JPH06132602A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ装置およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH06132602A JPH06132602A JP27693292A JP27693292A JPH06132602A JP H06132602 A JPH06132602 A JP H06132602A JP 27693292 A JP27693292 A JP 27693292A JP 27693292 A JP27693292 A JP 27693292A JP H06132602 A JPH06132602 A JP H06132602A
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- semiconductor laser
- laser device
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- light emitting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ディスク等の光源として用いる低雑音の半
導体レーザ装置およびその製造方法を提供する。 【構成】 半導体レーザチップの前端面を、少なくとも
発光部3を除いてエッチングにより結晶表面6を荒した
構成による。この構成により外部の光学部品からの戻り
光によって発生するノイズを抑制できる。
導体レーザ装置およびその製造方法を提供する。 【構成】 半導体レーザチップの前端面を、少なくとも
発光部3を除いてエッチングにより結晶表面6を荒した
構成による。この構成により外部の光学部品からの戻り
光によって発生するノイズを抑制できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク等の光源とし
て好適な低雑音の半導体レーザ装置およびその製造方法
に関する。
て好適な低雑音の半導体レーザ装置およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に従来の半導体レーザ装置について
説明する。図3において、1は半導体基板、2はエピタ
キシャル成長層、3は発光部、4は誘電体膜、5は電極
である。すなわち従来の半導体レーザ装置の発光部3の
端面には、誘電体膜4が全体にコーティングされてい
る。この誘電体膜4の形成は、次の2点から重要であ
る。第1は、エピタキシャル成長層2に形成された発光
部3の端面において結晶が露出することにより、結晶の
酸化が進行し、半導体レーザ装置が劣化することを防止
するためである。第2は、誘電体膜4の厚さにより、端
面の反射率を調整し、半導体レーザ装置のしきい値,効
率などの特性を制御するためである。光ディスク等に使
用される高出力半導体レーザ装置では、戻り光による雑
音特性を低減するために、前端面の発光部における反射
率は約10%以上必要とされている。また、回折格子に
より3ビームを発生させる構成の光ピックアップを使用
した場合には、半導体レーザ装置から出射したレーザ光
の反射光が、発光部の上下、数十μmの位置に戻ってく
る。この反射光は、レーザチップの端面反射率が高い
と、さらに、レーザチップの端面で反射され、トラッキ
ングノイズの原因となる。そこで、図4に示すような構
成により、発光部3の下部の半導体基板側において、低
反射率となるように、誘電体膜4の厚さを発光部3の上
部と違う厚さにし、レーザチップでの反射光による雑音
の対策をした従来実施例もある。
説明する。図3において、1は半導体基板、2はエピタ
キシャル成長層、3は発光部、4は誘電体膜、5は電極
である。すなわち従来の半導体レーザ装置の発光部3の
端面には、誘電体膜4が全体にコーティングされてい
る。この誘電体膜4の形成は、次の2点から重要であ
る。第1は、エピタキシャル成長層2に形成された発光
部3の端面において結晶が露出することにより、結晶の
酸化が進行し、半導体レーザ装置が劣化することを防止
するためである。第2は、誘電体膜4の厚さにより、端
面の反射率を調整し、半導体レーザ装置のしきい値,効
率などの特性を制御するためである。光ディスク等に使
用される高出力半導体レーザ装置では、戻り光による雑
音特性を低減するために、前端面の発光部における反射
率は約10%以上必要とされている。また、回折格子に
より3ビームを発生させる構成の光ピックアップを使用
した場合には、半導体レーザ装置から出射したレーザ光
の反射光が、発光部の上下、数十μmの位置に戻ってく
る。この反射光は、レーザチップの端面反射率が高い
と、さらに、レーザチップの端面で反射され、トラッキ
ングノイズの原因となる。そこで、図4に示すような構
成により、発光部3の下部の半導体基板側において、低
反射率となるように、誘電体膜4の厚さを発光部3の上
部と違う厚さにし、レーザチップでの反射光による雑音
の対策をした従来実施例もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成の半導
体レーザ装置では、レーザチップでの反射光による雑音
対策を歩留良く実施するには、十分でなかった。なぜな
ら、図4の対策は、発光部3をマスキングし、エッチン
グにより、誘電体膜4を反射率が通常3%程度になるま
で薄くする方法により行なうが、無反射条件となる膜厚
制御が±10nm以下の精度で必要であり、高歩留を実
現することは困難であった。
体レーザ装置では、レーザチップでの反射光による雑音
対策を歩留良く実施するには、十分でなかった。なぜな
