JPH06126871A - 不織布及びその製造方法 - Google Patents

不織布及びその製造方法

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JPH06126871A
JPH06126871A JP4276346A JP27634692A JPH06126871A JP H06126871 A JPH06126871 A JP H06126871A JP 4276346 A JP4276346 A JP 4276346A JP 27634692 A JP27634692 A JP 27634692A JP H06126871 A JPH06126871 A JP H06126871A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fibers
fiber
woven fabric
less
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JP4276346A
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English (en)
Inventor
Manabu Kaneda
学 金田
Yasuhiro Komori
康浩 小森
Kenji Ishikawa
賢司 石川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液透過性に優れ、風合いが良く、乳児等の肌
当接にも優れ、ドライ感を向上した寸法安定性、加工性
の良い、実質的に吸収性物品の表面材として洩れ防止効
果の高い不織布及びその製造方法を提供すること。 【構成】 本発明の不織布は、坪量が30g/m2 以下
である主として熱可塑性樹脂繊維からなる不織布であっ
て、熱により繊維間が接着している接着部(又はポイン
ト接着部)が点在する繊維集束部と、繊維がより分けら
れて形成された該不織布の全域或いは一部に点在する孔
部とからなり、上記接着部が6〜46個/cm2 の密度で
点在し、且つ上記繊維集束部での接着部全体の接着面積
率が10〜30%であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙おむつ、生理用ナプ
キン等の吸収性物品の表面材に好適な不織布及びその製
造方法に関するものであり、詳しくは、液透過性、風合
い、柔軟性、及び寸法安定性に優れた不織布及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
紙おむつ、生理用ナプキンにおける表面材は、ドライ感
の向上と風合いを満足させるため、主にサーマルボンド
不織布から構成されている。一方、生理用ナプキンにお
ける表面材では、使用中のドライ感の追求から疎水性の
フィルムを開孔させたシートも用いられる様になってき
た。しかし、これらの表面材でも完成されたものとは言
い難く、以下の問題を抱えている。毛管構造をもたない
開孔表面材フィルムでは液残りを発生しないものの、疎
水性のフィルムが故にヌメリ感、ムレ感等において、不
織布タイプの表面材より著しく劣っている。また、不織
布タイプの場合、ドライ感の向上の為に特開昭57−2
05506号公報で提案されているように構成繊維の繊
度を大きくし、液残りを低下する試みがなされている
が、不織布の特徴である風合いを損ない有効とはいえな
い。また、液の透過を意図し、不織布を積極的に開孔す
ることも提案されている。
【0003】特開昭62−170565号公報に記載さ
れたスパンレース不織布は、風合いの点で優れた可能性
があるものの、コストの点や一般的に用いられている低
坪量の液通過性のよいものでは、他の製品に比して、伸
びが大きい上、毛羽立ち、毛羽抜けが発生し、加工性も
悪く、未だ実用に適していない。また、これらの問題を
克服すべく坪量を上げるとコストが非常に高くなる上、
毛羽立ち、毛羽抜けを抑制するためのバインダー等を混
入するため、スパンレース不織布のしなやかさを低下さ
せる虞があり、皮膚刺激等の虞もある。また、特開昭4
8−27070号公報、特開昭62−125061号公
報、特開平2−216252号公報等には、加熱された
ピンによる穿孔を持つ不織布も提案されているが、この
不織布はピンの加熱温度が構成する繊維の融点以上であ
れば、孔周囲部に溶融玉や硬化部を形成するため、風合
いを著しく悪化させ、実用に適さない。一方、融点以下
の温度でピンを加熱すると、前記溶融玉や硬化部の発生
はなくなるが、孔の形態保持性が不十分であり、目的と
