JP2606721B2 - 色原体クリプタヘミスフエランドと水性検査試料中の電解質検出へのその使用 - Google Patents

色原体クリプタヘミスフエランドと水性検査試料中の電解質検出へのその使用

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Description

【発明の詳細な説明】 1.序論 本発明はイオンの測定、特に水溶液中のイオンの測定
に有用な、新しい種類の化合物と、そのような測定を行
うための、前記の化合物の1つまたはそれ以上を利用し
た検査方法または検査デバイスとに関する。本発明は検
査試料溶液を単に検査方法または検査デバイスに接触さ
せただけで直に結果が分析者に利用できるような、イオ
ンの分析の迅速で容易な方法を提供する。取扱い難い高
価な電子装置例えばイオン電極、フレーム光度形、原子
吸収分光光度計などのは不要である。また、時間のかか
る湿式の化学技術例えば滴定または他の実験室的手続き
に頼る必要もない。本発明は分析者に対し、単に検査試
料を、検査組成物または乾燥した検査デバイス、検査ス
ライドあるいは同様な検査方法または検査構成物に接触
させ、何らかの色の変化または他の検査できる応答を観
測させるだけである。最後に本発明は異例なほど迅速な
分析と予期し得ない程高い選択性を可能にし、それによ
つて、種種な、妨害する可能性のあるイオンを比較的高
濃度で持つている溶液中でさえ、比較的低濃度の分析試
料イオンの検出を可能とし、一方今まで知られていない
程の選択性と精度とを与える。
水性のイオン濃度の測定は多くの科学技術に応用を持
つている。浄水技術においてはイオン交換樹脂脱イオン
剤の飽和度評価のため、カルシウム濃度を注意深く監視
しなければならない。海上の船舶の飲料水調製には海水
中のナトリウムおよび他のイオンの測定が重要である。
血液中のカリウム水準の測定は筋肉攣縮性や心筋機能に
おける興奮の変化になる条件の診断において医師を援助
する。そのような条件の中にはシヨツクによる利尿不全
と無尿と泌尿阻害と腎不全とが含まれる。
言うまでもないが、水性試料中の特別なイオンの存在
と濃度との決定のための迅速で操作の容易な方法は、こ
れらの技術ならびに、そのような迅速で正確な測定が有
利な他の技術の状態る非常に高めるだろう。それで、例
えば、若し血清、全血、血漿または尿の試料のカリウム
またはナトリウムの水準を医学研究室技術員が数秒また
は数分で正確に測定出来るならば医師の速やかな診断を
助け、研究室の効率は何倍も増加する。本発明はこれら
のそしてその他の予期されない有利さを提供する。
2.発明の背景 本発明以前では、溶液中のイオンの測定法にはフレー
ム測光、原子吸収測光、イオン電極、多重液相分配、比
色スライド、が包含されていた。試料溶液のあるイオン
と選択的に複合体を作り、それ故その試料溶液からその
イオンを単離するある化合物および組成物を使うことは
イオン電極では一般的なことであつた。これらの物質、
イオノフオアとして知られているものは、検査試料中の
対イオンおよび他のイオンからイオンを選択的に単離で
き、それによりイオノフオアを含有する相中に荷重分離
と、電導性の対応する変化を起す。イオン/イオノフオ
ア現象の他の利用の例には、膜電極、液/液分配、螢
光、種種な伝達物質、あるイオノフオア化合物の色原体
誘導体を利用するイオン分析が含まれる。
2.1 イオン電極(ISE) 異る濃度のイオンを持つ2つの溶液が電導性の膜で分
離されている場合起電力(EMF)を生じさせることがで
きる。このようなシステムで起るEMFは膜の両側にある
溶液の濃度あるいはイオン活動度の関数である。この現
象は数学的に、よく知られているNerustの式 (この式で、Eはこの特別なシステムのEMFであり、F
はフアラデー定数であり、Rは気体定数であり、Tは゜K
で表わした温度であり、γとCとはそれぞれ今問題にし
ているイオンの活動度係数と重量モル濃度である) で表わされる。下付き文字1は膜の1つの側の溶液を表
わし、下付き文字2は他の側の溶液を表わす。nは反応
に関与するイオンの電荷を表わす。
このような膜分離電池においては、膜は簡単な熔融ガ
ラス障壁であり得て、それは1つの溶液から他の溶液へ
小さいが測定し得る程度のイオンの拡散を許している。
他の一つとしてイオノフオアが含浸されている非孔性で
非電導性の膜例えばポリ塩化ビニルを用いることができ
る。イオノフオアのない場合はその膜は絶縁体であり、
EMFは測定できない。イオノフオアを混合すると、荷電
したイオンがその膜に結合され、小さいが測定し得る電
流の流れを誘発することができる。イオノフオアはその
親和力が選択的であり、従つて唯あるイオンだけを結合
する故に、そのような電池はイオン選択性がある。測定
されるEMFは何れも唯そのようなイオンの存在のみに依
る。
ある抗生物質例えばバリノマイシンは燐脂質二重膜
(生体膜)の電気的性質に影響をもち、動き得る荷電複
合体の形にある膜中の陽イオンの可溶化に影響し、それ
によつて陽イオンが膜の絶縁している疎水性または炭化
水素の内部を横切ることが出来ると云う“輸送”機構を
提供していることは公知のことである。そのような複合
体は膜を通じてその複合体の荷電を輸送すると云う唯一
つの目的を持つている。ISEにおいては、それらはISE膜
の両側の溶液間で測定できる電圧の差を生じさせる。
それ故、カリウムイオン測定のための電池はカリウム
(K+)に対して特異なイオノフオア例えばバリノマイ
シンを使用することにより作り得る。K+の存在で、バ
リノマイシンはイオンと結合し、輸送することにより膜
を横切つての濃度勾配を生じさせ、それで膜を横切つて
の電位を生じさせる。K+の参照濃度を膜の1つの側
に、検査試料を他の側に置く。生じたEMFは外部参照電
極を用いて測定され、それは式(1)からの未知濃度の
計算に用いられる。K+のみが膜中のバリノマイシンと
結合する故に、電導路はK+に対してだけに現れる。従
つて生じたEMFは膜を横切つてのK+濃度勾配のみに由来
するものである。
膜を横切つての電流の流れは非常に小さいので、K+
または対イオンは膜を通して多量には輸送されない。膜
の電気的中和は水素イオン(プロトン)の逆流またはOH
+の並流の何れかによつて維持される。
イオン電極の使用における主要な困難性は精度と選択
性と時間に対する応答速度との著しい低下であつた。さ
らにその上、イオン濃度における小さな変化は余りも小
さいEMFの変化を生じさせるので、精巧な電圧計設備を
必要とする。
スイス特許出願第11428/66号はイオン電極に、アミノ
酸とオキシ酸との大環状誘導体で含浸されている多孔性
膜の使用を記載している。その膜を形成するのに用いら
れる材料はガラス熔融物および他の多孔性膜である。そ
のような電極はイオン活量の測定に有効であると云われ
ている。
米国特許第4,053,381号は同様な技術を公開し、膜を
横切つてのイオン移動性を持つイオン特異膜を利用して
いる。
2.2 液/液分配 イオン測定へのイオノフオアの他の公知の適用は液/
液分配を通してである。Eisenman等、J.Membrane Bio
l.,294-345(1969)、はマクロテトラライドアクチ
ン抗生物質を通じての、陽イオンの水性溶液から有機溶
剤への選択的抽出を記載している。この方法では、疎水
性イオノフオアを水に混合できない有機溶剤に溶解す
る。その技術には前記の抗生物質を含有する有機溶剤と
脂質に可溶の着色陰イオン例えばピクリン酸イオンおよ
びジニトロフエノールイオンの陽イオン塩を含有する水
性溶液との振盪を伴う。それから、どれだけの塩が抽出
されたかを示すため有機相の色の強さを分光測光的に測
定する。相移転はまたDix等、Angew.Chem.Int.Ed.Eng
l.17,857(1978)、によつても研究され、Burgermeis
ter等、Top.Curr.Chem.69,91(1977)とYu等、“Memb
rane Active Complexones"、Elsevier,Amsterdam(197
4)とDuncan,“Calcium in Biological Systems",Cambr
idge University Press(1976)とを含む総説中に報告
されている。
Sumiyoshi等、Talanta24,763−5(1977)、は血清
中のK+測定に有用な他の方法を記載している。この技
術においては、血清はトリクロロ酢酸で脱蛋白し、指示
染料を加え、その混合物を溶剤例えばバリノマイシンを
含有するクロロホルムと振盪する。
化合物の分配は、輸送される種を界面から速に拡散さ
せることが出来る、両相中のイオノフオアキヤリヤーと
イオンとの移動性の故に、Eisenmanの示した如く、液間
で速かであり、効果的である。そのような機構は固体相
においては、固体相における材料の剛性と不動性と本質
的に0である拡散との故に通常は不可能である。
2.3 螢光陰イオン 水性溶液中のイオン活量の測定の他の方法は螢光陰イ
オンを利用する。Feinstein等、Proc.Nat.Acad.Sci.U.
