JPH0613054A

JPH0613054A - 電球

Info

Publication number: JPH0613054A
Application number: JP17128492A
Authority: JP
Inventors: Kazunari Fukue; 一成福恵
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1992-06-29
Filing date: 1992-06-29
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】上部サポートワイヤの早期破断を防止して、そ
の寿命を延ばす。【構成】上部サポートワイヤ１４ａを、フィラメント１
３の垂直軸ＯＶから側方へ例えば４５°ずらすように曲
げ部１４ａａで曲げることにより、、上部サポートワイ
ヤ１４ａを加熱領域１６の外部に位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車用やその他一般用
のハロゲン電球等の電球に係り、特に、フィラメントを
支持するサポートワイヤの長寿命化を図った電球に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のハロゲン電球の一例とし
ては図３に示すように構成されたものがある。このハロ
ゲン電球１は有蓋円筒状のガラス製バルブ２内に、フィ
ラメント３を同心状に内蔵すると共に、バルブ２の一端
部を封着２ａして、微量のハロゲン物質を含む不活性ガ
スをバルブ２内に封入している。

【０００３】また、このバルブ２を使用状態に置いたと
きに、図４に示すようにフィラメント３を中央に挟んで
上方と下方とで相互に対向する上下一対のサポートワイ
ヤ４ａ，４ｂをバルブ２内に内蔵している。

【０００４】一対のサポートワイヤ４ａ，４ｂは、その
各先端部に、フィラメント３の一対のレグ３ａ，３ｂを
それぞれ接続せしめてフィラメント３を支持すると共
に、一対のサポートワイヤ４ａ，４ｂの他端部を、バル
ブ２の封着端部２ａ内に埋設された上下一対の外部導入
線５ａ，５ｂにそれぞれ接続している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のハロゲン電球１では、その点灯時にフィラメ
ント３が通電により発熱するので、図４に示すようにフ
ィラメント３の周囲とその直上に加熱領域６が形成さ
れ、この加熱領域６において上部サポートワイヤ４ａの
一部と上部レグ３ａが加熱される。上下一対のサポート
ワイヤ４ａ，４ｂはタングステン製のフィラメント３お
よび上下一対のレグ３ａ，３ｂよりも熱的強度が低いモ
リブデン製であるので、図５に示すように上部サポート
ワイヤ４ａが加熱領域６において繰返し加熱されると、
上部サポートワイヤ４ａの一部がエッチングされて早期
に破断し、寿命が短かいという課題がある。

【０００６】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は特に上部サポートワイヤの
寿命を延ばすことにより、ひいてはランプとしての寿命
を延ばすことができる電球とハロゲン電球を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために次のように構成される。

【０００８】本願の請求項１に記載の発明（以下、第１
の発明という）は、一端部を封着して不活性ガスを封入
したバルブと、このバルブ内にその軸方向に沿って内蔵
されて、軸方向両端部の一対のレグを軸直角方向外方へ
それぞれ突出させたフィラメントと、前記バルブが使用
状態に置かれたときに、このバルブ内で前記フィラメン
トの上方と下方とにそれぞれ位置し、前記一対のレグを
それぞれ接続せしめて前記フィラメントを支持する一
方、前記バルブの封着端部に埋設された一対の外部導入
線にそれぞれ接続される上下一対のサポートワイヤとを
有し、前記上部サポートワイヤを、前記フィラメントの
直上からその側方へずらしたことを特徴とする。

【０００９】また、本願の請求項２に記載の発明（以
下、第２の発明という）は、請求項１記載の電球は、そ
のバルブ内に、ハロゲン物質を含む不活性ガスを封入し
ていることを特徴とする。

【００１０】

【作用】

〈第１、第２の発明〉モリブデン製の上下一対のサポー
トワイヤはタングステン製の一対のレグよりも機械的強
度が若干低く、熱にも弱いが、上部サポートワイヤをフ
ィラメントの直上からその側方へずらしている。このた
めに、フィラメントの直上の加熱領域よりその外部へ上
部サポートワイヤを出しているので、フィラメントによ
る上部サポートワイヤへの加熱の繰返しによる早期破断
を防止して寿命を延ばすことができ、ひいては電球とし
ての寿命を延ばすことができる。

【００１１】〈第３、第４の発明〉車両用電球は、その
使用時には、バルブの偏平状封着端部の偏平厚肉方向を
上下方向に一致させている。

【００１２】したがって、車両の上下方向の振動に対し
てはバルブの封着端部の厚肉方向が一致するので、バル
ブの耐振性が向上する。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１４】図２は本願第１〜第４の発明を含む一実施
例の斜視図、図３はその縦断面図、図１は図３のＩ−Ｉ
線矢視断面図であり、図において、ハロゲン電球１１は
有蓋円筒状のガラス製バルブ１２内に、フィラメント１
３を同心状に内蔵すると共に、バルブ１２の一端部を封
着１２ａして、微量のハロゲン物質を含む不活性ガスを
バルブ１２内に封入している。

【００１５】フィラメント１３はタングステンより成
り、その軸方向両端部を径方向外方へ延出させて上下一
対のレグ１３ａ，１３ｂをそれぞれ一体に形成してい
る。

【００１６】また、バルブ１２を使用状態に置いたとき
に、図１に示すようにフィラメント１３の上方と下方と
にそれぞれ位置する上下一対のモリブデン製サポートワ
イヤ１４ａ，１４ｂをバルブ１２内に内蔵している。

