JPH0613132U - マイクロ波プラズマcvd装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマcvd装置Info
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- JPH0613132U JPH0613132U JP3123292U JP3123292U JPH0613132U JP H0613132 U JPH0613132 U JP H0613132U JP 3123292 U JP3123292 U JP 3123292U JP 3123292 U JP3123292 U JP 3123292U JP H0613132 U JPH0613132 U JP H0613132U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】従来のマイクロ波プラズマCVD装置では、C
VD処理により基板等の表面に薄膜を形成させた場合、
処理終了時の冷却過程で膜の割れや剥がれが発生すると
いう問題があった。基板等が徐々に、しかもむらなく冷
却できるようにし、この問題を効果的に解消したプラズ
マCVD装置を提供する。 【構成】反応管内に置かれた被処理物体の温度を外部よ
り検知する非接触温度センサ、同センサの出力によりマ
イクロ波発生器の出力を調整する出力調整器、反応管内
の圧力を制御するための自動圧力制御機構、同制御機構
の圧力設定値をマイクロ波出力に対応して調整する圧力
調整器等を備えたものにした。
VD処理により基板等の表面に薄膜を形成させた場合、
処理終了時の冷却過程で膜の割れや剥がれが発生すると
いう問題があった。基板等が徐々に、しかもむらなく冷
却できるようにし、この問題を効果的に解消したプラズ
マCVD装置を提供する。 【構成】反応管内に置かれた被処理物体の温度を外部よ
り検知する非接触温度センサ、同センサの出力によりマ
イクロ波発生器の出力を調整する出力調整器、反応管内
の圧力を制御するための自動圧力制御機構、同制御機構
の圧力設定値をマイクロ波出力に対応して調整する圧力
調整器等を備えたものにした。
Description
【0001】
本発明は、エレクトロニクス、化学工業等の分野において、低圧の反応ガスを プラズマ化し、これを固体表面に接触させ、ダイヤモンド等の薄膜をその表面に 析出させるマイクロ波プラズマCVD装置に関し、特に反応終了後の基板冷却時 に生じる薄膜の亀裂、剥離を効果的に防止できるマイクロ波プラズマCVD装置 に関する。
【0002】
従来、上記マイクロ波プラズマCVD装置として、図4に示すものが用いられ ている。以下、図中における同一符号は、同一又は相当するものを示す。
【0003】 同図において、マイクロ波発振器1により発生したマイクロ波は、アイソレー タ2、パワーモニタ3、スリースタブ・チューナ4等の整合用又は監視用の導波 管系を通過後、導波管型のアプリケータ5に到達する。
【0004】 アプリケータ5の筐体内には、反応管としての石英管6が導波管部を上下に貫 くように挿入されており、その下部に連結して真空室10が設けられている。石 英管6内の導波管との交差部分には管軸を中心に回転でき、同管軸に沿って上下 に位置調整できる基板保持台8が設けられている。9はその交差部分に定在波を 発生させるための可変短絡器である。基板保持台8には、その表面に薄膜等を生 成すべき母材としての基板7が載置される。真空室10は、真空弁12および自 動圧力調整弁13を介して接続された排気ポンプ14により排気される。プラズ マに用いる反応ガスは、反応ガス調合器15で調合され、石英管6上部のキャッ プ部より注入される。
【0005】 真空室10には反応室内の圧力を検知するためのダイアフラム型等の圧力計1 1が設けられており、上記自動圧力調整弁13と共に自動圧力制御機構を形成し ている。すなわち、自動圧力調整弁13は圧力計11の検出出力により制御され るよう構成されており、反応管内の圧力は自動圧力調整弁の開閉により自動的に 設定値に保たれる。
【0006】 上記のようにして、反応ガスおよびマイクロ波が導入されることにより、石英 管6内の導波管との交差部分にプラズマが発生する。このプラズマにより、基板 7の表面に反応生成物が析出し、生成物による薄膜が得られる。例えば反応ガス としてメタンガス等を用いることにより、ダイヤモンドの薄膜を得ることができ る。
【0007】
しかしながら、上記のような従来のマイクロ波プラズマCVD装置においては 、次のような問題点があった。
【0008】 (1) このような装置においては、基板7の加熱源はプラズマのみであるた め、所定の生成時間の経過後マイクロ波出力を切ると、プラズマの消滅と共に、 基板は急激に冷却される。そのため、基板と析出した薄膜との膨張率の違いより 膜の割れや剥がれが発生することが多い。