S.A.68,2037-2041(1971)。有機溶剤中の陽イオン/
イオノフオア複合体の存在は公知であるが、純粋に水性
の媒質中での複合体は検出されていないと述べられてい
る。Feinstein等は螢光塩、1−アニリノ−8−ナフタ
リンスルホン酸塩と2−p−トルイジルスルホン酸塩の
使用を通して水中のそのような複合体の存在を示した。
イオノフオア/陽イオン複合体と螢光染料との相互作
用は螢光発光の増大と寿命ならびに分極の増大と螢光ス
ペクトルの最大発光における相当なブルーシフトを生じ
させることが見出された。イオノフオアと螢光体との一
定濃度においては、螢光発光の強さは陽イオン濃度の関
数であることが見出された。
2.4 伝達物質 前記の如く、陰イオン染料と螢光物質とは有機相中の
陽イオン/イオノフオア複合体の存在によつて、2つの
相の液相システムの有機相に入りこむことができる。そ
れ故、これらの検出できる陰イオンは、有機相でのイオ
ノフオアに捕捉されている陽イオンの存在を“伝達”す
ると云うことができる。
本性としてイオンではない他の伝達物質はイオノフオ
ア/陽イオン複合体によつて、検出できる生成物を生ず
る反応を行うように誘発されることが出来る。その例は
米国特許第4,540,520号に報告されているように、陽イ
オン/イオノフオア複合体がフエノールを脱プロトンす
るようにし、着色生成物を形成するカツプリング反応を
開始させると云う反応順序である。所謂Gibbsの反応は
そのような伝達物質製造反応の典型であり、2,5−シク
ロヘキサジエン−1−オン−2,6−ジクロロ−4−クロ
ロイミンは脱プロトンしたフエノールと結合して着色し
た生成物とHClとを形成する。
2.5 イオノフオア “イオノフオア”なる術語は多種多様な分子を包括し
ているが、その凡ては或る荷電している種と結合する独
特の能力によつて他を比較的排除することに関係し、少
くとも幾分かは、イオノフオア分子にイオンをその環境
から電気的に遮蔽させると云うやり方でそれを行う。こ
の現象を表示しているのは前記の液/液分配技術であ
る。イオノフオアは、その独特の構造と多数の電子豊富
または電子不足の原子(それぞれ“供与原子”または
“需要原子”)の故に、イオン例えばナトリウムイオン
またはカリウムイオンをして無極性有機相に入り得るよ
うにさせる。
イオノフオアは天然にある化合物例えばバイノマイシ
ンならびにポダンドとコランドとクリプタンドとヘミス
フエランドとスフエランドとクリプタヘミスフエランド
との構造的範疇の化合物を包含する。
2.5.1 ポダンド イオンはある非環式化合物と選択的に複合体を作るこ
とができる。例えば電子豊富な供与原子例えば酸素原
子、硫黄原子または窒素原子の規則的系列を含有する線
状鎖は正に荷電するイオン結合する能力を持ち複合体を
形成する。ポダンドと他のイオノフオアとの間の主要な
構造的差異はその構造の開いていることあるいは非環式
な本性である。それで、ポダンドはモノポダンド、ジポ
ダンド、トリポダンドなどに細分類できる。従つてモノ
ポダンドは供与原子または受容原子を含有する単一有機
鎖であり、ジポダンドは種種な空間配向をし得る中央部
分に結合した2つのそのような鎖であり、トリポダンド
は中央部分についた3つの鎖である。
2.5.2 コランド コランドは電子豊富または電子不足である電子供与原
子または電子受容原子を含有し、その独特な構造の故に
特別な陽イオンまたは陰イオンと複合体を作り得る単環
化合物である。単環が供与原子としての酸素原子を含有
するクラウンエーテルがこの術語に包含される。他のコ
ランドは各種の電子豊富原子例えば酸素原子と硫黄原子
と窒素原子とを含有する化合物である。特別なコランド
の独特な寸法と形状との故に、それは種種なイオンとの
複合体形成に適合できる。そのような複合体形成におい
ては、電子豊富原子、例えばクラウンエーテル中の酸素
原子は電子不足の陽イオンの方に空間的に配向するよう
になる。鎖の炭素原子セグメントは同時にそのイオンか
ら外の方向へ突き出される。そうして得られた複合体は
中心に荷電し、その周辺では比較的疎水性である。
2.5.3 クリプタンド クリプタンドはコランドの多環類似体である。従つて
それは2環および3環の多座配位化合物を包含する。ク
リプタンドでは、供与原子の環配置は、コランドの実質
的に平面配置に対照的に、空間的に3次元である。クリ
プタンドは3次元型にイオンを実質的に包み込むことが
でき、それ故複合体の形成においてイオンとの強い結合
ができる。コランドについてのように供与原子には酸素
原子と窒素原子と硫黄原子とを包含できる。
2.5.4 ヘミスフエランド ヘミスフエランドは大環状または大環状多環のイオノ
フオア例えばクリプタンドであり、その空洞は、炭化水
素支持構造の剛性と、付いている基の空間的配向的指令
によつて結合に対し部分的に予め組織化されている。
2.5.5 スフエランド スフエランドは、イオンと複合体形成の間に組織化さ
れるものと対照的に、その空洞がスフエランドの合成に
よつて完全に予め組織化されている大環状または大環状
多環のイオノフオアシステムである。
2.5.6 クリプタヘミスフエランド クリプタヘミスフエランドはヘミスフエランドの部分
的に予め組織化されている空洞の特徴をもつが、クリプ
タンドの複数の他のリガンドを集める特徴も保有してい
る。
2.6 色原体イオノフオア 陽イオン複合体によつてイオノフオアとして挙動する
ことができるのみならず、複合体形成の場合、検出でき
る色の形成または変化を示すある化合物が研究されて来
た。そして、1977年、色原体部分がイオノフオアと共有
結合で結合し、カリウムに対し色の応答をする実験が発
表された(Tagaki等、Analytical Letters10(13),1
115〜1122頁(1977))。そこで、それは色原体部分例
えば4−ピクリル−アミノをイオノフオア例えばベンゾ
15−クラウン−5と共有結合で結合することを教えてい
る。さらに、米国特許第4,367,072号は発色団基例えば により共有結合で置換された多くのクラウンエーテルと
クリプタンドとポダンドとを挙げている。他の文献、ド
イツ特許公開第3202779号は色原体クリプタンド構造を
公開している。
2.7 大意 抗生物質例えばバリノマイシンがあるイオンと複合体
を形成し、それを細胞膜の疎水性内域中、そして終には
細胞膜核中に輸送することができることを認識して以
来、多くの技術的発展があつた。この基本的イオノフオ
アの発見は、イオン例えばカリウムイオンとナトリウム
イオンとカルシウムイオンとその他のイオンについて無
数の分析技術の発明になつた。そして化学者と医師とに
対する評価出来ない程の援助となる種種な診断法を生ん
だ。さらに有機化学の新しい領域を生み出す程に化学
的、構造的な多様性と複雑性とをもつた無数の新しいイ
オノフオアが発見され、発明された。
しかし、この技術のイオン測定への適用には問題があ
つた。イオノフオアは高いイオン選択性を持つことがで
きるが、関心のあるイオンに比して高濃度の他のイオン
が存在すると、希望する結果に妨害し得る。それで、も
し1つのイオノフオアがイオンY+よりもイオンX+と複
合体を作る特異性比が50:1であるとし、それにも拘らず
溶液中にY+がX+の濃度の50倍の濃度で存在すれば、X
+に対するそのシステムの得られる選択性は、そのイオ
ノフオアをX+の分析試薬として実際上役立たなくさせ
る程大きく減少するであろう。そのような濃度の不均衡
は例えば血液中に起り、そこでは正常のナトリウム/カ
リウム濃度比は35:1の附近である。
さらに、従来の技術のイオノフオアを利用する幾つか
の従来の技術の分析は、今まで、有効に機能させるため
に高いアルカリ性媒質と、短い貯蔵寿命ならびに腐蝕に
対する一因となる面を要求している。そのようなシステ
ムはまた疎水性相にイオノフオアの含有またはイオノフ
オアの水性検査試料からの分離を要求し、それが比較的
おそい応答の有機/水性システムとなる。
それ故、色原体イオノフオアでの選択性を著しく増加
させ、それにより非常に高濃度で存在するイオンとの競
争による妨害を克服するのが望ましい。同様に、過酷な
アルカリ条件と多相システムの必要を取除くことが望ま
しい。これらおよび予期されない有利さが本発明の独特
な化合物の使用により実現された。
4.本発明の要約 簡単に述べれば、本発明は、構造式(1) (この式で、Rは同一または異つていて、水素原子、低
級アルキル基、低級アルキリデン基、低級アルケニル
基、アリル基またはアリール基であり、R′は同一また
は異つていて、低級アルキル基、低級アルキリデン基、
低級アルケニル基、アリル基またはアリール基であり、
R″は同一または異つていて、水素原子、低級アルキル
基、低級アルキリデン基、低級アルケニル基、アリル基
またはアリール基であり、Qは特別な陽イオンの存在下
で色の出現または変化あるいは他の検出できる応答を与
えることができる色原体部分であり、aとbとmとnと
は同一または異つていて、1〜約3であり、xとyとは
同一または異つていて、1〜約4である) で表わされる、ここに“色原体クリプタヘミスフエラン