ら、図4の対策は、発光部3をマスキングし、エッチン
グにより、誘電体膜4を反射率が通常3%程度になるま
で薄くする方法により行なうが、無反射条件となる膜厚
制御が±10nm以下の精度で必要であり、高歩留を実
現することは困難であった。
【0004】また、膜厚制御が実施できても、反射その
ものを完全になくすことはできないので、より低反射率
が必要な応用分野においては、本質的に問題があった。
ものを完全になくすことはできないので、より低反射率
が必要な応用分野においては、本質的に問題があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するもので、容
易に作製ができる低雑音の半導体レーザ装置およびその
製造方法を提供することを目的とする。
易に作製ができる低雑音の半導体レーザ装置およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の半導体レーザ装置は、半導体レーザチップの
前端面の、少なくとも発光部を除いた結晶表面に凹凸が
形成された構成である。
に本発明の半導体レーザ装置は、半導体レーザチップの
前端面の、少なくとも発光部を除いた結晶表面に凹凸が
形成された構成である。
【0007】
【作用】この構成によって、少なくとも発光部を除く領
域において、外部の光学部品からの戻り光を乱反射させ
ることができる。
域において、外部の光学部品からの戻り光を乱反射させ
ることができる。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
しながら説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例における半導体レ
ーザチップの構成図である。図1において、図3および
図4の従来例と同一部分には同一番号を付し、説明を省
略する。すなわち本発明の特徴は前端面における半導体
基板1の結晶表面6が平坦でなく、凹凸が形成されて荒
れているので、戻り光が半導体基板1側に戻ってきて
も、結晶表面6において散乱され、光ピックアップの方
に再入射する光が減少し、ノイズの原因になることはな
い。また、従来例図4のように、エッチングにより、膜
厚を制御する必要もなく、高歩留が得られる。
ーザチップの構成図である。図1において、図3および
図4の従来例と同一部分には同一番号を付し、説明を省
略する。すなわち本発明の特徴は前端面における半導体
基板1の結晶表面6が平坦でなく、凹凸が形成されて荒
れているので、戻り光が半導体基板1側に戻ってきて
も、結晶表面6において散乱され、光ピックアップの方
に再入射する光が減少し、ノイズの原因になることはな
い。また、従来例図4のように、エッチングにより、膜
厚を制御する必要もなく、高歩留が得られる。
【0010】図2は本発明の一実施例における半導体レ
ーザ装置の製造工程図である。まず、図2(a)に示す
ように、発光部3の端面にアルミナ,窒化シリコン膜等
の誘電体膜4をスパッタ,EB蒸着等により、所定の反
射率になる膜厚にコーティングする。次に、レジスト7
等により、発光部3を含むエピタキシャル成長層2をマ
スキングし、図2(b)のように、例えば、アルミナの
場合、HF系のエッチャントで、半導体基板1の前端面
のアルミナ等の誘電体膜4を完全に除去する。さらに、
図2(c)のように、半導体基板1の前端面の結晶表面
6を硝酸水により荒す。最後にレジスト7を有機洗浄に
より、除去する。硝酸水は、半導体レーザ装置で使われ
るIII−V族半導体において、端面のへき開面ではないI
II族原子だけで構成される(111)A面を出す作用を
持っているため、結晶表面6を有効に荒すことができる
のである。具体的に、本実施例では、GaAs基板を、
硝酸:水=2:1のエッチャントで1分、荒すことによ
り、反射光の抑制を行なっている。この方法は、特に、
GaAs基板でなく、InP基板や、その他の基板を持
つ半導体レーザ装置に対しても有効である。また、後端
面は、通常、戻り光に対して影響しないので、本実施例
では、後端面側は、特に荒していないが、もちろん、後
方光の反射が問題となる場合には、前端面と同様に荒す
ことは可能である。本実施例では、後端面をアルミナと
アモルファスシリコンの2層コートとし、前面のアルミ
ナをHF系でエッチングするときに、後面のアモルファ
スシリコンがエッチングされないことを利用し、後面を
荒さないようにしている。
ーザ装置の製造工程図である。まず、図2(a)に示す
ように、発光部3の端面にアルミナ,窒化シリコン膜等
の誘電体膜4をスパッタ,EB蒸着等により、所定の反
射率になる膜厚にコーティングする。次に、レジスト7
等により、発光部3を含むエピタキシャル成長層2をマ
スキングし、図2(b)のように、例えば、アルミナの
場合、HF系のエッチャントで、半導体基板1の前端面
のアルミナ等の誘電体膜4を完全に除去する。さらに、
図2(c)のように、半導体基板1の前端面の結晶表面
6を硝酸水により荒す。最後にレジスト7を有機洗浄に
より、除去する。硝酸水は、半導体レーザ装置で使われ
るIII−V族半導体において、端面のへき開面ではないI
II族原子だけで構成される(111)A面を出す作用を
持っているため、結晶表面6を有効に荒すことができる
のである。具体的に、本実施例では、GaAs基板を、
硝酸:水=2:1のエッチャントで1分、荒すことによ
り、反射光の抑制を行なっている。この方法は、特に、
GaAs基板でなく、InP基板や、その他の基板を持
つ半導体レーザ装置に対しても有効である。また、後端
面は、通常、戻り光に対して影響しないので、本実施例
