JPH06126322A - 噴流酸洗設備における酸濃度制御方法 - Google Patents

噴流酸洗設備における酸濃度制御方法

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JPH06126322A
JPH06126322A JP27869392A JP27869392A JPH06126322A JP H06126322 A JPH06126322 A JP H06126322A JP 27869392 A JP27869392 A JP 27869392A JP 27869392 A JP27869392 A JP 27869392A JP H06126322 A JPH06126322 A JP H06126322A
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acid
tank
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pickling
tanks
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JP27869392A
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Yukio Naito
雪夫 内藤
Yukimitsu Hirai
征光 平井
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、複数の酸洗槽にて噴流酸洗方式によ
り鋼帯を酸洗する噴流続酸洗設備において各酸洗槽に酸
液を供給する循環タンク内の酸濃度を制御するための方
法に関し、各循環タンク相互間の酸濃度分布の勾配を適
性なものとし、酸洗効率の向上をはかるとともにより安
定的な操業を実現することを目的とする。 【構成】そこで、循環タンク3−1〜3−3のうち最上
流側循環タンク(最終循環タンク)3−3に回収酸もしく
は新酸を投入して最上流側循環タンク3−3の酸濃度を
調整すると同時に、最上流側循環タンク3−3に投入し
た回収酸もしくは新酸の量に比例した量の酸液を各循環
タンク3−3,3−2から一つ下流側の循環タンク3−
2,3−1へ移送して、各循環タンク3−1〜3−3の
酸濃度を制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の酸洗槽において
噴流酸洗方式により鋼帯を酸洗する噴流続酸洗設備にお
いて、各酸洗槽に酸液を供給する循環タンク内の酸濃度
を制御するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱延鋼帯のスケール(酸化膜)
を除去するため、酸液(例えば塩酸)を満たした酸洗槽中
に鋼帯を通過させてスケールを溶解除去することが行な
われている。このような酸洗はディップ酸洗方式と呼ば
れ、このディップ酸洗方式では、通常、横型酸洗槽を直
列に複数個配置し、これらの酸洗槽に鋼帯を水平状態で
通過させている。
【0003】また、ディップ酸洗方式では、最終の酸洗
槽の酸濃度を制御することにより、酸液がカスケード式
に鋼帯入側の酸洗槽へ順次流出するため、各酸洗槽間の
酸濃度分布はほぼ直線的になり、各酸洗槽で有効に脱ス
ケール反応を生じさせることができる。
【0004】一方、複数の酸洗槽と、各酸洗槽に酸液を
それぞれ供給する複数の循環タンクとをそなえ、各酸洗
槽において、走行する鋼帯表面へ各循環タンクからの酸
液を噴流管を介して噴流状態で投射し、鋼帯表面のスケ
ールを効率よく除去する噴流酸洗方式も、近年利用され
ている。
【0005】噴流酸洗方式では、各循環タンクは、それ
ぞれ対応する酸洗槽内の噴流管に接続され、吐出量可変
のポンプにより、循環タンク内の酸液が噴流管から噴出
されるとともに、噴流管から鋼帯表面へ投射されて脱ス
ケール反応を行なった酸液は、酸洗槽から再び循環タン
ク内へ戻って循環する。
【0006】また、各循環タンクの相互間は、弁および
ポンプを介して連結されており、鋼帯出側の最終循環タ
