JPH0613523B2 - 生物学的流体中のイオンを検出するための選択的試薬としての蛍光原性および色原性三次元イオノフォア - Google Patents

生物学的流体中のイオンを検出するための選択的試薬としての蛍光原性および色原性三次元イオノフォア

Info

Publication number
JPH0613523B2
JPH0613523B2 JP63506400A JP50640088A JPH0613523B2 JP H0613523 B2 JPH0613523 B2 JP H0613523B2 JP 63506400 A JP63506400 A JP 63506400A JP 50640088 A JP50640088 A JP 50640088A JP H0613523 B2 JPH0613523 B2 JP H0613523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
ion
ionophore
sodium
ionophores
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63506400A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02501481A (ja
Inventor
マシラマニ,ディヴァカラン
ルーカス,マリアン・エリザベス
ハモンド,ジョージ・シムズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honeywell International Inc
Original Assignee
AlliedSignal Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AlliedSignal Inc filed Critical AlliedSignal Inc
Publication of JPH02501481A publication Critical patent/JPH02501481A/ja
Publication of JPH0613523B2 publication Critical patent/JPH0613523B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D498/08Bridged systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D498/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D498/12Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains three hetero rings
    • C07D498/18Bridged systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/86Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood coagulating time or factors, or their receptors

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 中性の水性およびアルコール性媒質中においてすらイオ
ン、たとえばカリウム、ナトリウムおよびリチウムを選
択的に結合し、蛍光の消光もしくは増強により、または
色の変化によりこの種の結合に応答する新規なイオノフ
ォア(イオン透過担体)が合成された。これらのイオノ
フォアは生物学的または環境系の試料などに含まれるイ
オンを選択的かつ直接的に測定するために理想的であ
る。これらのイオノフォアは血液その他の生物学的流体
中の金属イオンを継続的にインビボまたはインビトロモ
ニターするためのファイバーオプチック系センサーに採
用するのにも適している。
発明の背景 色原性イオノフォア(またはイオノフォア色素)はアル
カリおよびアルカリ土金属イオンを検出するための一群
のカラー応答性試薬である。これらの試薬においてはサ
イズ特異性イオノフォア基(イオン認識性イオノフォ
ア)を芳香環に縮合させ、次いでこれを発色団、たとえ
ばアゾ基またはピクリルアミノ基で官能化する。色原性
イオノフォアについては広く研究されている(たとえば
ロール(H-G.Lohr)およびボーグレ(F.Vogtle)、“ク
ロモおよびフルオロイオノフォア。新規な一群の色素試
薬”、Acc.Chem.Res.1985,18,65−72;タ
ガジ(M.Tagaji)およびウネオ(K.Uneo)、“アルカリ
およびアルカリ土金属イオン選択性色原試薬”、Top.Cu
rr.Chem. 1984,121,39−65参照)。2群
の色原性イオノフォア、すなわちpH依存性応答を示すも
の、および中性pHで機能するものがある。前者の群のイ
オノフォアは著しい色の変化を示す。しかし発色した形
は通常は有機溶剤中で検出され、従って系のpH調整のほ
かに抽出工程が必須である。現在、当技術分野で知られ
ており、中性pHで機能するクロモイオノフォアは、まだ
十分な色の変化を示さない。容易に検出しうる色の変化
がなければ、これらのクロモイオノフォアは分析試薬な
どとして使用できない。
第2の型のイオノフォアは“フルオロイオノフォア”で
ある。これらの蛍光原イオノフォアに金属イオンが結合
した際の蛍光の消光または増強した蛍光発光の測定は、
色原性現象に基づく測定より精確である。これは、蛍光
測定が暗い背景に対してなされるのに対し、色原性方法
は吸収極大、または吸光係数の変化を検出する必要があ
るからである。文献に報告された蛍光原イオノフォアに
は下記により報告されるものが含まれる。ニシダ(Nish
ida)ら、“アルカリおよびアルカリ土金属イオンに対
する蛍光性クラウンエーテル試薬”Chem.Lett.,pp.18
53−1854,(1982)。ケネス(Kenneth W.St
reet.Jr.)およびシエリー(Shelly A.Kraus)、“新規
な金属感受性蛍光試薬”Anal.Lett.,19(7and8)、
735−745(1986)、ならびにデシルバ(A.P.
deSilva)ら、“蛍光信号を発するクラウンエーテ
ル”:インサイチューにおけるアルカリ金属イオン認識
および結合による蛍光の′点火′”J.Chem.Soc.,Chem.C
ommun.1986,1709−10.しかし上記のイオノ
フォアはすべて、pH依存性であり、正常な体液よりはる
かに高いpHで初めて機能し、従ってインビボ用としては
使用できないという欠点をもつ。
発明の要約 本発明は非結合電子対を含む異種原子1個または2個以
上を経て“シグナル部分(signal moiety)”に縮合し
た“イオン認識系(ion-recognizing system)”からな
る新規なイオノフォアを提供するものであり、該イオノ
フォアは下記一般式を有する。
式中、“シグナル部分”は縮合環式複素環、縮合芳香
族、および置換芳香族−少なくとも1個のニトロまたは
アゾ部分を含む−よりなる群から選ばれ;“イオン認識
系”は三次元クリプタンドであり、該三次元クリプタン
ドのXおよびXは同一かまたは異なり、酸素(O)、
窒素(N)、イオウ(S)、リン(P)およびセレン(Se)よりな
る群から選ばれ;反復単位mおよびnは同一かまたは異
なり、約0〜12の整数である。
好ましい形態においては、シグナル部分はクマリン類、
アントラセン類、ナゾ芳香族、ニトロ芳香族、特にニト
ロアニリン系色素よりなる群から選ばれ;クリプタンド
はO、N、SおよびPよりなる群から選ばれる異種原子
を含む。
一般構造式Iに示すクリプタンド部分の好ましい異種原
子は窒素(N)および酸素(O)であり;反復単位nおよびm
は同一かまたは異なり、好ましくは約1〜3の整数であ
る。さらにこれらのイオノフォアは中性またはアルコー
ル性媒質中で中性pHにおいて機能する。
図面の簡単な説明 第1図は代表的試薬イオノフォアの濃度に対する吸光値
および相対蛍光強度のグラフを示す。
第2図はカリウムイオンと結合した際の6,7−(4−
メチル)クマロ〔222〕クリプタンドの蛍光の選択的
増強を示す。
第3図はナトリウムイオンと結合した際の6,7−(4
−メチル)クマロ〔221〕クリプタンドの蛍光の選択
的増強を示す。
第4図はリチウムイオンと結合した際の6,7−(4−
メチル)クマロ〔211〕クリプタンドの蛍光の選択的
増強を示す。
第5図はクリプトフイックス(Kryptofix、登録商標)
221の存在下でリチウムイオンと結合した際の6,7
−(4−メチル)クロマ〔211〕クリプタンドの蛍光
の選択的増強を示す。
第6図はNa+およびLi+の濃度の変化に対する6,7−
(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンドの相対蛍
光強度のグラフを示す。
第7図はクリプトフィックス221の存在下におけるNa
+およびLi+の濃度の変化に対する6,7−(4−メチ
ル)クマロ〔211〕クリプタンドの相対強度のグラフ
を示す。
第8図は血清様濃度のナトリウムイオンの存在下におけ
るカリウムイオンの結合に対する6,7−(4−メチ
ル)クマロ〔222〕クリプタンドの蛍光のグラフを示
