JPH06133127A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH06133127A
JPH06133127A JP27889392A JP27889392A JPH06133127A JP H06133127 A JPH06133127 A JP H06133127A JP 27889392 A JP27889392 A JP 27889392A JP 27889392 A JP27889392 A JP 27889392A JP H06133127 A JPH06133127 A JP H06133127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
thermal
image
size
facsimile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27889392A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Mitani
正男 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Hitachi Koki Co Ltd
Priority to JP27889392A priority Critical patent/JPH06133127A/ja
Publication of JPH06133127A publication Critical patent/JPH06133127A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は感熱記録ファクシミリに関するもの
で、例えば感熱紙の使用量を1/3に、消費電力を1/
6にできるような超小型ファクシミリ装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 駆動用LSIチップ上にCr−Si−SiO
合金薄膜抵抗体とNi導体からなる発熱抵抗体1が形成
されている超高密度のモノリシックLSIサーマルヘッ
ドを用い、他の装置から送られてきた画像情報の情報量
を減ずることなくA6サイズ以上でA5サイズ以下の一
定サイズの大きさに縮小記録することを特徴とする超小
型ファクシミリ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばファクシミリ等
に用いられる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なファクシミリの送受信では、送
信側が光学的手段で読み取った送るべき画像情報を電気
信号に変え、これを通信線などを用いて受信側に送信
し、受信側が送られてきた画像情報を再生して記録紙に
記録する方法が採られている。
【0003】送信側が画像情報を読み取る方法として
は、画像を光学的に縮小してCCDセンサなどで電気信
号に変換する方法や密着ラインセンサで電気信号に変換
する方法が採用されているが、いずれの方法においても
画像情報を微小な画素に分割し、それぞれの画素の濃淡
を電気信号に変換するという原理を用いている。また、
前記濃淡は白黒の2値信号に置き換えるか、階調のある
多値信号とするか選択されるが、いずれにしても解像度
としては画素の大きさで決定される。
【0004】一方、受信側の記録手段としては放電記録
や電子写真記録などあるが、特に感熱記録の場合には、
受信した電気信号に応じて一列に並んだ微小な発熱抵抗
体にON−OFF通電し、この点状加熱を2次元的に走
査することにより感熱紙が変色して受信画像を形成す
る。従って、感熱記録の場合、解像度は受信画像を形成
するサーマルプリントヘッドのドット密度で決定される
こととなる。
【0005】以上の説明からも明らかなように、受信画
像の解像度は送信側と受信側の両方を高解像度にして始
めて向上できるものであり、仮りに送信側から解像度の
高い画像情報が送信されてもサーマルプリントヘッドの
ドット密度以上の画像を出力することは不可能である。
従って、送信側の取り込み画像の解像度が200dpi
(ドット/インチ)の場合、受信側のサーマルプリント
ヘッドのドット密度も200dpiとするのが一般的で
あり、A4サイズはA4サイズへ、B4サイズはBサイ
ズへ送受信するのが普通である。よって、B4サイズの
画像を200dpiで取り込んだ画像情報(200dp
i×B4幅/ライン)が送信され、受信側の200dp