する液透過機能を発現できない。更に、近年、特開平3
−137257号公報や特開平3−260153号公
報、特開平3−51355号公報の記載のように、メル
トブローンを用いた開孔方法も提案されているが、メル
トブローンはウエブ強度が低いため、開孔用支持材との
複合材とを必要とし、製法的にもコスト的にも有利では
ない。また、メルトブローン独自の風合いは、表面材と
して必ずしも適切でないうえ、表面材に対する摩擦にも
弱く、毛羽を発生しやすい欠点をかかえている。また、
一般的に繊維集合体の構造のものを、衛生用品に適用し
た場合、排泄物に粘性の高い軟便等も含まれ、充分に透
過できず、その結果、乳児のおしりのかぶれを引き起こ
すことがある。また乳児の股ぐり部等の肌に触れること
を考慮すると、あかぎれ等の防止の点でもより風合いの
良い液透過性に優れる不織布が望まれる。
【0004】そこで、改善すべき目標の不織布として
は、水流などの力で交絡させるスパンレース不織布が挙
げられる。これは、繊維結合点のない自由な繊維自信の
交絡による構造体が、類似の構造である布の感触に近づ
き、優れた風合いを特徴とするものである。しかし、前
述のごとく表面材の特性を満足させるには、交絡の度合
いを上げる高エネルギーを必要とし、さらに交絡繊維数
を増やすため、坪量を増加したり、繊維を極細化する等
の手段を余儀なくされる。この様な制約から、従来のス
パンレース不織布が坪量30g/m2 以下で表面材の不
織布の物理特性を満足するには分割繊維やバインダーの
混入等の手段をとり、異常なコストアップを招いたり、
本来の柔らかな風合いが損なわれたりして、安全性の面
で衛生用品への用途が不適となったりする。しかも、繊
維集束部と繊維をより分けた孔部を設けた構成の液透過
性の高い不織布にしようとすると、低坪量化のものは更
に困難となったりする。従って、本発明の目的は、液透
過性に優れ、風合いが良く、乳児等の肌当接にも優れ、
ドライ感を向上した寸法安定性、加工性の良い、実質的
に吸収性物品の表面材として洩れ防止効果の高い不織布
及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、坪量が30g
/m2 以下である主として熱可塑性樹脂繊維からなる不
織布であって、熱により繊維間が接着している接着部
(又はポイント接着部)が点在する繊維集束部と、繊維
がより分けられて形成された該不織布の全域或いは一部
の区域に点在する孔部とからなり、上記接着部が6〜4
6個/cm2 の密度で点在し、且つ上記繊維集束部での接
着部全体の接着面積率が10〜30%であることを特徴
とする不織布を提供すること、及び該不織布の製造方法
であって、上記熱可塑性樹脂を熱接着して上記繊維集束
部を形成する工程と、穿孔を形成するための凸状の穿孔
形成部を有した穿孔用支持体に該不織布を載置して、該
載置面で高速流体により上記孔部を穿設する工程とを有
することを特徴とする不織布の製造方法を提供すること
により上記目的を達成したものである。
【0006】本発明の不織布は熱可塑性繊維を主体とす
ることにより、表面材としてのドライ感の向上と、ポイ
ント接着による接着性を満足しうる。また、不織布は、
接着部を有する繊維集束部と繊維をより分けた孔部とか
ら構成されており、繊維をより分けて孔部で液透過機能
を発現し、点在するポイント接着部で該不織布の物理特
性を満足するものである。このため、該ポイント接着部
が6〜46個/cm2 の密度で点在し、かつポイント接着
部全体の接着面積率が10〜30%の範囲でコントロー
ルすることにより、不織布の縦方向、横方向の伸度を特
定化し、風合いを維持しながら加工性、実用性を向上す
る。従って、ポイント接着部の密度が上記範囲を下回る
とシート強度が出難く、出すためにはポイント接着部1
個の面積(大きさ)を上げる必要があり、結果的に風合
いを悪化させ、しかも液透過の孔部を減少させる。逆に
上記範囲を超えると、ポイント接着部1個の面積を小さ
くしないと接着面積が増大し、不織布は硬くなる上、前
記同様孔部の形成を阻害する。しかも、加工面において
ピンポイントロールの精度も厳しくなる。つまり、ポイ
ント接着部と接着面積率は密接に関係している。
【0007】また、ポイント接着部の配列の仕方によっ
て、ポイント接着部の最適数が大きく変わる。好ましく
は、ポイント接着後の不織布の強度が横方向で500〜
2500g/(50mm幅)、縦方向で2000〜700
0g/(50mm幅)程度になるようコントロールするの
が望ましい。縦方向の伸度が15%を超えると加工性を
低下させるうえ、幅縮みが発生する。同様に、横方向の