す。
第9図は血清様濃度のナトリウムイオンの存在下におけ
るリチウムイオンの結合に対する6,7−(4−メチ
ル)クマロ〔211〕クリプタンドの蛍光のグラフを示
す。発明の詳細な説明 本発明の選択的試薬イオノフォアは2部分、すなわち
“シグナル部分”およびイオノフォア性三次元クリプタ
ンド部分からなり、後者が各種の金属イオンと錯体形成
しうる。この意味において三次元クリプタンドは“イオ
ン認識系”を形成する(一般式I参照)。
本発明化合物の“シグナル部分”は“イオン認識”クリ
プタンドに結合した化学物質部分であり、金属イオンが
クリプタンド部分と錯体形成した際に光学的特性の変化
を示す。この光学的特性の変化は、金属イオンが吸収極
大のシフトをもたらした場合は比色法により、または蛍
光の変化が生じた場合は蛍光測定法により証明すること
ができる。
光学的特性の変化が比色位のものである場合、シグナル
部分は色原性であると考えられる。この変化は視覚的
に、または吸光分光分析法もしくは反射率測定法により
検出できる。好ましいアゾおよびニトロ芳香族、特にニ
トロアニリン系色素のうちでは4−ニトロフェニルア
ゾ、トリニトロアゾ、2,4−ジニトロアゾ、ピクリル
アミノ、2,6−ジニトロ−4−トリフルオロメチルア
ニリノ、4−ニトロスルホンアミドなどが挙げられる。
本発明の試薬における代表的な色原性シグナル部分を、
代表的なクリプトンに縮合した形で以下に示す。
構造2および3に示すイオノフォアなどはカリウムイオ
ンに対し選択的である。それらは一般に黄色であり、カ
リウムイオンを結合すると赤色になる。同じ色の変化が
構造4および5に示すイオノフォアについてはナトリウ
ムイオンに対して、また構造6および7に示したものに
ついてはリチウムイオンに対し認められる。
光学特性の変化は、金属イオンの結合によって蛍光の消
光または増強が生じた場合、蛍光測定法により証明され
る。蛍光測定法は光の強度が暗い背景に対して測定され
るので、吸光測定法より好ましい。さらに蛍光消光と蛍
光発光の間では、後者の方が好ましい。この測定では特
に金属イオンの濃度が比較的高い場合、信号対ノイズ比
が小さいからである。従って本発明の蛍光原三次元クリ
プトンのシグナル部分は、好ましくは300nm以上の光
を吸収し、吸収した光エネルギーを蛍光として再び発生
すべくデザインされる。シグナル部分は光エネルギーを
効果的に吸収しうる1個または数個の発色団を含む。蛍
光発光に好ましい発色団にはカルボニル基、炭素−炭素
二重結合、および芳香環を有するものが含まれる。本発
明の試薬イオノフォアの好ましい形態には縮合環、たと
えばナフタリン類、アントラセン類、ベンゾフラン類、
ベンゾジアジン類、ベンゾトリオキサジン類、ベンゾト
リアゼピン類、ピレン類、クマリン類(または1,2−
ベンゾピロン類)などが蛍光シグナル部分として用いら
れる。特に好ましい形態においてはクマリン類がシグナ
ル部分である。代表的構造を以下に示す。
好ましいクマリン類には位置3、4、5、6または8に
1個または2個以上の置換基をもつものが含まれる。置
換基の例は水素原子、炭化水素、エステル、酸、フッソ
化炭化水素、芳香族残基、エーテル類、チオール、チオ
エーテル、またはこれらの基の種々の組合わせなどであ
る。構造9(a)および(b)が代表例である(置換基をR
〜Rで示す) 式中、R1、R2、R3、R4は同一かまたは異なり、H、ヒドロ
キシ、アミン、アルキル、アリール、フルオロカーボ
ン、エステル、酸、エーテル類、チオール、またはチオ
エーテルである(3DC=三次元クリプタンド)。
より好ましい形態においてはクマリン環の7位の水素原
子を弧立電子対で置換することにより蛍光の量子収量が
向上することが見出された。本発明を理論によって拘束
することは望まないが、これは構造10および11に酸
素原子について示すように双極子形の安定化によるもの
であり、これが分子の最低エネルギー電子励起の遷移モ
ーメントを高めると思われる。
本発明の特に好ましい試薬イオノフォアは三次元クリプ
タンドに位置6と7または7と8を経て縮合した4−メ
チルクマリンからなる。縮合は2個の異種原子、たとえ
ばP、S、N、OまたはSeを経て行われ、これらはこれ
らの位置において同一でも異なってもよい。しかし両位
置における異種原子がOであることが特に好ましい。
構造12および13は特定の好ましい形態を示す。
本発明者らは科学的理論により拘束されること、または
他の何らかの形でそれにより制限されることを望まない
が、たとえば構造12および13に示される化合物を照
射すると、励起されて極性状態となることを見出した。
金属イオンがイオノフォアに結合するとこれがイオノフ
ォアの異種原子から電子を奪い、これによりこれらの異
種原子に電子の摂動が生じると推定される。すなわち電
子が異種原子から新たに錯体結合した金属イオンへ流れ
る。本発明の化合物においては、異種原子のうちの1つ
が光学励起過程で遠方のカルボニル酸素原子へ伝達され
る電子の供給源である。分子全体が選択的に結合した金
属イオンの存在に応答して、蛍光発光の変化をもたら
す。この変化を利用して、周囲の媒質から吸引されてイ
オノフォアに結合した標的金属イオンの存在を推定し、
かつ所望によりその量を定量する。このようにシグナル
部分はイオノフォアのイオン認識能を測定するための光
トランスデューサーとして作用する。
本発明の新規化合物のイオン認識部分は三次元クリプタ
ンドであり、これはそのキャビティ寸法に関してきわめ
て大幅に変化しうる。キャビティとはクリプタンド内の
金属イオン結合のために利用できる三次元球状空間を意
味する。一般にキャビテイ寸法は収容したいイオンのイ
オン直径の大きさとほぼ等しい。従って、キャビティ寸
法はそのイオン寸法より実質的に大きくなく、また小さ
くないことが好ましい。この意味で、キャビテイ寸法は
イオンのイオン直径から約±0.8Å以上、好ましくは約
±0.5Å以上、きわめて好ましくは約±0.2Å以上異
ならないことが好ましい。クリプタンドは個々のイオン
の検出のためにそれらのキャビティ測定値に従って選ば
れることを認識すべきである。たとえばリチウムイオン
はイオン直径1.2Å、ナトリウムイオン約1.9Å、および
カリウムイオン約2.66Åをもつ。従ってこれら個々のイ
オンを選択的に収容するためには、キャビティ直径は約
1.3〜約3.0Åの範囲となすことができる。キャビティ寸
法は架橋エトキシ基の数を増加させることにより順次増
大させることができる(たとえば構造12および13の
反復単位の数nおよびmを0から12まで増加させ
る)。
レーン(J.M.Lehn)の研究(“クリプテート:マクロ多
環系含有錯体”Pure & Appl.Chem.,1977,49
857−870)から、211、221および222ク
リプタンド(構造14、15および16) (それぞれキャビティ直径1.6Å、2.2Åおよび2.8Åを
もつ)がそれぞれリチウム、ナトリウムおよびカリウム
イオンの結合に対し選択的であり、従って本発明のイオ
ン認識部分として特に好ましいことは既知である。
本発明化合物の製造に際しては、シグナル基を2個のペ
ンダント反応基に結合させる。これらのペンダント反応
基については、2−ヒドロキシエトキシ、2−クロロエ
トキシ、2−ヨードエトキシ、3−ヒドロキシプロポキ
シ、ならびにこれらの化合物のクロロおよびヨード同族
体などが挙げられる。反応は常法により、たとえば求核
置換反応により行われる。
たとえばこれら2個のペンダント基を同時に二次元ジア
ザクラウンエーテルの2個の窒素原子に結合させて、三
次元クリプタンドを製造する。この合成に有用な二次元
ジアザクラウンエーテルについては、1,10−ジアザ
−18−クラウン−6、1,7−ジアザ−15−クラウ
ン−5、1,7−ジアザ−12−クラウン−4、1,1
0−ジアザ−21−クラウン−7、1,13−ジアザ−
24−クラウン−6、1,13−ジアザ−27−クラウ
ン−7、1,16−ジアザ−30−クラウン−8および
1,4−ジアザ−9−クラウン−3が挙げられる。この
種のクラウンエーテルは市販されているか、または公表
された文献に示された方法に従って初めて新規に合成さ
れた。二次元ジアザ−クラウンエーテルの寸法が得られ
る三次元クリプタンドのキャビティ寸法を大幅に支配す
ることを認識すべきである。
好ましいイオノフォアの好ましい合成法においては、市
販の4−メチルエスクレチン(6,7−ジヒドロキシ−
4−メチルクマリン)を2モル当量の2−ブロモエタノ
ールと反応させることにより、6および7位の2個の2
−ヒドロキシ−エトキシペンダント基に蛍光シグナル部
分、たとえば4−メチルクマリンを結合させる。得られ
た化合物を塩素化し、塩素をヨウ素で置換して、6,7−
ジ(2′−ヨードエトキシ)−4−メチルクマリンを製
造する。次いでこの化合物を好ましくはジアザクラウン
エーテル、たとえば1,10−ジアザ−18−クラウン
−6、1,7−ジアザ−15−クラウン−5または1,
7−ジアザ−12−クラウン−4と反応させて、それぞ
れ6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタン
ド、対応する〔221〕およ び〔211〕クリプタン
ドを得る。1,10−ジアザ−18−クラウン−6およ
び1,7−ジアザ−15−クラウン−5は市販されてお
り、1,7−ジアザ−12−クラウン−4はレーン(J.
