JPH0612661Y2 - 組立棚装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、調理台、流し台等の収納庫内にも設置が容易
な組立棚装置に関するものである。

（従来の技術） この種組立棚装置としては、棚部材の両端が、支柱に棚
受材を介して取付けられ分割可能なものが一般的であ
る。

従来、第８図に例示するように、流し台ａの下側に形成
された収納庫ｂ内には、食器、調理用具等を載置できる
棚部材ｃが、棚受材ｄを介して支柱ｅに取付けられてい
る。そして、棚部材ｃは、数本のパイプ材が所定の間隔
でかつ平行となるように、各パイプ材端が棚端材ｆにそ
れぞれ固着一体化されている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、従来の上記棚装置では、第８図のように、流
し台ａの洗い槽ｇの直下に排水管ｈがある場合には、排
水管ｈが棚部材ｃに当たるため、収納庫ｂ内に棚を設置
できず、流し台用の専用棚を製作しなければならないと
いう問題がある。

本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、
収納庫内に排水管等の邪魔部材が存在していても、簡単
かつ良好に設置できる汎用性のある組立棚装置を提供す
るにある。

（課題を解決するための手段） 本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手
段を講じた。

すなわち、本考案は、棚部材４の長手方向両端部が、支
柱３に長手方向一対の棚受材５を介して取付けられてい
る棚取付装置において、 前記棚部材４は、前記長手方向に直交する幅方向に複数
個に分割構成され、前記長手方向一対の棚受材５に、嵌
合受部11が前記幅方向に設けられ、前記分割構成された
各棚部材４の長手方向両端部に、各棚部材４を一対の棚
受材５に対して軸方向に移動調整可能に保持するように
各棚受材５の嵌合受部11に幅方向移動自在に嵌合する嵌
合部4b,4cが設けられていることを特徴としている。

（作用） 本考案によれば、支柱３に棚受材５を取付けた後、棚受
材５の嵌合受部11に、複数の棚部材４の各嵌合部4b,4c
を並べて嵌合させる、そして、棚の奥行は、棚部材４の
数の増減によって調整し、流し台等の収納庫内のよう
に、排水管等のある場合には、排水管等を除いた部分
に、棚部材４を配設する。このとき、棚部材４の杆材4a
数が１〜複数の各種棚部材４を用意してあると、棚の奥
行調整を自在に行なうことができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図〜第７図において、１は組立棚装置で、合成樹脂
材からなり、脚台２上に立設された支柱３と、管状杆材
4aからなる棚部材４と、棚受材５と、支柱間隔保持杆６
と、棚受材固定ボルト７とにより構成されている。

前記支柱３は、脚台２に下端がそれぞれ固着された２本
のパイプ材3a,3bと、該パイプ材3a,3bの上端に着脱自在
に嵌合装着されたＵ字形の連結パイプ3cとからなってお
り、連結パイプ3cは支柱３に棚受材５を取付けた後、両
パイプ材3a,3b上端に嵌合される。

前記棚部材４は、第２図及び第７図に示すように、１本
又は２本の管状杆材4aと、各杆材4aの両端に連結した略
ヨ字形の嵌合部4b,4cとからなっている。そして、前記
各杆材4aは、嵌合部4b,4cの上側の溝８内に突設された
筒状取付部９内に嵌入されており、必要に応じて接着剤
により固着されている。また、嵌合部4b,4cの下面に
は、嵌合突条10が、全長にわたって突設されている。

前記棚受材５は、その対向内側に上向き開口の嵌合受部
11を備え、該嵌合受部11の外側には、前後２カ所に上下
方向に貫通する支柱挿通孔12が設けられ、該支柱挿通孔
12の外側に前記棚受材固定ボルト７が螺嵌されており、
支柱３に該ボルト７の先端が当接するようになってい
る。また、前記棚受材５の嵌合受部11の下部には、適所
にリブ13が設けられ、該リブ13の中央部に嵌合部4b,4c
の嵌合突条10が嵌合する溝14がそれぞれ設けられてい
る。