ンクから鋼帯入側の循環タンクへ順次酸液を送り流すこ
とができるようになっている。
【0007】このような噴流酸洗方式において、各循環
タンクの酸濃度を制御する際には、ディップ酸洗方式の
場合と同様に、最終循環タンクにおける酸濃度を制御
し、各循環タンク内の酸液のレベル制御を併用して、各
循環タンク相互間のポンプを作動させ酸液を順次送り流
すことにより、各循環タンクの酸濃度を制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、3つの循環
タンクをそなえる場合に、最終(第3)循環タンクに定流
量で回収酸もしくは新酸を投入し、ディップ酸洗方式と
同様にカスケード式の定流量制御を行なった場合の、各
循環タンク内の酸液の塩酸濃度は、図2に●,★にて示
すようになり、平均値としては酸濃度勾配が略一定とな
るが、バラツキが大きいほか、回収酸原単位が悪い。
【0009】これに対して、従来のごとく、最終循環タ
ンクに対してのみ回収酸(もしくは新酸)を投入して濃度
制御を行ない、レベル制御を併用することによりポンプ
最終循環タンクから鋼帯入側の循環タンクへ順次酸液を
送り流した場合の、各循環タンク内の酸液の塩酸濃度
は、図2に□,△にて示すようになる。
【0010】つまり、最終循環タンクのみに回収酸を投
入する従来の濃度制御では、濃度偏差がプラスのとき、
回収酸の投入量は零近くなり、カスケードの流れのよう
に入側の循環タンクまで定常的な流れは生じないので、
各循環タンク相互間の酸濃度分布は、制御対象である最
終循環タンクのみが目標濃度となるが、最終循環タンク
から第2循環タンクへの酸液供給はカットされるため
に、他(下流側)の循環タンクの酸濃度は、図2に示すよ
うに、極端に小さくなり、濃度勾配は一定でなくなって
しまう。
【0011】各循環タンク相互間の酸濃度分布の勾配
は、酸洗効率の面からも略一定(直線的)にすることが望
ましい。
【0012】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、各循環タンク相互間の酸濃度分布の勾配を
適性なものとして、酸洗効率の向上をはかるとともに、
より安定的な操業を実現した噴流酸洗設備における酸濃
度制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の噴流酸洗設備における酸濃度制御方法(請
求項1)は、複数の循環タンクのうち最上流側の循環タ
ンクに回収酸もしくは新酸を投入して該最上流側の循環
タンクの酸濃度を調整するとともに、該最上流側の循環
タンクに投入した回収酸もしくは新酸の量に比例した量
の酸液を前記の各循環タンクから一つ下流側の循環タン
クへ移送して、前記の各循環タンクの酸濃度を制御する
ことを特徴としている。
【0014】また、前記の各循環タンク内の酸液レベル
が高い場合には、該当循環タンク内の酸液を廃酸タンク
へ戻す一方、前記の各循環タンク内の酸液レベルが低い
場合には、前記廃酸タンクから該当循環タンク内へ酸液
を投入して、前記の各循環タンクの酸液レベルをオン/
オフ制御してもよい(請求項2)。このとき、前記廃酸タ
ンクとして、大容量廃酸タンクとは別個の濃度制御専用
廃酸タンクを用いてもよい(請求項3)。
【0015】
【作用】上述した本発明の噴流酸洗設備における酸濃度
制御方法(請求項1)では、複数の循環タンクのうち最上
流側(鋼帯の走行方向から見た場合には最下流側)の循環
タンクに回収酸(もしくは新酸)を投入して最上流側の循
環タンクの酸濃度を調整すると同時に、その最上流側の
循環タンクに投入した回収酸(もしくは新酸)の量に比例
した量の酸液が各循環タンクから一つ下流側の循環タン
クへ移送されるので、制御上、各循環タンク間に下流側
(鋼帯の走行方向とは反対側)の循環タンクへ向かう定常
的な流れが形成され、最終循環タンクのみに対して酸濃
度制御を行なった従来に比べて、各循環タンク相互間の
酸濃度分布の勾配を直線的なものとすることができる。
【0016】また、各循環タンク相互間の酸液移送を濃
度制御の目的としている請求項1の方法では、各循環タ