M.Lehn)(米国特許第3,888,877号明細書、1975年
6月10日)の方法に従って合成できる。
広義において、本発明化合物を試薬イオノフォアとして
用いてイオンを検出する方法は、標的イオンを含有する
と思われる試料とイオノフォアを単に接触させることに
より行われる。本発明のイオノフォアを用いるイオンの
検出は多様な濃度の液体媒質中で行われる。たとえば純
アルコール系媒質、純水性媒質、または両者の混合物が
適している。しかし、試薬イオノフォアを液状で用いる
場合、これは被分析試料と相容性であることが好まし
い。
本発明の試薬イオノフォア、特に蛍光源イオノフォアが
中性または塩基性のpHを示す媒質中でもきわめて良好に
機能することを認識すべきである。従って未処理の生物
学的系をこれらの試薬により監視することができる。未
処理の生物学的試料、生理学的試料、環境試料などをそ
れらの自然の状態で、好ましくは最低の試料調整のの
ち、たとえば試料から懸濁不純物などを除去したのち、
イオン含有物につきアッセイすることができる。これは
過、遠心分離その他の適宜な常法により行うことがで
きる。しかし媒質の酸性度を好ましくはpH約6.0以上と
すべきである点を認識すべきである。従って、酸性度の
高い試料、たとえば胃内容物などの分析を目的とする場
合、試料を分析前に中和すべきである。アッセイされる
媒質のpHは好ましくは約7〜約12である。
本発明の色原性イオノフォアは中性またはある程度塩基
性の媒質中で使用され、イオンに結合した際に測定可能
な吸収極大または反射率の変化を示す。しかし本発明の
蛍光原試薬イオノフォアは中性または塩基性の媒質中で
作動するきわめて大きな利点を与え、従って特にインビ
ボ監視を目的とする場合、この種の系に用いるのに好ま
しい。
本発明化合物はイオンの検出に用いる溶液中に試薬イオ
ノフォアとして使用できる。試薬イオノフォアの濃度は
用いるイオノフォア、および検出が行われる媒質に従っ
てきわめて大幅に変えられる。従ってその媒質中でイオ
ンと錯体結合しうるいかなる濃度も採用でき、イオノフ
ォアの濃度を最適化しうることは当業者には自明であろ
う。しかし本発明者らは、試薬イオノフォアを水/エタ
ノール溶液系で用いる場合、試薬イオノフォアの好まし
い濃度は約2・10−5〜約3・10−4Mであること
を見出した。これらの好ましい範囲はイオノフォアによ
る自己消光を避けるのに役立つ。
蛍光原イオノフォア(たとえば上記のもの)の最大蛍光
効率は約10−4Mのイオノフォア濃度であると予想さ
れる(例7参照)。この濃度を越えると蛍光発光は自己
消光のため減少すると予想される。
これらの化合物は試薬イオノフォアとして用いるために
常法により、たとえば化合物をマトリックス、たとえは
ポリマーマトリックスに分散させることにより固定化す
ることもできる。他の可能性には、化合物をマトリック
ス成分または通常の固形支持体に化学的に結合させるこ
とが含まれる。このように固定化する場合、イオノフォ
アの濃度は大幅に変えられ、3・10−4M以上にまで
高めることができる。
本発明の色原性イオノフォアと共に用いるためにはマト
リックスが特に好適である。これに関し適切なマトリッ
クス成分は、色原性試薬イオノフォアを実質的に均質に
分散させるのに役立ついずれかの材料である。均質性は
被験金属イオンを含む可能性のある試料と接触する均一
な表面の提供を容易にするであろう。マトリックス成分
は目的とする発色を阻害しないという点でかなり不活性
な分散媒でなければならない。さらに、マトリックスは
UV吸収、反射率、蛍光などの光学特性を正確に測定し
うるほど半透明または透明であることが好ましい。他の
形の固定化には、試薬をオプチックファイバーなどに常
法により沈着させることが含まれる。
イオンに対する本発明の試薬イオノフォアの検出可能な
範囲は、検出したいイオン、および検出が行われる媒質
に従って大幅に異なる。当業者には、特定の蛍光原イオ
ノフォアにより検出しうる被分析イオンの濃度は既知量
のイオンをイオノフォア溶液に溶解し、蛍光発光を値を
イオン濃度に対しプロットすることにより確認しうるこ
とは自明であろう。一般に約10−4Mのイオノフォア
溶液をこの目的に用いることが好ましい。この種のプロ
ットは未知濃度のイオンを含有する試料からの発光値を
これと比較し、これにより試料中の未知濃度のイオンを
測定するための基準として用いるのに好都合である。色
原性イオノフォアについても、吸光値の変化を測定し、
プロットすることにより、同様に検出可能な範囲を判定
しうる。一定濃度については視覚的な色の変化を基準化
し、標準カラーチャートを作成することもできる。
リチウムイオンの検出に関しては、本発明者らは6,7-(4
−メチル)クマロ〔211〕クリプタンドの場合、約5
ミリモル/までの量のリチウムイオンを添加した際に
蛍光発光が増強され、約6ミリモル/において限界値
に達することを見出した(第6図)。従ってリチウムイ
オンに関するこの試薬イオノフォアの検出能は、リチウ
ムイオン約0〜約6ミリモル/であると考えられる。
ナトリウムも約6ミリモル/の濃度まで蛍光発光の増
強を示す。しかし最大蛍光増強はリチウムイオンについ
て認められたものの約25%以下であり、従ってリチウ
ムイオンはナトリウムイオンの存在下で検出可能であ
る。
この種の系においてナトリウムイオンにより起こる蛍光
妨害は、検出が行われる媒質を変更することによっても
選択的に抑制できる。これは、既知の過剰量の市販され
るナトリウムイオン選択性の非−光応答イオノフォア、
たとえば約120〜約180ミリモル/のクリプトフ
ィックス(登録商標)221を添加することにより達成
される。この方法で、リチウムイオンに関する検出能範
囲をリチウムイオン約0〜20ミリモル/に及ぶべく
改良することができ、一方ナトリウムイオンは妨害しな
い(第7図参照)。可能な改良の他の例は〔221〕ク
リプタンドをポリマー主鎖に結合させることである(J.
Nuclear Sci.& Technol.,1983,20,439−4
40)。この構造はナトリウムイオンを析出により封鎖
することができ、リチウムイオンに関する6,7-(4−
メチル)クマロ〔211〕クリプタンドの選択性および
感度を共に改良する際に、場合によりクリプトフィック
ス(登録商標)の使用より好ましい。
カリウムイオンの検出に関しては、カリウムイオン濃度
に対する6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリ
プタンドの10−4M溶液の蛍光発光のプロットは、カ
リウムイオン約15ミリモル/に選択的限界値を示
す。従って、このイオノフォアを用いてカリウムイオン
を検出するための好ましい範囲はカリウムイオン約0〜
約15ミリモル/であると考えられ、これは生物学的
試料、たとえばヒト血清中に予想されるこのイオンの水
準より十分に高い。6,7−(4−メチル)クマロ〔21
1〕クリプタンドによるナトリウムイオンの検出につい
ても同様な範囲が好ましい。
上記のような妨害イオンの選択的封鎖のほかに、本発明
の試薬イオノフォアの検出および定量能範囲は他の手段
によって高めることができる。たとえば高濃度の被験イ
オンを含有する試料をイオンの濃度がその検出能の最適
範囲内に含まれるべく希釈しうることは当業者には自明
であろう。先に示唆したように、第2の方法はイオノフ
ォアを常法により固体表面に固定化することであろう。
固定化により自己消光が防止され、固定化イオノフォア
の装入水準が高められるため、より多量のイオノフォア
が錯体形成に利用されることにより、検出能範囲を広げ
ることができる。
本発明のイオノフォアは特定のイオンの検出を目的とす
る多種多様な用途に利用できる。
カリウムイオンに対し選択的なイオノフォアは体液中な
どのこれらのイオンを迅速かつ精確に測定する際に重要
である。カリウムイオンに対し選択的な蛍光源、イオノ
フォアを試薬キットに用い、イオノフォアの溶液、好ま
しくはアルコール系溶液を血清試料と混合し、次いで蛍
光分光光度計を用いてカリウムを測定する通常のプロト
コールを容易に作成することができる。本発明者らは、
本発明の代表的イオノフォアが長期間にわたって水溶液
およびアルコール系溶液状、例えばエタノール溶液状で
安定であり、従ってこれらが好ましい溶液であることを
見出した。色原性イオノフォアも試薬キット中に用いる
ことができる。たとえばこれらをプラスチックストリッ
プまたは紙に塗布し、血清分析用ディップスティック
として用いることができる。イオン濃度は先に詳述した
ように色の変化を視覚的方法または反射率測定法により
基準カラーチャートと対比させることによって測定でき
る。
色原性イオノフォアはファイバーオプチック式自動分析
装置、特に分岐型ファイバーオプチックスにも採用でき
る。たとえば色原性イオノフォアを通常のオプチックフ
ァイバーの末端に固定化するか、またはセンサーキャッ
プ内へイオンを透過させるための透過性メンブレンを備
えたセンサーキャップを用いてイオノフォアをオプチッ
クファイバーと接触させることができる。分岐型ファイ
バーオプチックの一方の枝は励起のための光を伝搬し、
他方の枝は蛍光発光を伝搬する。ファイバーオプチック
スを用いた光学センサーは電気化学的センサーに勝る多
数の利点をもつ。第1にそれらは基準信号を必要とせ
ず、第2の主信号が光学的なものであるため、表面電位
などにより生じるような電気的妨害を受けない。光学セ
ンサーは試料を著しく損うことなく標的イオンの濃度を
測定することができ、従って連続モニターに用いること
ができる。その一例は外科手術に際してヒトの血液中の
カリウムイオンをインビボモニターすることである。フ
ァイバーオプチック式センサーは信号を長距離にわたっ
て(約2〜100m)伝達することができ、従って遠隔
検知が可能になるという利点も与える。さらにそれらは
小型化しやすい。
本発明の特定のイオノフォアはナトリウムイオンと優先
的に錯体形成して蛍光が増強し、または色が変化する。
これらはナトリウムイオンを検出するための試験キット
またはファイバーオプチック式センサーの開発に利用で
きる。その一例はソナー検出用トウ付きアレイ(towed
array)におけるエレクトロニクス装置中への海水の漏
れの検出、または宇宙船の発射に用いる再使用式ブース
ターロケットにおけるものである。
ある種の好ましい蛍光原試薬の化学同族体はイオン選択
型電界効果トランジスター(FET)の開発にも用いられ
る。この種の一形態においてFETは海水の漏れが生じた
際に警報を始動させる際に用いられる電子スイッチ開閉