ド”として定義される新しい種類の化合物の発見にあ
る。
本発明は更に、溶液中のイオン例えばカリウムイオン
とナトリウムイオンの存在を検出するための組成物とそ
れを用いる方法とを包含する発見にある。前記の組成物
は前記の化合物と約5〜9の範囲のpHを与えることがで
きる緩衝剤とからなる。その組成物を担体基質に組込ま
せたものは溶液中の特別なイオン測定に用いる乾燥検査
デバイスを与える。その組成物とデバイスとは共にその
どちらかを関心のあるイオンが含有されていると思われ
る検査試料に接触させ、そして検査される応答を観察す
ることにより用いられる。
最後に、真に新規の有機合成を伴い、本発明の独特な
化合物の好ましい態様の合成を可能にする、本発明の化
合物製造法が本発明の他の部分である。好ましい方法は
図1に記述されるような合成順序からなる。
5.定義 本明細書に用いられる幾つかの術語について、読者が
それぞれの意味に関し著者と同じ意見であることを確実
にするため、ここで言及しておくべきである。それ故以
下の定義が、本発明の範囲を明確にするため、そしてそ
の形式化と利用とを可能にするため与えられる。
5.1 イオノフオア 術語“イオノフオア”は広く、溶液中のイオンと複合
体を形成できる分子を包含する。例えば、環状ポリペプ
チド、バリノマイシンは溶液中のカリウムイオンと選択
的に結合して、陽イオン複合体を形成する。またこの術
語中にはクラウンエーテルとクリプタンドとポダントと
スフエランドとヘミスフエランドとクリプタヘミスフエ
ランドとが包含される。
5.2 色原体 ここに用いられる如く、“色原体”は外部刺戟に応答
して検出できる応答を生ずる化学的システムの特性を意
味しようとしている。従つて、例えば、クリプタヘミス
フエランドは色原体であり、それはイオンと複合体を形
成すると、以下で定義するごとく単に色の変化に限定さ
れない検出できる応答を示すことができる。
5.3 検出できる応答 術語“検出できる応答”とは直接の観測または機器に
より感知し得て、水性検査試料中の特別なイオンの存在
の関数である、あるシステム中における性質の変化また
は出現を意味する。検出できる応答のいくつかの例は通
常色原体の応答と云われている、色、螢光、燐光、反射
率、化学発光、または赤外線スペクトルの変化または出
現である。検出される応答の他の例は電気化学的性質と
pHと核磁気共鳴における変化であつてもよい。
5.4 低級アルキル基、低級アルキリデン基、低級アル
ケニル基 本明細書に用いられる術語“低級アルキル基”は炭素
原子1〜4個を含有し、置換または置換されていないア
ルキル部分が包含される。低級アルキル基の意味の中に
は、メチル基とエチル基とn−プロピル基とイソプロピ
ル基とn−ブチル基とsec−ブチル基とtert−ブチル基
とが含まれる。これらは置換されていなくても、あるい
は置換基が本発明の検査法またはデバイスの操作または
機能でイオンの検出能力に妨害しなければ置換していて
もよい。“低級アルキリデン基”は“低級アルキル基”
と同じ文脈で用いられるが、炭素原子1〜4個をもつア
ルキレン基またはアルキリジン基(即ち、2価のアルキ
ル基)を云う。それ故、低級アルキリデン基はメチレン
基とエチリデン基とn−プロピリデン基とイソプロピリ
デン基とn−ブチリデン基とsec−ブチリデン基とtert
−ブチリデン基とを包含する。“低級アルケニル基”は
ビニル基または低級アルキル基置換ビニル基を意味す
る。
置換基は一般に特別な陽イオンと複合体形成において
本発明のイオノフオアを意図するように用いるのに適応
するために選ばれるが、広い範囲で選択することができ
る。それで、クリプタヘミスフエランドが陽イオン例え
ばカリウムイオンと複合体を形成するよう設計されてい
る場合には、置換は一般に電気的に中性であり、例えば
水素原子またはメチル基である。
5.5 アリール基 術語“アリール基”は1つまたはそれ以上の6員の芳
香族環システムを持つ基を意味する。そのような環シス
テムは複素環式例えばピリジル基(NC54−)であるこ
ともできるし、単素環式例えばフエニル基(C65−)
とベンジル基(C65CH2−)とナフチル基であること
ができる。アリール基は、前の場合のように置換基が本
発明の意図する利用、即ち溶液中のイオンの検出に関し
妨害しなければ置換されていることも置換されていない
こともできる。
低級アルキル基と低級アルキリデン基との置換基の場
合のように、最終的な色原体クリプタヘミスフエランド
の利用に従つて、アリール基に対して広い範囲の置換基
が通用する。
5.6 電子吸引基 術語“電子吸引基”はNO2,CF3,CN,COORのような置換
基を意味する。
6.色原体クリプタヘミスフエランド 前記の第4節において化合物(I)として総称的に述
べられている、本発明の色原体クリプタヘミスフエラン
ドは変更し得るパラメーター例えばRとR′とR″とQ
とaとbとmとn,xとyとの選択による形状と化学的本
性に関し相当の範囲を許容する。イオン選択性を変更す
るのは分子の改造を可能にするこれらのパラメーターの
注意深い選択である。ここで教えられたことに従うこと
により、分子は、2環構造の内部空洞がその物理的寸法
に関し非常に変わることができ、多少とも電子豊富にさ
せられることができるよう、あつらえで合成することが
できる。
結果として、1つまたはそれ以上の他のイオンの存在
中で、1つのイオン種への非常に高い選択性を達成し得
る。例えば後記の実験の節、第10節は比較的高濃度のナ
トリウムを含有する溶液中のカリウム濃度の測定を説明
している。かくして、関心のある所期のイオンに適合す
るには、本発明の化合物の、それを独特にさせている構
造と色原体度とのみならず、また、多分もつと重要なこ
とでは適合さることへの適応性が重要であり、それによ
つて1つの型のイオンより他の型のイオンの濃度が遥か
に高い場合でさえも、他の型のイオン存在の下で溶液中
の1つの型のイオンに対する従来得られなかつた選択性
を達成する。
従つて、2環システム(I)の各技は物理的特質、電
子の豊富さまたは不足さにおいても、置換基の本性につ
いても変えられる。例えば、それが存在する各鎖中の基
CR2OCR2の数を変えることにより、空洞に影響する電子
密度を、検出されるべきイオンの荷電ならびにイオン半
径と他の物理的特質との両方に適合するよう設計するこ
とができる。
6.1 陽イオン適応性 本発明の色原体クリプタヘミスフエランドは陽イオン
の検出に適応させることができる。架橋の末端の窒素原
子は荷電していず、その非共有電子対は分子中の他の電
子豊富原子と共に、分子を、陽イオンを受入れ、複合体
を作る助けとなる電子豊富な環境にすことにあずかるの
に役立て得る。さらに部分的には2環構造の芳香族鎖も
寄与している、分子の空洞の独特な立体配置面の故に、
その分子はつかまえたイオンを実質的に“閉じ込める”
ことが出来、それによつて複合体の会合恒数Kaを劇的に
まで増加させる。電子豊富な空洞によつて引きつけられ
るかもしれない他のイオンは大きすぎて侵入できないか
小さすぎて空洞の形状および構造に保持されず、従つて
その2環イオノフオアが適合しているイオンのKaに比較
して、両方の場合とも競合するイオンのKaは非常に小さ
いものとなる。
6.2 色原体部分 化合物(I)はその構造の部分として特別な種類の化
学的配置の部分Qをもつていて、あるイオンと化合物
(I)によつて複合体を形成する場合、その物理化学的
特性を変えることができる。即ち、目標イオン、すなわ
ち化合物(I)の構造がイオノフオア/イオン複合体を
形成するように選択的に受入れるように適合しているイ
オンが検査試料中に存在すると、他のイオンが存在しよ
うとしまいと、その物理化学的性質に検出できる変化が
起る。複合体形成に対しそのような応答を示すQの能力
が検体あるいは目標イオンの分析における化合物(I)
の有用性に非常に寄与している。
色原体部分Qの概念は非常に広く、その範囲にはあり
余る程の、公知および発見されるであろう化学的および
物理的配置が包含されているが、それにも拘らず幾つか
の共通の脈絡がその間に存在し、各各それをもつてい
る。構造(I)が示すようにQは2価でなければならな
い。それで少くとも2つの共有結合を通じて2環構造の
芳香族鎖中に結合できる。第2に、前記のように、それ
は化合物(I)があるイオンと複合体を形成する場合、
それが複合体を形成していない状態にある場合とは違つ
た特質をもつことができなければならない。
現在予想される如く、Qは構造式(II) (この式で、Rは前記して定義したものであり、Gは前
記した如く結合している場合、それ自身によりあるいは
本構造式の残りの部分と協力して、複合体形成イオンに
対し検出できる応答を形成するように働く化学的部分で
ある) で表わされるものが好ましい。Gの概念は広く、限定は
されないが、例えば、 のような化学的部分ならびにQに望ましい検出性を授け
る、公知または発見されるであろう他の部分を包含す
る。基Gとして用いるのに特に好ましいものは、2,4,6
−トリニトロアニリノ基、2,6−ジニトロ−4−トリフ