ンク内における酸液レベルの制御は、操作量を各循環タ
ンク相互間の酸液の移送量として行なうことができない
ため、各循環タンク内の酸液レベルが高い場合には該当
循環タンク内の酸液を廃酸タンクへ戻す一方、各循環タ
ンク内の酸液レベルが低い場合には廃酸タンクから該当
循環タンク内へ酸液を投入するオン/オフ制御により
(請求項2)、連続制御せずに酸液レベルの制御を行なう
ことができる。
【0017】このとき、最上流側の循環タンクから廃酸
タンクへ酸液を戻す場合、かなり濃度の高い状態の酸液
が廃酸タンクへ投入されることになるため、廃酸タンク
として、酸液回収装置に接続される大容量廃酸タンクと
は別個の濃度制御専用廃酸タンクを用いることにより
(請求項3)、濃度制御に大きな影響を与えることなく、
且つ、効率のよい酸液回収を行ないながら、レベル制御
を行なうことができる。
【0018】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
噴流酸洗設備における酸濃度制御方法について説明する
と、図1はその方法を適用された設備を示す概略構成図
であり、この図1において、1は酸洗すべき鋼帯(スト
リップ)、2−1〜2−3は走行する鋼帯1の表面へ噴
流管(図示せず)を介して酸液を噴流状態で投射して脱ス
ケール(酸洗)を行なうべく連続して設けられる酸洗槽、
3−1〜3−3はそれぞれ酸洗槽2−1〜2−3に酸液
(塩酸を含む酸洗液)を供給する循環タンクで、鋼帯1
は、酸洗槽2−1,2−2,2−3の順で通過してゆ
く。
【0019】これらの循環タンク3−1〜3−3は、そ
れぞれ対応する酸洗槽2−1〜2−3内の噴流管に接続
され、吐出量可変のポンプ4−1〜4−3により、循環
タンク3−1〜3−3内の酸液が噴流管から噴出される
とともに、噴流管から鋼帯1の表面へ投射されて脱スケ
ール反応を行なった酸液は、酸洗槽2−1〜2−3から
再び循環タンク3−1〜3−3内へ戻って循環するよう
になっている。また、第1の循環タンク3−1から第1
の酸洗槽2−1への酸液供給路上には、熱交換器5が介
装されており、この熱交換器5により酸液の温度を昇温
させることで、脱スケール能力が高められるようになっ
ている。
【0020】各循環タンク3−1〜3−3の相互間は、
弁6−2,6−3およびポンプ7−2,7−3を介して
連結されており、鋼帯1出側の最終(第3)の循環タンク
3−3から鋼帯1入側の第1の循環タンク3−1へ酸液
が順次送り流される構成となっている。
【0021】ここで、酸液の流れ方向から見て最上流側
の循環タンク(鋼帯1の走行方向から見れば最下流つま
り最終のタンクとなるので、以下、最終循環タンクとい
う場合もある)3−1には、ポンプ7−1,弁6−1を
介して廃酸タンク11が接続され、循環タンク3−1〜
3−3で使用され塩酸濃度が低下した酸液(塩化第1鉄
FeCl2を含有する)が、廃酸として大容量の廃酸タン
ク11に貯えられる。
【0022】8は図示しない塩酸回収装置からの回収酸
(もしくは新酸)を貯える給酸タンク、9はこの給酸タン
ク8から循環タンク3−2,3−3へ回収酸を供給する
ためのポンプ、10はポンプ9と循環タンク3−3との
間に介設された弁で、この弁10は、回収酸を最終循環
タンク3−3へ供給する際に、後述する流量コントロー
ラ16−4によって開放駆動されるものである。ここ
で、回収酸は、鋼帯1入側の循環タンク3−1から回収
された廃酸を、塩酸回収装置により処理して得られた塩
酸濃度18%程度のものであり、新酸は塩酸濃度35%
程度のものである。
【0023】12−1〜12−3はそれぞれ循環タンク
3−1〜3−3における酸液レベルを測定するレベル
計、13は最終循環タンク3−3における酸濃度を測定
する濃度計で、例えば、周知の技術であるタイトレータ
などが用いられる。また、14−1〜14−4はそれぞ
れポンプ7−1〜7−4,9からの酸液の流量を測定す
る流量計、15は濃度計13による塩酸濃度測定結果に
基づいて最終循環タンク3−3への回収酸を投入して最
終循環タンク3−3の酸濃度を調整すべく後述する流量
