JPH06131987A - カラー受像管 - Google Patents

カラー受像管

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JPH06131987A
JPH06131987A JP28038292A JP28038292A JPH06131987A JP H06131987 A JPH06131987 A JP H06131987A JP 28038292 A JP28038292 A JP 28038292A JP 28038292 A JP28038292 A JP 28038292A JP H06131987 A JPH06131987 A JP H06131987A
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JP
Japan
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screen
phosphor screen
magnetic field
image
phosphor
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Application number
JP28038292A
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English (en)
Inventor
Kumio Fukuda
久美雄 福田
Eiji Kanbara
英治 蒲原
Jiro Shimokawabe
慈郎 下河辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 画像表示面19が曲面からなるパネル10の内面
に3色蛍光体層からなる長方形状の蛍光体スクリーン12
が形成され、電子銃から放出される電子ビームを偏向ヨ
ークの発生する磁界により偏向しかつ蛍光体スクリーン
に対向して配置された色選別電極13により選別して蛍光
体スクリーンを水平、垂直走査することによりこの蛍光
体スクリーン上に長方形状の画面を得るカラー受像管に
おいて、蛍光体スクリーンの少なくとも長辺22をピンク
ッション形状とした。 【効果】 視野角の広がりおよび臨場感のある画像が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管に係
り、特に蛍光体スクリーン上に得られる画像表示特性を
良好にしたカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、パネルおよびフ
ァンネルからなる真空外囲器を有し、そのパネルの内面
に3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーンが形成され、
ファンネルのネック内に配設された電子銃から放出され
る電子ビームをファンネルの外側に装着された偏向ヨー
クの発生する磁界により偏向し、かつ蛍光体スクリーン
に対向して、パネルの内側に配置された色選別電極によ
り選別して、上記蛍光体スクリーンを水平、垂直走査す
ることにより、画像を再生する構造に形成されている。
【0003】上記パネルの蛍光体スクリーンの形成され
る画像表示面としては、再生される画像の見易さおよび
外光反射の低減上、平面が望ましく、最近はかなり平面
に近い曲面形状のものが実用化されている。しかしこの
パネルは、外囲器の一部として、管製造後、真空外囲器
に加わる大気圧に耐える強度が必要であるため、現状で
はその画像表示面を完全な平面にすることができず、管
軸と直交する水平軸および垂直軸方向に湾曲した曲面と
なっている。また一部のカラー受像管については、その
画像表示面を水平軸方向のみに湾曲した円筒状面とした
ものがあるが、このように画像表示面を円筒状面とし
も、画像の見易さや外光反射の低減に対しては、これを
完全に解消することはできない。
【0004】なお、色選別電極としては、多数の電子ビ
ーム通過孔の形成された薄い金属板からなるシャドウマ
スクあるいはシャドウグリル、および規則的に並列する
多数のワイヤーからなるものがある。
【0005】ところで、従来、画像表示面が曲面からな
るパネルの内面に形成される蛍光体スクリーンは、図1
0に示すように、管軸と直交するx−y平面に対する投
