減水剤を混練して得られる
コンクリート混練物を型枠に流し込んで成形することを
特徴とする。
【0009】請求項4のコンクリート製品の製造方法
は、請求項3の方法において、天然多糖類をコンクリー
ト混練物1m3 に対して20〜10000g用いること
を特徴とする。
【0010】請求項5のコンクリート製品の製造方法
は、請求項3又は4の方法において、減水剤をセメント
系粉体に対して0.1〜10重量%用いることを特徴と
する。
【0011】請求項6のコンクリート製品の製造方法
は、請求項3〜5の方法において、セメント系粉体が、
ポルトランドセメント、又は、ポルトランドセメントと
フライアッシュ、高炉スラグ粉体、天然鉱物等の粉体と
の混合粉体であることを特徴とする。
【0012】請求項7のコンクリート製品の製造方法
は、請求項3〜6の方法において、コンクリート混練物
を型枠に流し込んで成形する際に、型枠又はコンクリー
ト混練物を、外力による締固めを行なうことなく流し込
んだままで硬化させることを特徴とする。
【0013】請求項8のコンクリート製品の製造方法
は、請求項3〜7の方法において、成形後、常圧で最高
温度35〜95℃の常圧高温養生、又は、1気圧以上1
00℃以上の高温高圧養生を行なうことを特徴とする。
【0014】即ち、本発明者らは、コンクリート製品の
製造過程における振動等による締固め工程を省き、更
に、初期強度が小さいという欠点を除去するべく、鋭意
研究を重ねた結果、減水性を有する混和剤と豆科植物よ
りなる天然多糖類とを添加することにより、締固めを不
要とし、かつ、脱型時においても十分な強度を確保する
ことができることを見出し、本発明を完成させた。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明のコンクリート用混和剤を構成する
豆科植物の種子の胚乳区分より得られ、ガラクトマンナ
ンを70%以上含有する天然多糖類の豆科植物として
は、グアー、イナゴ豆、クインスシード豆、タラ豆等の
豆科植物が挙げられ、これらの種子は常法に従ってすり
潰して粉体として用いられる。なお、この豆科植物より
なる天然多糖類の粒度は100μm以下、とりわけ50
μm以下程度であることが好ましい。さらに、豆科植物
よりなる天然多糖類の1%溶液の粘度(B型回転粘度
計、30rpm、25℃)は500cps以上が好まし
く、とりわけ1000cps以上が好ましい。
【0017】本発明のコンクリート混練物は、このよう
な豆科植物よりなる天然多糖類よりなるコンクリート用
混和剤を用いて、例えば、本発明のコンクリート製品の
製造方法に従って、調製、成形される。
【0018】本発明のコンクリート製品の製造方法にお
いては、まず、セメント系粉体に必要に応じて細骨材及
び粗骨材を混合したものに、予め豆科植物よりなる天然
多糖類と減水剤を混ぜた混練水を所定割合で添加してコ
ンクリート混練物を調製する。もしくは、セメント系粉
体と豆科植物よりなる天然多糖類と細、粗骨材を混合
し、減水剤を混ぜた混練水を添加してコンクリートとす
る。
【0019】ここで、セメント系粉体としては、ポルト
ランドセメント単味、もしくは、フライアッシュ、高炉
スラグ粉末、天然鉱物粉等の粉体の1種又は2種以上
と、ポルトランドセメントとの混合粉体が挙げられる。
フライアッシュ等を併用する場合、その割合はポルトラ
ンドセメント100重量部に対して50重量部以下とす
るのが好ましい。セメント系粉体量としては300kg
/m3 以上が好ましく、初期強度を考慮した場合、40
0kg/m3 以上が好ましい。
【0020】豆科植物よりなる天然多糖類の添加量は少
な過ぎると十分な分離抵抗性が得られず、多過ぎると流
動性が損なわれる。従って、豆科植物よりなる天然多糖
類は、得られるコンクリート混練物1m3 に対して20
〜10000g、特に、200〜1200g程度とする
のが好ましい。
【0021】減水剤の添加量は、少な過ぎると流動性が
不足し、多過ぎると分離抵抗性が損なわれる。従って、
減水剤は、セメント系粉体に対して0.1〜10重量
%、特に1.0〜5重量%とするのが好ましい。使用す