iのサーマルヘッドがA4サイズに縮小記録する場合、
その出力画像情報は主走査及び副走査方向で夫々A4幅
/ラインにまで減少するので、画像情報は(A4幅/B
4幅)2=67%に減少する。
【0006】また、このように縮小記録したA4サイズ
の出力画像を高精細な複写機を用いて拡大しても画像情
報は増加しない。仮りに、前記A4サイズの出力画像を
元のB4サイズに忠実に拡大コピーしたとしても、その
解像度は163dpi(200dpi×A4幅/B4
幅)に低下することになる。これを解決するためには記
録手段の解像度を200dpi×B4幅/A4幅=24
5dpiまで高くすることが必要であるが、その先例は
次のようなものである。
【0007】第1の例は特開昭62−252273号公
報に記載されたファクシミリ装置で、読み取り部の解像
度よりも記録部の解像度を高くして縮小記録するもので
ある。この発明の目的は、送信されてきた原画の周辺部
における画像情報の欠落を防止するために一旦縮小記録
して原画の全面を記録し、原画と同寸法の記録画が必要
な場合に拡大複写することにあり、具体的な実施例とし
て4/5倍程度にレーザビームプリンタで縮小記録する
ことが記載されている。
【0008】第2の例は特開平2−150171号公報
に記載されたファクシミリ装置に関するもので、受信す
べき画像情報が記録紙サイズよりも大きい場合、分解能
可変のレーザビームプリンタ等の受信手段の解像度を高
くして縮小記録し、原画情報の欠けや劣化を防ぐ方法が
述べられている。
【0009】第3の例は特開平4−166974号の公
報に記載された画像形成装置に関するもので、送られて
きた画像情報を全てA6サイズの感熱紙上に縮小記録
し、該縮小画を電子写真記録方式で元の大きさに拡大複
写する普通紙記録ファクシミリを安価に実現させようと
するものである。しかし、本例では受信画像の記録に電
子写真記録手段と感熱記録手段を有しているので、安価
となるかどうか疑問である。と言うのは、本例の感熱記
録の解像度については一切触れられていないが、200
dpiで送られてきたA4サイズの画像情報を画質劣化
なしにA6サイズで受信、記録するためには、受信手段
として400dpiのサーマルヘッドが不可欠となる。
しかし、これだけ高い分解能を持つサーマルヘッドをA
6サイズのラインヘッドとして得ることは技術的に難し
かった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、一般
的なファクシミリ装置では読み取り手段の解像度と記録
手段の解像度をほぼ同じレベルに揃えており、このため
もあってA4サイズはA4サイズへ、B4サイズはB4
サイズへ送受信するのが普通である。また、A4サイズ
以下の大きさでしか送受信できないコストの安いファク
シミリの場合には、送られてくるB4サイズの原画像の
情報は(A4/B4)2=67%に劣化することになる
が、分解能の高いレーザビームプリンタを記録手段とし
て用いれば原画像の情報劣化は生じない。しかし、レー
ザビームプリンタは装置自体が大型で、コストも割高と
なってしまうので現実的ではない。その上、ファクシミ
リに適用されているのは400dpiが最高クラスであ
り、600dpi以上は特殊な複写機やプリンタにのみ
適用されているのが現状である。そこで、記録手段に小
型で低コストの感熱記録を採用することが考えられる
が、サーマルヘッドの分解能は200dpiが普通であ
り、300dpiを採用しているファクシミリは特殊な
例と言えよう。その理由は既に述べた通り、小型で高解
像度を有するサーマルヘッドを製造することが難しかっ
たからである。
【0011】従って、本発明の目的は、特願平4−19
0754号に記載の本出願人の発明によって容易に製造
することが可能となった超高密度の解像度を持つサーマ
ルヘッドを用いて、安価で実用的な超小型ファクシミリ
装置を実現し、各人の机の上に置くことができるようフ
ァクシミリのパーソナル化を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、他の装置か
ら送られてきた原画情報を受信する受信手段と、該受信
手段によって受信した受信情報を感熱紙に記録する感熱
記録手段とを有する画像形成装置において、前記受信情
報の情報量を減ずることなく一定の大きさに縮小記録す
ることによって達成される。また、上記目的はA5サイ
ズ(150mm)〜A6サイズ(105mm)の間の適
当な長さの高解像度の感熱記録手段を用いることによっ
