JPH06132710A - 方向性結合器 - Google Patents

方向性結合器

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JPH06132710A
JPH06132710A JP30154392A JP30154392A JPH06132710A JP H06132710 A JPH06132710 A JP H06132710A JP 30154392 A JP30154392 A JP 30154392A JP 30154392 A JP30154392 A JP 30154392A JP H06132710 A JPH06132710 A JP H06132710A
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JP
Japan
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waveguide
directional coupler
probes
microstrip line
coupling
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JP30154392A
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English (en)
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Shinichi Kobayashi
伸一 小林
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Micro Denshi Co Ltd
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Micro Denshi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導波管と、この導波管とは異なる伝送特性を
もつ高周波伝送路とで小型の方向性結合器を開発するこ
とを目的とする。 【構成】 導波管50と、高周波伝送路であるマイクロ
ストリップライン54を有するプリント基板とを備え、
上記導波管50には管内波長λg1に対する任意の間隔
(1/n)λg1で形成した2つの結合孔51、52を
設け、上記プリント基板のマイクロストリップライン5
4には、導波管50の結合孔51、52の間隔に等し
く、かつ、上記導波管50内に伝送される周波数と同一
周波数において定めたマイクロストリップライン54の
電気的波長に対し、マイクロストリップライン54上の
電気長の間隔が上記した任意の間隔(1/n)λg1
所定の関係を満たす(x/n)λg2となる2本の探針
56、57を設け、この探針56、57を導波管50内
に突出させた構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、方向性結合器に関し、
特に、導波管と導波管とは異なる伝送媒体による方向性
結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】元来、方向性結合器は、導波管内の状態
を知る目的で使用されている。例えば、メ−タの指示に
より導波管内の状態を知るためには、方向性結合器によ
り導波管内の一部の電力を取出し、信号処理回路によっ
取出した電力を信号処理し、その出力をメ−タによって
表示させて導波管内の状態を知るようになっている。
【0003】従来におけるこの種の方向性結合器として
は、十字型方向性結合器や多孔型方向性結合器等が知ら
れている。十字型方向性結合器は、図3に示すように、
管内波長λgを同一とした主導波管11と副導波管12
とを十字型に重ね合わせ、各々の導波管11、12の上
記重合部に図に示したような管内波長λgに対応した間
隔xoで形成した結合孔13、14を設け、主導波管1
1と副導波管12の各々の内部を結合させて構成されて
いる。このような方向性結合器では、一方の導波管、例
えば、主導波管11の一方側から送られる電波は副導波
管12の一方方向に結合出力が伝送され、主導波管11
の他方側から送られてくる電波は、副導波管12の前述
方向とは反対方向に結合出力が伝送されるため、この方
向性と結合度により方向性結合器が成立っている。
【0004】図4は二孔型構成の多孔型方向性結合器
で、主導波管15のAからBに向かって電波が進行する
とき、副導波管16には結合孔17、18によって結合
された電波が次のように進行する。
【0005】先ず、AからDに至る道程は、A→結合孔