伸度が35%を超えると実用上だぶつき、しわの原因と
なる。更に、坪量30g/m2 以下のものでカンチレバ
ーが50mmを超えると、ペーパーライクな風合いに成り
易く、張り感や硬さから、表面材としての使用感、肌触
りを悪くする。しかも、液をすばやく透過させるために
は、表面材の厚み、綿密度は高すぎない方が良く、坪量
30g/m2 以下であるのが好ましい。
【0008】不織布の熱可塑性樹脂繊維は3d以下で、
繊維をよりわけた孔部が見かけ上、円換算でφ0.5mm
〜φ2mmの実質的な孔で、その中心間隔が5mm未満であ
ることが好ましい。より好ましくは構成する熱可塑性繊
維が2d以下で、孔部が円換算でφ0.7〜φ1.5mm
の実質的孔で、中心間隔が4mm以下で有る方が風合い、
液透過性、視覚的に好ましい。しかも、実質的な孔であ
るので粘性の高い液の透過も可能である。孔がφ0.5
mmより小さいと液透過性が悪くなる。同様に孔がφ2mm
よりも大きくても肌触りが低下する上、吸収体から液戻
りが多くなる。前記、孔の開孔面積率は5〜25%の範
囲になるのが液透過性、物理特性、肌触り、外観等のバ
ランス上望ましい。また、不織布の全幅に対して、孔部
が構成される区域を部分的に設けることにより、ナプキ
ンやおむつの表面材に於ける液透過区域を特定し、中央
で液を透過し、サイド部は液をとうさないバリア効果を
容易に発現することもできる。これにより、表面材とし
ての機能を更に最適なものとすることができる。
【0009】本発明の好適な製造方法は、ウェブ(不織
布)をポイント熱接着し、次いで穿孔用支持体に載置
し、高速流体を該ウェブに当て、開孔処理を行なうこと
である。元々、高速流体処理によるスパンレース法はラ
ンニングコストの高い製法であるため、特殊な組成でな
くともコストが高い。これに対して、本発明は高速流体
を交絡手段というよりも主に、開孔及び柔軟化加工の手
段として応用する一方、不織布の強度、伸度特性をポイ
ント接着法によって達成し、両処理法の条件を、ある特
定の関係とすることで可能にするものであり、エネルギ
ーコスト、設備コストを下げ、加工法を満足する物理特
性を原材料コストを下げながら実現し得るものである。
又、構成繊維を本質的に疎水性である熱可塑性繊維を略
100%とすることにより、衛生用品の表面材として、
使用時のドライ感を満足し、上記製造法を可能にしてい
る。
【0010】ウェブへのポイント接着により、不織布と
しての強度を出しピンエンボスとしての特性を活かして
伸びの小さい低坪量の風合いのあるものに構成する。次
いで、穿孔用支持体上で該ポイント接着ウェブに高速流
速をあてることにより、該ポイント接着部以外の部分の
繊維をより分け開孔する。更に、穿孔用支持体の凸状の
穿孔形成部の縦方向の凸ピッチをP1、横方向のピッチ
をP2としたとき、ポイント溶融接着部の縦方向のピッ
チA1は、P1(1−0.3)≦H1≦P1(1+0.
3)、横方向のピッチA2は、P2(1−0.3)≦H
2≦P2(1+0.3)で表され、少なくとも一方向に
関して条件を満たすようにすることによって高速流体処
理による開孔性を向上させることができる。
【0011】ナプキンやおむつの表面材の液透過区域を
特定化し機能をさらに最適化するためには、熱可塑性繊
維から成るウェブをポイント接着し、次いで穿孔用支持
体に載置し、該ウェブの全幅に対して、開孔が起こらな
い程度の高速流体処理をし、次いで、ウェブ全幅に対し
て部分的区域に高速流体を当て所望区域に開孔処理を行
なうことで、液吸収区域を特定し、例えば、中央で液を
透過し、サイド部は液を通さないバリア効果を付与する
ことができる。また、熱可塑性繊維から成るウェブをポ
イント接着し、次いで、支持体に載置し該ウェブの全幅
に対して高速流体を当てて処理する方法において、穿孔
用支持体の全幅に対して凸状の穿孔形成部を部分的に設
け、前記ポイント接着ウェブを、凸状の穿孔形成部に対
応した区域に開孔処理を行なっても、前述と同様の構成
を発現できる。
【0012】
【作用】本発明の不織布を吸収性物品の表面材に用いる
と、不織布が主に疎水性の熱可塑性繊維からなること、
特定の接着部及び孔部が形成されていることから、漏れ
を著しく低減し、表面のドライ感と風合いの優れたもの
が得られ、更に、吸収性物品の加工性を向上する。ま
た、本発明の不織布の製造方法で、特定の熱接着の工程
と、高速流体により孔部を形成する工程を含むため、ポ
イント接着部と孔部とが互いに重なるとなく、また、孔
部を所望の区域にのみ設けることができ、製造された不
織布は、寸法安定性に優れたエンボス不織布の特性と、
風合い、肌触りに優れたスパンレース不織布の両特性を