装置である。イオノフォアは無機絶縁体、たとえばシリ
カ、アルミナ、トリアなどの表面酸素に共有結合され
る。本発明の蛍光原イオノフォアは電子摂動の伝達に際
し特に有効であるので、標的イオンがイオノフォアに結
合するとFETに“見える”電位の変調が起こることが
予想されるであろう。この一例は海水漏れ警報システム
である。海水と接触すると、ナトリウムイオンがイオノ
フォア系FETと錯体結合し、従ってFET増幅器の出
力電圧に影響を与える。この電圧の変化により警報器を
鳴らすことができる。
リチウムイオンに対し選択的なイオノフォアは血清中の
リチウムの治療水準を検出するのに有用である。リチウ
ムは多数の精神障害の処置に重要な役割りをもつ。リチ
ウムは錠剤、カプセル剤または液剤の形で経口投与され
る。リチウムは腎臓および甲状腺に対し不都合な作用を
及ぼす可能性があるので、リチウム用量を慎重に制御す
ることが重要である。従来、血液(血清)のリチウム水
準は時間のかかる、かつ経費を要するフレーム光度定量
法または原子吸光分光分析法によりモニターされてきた
(Toxicology and Therapeutic Drug Monitoring,61
章,“リチウム”1377−1379頁参照)。
本発明の一形態においては、血液のリチウム含量をモニ
ターするための蛍光原試薬および分析システムが提供さ
れる。この指示システムは臨床医がリチウム用量を迅速
に、かつ低い経費で制御するのを補助し、毒性の危険性
なしに治療に有効であると思われる用量方式を提供す
る。本発明の試薬は特にこの血清分析に関して、天然の
ナトリウムおよびカリウムイオンが実質量存在した状態
ですら医療に用いられるリチウムを検出するのに好適で
ある。リチウムは比較的狭い治療範囲をもつ。0.7〜1.7
ミリモル/の用量が場合により急性躁症状を軽減しう
るが、約2.0ミリモル/以上の量は有毒となる可能性
がある。本発明の蛍光原指示薬はこの臨界領域内にあ
る。一般に0.1ミリモル/程度の低濃度も検出でき
る。
他の好ましい形態においては、色原性イオノフォアを適
宜な支持体に塗布して、試験ストリップ、デイスクなど
を作成することができる。得られた固体インディケータ
ーを次いで被験液体試料に浸漬するか、または1滴の試
料をこれに乗せる。種々の濃度の被験試料を調べ、発現
色相を既知濃度のリチウムにより生じたものと視覚的に
対比することができる。あるいは通常この目的に用いら
れる分析装置、例えば反射スペクトルにつき述べたもの
を用いて、リチウムの存在を反射率の変化により検出す
ることができる。
以下は本発明のより詳細な形態であり、それを限定する
ためのものではない。
好ましいクリプタンド、試薬イオノフォアの一般的製法
およびイオノフォアへのイオンの選択的結合 市販の4−メチルエスクレチン( 6,7−ジヒドロキ
シ−4−メチルクマリン)をまず2−ブロモエタノール
との反応により6,7−ジ(2′−ヒドロキシエチル)
−4−メチルクマリンに変換した(例1参照)。この化
合物と塩化チオニルをトルエン中でピリジンの存在下に
反応させることにより(例2参照)、6,7−ジ(2′
−クロロエチル)−4−メチルクマリンが生成し、これ
を次いで還流アセトン中でヨウ化ナトリウムと反応させ
ることにより対応するジヨード化合物に変換した(例3
参照)。このジヨード化合物と1モル当量の市販の1,
10−ジアザ−18−クラウン−6をアセトニトリル中
で還流下に炭酸ナトリウムの存在下で反応させた。化合
物(6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタン
ド)が製造され、そのナトリウム錯体としてアルミナカ
ラム上で精製され、赤外、1H-NMRスペクトル分析および
高速原子衝撃型(fast atom bombardment(FAB))質量分
析法により確認された(例4)。ナトリウムイオンは塩
化カリウムの水溶液と接触すると容易にカリウムイオン
により置換された。6,7−(4−メチル)クマロ〔2
22〕クリプタンドの構造を下記に示す。
6,7−(4−メチル)クマロ〔221〕クリプタンド
は上記ジヨード化合物と1,7−ジアザ−15−クラウ
ン−5から還流アセトニトリル中で炭酸リチウムの存在
下に製造された。製造に際しナトリウム含有試薬を用い
なかったが、精製後にこの化合物はヨウ化ナトリウム錯
体として得られた(例5参照)。恐らくナトリウムイオ
ンはこのイオノフォアによって、クロマトグラフィー精
製に用いたガラス器具および/またはアルミナから抽出
されたものであろう。このようにナトリウムイオンに対
するこの化合物の強い親和性が証明された。ヨウ化ナト
リウム錯化イオノフォア0.75gを10%塩化カルシウム
−エタノール溶液20mlと共にポリエチレン製ボトル中
で振とうしたところ、ナトリウムイオンは80%以上が
カルシウムイオンと交換された。この化合物を下記に示
す。
6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンド
はジヨード化合物および1,7−ジアザ−12−クラウン
−4(J.M. レーンの米国特許第3,888,877号明細書、
1975年6月10日、の方法に従って合成)から1,
8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタリンの存在下で製造
された。イオン不含のイオノフォアがアルミナ上で精製
され(例6参照)、赤外、1H-NMRおよび質量スペクトル
分析により確認された。これは下記により示される。
好ましい試薬の蛍光スペクトル これらの化合物の蛍光励起スペクトルはそれらの吸収ス
ペクトルに近似する。蛍光測定は中性の50/50エタ
ノール/水媒質中で励起波長330nmおよび走査発光波
長340〜540nmを用いて行われ、410nmに極大値
をもつ幅広いピークを与えた。溶液に金属イオンを添加
してもUVスペクトルは変化しなかった。しかしイオノ
フォアキャビティに最も“フィットする”金属イオンを
添加した場合、蛍光の選択的増強が認められた。従って
そのイオノフォアキャビティがカリウムイオンの収容に
最適である6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕ク
リプタンド(構造17)はこのイオンに対し著しい蛍光
増強を示した。ナトリウムおよびリチウムイオンはごく
わずかしか蛍光強度の変化を示さなかった(第2図参
照)。ヒト血清中において、ナトリウムの水準は高いが
(135〜148ミリモル/)、カリウムイオンは3.
5〜5.3ミリモル/の範囲である。第8図は6,7−
(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタンドが中性pH
で135ミリモル/のナトリウムイオンの存在下で2
〜8ミリモル/のカリウムイオンの濃度の変化を定量
的に測定しうることを示す。従ってこのイオノフォアは
血清その他の生物学的液体中におけるカリウムイオンを
直接モニターするのに理想的に適している。イオノフォ
アと金属イオン間での錯体形成に対し動的バリヤーがな
い点を留意すべきである。平衡化は速やかに達成され、
従って連続モニターが可能となる。
6,7−(4−メチル)クマロ〔221〕クリプタンド
(構造18)のイオノフォアキャビティはナトリウムイ
オンを収容するのに理想的である。50/50、エタノ
ール/水に溶解したカルシウムイオン結合6,7-(4−
メチル)クマロ〔221〕クリプタンドをナトリウムイ
オンで処理した場合、その蛍光の著しい増強が認められ
た。カリウムイオンおよびリチウムイオンはその蛍光に
対しごくわずかな作用しかし示さなかった(第3図)。
このイオノフォアは大過剰のカリウム、リチウムおよ
びカルシウムイオンの存在下ですらナトリウムイオンの
定量的測定に適している。
6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンド
(構造式19)はリチウムイオンによって著しい蛍光増
強を示す。イオノフォアキャビティはリチウムイオンの
大きさ(直径1.2Å)と比べて若干大きい(直径1.6
Å)。従ってナトリウムイオン(直径1.9Å)もかなり
の蛍光増強を示す(第4図)。ナトリウムイオンと競合
したリチウムイオンに対するこの試薬の選択性は市販の
非−光応答イオノフォアであるクリプトフィックス(登
録商標)221を用いて改良しうる(第5図)。既知の
過剰のクリプトフィックス221を6,7−(4−メチ
ル)クマロ〔211〕クリプタンドと共に用いると、1
40ミリモル/のナトリウムイオンの存在下で0.5〜
6.0ミリモル/のリチウムイオンを定量的に測定する
ことが可能であった(第9図参照)。ヒト血清は普通は
0.3ミリモル/以下を含有し、毒性範囲は3〜6ミリ
モル/である。6,7−(4−メチル)クマロ〔21
1〕クリプタンドが血清中の治療水準のリチウムイオン
を140ミリモル/のナトリウムイオンの存在下で測
定しうることが第9図に示すデータにより証明される。
以下は特定の試薬イオノフォアの合成およびそれらのイ
オン選択性を調べる実験に関するより詳細な記述であ
る。
例1. 6,7−ジ−(2′−ヒドロキシ)−4−メチルクマリ
ンの製造 無水アセトニトリル375mlおよび無水N,N−ジメチ
ルホルムアミド75ml中の6,7−ジヒドロキシ−4−
メチルクマリン9.6gおよび2−プロモエタノール12.5
gの溶液を無水フッ化カリウム21.0gと共に窒素雰囲気
下で75°に7日間加熱する。わずかに冷却したのち溶
液を過し、液を蒸発乾固させる。褐色固体状の表題
化合物が残留する。収率90%:1HNMR(DMSO-d6)δ
7.2(s,1H)、7.05(s,1H)、6.2(s,1
H)、4.1(m,4H)、3.75(m,4H)、2.4(s,
3H)。
例2. 6,7−ジ−(2′−クロロエトキシ)−4−メチルク
マリンの製造 無水トルエン800ml中の例1で得たジヒドロキシ化合
物17gおよびピリジン12gの溶液を窒素雰囲気下で
40°に加熱攪拌する。塩化チオニル18.1gを25分間
にわたって攪拌下に添加する。混合物を還流温度で3時
間加熱する。周囲温度に冷却したのち、溶液をデカント
する。残渣を破砕し、水およびトルエンで洗浄し、上澄
液と合わせる。有機層を分離し、希塩酸で洗浄し、次い
で飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。有機層を分
離し、乾燥(Na2SO4)、蒸発させる。収率61%:1HNM
R(CDCl3)δ 7.15(s,1H)、6.8(s,1H)、6.