て達成される。そして、前記感熱記録手段は駆動用LS
Iチップ上にCr−Si−SiOまたはTa−Si−S
iO合金薄膜抵抗体と、Cr、Ni、Mo、Ta、また
はWの薄膜導体のみからなる発熱抵抗体を形成すること
によって得ることができる。
【0013】更に、上記目的のファクシミリのパーソナ
ル化は、前記画像形成装置に画像情報を読み込む画像取
り込み手段と、該画像取り込み手段によって取り込んだ
画像情報を処理して送信する送信手段を付加することに
よって達成される。
【0014】
【作用】上記のように構成された画像形成装置によれ
ば、原画像情報の画質を劣化させることなく受信画像を
縮小記録できる。そして、この縮小記録は感熱紙の使用
量や消費電力を削減できる。
【0015】また、前記画像形成装置をファクシミリ装
置に適用すれば、具体的実施例で見られるように例えば
23cm×21cm×7cm程度の大きさの電話器付き
ファクシミリとすることができる。すなわち、個人の机
上に設置されるような小型ファクシミリとなる。更に、
感熱記録手段としてのサーマルヘッドの記録幅を例えば
B6(A6とA5の中間)とし、その分解能を600d
piとすると、原画像情報のサイズがB4で300dp
iで読み取られた情報であったとしても、その全情報を
感熱記録紙上に縮小記録することが可能である。面積で
1/4に縮小された受信画像を裸眼で読み取ることは老
眼の人には若干抵抗があるが、不可能ではない。もちろ
ん、拡大コピーすると原画に近い画質のB4画像が得ら
れることは言うまでもない。一般的にはA4画像が送ら
れてくるので裸眼で読み取ることに何らの不便もない。
【0016】従来方式の発熱抵抗体と駆動回路の接続に
はワイヤボンディングなどの方法が採用されていたのに
対し、本発明の感熱記録手段では発熱抵抗体と駆動回路
が同一シリコン基板上に形成されているので、その接続
も薄膜形成とフォトリソグラフで実行することができ、
2000〜3000dpiの超高解像度ヘッドの製造も
容易で、製造コストも解像度に依存せずほぼ一定とな
る。
【0017】また、本発明で用いている発熱抵抗体は従
来よりも感熱紙側への伝熱効率が飛躍的に向上したもの
であり(熱効率で2倍以上)、その基板の冷却速度を従
来のものの8〜10倍に高速化できた。従って、従来に
比べて数倍の高速駆動が可能となり、感熱記録紙をステ
ップ送りすることなく、連続送りでも印画ドットの形状
がくずれることが少ないのである。しかも必要印字エネ
ルギーは従来技術のヘッドの半分以下で済み、消費電力
の大幅削減も実現できた。
【0018】
【実施例】以下、図面を用いて実施例を説明する。
【0019】先ず、駆動用LSIと発熱抵抗体を同一シ
リコン基板上に形成したモノリシックLSIヘッドにつ
いて説明する。これは本出願人の発明(特願平4−17
6732号、特願平4−190754号)によって実現
することが可能となったサーマルヘッドで、発熱抵抗体
に保護層をつけないか、つけたとしても0.1〜0.5
μm程度の厚さの耐摩耗層をつけるだけなので感熱紙へ
の伝熱速度と伝熱効率が飛躍的に向上し、0.1〜0.
3msという短パルス駆動が可能となる。また、従来の
アルミナ基板に比べて熱拡散率が8倍も大きいシリコン
基板を用いているので、従来のサーマルヘッドに比較し
て印字速度は3〜4倍になり、必要印字エネルギーは1
/2以下に削減され、ヘッド体積は約1/10に削減で
きる。そして、必要ならば2000〜3000dpiの
超高解像度ヘッドを作ることも可能であり、しかも製造
コストはほとんど高くならないという画期的なものであ
る。
【0020】図1は、同一シリコン基板5上に形成され
た発熱抵抗体列51と、それぞれの発熱抵抗体1に接続
されている駆動IC部の一部52を拡大した断面図であ
る。発熱抵抗体1は特公平4−4721号公報に記載さ
れているCr−Si−SiO合金薄膜抵抗体、またはこ
れと同等の特性を示す特公平2−6201号公報に記載
のTa−Si−SiO合金薄膜抵抗体からなり、その膜
厚は700〜1000Å程度であり、サイズは例えば6
00dpiの場合、図1の紙面に垂直な方向に並ぶ発熱
抵抗体1の幅が33μm、その間隔が8μm、長さが5
0μmという形状となっている。該発熱抵抗体1の抵抗
値はかなり広い範囲から選べるが、本実施例の場合には
約2500Ωに選定している。
【0021】発熱抵抗体列51の下層は、発熱抵抗体1
のパルス加熱時に断熱的蓄熱層として働く約8μmの厚
さのSiO2層4がCVD法によって形成されており、