兼ね備えた、液透過性及び表面のドライネスを満足する
吸収性物品の表面材としての機能を好適に発揮する。
【0013】
【実施例】本発明の不織布及びその製造方法を図1〜図
6に示す実施例に基づき説明する。尚、各図中、図1及
び図2は、本発明の不織布の一実施例を概念的に示す部
分斜視図、図3は本発明の不織布の製造方法を実施する
場合の不織布の製造装置の斜視図、図4は図2に示す不
織布製造装置の穿孔処理部を示す部分斜視図、図5は図
2に示す不織布製造装置の穿孔処理に用いる穿孔用支持
体の他の実施例を示す部分的斜視図、図6は図5に示す
他の実施例の穿孔用支持体の斜視図である。
【0014】本発明の不織布1は、熱可塑性繊維の略1
00重量%から成り、図1に示すようにポイント接着部
1c(点在した接着部)を有する繊維集束部1aと繊維
をより分けた孔部1b(点在する孔部)とから構成され
る。また、不織布1は、一層構造でも、2層以上の層に
分かれていても良い。ただし、非熱可塑性の繊維、例え
ば、セルロース系の繊維等を多量に混入すると、表面材
用としてのドライ感を失うと共に、坪量30g/cm2
下で該物理特性を満足するポイント接着強度を出すのは
困難になるおそれがある。繊維集束部1aには、ポイン
ト接着部1cが6〜46個/cm2 の密度で熱圧着されて
おり、該ポイント接着部1cにより不織布1の強度が保
たれる。尚、熱可塑性繊維の繊度が大きい場合は1のポ
イント接着部当たりの接着面積を上げた方が良い。ま
た、ポイント接着部は、高速流体の作用により、流体の
圧力が高くなると、不定形の接着部になりやすい。繊維
をより分けた孔部1bは、見かけ上、円換算でφ0.5
mm〜φ2mmの実質的な孔で、その孔部同士の中心間隔が
5mm未満であり、孔部は、溶融等の壁面等を全く持たな
い。これにより、液の透過を可能にするが、開孔率は5
〜25%の範囲に有る方が望ましく、表面のドライ感を
好ましくしている。
【0015】本発明の不織布は前記外観特徴の他に、以
下の物理的特性も兼ね備えていることが望ましい。つま
り、坪量30g/cm2 以下で、50mm幅に1000gの
荷重をかけた時の不織布1の伸度が縦方向で15%以下
かつ50mm幅に100gの荷重をかけた時の不織布1の
伸度が横方向で35%以下で、かつ縦方向、横方向のカ
ンチレバーが50mm以下である。不織布1をナプキンや
おむつへ加工する時、ライン内で受けるテンションに耐
える伸度特性として縦方向(流れ方向)で15%以下で
あるのが良く、また製品の使用上、伸度が横方向で35
%以下であるのが、ヨレ、ダブツキの防止の点で良い。
しかも、本発明の不織布は上記伸度特性を満足し、カン
チレバーが50mm以下の布の様に柔らかく、風合いが良
くなる。
【0016】また、図2に示す如く、本発明の別の不織
布は、ポイント接着部1cを不織布の全幅に、そして、
繊維をより分けた孔部2bを一部の区域Hに設けたもの
とすることができる。区域S1 、S2 は高速流体処理さ
れ交絡されているが、孔部2bが形成されていない区域
であり、液不透過性となっている。一方、繊維をより分
けた孔部2bは、図1の不織布同様、溶融等の壁面等を
持たない貫通孔で、液の透過を可能にし、開孔率が5〜
25%の範囲になっている。しかも、開孔区域Hを特定
することで、表面材における排泄された体液を吸収材の
コア部分に対応した区域で液を透過し、吸収性物品の性
能をより向上させることができ、開孔区域H、S1 、S
2 は、通常、製品種の構成寸法に対応して設定される。
尚、図2では区域Hは1列で表現されているが、必ずし
も1列である必要はなく、開孔区域H1 、H2 、H3
・・・、非開孔区域S1 、S2 、S3、S4 、・・・の
ように多列であっても良い。
【0017】本発明の不織布1を構成する繊維は、熱可
塑性樹脂繊維、例えば、PET、PBT等のポリエステ
ル系、PE、PP等のオレフィン系、ナイロン6、ナイ
ロン66等のポリアミド系、アクリル等、及びそれらの
共重合体が挙げられるが、ポリエステル系やオレフィン
系がピンエンボス加工において接着強度、加工特性上、
適する。その構造としては、単一構造の他、融点の異な
る成分から構成される芯鞘構造及びサイドバイサイド構
造でも良く、異種成分からなる複合繊維、分割繊維でも
良い。通常、ピンエンボスの方法としてヒートロール法
や超音波法等が利用されるが、これらのポイント接着加
工で点接着が可能なら、本発明の利用分野での適性から
逸脱しない限り、上記の範囲に限らずとも良い。また、
通常、熱可塑性繊維は、実質的に疎水性の繊維である。
このため、繊維表面に濡れ性、工程性を考慮した界面活