15(s,1H)、4.35(m,4H)、3.9(m,4
H)、2.4(s,3H)。
例3. 6,7−ジ−(2′−ヨードエトキシ)−4−メチルク
マリンの製造 無水アセトン130ml中の例2で得たジクロリド11.6g
および無水ヨウ化ナトリウム13.7gの溶液を窒素雰囲気
下で攪拌し、還流温度に4日間加熱する。周囲温度に冷
却したのち、溶液を蒸発乾固する。固体残渣をジクロロ
メタンに溶解し、チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄する。
有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発乾固させ
て、粗生成物を得る。脱活したアルミナ上で10%エー
テルを含むジクロロメタンの移動相により精製して、表
題の化合物を得る。収率49%:1R 1741cm
-1(α,β−不飽和 δ−ラクトン C=0):1HNMR
(CDCl3)δ 7.1(s,1H)、6.75(s,1H)、6.1
5(s,1H)、4.4(m,4H)、3.5(m,4H)、
2.4(s,3H);FABMB 501(M+H)。
例4. 6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタンド
の製造 無水アセトニトリル45ml中の例3で得た精製ジヨージ
ド0.55gおよび0.29gの1,10−ジアザ−18−クラ
ウン−6の溶液を炭酸ナトリウム0.47gと共に窒素雰囲
気下で攪拌し、還流温度で6日間加熱する。周囲温度に
冷却したのち、溶液を蒸発乾固させる。固体残渣をクロ
ロホルムに溶解し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄す
る。有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発乾固さ
せて、粗生成物を得る。アルミナ上で1/1、テトラヒド
ロフラン/ジクロロメタン、次いで85/10/5、ジ
クロロメタン/エーテル/メタノールの移動相により精
製して、FABMSにより示されるように結合ナトリウムイ
オンを含む精製された表題化合物を得る。収率60%:
1R 1708cm-1(α,β−不飽和 δ−ラクトン
C=0):1HNMR(CDCl3)ω 7.25(s,1H)、6.85
(s,1H)、6.15(s,1H)、4.40(t,2H)、
4.30(t,2H)、3.55(m,16H)、2.98(t,2
H)、2.91(t,2H)、2.75(m,8H)、2.50
(s,3H);FABMS 507(M+H)、529
(M+Na)、545(M+K);UV(50%CH3CH2
OH)λ max(ε)228(5,450)、287(1,69
0)、338(3,170);蛍光(50%CH3CH2OH)λ ex
330nm、λ em 340−540nm(410nmにピ
ーク)。
例5. 6,7−(4−メチル)クマロ〔221〕クリプタンド
の製造 無水アセトニトリル90ml中の例3で得た精製ジヨージ
ド0.95gおよび0.41gの1,7−ジアザ−15−クラウ
ン−5の溶液を炭酸リチウム1.12gおよび塩基を活性化
するための水4滴と共に、窒素雰囲気下で攪拌し、還流
温度に6日間加熱する。周囲温度に冷却したのち、溶液
を過し、液を蒸発乾固して粗生成物を得る。以下、
例4と同様に精製して、FABMSにより示されるように結
合ナトリウムを含む表題化合物を得る。ナトリウムイオ
ンはいずれの製造工程においても添加されなかったの
で、ナトリウムイオン汚染はガラス器具により生じたと
推定される。結合ナトリウムイオンをカルシウムイオン
に交換する実験において、無水エタノール20ml中のナ
トリウム結合イオノフォア0.75g、および塩化カルシウ
ム2g(過剰)をプラスチック容器中で窒素雰囲気下に
周囲温度で一夜攪拌する。溶剤を半容量にまで蒸発させ
る。過剰の塩化カルシウム沈殿を去する。液を再び
半容量にまで蒸発させ、過剰の塩を除去する。得られた
液を蒸発乾固させる。FABMSにより、交換は80%以
上行われたことが確認される。m/z 537(M+Ca+2+
Cl-):Cl-同位体パターンを有する。収率50%:1R
1705cm-1(α,β−不飽和 δ−ラクトン C=
0);1HNMR(CDCl3)δ 7.35(s,1H)、7.0(s,
1H)、6.2(s,1H)、4.4(m,4H)、3.8
(m,12H)、3.0(m,12H)、2.5(s,3
H);FABMS 463(M+H)、469(M+L
i)、485(M+Na);UV(50%CH3CH2OH)λ m
ax(ε)227(15,000)、288(3,920)、339
(8,600);蛍光(50%CH3CH2OH)λ ex 330n
m、λ em 340−540nm(410nmにピーク) 例6. 6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンド
の製造 無水アセトニトリル50ml中の例3で得た精製ジヨージ
ド0.5gおよび1,7−ジアザ−12−クラウン−4
(J.M.レーン、米国特許第3,888,877号明細書、197
5年6月10日、参照)0.174gの溶液を1,8−ビス(ジ
メチルアミノ)ナフタリン0.45gと共に窒素雰囲気下で
攪拌し、還流温度に6日間加熱する。周囲温度にまで冷
却したのち、溶液を蒸発乾固する。固体残渣をクロロホ
ルムに溶解し、過する。液を蒸発乾固して、粗生成
物を得る。以下、例4と同様に精製して、MSFABにより
示されるように結合金属イオンを含まない表題化合物を
得る。収率30%:1R 1708cm-1(α,β−不飽
和 ω−ラクトン C=0);1HNMR(CDCl3)δ 7.1
(s,1H)、6.85(s,1H)、6.15(s,1H)、
4.3(m,4H)、3.5(m,8H)、2.9(m,12
H)、2.5(s,3H);FABMS 419(M+
H)、441(M+Na);UV(50%CH3CH2OH)g
max(e)226(16,350)、287(4,460)、336
(8,820);蛍光(50%CH3CH2OH)λ ex 330n
m、λ em 340−540nm(410nmにピーク)。
例7. 最大蛍光効率のためのイオノフォア濃度の測定 50/50、エタノール/水、中性pH、中の濃度10-3M
のイオノフォア原液を調整した。蛍光測定は周囲温度で
励起波長330nmおよび走査発光波長340〜540nm
を用いて行われ、410nmに極大値をもつ幅広いピーク
が得られた。測定は濃度10−5〜10-3Mの溶液につい
て行われた。この範囲にわたってUV吸収はベールの法
則に従い、一方蛍光発光は10−5〜10-4Mでは増強さ
れ、次いで10−4〜10-3Mでは減少する。この実験
は、これらの条件下では最大蛍光効率のための最適濃度
は約10−4Mであることを示す(第1図参照)。
例8. カリウムイオンに対する6,7−(4−メチル)クマロ
〔222〕クリプタンドの選択性 ヨウ化ナトリウム錯化6,7−(4−メチル)クマロ
〔222〕クリプタンドを10−4Mにおいて50/5
0、エタノール/水、中性pH、に装入した。蛍光測定は
周囲温度で励起波長330nmおよび走査発光波長340
〜540nmを用いて行われ、410nmに極大値をもつ幅
広いピークを与えた。キュベット中で1滴の1M塩化カ
リウム溶液をイオノフォア溶液2.5mlに添加したとこ
ろ、蛍光発光が著しく増強された。他方、1滴の1M塩
化ナトリウムを添加すると、蛍光がわずかに消光した。
塩化リチウムを添加すると、蛍光がごくわずかな変化を
示した(第2図)。この実験はイオノフォアがカリウム
イオンに対する選択的指示薬であることを示す。
例9. ナトリウムイオンに対する6,7−(4−メチル)クマ
ロ〔221〕クリプタンドの選択性 例8に記載した実験を、10−4M・塩化カルシウム錯
化6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタン
ドを用いて反復した。1滴の1M塩化ナトリウムの添加
は蛍光発光の著しい増強を示したが、塩化カリウムおよ
び塩化リチウムはごくわずかな変化しか示さず(第3
図)、従ってナトリウムイオンに対するこのイオノフォ
アの選択性が証明された。
例10. リチウムイオンに対する6,7−(4−メチル)クマロ
〔211〕クリプタンドの選択性 例8に記載した実験を6,7−(4−メチル)クマロ
〔211〕クリプタンドを用いて反復した。1滴の1M
塩化ナトリウムの添加は蛍光発光の著しい増強を示した
が、塩化カリウムおよび塩化リチウムはごくわずかな変
化しか示さず(第3図)、従ってナトリウムイオンに対
するこのイオノフォアの選択性が証明された。
例10. リチウムイオンに対する6,7−(4−メチル)クマロ