駆動IC部52の比較的薄いSiO2層4´となだらか
につながっている。このSiO2層4はシリコン基板5
と同様に熱膨張率が小さいため、保護層なしの発熱抵抗
体1を破断から守る重要な役割も果たしている。すなわ
ち、発熱抵抗体1の発熱時でもこのSiO2層4はほと
んど膨張せず、発熱抵抗体1に常に圧縮応力をかけてそ
の破断を防いでいるのである。なお、上述したように本
発明で用いている発熱抵抗体1は短パルス駆動が可能な
ので、蓄熱層としてのSiO2層4の断熱能力は従来に
比べ約1桁小さくてもよく、却って高速印字のためにも
この蓄熱層の厚さを薄くすることが尾引き防止のために
不可欠なのである。そして、この薄い蓄熱層と、アルミ
ナ基板よりも約8倍も大きい熱拡散率を持つシリコン基
板を用いることによって、従来のサーマルヘッドの約1
0倍の高速印字が理論的に可能となる。ただし、あまり
にも短いパルス幅で印字を行なうと発熱抵抗体1の温度
を500〜600℃にも上昇させ、感熱紙に白抜け現象
を発生させて印画濃度を逆に低下させてしまう。このた
め、現状での実用的な印加パルス幅は0.2ms前後、
印字速度も従来技術の5倍程度が限界となる。
【0022】一方、発熱抵抗体1の上には配線導体2、
2’が形成されており、駆動IC52から各発熱抵抗体
1へパルス通電できるようになっている。前記配線導体
2、2’はCr、Ni、Mo、Ta、またはWのいずれ
かより選ぶことができ、その膜厚は500〜2000Å
程度である。なお、本実施例では約1000Å厚さのN
i薄膜導体を用い、その配線幅は抵抗体幅と同じ約33
μm、最大配線長の和(2+2´)は1mm以下とした
ので、ライン抵抗は23Ω以下、すなわち発熱抵抗体1
の抵抗値の1%以下となり問題なく無視できる値にな
る。
【0023】駆動IC部のアルミ配線6は、駆動IC部
52内の配線と外部回路から導入される信号と電流を伝
える配線を表しており、その膜厚は1〜3μm程度であ
る。このサーマルヘッドを実際に使用する場合にはプラ
テンローラの押圧で感熱紙が発熱抵抗体列51に押しつ
けられるが、発熱抵抗体列51とアルミ配線6との距離
は500μm程度と接近しており、その段差もほとんど
ないので、アルミ配線6にも感熱紙が押しつけられるこ
とになる。その加圧力は発熱抵抗体列51よりもかなり
小さいとはいえ、純アルミニウム材料を用いたのでは摩
耗量が大きくなる。そこで本実施例では耐マイグレーシ
ョン材料として超LSIなどに使用されだしているAl
−3%Cu合金を用いた。この材料は硬度が高くて耐摩
耗性もよく、電気抵抗も純Alの30%増程度と小さい
ので好都合である。
【0024】本実施例で用いた発熱抵抗体1の薄膜材料
は非常に硬度が固く、配線導体であるNiなども同様に
感熱紙の摺動摩耗に充分耐える寿命を示した。しかし、
発熱抵抗体列51と感熱紙の間に砂塵を巻き込んで印字
する可能性もあり、この場合はSiO2層4と共に小さ
な傷を発熱抵抗体1につけることもあり、抵抗値の変化
をもたらす。この観点からの信頼性の向上と、アルミ配
線と駆動IC部のパッシベーションを兼ねて、硬度が高
く、熱伝導性の良いSi34薄膜3を0.1〜0.5μ
mの範囲の厚さ、ここでは0.2μm程度の厚さで全面
に被覆した。これによる発熱抵抗体の感熱紙への伝熱効
率の低下は計測不可能なほど小さいものであった。な
お、本実施例の発熱抵抗体1と従来の保護層を3.5μ
mの厚さで被覆した同一形状の発熱抵抗体を同一印字条
件で印字した場合、同一濃度に印字する必要印字エネル
ギーは1/2以下となり、0.5ms以下の短パルス駆
動においてはその差が更に大きくなったことは説明する
までもないであろう。
【0025】以上の説明から明らかなように、駆動IC
部52は例えば2〜3μmルールの歩留まりの高いウエ
ハプロセスを用い、発熱抵抗体部51は600dpiの
場合でも10μmルールのフォトエッチングプロセスで
一体型のICヘッドが製作されることとなる。従って、
感熱紙の分解能さえ改善できれば、ヘッドは2000d
pi以上の超高精細化することも容易であり、しかも製
造コストには基本的には響かないのである。
【0026】図2はモノリシックLSIヘッド全体を示
す断面図である。シリコン基板5は厚さ0.3〜0.4
mm、幅約3mm、紙面に垂直な方向の長さはB6幅で
138mmとなっている。このほぼ中央に600dpi
の発熱抵抗体列51があり、8μm厚さのSiO2層4
の幅は約300μmとなっている。駆動IC部52には