ルオロメチルアニリノ基、2,4−ジニトロ−6−トリフ
ルオロメチルアニリノ基、4−ニトロアニリノ基、2,4
−ジニトロフエニルアゾ基、4−ニトロフエニルアゾ
基、4−ニトロスチリル基、4−ベンゾキノンモノイミ
ノ基である。化合物(I)は、Qが構造式 で表わされるものである場合特に有用である。
6.3 現在好ましい態様 本発明に包含される種種様様な化合物の中、例えば血
液と血清と尿中のK+の測定に特別に選択的であつたの
は化合物(I)から誘導され、Qが化合物(III)であ
り、Rが水素原子であり、R1がCH3であり、R″がCH3
であり、aとbとが1でり、mとnとが1であり、xと
yとが2である、図5の構造式で表わされる化合物であ
る。第5図の色原体クリプタヘミスフエランドは他の1
価の陽イオン例えばナトリウムイオンがカリウムイオン
の何倍もの濃度である溶液中でさえカリウムイオンに対
し著しく高い選択性を示すことが発見された。さらにそ
のような分析において有用な組成物が調合でき、比較的
緩和なpH例えば約5〜9の範囲、好ましくは6〜8の間
のpHで使用できる。その好ましい態様の他の有利さは、
それが別の疎水性相の必要なく、本質的に水性の環境で
機能できることである。従来の技術のイオノフオア使用
検査システムの後者のような不利な必要性は本発明の出
現によつて除去された。
7.検査組成物 前記の化合物の発見は、水性溶液として調製された場
合、あるイオン例えばカリウムイオンとナトリウムイオ
ンとリチウムイオンおよびその他のイオンの存在を検出
するのに有用である組成物の処方に導かれる研究をうな
がした。そのような組成物は化合物(I)に加え、約5
〜約9のpHの環境を提供する緩衝剤の存在を包含する。
好ましくはその緩衝剤は約6〜8のpHを与える。さら
に、その組成物は製造用の賦形剤と安定剤と界面活性剤
と他の不活性の成分とを含有してもよく、それらは凡て
技術に熟練した者の容易な理解の範囲内にあるかあるい
は著しい実験の必要なく仕事台で定石通りに測定でき
る。
使用に際しては、検査試料を単にその組成物に接触さ
せ、そして検出し得る応答を観測する。図5の化合物の
場合、その応答は例えば500nmで吸収される光として評
価するのが便利であることが判つた。少量の水性検査試
料に対し、pH約6〜8における、図5で表わされる化合
物の溶液を比較的多量を添加する。その混合物を光吸収
管中に入れ、約500nmで分光測光的に観測する。種種な
公知のカリウム濃度を用いる実験でミリモル範囲の種種
なカリウム濃度に対応する吸光度の変化と明らかに相関
する存在量/応答曲線が得られる。
8.検査デバイス 色原体化合物(I)の発見があるイオン検出に有用な
組成物に導かれたと同じように、組成物は検査デバイス
に導かれ、それによつて本発明の総体を包含している基
本的発見の利用をさらに拡げている。適当な担体基質と
その組成物とを組込むことにより、更にイオン分析を促
進する検査デバイスが得られる。
そのようなデバイスは使用していない場合乾燥貯蔵に
適し、それにより長い保存機関を可能にし、そして血
液、血清、尿または他の検査される水性溶液の少量とそ
れとを接触させることにより直に、簡単に役立たせるこ
とができる。それは尿用のdip-and-read紙片あるいは自
働血液分析機と共に用いる検査スライドの形態を採用す
ることもでき、あるいは米国特許第3,992,158および4,2
92,272号に記載のように多層構造をとることもできる。
8.1 担体基質 担体基質は多孔性または湿潤できる材料からなること
が望ましい。それで単槽形態においては、担体基質は紙
と板紙と多孔性ポリマーとポリマー繊維と天然フエルト
および他の適当な材料から形成できる。特に担体基質材
料として好ましいのは濾紙と多孔性高密度ポリエチレン
とである。多層分析要素形態においては、緩衝剤は重ね
合せられている層の形の上層に、色原体クリスタヘミス
フエランドは下層に貯蔵し得る。これらの層の基質はゼ
ラチンと、水に可溶性または水で膨潤されるポリマーお
よび他の適当な材料で形成できる。これら2層のほか
に、展着層と反射層と支持材料とを全体の分析要素を形
成させるため組込むことができる。
8.2 検査デバイスの作成 デバイスは担体基質に検査組成物を組込み、そして希
望するならば乾燥基質に支持物を与えて調製される。
組成物はその基質の表面に沁み込ませるかまたは基質
を組成物の溶液中につけて適用する。こうして含浸させ
られた基質は室温あるいは、温度が組成物に有害な影響
をする程高くないならば高められた温度で乾燥できる。
それで、乾燥した含浸担体基質は若し臨むならば適当
な支持物例えば基質を中央にさらすように置く円周枠上
にのせるか、あるいはプラスチツク片の一端にのせ、他
端は便利な取手に使うことができる。
例えばカリウムの分析のための検査デバイス作成の他
の方法は、多孔性の高密度ポリエチレン基質を湿潤性に
するための界面活性剤での処理と、図5の化合物と結合
剤と緩衝剤とを含有する試薬混合物の含浸と、その多孔
性基質上の試薬混合物の乾燥とからなる。
使用する場合、検査試料を検査デバイスの表面に接触
させ、検査できる応答を反射計により580nmまたは他の
波長で測定する。種種の既知のカリウム濃度を用いる実
験で、ミリモル範囲のカリウム濃度とパーセント反射率
との間の明確な相関を与える存在量/応答曲線が得られ
る。
9.本発明の利用 本発明は広い分野に適用できる、手動または自動シス
テムによる無数のイオン分析の実施に用いられるよう適
合させることができる。広い分野の臨床化学部分のみな
らず、化学研究と化学工程管理と品質保証もこの技術の
多くの可能性のある適用の中の数例である。前記の組成
物と検査デバイスとは、臨床検査の仕事においては多数
の反覆する検査がしばしば行われ、その検査結果は検査
試料を患者から採つた後しばしばすぐに必要である故
に、体液例えば血液と血清と尿との臨床検査に用いるこ
とによく適合している。
検査組成物とデバイスとは検査試料との接触と検出で
きる応答の観測によつて使用される。典型的な分析手順
においては、少量の検査試料を検査デバイス上に充分な
時間(例えば数分間)置く。若し臨むならば過剰の試料
は例えば穏やかな水流で洗い、ついでデイツシユペーパ
ーで吸い取るかあるいは穏やかな水流で洗つて除去して
もよい。
若し分析されるイオン検査試料中に存在すればイオノ
フオアとイオンとの複合体が形成し、検出される応答が
出現する。化合物(I)の部分Qがその複合体に対する
応答において色を形成するかまたは色を変化させる場合
には、その応答を裸眼または機器の何れかで観測する。
Qがフルオロフオア例えばフルオレセインである場合
は、検査デバイスに形成される検出される応答(ここで
は、螢光の出現または変化)測定には螢光分光光度計を
用いることが出来る。検出し得る応答観測に有用な他の
技術には反射分光測光と吸収分光測光と光透過測定とが
包含される。
検査試料が血清の場合、何らかの反応生成物の存在の
検出そして定量のために透過または反射の技術が使用で
き、反応生成物の形成は検出し得る応答として役に立
つ。この場合には、放射エネルギー例えば紫外、可視ま
たは赤外放射線を検査デバイスの表面に向け、反対面か
らのそのエネルギーの出力を測定する。検査媒介物を透
過し、応答の起つたことまたはその程度を示すことがで
きるどんな放射線でも用いることができるが、一般的に
は、約200〜約900nmの範囲の電磁放射線がそのような測
定には有用であることが判つた。
色色な校正技術が分析に対する対照として適用でき
る。例えば検体の標準溶液の試料が比較として個別の検
査媒介物に、あるいは分析において示差測定の使用を可
能にするために適用できる。
10.実験 本発明の種種な面を検証するため一連の実験が行われ
た。実験手続と結果との記載は基本的概念の理解を助け
ると同時に好ましい態様を完全に明確に記載するために
与えられる。
10.1 好ましい色原体クリプタヘミスフエランドの合成 以下本発明の化合物の製造例を添付の図1を参照しつ
つ詳細に説明するが、当業者にとつて明らかなように製
造の各段階において適当な反応物を使用することによつ
て本発明の他の化合物たとえば図6および図7に示した
化合物も同様に製造することができる。
前記化合物(I)の好ましい態様を合成するため実験
が行われた。この実験で調製される色原体クリプタヘミ
スフエランドは第6.3節中で図5の化合物とされたもの
である。反応経路は図1に記述されている。
化合物()の調製 アセトン600ml中の化合物()30g(0.12モル)と臭
化ベンジル34g(0.2モル)と無水K2CO330g(0.22モ
ル)との懸濁液を48時間還流させ、減圧で蒸発し、その
残渣をCHCl3とH2O(各600ml)に溶解し、層を分離す
る。有機抽出液を乾燥し、50mlに濃縮し、シクロヘキサ
ン−ベンゼン1:1中で作つたAl23カラム(400g)に加
える。シクロヘキサン−ベンゼン1:13lでそのカラムを
溶離させると、化合物()32.6g(80%)を無色油状
物として得る。1H NMRスペクトル(200MHz,CDCl3)にお
