JPH06126003A - ゴルフクラブのヘッドの製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブのヘッドの製造方法Info
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- JPH06126003A JPH06126003A JP4185350A JP18535092A JPH06126003A JP H06126003 A JPH06126003 A JP H06126003A JP 4185350 A JP4185350 A JP 4185350A JP 18535092 A JP18535092 A JP 18535092A JP H06126003 A JPH06126003 A JP H06126003A
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- plate piece
- club head
- fiber material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、金属製のゴルフクラブヘッドの打
球個所にこれより硬度の高い打撃板を取付けるための経
済的かつ量産可能な方法を提供する。 【構成】 金属製のクラブヘッド本体11の打撃面に凹
溝12を設け、更に所定量のエポキシ樹脂を含浸した繊
維材料14をその凹溝12内に入れ込み、予め製作して
ある打撃面の板片15をその凹溝12の頂上面に置いて
から本体11を下型16の型穴17の中に入れ、更に所
定圧力を以って上型18を押さえ合せ、設定温度までに
加熱し、所定時間を経てエポキシ樹脂が硬化した後、型
16,18を開いて本体11を取り出すことによりクラ
ブヘッドを製造する。
球個所にこれより硬度の高い打撃板を取付けるための経
済的かつ量産可能な方法を提供する。 【構成】 金属製のクラブヘッド本体11の打撃面に凹
溝12を設け、更に所定量のエポキシ樹脂を含浸した繊
維材料14をその凹溝12内に入れ込み、予め製作して
ある打撃面の板片15をその凹溝12の頂上面に置いて
から本体11を下型16の型穴17の中に入れ、更に所
定圧力を以って上型18を押さえ合せ、設定温度までに
加熱し、所定時間を経てエポキシ樹脂が硬化した後、型
16,18を開いて本体11を取り出すことによりクラ
ブヘッドを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴルフのクラブのヘッド
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のステンレススチール製ゴルフのク
ラブヘッドは重量分布が均一である故、それの打撃面の
スウィート・ポイントは比較的広く打撃時のコントロー
ル性も比較的良好である。ところがそれの缺点としては
硬度が良くないので、強く打つと打撃面に凹陥変形を起
すことがあり、長期間使われると打撃面は平らでないよ
うになり、打球のコントロールに影響する。また通常の
炭素繊維複合材料製ゴルフクラブのヘッドは硬度が極め
て高いので、上述金属製クラブヘッドの打撃面が変形す
るという缺点はない。
ラブヘッドは重量分布が均一である故、それの打撃面の
スウィート・ポイントは比較的広く打撃時のコントロー
ル性も比較的良好である。ところがそれの缺点としては
硬度が良くないので、強く打つと打撃面に凹陥変形を起
すことがあり、長期間使われると打撃面は平らでないよ
うになり、打球のコントロールに影響する。また通常の
炭素繊維複合材料製ゴルフクラブのヘッドは硬度が極め
て高いので、上述金属製クラブヘッドの打撃面が変形す
るという缺点はない。
【0003】ところが、炭素繊維は極めて軽いので、ク
ラブヘッドの重さはそれの重心に集中し、打撃面のスウ
ィート・ポイントは小さくなり、打撃の位置が重さの中
心でない場合、打撃の力に打撃点からその中心までの距
離をかければ捩りモメントとなり、その捩りモメントが
