JPH06132594A - 広帯域波長可変、90°位相整合ktp光パラメトリック発振器 - Google Patents
広帯域波長可変、90°位相整合ktp光パラメトリック発振器Info
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- JPH06132594A JPH06132594A JP8509492A JP8509492A JPH06132594A JP H06132594 A JPH06132594 A JP H06132594A JP 8509492 A JP8509492 A JP 8509492A JP 8509492 A JP8509492 A JP 8509492A JP H06132594 A JPH06132594 A JP H06132594A
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- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高効率かつ高出力で、しかもスペクトル幅が
狭い、近赤外及び中赤外領域で発振する広帯域波長可変
光パラメトリック発振器を提供する。 【構成】 励起光源2として、0.5〜0.95μmの範
囲内の波長でレーザ発振する可変波長レーザを用い、か
つ非線形光学素子3としてKTP結晶を用いる。そし
て、励起光源2の波長を変化させることにより、非線形
光学素子3自体の角度同調や温度同調を行うことなく、
1.0〜3.1μmの広帯域の波長でスペクトル幅の狭い
良質なコヒーレント光を高効率、高安定に発生すること
ができる。
狭い、近赤外及び中赤外領域で発振する広帯域波長可変
光パラメトリック発振器を提供する。 【構成】 励起光源2として、0.5〜0.95μmの範
囲内の波長でレーザ発振する可変波長レーザを用い、か
つ非線形光学素子3としてKTP結晶を用いる。そし
て、励起光源2の波長を変化させることにより、非線形
光学素子3自体の角度同調や温度同調を行うことなく、
1.0〜3.1μmの広帯域の波長でスペクトル幅の狭い
良質なコヒーレント光を高効率、高安定に発生すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光パラメトリック効
果により、1.0〜3.1μmの波長範囲で、スペクトル
幅が狭く、しかも可変周波数のコヒーレント光を出力す
るようにした広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光
パラメトリック発振器に関するものである。
果により、1.0〜3.1μmの波長範囲で、スペクトル
幅が狭く、しかも可変周波数のコヒーレント光を出力す
るようにした広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光
パラメトリック発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光パラメトリック効果に基づいて
非線形光学素子(結晶)にコヒーレントな励起光
(λp)を入射することにより、
非線形光学素子(結晶)にコヒーレントな励起光
(λp)を入射することにより、
【数1】 の関係を満足する波長の異なるコヒーレント光(λs及
びλi)を発生する光パラメトリック発振が知られてい
る。この発振器は、一般に励起光源と、この励起光源か
らの出射光で励起される非線形光学素子と、該非線形光
学素子の入射側及び出射側に配置された一対の反射鏡と
から概略構成されている。ところで、このような光パラ
メトリック発振器において広い波長範囲で可変周波数の
出力光を得るためには励起光の周波数が一定であるた
め、非線形光学素子を角度または温度同調する方法が知
られている。
びλi)を発生する光パラメトリック発振が知られてい
る。この発振器は、一般に励起光源と、この励起光源か
らの出射光で励起される非線形光学素子と、該非線形光
学素子の入射側及び出射側に配置された一対の反射鏡と
から概略構成されている。ところで、このような光パラ
メトリック発振器において広い波長範囲で可変周波数の
出力光を得るためには励起光の周波数が一定であるた
め、非線形光学素子を角度または温度同調する方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