コントローラ16−4を制御する濃度コントローラ、1
6−4は濃度コントローラ15からの指令流量を受け流
量計14−4からの流量測定結果を見ながら指令流量と
なるように弁10の開度を制御する流量コントローラ、
16−1〜16−3はそれぞれ比率設定器17−1〜1
7−3によって設定比率配分された指令流量を受け流量
計14−1〜14−3からの流量測定結果を見ながら指
令流量となるように弁6−1〜6−3の開度を制御する
流量コントローラである。
【0024】上述した比率設定器17−1〜17−3
は、それぞれ、流量計14−4からの流量測定結果を受
け、最終循環タンク3−3に投入した回収酸の量に比例
した量の酸液を各循環タンク3−1〜3−3から一つ下
流側の廃酸タンク11,循環タンク3−1,3−2へ移
送するように、比率配分した流量を指令流量として流量
コントローラ16−1〜16−3へ出力するものであ
る。
【0025】また、18−1〜18−3はそれぞれレベ
ル計12−1〜12−3からのレベル測定結果を受けて
各循環タンク3−1〜3−3における酸液レベルが上限
レベルになったか否かを検知する上限レベル検知器、1
9−1〜19−3はそれぞれレベル計12−1〜12−
3からのレベル測定結果を受けて各循環タンク3−1〜
3−3における酸液レベルが下限レベルになったか否か
を検知する下限レベル検知器である。
【0026】さらに、20は前述した大容量の廃酸タン
ク11とは別個に設けられた少容量の濃度制御専用廃酸
タンクで、各循環タンク3−1〜3−3内の酸液レベル
が高いと上限レベル検知器18−1〜18−3により検
知された場合には、該当循環タンク3−1〜3−3内の
酸液が、それぞれ弁23−1〜23−3を介して、上述
した濃度制御専用廃酸タンク20へ戻されるようになっ
ている。また、21は濃度制御専用廃酸タンク20内の
酸液を各循環タンク3−1〜3−3へ供給するためのポ
ンプで、各循環タンク3−1〜3−3内の酸液レベルが
低いと下限レベル検知器19−1〜19−3により検知
された場合には、濃度制御専用廃酸タンク20内の酸液
が、それぞれポンプ21および弁22−1〜22−3を
介して、該当循環タンク3−1〜3−3内へ投入される
ようになっている。
【0027】次に、上述のごとく構成された本実施例の
設備により行なわれる濃度制御方法について説明する
と、まず、濃度コントローラ15により、濃度計13か
らの最終循環タンク3−3内の酸液の塩酸濃度測定結果
に基づき、最終循環タンク3−3内の酸液の塩酸濃度が
所定値となるように給酸タンク8から最終循環タンク3
−3へ回収酸を投入すべく、流量コントローラ16−4
が制御される。
【0028】そして、流量コントローラ16−4によ
り、濃度コントローラ15からの指令流量に基づいて、
流量計14−4からの流量測定結果を見ながら指令流量
となるように弁10の開度が制御される。
【0029】これと同時に、流量計14−4による流量
測定結果(最終循環タンク3−3へ投入される酸液の量)
に基づき、比率設定器17−1〜17−3によって各流
量コントローラ16−1〜16−3に対する指令流量が
設定比率配分され、この流量コントローラ16−1〜1
6−3によって、それぞれ、流量計14−1〜14−3
からの流量測定結果を見ながら、比率設定器17−1〜
17−3からの指令流量となるように弁6−1〜6−3
の開度が制御される。通常、比率設定器17−1〜17
−3により設定される比率は、1よりも小さな値である
が、1近傍に設定すると適正な塩酸濃度勾配をもたせる
ことができる。
【0030】これにより、本実施例では、最終循環タン
ク3−3に投入した回収酸の量に比例した量の酸液が各
循環タンク3−3,3−2,3−1から一つ下流側の循
環タンク3−2,3−1,廃酸タンク11へ移送される
ので、制御上、各循環タンク3−3,3−2,3−1間
に下流側(鋼帯1の走行方向とは反対側)の循環タンク3
−2,3−1,廃酸タンク11へ向かう定常的な流れが
形成され、最終循環タンク3−3のみに対して酸濃度制
御を行なった従来に比べ、各循環タンク3−3,3−
2,3−1相互間の酸濃度分布の勾配を直線的なものと