影像1 が長方形となる形状に形成されている。そのた
め、電子ビームの走査によりこの蛍光体スクリーン上に
描かれる画像の表示領域、すなわち画面2 は、かなり離
れた位置からの観測に対しては、歪のないほぼ長方形に
見えるが、あまり離れていない位置からの観測に対して
は、図11に示すように、各辺の中央部が外側に膨らん
だバレル形状に歪んで見える。
【0006】すなわち、図12に示すように、管軸を
z、管軸と直交する水平軸をx、垂直軸をyとし、蛍光
体スクリーン3 の水平方向長さをH、垂直方向長さを
V、蛍光体スクリーン1 の垂直軸端をa、水平軸端を
b、対角軸端をcとし、対角軸端cのz座標を、z=0
に設定すると、各点の座標は、 a(0,V/2,zV ) b(H/2,0,zH ) c(H/2,V/2,0) となる。zV ,zH は、それぞれパネル内面が曲面であ
ることによるa点、b点のz座標である。
【0007】そこで、観測者の目の位置をO(0,0,
L)とし、z=0を通るx−y平面に対するa点、b点
におけるパネルの膨らみ量をそれぞれ dy, dxとする
と、観測者には、a点、b点は、それぞれz=0を通る
x−y平面上の a′(0,V/2+ dy,zV ) b′(H/2+ dx ,0,zH ) の位置に見える。そのため、画面形状は、バレル形状に
歪んで見えるようになる。
【0008】ここで、パネル曲面による画面2 の上下辺
および左右辺の歪率RVa,RHaを、 RVa(%)=(2 dy/V)×100 RHa(%)=(2 dx/H)×100 とすると、各歪率RVa,RHaは、数1、数2で表され
る。
【0009】
【数1】
【数2】 またパネルから観測者の目の位置までの距離Lは、蛍光
体スクリーン3 に対する走査線の数が525本のNTS
C方式の場合、一般的に蛍光体スクリーン3 (または画
面)の垂直軸方向径の約7倍が最適とされているため、
【数3】 とする。走査線の数が625本のPAL方式やSECA
M方式の場合もNTSC方式の場合とほぼ同様であるの
で、
【数4】 としてよい。
【0010】一例として、現行のNTSC方式の34イ
ンチ、アスペクト比が4:3のカラー受像管(東芝製)
において、 L=7×V とした場合、上記パネル曲面による画面の歪率RVa,R
Haは、 RVa=1.00% RHa=0.60% となる。
【0011】このようにパネル3 の内面が曲面であるた
めに生ずる画面形状の歪は、画面2の左右辺(短辺)よ
りも上下辺(長辺)の方が大きく、特に目立つようにな
る。
【0012】なお、最近開発されつつある画面のアスペ
クト比が16:9と横長のワイドスクリーン画像を再生
するカラー受像管、さらに走査線の数が1125本また
は1150本の高品位画像を再生するカラー受像管も、
上記従来のNTSC方式のカラー受像管と同様にパネル
曲面による画面形状の歪を生ずるが、アスペクト比およ
び走査線数の相違により、画面形状の歪の様子は異な
る。
【0013】すなわち、アスペクト比が16:9と横長
の画像を再生するカラー受像管の場合は、画面の上下辺
の長さが左右辺の長さよりも長くなること、およびパネ
ル内面の上下辺上の曲率が左右辺上の曲率よりも小さく
なることから、より上下辺での画面形状の歪が左右辺で
の画面形状の歪よりも目立つようになる。そして高品位
TV放送では、走査線が1000本以上と増加するた
め、パネルから観測者の目の位置までの距離Lは、蛍光
体スクリーンの垂直方向径の約3倍
【数5】 が最適とされている。そのため、観測者は、従来のNT
SC方式の場合よりも、カラー受像管に近づくことにな
り、パネル曲面による画面形状の歪は、より増大する。
【0014】一例として、32インチ、アスペクト比が
16:9の高品位画像を再生するカラー受像管(東芝
製)において、 L=3×V とした場合、パネル曲面による画面の上下辺および左右
辺の歪率RVa,RHaは、 RVa=2.25% RHa=0.93% となる。
【0015】このようにアスペクト比が16:9のカラ
ー受像管では、従来のNTSC方式のカラー受像管より
も、パネル曲面による画面形状の歪が大きくなり、特に
上下辺の形状歪が大きく、目立つようになる。
【0016】さらに、従来のカラー受像管のパネル3
は、画像表示面の中央部が外方に膨らんでいるため、観