EPROMなどが含まれており、発熱抵抗体列51の抵
抗値バラツキが±8%程度あるのを該EPROMによっ
て補正し、個々の発熱抵抗体1へ投入されるエネルギー
を±1%程度に均一化させている。これは縮小される高
精細画像の品質を更に高めることに大きな効果があると
共に、高階調度の画像を出力するのに不可欠な技術であ
る。
【0027】信号線6と電力供給線7、8はAl−3%
Cu合金薄膜配線導体であり、長さ138mmのシリコ
ンチップ両端で外部回路に接続される。なお、信号線の
本数はヘッドの駆動方法とも関連するが6〜10本程度
である。電源線には比較的大きな電流を流すのでその配
線幅は0.5〜1mm程度必要であり、結局チップ幅は
2〜3mm程度必要となる。一方、EPROMも含めた
駆動IC部52は0.3〜0.4mm幅程度あれば充分
であり、これに発熱抵抗体部51を加えても0.6〜
0.7mmの範囲を使うだけである。従って、電源線の
下部のシリコン基板5に駆動ICに関係する信号処理回
路を作り込むことが可能であり、こうすることによって
一体型ヘッドの付加価値を向上させることが可能とな
る。
【0028】図3はこのモノリシックLSIヘッドをヒ
ートシンク9に実装した様子を示す。ヒートシンク9は
42アロイにNiめっきを施したもので、これに細長い
シリコン基板5をAu−Sn合金でダイボンディングす
る。ヒートシンク9の両端には小型のコネクタ10と1
1が取り付けられており、シリコン基板5の両端部にあ
る図示しない接続用バンプとワイヤボンディング法によ
って接続(12、13)する。このワイヤボンディング
部はポッティングレジンなどで保護する。本実施例での
ヒートシンクは線膨張係数がSiとほとんど同じ42ア
ロイの場合を示したが、ダイボンディングに熱伝導性の
よい低温硬化型接着剤を用いれば線膨張係数による制約
はほとんど解消してしまう。というのは、このサーマル
ヘッドのヒータ部以外の表面温度は感熱紙の発色開始温
度である60℃以下とすることが不可欠で、ヒートシン
クは40℃程度以下に保たなければならず、この程度で
あれば線膨張係数のミスマッチは問題にならないからで
ある。なお、図3はヒートシンクの一例を示しただけで
あり、後述する実施例のようにモノリシックLSIヘッ
ドを放熱面を兼ねる装置ケースの一部に実装してもよ
い。
【0029】今まで述べてきた600dpiという高密
度なモノリシックLSIヘッドを用い、小型、軽量、低
コストで、感熱紙の消費量を従来のA4サイズでの受信
に比較して約1/3に低減できるファクシミリの具体例
を図4と図5に示す。図4は上から見た平面図であり、
幅23cm、奥行き21cm、高さ7cm程度と小さ
く、現在、事務机上に置かれている電話器とほとんど同
じサイズである。このファクシミリの最大の特徴は、受
信画像の全てを600dpiの記録密度でB6サイズに
感熱記録することにある。このことは、受信画像が高精
細な300dpiで読み取られたB4サイズの場合で
も、その情報の全てを600dpiのモノリシックLS
IヘッドがB6サイズに縮小記録して感熱紙上に出力す
ることを意味している。
【0030】前記の出力された受信画像を普通に読み取
ることは不可能でないが、拡大複写機(読み取り密度が
600dpi程度必要であるが)を用いてB4に拡大コ
ピーするとほぼ送信原稿と同じ画質の普通紙コピーを得
ることができる。また、一般的に送受信されているA4
サイズの原稿であれば、これをB6に縮小して受信、記
録しても普通に読み取ることに何ら抵抗はない。従っ
て、受信画像縮小の限界はA4→A6であり、前述した
B4→B6である。逆に、縮小記録をA5以上に大きく
するのはファクシミリの小型化に実質的に寄与できない
ので効果的とは言えなくなる。すなわち、受信画像の縮
小記録に適したサイズはA5〜A6の間であり、B6程
度が最適といえる。
【0031】図4と図5の両方を見ながら説明すると、
ファクシミリ本体15の左側に、例えばコードレスの受
話器16が置かれ、操作は本体側についている操作ボタ
ン22と受話器側についている操作ボタン23で行なう
ことができる。送信原稿はA4サイズ以下とし、送信原
稿入口17から充分奥まで挿入して、手差し原稿の方向
のずれを小さくできる位置で密着型イメージセンサ24
にて画像情報を読み取らせ、ガイド溝30と送り出しロ
ーラ26によって送信原稿出口18から手前側に排出さ
れるようにする。
【0032】受信はB6幅(126mm)のロール状感
熱紙27から供給された感熱紙が搬送され、モノリシッ