赤外領域で発振する光パラメトリック発振器においては
以下に述べる不都合がある。
赤外領域で発振する光パラメトリック発振器においては
以下に述べる不都合がある。
【0004】非線形光学素子の温度同調は、励起光の内
部加熱及び非線形吸収により位相整合条件が破壊されや
すく高い変換効率と良質なビームを得ることは非常に困
難である。また角度同調は、ウォーク・オフ効果のため
角度位相条件が厳しく、出力光のスペクトル幅が必然的
に広がってくるという欠点があり、高い変換効率と良質
なビームは90゜位相整合と呼ばれるノンクリティカル
(noncritical)点以外では得られにくい。
部加熱及び非線形吸収により位相整合条件が破壊されや
すく高い変換効率と良質なビームを得ることは非常に困
難である。また角度同調は、ウォーク・オフ効果のため
角度位相条件が厳しく、出力光のスペクトル幅が必然的
に広がってくるという欠点があり、高い変換効率と良質
なビームは90゜位相整合と呼ばれるノンクリティカル
(noncritical)点以外では得られにくい。
【0005】本発明は、以上のような点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、高効率かつ高出力
で、しかもスペクトル幅が狭い、近赤外及び中赤外領域
で発振する広帯域波長可変光パラメトリック発振器を提
供することにある。
たもので、その目的とするところは、高効率かつ高出力
で、しかもスペクトル幅が狭い、近赤外及び中赤外領域
で発振する広帯域波長可変光パラメトリック発振器を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明における請求項
1記載の広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラ
メトリック発振器では、励起光源として、0.5〜0.9
5μmの範囲内の波長でレーザ発振する可変波長レーザ
を用い、非線形光学素子としてKTP結晶を用いたこと
を上記課題の解決手段とした。
1記載の広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラ
メトリック発振器では、励起光源として、0.5〜0.9
5μmの範囲内の波長でレーザ発振する可変波長レーザ
を用い、非線形光学素子としてKTP結晶を用いたこと
を上記課題の解決手段とした。
【0007】請求項2記載の広帯域波長可変、90゜位
相整合KTP光パラメトリック発振器においては、さら
に非線形光学素子の入射側に分散素子としてソリッド・
エタロンを配置したことを上記課題の解決手段とした。
相整合KTP光パラメトリック発振器においては、さら
に非線形光学素子の入射側に分散素子としてソリッド・
エタロンを配置したことを上記課題の解決手段とした。
【0008】請求項3記載の広帯域波長可変、90°位
相整合KTP光パラメトリック発振器においては、励起
光源として、0.5〜0.95μmでレーザ発振する色素
レーザあるいは0.7〜0.95μmでレーザ発振するT
i:Al2O3レーザを用いることを上記課題の解決手段と
した。
相整合KTP光パラメトリック発振器においては、励起
光源として、0.5〜0.95μmでレーザ発振する色素
レーザあるいは0.7〜0.95μmでレーザ発振するT
i:Al2O3レーザを用いることを上記課題の解決手段と
した。
【0009】
【作用】本発明の広帯域波長可変、90°位相整合KT
P光パラメトリック発振器においては、励起光源とし
て、0.5〜0.95μmの範囲内の波長でレーザ発振す
る可変波長レーザを用い、かつ非線形光学素子としてK
TP結晶を用いており、励起光源の波長を変えてやるこ
とでパラメトリック発振によるコヒーレント光の波長を
広範囲で変化させることができ、非線形光学素子として
のKTP結晶自体の角度同調または温度同調の必要は全
くない。
P光パラメトリック発振器においては、励起光源とし
て、0.5〜0.95μmの範囲内の波長でレーザ発振す
る可変波長レーザを用い、かつ非線形光学素子としてK
TP結晶を用いており、励起光源の波長を変えてやるこ
とでパラメトリック発振によるコヒーレント光の波長を
広範囲で変化させることができ、非線形光学素子として
のKTP結晶自体の角度同調または温度同調の必要は全