17→D、A→結合孔18→Dの2通りあるが、主導波
管15と副導波管16の管内波長は同じであり、いずれ
も同位相になるため、結合孔17、18の結合出力は加
算されDに出力される。次に、AからCに至る道程は、
A→結合孔17→C、A→結合孔18→Cの2通りある
が、両者の間には2Lだけの位相差がある。ここで、
(2L)=(1/2)λg=位相角πであると、お互い
の電波は打消し合い、結果としてCには何も出力されな
い。
【0006】多数の結合孔を持つ場合も、上記と同様の
原理で方向性をもった結合出力を得ることができる。多
孔型方向性結合器の結合は、結合孔の大きさ及び結合孔
の数によって決まる。
【0007】上記した結合出力は、方向性結合器に接続
した同軸導波管変換器を経て信号処理回路に伝送され信
号処理される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の方向性
結合器は、同じ伝送特性をもつ導波管を組合せて構成し
たものであるから、形状が大型になってしまい、高周波
装置に組み込むに当って導波管の方向や配管等に大きな
制約を受けてしまうと共に、この方向性結合器の他、前
述した同軸導波管変換器及び信号処理回路等を備えた高
周波装置自体も大型のものとなってしまう。
【0009】また、電波の結合度が結合孔の大きさによ
って決められるこの種の方向性結合器は、結合度の微調
整が不可能であり、また、導波管や結合孔の寸法誤差な
どにより方向性結合器1台、1台の結合度にばらつきを
生じるため、方向性結合器の互換性が非常に低いと言う
欠点がある。
【0010】本発明は上記した実情にかんがみ、異なる
伝送媒体によって構成することにより小型化を図り、か
つ、互換性も高めることのできる方向性結合器の開発を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明では、伝送される電波の周波数における管
内波長λg1に対し任意の間隔(1/n)λg1をもって
形成した2つの結合孔を有する導波管と、曲げ形成した
マイクロストリップラインを備えるプリント基板と、マ
イクロストリップライン上に導波管の結合孔の間隔に等
しくし、かつ、同一周波数においてマイクロストリップ
ライン上の電気的波長λg2に対し、このマイクロスト
リップライン上における電気長の間隔が、(x/n)+
(1/n)=m、且つ (x/n)−(1/n)=P−
(1/2)或いは(x/n)+(1/n)=m−(1/
2)、且つ (x/n)−(1/n)=P(m、Pは整
数、 x>0)の関係を満足する(x/n)λg2とな
るように上記プリント基板に設けた2本の探針とからな
り、上記プリント基板を上記2本の探針が導波管の結合
孔から導波管内に突出するようにして上記導波管に固定
すると共に、2本の探針の突出長を調整できる構成とし
たことを特徴とする方向性結合器を提案する。
【0012】
【作用】この方向性結合器は、導波管内に電波を伝送す
ると2つの探針によりこの2つの探針の結合出力が得ら
れる。上記した結合出力は、周波数の位相差によってマ
イクロストリップラインの一方向に各探針の結合度の和
が出力され、他方向には何も出力されない。これより、
マイクロストリップラインの一方向においてのみ結合出
力を取り出すことができる。
【0013】また、各探針は導波管内に突出した探針長
を変化させることで、結合度を自由に調整することがで
きる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面に沿って
説明する。図1は本発明に係る方向性結合器の分解斜視
図であり、図2は方向性結合器とこの方向性結合器に接
続した信号処理回路、メ−タを示す簡略図である。
【0015】50は導波管で、この導波管50は管内に
伝送される電波の周波数に対し、導波管50の縦幅50
H、横幅50Wにより、管内波長がλg1が決定され
る。
【0016】この導波管50には、上記した管内波長λ
1に対し、(1/n)λg1となる任意の間隔をもつ2
つの結合孔51、52が設けてある。
【0017】53はプリント基板であり、このプリント
基板53には曲げに形成したマイクロストリップライン
54がプリントしてある。
【0018】マイクロストリップライン54は、プリン
ト基板53の誘電率εγや厚さhなどを考慮して、図2
に示すところの信号処理回路58、59の入力インピ−
ダンスZoに対し、マイクロストリップライン54のイ
ンピ−ダンスZが等しくなるようにその幅Wを定め、マ
イクロストリップライン54上の電気的波長がλg2
なるようにしてある。上記したプリント基板53には、