〔211〕クリプタンドの選択性 例8に記載した実験を6,7−(4−メチル)クマロ
〔211〕クリプタンドについて反復した。これは塩化
リチウムに対する蛍光増強を示した。ただし塩化ナトリ
ウムもかなりの蛍光増強を示し、一方塩化カリウムは全
く影響を示さなかった(第4図)。このクリプタンドの
ナトリウムイオンよりリチウムイオンに対する選択性を
改良するために、ナトリウムイオンに対し選択的である
ことが知られている非−光応答イオノフォアである市販
のクリプタンド、クリプトフィックス(登録商標)22
1(構造15)を大過剰(140ミリモル/)、原液
に添加した。この溶液に塩化リチウムを添加すると蛍光
発光が増強されたが、塩化ナトリウムの添加はほとんど
影響を与えなかった(第5図)。
例11. 蛍光原イオノフォアのイオン検出限界の評価 種々の量の特定の塩類(塩化リチウム、塩化ナトリウム
または塩化カリウム)を含有する50/50、エタノー
ル/水中の蛍光原イオノフォアの溶液(10−4M)を
調整した。これらの溶液の蛍光発光を測定し(例8の記
載に従う)、塩類濃度に対してプロットした。第6図は
塩化リチウムおよび塩化ナトリウムに対する6,7−
(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンドのプロッ
トを示す。塩化リチウムおよび塩化ナトリウムに対して
6ミリモル/以上に蛍光増強の限界値が認められた。
しかし塩化ナトリウムに対する蛍光増強は乏しく(塩化
リチウムに対して認められた値の25%以下)、従って
このイオノフォアはナトリウムイオンの定量的測定には
好ましくない。ナトリウムイオンよりリチウムイオンに
対するイオノフォアの選択性は既知の過剰(1.5×10
−1ミリモル/)のクリプトフィックス(登録商標)
221を原液に添加することにより著しく改良できる。
第7図はこの溶液中の塩化リチウムに関する限界値が2
0ミリモル/であり、一方塩化ナトリウムは蛍光に有
意の影響を与えなかったことを示す。この系はこの状態
でリチウムイオンに対し高度に選択性である。
第6図に示したものと同様な、塩化カリウムに対し15
ミリモル/の限界値をもつプロットが6,7−(4−
メチル)クマロ〔222〕クリプタンドに対して得られ
た。ナトリウムおよびリチウムイオンは蛍光の変化をご
くわずかしか示さなかった。同様な結果が6,7−(4
−メチル)クマロ〔221〕クリプタンドについて得ら
れ、この場合塩化ナトリウムに対し15ミリモル/の
限界値が認められ、一方塩化リチウムおよび塩化カリウ
ムは蛍光にごくわずかな影響しか示さなかった。
例12. 6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタンド
を用いた血清様溶液中におけるカリウムイオンの定量分
析 ヒト血清中におけるカリウムイオンの直接定量分析にお
ける6,7−(4−メチル)クマロ〔222〕クリプタ
ンドの選択性および感度をこの例では証明する。ヒト血
清中のカリウムイオンの濃度は3.5〜5.3ミリモル/で
あり、一方ナトリウムイオンは大過剰に存在する(13
5〜148ミリモル/)。50/50、エタノール/
水、中性pH、中に6,7−(4−メチル)クマロ〔22
2〕クリプタンド10−4M、塩化ナトリウム135ミ
リモル/を含有し、ただし種々の量の(0〜8.0ミリ
モル/)の塩化カリウムを含む溶液を調整した。これ
らの溶液の蛍光発光を例8の記載に従って測定した。第
8図はこのイオノフォアの蛍光発光がカリウムイオンの
増量に伴って増強し、従って大過剰のナトリウムイオン
の存在下でカリウムイオンのわずかな変化を測定しうる
ことを証明する(原液中のナトリウムイオンの濃度を1
40ミリモル/または150ミリモル/に変化させ
ても、このイオノフォアの蛍光発光強度には有意の影響
がなかった)。蛍光強度が再現性を示し、カリウムイオ
ン濃度の変化に対してのみ感受性であるので、それらは
カリウムイオンに関する基準チャート(強度−対−濃
度)の作成に信頼性をもって使用できる。次いでこれら
のチャートをヒト血清試料中のカリウムの水準を判定す
るために利用できる。
例13. 6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンド
を用いた血清様溶液中におけるリチウムイオンの定量分
析 6,7−(4−メチル)クマロ〔211〕クリプタンド
が大過剰のナトリウムイオンの存在下でリチウムイオン
を定量分析しうることをこの例では証明する。ヒト血清
は普通はリチウムイオンを含有しない。しかしリチウム
療法を受けている患者においては、血清中の好ましいリ
チウム水準は0.7〜1.3ミリモル/であり、一方毒性水
準は3〜6ミリモル/である。50/50、エタノー
ル/水、中性pH、中にイオノフォア10−4M、クリプ
トフィックス(登録商標)150ミリモル/、塩化ナ
トリウム140ミリモル/を含有し、ただし種々の量
(0〜6ミリモル/)の塩化リチウムを含有する溶液
を調整した。これらの溶液の蛍光発光を例8の記載に従
って測定した。第9図は蛍光発光がリチウムイオンの増
量に伴って増強し、従ってこのイオノフォアが大過剰の
ナトリウムイオンの存在下でリチウムイオンのわずかな
変化を測定しうることを証明する。例12の場合と同様
に、ナトリウムイオン濃度の変動は蛍光強度に有意の影
響を与えない。この例に記載した条件下で、蛍光強度は
リチウムイオン濃度の変化に対してのみ感受性であり、
従ってリチウムイオンに関する基準チャート(強度−対
−濃度)の作成に使用できる。このチャートは血清中の
リチウムイオンの測定に利用できる。第9図から、この
系は治療範囲および毒性範囲のリチウムイオンの検出に
特に感受性であることが明らかである。
例14. 水性媒質中における蛍光原および原色性イオノフォアの
相溶性 水を媒質として用いて例12および13に記載した実験
を反復した。カリウムおよびリチウムイオンの定量分析
が達成された。蛍光強度は一般に比較的高かった。
例15. 1,2−ビス−(2−クロロエトキシ)−4−ニトロベ
ンゼンの製造 塩化チオニル2.8gを、2.4gの1,2−ビス−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−4−ニトロベンゼン(アバクモワ
(Abakumora)、コレンコ(Kolenko)およびコデス(Ko
dess)の方法Vにより製造、Zhurnal Organicheskoi Kh
imii,Vol,18,No7,pp,1945−1948,July 1982
より翻訳)およびピリジン0.9gの無水トルエン55ml
中の溶液に攪拌しながら窒素雰囲気下に70°で滴下す
る。添加後、溶液を110°に18時間加熱する。周囲
温度に冷却したのち、溶液を2%塩酸で洗浄する。有機
層を乾燥し(Na2SO4)、蒸発乾固させる。表題化合物を
80%の収率で得た。
例16. 1,2−ビス−(2−ヨードエトキシ)−4−ニトロベ
ンゼンの製造 無水アセトン35ml中の例15で得たジクロリド2.8g
および無水ヨウ化ナトリウム3.8gの溶液を窒素雰囲気
下に攪拌し、還流温度に2日間加熱する。周囲温度に冷
却したのち、溶液を蒸発乾固させる。固体残渣をエーテ
ルに溶解し、チオ硫酸ナトリウム溶液で洗浄してヨウ素
を除去する。有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸
発乾固し、ヘキサンから再結晶したのち、表題化合物を
得る。収率60%:1R 1503cm-1および1349
(芳香族 C−NO2);1HNMR(CDCl3)δ 7.83(d,1
H)、7.77(s,1H)、7.0(d,1H)、4.38
(t,4H)、3.48(t,4H);MS(C1,メタ
ン)、m/z464(M+H)、492(M+29)、5
04(M+41),336(MH−HI)。
例17. 7−ニトロ−4,11,17,20,25,28−ヘキ
サオキサ−1,14−ジアザトリシクロ〔12,8,
8,0,5,10〕−トリアコンタ−5,7,9−トリ
エンの製造 無水アセトニトリル160ml中の例16で得たジヨージ
ド2.0g、および1.0gの1,10−ジアザ−18−クラ
ウン−6の溶液を炭酸ナトリウム1.7gと共に窒素雰
囲気下で攪拌し、還流温度に6日間加熱する。周囲温度
に冷却したのち、溶液を過し、液を蒸発乾固させ
る。残渣をジクロロメタンに溶解し、アルミナのカラム
に導通する。生成物はクロロホルム/メタノール(97/
3)の混合物で溶離される。溶液を蒸発乾固させると黄
金色のフレークが残る。収率79%:1R 1516cm
-1および1343(芳香族 C−NO2);1HNMR(DMSO-
d6)δ 7.65−8.2(brm,2H)、7.1−7.4(brm,1
H)、4.1−4.25(brm,4H)、3.65(s,8H)、3.