【００１７】一対のサポートワイヤ１４ａ，１４ｂは、
その各先端部に、一対のレグ１３ａ，１３ｂをそれぞれ
接続せしめてフィラメント１３を支持しており、これら
一対のサポートワイヤ１４ａ，１４ｂの他端部を、バル
ブ１２の封着端部１２ａ内に埋設された上下一対の外部
導入線１５ａ，１５ｂに接続している。

【００１８】そして、図１に示すようにフィラメント１
３の周囲とその直上には、フィラメント１３の通電加熱
時に、周囲温度より高温の加熱領域１６が形成されるの
で、この加熱領域１６内に上部サポートワイヤ１４ａが
位置しないように、バルブ１２の封着端部１２ａからそ
の内方へ延出する上部サポートワイヤ１４ａの基端部
（図２，３中右端部）を曲げ部１４ａａで所要角曲げる
ことによりフィラメント１３の直上から側方（図１では
左側方）へずらしている。例えば上部サポートワイヤ１
４ａをバルブ１２の中心Ｏを通る垂直軸ＯＶから図中左
側方の４５°の位置へずらすように上部サポートワイヤ
１４ａａで曲げており、上部サポートワイヤ１４ａを加
熱領域１６から外部へ出している。この上部サポートワ
イヤ１４ａの傾斜角は限定されず、上部サポートワイヤ
１４ａが加熱領域１６内に入らずに、その外部へ出るよ
うに配設すればよい。

【００１９】したがって本実施例によれば、上部サポー
トワイヤ１４ａがフィラメント１３の直上の加熱領域１
６内に位置せずに、その外部に出ているので、上部サポ
ートワイヤ１４ａがフィラメント１３により繰返し加熱
されて早期に破断し、寿命が短かくなるのを防止するこ
とができる。つまり、上部サポートワイヤ１４ａの寿命
を延ばしてハロゲン電極１１としての寿命を延ばすこと
ができる。

【００２０】そして、バルブ１２の封着端部１２ａは図
２に示すように、バルブ１２の開口端部を水平方向両側
から押し潰すことにより、左右方向が薄肉ｔａで、上下
方向が厚肉ｔｂの偏平形状に形成されている。

【００２１】そこで、このハロゲン電球１１を自動車等
の車両に組み付けて使用するときは、このバルブ１２の
封着端部１２ａの厚肉ｔｂ方向が上下方向で一致するよ
うに車体に取り付ける。

【００２２】このために、車両等の走行により車体が上
下方向に振動しても、その上下方向では、ハロゲン電球
１２の封着端部１２ａが厚肉ｔｂであるので、封着端部
１２ａの機械的強度が向上して耐振性を高めることがで
きる。

【００２３】なお、前記実施例では上部サポートワイヤ
１４ａの長さを下部サポートワイヤ１４ｂよりも長くし
た場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば図４に示すように下部サポートワ
イヤ１４ｂの長さを、下部サポートワイヤ１４ａの長さ
よりも長くしてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本願第１、第２の発
明は、上部サポートワイヤをフィラメントの直上からそ
の側方へずらすことにより、上部サポートワイヤをフィ
ラメントの直上の加熱領域からその外部へ位置させたの
で、フィラメントにより上部サポートワイヤが繰返し加
熱されてエッチングし早期破断するのを防止することが
できる。つまり、この上部サポートワイヤの早期破断を
防止して電球としての寿命を延ばすことができる。

【００２５】また、本願第３、第４の発明は、バルブの
偏平状封着端部の厚肉方向を上下方向に一致させている
ので、この封着端部の機械的強度を高めて、耐振性を高
めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のＩ−Ｉ線矢視断面図。

【図２】本願第１、第２の発明に係るハロゲン電球の斜
視図。

【図３】図２の縦断面図。

【図４】他の実施例の縦断面図。

【図５】従来のハロゲン電球の縦断面図。

【図６】図５のVI−VI線矢視断面図。

【図７】図５で示す従来のハロゲン電球の上部サポート
ワイヤが破断した状態を示す縦断面図。

【符号の説明】

１１ハロゲン電球１２バルブ１３フィラメント１３ａ，１３ｂ一対のレグ１４ａ，１４ｂ上下一対のサポートワイヤ１４ａａ曲げ部１５ａ，１５ｂ外部導入線ＯＶ垂直軸

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一端部を封着して不活性ガスを封入した
バルブと、このバルブ内にその軸方向に沿って内蔵され
て、軸方向両端部の一対のレグを軸直角方向外方へそれ
ぞれ突出させたフィラメントと、前記バルブが使用状態
に置かれたときに、このバルブ内で前記フィラメントの
上方と下方とにそれぞれ位置し、前記一対のレグをそれ
ぞれ接続せしめて前記フィラメントを支持する一方、前
記バルブの封着端部に埋設された一対の外部導入線にそ
れぞれ接続される上下一対のサポートワイヤとを有し、
前記上部サポートワイヤを、前記フィラメントの直上か
らその側方へずらしたことを特徴とする電球。
【請求項２】請求項１記載の電球は、そのバルブ内
に、ハロゲン物質を含む不活性ガスを封入していること
を特徴とするハロゲン電球。
【請求項３】請求項１記載の電球は、バルブの封着端
部を圧潰して偏平に形成し、この偏平厚肉方向を、バル
ブが使用状態に置かれたときに、上下方向に沿うように
配置されていることを特徴とする車両用電球。
【請求項４】請求項３記載の車両用電球は、上部サポ
ートワイヤの一部を折り曲げることにより、フィラメン
トの直上からその側方へずらしてなることを特徴とする
車両用電球。