くない。
【0010】
【実施例】以下、実施例によって本発明の広帯域波長可
変、90゜位相整合KTP光パラメトリック発振器を詳
しく説明する。
変、90゜位相整合KTP光パラメトリック発振器を詳
しく説明する。
【0011】図1は、この発明における請求項1記載の
広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリッ
ク発振器の一実施例を示すもので、図1中の符号1は、
広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリッ
ク発振器(以下、KTP発振器と略称する)である。
広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリッ
ク発振器の一実施例を示すもので、図1中の符号1は、
広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリッ
ク発振器(以下、KTP発振器と略称する)である。
【0012】このKTP発振器1は、励起光源2と、こ
の励起光源2の光軸上に配置された非線形光学素子3
と、同じく励起光源2の光軸上で非線形光学素子3の入
射側及び出射側にそれぞれ配置された完全反射鏡4と部
分反射鏡5とから概略構成されている。
の励起光源2の光軸上に配置された非線形光学素子3
と、同じく励起光源2の光軸上で非線形光学素子3の入
射側及び出射側にそれぞれ配置された完全反射鏡4と部
分反射鏡5とから概略構成されている。
【0013】励起光源2には、0.5〜0.95μmでレ
ーザ発振する色素レーザや0.7〜0.95μmでレーザ
発振するTi:Al2O3レーザ等が用いられている。
ーザ発振する色素レーザや0.7〜0.95μmでレーザ
発振するTi:Al2O3レーザ等が用いられている。
【0014】また、この励起光源2は、非線形光学素子
3の入射側に配置された完全反射鏡4を介して非線形光
学素子3にその励起光を入射するものである。
3の入射側に配置された完全反射鏡4を介して非線形光
学素子3にその励起光を入射するものである。
【0015】非線形光学素子3には、タイプ−2(θ=
90゜,φ=0゜)にカットしたKTP(KTiOP
O4)結晶[ただし、θ,φはz(=c),x(=a)
軸から測定した極座標の角度部分“加藤 洌;1.06
4μm励起による3.2μmKTP光パラメトリック発
振”IEEE.J.Quantum Electronics,1991年5月
号]が用いられている。
90゜,φ=0゜)にカットしたKTP(KTiOP
O4)結晶[ただし、θ,φはz(=c),x(=a)
軸から測定した極座標の角度部分“加藤 洌;1.06
4μm励起による3.2μmKTP光パラメトリック発
振”IEEE.J.Quantum Electronics,1991年5月
号]が用いられている。
【0016】このKTP結晶は、その非線形光学定数
(d31,d32)が、 d32=(1.8±0.1)×d31=(3.4±0.4)pm/V (加藤 洌、上記論文)と小さいものの、位相整合許容
角が次式(3)で示されるように極めてゆるやかなもの
であり、しかも出射スペトルの位相整合スペトル幅も次
式(4)で示されるように非常に狭い。
(d31,d32)が、 d32=(1.8±0.1)×d31=(3.4±0.4)pm/V (加藤 洌、上記論文)と小さいものの、位相整合許容
角が次式(3)で示されるように極めてゆるやかなもの
であり、しかも出射スペトルの位相整合スペトル幅も次
式(4)で示されるように非常に狭い。
【数2】 また、励起光での破壊しきい値が12ns、10Hzで
約600MW/cm2と高く、潮解性がなく、しかも位
相整合条件が温度にほとんど無関係で、反射防止膜のコ
ートも簡単にできる結晶である。
約600MW/cm2と高く、潮解性がなく、しかも位
相整合条件が温度にほとんど無関係で、反射防止膜のコ
ートも簡単にできる結晶である。
【0017】非線形光学素子3の入射側に配置された完
全反射鏡4、及び非線形光学素子3の出射側に配置され
た部分反射鏡5は、ともに励起レーザ光の波長で高い透
過率を有し、完全反射鏡4はシグナル光(λs)あるい
はアイドラー光(λi)の一方の波長で高い反射率を有
するダイクロイック反射鏡で、部分反射鏡4はシグナル