る減水剤としては、従来一般的に用いられているものを
いずれも好適に使用することができる。例えばナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩系の高性能減水剤、
メラミンスルホン酸系の高性能減水剤、ポリカルボン酸
塩系高分子化合物系高性能AE減水剤、リグニンスルホ
ン酸塩系AE減水剤、オキシカルボン酸塩系AE減水剤
などである。
【0022】なお、セメント系粉体に対する骨材や混練
水の量は、従来と同様の割合とすることができる。
【0023】調製されたコンクリート混練物は、振動等
の外力による締固めを行なうことなく、型枠に流し込み
成形することができる。流し込み成形後は、 常圧で最高温度35〜95℃の常圧高温養生。又は 1気圧以上100℃以上の高温高圧養生。 を行なって、コンクリート製品を得る。
【0024】本発明に係るコンクリート混練物は、初期
強度に優れることから、早期脱型が可能で、製造効率は
大幅に向上される。
【0025】
【作用】締固め不要コンクリート混練物の製造に要求さ
れる性状としては、型枠の隅々まで行き渡るような高い
流動性を有することと、更に、コンクリート混練物中の
各材料が分離しないような分離抵抗性を有することの2
点である。
【0026】そこで、従来の一般的な締固め不要コンク
リート混練物では、減水効果を有する混和剤を添加して
高い流動性を確保すると共に、フライアッシュや高炉ス
ラグ粉等の粉体と分離低減剤の添加により分離抵抗性を
確保している。このように、従来、一般的な締固め不要
コンクリート混練物を得るためには、フライアッシュや
高炉スラグ粉等の粉体を混入する必要があるが、これら
の粉体は初期強度に寄与しないことから、十分な脱型時
強度を確保できず、コンクリート製品には不適当であっ
た。また、一部の分離低減剤には、コンクリート混練物
中に空気泡を巻き込むものやコンクリート混練物の凝結
遅延を引き起こすものがあるため、なおのこと十分な脱
型時強度を確保できなかった。更に、分離低減剤と減水
剤には相性があり、場合によってはコンクリート混練物
がこわばってしまうこともあった。
【0027】これに対して、本発明では、コンクリート
混練物に高い流動性を確保するために、一般的に使用さ
れている減水剤を添加すると共に、分離抵抗性を確保す
るため豆科植物よりなる天然多糖類を添加することによ
り、コンクリート混練物を型枠に流し込む際に振動等の
外力による締固め工程を省略できる締固め不要コンクリ
ート混練物を得る。本発明では、この豆科植物よりなる
天然多糖類の添加により、初期強度に寄与しないフライ
アッシュや高炉スラグ粉等の粉体を混入させることな
く、或いは、その混入量を低く抑えて、コンクリート混
練物の分離抵抗性を確保するものであり、しかも、この
豆科植物よりなる天然多糖類は、コンクリート混練物へ
の空気泡の巻き込みや凝結遅延を引き起こすことがない
ため、従来問題となっていた初期強度の低さを克服し、
十分な脱型時強度を確保することができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0029】なお、実施例及び比較例における使用材料
は以下の通りである。 セメント系粉体:早強ポルトランドセメント(以下、
「早強セメント」と称す。) フライアッシュ(火力発電所産、ブレーン値3180cm2/g
) 豆科植物よりなる天然多糖類:豆科植物グアーよりなる
天然多糖類(以下「グアー粉」と称す。)(粒径30μ
m以下、分子量約20万) 豆科植物イナゴ豆よりなる天然多糖類(以下「イナゴ
粉」と称す。)(粒径30μm以下、分子量約30万) 減水剤:A=ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物
塩系の高性能減水剤 B=メラミンスルホン酸系の高性能減水剤 C=ポリカルボン酸塩系高分子化合物系高性能AE減水
剤 分離低減剤:I=アクリル系高分子分離低減剤 II=メチルセルロース系分離低減剤 細骨材:木更津産山砂(表乾比重2.62,吸水率1.56,粗
粒率2.97) 八王子産砕石(最大寸法20mm,表乾比重2.67,吸水率0.
