JPH06127586A - 密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法 - Google Patents
密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法Info
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- JPH06127586A JPH06127586A JP30437292A JP30437292A JPH06127586A JP H06127586 A JPH06127586 A JP H06127586A JP 30437292 A JP30437292 A JP 30437292A JP 30437292 A JP30437292 A JP 30437292A JP H06127586 A JPH06127586 A JP H06127586A
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Landscapes
- Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
- Vacuum Packaging (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 保存中の炭酸ガス発生による密封容器の膨張
を長期間にわたって抑制すると共に酸素による内容物の
変敗も防止する。 【構成】 保存中に炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生食
品を容器ヘッドスペース内の空気を炭酸ガスで置換して
密封することにより、密封後の炭酸ガス発生による容器
の膨張を抑制することができる。カップ詰味噌の場合
は、図1に示すように2ケ月経過後も充填直後のヘッド
スペース以下で負圧を保ったままであり、90日を経過
するまで容器の膨張はなかった。
を長期間にわたって抑制すると共に酸素による内容物の
変敗も防止する。 【構成】 保存中に炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生食
品を容器ヘッドスペース内の空気を炭酸ガスで置換して
密封することにより、密封後の炭酸ガス発生による容器
の膨張を抑制することができる。カップ詰味噌の場合
は、図1に示すように2ケ月経過後も充填直後のヘッド
スペース以下で負圧を保ったままであり、90日を経過
するまで容器の膨張はなかった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、味噌等保存中に炭酸ガ
スを発生する炭酸ガス発生食品の密封容器詰において、
炭酸ガスの発生によって密封容器が膨張することを抑制
する方法に関する。
スを発生する炭酸ガス発生食品の密封容器詰において、
炭酸ガスの発生によって密封容器が膨張することを抑制
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】味噌は保存中にアミノ・カルボニル反応
によるストレッカー分解により炭酸ガスが発生する。そ
のため、味噌を充填密封した容器は、保存中に次第に膨
張してあたかも味噌が変敗あるいは過剰な発酵を起こし
たような外観を呈し、商品価値を損なう結果となる。そ
のため、味噌等の炭酸ガス発生食品の密封容器詰は、保
存中の容器の膨張を抑制する方策が求められ、従来その
方法として、(1)脱酸素剤を容器ヘッドスペース内に
添付して密封包装する方法、(2)密封容器に一部未シ
ール部分を残して故意に不完全な密封を行って炭酸ガス
を逃すようにする方法の2方法が行われている。
によるストレッカー分解により炭酸ガスが発生する。そ
のため、味噌を充填密封した容器は、保存中に次第に膨
張してあたかも味噌が変敗あるいは過剰な発酵を起こし
たような外観を呈し、商品価値を損なう結果となる。そ
のため、味噌等の炭酸ガス発生食品の密封容器詰は、保
存中の容器の膨張を抑制する方策が求められ、従来その
方法として、(1)脱酸素剤を容器ヘッドスペース内に
添付して密封包装する方法、(2)密封容器に一部未シ
ール部分を残して故意に不完全な密封を行って炭酸ガス
を逃すようにする方法の2方法が行われている。
【0003】(1)の方法は、脱酸素剤を添付すること
によってヘッドスペース内の空気中の酸素が全て除去さ
れると、酸素による味噌の褐変や変敗を防止できると共
にヘッドスペースが約21%(空気中の酸素の割合分)
減圧状態になる。従って、充填後に味噌から発生する炭
酸ガス量がヘッドスペースの約21%に達するまでは容
器の膨張はないが、それ以後は次第に膨張してくる。な