4−3.6(brm,8H)、2.6−3.0(brm,12H)、:FA
BMS 470(M+H)、492(M+Na)、508
(M+K)。
例18. 7−アミノ−4,11,17,20,25,58−ヘキ
サオキサ−1,14−ジアザトリシクロ〔12,8,
8,0,5,10〕−トリアコンタ−5,7,9−トリ
エンの製造 例17で得た生成物1gの水素化をエタノール40ml中
で炭素担持パラジウム(10%)により水素約5.3kg/cm
2(75psig)下で75°に18時間加熱することによ
って行う。触媒を去したのち液を濃縮して表題化合
物を帯褐色の粘稠な液体として得た。収率88%:1R
3350cm-1(−NH2);1HNMR(CDCl3)δ 6.73
(d,1H)、6.63(d,1H)、6.28(m,1H)、
4.07−4.2(m,4H)、3.6−3.7(m,8H)、3.4−
3.6(m,8H)、2.75−2.83(m,4H)、2.68
(m,8H)。
例19. 7−〔(2′,6′−ジニトロ−4′−トリフルオロメ
チルフエニル)アミノ〕−4,11,17,20,2
5,28−ヘキサオキサ−1,14−ジアザトリシクロ
〔12,8,8,0,5,10〕−トリアコンタ−5,
7,9−トリエンの製造 メタノール22ml中の例18で得たアミン0.65gおよび
4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾトリフルオリド0.
41gの溶液を炭酸水素ナトリウム0.13gと共に窒素雰囲
気下に攪拌し、還流温度に20時間加熱する。周囲温度
に冷却したのち、溶液を蒸発乾固させる。残渣をジクロ
ロメタンに溶解し、アルミナのカラムに導通する。生成
物はジくロロメタン中の1%メタノール混合物により溶
離される。溶液を蒸発乾固させると、光沢のある赤色粉
末が残る。収率30%:1R 1511cm-1および13
55(芳香族 C−NO2)、3452(第二 N−
H);1HNMR(CDCl3)δ 8.42(s,1H)、8.38(s,
1H)、6.88(d,1H)、6.78(m,1H)、6.67
(m,1H)、4.1−4.25(m,4H)、3.65(s,8
H)、3.4−3.6(brm,8H)、2.84(m,4H)、2.7
(m,8H)、FABMS674(M+H)、696(M+N
a)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハモンド,ジョージ・シムズ アメリカ合衆国ニュージャージー州07940, マディソン,ノー・アベニュー 43

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の異種原子を経てクマリンシグナル部
    分に縮合した、Naイオン、Kイオン又はLiイオン
    と、他種イオンの存在下で、選択的に結合し得るイオン
    認識クリプタンド系から成る、次式の構造を有するイオ
    ノフォア: (式中、X及びXは−O−であり;n及びmは同一
    か又は異なる整数であって、nは0〜3であり、mは0
    〜5であり;そして、R、R、R及びRは同一
    か又は異なり、水素又はアルキルであり、そしてそれら
    基は該選択的結合を妨害しないように選択される。)。
JP63506400A 1987-07-31 1988-06-14 生物学的流体中のイオンを検出するための選択的試薬としての蛍光原性および色原性三次元イオノフォア Expired - Fee Related JPH0613523B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/080,721 US5162525A (en) 1987-07-31 1987-07-31 Fluorogenic and chromogenic three-dimensional ionophores as selective reagents for detecting ions in biological fluids
US80,721 1987-07-31
PCT/US1988/002043 WO1989000997A1 (en) 1987-07-31 1988-06-14 Ionophores as reagents for detecting ions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02501481A JPH02501481A (ja) 1990-05-24
JPH0613523B2 true JPH0613523B2 (ja) 1994-02-23

Family

ID=22159183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63506400A Expired - Fee Related JPH0613523B2 (ja) 1987-07-31 1988-06-14 生物学的流体中のイオンを検出するための選択的試薬としての蛍光原性および色原性三次元イオノフォア

Country Status (7)

Country Link
US (2) US5162525A (ja)
EP (1) EP0371992B1 (ja)
JP (1) JPH0613523B2 (ja)
AT (1) ATE122677T1 (ja)
CA (1) CA1305133C (ja)
DE (1) DE3853825T2 (ja)
WO (1) WO1989000997A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09224724A (ja) * 1996-02-25 1997-09-02 Masamitsu Suzuki 指 輪

Families Citing this family (81)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3855714T2 (de) * 1987-04-10 1997-05-07 Boehringer Mannheim Gmbh, 68305 Mannheim Verfahren und Zusammensetzung zum Nachweis von Natrium-Ionen in Flüssigkeiten
US5162508A (en) * 1987-12-18 1992-11-10 Compagnie Oris Industrie Rare earth cryptates, processes for their preparation, synthesis intermediates and application as fluorescent tracers
US5154890A (en) * 1990-11-07 1992-10-13 Hewlett-Packard Company Fiber optic potassium ion sensor
US5187103A (en) * 1991-01-31 1993-02-16 Miles Inc. Colorimetric method and reagent for the assay of lithium in a test sample
KR970001146B1 (ko) * 1993-07-16 1997-01-29 엘지전자 주식회사 가스측정용 바이오센서 및 그 제조방법
US5417959A (en) * 1993-10-04 1995-05-23 Mallinckrodt Medical, Inc. Functionalized aza-crytand ligands for diagnostic imaging applications
US5958782A (en) * 1993-10-21 1999-09-28 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cation-sensing composite structure and compounds for use therein
US5474743A (en) * 1993-10-21 1995-12-12 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cation-sensing composite structure and compounds for use therein
WO1997039337A1 (en) 1996-04-16 1997-10-23 Novartis Ag Covalently immobilized fluoroionophores as optical ion sensors
JP4408452B2 (ja) 1996-04-18 2010-02-03 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト フルオロイオノホア、および光学的イオンセンサーにおけるそれらの使用
EP0915865B1 (en) 1996-07-22 2002-02-20 Novartis AG Covalently immobilised fluoroionophores for optical ion sensors
US5710372A (en) * 1996-12-17 1998-01-20 Cincinnati Milacron Inc. Method of analysis for aqueous fluids
WO1998037801A1 (en) 1997-02-27 1998-09-03 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cassette for measuring parameters of blood
US5997818A (en) * 1997-02-27 1999-12-07 Minnesota Mining And Manufacturing Company Cassette for tonometric calibration
US5822137A (en) * 1997-02-27 1998-10-13 Minnesota Mining & Manufacturing Co. Assembly for retaining optical components
US6009339A (en) 1997-02-27 1999-12-28 Terumo Cardiovascular Systems Corporation Blood parameter measurement device
AT405462B (de) * 1997-05-30 1999-08-25 Avl List Gmbh Verfahren zur bestimmung eines alkaliions
AT405461B (de) * 1997-05-30 1999-08-25 Avl List Gmbh Lumineszenzindikator
US6391005B1 (en) 1998-03-30 2002-05-21 Agilent Technologies, Inc. Apparatus and method for penetration with shaft having a sensor for sensing penetration depth
US6211359B1 (en) * 1999-08-17 2001-04-03 Avl Medical Instruments Triaza-cryptand and method of determining an alkali ion
KR100372559B1 (ko) * 2000-08-14 2003-02-17 한국전력공사 칼륨이온을 선택적으로 흡착하는 새로운 발색성 칼릭스[4]아렌 아자크라운 에테르 유도체
US8641644B2 (en) 2000-11-21 2014-02-04 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Blood testing apparatus having a rotatable cartridge with multiple lancing elements and testing means
US6962992B2 (en) 2000-12-20 2005-11-08 Molecullar Probes, Inc. Crown ether derivatives
US7579463B2 (en) 2000-12-20 2009-08-25 Life Technologies Corporation Crown ether derivatives
US9226699B2 (en) 2002-04-19 2016-01-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling module with a continuous compression tissue interface surface
US7316700B2 (en) 2001-06-12 2008-01-08 Pelikan Technologies, Inc. Self optimizing lancing device with adaptation means to temporal variations in cutaneous properties
US7025774B2 (en) 2001-06-12 2006-04-11 Pelikan Technologies, Inc. Tissue penetration device
US8337419B2 (en) 2002-04-19 2012-12-25 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
EP1404235A4 (en) 2001-06-12 2008-08-20 Pelikan Technologies Inc METHOD AND DEVICE FOR A LANZETTING DEVICE INTEGRATED ON A BLOOD CARTRIDGE CARTRIDGE
US7981056B2 (en) 2002-04-19 2011-07-19 Pelikan Technologies, Inc. Methods and apparatus for lancet actuation
US9795747B2 (en) 2010-06-02 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Methods and apparatus for lancet actuation
US9427532B2 (en) 2001-06-12 2016-08-30 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
DE60238119D1 (de) 2001-06-12 2010-12-09 Pelikan Technologies Inc Elektrisches betätigungselement für eine lanzette
US6660526B2 (en) * 2001-12-21 2003-12-09 Bayer Corporation Potassium fluoroionophore
US7297122B2 (en) 2002-04-19 2007-11-20 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7976476B2 (en) 2002-04-19 2011-07-12 Pelikan Technologies, Inc. Device and method for variable speed lancet
US9248267B2 (en) 2002-04-19 2016-02-02 Sanofi-Aventis Deustchland Gmbh Tissue penetration device
US7175642B2 (en) 2002-04-19 2007-02-13 Pelikan Technologies, Inc. Methods and apparatus for lancet actuation
US7909778B2 (en) 2002-04-19 2011-03-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8579831B2 (en) 2002-04-19 2013-11-12 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US8267870B2 (en) 2002-04-19 2012-09-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for body fluid sampling with hybrid actuation
US7226461B2 (en) 2002-04-19 2007-06-05 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a multi-use body fluid sampling device with sterility barrier release
US7547287B2 (en) 2002-04-19 2009-06-16 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US9795334B2 (en) 2002-04-19 2017-10-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7491178B2 (en) 2002-04-19 2009-02-17 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7232451B2 (en) 2002-04-19 2007-06-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7331931B2 (en) 2002-04-19 2008-02-19 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8784335B2 (en) 2002-04-19 2014-07-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Body fluid sampling device with a capacitive sensor