いてδ5.04(s,OCH 2,2H)とδ6.86-7.66(m,ArH,8H)と
で吸収がある。〔化合物(1)はPearson,D.E;Wysong,
R.D.;Breder,C.V.J.Org,Chem.1967,32,2358-2360に従つ
て調製〕。
化合物()の調製 THF350ml中の化合物()13.3g(38.9ミリモル)溶
液にAr雰囲気中、−78℃で1.3M sec−ブチルリチウム
(シクロヘキサン)85mlを添加する。8分間攪拌の後、
そのリチウム化溶液を−78℃のTHF350ml中の硼酸トリメ
チル150g(1.4モル)中に8分間かけて入れる。その混
合物を−78℃で30分間かきまぜ、1時間かけて0℃に加
温し、2N塩酸500mlで希釈し、25℃で1時間攪拌する。
エーテル(0.8l)を加え、その混合物を25℃で8時間か
きまぜ、層を分離する。水性層を新エーテル(2×200m
l)抽出する。エーテル抽出液(乾燥せず)を25℃/30mm
で蒸発すると、化合物()7.8g(91%)が湿つた油状
物として得られ、それは5℃に貯えられ、それ以上精製
することなく用いられる。1H NMRスペクトル〔200MHz,
(CD32CO〕にδ5.04(s,ArCH 2,2H)とδ7.14-7.86
(m,ArH,8H)とで吸収がある。
化合物()の調製 THF1中の化合物()〔Burger,A.等;J.Am.Chem.S
oc.67,1416-1419頁(1945)の調製法により、市場で
入手し得るp−クレゾールをヨード化〕120g(0.33モ
ル)溶液に、0℃でAr雰囲気下NaH(鉱油中50%)35g
(0.73モル)を加える。はげしい反応がおさまつた後、
冷却浴を除去し、ジメチル硫酸76g(0.6モル)を加え
て、その混合物を6時間還流させる。その混合物を25℃
に冷却し、過剰のジメチル硫酸を分解するためCH3OHを
注意して加える。エチルエーテルと10%水性NaClを加え
(各600ml)、層を分離し、有機層を乾燥し、蒸発し、
残渣をシクロヘキサン100mlに溶解する。その溶液を石
油エーテル中でこしらえた1kgのAl23を含むカラムを
通過させる。CH2Cl2−石油エーテル混合物(2〜10%CH
2Cl2)でカラムを溶離させると化合物()が無色油状
物〔Wilkinson,J.H.,J.Chem.Soc.,626-627(1951)によ
ればmp25℃〕として82%の収率で(102g)得られる。1H
NMRスペクトル(200MHz,CDCl3)にδ2.24(s,ArCH 3,3
H)とδ3.82(s,OCH 3,3H)とδ7.57(s,ArH,2H)で吸収
がある。
化合物()の調製 エーテル1中の化合物()100g(0.27モル)溶液
をAr雰囲気下、−78℃に冷却する。2.5M BuLi 110mlを
5分間で加え、混合物を10分間−78℃で攪拌する。その
懸濁液中に20分間炭酸ガスをはげしく吹込み、冷浴を10
時間かけて25℃に加温する。その懸濁液を1N水性NaOH60
0mlで希釈し、層を分離する。水性層を6N HClで酸性と
し、白色固形物を集め、真空中25℃で乾燥すると化合物
)50g(64%)を得る。1H NMRスペクトル〔200MHz,
(CD32CO〕にδ2.33(s,ArCH 3,3H)とδ3.85(s,OC
H 3,3H)とδ7.64(d,ArH,1H)と87.86(d,ArH,1H)で吸
収がある。
化合物()の調製 10℃のエーテル400ml中の化合物()50g(0.17モ
ル)溶液に過剰のCH22(エーテル中)を加える。25℃
で10分間撹拌後過剰のCH22を酢酸で分解し、エーテル
を蒸発する。残渣をCH2Cl240mlに溶解し、CH2Cl2中で作
つたシリカゲル300gへフラツシユクロマトグラフイーに
かける。CH2Cl2でカラムを溶離すると化合物()47g
(90%)を無色油状物として得る。1H NMRスペクトル
(200MHz,CDCl3)にδ2.30(s,ArCH 3,3H)とδ3,85(s,
OCH 3,3H)とδ3.92(s,OCH 3,3H)とδ7.59(d,ArH,1H)
とδ7.78(d,ArH,1H)で吸収がある。
化合物()の調製 Ar雰囲気下にあるベンゼン200mlとエタノール50ml中
の化合物()7.8g(35ミリモル)と化合物()27g
(88ミリモル)との混合物に2M水性Na2CO3100mlを加え
る。はげしくかきまぜられているこの混合物にテトラキ
ス(トリフエニルホスフイン)パラジウム1.2g(1ミリ
モル)を加え、その混合物を48時間還流させる〔Miyour
a,H,;Yanagi,T.;Suzuki,A.,Syn.Comm.1981,11(7),51
3-519に従い、24時間還流後新触媒100mgを添加〕。層を
分離し、有機層を乾燥し、蒸発し、CH2Cl240mlに溶解す
る。CH2Cl2中で作つたシリカゲル(200g)のフラツシユ
クロマトグラフイーにかける。エーテル−CH2Cl2混合物
(エーテル1%と2%、各2l)でカラムを溶離すると化
合物()12.8g(67%)を無色泡状物として得る。1H
NMRスペクトル(200Hz,CDCl3)にδ2.32(s,ArCH 3,6H)
とδ3.57(s,OCH 3,6H)とδ3.93(s,OCH 3,6H)とδ4.33
(s,OCH 2,2H)とδ6.60-7.61(m,ArH,12H)とで吸収が
ある。
化合物()の調製 酢酸エチル250ml中の10%パラジウム−活性炭2g(2
ミリモル)と化合物()11.1g(20.6ミリモル)との
懸濁液をParr振盪機中2時間水素化(H23気圧)す
る。濾過し、酢酸エチル蒸発後、残渣をCH2Cl230mlに溶
解し、CH2Cl2中で作つたシリカゲル(150g)のフラツシ
ユクロマトグラフイーで精製する。カラムを2%エーテ
ル−98%CH2Cl2で溶離すると化合物()7.1g(77%)
を無色泡状物として得る。1H NMRスペクトル(200MHz,C
DCl3)にδ2.38(s,ArCH 3,6H)とδ3.60(s,OCH 3,6H)
をδ3.92(s,OCH 3,6H)とδ6.97-7.63(m,ArH,7H)とで
吸収がある。
化合物(10)の調製 1:1CHCl3‐CH3CO2H500ml中の化合物()7.1g(15.8
ミリモル)の撹拌されている溶液に、70%HNO320mlを2
分間で添加する。15分間かきまぜた後その溶液をH2
(1.2l)とCHCl3(200ml)とで希釈し、有機層をH2
(3×1.2l)で抽出し、乾燥し、25mlに濃縮し、CH2Cl2
中で作つたシリカゲル上にフラツシユクロマトグラフイ
ーにかける。CH2Cl2(1)と49:1CH2Cl2‐Et2O(3
l)でカラムを溶離すると化合物(10)7.1g(91%)を
黄色泡状物として得る。1H NMRスペクトル(200MHz,CDC
l3)に、δ2.42(s,ArCH 3,6H)とδ3.65(s,OCH 3,6H)
とδ3.94(s,OCH3,6H)とδ7.36(d,ArH,2H)とδ7.72
(d,ArH,2H)とδ8.30(s,ArH,2H)とで吸収がある。
化合物(11)の調製 Ar雰囲気下のアセトン500ml中の化合物(10)7.1g(1
4.3ミリモル)とジメチル硫酸20g(0.16モル)とK2CO3
22g(0.16モル)との混合物を24時間還流し、蒸気し、
残渣を1:1CHCl3‐H2O1中に溶解する。有機層を乾燥
し、25mlに濃縮し、CH2Cl2中で作つたシリカゲル200gに
フラツシユクロマトグラフイーにかける。CH2Cl2(1
)と49:1CH2Cl2−エーテル(2l)とでカラムを溶離す
ると化合物(11)6.8g(93%)を無色泡状物として得
る。1H NMRスペクトル(200MHz,CDCl3)にδ2.39(s,Ar
CH 3,6H)とδ3.30(s,OCH 3,3H)とδ3.60(s,OCH 3,6H)
とδ3.94(s,OCH 3,6H)とδ7.34(d,ArH,2H)とδ7.68
(d,ArH,2H)とδ8.25(s,ArH,2H)とで吸収がある。
化合物(12)の調製 CH3OH325ml中の化合物(11)8g(15.7ミリモル)溶液
にH2O100ml、それからLiOH・H2O12g(0.29モル)を加
える。25℃で14時間攪拌後、その混合物をH2O400mlで
希釈し、CH2Cl2(2×150ml)で抽出し、水性層を濃HCl
でpH1に酸性にする。水性懸濁液をエーテル(3×300m
l)で抽出し、95℃/0.01mmで16時間乾燥すると化合物
12)5.6g(74%)で無定形の黄色粉末として得る。1H
NMRスペクトル〔200MHz,(CD32CO〕にδ2.42(s,ArC
H 3,6H)とδ3.37(s,OCH 3,3H)とδ3.65(s,OCH 3,6H)
とδ7.45(d,ArH,2H)とδ7.75(d,ArH,2H)とδ8.25
(s,ArH,2H)とで吸収がある。
化合物(13)の調製 化合物(12)2.44g(5ミリモル)の精製塩化チオニ
ル8ml(110ミリモル)中の懸濁液をAr雰囲気下25℃で2