測者には、仮に画面2 が長方形に見えても、画面中央部
の画像の方が周辺部の画像よりも強調されて見える。そ
のため、周辺部の画像による視野角の広がりおよび画像
の臨場感が低下する。この周辺部の画像による視野角の
広がりおよび画像の臨場感が低下は、特にアスペクト比
が16:9のワイドスクリーンの場合に大きく感ぜられ
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
カラー受像管は、画像表示面が曲面からなるパネルの内
面に長方形状の蛍光体スクリーンが形成されているた
め、観測者には、特にこの蛍光体スクリーン上に形成さ
れる長方形画面の上下辺がバレル形に歪んで見える。ま
た画像表示面の中央部が外方に膨らんでいるため、画面
中央部の画像の方が周辺部の画像よりも強調されて見
え、周辺部の画像による視野角の広がりおよび画像の臨
場感が低下するという問題がある。しかしこのパネルの
画像表示面の曲面形状は、真空外囲器に加わる大気圧に
耐える強度が必要なため、現状ではこれを完全に平面に
することは不可能である。
【0018】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、パネルの画像表示面が曲面であっても、画
面がバレル形に歪んで見えることがなく、しかも画面周
辺部の画像が強調されて見え、周辺部の画像による視野
角の広がりおよび画像の臨場感の低下が感じられない良
好な画像表示特性を備えるカラー受像管を構成すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】画像表示面が曲面からな
るパネルの内面に3色蛍光体層からなる長方形状の蛍光
体スクリーンが形成され、電子銃から放出される電子ビ
ームを偏向ヨークの発生する磁界により偏向しかつ蛍光
体スクリーンに対向して配置された色選別電極により選
別して蛍光体スクリーンを水平、垂直走査することによ
りこの蛍光体スクリーン上にほぼ長方形状の画面を形成
するカラー受像管において、蛍光体スクリーンの少なく
とも長辺をピンクッション形状とした。
【0020】
【作用】上記のように、長方形状の蛍光体スクリーンの
少なくとも長辺をピンクッション形状とすると、従来画
像表示面が曲面からなるためにバレル型に歪んで見えた
画面の歪をなくすことができる。さらに画面周辺部の画
像が強調されて見えるようになるため、従来のカラー受
像管よりも視野角の広がりおよび臨場感のある画像を再
現するようになる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0022】図1にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、パネル10およびこのパネル
10に一体に接合されたファンネル11からなる真空外囲器
を有し、そのパネル10の内面に、青、緑、赤に発光する
ドット状またはストライプ状の3色蛍光体層からなる蛍
光体スクリーン12が形成され、この蛍光体スクリーン12
に対向して、その内側にシャドウマスク13が配置されて
いる。またファンネル11のネック14内に、3電子ビーム
15B ,15G ,15R を放出する電子銃16が配設されてい
る。そして、この電子銃16から放出される3電子ビーム
15B ,15G ,15Rをファンネル11の外側に装着された偏
向ヨーク17の発生する磁界により偏向し、上記シャドウ
マスク13を介して蛍光体スクリーン12を水平、垂直走査
することにより、カラー画像を再生する構造に形成され
ている。
【0023】上記パネル10は、蛍光体スクリーン12の形
成されている画像表示面19が内外面ともに曲面からな
り、この画像表示面19の周辺部にスカート部20が設けら
れた形状に形成されている。その画像表示面19の曲面
は、管軸(z軸)と直交する水平軸方向(x軸方向)、
垂直軸方向(y軸方向)の4次のべき乗の多項式で表さ
れ、この多項式の各項の係数を適宜設定することによ
り、真空外囲器の大気圧強度、外光反射、シャドウマス
ク13の熱膨張による色ずれなどの特性を満足する平面に
近い曲面に設定されている。
【0024】そしてこのパネル10の内面に形成された蛍
光体スクリーン12は、図1(b)に示したように、ほぼ
長方形状をなし、その水平軸方向両端の短辺21(左右