クLSIヘッド31とプラテンローラ28の間を通過す
る際に記録されて記録紙出口19から排出され、カッタ
29によって切断されて記録紙受け皿20内に堆積する
ようになっている。
【0033】また、種々の表示をさせる平面ディスプレ
ー21を記録紙受け皿20内の同一平面内に設置すれ
ば、記録させてある短縮ダイヤル番号の確認などに大変
便利に利用されよう。
【0034】次にパルス印字について説明する。
【0035】本実施例では、B6版、600dpiのモ
ノリシックLSIヘッドについて述べているが、その発
熱抵抗体形状とパルス加熱したときの発熱抵抗体中心線
上の温度分布を図6に示した。実線で示す温度分布が保
護層のない本発明の発熱抵抗体のもので、点線が3.5
μmの保護層を持つ従来方式の発熱抵抗体の温度分布で
ある。これらの駆動条件は全く同一にして評価した結果
であるが、保護層をなくすことによって到達温度を高く
するだけでなく、その温度分布をシャープにし、結果的
に感熱紙への発色領域を発熱抵抗体の形状により近くさ
せることが可能となった。もちろん、今まで熱抵抗とし
て作用していた保護層がなくなり、これによって加熱効
率の大幅な向上(2倍以上)が達成されたことは既に述
べた通りである。この発色領域が発熱抵抗体の形状に近
づき、その発色領域を拡大できるという効果は、従来技
術では不可欠であった感熱紙のステップ送りを連続送り
に変更できる一つの要素ともなっていることを次に説明
する。
【0036】B6版の印字速度を5ppm(5頁/分)
としたが、これは15.0mm/sの感熱紙の走行速度
に相当する。主走査方向の発熱抵抗体は126mmの中
に3072ドット並んでおり、副走査線は3640本/
182mm(20本/mm=500dpi)である。主
走査方向の3072ドットの発熱抵抗体を384ドット
単位で8分割駆動とし、各駆動パルス幅は0.3ms、
周期は3.3msとした。この駆動条件での発熱抵抗体
の中央付近の表面温度を計測した結果を図7に示す。こ
のヘッド冷却速度の大きさは従来のヘッドの約10倍と
なることは既に述べたが、図7はこれを示している。ま
た、図7の点線は発熱抵抗体に押し付けられている感熱
紙の温度変化の推定曲線である。感熱紙の発色開始温度
は60〜70℃であるので、この駆動条件での発色温度
持続時間は0.6〜0.7msと予測できる。この間に
連続送りされている感熱紙は約9μm移動するので、副
走査方向の発色領域は5μm程度大きくなることが推定
される。この推定は実験結果ともよく一致しており、連
続送りでの副走査方向の発色したドットの大きさは間歇
送りに比して約10%大きくなっていた。このように、
5ppmという比較的高速印字の場合でも感熱紙を連続
送りとして発色ドットをほとんど変化させずに記録する
ことが可能なのは、本ヘッドが短パルス駆動でき、感熱
紙への伝熱効率が大幅に改善できたことによる。
【0037】なお、本実施例ではパルス周期を3.3m
sとしたが、これを0.3×8(分割)=2.4ms程
度まで短縮することが可能で、この場合の印字速度は
6.8ppmとなる。また、8分割駆動としたのは、印
字に要する最大通電電流(全黒印字時)を2.1アンペ
アと小電力化したためであるが、4分割駆動とか、2分
割駆動も可能である。4分割駆動や2分割駆動であれば
理論的にはパルス周期をもっと短くすることもできる
が、連続送りを前提とした場合は印字されるドットサイ
ズが変化して印字品質に影響を与えるため、その限界は
0.3×5=1.5ms、すなわちパルス幅の5倍程度
のパルス繰返し周期が限界となる。
【0038】なお、上記の実施例のように8分割駆動
(0.3ms×8=2.4ms)で繰返し周期を3.3
msと設定すると、3072個の発熱抵抗体を直線的に
並べて印字した場合、384ドットごとに4.5μmず
つずれて印字されることになり、左端と右端では31.
5μmの位置ずれが発生する。これを直線にするには3
84個ずつの発熱抵抗体を4.5μmずつずらしてIC
駆動ヘッドを作ればよく、これは発熱抵抗体用マスクを
そのように作っておくだけでよい。
【0039】以上説明したように、従来技術においては
感熱紙の間歇送りを前提として記録装置やファクシミリ
が構成されていたが、本発明ではこれを連続送りとして
も記録画像の品質に何ら変化をもたらさない。このこと
はモータとその制御に大きな選択の自由度を与えること
になり、回転駆動系の小型、低コスト化に寄与できるこ