【0009】 (2) 上記のような急激な冷却を避けるためには、マイクロ波出力を徐々に 下げていけばよいが、それに伴ってプラズマの大きさも縮まるため、基板内には プラズマと接触しない所が生じて、加熱むらが発生する。このような加熱むらは 、基板保持台8の回転によっても平均化できないので、温度むらを生じることに なり、上述と同様、膜の割れや剥がれを招来する。
【0010】 (3) 補助の加熱源として基板保持台8にヒータを組み込んだものにすると 、ヒータ線がマイクロ波電界を乱す原因となり、またヒータ線を通じての外部へ の電波漏洩の問題も生じる。
【0011】 本考案は、上記問題点を解消し、基板等の被処理物体の温度を、プラズマ処理 時の高温から室温付近までゆっくり、かつ温度むらなく冷却でき、薄膜等の生成 物の割れや剥がれを防止できるマイクロ波プラズマCVD装置を提供しようとす るものである。
【0012】
上述のマイクロ波プラズマCVD装置において、本考案は被処理物体の温度を 反応管外より検知する非接触温度センサ、該非接触温度センサの出力によりマイ クロ波発生器の出力を調整する出力調整器、反応管内の圧力を制御するための自 動圧力制御機構、およひ該自動圧力制御機構の圧力設定値をマイクロ波出力に対 応して調整する圧力調整器を備えたものにした。
【0013】
図1に、本考案のマイクロ波プラズマCVD装置の一実施例の構成図、図2に 同実施例における基板温度の動作説明図を示す。図1において、16は赤外線温 度計、17は出力調整器、18は圧力調整器であり、その他のものは上述した従 来例、図4のものと同等である。
【0014】 被処理基板7の温度は、石英管6のキャップに設けた覗き窓を通して、赤外線 温度計16により非接触にて測定され、その検出出力は出力調整器17に導かれ る。
【0015】 出力調整器17は、プラズマ処理終了後、マイクロ波出力は時間と共に漸減す るように設定されるが、その出力漸減の速度が赤外線温度計16の検出出力によ り自動制御され、その制御の結果、基板温度が設定した温度傾斜で低下して行く ようにブログラムされる。すなわち、例えば基板温度の低下速度が設定値より大 きい時は、マイクロ波出力値がよりゆっくりと低下し、設定した温度傾斜で基板 温度が下がって行くように補正される。
【0016】 図2は上記制御における基板温度の変化の様子を示したものである。同図にお いて、t1およびt2はそれぞれプラズマ処理終了・マイクロ波出力下降開始時 点およびマイクロ波出力停止時点を示す。図中、実線は本実施例の場合、破線は 従来例のようにプラズマ処理終了・即マイクロ波停止の場合を示す。
【0017】 プラズマ処理時の基板温度Ta(例えば800〜900℃)から、放置冷却し ても亀裂、剥離のおそれのない温度として設定した温度、Tb(例えば約150 ℃)まで出力調整器17に設定したプログラムに従って徐々に冷却され、t2以 降は周囲温度Tcに向かって自然冷却される。同図、破線で示したように、従来 例の動作では、冷却時の温度変化は、冷却初期に特に急峻であり、上述のトラブ ルの原因となるが、本考案のように出力調整器を利用することにより安全な温度 傾斜での冷却が容易となり、問題点が解消される。
【0018】 一方、圧力調整器18には、圧力計11の検出出力と共に、投入マイクロ波電 力に対応するものとしてパワーモニタ3の検出出力が入力される。同圧力調整器 は、上記パワーモニタ3の検出出力に応じて、プラズマ維持に必要な圧力設定が 行えるようプログラム化されている。
【0019】 一般にマイクロ波によるプラズマはその電力の低下と共にプラズマの縮まりを 生じるが、管内圧力を下げることにより、その縮まりを防ぐことができる。図3 は、マイクロ波電力とプラズマの縮まりを生じない管内圧力との関係図の一例を 示したものである。この例の場合は、ある出力レベル(280W)までは管内圧 力を直線的に下げ、同出力レベル以下では管内圧力は一定に保つことによりプラ ズマがよく維持されることを示している。上記圧力調整器18のプログラム化は 、このような関係図で示される実際の特性に基づいてなされる。
【0020】 圧力調整器18の調整器出力により自動圧力調整弁13は制御され、管内圧力 は適正な値に調整される。この結果、マイクロ波の投入電力の低下に伴うプラズ マの縮まりが抑制され、基板内温度むらの発生が抑えられる。この圧力制御がな される結果、上述の出力調整器17による基板温度の制御は、プラズマの変化に 影響されることなくスムーズに行われる。
【0021】 なお、上記圧力調整器18へのマイクロ波電力対応の入力として、本実施例で はパワーモニタ3の検出出力を用いた構成としているが、同検出出力の代わりに 、出力調整器17の出力、又はマイクロ波発振器1に用いられるマグネトロン発 振管の陽極電流を利用した構成とすることによっても、上記と同様な制御を行わ せることができる。