US7229458B2 (en) 2002-04-19 2007-06-12 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8372016B2 (en) 2002-04-19 2013-02-12 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US8702624B2 (en) 2006-09-29 2014-04-22 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Analyte measurement device with a single shot actuator
US9314194B2 (en) 2002-04-19 2016-04-19 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
US8221334B2 (en) 2002-04-19 2012-07-17 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US8360992B2 (en) 2002-04-19 2013-01-29 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for penetrating tissue
US7901362B2 (en) 2002-04-19 2011-03-08 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US7892183B2 (en) 2002-04-19 2011-02-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
US7674232B2 (en) 2002-04-19 2010-03-09 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for penetrating tissue
US8574895B2 (en) 2002-12-30 2013-11-05 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus using optical techniques to measure analyte levels
DE602004028463D1 (de) 2003-05-30 2010-09-16 Pelikan Technologies Inc Verfahren und vorrichtung zur injektion von flüssigkeit
US7850621B2 (en) 2003-06-06 2010-12-14 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for body fluid sampling and analyte sensing
WO2006001797A1 (en) 2004-06-14 2006-01-05 Pelikan Technologies, Inc. Low pain penetrating
EP1671096A4 (en) 2003-09-29 2009-09-16 Pelikan Technologies Inc METHOD AND APPARATUS FOR PROVIDING IMPROVED SAMPLE CAPTURING DEVICE
WO2005037095A1 (en) 2003-10-14 2005-04-28 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a variable user interface
US7822454B1 (en) 2005-01-03 2010-10-26 Pelikan Technologies, Inc. Fluid sampling device with improved analyte detecting member configuration
EP1706026B1 (en) 2003-12-31 2017-03-01 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Method and apparatus for improving fluidic flow and sample capture
US8828203B2 (en) 2004-05-20 2014-09-09 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Printable hydrogels for biosensors
US9775553B2 (en) 2004-06-03 2017-10-03 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for a fluid sampling device
WO2005120365A1 (en) 2004-06-03 2005-12-22 Pelikan Technologies, Inc. Method and apparatus for a fluid sampling device
US8652831B2 (en) 2004-12-30 2014-02-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Method and apparatus for analyte measurement test time
CN101133317A (zh) * 2005-01-31 2008-02-27 贝克曼·考尔特公司 经掺杂的二氧化硅微球光学离子传感元件
US8129365B2 (en) * 2005-10-11 2012-03-06 The Regents Of The University Of California Water-soluble, fluorescent compounds for detection of potassium ions
US8242203B2 (en) * 2005-11-10 2012-08-14 Eric Bakker Covalently attached nile blue derivatives for optical sensors
US7858383B2 (en) * 2006-05-03 2010-12-28 Opti Medical Systems Chromoionophore and method of determining sodium ions
US9097730B2 (en) 2007-04-13 2015-08-04 Aat Bioquest, Inc. Fluorescein lactone ion indicators and their applications
US20080254498A1 (en) * 2007-04-13 2008-10-16 Abd Bioquest, Inc. Fluorescent ion indicators and their applications
US9279817B2 (en) 2007-04-13 2016-03-08 Aat Bioquest, Inc. Carbofluorescein lactone ion indicators and their applications
EP2265324B1 (en) 2008-04-11 2015-01-28 Sanofi-Aventis Deutschland GmbH Integrated analyte measurement system
US9375169B2 (en) 2009-01-30 2016-06-28 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Cam drive for managing disposable penetrating member actions with a single motor and motor and control system
US8965476B2 (en) 2010-04-16 2015-02-24 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Tissue penetration device
CN102749312B (zh) * 2012-03-09 2014-06-25 华东师范大学 应用*啶鎓阴离子受体高选择性识别醋酸根离子的方法
CN106483111B (zh) * 2016-09-26 2018-11-30 华南师范大学 芘苯并噻唑席夫碱在检测银离子上的应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2842862A1 (de) * 1978-10-02 1980-04-10 Boehringer Mannheim Gmbh Verfahren zur bestimmung von ionen, polaren und/oder lipophilen substanzen in fluessigkeiten
DE3202779A1 (de) * 1982-01-28 1983-08-04 Merck Patent Gmbh, 6100 Darmstadt Kaliumreagens und verfahren zur bestimmung von kaliumionen
CA1222438A (en) * 1983-05-12 1987-06-02 Steven C. Charlton Unified test means for ion determination
US4808539A (en) * 1987-04-15 1989-02-28 Technicon Instruments Corporation Compounds, reagents and procedures for determining cations
US5177221A (en) * 1987-04-15 1993-01-05 Miles Inc. Chromogenic hemispherands and their preparation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09224724A (ja) * 1996-02-25 1997-09-02 Masamitsu Suzuki 指 輪

Also Published As

Publication number Publication date
DE3853825T2 (de) 1995-11-09
JPH02501481A (ja) 1990-05-24
EP0371992B1 (en) 1995-05-17
EP0371992A1 (en) 1990-06-13
CA1305133C (en) 1992-07-14
US5439828A (en) 1995-08-08
US5162525A (en) 1992-11-10
ATE122677T1 (de) 1995-06-15
DE3853825D1 (de) 1995-06-22
WO1989000997A1 (en) 1989-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0613523B2 (ja) 生物学的流体中のイオンを検出するための選択的試薬としての蛍光原性および色原性三次元イオノフォア
Li et al. A novel solvent-dependently bifunctional NIR absorptive and fluorescent ratiometric probe for detecting Fe3+/Cu2+ and its application in bioimaging
Liu et al. A visible light excitable colorimetric and fluorescent ESIPT probe for rapid and selective detection of hydrogen sulfide
Hu et al. Sulfonyl rhodamine hydrazide: A sensitive and selective chromogenic and fluorescent chemodosimeter for copper ion in aqueous media
Zhang et al. A near-infrared fluorescent probe for rapid, colorimetric and ratiometric detection of bisulfite in food, serum, and living cells
Yu et al. Convenient and Efficient FRET Platform Featuring a Rigid Biphenyl Spacer between Rhodamine and BODIPY: Transformation of ‘Turn‐On’Sensors into Ratiometric Ones with Dual Emission
Hu et al. Highly sensitive and selective turn-on fluorescent chemosensor for Pb2+ and Hg2+ based on a rhodamine–phenylurea conjugate
Wang et al. A colorimetric and fluorescent merocyanine-based probe for biological thiols
Sun et al. A fluorescent turn-on probe based on benzo [e] indolium for bisulfite through 1, 4-addition reaction
Geng et al. “Quinone–phenol” transduction activated excited-state intramolecular proton transfer: a new strategy toward ratiometric fluorescent probe for sulfite in living cells
Huo et al. A turn-on green fluorescent thiol probe based on the 1, 2-addition reaction and its application for bioimaging
Fan et al. A fluorescent probe for the dual-channel detection of Hg2+/Ag+ and its Hg2+-based complex for detection of mercapto biomolecules with a tunable measuring range
JP2606721B2 (ja) 色原体クリプタヘミスフエランドと水性検査試料中の電解質検出へのその使用
JPH0423753B2 (ja)
Zhang et al. Targetable N-annulated perylene-based colorimetric and ratiometric near-infrared fluorescent probes for the selective detection of hydrogen sulfide in mitochondria, lysosomes, and serum
Asaithambi et al. Ratiometric sensing of sulfite/bisulfite ions and its applications in food samples and living cells
Thakur et al. Synthesis of triazole linked fluorescent amino acid and carbohydrate bio-conjugates: a highly sensitive and skeleton selective multi-responsive chemosensor for Cu (II) and Pb (II)/Hg (II) ions
Wei et al. A two-step responsive colorimetric probe for fast detection of formaldehyde in weakly acidic environment
Xu et al. A novel (3, 6-di-tert-butylcarbazol-9-yl) triphenylamine–BODIPY–tricyanofuran conjugated dye: synthesis and rapid naked-eye detection of hypochlorite
Elmas et al. Selective and sensitive fluorescent and colorimetric chemosensor for detection of CO32-anions in aqueous solution and living cells
Yang et al. A fluorescein-based fluorogenic probe for fluoride ion based on the fluoride-induced cleavage of tert-butyldimethylsilyl ether
Wang et al. A ratiometric fluorescent BODIPY-based probe for rapid and highly sensitive detection of cysteine in human plasma
Wu et al. A highly selective visible light excitable boron dipyrromethene probe for cysteine over homocysteine and glutathione based on a Michael addition reaction
US5136033A (en) Ion selective fluorogenic reagents
Ning et al. A novel colorimetric and fluorescence turn-on pH sensor with a notably large Stokes shift for its application

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees