JPH0612758Y2 - 歯科治療用インスツルメントホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、歯科治療において用いるエアータービン，マ
イクロエンジン，スケーラ等の歯科用インスツルメント
を載置するためのインスツルメントホルダー、より詳細
には、該インスツルメントホルダーの本体に挿脱自在に
挿入されるプロテクターの構造に関する。

従来技術 歯科治療においては、エアータービン，マイクロエンジ
ン，スケーラ等歯の治療に必要なインスツルメントを種
々使用するが、これらのインスツルメントは、通常、例
えば、ワークテーブル等と一体的に組み立てられたイン
スツルメントホルダーに載置されており、施術時、必要
なインスツルメントを該インスツルメントホルダーから
引き出して使用するようにしている。

第３図は、従来のインスツルメントホルダーの一例を示
す斜視図で、図中、１はワークテーブル、２はインスツ
ルメントホルダー、３_１〜３_５はインスツルメントで、
非使用時、各インスツルメント３_１〜３_５は図示のよう
にインスツルメントホルダー２に載置されており、施術
時、必要なインスツルメントが該インスツルメントホル
ダーから引き出されて使用される。而して、上記従来の
インスツルメントホルダーにおいては、インスツルメン
トの先端が該インスツルメントホルダーの先端２ａから
突出して載置される場合があり、そのような場合、ホル
ダーの前面に物体が移動してきたような場合、該物体が
インスツルメントに突き当って当該インスツルメントが
破損し、或いは、術者の手がインスツルメントの先端に
当って負傷する等の問題があった。また、インスツルメ
ントの先端がインスルツメントホルダー上に載置される
場合は、載置部が汚れ不衛生であった。すなわち、イン
スツルメントの先端部は患者の口腔内に入れられて使用
されるものであり、患者の唾液や血液等で汚れ、この汚
れた先端部がホルダー上に載置されると、この汚れによ
ってホルダーのインスツルメント先端部が汚れ、これに
より、或る患者の病気が他の患者に伝染する等の恐れが
あった。

上記の点を解決するために、例えば第４図のものが提案
されている。第４図において、１０はインスツルメント
ホルダー本体、１１はプロテクターで、該プロテクター
１１は単一の棒状体で形成加工され、その両端部１１
ａ，１１ｂがインスツルメントホルダー本体１０の前面
に差し込み式に着脱自在に装置されるようになってい
る。更に、該プロテクター１１は先端部１１ｃがインス
ツルメント３_１〜３_４の先端より前方になるうように形
成加工されており、これによって、インスツルメントの
前方から物体或いは術者の手が近ずいてきても、該物体
又は術者の手が先端部１１ｃに当たるのを防止すること
ができるようになっている。更に、各インスツルメント
の先端部が載置される部分１１ｄは隣接するインスツル
メント同志が接触しないように凹部に形成されて区切ら
れている。

而して、上述のごときワークテーブルにおいて、最近で
は、ワークテーブルを矢印Ａ方向に回動してワークテー
ブルを傾斜した状態で使用することがあるが、そのよう
な場合、プロテクターが邪魔になってインスツルメント
が取り出しにくい等の欠点があった。

目的 本考案は、上述のごとき従来技術の問題点を解決するた
めになされたもので、特に、プロテクターをインスツル
メント本体のホルダーの下部に挿脱可能にするととも
に、挿脱方向の途中において折畳み可能な構成とし、通
常使用時は、従来技術と同様に、インスツルメントに物
体が当ってインスツルメントが破損するのを防止すると
ともに、技術者の手がインスツルメントの先端に当って
負損するのを防止し、傾斜使用時、プロテクターがイン
スツルメントの取り出しの邪魔にならないようにするこ
とを目的としてなされたものである。

実施例 第１図は、本考案の歯科治療用インスツルメントホルダ
ーの通常使用状態を示すもので、１０はインスツルメン
トホルダー本体、１２はプロテクター、１３はプロテク
ター１２の折畳部である。プロテクター１２は２枚の板
状体１２ａ，１２ｂで構成され、矢印Ｂ方向に挿脱可能
となっている。これら２枚の板状体１２ａ，１２ｂが折
畳部１３で少なくとも９０°以上回動できるようになっ
ている。前部板状体１２ａの先端部は、上方に折曲され
て折曲部１２′が設けられており、インスツルメント３
の先端部が該折曲部１２′においてカバーされるように
なっている。更に、プロテクター１２には挿脱方向の途
中に折畳部１３が設けられており、該プロテクター１２
がインスツルメントホルダー本体１０より引き出されて
折畳部１３がインスツルメントホルダー本体１０の先端
部より前方に出ると、前部板状体１２ａが該折畳部１３
において矢印Ａ方向に回動できるように構成されてい
る。

第２図は、インスツルメントホルダーを傾斜して使用す
る時の状態を示す図で、点線は、インスツルメントホル
ダー１０を第１図の使用状態から矢印Ａ方向に回動して
該インスツルメントホルダーを傾斜させた場合の図で、
この場合だと、矢印Ｃ方向からインスツルメントを引き
出そうとしてもプロテクター１２が邪魔になって取り出
しにくい。一方、実線は、本考案による使用状態を示し
ており、この場合は、プロテクター１２の折畳部１３に
インスツルメントホルダー本体の前部より前に引き出さ
れ、下方ににつまり矢印Ｄ方向に曲げられており、この
折畳部１３で前部板状体１２ａが垂れ下げられて図示実
線状態となっている。従って、矢印Ｃ方向からのインス
ツルメントの取り出しが容易になる。使用後は、前部板
状体１２ａと後部板状体１２ｂを一直線上にしてワーク
テーブル本体内に押し込めば、図示点線状態になる。

効果 従って、本考案によると、インスツルメントホルダーの
通常使用時、つまり水平使用時は、インスツルメントホ
ルダーに前方から物体が近づいてきても該物体はプロテ
クター１２の先端部に当ってインスツルメントには当ら
ないので、これによって、インスツルメントが物体に当
って破損するのを防止することができ、また、術者の手
が不注意にインスツルメントの先端部に当って負傷する
のを防止することができる。更に、インスツルメントホ
ルダー３の傾斜使用時は、プロテクター１２を折畳んで
該プロテクターがインスツルメントの取り出し側にない
ようにしたので、該プロテクターがインスツルメントの
取り出しの邪魔になることはない。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本考案による歯科治療用インスツルメントホ
ルダーの通常使用時の側面図、第２図は、傾斜使用時の
側面図、第３図は、従来のインスツルメントホルダーの
一例を示す斜視図、第４図は、従来のインスツルメント
ホルダーのプロテクターの一例を示す斜視図である。 １……ワークテーブル，２……インスツルメントホルダ
ー，３……インスツルメント，１０……インスツルメン
トホルダー本体，１１，１２……プロテクター，１３…
…折畳部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】インスツルメントを載置するためのインス
   ツルメントホルダー本体と、該インスツルメントホルダ
   ー本体のインスツルメントより下側に該インスツルメン
   トホルダー本体の前面より挿脱自在に挿入されるプロテ
   クターとを有し、該プロテクターは挿脱方向の途中に折
   畳部を有する２枚の板状体から成り、該折畳部は、通常
   使用時、前記インスツルメントホルダー本体内に入って
   該プロテクターの前部板状体が前記インスツルメントに
   物体が当らないように該インスツルメントを保護し、前
   記折畳部が前記インスツルメントホルダー本体内から引
   き出された時に、前記前部板状体が前記折畳部において
   回動されて該前部板状体がインスツルメントの下部にな
   らないことを特徴とする歯科治療用インスツルメントホ
   ルダー。