とになる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、超高密度なサーマルヘ
ッドを容易に製造することができ、これを用いて高精細
な縮小受信画像を感熱記録紙上に情報量を減ずることな
く出力することができる。これは個人用超小型ファクシ
ミリを実現させ、現在、事務机上に置かれている電話器
に置き換わるパーソナルファクシミリを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用するモノリシックLSIヘッド
の一部拡大断面図である。
【図2】 本発明で使用するモノリシックLSIヘッド
全体示す断面図である。
【図3】 本発明で使用するモノリシックLSIヘッド
をヒートシンクに装着した様子を示す平面図である。
【図4】 本発明になるファクシミリの本体の平面図で
ある。
【図5】 図4のB−B´断面図である。
【図6】 本発明で使用する発熱抵抗体の平面図及び温
度分布図である。
【図7】 発熱抵抗体の中央付近の表面温度を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1は発熱抵抗体、2は配線導体、4はSiO2層、5は
シリコン基板、6はアルミ配線、9はヒートシンク、1
5はファクシミリ本体、16は受話器、17は送信原稿
入口、18は送信原稿出口、19は記録紙出口、20は
記録紙受け皿、21は平面ディスプレイ、24は密着型
イメージセンサ、25、28はプラテンローラ、27は
感熱ロール紙、29はカッタ、52は駆動IC部であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/355 21/00 Z 8703−2C H04N 1/032 A 8721−5C 1/393 4226−5C 8906−2C B41J 3/20 111 F 114 B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他の装置から送られてきた情報を受信す
    る受信手段と、該受信手段によって受信した受信情報を
    感熱紙に記録する感熱記録手段とを有する画像形成装置
    において、前記受信情報の情報量を減ずることなく一定
    の大きさに縮小記録することを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記感熱記録手段の記録幅がA5サイズ
    (150mm)以下でA6サイズ(105mm)以上の
    一定サイズであることを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 駆動用LSIチップ上にCr−Si−S
    iOまたはTa−Si−SiO合金薄膜抵抗体と、C
    r、Ni、Mo、Ta、またはWの薄膜導体のみからな
    る発熱抵抗体が形成されているサーマルプリントヘッド
    を前記記録手段に用いたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記発熱抵抗体上に0.5μm以下の厚
    さの耐摩耗層を被覆したサーマルプリントヘッドを前記
    記録手段に用いたことを特徴とする請求項1または2記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記発熱抵抗体に通電するパルス幅が、
    その繰り返し周期(時間)の1/5以下であり、かつ記
    録時における感熱記録紙の送り速度が一定速度であるこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の画像形成装置に、画像情報を読み込む画像取り込み
    手段と、該画像取り込み手段によって取り込んだ画像情
    報を処理して送信する送信手段を備えたことを特徴とす
    るファクシミリ装置。
  7. 【請求項7】 前記ファクシミリ装置の画像取り込み手
    段によって読み込まれる画像情報の最大幅が、電話器
    (送受話器)の実装幅と感熱記録紙の幅の和程度である
    ことを特徴とする請求項6記載のファクシミリ装置。
  8. 【請求項8】 前記ファクシミリ装置の受信記録紙の受
    け皿が本ファクシミリ装置の上面内にあることを特徴と
    する請求項7記載のファクシミリ装置。
  9. 【請求項9】 前記ファクシミリ装置の受信記録紙の受
    け皿の一部が平面表示装置となっていることを特徴とす
    る請求項8記載のファクシミリ装置。