性剤等が付与されている方がカード性、工程性のトラブ
ル防止に良い。また、本発明の不織布を構成する熱可塑
性樹脂繊維は、高速流体処理により最終的に疎水化する
ため、必要に応じて、必要な部位、エリアに濡れ性を考
慮した界面活性剤等を後処理で付与する方が好ましい。
【0018】非熱可塑性繊維は、例えば、レーヨン、コ
ットン等のセルロース系の親水性繊維が挙げられる。本
発明の不織布には、表面材のドライ感、ポイント接着特
性上、親水性の非熱可塑性繊維は多量に混入しない方が
良い。上記構成繊維は、カード適性、開孔適性、風合い
上、カード前の繊維の繊度が0.5デニール〜3デニー
ルが好ましく、繊維の長さは、カード適性上20mm〜7
5mmの範囲が好ましい。また、繊維の疎水性が高すぎる
とカード工程で帯電し、カードへ巻き付く等のトラブル
を発生する。このため、熱可塑性繊維は帯電防止の界面
活性剤等を処理した方が良い。
【0019】次に、図3に示す製造装置に従い、本発明
の一実施例の製法を説明する。不織布の製造装置は、カ
ード2、ヒートエンボスロール4、穿孔用支持体5、高
速流体噴射ノズル6、仕上げ剤付与装置7、熱処理乾燥
装置8、スリター9、ワインダー10から構成され、上
述した繊維素材を適宜調製して、公知のウェブ形成法、
例えば、カード2により処理したウェブ3を形成する。
尚、図3ではカード2は1台であるが、複数のカードか
ら多層でウェブ3を形成しても良い。また、不織布の伸
度特性上、ウェブの繊維配向は、縦配向し過ぎない条件
で行なう。続いて、ウエブ3をヒートエンボスロール4
でポイント熱接着し、ポイント接着部1cをウエブ3に
形成する。このとき、ヒートエンボスロール4の温度は
熱可塑性繊維の融点を基準として融点以上の温度をかけ
るが、融点以下の温度で軟化変形し、シール化する繊維
の場合、融点以下で処理すれば良く、構成する繊維の熱
特性に合せて処理することができる。尚、図3では、ヒ
ートエンボスロール4による熱接着になっているが、こ
の方法に限るものではなく、超音波による溶融接着でも
良い。
【0020】ポイント接着部1aは、6〜46個/cm2
の密度で点在させ、且つ接着面積率が10〜30%の範
囲でコントロールする。ポイント1個の面積は、0.5
〜3mm2 の範囲で選び、好ましくは0.5〜2mm2 の範
囲で15%〜25%の接着面積率にコントロールする。
接着状態には、高速流体のエネルギーと穿孔用支持体5
の仕様が関係する。ポイント接着を行なったウェブ3の
強度は、横方向で500〜2500g/50mm、縦方向
で2000〜7000g/50mm程度になるようにコン
トロールする。
【0021】次に、穿孔用支持体5上にポイント熱接着
したウエブ3を搬送させる。穿孔用支持体5は、無端状
で、全体又は図5に示すように所望の領域に凸状の穿孔
形成部5aが形成された搬送ベルトになっている。図4
においては、支持体5は全体に凸状の穿孔形成部5aが
形成されおり、ウエブ3は、上方の高流速流体噴射ノズ
ル6で高速流体が所望の流速で所望の領域に当てられる
ようになっている。ウェブ3は高速流体により支持体5
に押し当てられ、更に穿孔形成部5aの凸状部で穿たれ
て搬送され、ポイント接着部1cは支持体5の低部ベー
ズにズレ落ちる。即ち、非接着面の繊維が支持体5の穿
孔形成部5aの凸部により押しわけられ開孔する。この
為、ポイント接着点の数、面積率、接着点のピッチは、
支持体5の凸部のピッチ、流体のエネルギーと密接に相
関させることが望ましい。例えば、ポイント数が多く、
1のポイントあたりの接着面積の小さい場合、ポイント
接着後のウェブ3の強度が高くとも、流体の衝突エネル
ギーにより接着点そのものが破壊を受け、支持体5の凸
部に対応したクリアな孔部にならないことがある。逆
に、1のポイントあたりの接着面積を大きくすると、流
体の衝突エネルギーによる破壊は起こり難いが、適切な
ピッチを選定しないと開孔し難くなり、必要なエネルギ
ーが大きくなる。
【0022】このことから、開孔の好適条件としては、
支持体5の凸状の穿孔形成部5aの縦方向のピッチをP
1、横方向のピッチをP2としたとき、ポイント溶融接
着部1cの縦方向のピッチA1は、P1(1−0.3)
≦A1≦P1(1+0.3)、横方向のピッチA2は、
P2(1−0.3)≦A2≦P2(1+0.3)で表さ
れる、少なくとも一方向に関して条件を満たすようにす
ることによって高速流体処理による開孔性を向上する。
これは、支持体5の凸ピッチとエンボスのピッチが一定
の相関関係にあると、流体の衝突によって接着点と支持
体5の凸部が避け合い、その結果、両者の位相がずれ、