またはアイドラー光のどちらか一方で80〜95%の反
射率を有するダイクロイック反射鏡からなるものであ
る。
全反射鏡4、及び非線形光学素子3の出射側に配置され
た部分反射鏡5は、ともに励起レーザ光の波長で高い透
過率を有し、完全反射鏡4はシグナル光(λs)あるい
はアイドラー光(λi)の一方の波長で高い反射率を有
するダイクロイック反射鏡で、部分反射鏡4はシグナル
またはアイドラー光のどちらか一方で80〜95%の反
射率を有するダイクロイック反射鏡からなるものであ
る。
【0018】このような構成のKTP発振器1により、
安定なコヒーレント光を得るには、単に励起光源2の発
振波長を変えればよく、非線形光学素子3を同調する必
要は全くない。
安定なコヒーレント光を得るには、単に励起光源2の発
振波長を変えればよく、非線形光学素子3を同調する必
要は全くない。
【0019】励起光は、図1中央矢印で示すように完全
反射鏡4を透過して非線形光学素子3に入射し、光パラ
メトリック効果により位相整合条件で定まったシグナル
光とアイドラー光とに変換され、さらに位相整合せず変
換されない一部の励起光とともに部分反射鏡5に至る。
反射鏡4を透過して非線形光学素子3に入射し、光パラ
メトリック効果により位相整合条件で定まったシグナル
光とアイドラー光とに変換され、さらに位相整合せず変
換されない一部の励起光とともに部分反射鏡5に至る。
【0020】そして、シグナル光あるいはアイドラー光
のどちらか一方は部分反射鏡5にて反射し、これにより
完全反射鏡4との間で単共振状態(singly resonant)
に置かれ、ついには部分反射鏡5を透過して発振する。
なお、このシステムでは励起光とシグナル光の偏光方向
は1.08μm以上では同じで、アイドラー光は両方の
ビームに直交している。
のどちらか一方は部分反射鏡5にて反射し、これにより
完全反射鏡4との間で単共振状態(singly resonant)
に置かれ、ついには部分反射鏡5を透過して発振する。
なお、このシステムでは励起光とシグナル光の偏光方向
は1.08μm以上では同じで、アイドラー光は両方の
ビームに直交している。
【0021】このようなKTP発振器1にあっては、非
線形光学素子として高性能のKTP結晶を使用している
ので、効率良く、しかもスペクトル幅が狭く、非常に安
定した出力の波長可変赤外コヒーレント光が得られる。
線形光学素子として高性能のKTP結晶を使用している
ので、効率良く、しかもスペクトル幅が狭く、非常に安
定した出力の波長可変赤外コヒーレント光が得られる。
【0022】図2は、この発明の請求項2記載の広帯域
波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリック発振
器(KTP発振器)の一実施例を示す図であって、図1
の構成に加えて、ソリッド・エタロン6を完全反射鏡4
と非線形光学素子3の中間に配置し、励起光源2の光軸
に垂直な状態から傾斜状態に変化させたりして、適宜同
調することにより、ライン幅をさらに狭帯化するもので
ある。
波長可変、90゜位相整合KTP光パラメトリック発振
器(KTP発振器)の一実施例を示す図であって、図1
の構成に加えて、ソリッド・エタロン6を完全反射鏡4
と非線形光学素子3の中間に配置し、励起光源2の光軸
に垂直な状態から傾斜状態に変化させたりして、適宜同
調することにより、ライン幅をさらに狭帯化するもので
ある。
【0023】(実験例1)図1に示したKTP発振器を
用い、励起光源として0.7〜0.95μmで発振する色
素レーザを用い、また非線形光学素子として、θ=90
゜、φ=0゜にカットした長さ1.5cmのKTP結晶
を用いて、励起光をチューニング(波長を変化させて同
調)したところ、図3のようにシグナル光として1.0
4〜1.38μm、アイドラー光として2.15〜3.0
9μmの範囲で波長可変コヒーレント光が得られた(加
藤 洌;“広帯域波長可変、90゜位相整合KTPパラ
メトリック発振”Opt.Letters,1992年2月1日)。
なお、図3中、点線は発明者の屈折率分散式(加藤
洌;IEEE J.Quantum Electronics,1991年5月
号)から計算した理論曲線、(イ)で指示したマーク
(測定点)は励起光源として、0.5〜0.95μmでレ
ーザ発振する色素レーザを用いた実験値、励起波長1.