60,粗粒率6.10) 実施例1〜10 パン型強制練りミキサで早強セメント、細骨材及び粗骨
材を30秒間から練りした後、水道水にグアー粉と減水
剤を混ぜたものを加えつつ2分間混練して表1に示す配
合のコンクリート混練物とした。
【0030】このコンクリート混練物を、振動を加えず
に型枠に流し込み成形し、流し込んだ後も振動等の外力
による締固めを行なわず、以下の条件で蒸気養生を行な
い、流し込み成形後から17時間後の圧縮強度を測定し
た。
【0031】蒸気養生条件 前置き:20℃,3時間 昇温 :毎時10℃ 保持 :60℃,3時間 降温 :毎時10℃ また、フレッシュ性状(スランプフロー、空気量、分離
抵抗性)を調べた。
【0032】材料の分離抵抗性を判断する指標として
は、スランプフロー試験後のコンクリート混練物の中心
部と縁端部のそれぞれのコンクリート混練物を1kgづ
つ採取し、それぞれを5mmふるい上で水洗いし、ふる
い上に残った粗骨材の重量を1kgで除した値を求め、
中心部と縁端部との差が5%以下を○、5〜10%を
△、10%以上を×とした。結果を表1に示す。
【0033】実施例11 減水剤として減水剤Aの代りに減水剤Bを表1に示す割
合で用いたこと以外は実施例2と同様に行なって、フレ
ッシュ性状及び圧縮強度を調べ、結果を表1に示した。
【0034】実施例12 セメント系粉体として、フライアッシュを表1に示す割
合で併用したこと以外は実施例2と同様に行なって、フ
レッシュ性状及び圧縮強度を調べ、結果を表1に示し
た。
【0035】実施例13 グアー粉の代りにイナゴ粉を用いたこと以外は実施例2
と同様に行なって、フレッシュ性状及び圧縮強度を調
べ、結果を表1に示した。
【0036】実施例14 減水剤Aの代りに減水剤Cを表1に示す割合で用いたこ
と以外は実施例2と同様に行なって、フレッシュ性状及
び圧縮強度を調べ、結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】比較例1 グア粉を用いず、表2に示すコンクリート配合とし、従
来より行なわれている振動成形を採用したこと以外は実
施例1と同様に行なって、フレッシュ性状及び圧縮強度
を調べ、結果を表2に示した。
【0039】なお、このコンクリート混練物のスランプ
は6cmであった。
【0040】比較例2〜6 グア粉を用いず、表2に示すコンクリート配合としたこ
と以外は実施例1と同様に行なって、フレッシュ性状及
び圧縮強度を調べ、結果を表2に示した。
【0041】比較例7 減水剤を用いず、表2に示すコンクリート配合としたこ
と以外は実施例1と同様に行なって、フレッシュ性状及
び圧縮強度を調べ、結果を表2に示した。なお、本比較
例では、締固めなしで成形することは不可能であり、振
動成形を必要とした。
【0042】比較例8 グア粉の代りに分離低減剤Iを用い、表2に示す配合と
したこと以外は実施例15と同様に行なって、フレッシ
ュ性状及び圧縮強度を調べ、結果を表2に示した。
【0043】比較例9 グア粉の代りに分離低減剤IIを用いたこと以外は実施例
11と同様に行なって、フレッシュ性状及び圧縮強度を
調べ、結果を表2に示した。
【0044】
【表2】
【0045】表1及び表2の結果から次のことが明らか
である。
【0046】即ち、実施例1〜3と比較例2〜4との比
較により、早強セメント量とグアー粉の有無を要因とし
て試験を行なった結果が確認されるが、比較例2〜4の
グアー粉無添加のものでは、早強セメントを増量してペ
ースト分を多くしても、材料分離を防止することはでき
ないのに対し、実施例1〜3のグアー粉を添加したもの
は、材料分離が殆ど認められず、強度的にも振動締固め
を行なった比較例1と同等以上で十分な値を有してお
り、脱型時の強度はセメント量により調整可能である。
【0047】実施例2、4、5と比較例3、5、6との
比較により、細骨材率の値とグアー粉の有無を要因とし
て試験を行なった結果が確認されるが、比較例3、5、
6のグアー粉無添加のものでは、細骨材率を大きくして
も材料分離を防止することはできないのに対し、実施例
3、4、5のグアー粉を添加したものは、材料分離が殆
ど認められず、強度的にも比較例1と同等以上で十分な
値を有している。
【0048】実施例2、6、7と比較例7との比較によ
り、減水剤の添加率を要因として試験を行なった結果が
確認されるが、比較例7の減水剤無添加のものでは、ス
ランプフローが小さく流動性が不十分のため、締固めな
しで成形するのは不可能であり、振動成形を必要とした
のに対し、実施例2、6、7の減水剤を添加したもの
は、十分な流動性を有し、締固めることなく成形を行な
うことができ、強度的にも比較例1と同等以上で十分な
値を有している。
【0049】実施例2、8、9、10と比較例3との比
較により、グアー粉の添加率を要因として試験を行なっ
た結果が確認される。比較例3のグアー粉無添加のもの
は材料分離を防止することはできないのに対し、実施例
2、8、9、10のグアー粉を添加したものは、材料分
離が殆ど認められず、強度的にも比較例1と同等以上で
十分な値を有している。なお、グアー粉の添加率が小さ
くなると分離傾向が認められ、逆に大きくなると粘性が
大きくなり流動性の低下傾向が認められる。
【0050】以上から明らかなように、豆科植物よりな
る天然多糖類と一般的に使用されている減水剤を適当量