支持体の凸部に対応した開孔が容易になる。高速流体の
圧力は、50〜200kg/cm2 の範囲で処理を行なう。
【0023】次に、ウェブ3を仕上げ剤付与装置7に導
き、濡れ性をコントロールする仕上げ剤等を付与する。
続いて、ウェブ3を熱処理乾燥装置8で乾燥し、スリタ
ー9でスリットした後、ワインダー10で巻き取る。熱
処理乾燥装置8での熱処理温度は、基本的には構成繊維
の融点未満で、溶融を起こさない様に行なう。但し、開
孔処理後の孔形状を保形するため、融点の異なる2成分
以上の繊維で構成し、低融点成分を熱処理で溶融する時
は、低融点成分の融点以上の処理を行なう。この場合、
低融点成分の構成比率が上がると、風合いが非常に損な
われるので、混合比率は30重量%以下にする方が良
い。
【0024】図3の開孔処理部を拡大した図4に示す様
に、ナプキンやおむつの表面材の製造においては、液透
過区域を特定化し機能をさらに最適化することが望まし
く、このため、ポイント接着後のウェブ3を穿孔用支持
体5に搬送し、ウェブ3の全幅に対して、ノズル6aに
より開孔が起こらない程度の流体処理をし、次いで、ノ
ズル6bによりウェブ全幅に対し一部の区域を間欠させ
て高速流体を当て部分的な区域に開孔処理を行なうこと
で、液吸収区域(孔部形成区域)を特定する。従って、
表面材であれば、中央で液を透過し、サイド部は液を通
さないバリア効果を付与できる。一部処理する幅Hは、
ナプキン、おむつの仕様に合わせ、例えば、40〜20
0mm程度で穿孔処理し、非開孔エリアSは製品へ対応し
た原反幅とスリット位置により決定できる。清浄ノズル
6aの流体圧力はウェブ3の特性と支持体5の関係によ
り決まるが、好ましくは2〜50kg/cm2 程度の範囲で
処理する。穿孔ノズル6bは前述したように50〜20
0kg/cm2 の範囲で処理を行なう。
【0025】また、前述と同様の構成を発現する方法と
して、図5に示すような凸状の穿孔形成部5aを一部に
有した支持体5を設け、前記ポイント接着後のウェブ3
を搬送し、ウェブ3の全幅に対して高速流体を当て、凸
状の穿孔形成部に対応した部分的な区域に開孔処理を行
なっても、液吸収区域を特定し、中央で液を透過し、サ
イド部は液を通さないバリア効果を付与できる。穿孔形
成部は不織布の開孔部となる区域Hと対応し、液透過性
の異なる区域を部分的に設けた不織布が製造される。そ
の後、開孔区域を中央にしてスリッター9により2列に
スリットを行なえば、図2の不織布が2列同時に製造で
きる。図3ではノズルが3本で描かれているが、1本で
もよく、4本以上でもかまわない。さらに、製造装置の
幅や、製品幅によって適選、開孔部の列を多数設けても
よい。また、上記開孔処理部の支持体5を図6に示す様
なドラム構造にしても本不織布の製造は達成できる。開
孔処理部をドラム構造にすることにより設備の小スペー
ス化、コンパクト化に有利である。
【0026】以下、上記実施例に基づいて、種々の条件
による実施サンプル1〜8を製造し、その評価を行っ
た。尚、本発明は以下の実施例に限るものではない。 実施例1 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、50重量
%と、0.7 d×38mm、50重量%、から成る坪量1
9.8g/m2 のカードウェブを160℃でヒートエン
ボスを行い、その後25メッシュの穿孔用支持体上で流
体の吐出圧100kg/cm2 で開孔処理し、親水性の界面
活性剤を付着して乾燥し、実施サンプル1を作成した。
平均ポイント接着数は32個/cm2 、接着面積率は1
8.1%で、エンボスのピッチは縦横共に2.4mmで行
なった。一方、支持体の凸部のピッチは縦3.4mm、横
1.9mmであった。
【0027】実施例2 大和紡績(株)のPP繊維3d×38mm、100重量%
から成る坪量28.4g/m2 のカードウェブを実施例
1と同様の方法で、流体の吐出圧100kg/cm 2 で穿孔
処理し、実施サンプル2を作成した。一方、支持体の凸
部のピッチは縦3.4mm、横1.9mmであった。 実施例3 チッソポリプロ(株)のPP/PE複合型芯鞘繊維2d
×51mm、100重量%から成る坪量22.5g/m2
のカードウェブを実施例1と同様に処理し実施サンプル
3を作成した。 実施例4 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%から成る坪量23.7g/m2 のカードウェブを実
施例1と同様に処理し実施サンプル4を作成した。 実施例5 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量23.6g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、実施サンプル5を作成した。