お、一部には炭酸ガスも吸収する特殊な脱酸素剤を使用
する方法も提供されているが、このような脱酸素剤は一
般の脱酸素剤に比べて2〜3倍高価であり、高価な特殊
の味噌の場合にしか使われていない。また、(2)の方
法は、炭酸ガス発生による容器の膨張は防止できるが、
包装容器内に空気が流入するので、微生物による変敗や
褐変が生じ易い内容品には適用することができない。
によってヘッドスペース内の空気中の酸素が全て除去さ
れると、酸素による味噌の褐変や変敗を防止できると共
にヘッドスペースが約21%(空気中の酸素の割合分)
減圧状態になる。従って、充填後に味噌から発生する炭
酸ガス量がヘッドスペースの約21%に達するまでは容
器の膨張はないが、それ以後は次第に膨張してくる。な
お、一部には炭酸ガスも吸収する特殊な脱酸素剤を使用
する方法も提供されているが、このような脱酸素剤は一
般の脱酸素剤に比べて2〜3倍高価であり、高価な特殊
の味噌の場合にしか使われていない。また、(2)の方
法は、炭酸ガス発生による容器の膨張は防止できるが、
包装容器内に空気が流入するので、微生物による変敗や
褐変が生じ易い内容品には適用することができない。
【0004】また、近時味噌をプラスチック製のボトル
やチューブに密封充填した商品も提供されているが、こ
の場合は容器が狭口であるため広口容器であるカップ詰
のように脱酸素剤を添付することはできないので、特に
膨張防止の対策は講じられていない。そのため、炭酸ガ
スの発生により膨張し易くなって底部が凸となり容器の
座りが悪くなり、短期間で商品価値を失う結果となって
いる。さらに、一般に食品の包装方法として、内容品の
変敗を防止するために、窒素ガス置換包装が行われてい
るが、この方法はヘッドスペースの酸素は除去できる
が、窒素は食品中に溶解しないため保存中の容器膨張が
早期に発生し、炭酸ガスによる容器の膨張抑制には機能
しない。
やチューブに密封充填した商品も提供されているが、こ
の場合は容器が狭口であるため広口容器であるカップ詰
のように脱酸素剤を添付することはできないので、特に
膨張防止の対策は講じられていない。そのため、炭酸ガ
スの発生により膨張し易くなって底部が凸となり容器の
座りが悪くなり、短期間で商品価値を失う結果となって
いる。さらに、一般に食品の包装方法として、内容品の
変敗を防止するために、窒素ガス置換包装が行われてい
るが、この方法はヘッドスペースの酸素は除去できる
が、窒素は食品中に溶解しないため保存中の容器膨張が
早期に発生し、炭酸ガスによる容器の膨張抑制には機能
しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、脱酸素
剤を添付して密封包装する方法では、ごく短期間の間は
袋の膨張を押えることができても、長期間の保存には機
能しない問題がある。また、袋を一部未シール状態にす
ることは、内容品の酸化を防止することができない問題
がある。さらに、脱酸素剤は一般に内容物の上にパーチ
メント紙を敷きその上に載せた状態で包装されるので、
脱酸素剤を添付して密封包装することは、脱酸素剤とパ
ーチメント紙を必要とする分包装コストが高くなると共
に、それらを供給するための設備も必要であり設備コス
トも高くなる問題点もある。さらにまた、パーチメント
紙は容器開口部よりわずかに小さいサイズであるため、
容器への供給位置が多少ずれてシール部に置かれてしま
うとシール不良が発生する問題がある。
剤を添付して密封包装する方法では、ごく短期間の間は
袋の膨張を押えることができても、長期間の保存には機
能しない問題がある。また、袋を一部未シール状態にす
ることは、内容品の酸化を防止することができない問題
がある。さらに、脱酸素剤は一般に内容物の上にパーチ
メント紙を敷きその上に載せた状態で包装されるので、
脱酸素剤を添付して密封包装することは、脱酸素剤とパ
ーチメント紙を必要とする分包装コストが高くなると共
に、それらを供給するための設備も必要であり設備コス
トも高くなる問題点もある。さらにまた、パーチメント
紙は容器開口部よりわずかに小さいサイズであるため、
容器への供給位置が多少ずれてシール部に置かれてしま
うとシール不良が発生する問題がある。
【0006】本発明は、従来の密封容器詰炭酸ガス発生
食品の保存中の容器膨張抑制方法の上記問題点を解決し
ようとするものであり、炭酸ガス発生による密封容器の
膨張を長期間にわたって抑制でき、しかも酸素による変
敗も防止することができ、さらに包装コスト及び設備コ
ストを低下させることができ、密封性も確保できるよう
な密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制
方法を提供することを目的とするものである。