クラブを経由してグリップにまで傅われば、手のひらの
握力の小さい人は握れなくなり、打球のコントロール性
に影響する。言い換えれば、金属製または炭素繊維複合
材料製クラブヘッドはどれにも利点と缺点があり、どれ
も完璧とは言いがたい。
ラブヘッドの重さはそれの重心に集中し、打撃面のスウ
ィート・ポイントは小さくなり、打撃の位置が重さの中
心でない場合、打撃の力に打撃点からその中心までの距
離をかければ捩りモメントとなり、その捩りモメントが
クラブを経由してグリップにまで傅われば、手のひらの
握力の小さい人は握れなくなり、打球のコントロール性
に影響する。言い換えれば、金属製または炭素繊維複合
材料製クラブヘッドはどれにも利点と缺点があり、どれ
も完璧とは言いがたい。
【0004】上記の缺点を解決する方法としてはステン
レススチール製クラブヘッドの打撃面に1枚の炭素繊維
複合材料製打撃板を取り付ければ、金属製クラブヘッド
に大きい打撃のスウィート・ポイントを有し、また炭素
繊維複合材料の高い硬度から変形しにくいという二重の
利点を保有することができる。
レススチール製クラブヘッドの打撃面に1枚の炭素繊維
複合材料製打撃板を取り付ければ、金属製クラブヘッド
に大きい打撃のスウィート・ポイントを有し、また炭素
繊維複合材料の高い硬度から変形しにくいという二重の
利点を保有することができる。
【0005】上記構造を達成するにはいくつかの方法が
ある。例えば、先づ炭素繊維を以って打撃板を作り、ま
たクラブヘッドの打撃部に凹穴を形成し、それからその
打撃板をクラブヘッド上に貼り付ける。
ある。例えば、先づ炭素繊維を以って打撃板を作り、ま
たクラブヘッドの打撃部に凹穴を形成し、それからその
打撃板をクラブヘッド上に貼り付ける。
【0006】ところが一般のクラブヘッドは脱臘鋳造に
よるものであるので、それの凹穴の表面は平らでなく、
且つクラブヘッドの形状は極めて不規則で挟みにくく、
その凹穴の表面を平らに加工することは極めて難しい。
また炭素繊維から作られた打撃板を平らに貼り付けるの
も極めて難しいので、それの貼り付け面は実際上は若干
の点を以って貼り付けられ、全面貼り付けではない。
よるものであるので、それの凹穴の表面は平らでなく、
且つクラブヘッドの形状は極めて不規則で挟みにくく、
その凹穴の表面を平らに加工することは極めて難しい。
また炭素繊維から作られた打撃板を平らに貼り付けるの
も極めて難しいので、それの貼り付け面は実際上は若干
の点を以って貼り付けられ、全面貼り付けではない。
【0007】更にその打撃板はエポキシ樹脂のような同
性質の接着剤を以って貼り付けなければならないが、エ
ポキシ樹脂系接着剤はそれの流動性が大きいので、打撃
板をクラブヘッドの凹穴に貼り合せて圧力を加えればエ
ポキシ樹脂はただちに流れ出し、高圧貼り付けを行うこ
とができない。それ故接着剤を以って打撃板を貼り付け
る場合、十分に粘着することができず、且つ打撃の力は
極めて大きいので粘着された打撃板は脱落しやすく、上
記缺点を克服するためには極めて高い精密加工が必要と
なり、産業的利用價値を持たない。
性質の接着剤を以って貼り付けなければならないが、エ
ポキシ樹脂系接着剤はそれの流動性が大きいので、打撃
板をクラブヘッドの凹穴に貼り合せて圧力を加えればエ
ポキシ樹脂はただちに流れ出し、高圧貼り付けを行うこ
とができない。それ故接着剤を以って打撃板を貼り付け
る場合、十分に粘着することができず、且つ打撃の力は
極めて大きいので粘着された打撃板は脱落しやすく、上
記缺点を克服するためには極めて高い精密加工が必要と
なり、産業的利用價値を持たない。
【0008】他の方法としては先づクラブヘッドの打球
個所に凹穴を形成し、それから積層法を以って炭素繊維
の織布を凹穴の中に重ねながら入れ込み、加熱加圧して
成型させる。ところがこの方法によって作られたクラブ
ヘッドは使用時に於いて層ごとにはがれ易く、製品品質
はあまり良くないので生産價値を持たない。
個所に凹穴を形成し、それから積層法を以って炭素繊維
の織布を凹穴の中に重ねながら入れ込み、加熱加圧して
成型させる。ところがこの方法によって作られたクラブ
ヘッドは使用時に於いて層ごとにはがれ易く、製品品質
はあまり良くないので生産價値を持たない。
【0009】更に他の方法としてはクラブヘッドの打球
個所にあり溝を形成し、打撃板をあり形に形成してその
あり溝内に嵌め込む。ところが、金属性クラブヘッドと
炭素繊維製打撃板はともに極めて硬いので、それらの精
密加工に必要なコストも極めて高くなり、産業的價値を
持たない。更に打撃板とクラブヘッドの貼り合せ面を完
全な平面に加工することは難しく、それ故打撃板をクラ
ブヘッドに嵌め込むことができても、それの貼り合せ面
には矢張り隙間があり、使用時における感覚は良くな
い。
個所にあり溝を形成し、打撃板をあり形に形成してその
あり溝内に嵌め込む。ところが、金属性クラブヘッドと
炭素繊維製打撃板はともに極めて硬いので、それらの精
密加工に必要なコストも極めて高くなり、産業的價値を
持たない。更に打撃板とクラブヘッドの貼り合せ面を完
全な平面に加工することは難しく、それ故打撃板をクラ
ブヘッドに嵌め込むことができても、それの貼り合せ面
には矢張り隙間があり、使用時における感覚は良くな
い。
【0010】この他、金属製クラブヘッドは重量分布が
均一であるので、それの重心は比較的高くなり、ボール
を遠くまで打つのが難しくなる。
均一であるので、それの重心は比較的高くなり、ボール
を遠くまで打つのが難しくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は経
済的に量産する方法を以って金属製クラブヘッドの打球
個所にそのクラブヘッドの金属よりも硬度の高い打撃板
を取り付けることができるゴルフクラブのヘッドの製造
方法を提供することである。
済的に量産する方法を以って金属製クラブヘッドの打球
個所にそのクラブヘッドの金属よりも硬度の高い打撃板
を取り付けることができるゴルフクラブのヘッドの製造
方法を提供することである。
【0012】本発明のもう一つの目的はクラブヘッドの
重心位置を後側に移動させ、また重心位置を低くしたヘ
ッドを設計することができるゴルフクラブのヘッドの製
造方法の提供である。
重心位置を後側に移動させ、また重心位置を低くしたヘ
ッドを設計することができるゴルフクラブのヘッドの製
造方法の提供である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題を解決するため、(a)金属材料にてヘッド本体を
形成し、(b)表面の一側に線溝を設けた打撃面を有す
る板片を硬質材料にて別に形成し、(c)前記ヘッド本
体を成形型の中に入れ、(d)エポキシ樹脂を含浸した
繊維材料を前記成形型の中のヘッド本体の所定位置に当
接し、(e)前記板片を前記繊維材料の頂面上に前記打
撃面が外側を向くよう位置させ、(f)前記成形型を閉
じ合わせかつ成形型に圧力を加えて前記繊維材料を成形
型の中の前記ヘッド本体と板片との間の隙間に充満さ
せ、前記ヘッド本体と板片とを前記繊維材料を介して接
合し、(g)前記成形型を所定温度に加熱し、前記繊維
材料が硬化した所定時間経過後に、成形型を開いてクラ
ブヘッドを取出すことを特徴とするゴルフクラブのクラ
ブヘッド製造方法が提供される。
課題を解決するため、(a)金属材料にてヘッド本体を
形成し、(b)表面の一側に線溝を設けた打撃面を有す
る板片を硬質材料にて別に形成し、(c)前記ヘッド本
体を成形型の中に入れ、(d)エポキシ樹脂を含浸した
繊維材料を前記成形型の中のヘッド本体の所定位置に当
接し、(e)前記板片を前記繊維材料の頂面上に前記打
撃面が外側を向くよう位置させ、(f)前記成形型を閉
じ合わせかつ成形型に圧力を加えて前記繊維材料を成形
型の中の前記ヘッド本体と板片との間の隙間に充満さ
せ、前記ヘッド本体と板片とを前記繊維材料を介して接
合し、(g)前記成形型を所定温度に加熱し、前記繊維
材料が硬化した所定時間経過後に、成形型を開いてクラ
ブヘッドを取出すことを特徴とするゴルフクラブのクラ
ブヘッド製造方法が提供される。
【0014】
【実施例】本発明の目的、構成及び作用をさらに明瞭に
するため、以下に最適の実施例を図面を参照して説明す
る。
するため、以下に最適の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0015】図1及び図2に示すクラブヘッド10は本
発明の方法により製造されたものであって、金属製クラ
ブヘッドの本体11の打撃面に予め凹溝12(図3、図
4に示す如く)を設け、その凹溝12は本体11の頂上
面に於いて開口13が形成されてあり、それの三面の壁
はともに頂上から底の方に向って傾斜して凹んだ楔形に
形成され、更に所定量のエポキシ樹脂を含浸した繊維材
料(B,M,C)14をその凹溝12の中に詰め込み、
予め作られた打撃面の板片5を凹溝12の頂上面に置い
て本体11を下型16の型孔17内に入れ、更に所定圧
力を以って上型18を押さえ合せ、また設定温度(図
5、図6に示す如く)までに加熱し、所定時間を経てエ
ポキシ樹脂を硬化させた後、型を開けて本体11を取り
出せば図1、図2に示す構造のクラブヘッドが得られ
る。
発明の方法により製造されたものであって、金属製クラ
ブヘッドの本体11の打撃面に予め凹溝12(図3、図
4に示す如く)を設け、その凹溝12は本体11の頂上
面に於いて開口13が形成されてあり、それの三面の壁
はともに頂上から底の方に向って傾斜して凹んだ楔形に
形成され、更に所定量のエポキシ樹脂を含浸した繊維材
料(B,M,C)14をその凹溝12の中に詰め込み、
予め作られた打撃面の板片5を凹溝12の頂上面に置い
て本体11を下型16の型孔17内に入れ、更に所定圧
力を以って上型18を押さえ合せ、また設定温度(図
5、図6に示す如く)までに加熱し、所定時間を経てエ
ポキシ樹脂を硬化させた後、型を開けて本体11を取り
出せば図1、図2に示す構造のクラブヘッドが得られ
る。
【0016】その打撃板片15は複合材料またはチタニ
ューム金属またはセラミック原料をもって作製すること
ができる。凹溝12の深さHは約2〜5mm程度で、3〜
4mmが最も良く、打撃板15の厚さは1.5〜2.5mm
である。繊維材料(B,M,C)14は炭素繊維(カー
ボンファイバー)またはデューポン社のケブラ繊維(防
弾衣用、耐磨耗)またはガラス繊維にエポキシ樹脂を加
えて作り、30%以上の繊維量のあるものが最も良い。
ューム金属またはセラミック原料をもって作製すること
ができる。凹溝12の深さHは約2〜5mm程度で、3〜
4mmが最も良く、打撃板15の厚さは1.5〜2.5mm
である。繊維材料(B,M,C)14は炭素繊維(カー
ボンファイバー)またはデューポン社のケブラ繊維(防
弾衣用、耐磨耗)またはガラス繊維にエポキシ樹脂を加
えて作り、30%以上の繊維量のあるものが最も良い。
【0017】複合材料を以って打撃面の板片15を作る
場合、本発明の発明者が獲得した中華民國第79102
926号実用新案「複合材料製ゴルフのクラブヘッドの
打撃面の線溝の成型方法」に示された製造法を採用すれ
ば良い結果を得ることができる。
場合、本発明の発明者が獲得した中華民國第79102
926号実用新案「複合材料製ゴルフのクラブヘッドの
打撃面の線溝の成型方法」に示された製造法を採用すれ
ば良い結果を得ることができる。
【0018】製造の際、繊維材料14の使用量は凹溝1
2の受納空間から打撃面板片15の体積を引いた残りの
空間よりも大でなければならず、上型と下型が押し合せ
られればその材料14は凹溝12全体に充満し、並びに
打撃面板片15を緊密に貼り合せ、余分の材料14は開
口13から溢れ出す。硬化成形した後、そのクラブヘッ
ド10を取り出してそれの頂上端を研磨するが、金属本
体11は複合材料よりも研磨に耐えられるので、ばりの
修正を容易にし、余分なばりを簡易に修正することがで
きる。
2の受納空間から打撃面板片15の体積を引いた残りの