辺)はほぼ直線であるが、垂直軸方向両端の長辺22(上
下辺)は、中央部が凹んだピンクッション形状となって
いる。
【0025】またこの蛍光体スクリーン12と対向するシ
ャドウマスク13の多数の電子ビーム通過孔の形成されて
いる有効面も、パネル10の曲面と同様に4次のべき乗の
多項式で表される曲面のほぼ長方形状に形成され、上記
蛍光体スクリーン12と同様に水平軸方向両端の短辺はほ
ぼ直線であるが、垂直軸方向両端の長辺は、中央部が凹
んだピンクッション形状となっている。
【0026】一般にカラー受像管の蛍光体スクリーン
は、シャドウマスクを露光マスクとして写真印刷法より
形成されており、上記蛍光体スクリーン12も、上記シャ
ドウマスク13を用いて写真印刷法より形成される。その
シャドウマスク13は、写真印刷蝕刻法より製作される。
すなわち、シャドウマスク13は、金属薄板からなるシャ
ドウマスク素材の両面に感光膜を形成し、この両面に感
光膜に、シャドウマスク13の有効面に対応する長方形状
に枠取りされ、その内側にシャドウマスク13の多数の電
子ビーム通過孔に対応するパターンの形成された一対の
ネガ原版を密着して、このネガ原版のパターンを焼付け
たのち、現像、エッチングし、その後所定の曲面に成形
するこにより製作される。蛍光体スクリーン12は、上記
パネル10の内面に蛍光体と感光剤を主成分とする蛍光体
スラリ層を塗布形成し、上記のように製作されたシャド
ウマスク13を介して露光し、そのシャドウマスク13の電
子ビーム通過孔のパターンに対応するパターンを焼付け
たのち、現像することにより蛍光体層を形成し、この蛍
光体層の形成を3色蛍光体層について繰返すことにより
形成される。
【0027】このような蛍光体スクリーン12を水平、垂
直走査することにより得られる画面の形状を、図2に示
すように、蛍光体スクリーンと同じピンクッション形状
の画面24とするため、この例のカラー受像管では、偏向
ヨークの発生する水平、垂直偏向磁界を、図3に示すよ
うにしている。
【0028】すなわち、垂直偏向磁界については、同
(a)に示すように、破線で示した従来の磁界分布25V
とほとんど同じにし、電子銃側から蛍光体スクリーン側
にかけて、バレル形−弱いピンクッション形の磁界分布
26V としている。これに対し、水平偏向磁界について
は、破線で示した従来の磁界分布25H と同様に電子銃側
から蛍光体スクリーン側にかけて、バレル形−ピンクッ
ション形の磁界分布としているが、その蛍光体スクリー
ン側のピンクッション形の磁界分布を異ならしめ、バレ
ル形−やや強いピンクッション形−弱いピンクッション
形の磁界分布26H として、積極的に偏向歪を発生する磁
界分布としている。すなわち、電子銃から放出される3
電子ビームを画面全面で集中するようにするとともに、
画面の上下辺(長辺)がピンクッション形状に歪むよう
に、3電子ビームの非点収差と形状歪を最適化する磁界
分布としている。
【0029】つまり、非点収差、形状歪は、ともに主と
して蛍光体スクリーン側の磁界の影響を受けるが、この
磁界の影響は、非点収差よりも形状歪の方が強く受け
る。そのため、非点収差を従来と同様にして、形状歪を
ピンクッション形状にするため、偏向磁界の蛍光体スク
リーンに最も近い部分のピンクッション形磁界を弱め
て、ピンクッション形状の形状歪を生じさせ(偏向磁界
をバレル方向に変化させると、ピンクッション傾向とな
る)、このピンクッション形磁界の変化による非点収差
の変化を補正するため、中心部(蛍光体スクリーン側の
磁界の内側)のピンクッション形磁界を強めている。
【0030】なお、垂直偏向磁界を従来とほぼ同じにし
た理由は、画面の上下辺の形状歪は、主として水平偏向
磁界の影響を受け、垂直偏向磁界の影響は、あまり受け
ないからである。
【0031】上記偏向磁界を得るため、偏向ヨーク17の
水平偏向コイルの巻線分布は図4(a)に示すようにな
っている。すなわち、同(b)に示したように、従来の
偏向ヨーク17b の水平偏向コイル28b は、蛍光体スクリ
ーン側の巻線29b の平均巻線角度θが約15°である
が、この例のカラー受像管の偏向ヨーク17の水平偏向コ
イル28a では、巻線29a の平均巻線角度θが約20°と
なっている。それにより蛍光体スクリーン側のピンクッ
ション形磁界を弱め、画面の上下辺をピンクッション形
状としている。