食品の保存中の容器膨張抑制方法の上記問題点を解決し
ようとするものであり、炭酸ガス発生による密封容器の
膨張を長期間にわたって抑制でき、しかも酸素による変
敗も防止することができ、さらに包装コスト及び設備コ
ストを低下させることができ、密封性も確保できるよう
な密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制
方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決する本
発明は、保存中に炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生食品
を容器に充填後、容器ヘッドスペース内の空気を炭酸ガ
スで置換して密封することにより、密封後の炭酸ガス発
生による容器の膨張を抑制することを特徴とする密封容
器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法であ
る。上記炭酸ガス発生食品が味噌の場合は、特に有効で
ある。
発明は、保存中に炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生食品
を容器に充填後、容器ヘッドスペース内の空気を炭酸ガ
スで置換して密封することにより、密封後の炭酸ガス発
生による容器の膨張を抑制することを特徴とする密封容
器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法であ
る。上記炭酸ガス発生食品が味噌の場合は、特に有効で
ある。
【0008】
【作用】味噌等保存中に炭酸ガスを発生する食品は、容
器のヘッドスペースを炭酸ガスで置換して密封充填する
ことによって、容器内が高濃度の炭酸ガス雰囲気になる
ため、食品からの炭酸ガスの発生を抑制できる反面、炭
酸ガスは食品に溶解し易く、ヘッドスペース内の炭酸ガ
スが大量に食品中に吸収され、その分容器内は強い負圧
状態になる。従って、脱酸素剤の場合と比べて、初期の
ヘッドスペースの減少が大きく、しかもその後の食品の
炭酸ガス発生も少ないので、長期間にわたって容器の膨
張を抑制することができ、長期間保存しても商品価値を
損なうことがない。
器のヘッドスペースを炭酸ガスで置換して密封充填する
ことによって、容器内が高濃度の炭酸ガス雰囲気になる
ため、食品からの炭酸ガスの発生を抑制できる反面、炭
酸ガスは食品に溶解し易く、ヘッドスペース内の炭酸ガ
スが大量に食品中に吸収され、その分容器内は強い負圧
状態になる。従って、脱酸素剤の場合と比べて、初期の
ヘッドスペースの減少が大きく、しかもその後の食品の
炭酸ガス発生も少ないので、長期間にわたって容器の膨
張を抑制することができ、長期間保存しても商品価値を
損なうことがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。実施例1 満注内容量930mlのプラスチックのカップ状成形容器
に味噌1000gを充填した。その結果、充填直後のヘ
ッドスペース量は64mlであった。このヘッドスペース
に炭酸ガスを吹き込んでヘッドスペース内の空気を炭酸
ガスに置換して、密封包装して温度30℃、相対湿度8
0%の雰囲気で保存して、保存期間に対するヘッドスペ
ース量の変化を調べた。また比較のために、前記従来の
方法による容器のヘッドスペースの変化を調べるため、
満注内容量930mlのプラスチック容器に味噌1000
gを充填し、脱酸素剤を添付して密封したもの、及び窒
素ガス置換して密封したものを気温30℃、相対湿度8
0%の雰囲気で保存し、その場合の期間経過毎のヘッド
スペースの変化を観察した。その結果を図1に示す。図
1から明らかなように本実施例のものは、1〜2週間の
間にヘッドスペース中の高濃度の炭酸ガスが味噌中に吸
収されてヘッドスペース量が約1/2まで減少し、その
後はほぼ直線的に増大したが、2ケ月経過しても、充填
直後のヘッドスペースよりも若干少ない状態であり、容
器の膨張は全く見られず、90日経過した時点で容器の
膨張が見られた。これに対し、脱酸素剤を添付して包装
したものは、保存後1日で約21%の酸素が吸収される
為に、51mlまで減少したがその後は炭酸ガスの発生に
応じてほぼ直線的に増加する傾向を示し、2ケ月後には
ヘッドスペース量が約1.7倍に膨らんでいた。また、
窒素ガス置換では、ほぼ11日から膨張が始まり2ケ月
後には約2倍のヘッドスペースに膨らんでいた。
に味噌1000gを充填した。その結果、充填直後のヘ
ッドスペース量は64mlであった。このヘッドスペース
に炭酸ガスを吹き込んでヘッドスペース内の空気を炭酸
ガスに置換して、密封包装して温度30℃、相対湿度8