時間攪拌する〔化合物(12)はほぼ30分後には溶解)。
乾燥ベンゼン(30ml)を加え、その溶液を40℃/30mmで
蒸発し過剰の塩化チオニルを除去する。この手続きを3
回繰返えす。粗生成物を25℃/0.01mmで乾燥すると、化
合物(13)2.6g(〜100%)を黄色泡状物として得、そ
れは精製することなく用いられる。1H NMRスペクトル
(200MHz,CDCl3)にはδ2.44(s,ArCH 3,6H)とδ3.33
(s,OCH 3,3H)とδ3.66(s,OCH 3,6H)とδ7.44(d,ArH,
2H)とδ8.00(d,ArH,2H)とδ8.32(s,ArH,2H)とに吸
収がある。
化合物(15)の調製 化合物(13)(2.6g、5ミリモル)を無水のベンゼン
150mlに溶解し、50mlを50ml気密シリンジに移す。同
様、化合物(14)(Merck Chemicalsより入手出来る)
1.3g(5ミリモル)をトリエチルアミン1.5g(15ミリモ
ル)と1緒に無水のベンゼン150ml中に溶解し、50ml気
密シリンジに移す。これらの溶液をシリンジポンプによ
り、無水のベンゼン1200mlを含む乾燥器中で乾燥させた
2lのMortonフラスコにAr雰囲気下、12℃ではげしく攪拌
しながら2時間かけて添加する。12℃で8時間かきまぜ
た後、その懸濁液を25℃に加温し、濾過してトリエチル
アミン・塩化水素を除去し、蒸発する。残渣をCH2Cl240
mlに溶解する。アセトン−ジクロロメタン混合物(アセ
トン10〜30%)でシリカゲルカラムを溶離すると化合物
15)2.1g(60%)を白色固形物として得られ、それは
320℃以上で黒化し、ほぼ345℃で熔融/分解する。質量
スペクトル(70eV)はm/e707に分子イオンを示す。1H N
MRスペクトル(200MHz,CDCl3)はδ2.37(s,ArCH 3,6H)
とδ2.85(s,OCH 3,3H)とδ3.41(s,OCH 3,6H)とδ3.05
-3.88(m,NCH 2,OCH 2,22H)とδ4.30(d,NCH 2,2H)とδ
7.17-7.23(m,ArH,4H)とδ8.35(s,ArH,2H)とに吸収
を示す。
化合物(16)の調製 ジメチルホルムアミド200ml中の化合物(15)560mg
(0.79ミリモル)と10%パラジウム−活性炭1gとの懸濁
液をParr振盪器中2時間水素化する(H2 3 atm)。触
媒を濾過して除去し、濾液をCHCl3(500ml)とH2
(1.2l)とで希釈し、層を分離する。有機層を新しいH
2O(3×1.2l)で抽出し、乾燥し(K2CO3)そして蒸
発すると化合物(16)520mg(97%)が無色泡状物とし
て得られる。1H NMRスペクトル(200MHz,CDCl3)はδ2.
32(s,ArCH 3,6H)とδ2.66(s,OCH 3,3H)とδ3.41(s,O
CH 3,6H)とδ3.06-3.96(m,NCH 2,OCH 2,22H)とδ4.28
(d,HCH 2,2H)とδ6.80(s,ArH,2H)とδ7.08(s,ArH,2
H)とδ7.13(s,ArH,2H)とに吸収を示す。
化合物(17)の調製 THF100ml中の化合物(16)490mg(0.72ミリモル)溶
液をAr雰囲気中加熱して還流させ、ボラン−硫化ジメチ
ル2.0ml(20ミリモル)を添加する。硫化ジメチル−THF
を70分かけてその混合物からゆるやかに留出させる。残
りの溶液(30ml)を5℃に冷却し、5N水性NaClを注意深
く加え、過剰のボランを分解し、THF(30ml)と5N水性N
aCl(50ml)とを加える。その混合物を25℃で10日間か
きまぜ、THFを蒸発し、残渣をCH2Cl2(2×50ml)で抽
出する。有機抽出液を相分離紙を通じて濾過し、5mlに
濃縮し、CH3OH150mlで希釈する。そのCH3OH溶液にNaHCO
30.4g(4.8ミリモル)と塩化ピクリル0.2g(0.81ミリモ
ル)とを加え、25℃で25分間攪拌し、その混合物をCH2C
l2(40ml)と1N水性NaCl100mlとで希釈する。層を分離
し、有機層(乾燥せず)を2%CH3OH−98%2Cl2中で作
つたシリカゲルカラム(100g)にくわる。CH3OH-CH2Cl2
混合物(2〜5%CH3OH)でカラムを溶離すると化合物
17)KCl複合体40mg(6%)が得られる。NMRスペクト
ル(200MHz,CDCl3)δ2.36(s,ArCH 3,6H)とδ2.84(s,
OCH 3,3H)とδ3.48(s,OCH3,6H)とδ2.18-4.10(m,NCH
2,24H)とδ2.67(d,ArCH 2N,2H)とδ4.20(d,ArCH 2N,2
H)とδ7.03(d,ArH,2H)とδ7.12(d,ArH,2H)とδ7.1
7(s,ArH,2H)とδ9.09(s,ArH,2H)とで吸収を示す。
更にそのカラムをCH3OH-CH2Cl2混合物(10-20%CH3O
H)で溶離すると化合物(17)NaCl複合体250mg(38%)
を橙色泡状物として得る。Fab質量スペクトル(m−ニ
トロベンジルアルコール分散)はM+Naイオンに対応す
るm/e883(M+23)で基本ピークを、M+Kイオンに対
応する899(M+39,883の25%の強度)でそれより低い
強度のイオンを与える。化合物(17)NaClの1H NMRスペ
クトル(200MHz,CD2Cl2)はδ2.33(s,ArCH 3,6H)とδ
2.12-4.00(m,NCH 2,OCH2,24H)とδ2.95(d,ArCH 2N,2
H)とδ4.06(d,ArCH 2N,2H)とδ7.02-7.13(m,ArH,6
H)とδ8.85(s,ArH,2H)とで吸収を示す。
10.2 カリウム測定に好ましい水性システム 本発明の好ましい態様にある、水性システムにおける
カリウムイオンの分析での本発明の性能評価のため実験
を行つた。
従つて、本発明の試薬溶液は、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル1.65ml中に図5の化合物を、そのナ
トリウム塩として、15mg溶解することにより調製した。
これに0.1M HEPES緩衝液5)(pH=7.3)〔蒸留水90ml
にN−2−ヒドロキシ−エチルピペラジン−N−2−エ
タンスルホン酸2.38gを加え、pHを7.3にするために充分
な1M水酸化テトラメチルアンモニウムを加え、そして蒸
留水を体積100mlになるまで加えて調製する〕48mlを加
え、つづいて蒸留水中のBrij-35〔ポリエトキシラウリ
ルーエテル〕溶液0.17mlを加え、この混合物を完全にか
きまぜる。
試料の分析にはTechnicon Instruments Corporation
から入手できる。RA-1000 システムとして知られてい
る自働分光測光器を用いる。次の器機パラメーターを用
いた。
試料体積 5.5μl 試薬体積 385.0μl 光学的フイルター 500nm 温 度 37℃ おくれ 5分 分析の型 終点 校正係数 1.0 この手順で得られた分光測光データを第2図に示す。
そこではカリウム濃度は500nmにおける光の吸収の差
(Δ吸光度)に対してプロツトされている。吸光度水準
間の差別が容易に認められるような勾配を持つ直線的な
存在量/応答曲線が得られることがわかる。
結果 本発明の好ましい水性システムは測光法を用い(500n
mにおけるΔ吸光度)容易に点の差別ができる勾配をも
つ直線的存在量/応答曲線を与える。
10.3 血清中のカリウム測定のための、好ましい水性シ
ステムの使用 血清中のカリウムの測定に対して、本発明を確立され
ている技術の手順と比較する実験を行つた。
広範囲のカリウム濃度を含有する一連の無作為の血清
試料を手に入れる。これらを前記第10.2節中のようなRA
-1000 システムおよびまたRA-1000 ISEモードで分析
する。機器のパラメーターは吸光度モードに対しては第
10.2節におけるものと同一である。
結果 比較データは第3図に示されていて、カリウム濃度1
〜10mMの範囲に対し、本発明の方法と標準のISE法との
間の優れた相関を示している。
10.4 液/液分配システムにおける、カリウム/ナトリ
ウム選択性に対するpHの影響 水と混合しない有機溶剤を含有する抽出システムでの
水性相のpHが変化する場合の、ナトリウムイオン存在の
下でのカリウムイオンに対する、本発明の化合物の選択
性を調べるため実験を行つた。
1つのセツトには塩化カリウムを、他のセツトには塩
化ナトリウムを含有する2セツトの6つの検査試料を調
製する。緩衝原液はpH5.0と6.0と7.0と8.0と9.0と10.0
とに調製する。各液2.0mlのアリコートに0.1M KCl0.1ml
を加え、第1のセツトの試料を作る。KClの代りに0.1M
NaCl0.1mlを加えて手順を繰返し、第2のセツトの試料
を作る。それから各試料に塩化メチレン中7×10-5Mの
第5図で表わされる化合物溶液2mlを加える。各試料をV
ortexミキサーで1〜2分間完全にかきまぜる。試料は
相分離させるため簡単にかたわらにおき、それからCH2C