空間よりも大でなければならず、上型と下型が押し合せ
られればその材料14は凹溝12全体に充満し、並びに
打撃面板片15を緊密に貼り合せ、余分の材料14は開
口13から溢れ出す。硬化成形した後、そのクラブヘッ
ド10を取り出してそれの頂上端を研磨するが、金属本
体11は複合材料よりも研磨に耐えられるので、ばりの
修正を容易にし、余分なばりを簡易に修正することがで
きる。
【0019】本発明の利点は硬質且つ軽い複合材料14
を接着層にして打撃面板片15とクラブヘッド本体11
を一体に連結するが、複合材料の密度は約1.6g/cm
3 程度で、ステンレス鋼の密度は7.8〜8g/cm3 で
あり、且つその接着層14の硬度はステンレス鋼よりも
硬いので、クラブヘッドの強度に影響しないでクラブヘ
ッドの重心を下側に移し、ボールを更に高く遠く打ち出
して打撃の威力を増すことができる。
を接着層にして打撃面板片15とクラブヘッド本体11
を一体に連結するが、複合材料の密度は約1.6g/cm
3 程度で、ステンレス鋼の密度は7.8〜8g/cm3 で
あり、且つその接着層14の硬度はステンレス鋼よりも
硬いので、クラブヘッドの強度に影響しないでクラブヘ
ッドの重心を下側に移し、ボールを更に高く遠く打ち出
して打撃の威力を増すことができる。
【0020】本発明のもう一つの利点はその材料14は
高圧下に於いて本体11及び打撃面板片15を接合させ
るので、その本体11または打撃面板片15の接合面は
平面であるかまたはないかに拘らず、繊維材料14はそ
の二者の間に充満し、且つそれらを緊密に貼り合せる。
若しその打撃面板片15と繊維材料14がともにエポキ
シ樹脂を含浸した炭素繊維によって製造された場合、そ
れの接合効果は更に良くなる。繊維材料14が硬化成型
して接着層14になれば、その接着層14はエポキシ樹
脂と金属本体11の粘着以外、更に凹溝12の三方の壁
の楔形個所に嵌め止め作用を起させ、その接着層14を
打撃面板片15と同じく本体11の凹溝12に更に固く
接着させる。この種の接着方法は一般の液状接着剤のよ
うな直接接着とは違って、接着後は緊密な接着層14が
形成されるので、打撃時空間から起る空洞な感覚は絶対
にない。
高圧下に於いて本体11及び打撃面板片15を接合させ
るので、その本体11または打撃面板片15の接合面は
平面であるかまたはないかに拘らず、繊維材料14はそ
の二者の間に充満し、且つそれらを緊密に貼り合せる。
若しその打撃面板片15と繊維材料14がともにエポキ
シ樹脂を含浸した炭素繊維によって製造された場合、そ
れの接合効果は更に良くなる。繊維材料14が硬化成型
して接着層14になれば、その接着層14はエポキシ樹
脂と金属本体11の粘着以外、更に凹溝12の三方の壁
の楔形個所に嵌め止め作用を起させ、その接着層14を
打撃面板片15と同じく本体11の凹溝12に更に固く
接着させる。この種の接着方法は一般の液状接着剤のよ
うな直接接着とは違って、接着後は緊密な接着層14が
形成されるので、打撃時空間から起る空洞な感覚は絶対
にない。
【0021】本発明の更に一つの利点はそれの打撃面板
片15を材質の違うものを選ぶことができることであ
る。例えばセラミックはより硬く、より磨耗に耐えられ
る打撃面板片を作製することができ、且つ打撃面板片の
上に予めパタンの違った線溝を成型させ、生産時は市場
の需要に合せて変った線溝の板片を選んで本体と結合さ
せれば、違った形と風味のクラブヘッドを生産すること
ができる。
片15を材質の違うものを選ぶことができることであ
る。例えばセラミックはより硬く、より磨耗に耐えられ
る打撃面板片を作製することができ、且つ打撃面板片の
上に予めパタンの違った線溝を成型させ、生産時は市場
の需要に合せて変った線溝の板片を選んで本体と結合さ
せれば、違った形と風味のクラブヘッドを生産すること
ができる。
【0022】図7、図8に示すのは本発明のもう1つの
実施例により製造したクラブヘッド20であり、それの