することができる。
【0031】従って、酸洗効率が大幅に向上するととも
に、回収酸の原単位および脱スケールの安定化を実現で
きるのである。例えば、本実施例によれば、塩酸濃度制
御で±1%(フルスケール15%)の制御性を得ることが
できる。
【0032】ところで、本実施例では、上述のごとく、
各循環タンク3−1〜3−3相互間の酸液移送により、
各循環タンク3−1〜3−3内の酸液の塩酸濃度制御を
行なっているために、各循環タンク3−1〜3−3内に
おける酸液レベルの制御は、操作量を各循環タンク3−
1〜3−3相互間の酸液の移送量として行なえない。
【0033】そこで、本実施例では、大容量の廃酸タン
ク11とは別個に少容量の濃度制御専用廃酸タンク20
が設けられており、各循環タンク3−1〜3−3内の酸
液レベルが高いと上限レベル検知器18−1〜18−3
により検知された場合には、各上限レベル検知器18−
1〜18−3からの信号によって、該当循環タンク3−
1〜3−3の排出側に接続された弁23−1〜23−3
が開放され、該当循環タンク3−1〜3−3内の酸液
が、それぞれ弁23−1〜23−3を介して濃度制御専
用廃酸タンク20へ戻され、各循環タンク3−1〜3−
3内の酸液レベルが所定範囲内になると弁23−1〜2
3−3は閉鎖される。
【0034】一方、各循環タンク3−1〜3−3内の酸
液レベルが低いと下限レベル検知器19−1〜19−3
により検知された場合には、各下限レベル検知器19−
1〜19−3からの信号によって、該当循環タンク3−
1〜3−3に接続された弁22−1〜22−3が開放さ
れ、濃度制御専用廃酸タンク20内の酸液が、ポンプ2
1および弁22−1〜22−3を介して、該当循環タン
ク3−1〜3−3内へ投入され、各循環タンク3−1〜
3−3内の酸液レベルが所定範囲内に復帰すると弁22
−1〜22−3は閉鎖される。ここで、上限レベル検知
器18−1〜18−3と下限レベル検知器19−1〜1
9−3とにより設定される酸液レベルの範囲幅は2〜3
%とすることが望ましい。
【0035】このような弁22−1〜22−3,23−
1〜23−3のオン/オフ制御により、連続制御するこ
となく各循環タンク3−1〜3−3内における酸液レベ
ルの制御を行なうことができる。
【0036】このとき、本実施例では、濃度制御に際し
て、最下流側の循環タンク3−1から移送される酸液
は、通常、3〜4%以下となるので、従来から設置され
ている大容量の廃酸タンク11へ送られ、図示しない塩
酸回収装置によりリサイクルされるが、レベル制御に際
しては、上流側の循環タンク3−3,循環タンク3−2
から戻される酸液の濃度は未だ高いため、前述したよう
に、その酸液は、酸液回収装置に接続される大容量の廃
酸タンク11とは別個の濃度制御専用廃酸タンク20に
一旦回収され、以降のレベル復帰調整に利用されてい
る。
【0037】従って、濃度制御に大きな影響を与えるこ
となく、且つ、効率のよい酸液回収を行ないながら、レ
ベル制御を行なうことができる。
【0038】ここで用いられる濃度制御専用廃酸タンク
20の容量は、レベル調整のみに使用され送りと投入と
が大きく異ならないことから、大容量の廃酸タンク11
の約1/4〜1/5程度でよい。
【0039】なお、上記実施例では、酸洗槽,循環タン
クが3個そなえられた場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0040】また、上記実施例では、濃度制御専用廃酸
タンク20は、複数の循環タンクに対して1個だけ設け
られているが、最下流側の循環タンク以外の各循環タン
ク毎に、1対1で濃度制御専用廃酸タンクを設けてもよ
い。このように濃度制御専用廃酸タンクを設けると、同
一濃度の酸液が各循環タンクと濃度制御専用廃酸タンク
との間で往帰することになり、濃度制御としてより好ま
しい結果が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の噴流酸洗
設備における酸濃度制御方法(請求項1)によれば、複数
の循環タンクのうち最上流側の循環タンクに回収酸もし
