JPH06128383A - 抗菌性樹脂成形品の製造法 - Google Patents

抗菌性樹脂成形品の製造法

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JPH06128383A
JPH06128383A JP27908792A JP27908792A JPH06128383A JP H06128383 A JPH06128383 A JP H06128383A JP 27908792 A JP27908792 A JP 27908792A JP 27908792 A JP27908792 A JP 27908792A JP H06128383 A JPH06128383 A JP H06128383A
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JP
Japan
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resin
antibacterial
antibacterial agent
agent
pellets
Prior art date
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Pending
Application number
JP27908792A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Obara
和彦 小原
Kazuo Morimoto
和男 森元
Mitsuru Iwai
満 岩井
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抗菌剤又は抗菌剤/着色剤が樹脂中に均一に分
散され、したがって、抗菌効果が安定で色ムラのない樹
脂成形品を容易に製造する方法を提供する。 【構成】樹脂100重量部をミキサーで加熱・撹拌しな
がら、これに銀含有抗菌性セラミックス2.5重量部及
び所定の色調に着色するための着色剤の一定量を添加
し、均一になるまで撹拌し、温度200℃で押出し機に
より押し出し、ペレタイザーでカットし、調色した抗菌
剤含有樹脂ペレットを作製する。このペレットを用い、
射出成形により一定の大きさの抗菌性樹脂板を作製す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性樹脂成形品の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗菌剤を樹脂に混入した抗菌性樹脂成形
品を製造する場合、従来は通常マスターバッチと呼ばれ
る抗菌剤含有樹脂組成物が用いられていた。すなわち、
抗菌剤(一般的には添加剤)を高濃度に予備分散させた
樹脂組成物(マスターバッチ)と、その樹脂に同一又は
相溶性の高い樹脂(抗菌剤不含の希釈用樹脂)の両者を
抗菌剤の濃度が適当となるように混合・混練し、これを
成形していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は、樹脂中に抗菌剤が均一に分散した成形品が得られに
くい。また、抗菌性樹脂成形品には美的感のために着色
を要求される場合も多いが、上記の方法では、マスター
バッチの色相と希釈用樹脂の色相の両方の調色が必要
で、安定した色相を得るには手間がかかり、熟練も要求
される。本発明は、抗菌剤又は抗菌剤/着色剤を樹脂中
に均一に分散し、したがって、抗菌効果が安定で色ムラ
のない樹脂成形品を容易に製造する方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは樹脂中への抗菌剤又は抗菌剤/着色剤
の混入方法を種々検討した結果、予め抗菌剤又は抗菌剤
/着色剤を最終の成形品中の濃度と同じ濃度になるよう
に樹脂中に混合・混練後、小粒状のペレットをつくり、
このペレットを慣用の成形法で成形すると、抗菌効果が
安定で色ムラのない樹脂成形品が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、下記の(1)〜(3)
に関するものである。 (1)樹脂に抗菌剤を混入して粒状のペレットとし、こ
のペレットを成形することを特徴とする、抗菌性樹脂成
形品の製造法。 (2)樹脂に着色剤とともに抗菌剤を混入して粒状のペ
レットとし、このペレットを成形することを特徴とす
る、抗菌性樹脂成形品の製造法。 (3)抗菌剤が銀/銀イオン又は銅/銅イオンを保持し
た無機系抗菌剤である、上記(1)又は(2)の製造
法。
【0006】本発明で用いる抗菌剤としては、無機抗菌
剤又は有機抗菌剤がある。無機抗菌剤としては、銀/銀
イオン又は銅/銅イオン(これら両者を含むものでもよ
い)を保持した無機系抗菌剤等がある。そのようなもの
としては、例えば、銀もしくは銅の金属又はそれらのイ
オンを含有する抗菌性ゼオライト、抗菌性無定型アルミ
ノケイ酸塩、抗菌性層間化合物、抗菌性ガラス等があ
る。銀/銀イオン又は銅/銅イオンの代わりに、抗菌性
のある亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、
マンガン、ひ素、アンチモン、ビスマス、バリウム、カ
ドミウム又はクロム等の金属/金属イオンを用いてもよ
い。銀/銀イオン又は銅/銅イオン等の金属以外の共存
イオンについては、それらの抗菌力を著しく低下させな
い限りは特に制限するものではない。
【0007】有機抗菌剤としては、2−(4−チアゾリ
ル)ベンズイミダゾール等のベンズイミダゾール系化合
物、ペンタクロロフェニルラウレート等のフェノール系
化合物、p−クロロフェノキシ−(3−ヨード−2−プ
ロパギル)オキシメタン等のヨードプロパギル系化合
物、3−トリフルオロメチル−4,4’−ジクロルカル
バニリド等のカルバニリド系化合物、2,3,5,6−
テトラクロロイソフタロニトリル等のニトリル系化合物
等がある。樹脂を加熱して成形する場合は、有機抗菌剤
は熱分解を受けやすく、無機抗菌剤は熱分解を受けにく
いので、その点では無機抗菌剤のほうが好ましい。
【0008】本発明で用いる樹脂としては熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、ゴム類等があり、これらは単独で、
又は複合して用いることができる。熱可塑性樹脂として