では、後端面側は、特に荒していないが、もちろん、後
方光の反射が問題となる場合には、前端面と同様に荒す
ことは可能である。本実施例では、後端面をアルミナと
アモルファスシリコンの2層コートとし、前面のアルミ
ナをHF系でエッチングするときに、後面のアモルファ
スシリコンがエッチングされないことを利用し、後面を
荒さないようにしている。
【0011】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
の半導体レーザ装置は、半導体レーザチップの前端面
の、少なくとも発光部を除いた結晶表面に凹凸が形成さ
れている構成によるので、半導体レーザチップに戻る光
を半導体基板側で散乱させ、戻り光の反射によるトラッ
キングノイズを完全に抑制し、製造工程においても、エ
ッチング量の厳密な制御が必要でなく、非常に高歩留と
なり、戻り光の反射を抑制した低雑音で、低コストの半
導体レーザ装置を提供できる。
の半導体レーザ装置は、半導体レーザチップの前端面
の、少なくとも発光部を除いた結晶表面に凹凸が形成さ
れている構成によるので、半導体レーザチップに戻る光
を半導体基板側で散乱させ、戻り光の反射によるトラッ
キングノイズを完全に抑制し、製造工程においても、エ
ッチング量の厳密な制御が必要でなく、非常に高歩留と
なり、戻り光の反射を抑制した低雑音で、低コストの半
導体レーザ装置を提供できる。
【図1】本発明の一実施例における半導体レーザ装置の
斜視図
斜視図
【図2】図1の半導体レーザ装置の製造工程図
【図3】従来の半導体レーザ装置の斜視図
【図4】従来の他の半導体レーザ装置の斜視図
1 半導体基板 2 エピタキシャル成長層 3 発光部 4 誘電体膜 5 電極 6 結晶表面 7 レジスト
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体レーザチップの前端面の、少なく
とも発光部を除いた結晶表面に凹凸が形成されているこ
とを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 半導体レーザチップの前端面の、少なく
とも発光部をマスキングする工程と、前記マスキングさ
れていない部分をエッチングにより、結晶表面が平坦で
なくなるまでエッチングする工程とを有することを特徴
とする半導体レーザ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27693292A JPH06132602A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27693292A JPH06132602A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06132602A true JPH06132602A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17576419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27693292A Pending JPH06132602A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 半導体レーザ装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06132602A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6678298B2 (en) | 2000-05-19 | 2004-01-13 | Sharp Kabushiki Kaisha | Semiconductor laser chip and optical pickup using the same |
JP2009164459A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Nichia Corp | 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法 |
WO2009139095A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | パナソニック株式会社 | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-10-15 JP JP27693292A patent/JPH06132602A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6678298B2 (en) | 2000-05-19 | 2004-01-13 | Sharp Kabushiki Kaisha | Semiconductor laser chip and optical pickup using the same |
JP2009164459A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Nichia Corp | 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法 |
WO2009139095A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | パナソニック株式会社 | 半導体レーザ装置及びその製造方法 |
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