0%の雰囲気で保存して、保存期間に対するヘッドスペ
ース量の変化を調べた。また比較のために、前記従来の
方法による容器のヘッドスペースの変化を調べるため、
満注内容量930mlのプラスチック容器に味噌1000
gを充填し、脱酸素剤を添付して密封したもの、及び窒
素ガス置換して密封したものを気温30℃、相対湿度8
0%の雰囲気で保存し、その場合の期間経過毎のヘッド
スペースの変化を観察した。その結果を図1に示す。図
1から明らかなように本実施例のものは、1〜2週間の
間にヘッドスペース中の高濃度の炭酸ガスが味噌中に吸
収されてヘッドスペース量が約1/2まで減少し、その
後はほぼ直線的に増大したが、2ケ月経過しても、充填
直後のヘッドスペースよりも若干少ない状態であり、容
器の膨張は全く見られず、90日経過した時点で容器の
膨張が見られた。これに対し、脱酸素剤を添付して包装
したものは、保存後1日で約21%の酸素が吸収される
為に、51mlまで減少したがその後は炭酸ガスの発生に
応じてほぼ直線的に増加する傾向を示し、2ケ月後には
ヘッドスペース量が約1.7倍に膨らんでいた。また、
窒素ガス置換では、ほぼ11日から膨張が始まり2ケ月
後には約2倍のヘッドスペースに膨らんでいた。
【0010】
【表1】 即ち、容器が膨張するまでの保存期間は、表1に示すご
とく本実施例のものが、従来の脱酸素剤を添付して充填
したもの及び窒素ガス置換包装と比べて、著しく長く顕
著な相違を示した。また、味噌の色調・香り・味は、本
実施例のものと脱酸素剤使用のもの及び窒素ガス充填の
ものともほとんど差がなかった。なお、上記実施例では
ヘッドスペースの炭酸ガス置換率がほぼ100%の場合
であるが、100%置換では減圧状態が強すぎて容器に
変形が生じる場合は、適宜窒素ガスを混合することによ
って内圧を調節することができる。
とく本実施例のものが、従来の脱酸素剤を添付して充填
したもの及び窒素ガス置換包装と比べて、著しく長く顕
著な相違を示した。また、味噌の色調・香り・味は、本
実施例のものと脱酸素剤使用のもの及び窒素ガス充填の
ものともほとんど差がなかった。なお、上記実施例では
ヘッドスペースの炭酸ガス置換率がほぼ100%の場合
であるが、100%置換では減圧状態が強すぎて容器に
変形が生じる場合は、適宜窒素ガスを混合することによ
って内圧を調節することができる。
【0011】実施例2 満注内容量450mlのプラスチック製の狭口ボトルに5
00gの味噌を充填し、ヘッドスペースの空気を炭酸ガ
スで置換して、密封して温度30℃、相対湿度80%の
雰囲気で4ケ月間保存し、保存中のヘッドスペース量の
変化を調べた。また、比較例として、同様の容器に50
0gの味噌を充填し、充填後のヘッドスペースの空気を
無置換で密封したもの、及び窒素ガスで置換して密封し
たものを同様な条件で保存した。なお、充填直後のヘッ
ドスペース量は、いずれの場合も約38mlであった。そ
の結果を図2に示す。また、表2には容器底部が凸状態
に変形して立位が困難になる程ボトルが膨張するまでの
期間を示す。
00gの味噌を充填し、ヘッドスペースの空気を炭酸ガ
スで置換して、密封して温度30℃、相対湿度80%の
雰囲気で4ケ月間保存し、保存中のヘッドスペース量の
変化を調べた。また、比較例として、同様の容器に50
0gの味噌を充填し、充填後のヘッドスペースの空気を
無置換で密封したもの、及び窒素ガスで置換して密封し
たものを同様な条件で保存した。なお、充填直後のヘッ
ドスペース量は、いずれの場合も約38mlであった。そ
の結果を図2に示す。また、表2には容器底部が凸状態
に変形して立位が困難になる程ボトルが膨張するまでの
期間を示す。
【表2】 図2及び表2から明らかなように、無置換・窒素ガス置
換では2ケ月を超えると容器底部が凸となり商品価値と
して問題となるが、本実施例の場合は4ケ月でもまだ充
填時のヘッドスペースよりも約7.5mlも少ないので、
この傾向で炭酸ガスが増えると6ケ月を超えても容器底
部は膨張しないものと推測でき、この種の食品の正味期
限である6ケ月はボトルの変形を伴うことなく商品価値
を十分維持することができる。従って、ボトルチューブ
詰味噌においても炭酸ガス置換により、ヘッドスペース
部の変色防止及び容器の膨張抑制効果があり、長期間良
好な品質の味噌を流通させることが可能となる。なお、
上記実施例は、いずれも内容物が味噌の場合であるが、
本発明は味噌に限らず、例えば、大豆発酵食品(しょう
油、納豆など)、発酵乳製品(ヨーグルト、チーズな
ど)等、保存中に炭酸ガスを発生する食品の炭酸ガス発
生による容器の膨張を抑制するには有効である。
換では2ケ月を超えると容器底部が凸となり商品価値と
して問題となるが、本実施例の場合は4ケ月でもまだ充
