JPH06129805A

JPH06129805A - 位置変換器

Info

Publication number: JPH06129805A
Application number: JP27828592A
Authority: JP
Inventors: Tomio Hiranaka; 富雄平中
Original assignee: Shimadzu Corp
Current assignee: Shimadzu Corp
Priority date: 1992-10-16
Filing date: 1992-10-16
Publication date: 1994-05-13

Abstract

(57)【要約】【目的】機械式弁開度計とポテンショメータとを正し
い位置で結合させることのできる位置変換器を提供す
る。【構成】機械式弁開度計４と軸結合されるポテンショ
メータ２からの検出信号ｅ_iを受け、この検出信号ｅ_i
を統一信号に変換して出力する位置変換器１において、
検出信号ｅ_iを所定電圧と比較するコンパレータ８と、
コンパレータ８の出力レベルに応じてＯＮ／ＯＦＦ動作
するトランジスタ１０，ＬＥＤ９とを設けた。【作用】ＬＥＤ９を見ながら慴動子３を所定位置に調
整した後で機械式弁開度計４と結合させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、弁の開度発信器であ
るポテンショメータなどに接続され、弁の開度に応じた
統一信号を出力する位置変換器に関し、特に、ポテンシ
ョメータ方式などの開度発信器を、機械式弁開度計の指
針軸に容易に適合させることのできる位置変換器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】例えば弁の開度は、機械式弁開度計に連
動して回転するポテンショメータ方式の開度発信器によ
って読み取られ、この検出信号が位置変換器によって統
一信号に変換された後、遠隔側にある指示計にまで伝送
されている。いま、０°から２７０°まで変位する機械
式弁開度計の指針軸に、ポテンショメータ方式の開度発
信器を取り付ける場合を考える。この場合、ポテンショ
メータからは、機械式開度計の変位位置に応じた検出信
号が得られなければならないので、ポテンショメータを
機械式開度計の指針の位置に適宜に適合させて結合させ
る必要がある。

【０００３】そこで、機械式開度計の指針位置に適合す
るよう、ポテンショメータの慴動子位置を調整した上
で、機械式開度計の指針軸とポテンショメータの軸とを
結合させていた。そしてその後、位置変換器に設けられ
ているＺＥＲＯ調整用トリマーを可変して遠隔側指示計
の０％調整をし、ＳＰＡＮ調整用トリマーを可変して遠
隔側指示計の１００％調整をしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、結合位
置（角度）が正しくない場合には、位置変換器のＺＥＲ
Ｏ調整用トリマーによる調整範囲を外れてしまうことが
あり、更に最悪の場合には、機械式開度計が全ストロー
ク（０〜２７０°）変位した状態でポテンショメータの
電気角を外れてしまう場合もある。かかる場合は、正し
い検出信号が得られないので、改めてポテンショメータ
を結合し直す必要があり、極めて煩雑である。特に、エ
ンドレスタイプのポテンショメータの場合には、慴動子
の位置は抵抗値を測定しない限り判らないので上記の問
題点が重大である。

【０００５】この発明は、この問題点に着目してなされ
たものであって、機械式開度計の指針位置と開度発信器
とを容易に適合させることの出来る位置変換器を提供す
ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する
為、この発明に係る位置変換器は、開度発信器からの検
出信号を受け、この検出信号を統一信号に変換して出力
する位置変換器において、前記検出信号が所定の範囲内
にあることを表示する表示部を備えることを特徴として
いる。

【０００７】ここで、開度発信器は、例えば、巻線抵抗
によるポテンショメータが該当し、この開度発信器が、
例えば、弁に直付けされている機械式弁開度計に結合さ
れている。表示部は、ポテンショメータなどからの検出
信号が所定の範囲内にあることを表示するものであれ
ば、特に限定されないが、例えば、検出信号と比較基準
電圧とを比較するコンパレータと、コンパレータの出力
レベルに応じてＯＮ／ＯＦＦされるＬＥＤとで構成する
ことができる。