但し、流体の吐出圧は80kg/cm2 で行い、平均ポイン
ト数は6個/cm 2 、接着面積率は10.6%で、エンボ
スのピッチは縦横共に4mmで行なった。一方、支持体の
凸部のピッチは縦3.4mm、横1.9mmであった。
【0028】実施例6 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量22.1g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、実施サンプル6を作成した。
但し、平均ポイント数は46個/cm2 、接着面積率は1
7.6%で、エンボスのピッチは縦横共に2.1mmで行
なった。一方、支持体の凸部のピッチは縦3.4mm、横
1.9mmであった。 実施例7 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量21.9g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、実施サンプル7を作成した。
但し、流体の吐出圧は150kg/cm2 で行い、平均ポイ
ント数は32個/cm2 、接着面積率は28.3%で、エ
ンボスのピッチは縦横共に2.4mmで行なった。一方、
支持体の凸部のピッチは縦3.4mm、横1.9mmであっ
た。 実施例8 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量23g/m2 のカードウェブを16
0℃でヒートエンボスを行い、その後25メッシュの支
持体上で流体の吐出圧20kg/cm2 で全幅に非開孔処理
し、次いで、流体の吐出圧100kg/cm2 で中央の特定
幅(おむつの吸収体に適応する寸法)だけの開孔処理を
し、次いで、開孔処理した中央部だけの区域に、親水性
の界面活性剤を付着して乾燥し、実施サンプル8を作成
した。平均ポイント数は32個/cm2 、接着面積率は1
8.1%で、エンボスのピッチは縦横共に2.4mmで行
なった。一方、支持体の凸部のピッチは縦3.4mm、横
1.9mmであった。
【0029】比較例1 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量22.4g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、比較サンプル1を作成した。
但し、平均ポイント数は4.5個/cm2 、接着面積率は
8.0%で、エンボスのピッチは縦横共7.1mmで行な
った。 比較例2 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量23.3g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、比較サンプル2を作成した。
但し、平均ポイント数は62個/cm2 、接着面積率は1
8.4%で、エンボスのピッチは縦横共に1.8mmで行
なった。 比較例3 大和紡績(株)のPP繊維1.5d×38mm、100重
量%、から成る坪量23.6g/m2 のカードウェブを
実施例1と同様に処理し、比較サンプル3を作成した。
但し、平均ポイント数は19個/cm2 、接着面積率は3
3.5%で、エンボスのピッチは縦横共3.5mmで行な
った。
【0030】比較例4 大和紡績(株)のPET/PP複合16分割繊維3d×
45mm、100重量%、から成る坪量38.0g/m2
のカードウェブを76メッシュの支持体上で110kg/
cm2 の水流交絡処理を行い、次いで、実施例1と同じ凸
状支持体で同条件の開孔及び親水化処理をし、比較サン
プル4を作成した。 比較例5 帝人のPET、1.5d×38mm、100重量%、から
成る坪量32.1g/m2 のカードウェブを比較例4と
同様に処理し、比較サンプル5を作成した。 比較例6 PET繊維100重量%、から成るスパンレース無孔不
織布ソンタラ8001(デュポン社製)を親水化処理
し、比較サンプル6とした。 比較例7 PET繊維100重量%、から成るスパンレース有孔不
織布ソンタラ8010(デュポン社製)を親水化処理
し、比較サンプル7とした。
【0031】〔測定方法〕 (評価基準) ◎:実用上理想的なレベル ○:実用上問題の無いレベル △:実用上不安のあるレベル ×:実用性の低いレベル 中央点伸度:試験幅50mmの試験片を測定長150mmで
挟み、引っ張り速度300mm/minで行なう。この