前記支柱間隔保持杆６は、パイプ材6aの両端に略Ｕ字形
の挟持部材6bが固着されてなり、挟持部材6bが支柱３の
下端部に外側から挟むように外嵌固定するようになって
いる。なお、この挟持部材6bは、ばね性を付与して、若
干強めに押し引きしないと、支柱３への着脱ができない
ようにするのが好ましく、必要に応じて、ボルト等によ
り支柱３に固定するようにしてもよい。

上記実施例において、棚装置１を流し台ａの収納庫ｂ内
等で組立てる場合、あらかじめ、支柱３の連結パイプ3c
を、パイプ材3a,3bから抜き取り、パイプ材3a,3bの上端
に、棚受材５の支柱挿通孔12を嵌合して、棚受材５を支
柱３の所望高さの位置で棚受材固定ボルト７により固定
し、再度パイプ材3a,3bの上端に連結パイプ材3cを嵌合
する。このようにして、棚受材５の取付けられた支柱３
を、収納庫ｂ内にそれぞれ左右に位置させておき、前記
支柱間隔保持杆６を排水管ｈの裏側（場合によっては前
側）において、その挟持部材6bを支柱３の下端部に外嵌
固定する。次いで、棚部材４を収納庫ｂ内に挿入して、
排水管ｈをかわして嵌合部4b,4cを棚受材５の嵌合受部1
1内に挿入嵌合させ、必要数の棚部材４を、場合によっ
ては前記杆材4aが１本の棚部材４をも組み込んで、棚１
を組み立てる。

なお、本考案の上記実施例では、流し台の下部収納庫内
に組立棚装置１を設置する場合について述べたが、排水
管のない収納庫はもとより、収納庫外の食器、調理用具
等の棚として設置することができる。

また、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、
例えば棚受材５はもとより嵌合部4b,4cの形状を変更で
き、管状杆材４ａに代えて棒状杆材を採用し、さらにリ
ブ13、及び嵌合突条10を省略することができるほか、棚
受材５の支柱３への取付手段も変更可能である。

（考案の効果） 本考案は、上述のように、棚部材４は、前記長手方向に
直交する幅方向に複数個に分割構成され、前記長手方向
一対の棚受材５に、嵌合受部11が前記幅方向に設けら
れ、前記分割構成された各棚部材４の長手方向両端部
に、各棚部材４を一対の棚受材５に対して幅方向に移動
調整可能に保持するように各棚受材５の嵌合受部11に幅
方向移動自在に嵌合する嵌合部4b,4cが設けられている
ので、排水管等の邪魔部材が上下方向に通っている流し
台等の収納庫内に、組立棚装置を設置する場合でも、各
棚部材４を一対の棚受材５に対して幅方向に移動調整す
ることによって、邪魔部材を簡単に避けることができ、
しかも棚部材４を幅方向に微妙に移動調整することによ
って、邪魔部材をうまく避けて、棚部材４を邪魔部材に
対して最大限近接乃至接当させることも可能であり、収
納庫内を物を載置する空間として最大限に活用すること
が可能になり、邪魔部材があっても棚装置の機能を十分
に発揮させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は本考案の実施例を示すもので、第１図
は斜視図、第２図は棚部材の斜視図、第３図は棚部材の
一部破断拡大正面図、第４図は第３図の平面図、第５図
は棚受材の平面図、第６図は第５図の正面図、第７図は
棚部材の他の例を示す斜視図、第８図は従来例の正面図
である。 １……組立棚装置、３……支柱、４……棚部材、4a……
杆材、4b,4c……嵌合部、５……棚受材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】棚部材(4)の長手方向両端部が、支柱(3)に
   長手方向一対の棚受材(5)を介して取付けられている組
   立棚装置において、 前記棚部材(4)は、前記長手方向に直交する幅方向に複
   数個に分割構成され、前記長手方向一対の棚受材(5)
   に、嵌合受部(11)が前記幅方向に設けられ、前記分割構
   成された各棚部材(4)の長手方向両端部に、各棚部材(4)
   を一対の棚受材(5)に対して幅方向に移動調整可能に保
   持するように各棚受材(5)の嵌合受部(11)に幅方向移動
   自在に嵌合する嵌合部(4b)(4c)が設けられていることを
   特徴とする組立棚装置。