JP27889392A 1992-10-16 1992-10-16 画像形成装置 Withdrawn JPH06133127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27889392A JPH06133127A (ja) 1992-10-16 1992-10-16 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27889392A JPH06133127A (ja) 1992-10-16 1992-10-16 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06133127A true JPH06133127A (ja) 1994-05-13

Family

ID=17603575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27889392A Withdrawn JPH06133127A (ja) 1992-10-16 1992-10-16 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06133127A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024029512A1 (ja) * 2022-08-05 2024-02-08 京セラ株式会社 サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024029512A1 (ja) * 2022-08-05 2024-02-08 京セラ株式会社 サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5381164A (en) Recording method and apparatus for preheating a thermally activated printing read
US5373368A (en) Serial recording method and apparatus for one-way and two-way recording
JP3308815B2 (ja) インクジェット記録方法及びその装置
US4623901A (en) Method and apparatus for printing an image
JP3029129B2 (ja) 記録ヘッド用導電シート及びこれを用いた記録ヘッド並びに記録装置
JPH06133127A (ja) 画像形成装置
JP4129894B2 (ja) インクジェットプリンタ
KR19980086455A (ko) 시리얼 열 기록장치
EP0609789B1 (en) Printing apparatus
US6398433B1 (en) Printing method for block copy film and block copy printer
EP0614307B1 (en) Method and apparatus for recording images
JPH0698119A (ja) 画像記録装置
EP0823689A2 (en) An image printing apparatus
US6243119B1 (en) Image-forming system
US5984453A (en) Recording apparatus and method by time-division drive
JP2688391B2 (ja) 溶融型熱転写記録方法
JP3069120B2 (ja) 入出力装置
JPH05261962A (ja) 熱転写式画像形成装置
JPH06245004A (ja) ファクシミリ装置
JPH01238955A (ja) サーマルヘッド
JP2676147B2 (ja) ファクシミリ装置
KR0161447B1 (ko) 감열 기록 소자
JP3524654B2 (ja) リライタブル感熱記録シート用プリンタ、これに用いるサーマルヘッド、および、リライタブル感熱記録シートに対する画像形成方法
JP2000015867A (ja) プリント装置およびプリント方法
JPH05110054A (ja) 密着型イメージセンサ及び該センサを搭載した情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104