JPS5826201B2 - チエントウカキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は不平衡形マイクロスｌ−ＩＪツブ線路のストリ
ップ導体の一部を折り曲げた折れ曲りマイクロスｌ−Ｉ
Ｊツブ線路を用いた遅延等化器に関するものである。

従来、導波管を伝送路とするミリ波通信方式等において
は伝送線路や送受信装置の遅延時間を等化するために平
衡トリプレート線路の中心導体をジグザグに折り曲げた
折れ曲り線路が用いられていた。

しかしこの平衡トリプレート線路を用いた遅延等化器は
中心導体の所要寸法精度を得るのが困難であったり、組
立に熟練と多大の時間を要する等の欠点がある。

他方、不平衡形マイクロストリップ線路のような平面回
路を用いて折れ曲り線路を構成することができるならば
フォトエツチングの技術を用いることができるので均一
な仕上りの製品が容易、に得られることになる。

この考え方でマイクロストリップ型折れ曲り線路を構成
すれば第１図のようになる。

第１図において１は不平衡形マイクロストリップ線路の
接地導体、２はアルミナセラミック等の誘電体基板、３
はストリップ導体である。

記号Ｎ、、Ｎ２．Ｎ３．・・・・・・・・・、Ｎｉ、・
・・・・・・・・、Ｎｎ は以下の図面に共通にストリ
ップ導体３が折れ曲り線路を構成する部分の導体番号を
示し、第１図の場合では折れ曲り線路がｎ本であること
を示す。

折れ曲り線路Ｎｉは近傍の導体と結合線路をなし、一種
の全域通過形の多重共振回路として働く。

従って、この線路においては第２図に示すように周波数
ｆ。

＝λＯ／４Ｌ（但しλ。は折れ曲り線路における電波の
実効伝搬速度、Ｌは折れ曲り線路の結合長を示す。

）の時、入力端子Ａ、出力端子Ｂ間の遅延時間が最大と
なる様な特性を示すはずである。

そして遅延特性の鋭さは平衡トリプレート型からの類推
では主に誘電体２の誘電率ε、高さＮ２折れ曲り線路の
導体幅Ｗ、導体間隔Ｓによって決定される。

また、所望とする遅延周波数特性を得るには、ε、Ｈ，
，Ｗ、Ｓ等は一定にしてＮ、Ｌを適当に組合せるのが一
般的である。

しかしながら、この種のマイクロストリップ線路は非平
衡線路であり、折れ曲り線路等の結合線路では奇姿態と
偶姿態の伝搬速度が異なる。

即ち電気力線が空気中を通る割合の多い奇姿態の伝搬速
度が偶姿態の伝搬速度より速いという現象がある。

このためマイクロストリップ型折れ曲り線路では折れ曲
り数ｎがある程度以上になるとカットオフ現象を生じ、
電波が出力端子まで伝搬しない不通過周波数領域を生じ
ることがあり、所望とする遅延特性を得ることができな
い欠点がある。

本発明の目的は従来のマイクロストリップ型折れ曲り線
路を用いた遅延等化量において、折れ曲り線路の奇、偶
両姿態の伝搬速度を一致させることにより不通過周波数
領域を除去し、所望とする遅延特性を得られる様にした
遅延等化器を提供することにある。

本発明は、不平衡形マイクロストリップ線路のストリッ
プ導体を折り曲げた折れ曲りマイクロストリップ線路に
おいて、該折り曲げたストリップ導体の外形線を連続的
な山形、または波形とし、該折り曲げたストリップ導体
の中心線長より長くすることによって、前記ストリップ
線路を伝送される奇姿態の伝搬速度を遅らせることを特
徴とする遅延等化器であり、奇姿態の伝搬速度を遅らせ
ることにより、奇偶両姿態の伝搬速度を一致させるもの
である。

以下図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第３図は本発明の一実施例であって、１は不平衡形マイ
クロス） ＩＪツブ線路の接地導体、２は誘電体、４は
ストリップ導体を示している。

そしてＮ、、Ｎ２．Ｎ３．・・・・・・１Ｎｉｔ・・・
・・・、Ｎｎはストリップ導体４の折れ曲り導体部の導
体番号を示している。

折れ曲り線路の幅は第１図に示した従来例と異なりＷｌ
からＷ２までの範囲で周期的に変化している。

この折れ曲り線路導体Ｎｉにおいて、偶姿態はＮｉの中
心線Ｊｉに沿って伝搬し、奇姿態は外形線に沿って伝搬
すると考えられる。

このため、伝搬する奇姿態の伝搬速度は相対的に遅くな
り、奇、偶両姿態の伝搬速度を一致させることができる
。

なお図において折れ曲り線路の外形線は山形となってい
るが、中心線より長くすることができるならば他の曲線
であってもよい。

以上説明したように、本発明はマイクロストリップ型の
折れ曲り線路に奇姿態の伝搬速度を遅らせる手段を備え
ることにより奇偶両姿態の伝搬速度を一致させるもので
あり、本発明によれば不通過周波数領域をなくすること
ができ、トリプレート形の折れ曲り線路を使ったと同様
に所望とする遅延特性を持つ遅延等化器を容易に得られ
る利点がある。

更に、本発明ではストリップ導体をジクザグに折り曲げ
るのに際して、フォトエツチングの技術を用いることが
できるので、均一な仕上りの製品が容易に得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマイクロストリップ型折れ曲り線路を用
いた遅延等化器の平面図およびｘ−ｘ’断面図、第２図
は第１図に示した折れ曲り線路の程する周波数対遅延時
間特性を示す図、第３図は本発明による遅延等化器の一
実施例の平面図およびｘ−ｘ’断面図である。 なお図において、主な参照符号は次の通りである。 １・・・・・・接地導体、２・・・・・・誘電体、３，
４・・・・・・ストリップ導体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 不平衡形マイクロストリップ線路のストリップ導体
   を複数回折り曲げた折れ曲りマイクロストリップ線路に
   おいて、これ等折り曲げたそれぞれの結合部におけるス
   ｔ−ＩＪツブ導体の外形線をそれぞれ連続的な山形、ま
   たは波形とし、これ等折り曲げたストリップ導体の中心
   線長よりそれぞれ長くすることによって、前記ストリッ
   プ線路を伝わる奇姿態の伝搬速度を遅らせることを特徴
   とする遅延等化量。