l2相の吸光度を、Beckman DU−8分光光度計により300
〜700nmで測定する。対照を与えるため空試料も行われ
る。空試料はKClまたはNaCl溶液の代りに脱イオン水を
用いるほか、前記と同様に調製する。
結果 結果は450nmにおける対照データからの吸光度の変化
(ΔA)で表1に示されている。データは、pH水準7.0
〜10.0の範囲ではナトリウムとカリウムとの双方に対し
有意の応答が起り、K+とNa+との間の区別が乏しいこと
を示しているが、pH水準7.0以下では選択比17.1から5.4
が得られていることを示している。pHを低下するにつれ
てのイオン選択性の増加は予期されていなかつた。
本発明の好ましい水性システムに対する(a)pHと
(b)水溶性有機溶剤の濃度の影響を示す実験を行つ
た。従つて、標準緩衝剤を用いてpH水準を変え、そして
添加するジオキサン量を変えて、水の中でKClとNaClと
の溶液を調製した。
水性0.1M緩衝液でpH6.0と6.6と7.0と8.0と9.0との溶
液を調製した。そのそれぞれにジオキサン中の第5図の
化合物を加え、第5図の化合物の最終濃度0.1mMを確め
た。ジオキサンの容積を変えジオキサンの1Vol%と25Vo
l%と50Vol%との濃度を作る。こうして3セツトの試薬
溶液を作る。凡て第5図の化合物0.1mMである。各セツ
トは5つのpH水準からなるが、各セツトは互にジオキサ
ンパーセントが違う。
試薬の各試料2.0mlに、光吸収管中で水中の1.0M NaCl
またはKClを加える。かきまぜてから、Beckman DU−8
分光光度計により300〜700nmで吸光度を測定する。デー
タは第2表に示される。
結果 ジオキサン1%のpH7の溶液(0.1M HEPES緩衝剤)を
用いる1組のデータにおいて、ナトリウムには何等応答
が認められないのに、カリウムに対しては著しい応答が
起つた。従つて、本発明は、無視し得る程度の有機溶剤
の存在では、中性のpHで、ナトリウムよりカリウムに対
して著しく高い選択性を示している(第3図を見よ)。
色原体イオノフオアにおけるこのような予期できない選
択性は今まで報告されていない。
表2の総括的データは、試薬の有機溶剤部分が増加す
るに従つて、ナトリウムよりカリウムに対する選択性と
感度との双方が減少することを示している。この現象
は、他のイオノフオア、特にクラウンエーテルとクリプ
タンドとを有機試薬の割合が増加するにつれ感度と選択
性との増加を示す、以前に発表された研究で記述されて
いる結果とは逆である。本発明は逆の現象を示す。
さらに、感度と特異性とはpHに逆比例するらしいが、
他のイオノフオアを用いた前記の以前の結果は一般に反
対の傾向を示す。
10.6 見本検査デバイス カリウムの存在を検出することができる、本発明の検
査デバイスを調製する実験を行つた。その場合高密度ポ
リエチレンの担体基質に第5図で表わされる化合物が組
込まれている。
直径1/2in、厚さ1/32in、孔寸法35μmの多孔性円板
はFairburn,GA.のPorex Technologies,Inc.から得た。
これをクロロホルム中のSurfynol104非イオン性界面活
性剤(Air Products,Inc.)1%W/V溶液で飽和させ、乾
燥して前処理を行う。それからそれぞれを試薬溶液30μ
lで処理する。原試薬溶液は蒸留水0.9mlとジエチレン
グリコールモノエチルエーテル0.1mlと第5図で表わさ
れる化合物5mgとポリビニルピロリドン40mgとの混合物
からなる。処理は各円板の片側に原試薬溶液30μlを置
き、全円板に浸透させ、その円板を5時間室温で乾燥さ
せ、ついで無水硫酸カルシウムを入れてあるデシケータ
ー中で2時間貯蔵することからなる。
円板はカリウムそれぞれ1.0mMと2.0mMと3.0mMと5.0mM
と7.5mMとの濃度含有する、pH6の0.2M MES緩衝剤〔2−
(N−モルホリノ)エタンスルホン酸〕の分析試料25μ
lをつけて温置して検査される。
分析試料と2分間温置して、電磁スペクトルの可視部
分に用いられるよう改装したInfra-Alyzer (Technico
n Instruments Corporation)を用い、580nmで反射率を
観測する。
結果 反射率測定値Rは公知のKubelka-Munkの式 を用いてK/Sに変換する。第4図にK/S値をカリウム濃度
に対しプロツトした。この曲線は、この検査デバイスが
臨床的範囲におけるカリウムに対し理想的感度をもつこ
とを示している。
10.7 血清中のカリウム検出用検査デバイス 孔寸法35μmで厚さ1/32inの多孔性高密度ポリエチレ
ン基質を直径1/2inの円板にダイスで打抜く。この円板
をクロロホルム中の1%Surfynol104(Air Products an
d Chcmical,Wayne Pennsylvania)で処理し、乾燥して
親水性にする。pH5.8のイミダゾール−燐酸緩衝剤0.4M
とポリビニルピロリドン(MW40,000)6%とBrij-35(I
CI Americas Inc.,Wilmington,Delaware)0.02%と2−
エトキシエトキシエタノール10%と第5図で表わされる
化合物9ミリモルとを含有する試薬アリコート30μlを
各孔性高密度ポリエチレン円板に加える。試薬に含浸さ
れた円板を、カリウム測定に使用する前、4時間、雰囲
気条件で乾燥する。
この乾燥検査デバイスの、血清試料中の種種な濃度の
カリウムイオンに対する応答を検査するため血清検査試
料30μlを各円板に加え、5分間、室温に温置する。色
変化を580nmで反射計を用いて記録する。パーセント反
射率(%R)の変化は比色応答を示している。結果を第
3表にまとめた。
人血清試料中のカリウムイオン測定の精度評価のた
め、病院で得られた同一の試料をフレーム測光器を用い
てカリウムを分析し、前記乾燥検査デバイス法を用いて
得られたカリウム値と比較した。2つの方法の相関デー
タは次の如くである。勾配0.995;切片0.063;相関係数、
r0.991。表3 “乾燥”検査デバイスにおける、第5図で表される化合
物の血清中カリウムイオンに対する応答 〔K+〕mM 応答(%R) 2 26.5 4 21.7 6 18.6 8 17.5 10 16.5 10.8 ナトリウム(変化率)測定のための好ましい水性
システム 本質的に水性反応システム中におけるナトリウムイオ
ン分析での、本発明の1例の性能の評価のための実験を
行つた。
それに従つて、試薬溶液をジエチレングリコールモノ
エチルエーテル1.65ml中へ、臭化リチウム複合体として
の、第6図で表わされる化合物18mgを溶解して調製す
る。これにpH7.3の0.2M HEPES緩衝剤48ml、ついでTRITO
N X-1000.13mlを加え、混合物を充分かきまぜる。
Technicon InstrumentsからのRA-1000 システムを、
個個の試料と試薬混合物との吸光度の変化を9分間にわ
たり認識し、そして以下の機器パラメーターを用いるこ
とにより試料の分析に用いる。
試料体積 4.0μl 試薬体積 395μl 光学的フイルター 500nm 温 度 37℃ おくれ 15秒 温 度 9分 校正係数 1.0 プリンターフオーマツト 3 分析タイプ 変化率 水性の塩化ナトリウム校正物を用いてこの手順から得
られた分光測光データは人血清のナトリウム80mM〜200m
Mの臨床的に意味のある範囲に亘つて直線的である。校
正曲線の特定値は、勾配ナトリウム濃度mM当り0.0023Δ
吸光度、切片−0.025、相関関係、r0.9996である。
人血清中のナトリウムイオン測定精度を評価するた
め、病院から得た試料をRA-1000 イオン電極を用いて
ナトリウムの分析を行い、分光測光法を用いて得られた
ナトリウムの値と比較した。2つの方法の間の相関は次
の通りである。勾配、1.059;切片、−8.82;相関係数、
r、0.9852。
10.9 ナトリウム(終点)測定のための好ましい水性シ
ステム 本発明の他の例の性能が、本質的には水性の反応シス
テムを用いて、血清試料中のナトリウム分析で評価され
た。それに従つて、臭化ナトリウム複合体として第7図
で表わされる化合物33mgをジエチレングリコールモノエ
チルエーテル1.65ml中に溶解した。これにpH8.1の0.2M
HEPES緩衝剤48ml、ついでBrij-35 30%(W/V)0.085ml
を加え、混合物を充分にかきまぜる。
Technicon InstrumentsからのRA-1000 システムを、
試料を加えてからの反応混合物の吸光度の変化を認識す
ることにより試料の分析に用いる。装置について次のパ
ラメーターを用いた。
試料体積 2μl 試薬体積 400μl 光学的フイルター 550nm 温 度 37℃ おくれ 9分 校正係数 1.0 プリンターフオーマツト 3 分析タイプ 終点 この手順から得られた分光測光データは、反応混合物
の吸光度の変化と、臨床的に有意の濃度範囲である80mM
〜200mMに亘る、試料中のナトリウムイオン濃度の対数
との間に、ナトリウム濃度の変化mM当り吸光度単位約0.