064及び0.532μmの(ロ)で指示した黒マーク
はNd:YAGレーザの基本波及び第2高調波を励起光源
として用いた実験値である。
用い、励起光源として0.7〜0.95μmで発振する色
素レーザを用い、また非線形光学素子として、θ=90
゜、φ=0゜にカットした長さ1.5cmのKTP結晶
を用いて、励起光をチューニング(波長を変化させて同
調)したところ、図3のようにシグナル光として1.0
4〜1.38μm、アイドラー光として2.15〜3.0
9μmの範囲で波長可変コヒーレント光が得られた(加
藤 洌;“広帯域波長可変、90゜位相整合KTPパラ
メトリック発振”Opt.Letters,1992年2月1日)。
なお、図3中、点線は発明者の屈折率分散式(加藤
洌;IEEE J.Quantum Electronics,1991年5月
号)から計算した理論曲線、(イ)で指示したマーク
(測定点)は励起光源として、0.5〜0.95μmでレ
ーザ発振する色素レーザを用いた実験値、励起波長1.
064及び0.532μmの(ロ)で指示した黒マーク
はNd:YAGレーザの基本波及び第2高調波を励起光源
として用いた実験値である。
【0024】また、パルス幅10nsの色素レーザで測
定したところ、励起波長0.865μmでの発振しきい
値は約70MW/cm2(0.7J/cm2)であった。
しきい値の3倍の入力で最大内部エネルギー変換効率3
0%が得られた。外部エネルギー変換効率として1.2
36μmで16%、2.881μmで7%、平均出力は
10Hzで150mWであった。なお、シグナル光のス
ペクトル幅は約2Å、アイドラー光のスペクトル幅は非
共振のため広がっているとはいえ、2.885μmで1
5Å、2.145μmで10Åとなった。
定したところ、励起波長0.865μmでの発振しきい
値は約70MW/cm2(0.7J/cm2)であった。
しきい値の3倍の入力で最大内部エネルギー変換効率3
0%が得られた。外部エネルギー変換効率として1.2
36μmで16%、2.881μmで7%、平均出力は
10Hzで150mWであった。なお、シグナル光のス
ペクトル幅は約2Å、アイドラー光のスペクトル幅は非
共振のため広がっているとはいえ、2.885μmで1
5Å、2.145μmで10Åとなった。
【0025】(実験例2)実験例1で使用したKTP発
振器を用い、フィネスF=12のソリッド・エタロンを
配置した請求項2記載の構成で、出射光のスペクトル幅
を測定したところ、シグナル光1.236μmでスペト
ル幅0.1Å以下、アイドラー光2.881μmでスペク
トル幅1Å以下となった。
振器を用い、フィネスF=12のソリッド・エタロンを
配置した請求項2記載の構成で、出射光のスペクトル幅
を測定したところ、シグナル光1.236μmでスペト
ル幅0.1Å以下、アイドラー光2.881μmでスペク
トル幅1Å以下となった。
【0026】以上の結果より、フィネスF=12程度の
ソリッド・エタロンを配置すれば、得られる出力光のス
ペクトル幅が約1/20になることが確認された。
ソリッド・エタロンを配置すれば、得られる出力光のス
ペクトル幅が約1/20になることが確認された。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明における
請求項1の広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パ
ラメトリック発振器は、励起光源として、0.5〜0.9
5μmでレーザ発振する色素レーザあるいは0.7〜0.
95μmでレーザ発振するTi:Al2O3レーザ等の可変
波長レーザを用い、非線形光学素子として高性能のKT
P結晶を用いたものであるから、効率良く、しかも非常
に安定した高出力の波長可変赤外コヒーレント光を、結
晶の基礎吸収端の3.1μmまで得ることができる。
請求項1の広帯域波長可変、90゜位相整合KTP光パ
ラメトリック発振器は、励起光源として、0.5〜0.9
5μmでレーザ発振する色素レーザあるいは0.7〜0.