【０００８】

【作用】以下、表示部がコンパレータとＬＥＤとで構成
されており、また、開度発信器が巻線抵抗の上を慴動子
が慴動してゆくタイプのポテンショメータであるとし
て、この位置変換器の作用などを説明する。なお、コン
パレータの比較基準電圧は、慴動子が巻線抵抗の特定の
位置を越えた場合にＬＥＤが点灯されるよう設定されて
いるものとする。

【０００９】かかる位置変換器の場合、機械式開度計と
開度発信器とは、以下の手順で結合される。先ず、開度
発信器の指針を、予め定まっている特定の位置（例えば
５０％位置）に合わせる。そして、ＬＥＤの点灯／消灯
を確認しながら慴動子を回転させて慴動子を特定の位置
まで回してその位置で停止させ、機械式開度計の指針軸
と開度発信器の回転軸とを結合させる。

【００１０】このように、この発明では、ポテンショメ
ータの抵抗値や電圧値を測定しなくても、機械式開度計
と開度発信器とを正しい位置で結合させることが可能と
なり、煩雑さが解消される。

【００１１】

【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を更に詳
細に説明する。図１は、この発明の一実施例である位置
変換器１を用いた弁開度指示システムのブロック図を図
示したものである。この弁開度指示システムは、本発明
に係る位置変換器１と、位置変換器１に検出信号を与え
るポテンショメータ２と、ポテンショメータ２の慴動子
３の回転軸が指針軸と結合される機械式弁開度計４と、
伝送線５を介して遠隔側に設けられ、弁開度を示す指示
計６などで構成されている。そして、電源Ｅがポテンシ
ョメータ２の固定端子２_-1，２_-2に供給され、慴動子３
に接続された慴動端子２_-3より位置検出信号ｅ_iが得ら
れるようになっている。

【００１２】図１において、機械式弁開度計４は、弁の
開度に連動して回転する弁開度計であって、０°〜２７
０°の変位が開度０％〜１００％に対応するものであ
る。また、ポテンショメータ２は、巻線型可変抵抗器で
あって、抵抗巻線のある部分（電気角θ）が３００°で
あり、慴動子３の回転軸が機械式弁開度計４の指針軸に
適宜に結合されるべきものである。

【００１３】位置変換器１は、オペアンプ７などによる
信号変換部と、コンパレータ８やＬＥＤ９やトランジス
タ１０などによる表示部とに分かれるが、信号変換部の
構成は従来装置の場合と同じであるので、ＳＰＡＮ調整
用トリマー１１、ＺＥＲＯ調整用トリマー１２以外の記
載を省略している。位置変換器１における表示部は、コ
ンパレータ８と、ＬＥＤ９と、トランジスタ１０と、抵
抗Ｒ₁と、抵抗Ｒ₂とで構成されている。そして、抵抗
Ｒ₁と抵抗Ｒ₂とは直列接続されて直流電源Ｅと接続さ
れており、両抵抗Ｒ₁，Ｒ₂の接続点の電圧は、比較基
準電圧として、コンパレータ８の反転入力端子（−）に
供給されている。一方、コンパレータ８の非反転入力端
子（＋）は、ポテンショメータ２の慴動端子２_-3に接続
されており、位置検出信号ｅ_iを受けるようになってい
る。また、コンパレータ８の出力端子は、トランジスタ
１０のベース端子と接続されており、トランジスタのコ
レクタ端子はＬＥＤ９に接続されている。

【００１４】以上のように構成されている表示部につい
て、次に回路動作を説明する。コンパレータ８の反転入
力端子（−）の電圧Ｅ_Rは、Ｅ_R＝Ｒ₂・Ｅ／（Ｒ₁＋
Ｒ₂）であり、この電圧Ｅ_Rはコンパレータ８の比較基
準電圧として機能する。つまり、位置検出信号ｅ_iが比
較基準電圧Ｅ_Rより低ければコンパレータ８の出力がＬ
レベルとなり、位置検出信号ｅ_iが比較基準電圧Ｅ_Rよ
り高ければコンパレータ８の出力がＨレベルとなる。そ
して、ＬＥＤ９は、コンパレータ１０の出力がＨレベル
の場合のみ点灯するので、ＬＥＤ１０の点灯／消灯に応
じて位置検出信号ｅ_iと比較基準電圧Ｅ_Rとの大小関係
が把握できることになる。