時、縦方向については1000g荷重時の、横方向につ
いては100g荷重時の伸度を測定。 孔径、開孔率:画像解析装置により測定。 カンチレバー:JIS.L.1085.5.7.Aを準
用。 液浸透性:図7の様な、断面積が9.62cm2 の円筒の
ガラス管3に5.5cm径のNo. 5A濾紙2を上に、不織
布1を下にして、ゴムパッキン4を介して挟み込み、上
方30mmの高さから人工尿5を10cm3 供給する。人工
尿が濾紙2、不織布1を通過し、下方から漏れ始めるま
での時間を測定。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】〔結果〕表1、及び表2の示す結果によれ
ば、実施サンプル1〜8は、吸収性物品の表面材に要求
される従来の諸特性と、さらに高い体液の透過を可能に
し、より優れた風合いを兼ね備えると共に、コスト高を
改善し、製品加工への工程性も満足することが判る。
【発明の効果】本発明の不織布は、従来より高い液透過
性能を満足すると共に、布の様な風合いを兼ね備え、使
用感を快適にする。また、オムツ、ナプキンの製造工程
でのトラブルを低減し、しかも、サイド部/中央部の疎
水レベルがある格差を持ってバランスされているドライ
感を向上した実質的に洩れ防止効果の高い不織布が可能
である。本発明の製造方法によれば、従来より機能、不
織布合いの優れた不織布を低コストで製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不織布の一実施例を概念的に示す
部分斜視図である。
【図2】本発明に係る不織布の一実施例を概念的に示す
部分斜視図である。
【図3】本発明の不織布の製造方法を実施するための製
造装置の斜視図である。
【図4】図2に示す不織布の製造装置の穿孔処理部を示
す部分斜視図である。
【図5】図2に示す不織布の製造装置の穿孔処理に用い
る他の穿孔用支持体の部分斜視図である。
【図6】図5に示す物とは別の穿孔用支持体の斜視図で
ある。
【図7】液透過性を測定するための器具の概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1 不織布 1a 繊維集束部 1b 孔部 1c ポイント接着部 2 カード 3 カードウエブ 4 ヒートエンボスロール 5 穿孔用支持体 5a 穿孔形成部 6 高速流体噴射ノズル 7 仕上げ剤付与装置 8 熱処理乾燥装置 9 スリター 10 ワインダー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坪量が30g/m2 以下である主として
    熱可塑性樹脂繊維からなる不織布であって、熱により繊
    維間が接着している接着部(又はポイント接着部)が点
    在する繊維集束部と、繊維がより分けられて形成された
    該不織布の全域或いは一部に点在する孔部とからなり、 上記接着部が6〜46個/cm2 の密度で点在し、且つ上
    記繊維集束部での接着部全体の接着面積率が10〜30
    %であることを特徴とする不織布。
  2. 【請求項2】 上記孔部は、見掛け上の円換算での径が
    0.5〜2mmであり、且つ点在する孔部同士の中心間
    隔は、5mm未満であることを特徴とする請求項1記載
    の不織布。
  3. 【請求項3】 上記熱可塑性樹脂繊維が3d以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の機能性不織布。
  4. 【請求項4】 伸度が縦方向で1000g/(50mm
    幅)の荷重時15%以下、横方向で100g/(50m
    m幅)の荷重時35%以下であり、且つカンチレバー強
    度が50mm以下であることを特徴とする請求項1記載
    の不織布。
  5. 【請求項5】 上記請求項第1項記載の不織布の製造方
    法であって、上記熱可塑性樹脂を熱接着して上記繊維集
    束部を形成する工程と、穿孔を形成するための凸状の穿
    孔形成部を有した穿孔用支持体に該不織布を載置して、
    該載置面で高速流体により上記孔部を穿設する工程とを
    有することを特徴とする不織布の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記不織布の一部の領域において、高速
    流体により孔部を形成しない程度の交絡処理をする工程
    を含むことを特徴とする請求項5記載の製造方法。
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