は、例えば、ABS樹脂、AS樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリふっ化エチレン樹脂、ポリふっ化ビニ
リデン樹脂、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリ
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリスルホン樹脂等がある。
【0009】熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂等のホルマリン系樹脂のほか、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等がある。
【0010】ゴム類としては、例えば、スチレンブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム等がある。
【0011】更にこれら樹脂に対して、着色剤、難燃
剤、熱安定剤、可塑剤、光安定剤(紫外線吸収剤等)、
帯電防止剤、離型剤等の各種添加剤、繊維状強化剤等の
強化剤、粉末増量剤等の充填剤等を添加してもよい。
【0012】着色剤としては、無機又は有機顔料等が用
いられる。無機顔料には、例えば、酸化チタン、カーボ
ンブラック等の白黒系、カドミウムレッド、ベンガラ、
マンガン紫等の赤・紫系、カドミウムイェロー、クロム
イェロー、亜鉛黄、チタン黄等の黄・橙系、コバルトブ
ルー、紺青、群青、酸化クロム、クロムグリーン等の青
・緑系顔料等があり、有機顔料には、例えば、バラレッ
ド、ファイヤーレッド、トルイジンマルーン、ピラゾロ
ンレッド、レーキレッド、ピグメントスカーレット、ア
リザリンマルーン、ベルリンレッド、キナクリドンレッ
ド、ジオキサジンバイオレット等の赤・紫系、ハンザイ
ェロー、ジスアゾイェロー、イソインドリノンイェロ
ー、ジセアゾオレンジ等の黄・橙系、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ナフトールグリーン等
の青・緑系顔料等がある。
【0013】樹脂に抗菌剤又は着色剤等を混合するに
は、これらがいずれも粉末状であれば、ミキサー、タン
ブラー、ディゾルバー、気流混合装置等により行うこと
ができる。樹脂が熱可塑性樹脂であれば、樹脂を加熱し
て液状とし、ミキサー等によりかき混ぜながら、それに
抗菌剤又は着色剤を加え、均一になるまでかき混ぜれば
よい。
【0014】ペレットをつくるには、抗菌剤又は着色剤
が均一に混入された樹脂(粉末状又は液状)を押出し
機、連続混連機等で押出し、これをペレタイザー等で適
当な大きさにカットすればよい。他に、ホットカット
法、水中カット法等のペレット作製法を用いてもよい。
【0015】本発明に係る抗菌性樹脂成形品は、フィル
ム、シート、パイプ及び型物、並びにそれらの発泡体等
があるが、形状及び大きさは特に限定するものではな
い。抗菌性樹脂成形品中の抗菌剤の量は、抗菌力を発揮
するのに充分な量とする。その量は、抗菌剤の種類によ
って変わるが、おおむね、0.01重量%〜10重量%
の範囲である。少なすぎると抗菌力が不十分となり、多
すぎると抗菌性樹脂成形品の強度(落錘衝撃強度、引っ
張り強度等)が低下し、好ましくない。
【0016】
【実施例】以下、実施例により更に具体的に説明する。 実施例1 ABS樹脂100重量部をミキサーで加熱・撹拌しなが
ら、これに銀含有抗菌性セラミックス2.5重量部及び
所定の色調に着色するための着色剤の一定量を添加し、
均一になるまで撹拌したのち、これを設定温度200℃
で押出し機により押し出し、ペレタイザーでカットし、
調色した小円柱状形のABS樹脂ペレット(およそ径3
mm×長さ5mmの大きさ)を作製した。次に、このペ
レットを用い、射出成形により9cm(縦)×6cm(横)
×0.3cm(厚さ)の大きさの抗菌性樹脂板を多数作製
した。
【0017】この樹脂板2枚について、28℃、24時
間後の大腸菌数を計測するドロップ法で抗菌力を評価し
たところ、いずれも初期菌数2.6×105個/mlの
大腸菌を完全に死滅させた。
【0018】比較例 抗菌剤の最終濃度が実施例1と同様になるように、4倍
濃度の抗菌剤を練り込んだ着色剤含有ABS樹脂のマス
ターバッチ1重量部と着色剤含有希釈用ABS樹脂のペ
レット4重量部を秤りとり、ミキサーを用いて両者を加
熱・混合した。次いで、これを実施例1と同様にして9
cm(縦)×6cm(横)×0.3cm(厚さ)の大きさの抗
菌性樹脂板を多数作製した。この樹脂板について、実施
例1と同様にして抗菌力を評価したところ、一つのテス
トピースでは、初期菌数7.8×105個/mlの大腸菌
は24時間後に死滅し、抗菌力があったものの、他のテ
ストピースについては、大腸菌は24時間後に7.3×
104個/ml生存していて抗菌力は殆どなかった。両
者のテストピースの表面状態を走査電子顕微鏡で観察し
たところ、前者には抗菌剤が含まれておらず、後者には
抗菌剤が殆ど含まれていること、すなわち抗菌剤の分布
にムラのあることが分かった。
【0019】
【発明の効果】本発明により、抗菌剤又は抗菌剤/着色
剤を樹脂中に均一に分散し、したがって、抗菌効果が安
定で色ムラのない樹脂成形品を容易に製造する方法を提
供できた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂に抗菌剤を混入して粒状のペレットと
    し、このペレットを成形することを特徴とする、抗菌性
    樹脂成形品の製造法。
  2. 【請求項2】樹脂に着色剤とともに抗菌剤を混入して粒
    状のペレットとし、このペレットを成形することを特徴
    とする、抗菌性樹脂成形品の製造法。
  3. 【請求項3】抗菌剤が銀/銀イオン又は銅/銅イオンを
    保持した無機系抗菌剤である、請求項1又は請求項2の
    いずれかの製造法。
JP27908792A 1992-10-19 1992-10-19 抗菌性樹脂成形品の製造法 Pending JPH06128383A (ja)

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Cited By (4)

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