くは新酸を投入して最上流側の循環タンクの酸濃度を調
整すると同時に、その最上流側の循環タンクに投入した
回収酸もしくは新酸の量に比例した量の酸液を各循環タ
ンクから一つ下流側の循環タンクへ移送するように構成
したので、制御上、各循環タンク間に下流側の循環タン
クへ向かう定常的な流れが形成され、各循環タンク相互
間の酸濃度分布の勾配を適性なものとすることができ、
酸洗効率が大幅に向上するとともに、より安定的な操業
を実現できる効果がある。
【0042】また、各循環タンク内の酸液レベルが高い
場合には該当循環タンク内の酸液を廃酸タンクへ戻す一
方、各循環タンク内の酸液レベルが低い場合には廃酸タ
ンクから該当循環タンク内へ酸液を投入するオン/オフ
制御により(請求項2)、各循環タンク内における酸液レ
ベルの制御を、連続制御することなく行なうことができ
る。さらに、廃酸タンクとして、酸液回収装置に接続さ
れる大容量廃酸タンクとは別個の濃度制御専用廃酸タン
クを用いることにより(請求項3)、濃度制御に大きな影
響を与えることなく、且つ、効率のよい酸液回収を行な
いながら、レベル制御を行なえる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての噴流酸洗設備におけ
る酸濃度制御方法を適用された設備を示す概略構成図で
ある。
【図2】濃度勾配特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼帯(ストリップ) 2−1〜2−3 酸洗槽 3−1〜3−3 循環タンク 4−1〜4−3 ポンプ 5 熱交換器 6−1〜6−3 弁 7−1〜7−3 ポンプ 8 給酸タンク 9 ポンプ 10 弁 11 廃酸タンク 12−1〜12−3 レベル計 13 濃度計 14−1〜14−4 流量計 15 濃度コントローラ 16−1〜16−4 流量コントローラ 17−1〜17−3 比率設定器 18−1〜18−3 上限レベル検知器 19−1〜19−3 下限レベル検知器 20 濃度制御専用廃酸タンク 21 ポンプ 22−1〜22−3,23−1〜23−3 弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の酸洗槽と、各酸洗槽に酸液をそれ
    ぞれ供給する複数の循環タンクとをそなえ、各酸洗槽に
    て走行する鋼帯表面へ各循環タンクからの酸液を噴流状
    態で投射して前記鋼帯を酸洗するとともに、前記複数の
    循環タンクが、必要に応じて酸液を隣接する循環タンク
    へ順次流し送れるように相互に連結されてなる噴流酸洗
    設備における酸濃度制御方法において、 前記複数の循環タンクのうち最上流側の循環タンクに回
    収酸もしくは新酸を投入して該最上流側の循環タンクの
    酸濃度を調整すると同時に、該最上流側の循環タンクに
    投入した回収酸もしくは新酸の量に比例した量の酸液を
    前記の各循環タンクから一つ下流側の循環タンクへ移送
    して、前記の各循環タンクの酸濃度を制御することを特
    徴とする噴流酸洗設備における酸濃度制御方法。
  2. 【請求項2】 前記の各循環タンク内の酸液レベルが高
    い場合には、該当循環タンク内の酸液を廃酸タンクへ戻
    す一方、前記の各循環タンク内の酸液レベルが低い場合
    には、前記廃酸タンクから該当循環タンク内へ酸液を投
    入して、前記の各循環タンクの酸液レベルをオン/オフ
    制御することを特徴とする請求項1記載の噴流酸洗設備
    における酸濃度制御方法。
  3. 【請求項3】 前記廃酸タンクとして、大容量廃酸タン
    クとは別個の濃度制御専用廃酸タンクが用いられること
    を特徴とする請求項2記載の噴流酸洗設備における酸濃
    度制御方法。
JP27869392A 1992-10-16 1992-10-16 噴流酸洗設備における酸濃度制御方法 Pending JPH06126322A (ja)

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