【0032】この画面の上下の長辺をピンクッション形
状とする画面歪の大きさは、図5に示すように、蛍光体
スクリーン上に形成される画面の管軸と直交するx−y
平面への投影像30の上下辺の長さをHd 、左右辺(短
辺)の長さをVd として、この上下辺および左右辺の長
さをそれぞれHd 、Vd とする長方形状31に対する垂直
軸方向の歪量を dV、水平軸方向の歪量を dHとし、画
面の上下辺の歪率をRVb、左右辺(短辺)の歪率をRHb
とし、 RVb(%)=(2 dy /Vd )×100 RHb(%)=(2 dx /Hd )×100 とした場合、その画面の上下辺の歪率RVbが前記パネル
の上下辺の歪率RVaに対して、 RVb≧RVa にするとよい。
【0033】具体的には、画面のアスペクト比が4:3
のカラー受像管については、 RVb=2〜20% 画面のアスペクト比が16:9の横長のカラー受像管に
ついては、 RVb=2〜50% とするとよい。
【0034】上記のように画像表示面19が曲面からなる
パネル10の内面にピンクッション形状の蛍光体スクリー
ン12を形成し、この蛍光体スクリーン12上に対応するピ
ンクッション形状の画面が得られるように構成すると、
画面周辺部の画像が強調されて見えるようになり、従来
のカラー受像管にくらべて、視野角の広がりおよび臨場
感のある画像を表示することができる。しかも図6
(b)に示すように、単に長方形状の蛍光体スクリーン
1に偏向歪をもつ画像24を表示する場合には、蛍光体ス
クリーン1の対角部に画像の表示されない映像欠落部35
ができるが、同(a)に示すように蛍光体スクリーン12
をピンクッション形状とするとともに、画面24も対応す
るピンクッション形状とすると、映像欠落部を生じない
ようにすることができ、特に画面のアスペクト比が1
6:9の横長の場合、迫力および臨場感のある画像を鑑
賞することができる。
【0035】つぎに他の実施例について説明する。
【0036】上記実施例では、画像表示面が曲面からな
るパネルの内面に上下の長辺のみがピンクッション形状
をなす蛍光体スクリーンを形成し、この蛍光体スクリー
ン上に同様のピンクッション形状の画面を形成するカラ
ー受像管について説明したが、図7に示すように、画像
表示面19が曲面からなるパネル10の内面に上下の長辺お
よび左右の短辺がともにピンクッション形状をなす蛍光
体スクリーン12を形成し、この蛍光体スクリーン12上
に、図8に示すように、上下左右ともに同じピンクッシ
ョン形状の画面24を形成する構造にしてもよい。
【0037】このような蛍光体スクリーン12は、前記実
施例と同様に写真印刷蝕刻法によりその蛍光体スクリー
ン12と対応する形状のシャドウマスクを製作し、このシ
ャドウマスクを用いて、写真印刷法により形成すること
ができる。
【0038】また上記のように画面24を蛍光体スクリー
ン12と同じ形状とするためは、水平偏向磁界を前記実施
例と同じ磁界分布としなければならないが、さらに垂直
偏向磁界を図9に示すようにする必要がある。すなわ
ち、破線で示す従来の磁界分布25V に対して、電子銃側
をバレル形、蛍光体スクリーン側を弱いピンクッション
形またはバレル形として、中央部がバレル形となる磁界
分布26V とする必要がある。
【0039】このような磁界分布26V は、前記実施例に
おける水平偏向コイルのように垂直偏向コイルの巻線分
布を調整することでも得られるが、偏向ヨークの蛍光体
スクリーン側に磁性片または永久磁石を配置して、水平
偏向磁界とともに垂直偏向磁界の蛍光体スクリーン側を
バレル形に変化させることでも得られる。
【0040】上記のようにして得られる画面24の上下辺
および左右辺の歪率RVb,RHbは、画面のアスペクト比
が4:3のカラー受像管については、 RVb=2〜20% RHb=2〜20% アスペクト比が16:9のカラー受像管については、 RVb=2〜50% RHb=2〜50% とするとよい。
【0041】このように画像表示面19が曲面からなるパ
ネル10の内面にピンクッション形状の蛍光体スクリーン
12を形成し、この蛍光体スクリーン12に対応するピンク
ッション形状の画面を形成するように構成すると、画面
周辺部の画像が強調されて見えるようになり、前記実施
例と同様に視野角の広がりおよび臨場感のある画像を表
示することができる。