製造方法は大体第一実施例と同じであるので詳しく説明
しないが、それの違いはそのクラブヘッド本体21の凹
溝22には開口部12を設けず、それの四方の壁にはと
もに内向きの傾斜角221が設けられ、その打撃面板片
25のそれら傾斜角221に対応する四方の側壁にも同
じ形の傾斜角251が設けられてあり、且つその板片2
5の内側のもっとも幅広い寸法は概してその凹溝22の
外側のもっとも狭い寸法に等しい。そうすれば板片25
が圧力を受けて凹溝22の中に嵌め込まれ、繊維材料2
4は押さえられて凹溝22及び板片25の周壁に形成さ
れた斜め向きの空間に流れ込み、それに充満する。この
製造法では繊維材料24の使用量を正確に計算する必要
があり、その量を凹溝22及び板片25の間の空間より
も少々多くなる程度にし、それが押さえられて成形され
た場合、その余分の材料24を型の閉じられた隙間から
少々流れ出すようにし、成形された後、クラブヘッド2
0を取り出して板片25の四周の面に沿った余分のばり
を研磨によって除去すれば良い。
実施例により製造したクラブヘッド20であり、それの
製造方法は大体第一実施例と同じであるので詳しく説明
しないが、それの違いはそのクラブヘッド本体21の凹
溝22には開口部12を設けず、それの四方の壁にはと
もに内向きの傾斜角221が設けられ、その打撃面板片
25のそれら傾斜角221に対応する四方の側壁にも同
じ形の傾斜角251が設けられてあり、且つその板片2
5の内側のもっとも幅広い寸法は概してその凹溝22の
外側のもっとも狭い寸法に等しい。そうすれば板片25
が圧力を受けて凹溝22の中に嵌め込まれ、繊維材料2
4は押さえられて凹溝22及び板片25の周壁に形成さ
れた斜め向きの空間に流れ込み、それに充満する。この
製造法では繊維材料24の使用量を正確に計算する必要
があり、その量を凹溝22及び板片25の間の空間より
も少々多くなる程度にし、それが押さえられて成形され
た場合、その余分の材料24を型の閉じられた隙間から
少々流れ出すようにし、成形された後、クラブヘッド2
0を取り出して板片25の四周の面に沿った余分のばり
を研磨によって除去すれば良い。
【0023】図9、図10に示すのは本発明の第三実施
例により製造されたクラブヘッドであり、そのクラブヘ
ッド30の後面にも炭素繊維材料を以って強化層36を
成形し、強化層36と本体31の結合を増強するため、
予め本体31の後面に楔形凹溝32(または楔形リブ)
を設け、成形の際は本体31の前・後に各々繊維材料を
入れ、更にそれを上型37・下型38内に入れて加熱加
圧し、一体成形させる。このような構造のクラブヘッド
30はそれの前・後とも強化層33,36が設けられて
いるので、クラブヘッド30の構造は更に強化され、そ
れの重心も更に下側に移動される。
例により製造されたクラブヘッドであり、そのクラブヘ
ッド30の後面にも炭素繊維材料を以って強化層36を
成形し、強化層36と本体31の結合を増強するため、
予め本体31の後面に楔形凹溝32(または楔形リブ)
を設け、成形の際は本体31の前・後に各々繊維材料を
入れ、更にそれを上型37・下型38内に入れて加熱加
圧し、一体成形させる。このような構造のクラブヘッド
30はそれの前・後とも強化層33,36が設けられて
いるので、クラブヘッド30の構造は更に強化され、そ
れの重心も更に下側に移動される。
【0024】図11に示すのは本発明の第四実施例によ
り製造したクラブヘッド40であり、それの断面は概し
て逆T字形をした金属の本体41に作られ、並びにその
本体41の直立する胴部42に貫通孔43が設けられて
あり、繊維材料44は本体胴部42全体を包囲し、並び
に貫通孔43を充満し、繊維材料44が硬化したら極め
て頑丈に本体41と結合し、絶対脱落する恐れはない。
り製造したクラブヘッド40であり、それの断面は概し
て逆T字形をした金属の本体41に作られ、並びにその
本体41の直立する胴部42に貫通孔43が設けられて
あり、繊維材料44は本体胴部42全体を包囲し、並び