【0022】 また、本明細書においては、プラズマが発生する反応部の容器について、その 容器が通常、管状であることから反応管との表現を用いているが、特に形状を管 状に限定するものではなく、広く反応室と称すべきものを含むことはいうまでも ない。
【0023】
以上説明したように、本考案のマイクロ波プラズマCVD装置においては、反 応管外に設けた非接触温度センサによりマイクロ波の電界を乱すことなく被処理 物の温度を測定でき、その検出出力により出力調整器を動作させることにより、 マイクロ波発生器の出力は、被処理物の温度が設定した温度傾斜で低下、冷却さ れるように自動制御され、同時に反応管内の圧力は、自動圧力制御機構の設定値 が、圧力調整器により投入マイクロ波電力に対応して調整することが可能となる ので、プラズマ処理終了時における被処理物の冷却が徐々に、しかも温度むらな く行うことができ、基板等の被処理物に形成された薄膜等の亀裂や剥離を防止す ることができる。
【図1】 本考案のマイクロ波プラズマCVD装置の
一実施例の構成図である。
一実施例の構成図である。
【図2】 本考案の一実施例の動作を説明するための
図である。
図である。
【図3】 マイクロ波電力と管内圧力との関係図であ
る。
る。
【図4】 従来のマイクロ波プラズマCVD装置の一
例の構成図である。
例の構成図である。
1:マイクロ波発振器、6:石英管、7:基板、8:基
板保持台、10:真空室、11:圧力計、13:自動圧
力調整弁、14:排気ポンプ、16:赤外線温度計、1
7:出力調整器、18:圧力調整器。
板保持台、10:真空室、11:圧力計、13:自動圧
力調整弁、14:排気ポンプ、16:赤外線温度計、1
7:出力調整器、18:圧力調整器。
Claims (1)
- 【請求項1】 反応管内に反応ガスおよびマイクロ波を
導入してプラズマを発生させ、該プラズマにより前記反
応管内に配置された物体の表面に薄膜等を生成するマイ
クロ波プラズマCVD装置において、前記物体の温度を
前記反応管外より検知する非接触温度センサ、該非接触
温度センサの出力によりマイクロ波発生器の出力を調整
する出力調整器、反応管内の圧力を制御するための自動
圧力制御機構、および該自動圧力制御機構の圧力設定値
をマイクロ波出力に対応して調整する圧力調整器を備え
たことを特徴とするマイクロ波プラズマCVD装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3123292U JP2582251Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3123292U JP2582251Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0613132U true JPH0613132U (ja) | 1994-02-18 |
JP2582251Y2 JP2582251Y2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=12325671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3123292U Expired - Lifetime JP2582251Y2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | マイクロ波プラズマcvd装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582251Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062579A (ja) * | 2006-11-10 | 2012-03-29 | Schott Ag | プラズマ化学気相堆積のための方法および装置 |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP3123292U patent/JP2582251Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062579A (ja) * | 2006-11-10 | 2012-03-29 | Schott Ag | プラズマ化学気相堆積のための方法および装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2582251Y2 (ja) | 1998-09-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980609 |