【0042】なお、上記実施例では、偏向ヨークの発生
する偏向磁界の磁界分布を調整して、画面の形状をピン
クッション形状としたが、このような画面形状は、偏向
ヨークの発生する主磁界をほぼ斉一磁界として、既知の
ダイナミックコンバーゼンス手段によりコンバーゼンス
が得られるようにしてもよい。すなわち、この場合も、
蛍光体スクリーン上に形成される画面がピンクッション
形状となるので、蛍光体スクリーンの形状と一致させる
が可能である。しかも偏向磁界が斉一磁界であるため、
偏向による電子ビームの歪がなくなり、画面全域でのフ
ォーカスを良好にして、解像度を向上させることができ
る。
【0043】
【発明の効果】画像表示面が曲面からなるパネルの内面
に3色蛍光体層からなる長方形状の蛍光体スクリーンが
形成され、電子銃から放出される電子ビームを偏向ヨー
クの発生する磁界により偏向しかつ蛍光体スクリーンに
対向して配置された色選別電極により選別して蛍光体ス
クリーンを水平、垂直走査することにより、蛍光体スク
リーン上に長方形状の画面を形成するカラー受像管にお
いて、その蛍光体スクリーンの少なくとも長辺をピンク
ッション形状とすると、従来パネルの画像表示面が曲面
からなるために、バレル型に歪んで見えた画面の歪をな
くすことができる。さらに画面周辺部の画像が強調され
て見えるようになるため、従来のカラー受像管よりも視
野角の広がりおよび臨場感のある画像が得られ、特に大
画面テレビ、ワイドスクリーン用カラー受像管、高品位
テレビ用カラー受像管などに適用して大きな効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例であるカラー
受像管の全体の構成を示す図、図1(b)はそのパネル
および内面に形成された蛍光体スクリーンの形状を示す
図である。
【図2】その蛍光体スクリーン上に得られる画面の形状
を示す図である。
【図3】図3(a)は偏向ヨークの発生する垂直偏向磁
界の磁界分布を示す図、図3(b)は水平偏向磁界の磁
界分布を示す図である。
【図4】図4(a)はその偏向ヨークの水平偏向コイル
の巻線分布を説明するための図、図4(b)は比較のた
めに示した従来の水平偏向コイルの巻線分布を説明する
ための図である。
【図5】画面の歪率を説明するための図である。
【図6】図6(a)および(b)はそれぞれ上記カラー
受像管の効果を説明するための図である。
【図7】この発明の他の実施例のパネルおよびその内面
に形成された蛍光体スクリーンの形状を示す図である。
【図8】その蛍光体スクリーン上に得られる画面の形状
を示す図である。
【図9】上記他の実施例における偏向ヨークの発生する
垂直偏向磁界の磁界分布を示す図である。
【図10】従来のカラー受像管の蛍光体スクリーンの形
状を示す図である。
【図11】従来のカラー受像管の蛍光体スクリーン上に
得られる画面の形状を示す図である。
【図12】図12(a)および(b)はそれぞれ上記従
来のカラー受像管の画面形状を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10…パネル 12…蛍光体スクリーン 13…シャドウマスク 16…電子銃 17…偏向ヨーク 19…画像表示面 21…左右辺(短辺) 22…上下辺(長辺) 24…画面 28a …水平偏向コイル 29a …巻線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像表示面が曲面からなるパネルの内面
    に3色蛍光体層からなる長方形状の蛍光体スクリーンが
    形成され、電子銃から放出される電子ビームを偏向ヨー
    クの発生する磁界により偏向しかつ上記蛍光体スクリー
    ンに対向して配置された色選別電極により選別して上記
    蛍光体スクリーンを水平、垂直走査することによりこの
    蛍光体スクリーン上にほぼ長方形状の画面を形成するカ
    ラー受像管において、 上記蛍光体スクリーンの少なくとも長辺をピンクッショ
    ン形状としたことを特徴とするカラー受像管。
JP28038292A 1992-10-20 1992-10-20 カラー受像管 Pending JPH06131987A (ja)

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