002の感度を持つ直線的関係を示している。
この分光測光法とRA-1000 イオン電極法とにより分
析された血清試料の比較も行われた。2つの方法間の相
関データは次の如くである。勾配、0.963;切片、6.22;
相関係数、r、0.9946。
10.10 ナトリウムイオン検出用検査デバイス 孔寸法35μmで厚さ1/32inの多孔性高密度ポリエチレ
ン基質を直径1/2inの円板にダイスで打抜く。この円板
を、クロロホルムの中の1%W/V Surfynol 104(Air Pr
oducts and Chemical,Wayne,Pennsylvania)で処理し、
乾燥して親水性にさせる。pH7.5のイミダゾール−燐酸
緩衝剤0.2MとTriton X-100(Rohn and Haas Co.,Philad
elphia,Pennsylvania)0.2%W/Vと2−エトキシエトキ
シエタノール10%W/Vとポリビニルピロリドン(MW40,00
0)7%W/Vと第6図で表わされる化合物3ミリモルとを
含有する試薬アリコート30μlを各多孔性高密度ポリエ
チレン円板に加える。この試薬含浸円板をナトリウム測
定に用いる前に4時間雰囲気条件で乾燥する。
水性媒質中のナトリウムイオンの種種な濃度に対す
る、この乾燥検査デバイスの応答を検査するため、30μ
lの水性検査溶液を各円板に適用し、6分間、37℃で温
置する。色の変化を560nmで反射計により記録する。パ
ーセント反射率(%R)の変化は比色反応を示してい
る。その結果を表4にまとめた。データは明らかに、第
6図で表わされる化合物が乾燥検査デバイスで、ナトリ
ウムイオン検出に用い得ることを示している。表 4 乾燥検査デバイス上の水性媒質中のナトリウムイオンに
対する第6図の化合物の応答 〔Na+〕mM 応答(%R) K/S 0 21.4 1.443 2 18.2 1.838 4 17.6 1.929 6 16.9 2.043 8 16.5 2.113 10 15.2 2.365 15 14.0 2.641
【図面の簡単な説明】
第1A図〜第1C図は本発明色原体クリプタヘミスフエラン
ド合成のための反応経路の例を示す説明図である。 第2図は本発明実施態様により得られた存在量/応答の
線形関係を示すグラフである。 第3図は無作為抽出血清試料中のカリウム検定について
の本発明方法と標準ISE法との比較データを示すグラフ
である。 第4図は本発明の検査デバイスを用いて得られた種種の
カリウム水準に対する存在量/応答曲線を示すグラフで
ある。 第5図はカリウムイオン検定に選択的である発明の好ま
しい態様の化合物の構造式を示す説明図である。 第6図は変化率測定におけるナトリウムイオンに選択的
である本発明の好ましい態様の化合物の構造式を示す説
明図である。 第7図は終点測定におけるナトリウムイオンに選択的で
ある本発明の好ましい態様の化合物の構造式を示す説明
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダナルド、ジエイ、クラム アメリカ合衆国キヤリフオーニア州 91306、ローサンジヤラス、ラスコメ ア・ロウド 1250番 (72)発明者 エデイ、チヤパトー アメリカ合衆国ニユーヨーク州11238、 ブルツクリン、イースタン・パークウエ イ 263番アパートマント・1エイチ (72)発明者 ブラニスロウ、ピー、ツエク アメリカ合衆国ニユーヨーク州10566、 ピークスキル、ミリングタン・ロウド 253番 (72)発明者 カール、アー、ゲバウア アメリカ合衆国ニユーヨーク州10517、 クラムパンド、ポールデイング・レイン 43番ポウスト・オフイス・バツクス214 (72)発明者 ラジア、シー、ヘルゲスン アメリカ合衆国キヤリフオーニア州 91306、キヤノウガ・パーク、ジユミ ラ・アヴイニユー 7346番 (72)発明者 アナンド、カマ アメリカ合衆国ニユーヨーク州10975、 サウスフイールズ、ポウスト・オフイ ス・バツクス・エイ(番地なし) (72)発明者 クーン・ワー、レオング アメリカ合衆国ニユーヨーク州10562、 アシニング、ヴアン・コートラント・ア ヴイニユー 71番

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式 (この式で、Rは同一または異なつていて、水素原子、
    低級アルキル基、低級アルキリデン基、低級アルケニル
    基、アリル基またはアリール基であり、R′は同一また
    は異なつていて、低級アルキル基、低級アルキリデン
    基、低級アルケニル基、アリル基、またはアリール基で
    あり、R″は同一または異なつていて、水素原子、低級
    アルキル基、低級アルキリデン基、低級アルケニル基、
    アリル基またはアリール基であり、Qは特別な陽イオン
    の存在下で色の出現または変化あるいは他の検出し得る
    応答を提供できる色原体部分であって、 構造式 (この式でGは2,4,6−トリニトロアニリノ基、2,6−ジ
    ニトロ−4−トリフルオロメチルアニリノ基、2,4−ジ
    ニトロ−6−トリフルオロメチルアニリノ基、4−ニト
    ロアニリノ基、2,4−ジニトロフエニルアゾ基、4−ニ
    トロフエニルアゾ基、4−ニトロスチリル基または4−
    ベンゾキノンモノイミノ基である) で表わされる色原体部分であるか、または 構造式 (この式で、G′は2,4,6−トリニトロアニリノ基、2,6
    −ジニトロ−4−トリフルオロメチルアニリノ基、2,4
    −ジニトロ−6−トリフルオロメチルアニリノ基、4−
    ニトロアニリノ基または2,4−ジニトロフエニルアゾ基
    である) で表わされる色原体部分であり、 aとbとmとnは同一または異なつていて、1〜約3で
    あり、xは1〜約4であり、yは1〜約4である) で表わされる色原体クリプタヘミスフエランド。
  2. 【請求項2】前項(1)に記載の化合物と、約5〜9の
    範囲のpHを与える緩衝剤とからなる、溶液中のイオンの
    存在を検出するための組成物。
  3. 【請求項3】前項(1)に記載の化合物と約5〜9の範
    囲のpHを与えることができる緩衝剤とが組込まれている
    担体基質からなる、水溶液中のイオンの存在を測定する
    ための検査デバイス。
  4. 【請求項4】水性検査試料と前項(1)に記載の化合物
    とを接触させる段階と、検出し得る応答を観測する段階
    とからなる、水性検査試料中のイオンの存在を測定する
    方法。
  5. 【請求項5】水性検査試料と前項(2)に記載の組成物
    とを接触させることと、検出し得る応答を観測すること
    からなる、水性検査試料中のイオンの存在を測定する方
    法。
  6. 【請求項6】水性検査試料と前項(3)に記載のデバイ
    スとを接触させることと、検出し得る応答を観測するこ
    とからなる、水性検査試料中のイオンの存在を測定する
    方法。
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