【００１５】次に、上記の動作をする位置変換器１の表
示部の動作を利用して、機械式弁開度計４とポテンショ
メータ（開度発信器）２とを結合させる場合の調整手順
を説明する。ここで、抵抗値はＲ₁＝Ｒ₂とし、比較基
準電圧Ｅ_RがＥ／２である場合を例にする。尚、これ
は、ポテンショメータ２、弁開度計４の５０％の位置に
対応する。

【００１６】（１）先ず、機械式弁開度計４の指針を５
０％位置に合わせる。（２）次に、ポテンショメータ２の慴動子３を回転させ
て、ポテンショメータの５０％位置に一致させる。今、
比較基準電圧Ｅ_RがＥ／２に設定されているので、慴動
子３を左から右に回転させると、最初はｅ_i＜Ｅ_Rゆえ
にＬＥＤ９が消灯状態であり、やがてｅ_i＞Ｅ_Rとなっ
てＬＥＤ９が点灯状態となるので、ポテンショメータの
５０％位置を検出することは容易である。

【００１７】（３）機械式弁開度計４の指針の位置と、
ポテンショメータ２の慴動子の位置が共に５０％の位置
になれば、指針と慴動子の回転軸を結合する。（４）続いて、調整処理を開始し、先ず、機械式弁開度
計４の指針を０％にする。（５）そして、遠隔側の指示計６も０％を指示するよ
う、ＺＥＲＯ調整トリマー１１を調整する。なお、指針
と慴動子の回転軸は適宜に結合されているので、従来の
装置のようにＺＥＲＯ調整ができないという場合はな
い。

【００１８】（６）次に、機械式弁開度計４の指針を１
００％にする。（７）最後に、遠隔側指示計の指示を１００％にするべ
くＳＰＡＮ調整トリマー１２を調整して、システムの調
整処理を終える。以上の通り、ポテンショメータ２の５０％位置は、ＬＥ
Ｄ９の表示によって容易に把握できるので、例えエンド
レスタイプのポテンショメータであっても確実に機械式
弁開度計４と適宜に結合させることができる。

【００１９】なお、以上の説明では、比較基準電圧Ｅ_R
を１種類しか持たない表示部を例に挙げたが、この発明
はこれに限定される必要はない。例えば、比較基準電圧
Ｅ_Rを複数個用いて、定められた位置を中心にして、一
定の範囲内でのみＬＥＤが点灯するようにしても良い。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る位
置変換器では、表示部の表示内容を見ながら、機械式開
度計と開度発信器の回転軸を適合させることが可能とな
り、従って、従来の装置におけるような煩雑さが解消さ
れる。具体的には、ポテンショメータの抵抗値や電圧値
を一々測定しなくても、機械式開度計とポテンショメー
タとを正しい位置で結合させることが可能となる。

【００２１】また、勘に頼ることなく、誰でも同じ位置
で指針軸とポテンショメータ軸とを結合させることがで
きるので、高品質の製品を実現できることになる。更
に、ＺＥＲＯ調整やＳＰＡＮ調整もほぼ同じ位置に設定
されることになり、素早く調整を終えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例である位置変換器を用いた
弁開度指示システムを示すブロック図である。

【符号の説明】

１位置変換器２ポテンショメータ３慴動子４機械式弁開度計５伝送線６遠隔側指示計

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】開度発信器からの検出信号を受け、この検
出信号を統一信号に変換して出力する位置変換器におい
て、前記検出信号が所定の範囲内にあることを表示する表示
部を備えることを特徴とする位置変換器。