添加することにより、流動性、分離抵抗性に優れ、かつ
脱型時においても十分な強度を有する、締固め不要のコ
ンクリート製品を得ることができる。
【0051】なお、実施例11〜14からも明らかな通
り、セメント系原料としてフライアッシュ等を併用する
ことができ、また、分離低減剤としてもグアー粉の他、
豆科植物の種子の胚乳区分より得られ、ガラクトマンナ
ンを70%以上含有する天然多糖類であれば使用可能で
ある。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のコンクリー
ト用混和剤は、優れた分離低減効果を有し、しかも、減
水剤との相性も良く、減水剤を任意に選定できる上に、
凝結遅延性、空気連行性を有しないことから、コンクリ
ート混練物の配合を容易に設定できる。従って、本発明
のコンクリート用混和剤は、従来のコンクリート配合に
対して、必要に応じて減水剤を併用配合するのみで良
く、非常に使い易い。
【0053】このような本発明のコンクリート用混和剤
を用いた本発明のコンクリート混練物或いは本発明のコ
ンクリート製品の製造方法によれば、脱型時において十
分な強度を有する締固め不要のコンクリート製品を製造
することができるので、従来問題とされていた振動成形
時の騒音公害、工場従業員不足、初期強度の低さを克服
でき、騒音公害の極めて少ない、人手を極力必要としな
い省力化に有効で効率的なコンクリート製品の製造を行
なえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 健雄 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 株式 会社ピー・エス技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 豆科植物の種子の胚乳区分より得られ、
    ガラクトマンナンを70%以上含有する天然多糖類より
    なるコンクリート用混和剤。
  2. 【請求項2】 セメント系粉体、骨材及び水の混練物に
    おいて、さらに請求項1のコンクリート用混和剤を配合
    したことを特徴とするコンクリート混練物。
  3. 【請求項3】 セメント系粉体、豆科植物の種子の胚乳
    区分より得られ、ガラクトマンナンを70%以上含有す
    る天然多糖類、骨材、水及び減水剤を混練して得られる
    コンクリート混練物を型枠に流し込んで成形することを
    特徴とするコンクリート製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 天然多糖類をコンクリート混練物1m3
    に対して20〜10000g用いることを特徴とする請
    求項3に記載のコンクリート製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 減水剤をセメント系粉体に対して0.1
    〜10重量%用いることを特徴とする請求項3又は4に
    記載のコンクリート製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 セメント系粉体が、ポルトランドセメン
    ト、又は、ポルトランドセメントとフライアッシュ、高
    炉スラグ粉体、天然鉱物等の粉体との混合粉体であるこ
    とを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載
    のコンクリート製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 コンクリート混練物を型枠に流し込んで
    成形する際に、型枠又はコンクリート混練物を、外力に
    よる締固めを行なうことなく流し込んだままで硬化させ
    ることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に
    記載のコンクリート製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形後、常圧で最高温度35〜95℃の
    常圧高温養生、又は、1気圧以上100℃以上の高温高
    圧養生を行なうことを特徴とする請求項3ないし7のい
    ずれか1項に記載のコンクリート製品の製造方法。
JP20903092A 1992-08-05 1992-08-05 コンクリート用混和剤、及びそれを用いたコンクリート製品並びにコンクリート製品の製造方法 Withdrawn JPH06135750A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012036047A (ja) * 2010-08-09 2012-02-23 Osaka Gas Co Ltd 中性域固結可塑状水中不分離二液型グラウト材
CN104736779A (zh) * 2013-03-29 2015-06-24 (株)韩美顾乐博建筑事事务所 每两天上升一个楼层的混凝土结构体施工方法
JP2017141119A (ja) * 2016-02-08 2017-08-17 太平洋マテリアル株式会社 水中不分離性コンクリート組成物およびその硬化体

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