95μmでレーザ発振するTi:Al2O3レーザ等の可変
波長レーザを用い、非線形光学素子として高性能のKT
P結晶を用いたものであるから、効率良く、しかも非常
に安定した高出力の波長可変赤外コヒーレント光を、結
晶の基礎吸収端の3.1μmまで得ることができる。
【0028】また、請求項2の広帯域波長可変、90゜
位相整合KTP光パラメトリック発振器は、非線形光学
素子の入射側にエタロンを配置したものであるから、こ
の素子の同調作用により、得られた出力光のスペクトル
幅を0.1〜1Å程度に狭小化することができる。
位相整合KTP光パラメトリック発振器は、非線形光学
素子の入射側にエタロンを配置したものであるから、こ
の素子の同調作用により、得られた出力光のスペクトル
幅を0.1〜1Å程度に狭小化することができる。
【図1】本発明の請求項1に係る広帯域波長可変、90
°位相整合KTP光パラメトリック発振器の一実施例を
示す概略構成図である。
°位相整合KTP光パラメトリック発振器の一実施例を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の請求項2に係る広帯域波長可変、90
°位相整合KTP光パラメトリック発振器の一実施例を
示す概略構成図である。
°位相整合KTP光パラメトリック発振器の一実施例を
示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る広帯域波長可変、90°位相整合
KTP光パラメトリック発振器の同調曲線である。
KTP光パラメトリック発振器の同調曲線である。
1 広帯域波長可変、90°位相整合KTP光パラメト
リック発振器(KTP発振器) 2 励起光源 3 非線形光学素子(カット:θ=90゜,φ=0゜) 4 完全反射鏡 5 部分反射鏡 6 ソリッド・エタロン
リック発振器(KTP発振器) 2 励起光源 3 非線形光学素子(カット:θ=90゜,φ=0゜) 4 完全反射鏡 5 部分反射鏡 6 ソリッド・エタロン
Claims (3)
- 【請求項1】 励起光源と、この励起光源からの励起光
で励起される非線形光学素子と、該非線形光学素子の入
射側及び出射側に配置された反射手段とを具備してなる
光パラメトリック発振器において、 前記励起光源として、0.5〜0.95μmの範囲内の波
長でレーザ発振する可変波長レーザを用い、かつ前記非
線形光学素子としてKTP結晶を用い、前記励起光源の
波長を変化させることにより1.0〜3.1μmの範囲内
の波長で発振することを特徴とする広帯域波長可変、9
0°位相整合KTP光パラメトリック発振器。 - 【請求項2】 前記非線形光学素子の入射側に分散素子
としてソリッド・エタロンを用いてなる広帯域波長可
変、90゜位相整合KTP光パラメトリック発振器。 - 【請求項3】 前記励起光源が、0.5〜0.95μmで
レーザ発振する色素レーザ又は0.7〜0.95μmでレ
ーザ発振するTi:Al2O3レーザである請求項1又は2
記載の広帯域波長可変、90°位相整合KTP光パラメ
トリック発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8509492A JPH06132594A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 広帯域波長可変、90°位相整合ktp光パラメトリック発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8509492A JPH06132594A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 広帯域波長可変、90°位相整合ktp光パラメトリック発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06132594A true JPH06132594A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=13849023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8509492A Pending JPH06132594A (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 広帯域波長可変、90°位相整合ktp光パラメトリック発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06132594A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010204507A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Nippon Signal Co Ltd:The | 光パラメトリック発振器 |
CN103944049A (zh) * | 2014-03-26 | 2014-07-23 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 一种小型化三腔镜环形腔中红外光参量振荡器 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01147881A (ja) * | 1987-10-30 | 1989-06-09 | Max Planck Ges Foerderung Wissenschaft Ev | モードロックされたレーザ |
JPH02214180A (ja) * | 1989-02-14 | 1990-08-27 | Hamamatsu Photonics Kk | コヒーレント光源 |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP8509492A patent/JPH06132594A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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