ねじ状の2本の探針56、57がプリント基板53の下
方に突き出るようにして取付けられている。
【0019】この2本の探針56、57はマイクロスト
リップライン54上に取付け、その間隔は導波管50の
結合孔51、52の間隔、つまり(1/n)λg1と等
しくなっている。
【0020】また、このように取付けられた2本の探針
56、57は、マイクロストリップライン54上におけ
る探針56、57間の電気的長さが、マイクロストリッ
プライン54上における電気的波長λg2に対し(x/
n)λg2となっている。つまり、マイクロストリップ
ライン54が2本の探針56、57間において、この2
本の探針56、57間の電気的長さを上記した(x/
n)λg2とするように曲げ形成されている。
【0021】上記したプリント基板53は、上記2本の
探針56、57が導波管50の結合孔51、52から導
波管50内に突き出るようにして、この導波管50に固
定する。また、2本の探針56、57はねじ状のものと
し、その回転で導波管50内に突出させた探針長を自由
に調整できるようにしてある。
【0022】上記した導波管50とプリント基板53と
は、導波管50の結合孔51、52の間隔(1/n)λ
1と、プリント基板53のマイクロストリップライン
54上における探針56、57間の電気的長さ(x/
n)λg2とが互いに次式の条件を満たす関係となって
いる。 (x/n) + (1/n) = m、且つ (x/n) - (1/n) = P - (1/2)
・・・・・(1) 或いは (x/n) + (1/n) = m - (1/2)、且つ (x/n) - (1/n) = P
・・・・・・(2) (m、Pは整数、 x>0)
【0023】はじめに、(1)式を満たす関係にある場
合について説明する。m=1、P=1とすると、(1)
式よりx=3、n=4が求められ、導波管50における
結合孔51、52はその間隔が(1/4)λg1とな
り、また、マイクロストリップライン54上における探
針56、57間の電気的長さは(3/4)λg2とな
る。
【0024】導波管50内を電波が進行するとき、探針
56、57部分のみでは方向性はもっておらず、導波管
50内において、どちらの方向に電波が進行していて
も、探針56、57で結合された電波は、図2において
マイクロストリップライン54のC、Dの両方向に進む
ことができる。
【0025】先ず、探針56の結合度をK1、探針57
の結合度をK2とし、導波管50のAからBに向かって
電波が進行しているとき、AからCに至る電波の道程
は、第1経路であるA→探針56→Cと、第2経路であ
るA→探針57→Cとの2通りとなる。このとき、第2
経路は第1経路に対し、電波が導波管50内を(1/
4)λg1だけ進み、次にマイクロストリップライン5
4上を(3/4)λg2進む。λg1とλg2とは同一周
波数であるので各々をλとすると、第1経路に対する第
2経路の位相遅れは(1/4)λ+(3/4)λ=λ=
位相角2π=0すなわち、同位相となり、探針56と探
針57で結合された電波は結合度K1+K2となる。
【0026】次に、AからDに至る電波の道程について
も、第1経路であるA→探針56→Dと、第2経路であ
るA→探針57→Dとの2通りとなり、両者の位相を比
較すると、探針56で結合された電波はマイクロストリ
ップライン54の探針56、57の間隔の(3/4)λ
2だけ位相が遅れ、探針57で結合された電波は導波
管50の(1/4)λg1だけ位相が遅れる。このとき
の位相差は、 (3/4)λ−(1/4)λ=(1/2)λ=位相角π ここで、2つの探針56、57の結合度がK1=K2とす
ると、互いの電波は打ち消し合い、この結果、Dには何
も出力されないことになる。
【0027】これより、マイクロストリップライン54
のC方向にのみ結合出力を取り出すことができる。そし
て、このようにして取り出された結合出力は、信号処理
回路58に取り込まれて処理され、その出力信号によっ
てメ−タ60が表示する。
【0028】次に、(2)式を満たす関係にある場合に
ついて説明する。m=1、P−1とすると、(2)式よ
りx=5、n=4が求められ、結合孔51、52の間隔
は(1/4)λg1となり、探針56、57間の電気的
長さは(5/4)λg2となる。そして、2つの探針5
6、57から出力される位相を前記と同様に計算する。
【0029】導波管50のAからBに向かって電波が進
行しているとき、AからCに至る電波の道程は、第1経
路であるA→探針56→Cと、第2経路であるA→探針
57→Cとの2通りであり、このとき、第2経路の第1
経路に対する位相遅れは(1/4)λg1+(5/4)
λg2となり、λg1とλg2とは同一周波数であるか