に貫通孔43を充満し、繊維材料44が硬化したら極め
て頑丈に本体41と結合し、絶対脱落する恐れはない。
【0025】それを製造する際、予め繊維材料44を型
穴の中に入れ、または本体胴部42の前側に置き、その
打撃面板片45はそれの線溝と予め上型に設けられてあ
るリブと嵌合して定位置になり(図6、図10を参
照)、型を押さえれば繊維材料44は加圧されて貫通孔
43を通り、型穴内全体を充満する。
穴の中に入れ、または本体胴部42の前側に置き、その
打撃面板片45はそれの線溝と予め上型に設けられてあ
るリブと嵌合して定位置になり(図6、図10を参
照)、型を押さえれば繊維材料44は加圧されて貫通孔
43を通り、型穴内全体を充満する。
【0026】図12に示すのは本発明の第五実施例によ
り製造したクラブヘッド50である。近頃、ゴルフのア
イアンの打撃面の後面にも模様を設計するのが流行って
いるので、本発明もそれの後面の突出した模様と相俟っ
てそれの重心を下側並びに後側に移動させ、そうすれば
打撃時の捩れを減らすことができ、並びにボールをより
高く、より遠く打つことができる。
り製造したクラブヘッド50である。近頃、ゴルフのア
イアンの打撃面の後面にも模様を設計するのが流行って
いるので、本発明もそれの後面の突出した模様と相俟っ
てそれの重心を下側並びに後側に移動させ、そうすれば
打撃時の捩れを減らすことができ、並びにボールをより
高く、より遠く打つことができる。
【図1】本発明の方法に依って製造されたクラブヘッド
の正面図である。
の正面図である。
【図2】図1の2−2断面に沿った断面図である。
【図3】図1のクラブヘッド本体の正面図である。
【図4】図3の4−4断面に沿った断面図である。
【図5】本発明の製造方法を分解図で示す説明図であ
る。
る。
【図6】図5に示す各部分の組立図である。
【図7】本発明の第二実施例により製造したクラブヘッ
ドの正面図である。
ドの正面図である。
【図8】図7の8−8断面に沿った断面図である。
【図9】本発明の第三実施例により製造したクラブヘッ
ドの断面図である。
ドの断面図である。
【図10】本発明の第三実施例の製造方法を示す断面図
である。
である。
【図11】本発明の第四実施例により製造したクラブヘ
ッドの断面図である。
ッドの断面図である。
【図12】本発明の第五実施例により製造したクラブヘ
ッドの断面図である。
ッドの断面図である。
10…クラブヘッド 11…ヘッド本体 12…凹溝 14…繊維材料 15…打撃面板片 16…下型 18…上型
Claims (13)
- 【請求項1】 ゴルフクラブのヘッドの製造方法であっ
て、 (a)金属材料にてヘッド本体を形成し、 (b)表面の一側に線溝を設けた打撃面を有する板片を
硬質材料にて別に形成し、 (c)前記ヘッド本体を成形型の中に入れ、 (d)エポキシ樹脂を含浸した繊維材料を前記成形型の
中のヘッド本体の所定位置に当接し、 (e)前記板片を前記繊維材料の頂面上に前記打撃面が
外側を向くよう位置させ、 (f)前記成形型を閉じ合わせかつ成形型に圧力を加え
て前記繊維材料を成形型の中の前記ヘッド本体と板片と
の間の隙間に充満させ、前記ヘッド本体と板片とを前記
繊維材料を介して接合し、 (g)前記成形型を所定温度に加熱し、前記繊維材料が
硬化した所定時間経過後に、成形型を開いてクラブヘッ
ドを取出す、ことからなるゴルフクラブのヘッドの製造
方法。 - 【請求項2】 金属製ヘッド本体の打撃面位置には凹溝
が設けられ、該凹溝の周壁面は外方から内方に向って広
がる傾斜が形成され、樹脂含浸の繊維材料が前記凹溝の
中に入れられ、打撃面を有する板片は前面凹溝頂面の大
きさよりも若干小さく構成され、凹溝に嵌入されて金属
製ヘッド本体の頂面と同一平面とされる請求項1に記載
の製造方法。 - 【請求項3】 前記凹溝はヘッド本体の頂上側に開口が
形成されており、該開口が成形時に樹脂含浸繊維材料に
て充満される請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 打撃面を有する板片の周壁面は所定の傾
