JPH0612696Y2

JPH0612696Y2 - ヘツドレストの支持構造

Info

Publication number: JPH0612696Y2
Application number: JP1987065481U
Authority: JP
Inventors: 孝二是近; 勉大河内; 明青木; 敏也畔柳; 義宏水嶋
Original assignee: Mitsubishi Motors Corp
Current assignee: Mitsubishi Motors Corp
Priority date: 1987-04-30
Filing date: 1987-04-30
Publication date: 1994-04-06
Anticipated expiration: 2002-04-30
Also published as: JPS63172353U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動車用座席に備えるヘッドレストの支持構
造、詳しくは、ヘッドレストと一体のステーをシートバ
ック側の支持部材に支持するヘッドレストの支持構造に
関するものである。

（従来の技術とその問題点）ヘッドレストと一体のステーをシートバックのバックフ
レームに固着した支持部材に挿通して支持する一般的な
ヘッドレストの支持構造は、例えば実公昭５１−２４６
６４号公報に開示されているように、シートバックのバ
ックフレームに固着したコ字状支持部材の孔に、ホルダ
ーを挿着し、このホルダーにヘッドレストと一体のステ
ーを挿通する構造である。

ところで、剛性が高いシートバックと、また硬いヘッド
レストを使用したものは、第６図に示すように、車両の
衝突時など後席乗員の頭部(h)がヘッドレスト(a)に突き
当たると、ヘッドレスト(a)が硬く、また、このヘッド
レスト(a)を支持するシートバック(b)の剛性が高いた
め、斯る乗員の頭部の慣性エネルギーがヘッドレスト等
によって吸収し難い不具合がある。

そこで、本考案は斯様に硬いヘッドレストを剛性の高い
シートバックに備えたものにおいて、衝突時においてそ
のヘッドレストに対しての後席乗員の頭部の衝撃を吸収
し得るようにすることを目的とするものである。

（問題点を解決すべき手段）そのため、本考案はシートバック側に固定する支持部材
を、筒状に形成すると共にその上部側にラッパ状のホル
ダー挿入部を設け、該ホルダー挿入部より下方にスリツ
トを設け、一方、前記ホルダーの上部外周面には、前記
ホルダー挿入部に弾接される傾斜部を形成し、このホル
ダーを前記支持部材に挿着して、ヘッドレストに上方か
らの衝撃が加わった場合に、支持部材のホルダー挿入部
が押し広げられ、その衝撃を吸収するようにしている。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図、第２図は本考案を構成する支持部材(1)を示
し、該支持部材(1)は金属製の筒体で、その内径はホル
ダー(2)の外径と略同一に形成され、第３図に示すよう
にシートバック(b)のバックフレーム(4)頂部に起立状に
溶接され、その上部開口部にはラッパ状のホルダー挿入
部(11)が設けてある。そして、このホルダー挿入部(11)
から下方に１又は２以上のスリツト(12)(12)が切欠さ
れ、所定の負荷（ホルダー(2)に加わる負荷）により支
持部材(1)が拡開状に変形するように構成されている。
従って、支持部材(1)の内径が変形できるものであれ
ば、切欠みなど図示するスリツト(12)(12)に限定される
ものでない。

図示するホルダー(2)は硬質合成樹脂材の有底筒体で、
その内部にヘッドレスト(a)のステー(3)を挿着するもの
であり、第４図に示すように、その上部にはフランヂ部
(22)が設けてあり、このフランヂ部(22)内にはステー
(3)の切欠(31)に係合するロック片(21)が装着されてい
る。そして、フランヂ部(22)の下方には、前記支持部材
(1)のホルダー挿入部(11)内面形状と一致する傾斜部(2
4)が、また、下部外周面には支持部材(1)の下端縁を係
止してホルダー(2)の抜出を防止する係止段部(23)が夫
々形成されている。

ヘッドレスト(a)のステー(3)は、従来この種のヘッドレ
ストに使用されているヘッドレスト(a)と一体の金属製
棒体で、その下部側壁には前記ホルダー(2)のロック片
(21)が係合する切欠(31)が形成されている。

第５図(A)(B)は支持部材(1)の通常使用状態と、衝撃が
加わった状態を夫々示し、第５図(A)における通常使用
状態においては、支持部材(1)の剛性によってホルダー
(2)を介してステー(3)を所定位置に支持している。即
ち、支持部材(1)のホルダー挿入部(11)が、ホルダー(2)
の傾斜部(24)下半部に弾接している。

ところが、第６図に示すように、ヘッドレスト(a)に衝
撃が加わると、ステー(3)と共にステー(3)を係止するホ
ルダー(2)が、下方に押動される。そのため、支持部材
(1)のホルダー挿入部(11)がホルダー(2)の傾斜部(24)の
上半部によって押し付けられて拡開し、前記衝撃を吸収
する（第５図(B)）。なお、斯る状態において、ヘッド
レスト(a)を上方に上げると、元の状態（第５図(A)）の
状態に戻る。

（効果）本考案によれば、支持部材にラッパ状のホルダー挿入部
を設けると共に、ホルダー挿入部より下方にスリツトを
設け、一方、前記ホルダーの上部外周面には、前記ホル
ダー挿入部に弾接される傾斜部を形成し、このホルダー
を前記支持部材に挿着したので、ヘッドレストにかかる
衝撃をステー、ホルダーを介して支持部材で吸収する。
そのため、剛性の高いシートバック、硬いヘッドレスト
を使用したシートにおいて、車両の衝突時においてヘッ
ドレストに後席乗員の頭部が突き当たっても、その衝撃
を支持部材で吸収するため、後席乗員の安定性を向上す
る。また、通常使用時においては、支持部材の剛性によ
ってヘッドレストを所定の高さに保持する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を構成する支持部材の斜視図、第２図は
第１図におけるII−II線断面図、第３図はホルダーを装
着する状態の斜視図、第４図は要部の断面図、第５図は
要部の通常使用状態の断面図、第５図(B)は同衝撃が加
わった状態の断面図、第６図はヘッドレストに衝撃が加
わる状態の説明図である。図中、(1)は支持部材、(11)はヘッドレスト挿入部、(1
2)(12)はスリツト、(2)はホルダー、(3)はヘッドレスト
のステーを夫々示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者青木明東京都昭島市松原町３丁目２番12号株式会社タチエス内 (72)考案者畔柳敏也東京都昭島市松原町３丁目２番12号株式会社タチエス内 (72)考案者水嶋義宏東京都昭島市松原町３丁目２番12号株式会社タチエス内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ヘッドレストと一体のステーをホルダーに
挿入し、且つ、該ホルダーと共にステーをシートバック
側の支持部材に挿着して支持するヘッドレストにおい
て、前記支持部材は、筒状に形成し、その上部に、ラッパ状
のホルダー挿入部を設け、該ホルダー挿入部より下方に
スリットを設け、一方、前記ホルダーの上部外周面に
は、前記ホルダーの挿入部に弾接される傾斜部を形成
し、このホルダーを前記支持部材に挿着して、ヘッドレ
ストにかかる衝撃を支持部材で吸収することを特徴とす
るヘッドレストの支持構造。