填時のヘッドスペースよりも約7.5mlも少ないので、
この傾向で炭酸ガスが増えると6ケ月を超えても容器底
部は膨張しないものと推測でき、この種の食品の正味期
限である6ケ月はボトルの変形を伴うことなく商品価値
を十分維持することができる。従って、ボトルチューブ
詰味噌においても炭酸ガス置換により、ヘッドスペース
部の変色防止及び容器の膨張抑制効果があり、長期間良
好な品質の味噌を流通させることが可能となる。なお、
上記実施例は、いずれも内容物が味噌の場合であるが、
本発明は味噌に限らず、例えば、大豆発酵食品(しょう
油、納豆など)、発酵乳製品(ヨーグルト、チーズな
ど)等、保存中に炭酸ガスを発生する食品の炭酸ガス発
生による容器の膨張を抑制するには有効である。
【0012】
【発明の効果】本発明の炭酸ガス発生食品の保存中の密
封容器膨張抑制方法は、次のような格別の効果を奏す
る。本発明の方法によれば、脱酸素剤を添付する場合と
比べて、初期のヘッドスペースの減少量が特段に大き
く、しかもその後の食品からの炭酸ガス発生も抑制し、
長期間にわたって容器の膨張を抑制することができ、長
期間保存しても商品価値を損なうことがない。また、脱
酸素剤を添付するものに比べて包装コストが大幅に低減
でき、且つ簡単な炭酸ガス置換装置を取付けるのみで設
備コストも安価であり、しかも従来の充填密封ラインに
簡単に適用できて管理も容易である。さらに、脱酸素剤
を添付する際のようにパーチメント紙によるシール不良
が発生するおそれがなく、密封性の確保に優れている。
封容器膨張抑制方法は、次のような格別の効果を奏す
る。本発明の方法によれば、脱酸素剤を添付する場合と
比べて、初期のヘッドスペースの減少量が特段に大き
く、しかもその後の食品からの炭酸ガス発生も抑制し、
長期間にわたって容器の膨張を抑制することができ、長
期間保存しても商品価値を損なうことがない。また、脱
酸素剤を添付するものに比べて包装コストが大幅に低減
でき、且つ簡単な炭酸ガス置換装置を取付けるのみで設
備コストも安価であり、しかも従来の充填密封ラインに
簡単に適用できて管理も容易である。さらに、脱酸素剤
を添付する際のようにパーチメント紙によるシール不良
が発生するおそれがなく、密封性の確保に優れている。
【図1】カップ詰味噌の保存中のヘッドスペース量の変
化を示す線図である。
化を示す線図である。
【図2】ボトル詰味噌の保存中のヘッドスペース量の変
化を示す線図である。
化を示す線図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 保存中に炭酸ガスを発生する炭酸ガス発
生食品を容器に充填後、容器ヘッドスペース内の空気を
炭酸ガスで置換して密封することにより、密封後の炭酸
ガス発生による容器の膨張を抑制することを特徴とする
密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方
法。 - 【請求項2】 前記炭酸ガス発生食品が味噌である請求
項1の密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張
抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30437292A JPH06127586A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30437292A JPH06127586A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06127586A true JPH06127586A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17932232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30437292A Pending JPH06127586A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 密封容器詰炭酸ガス発生食品の保存中の容器膨張抑制方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06127586A (ja) |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP30437292A patent/JPH06127586A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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