ら、これをλとすると、 (1/4)λ+(5/4)λ=(3/2)λ=位相角π となり、この結果、互いの電波は打ち消し合いCには何
も出力されないことになる。
【0030】次に、AからDに至る電波の道程は、第1
経路であるA→探針56→Dと、第2経路であるA→探
針57→Dとの2通りであり、両者の位相を比較する
と、探針56で結合された電波はマイクロストリップラ
イン54の探針56、57の間隔の(5/4)λg2
け位相が遅れ、探針57で結合された電波は導波管50
の(1/4)λg1だけ位相が遅れる。このときの位相
差は、 (5/4)λ−(1/4)λ=λ=位相角π=0
【0031】すなわち、同位相となり、探針56と探針
57とで結合された電波は、接合度K1+K2となる。こ
れにより、マイクロストリップライン54のC方向には
何も出力されず、D方向に合算した出力が得られ、この
出力が信号処理回路59で処理された後、メ−タ61に
より表示される。
【0032】これより、導波管50とマイクロストリッ
プライン54とによる方向性結合器が得られる。また、
マイクロストリップライン54のインピ−ダンスZと信
号処理回路58、59の入力インピ−ダンスZoとが等
しくなっているので、マイクロストリップライン54の
両端は無反射終端となり、これより極めて小型の方向性
結合器となる。
【0033】この方向性結合器の結合度K1、K2につい
ては、導波管50内に突き出る探針56、57の長さを
変えることにより容易に変化させることができると共
に、結合度K1とK2とを各々別々に調整することもでき
る。
【0034】
【発明の効果】上記した通り、本発明に係る方向性結合
器は、導波管と、導波管の管内波長と異なる波長とを有
するマイクロストリップラインとで構成したので、管内
波長に対する任意の場所に結合孔と探針とを設けること
ができるため、方向性結合器を小型化することができ、
高周波装置への組込に当って種々の制限を受けることが
ない。
【0035】また、マイクロストリップラインのインピ
−ダンスと信号処理回路の入力インピ−ダンスを等しく
設計することにより、同軸導波管変換器などのインピ−
ダンス変換、伝送路変換を必要とせず、方向性結合器の
小型化と相俟って高周波装置自体を極めて小型にでき
る。
【0036】さらに、探針の突出長が可変となっている
ので、結合度が自由に調整でき、個々の方向性結合器の
結合度のばらつきを確実に抑えることができる極めて互
換性の高い方向性結合器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方向性結合器の分解斜視図であ
る。
【図2】本発明の方向性結合器とこの方向性結合器に接
続した信号処理回路及びメ−タを示す簡略図である。
【図3】従来の方向性結合器を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図4】従来の方向性結合器のうち二孔型のものを示
し、電波が方向性をもつ原理を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
50 導波管 51、52 結合孔 53 プリント基板 54 マイクロストリップライン 56、57 探針 58、59 信号処理回路 60、61 メ−タ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送される電波の周波数における管内波
    長λg1に対し任意の間隔(1/n)λg1をもって形成
    した2つの結合孔を有する導波管と、曲げ形成したマイ
    クロストリップラインを備えるプリント基板と、マイク
    ロストリップライン上に導波管の結合孔の間隔に等しく
    し、かつ、同一周波数においてマイクロストリップライ
    ン上の電気的波長λg2に対し、このマイクロストリッ
    プライン上における電気長の間隔が、 (x/n)+(1/n)=m、且つ (x/n)−(1
    /n)=P−(1/2)或いは (x/n)+(1/n)=m−(1/2)、且つ (x
    /n)−(1/n)=P(m、Pは整数、 x>0)の
    関係を満足する(x/n)λg2となるように上記プリ
    ント基板に設けた2本の探針とからなり、上記プリント
    基板を上記2本の探針が導波管の結合孔から導波管内に
    突出するようにして上記導波管に固定すると共に、2本
    の探針の突出長を調整できる構成としたことを特徴とす
    る方向性結合器。
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