斜角度を有し、広い面で接着層の中に嵌め込まれる請求
項1又は2に記載の製造方法。 - 【請求項5】 ヘッド本体の後面に凹溝が設けられ、該
凹溝内にエポキシ樹脂含浸の繊維材料が充満され、かつ
成形によりヘッド本体の後面に補強層を形成する請求項
1から3のうちの1項に記載の製造方法。 - 【請求項6】 ヘッド本体後面の凹溝には楔形断面の凹
溝が形成されている請求項5に記載の製造方法。 - 【請求項7】 ヘッド本体はほぼ逆T字形の断面を有
し、その直立した胴部には少なくとも1つの貫通孔が設
けられ、樹脂含浸の繊維材料からなる接着層が前記胴部
全体を包囲しかつ前記貫通孔に充満している請求項1に
記載の製造方法。 - 【請求項8】 打撃面を有する板片が複合材料又はチタ
ニウム金属又はセラミックから構成されている請求項
1,2,3,7のうちの1項に記載の製造方法。 - 【請求項9】 打撃面を有する板片が複合材料又はチタ
ニウム金属又はセラミックから構成されている請求項4
に記載の製造方法。 - 【請求項10】 打撃面を有する板片が複合材料又はチ
タニウム金属又はセラミックから構成されている請求項
5に記載の製造方法。 - 【請求項11】 凹溝の深さが約2〜5mm、最適には3
〜4mmで、打撃面を有する板片の厚さが約1.5〜2.
5mmである請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項12】 樹脂を含浸した繊維材料は、炭素繊維
又はガラス繊維又はガラス繊維にエポキシ樹脂を加えた
ものから構成されている請求項1,2,3,7のうちの
1項に記載の製造方法。 - 【請求項13】 樹脂を含浸した繊維材料の繊維含有量
が30%以上である請求項12に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4185350A JPH06126003A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | ゴルフクラブのヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4185350A JPH06126003A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | ゴルフクラブのヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06126003A true JPH06126003A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=16169256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4185350A Pending JPH06126003A (ja) | 1992-07-13 | 1992-07-13 | ゴルフクラブのヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06126003A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2734055A1 (fr) * | 1995-05-11 | 1996-11-15 | Calvez Y Le | Adaptateur pour appareils de mesures de puissances en sortie de fibres optiques |
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-
1992
- 1992-07-13 JP JP4185350A patent/JPH06126003A/ja active Pending
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