JPH06125783A - 組換え抗hiv抗体およびその調製方法 - Google Patents

組換え抗hiv抗体およびその調製方法

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JPH06125783A
JPH06125783A JP35980891A JP35980891A JPH06125783A JP H06125783 A JPH06125783 A JP H06125783A JP 35980891 A JP35980891 A JP 35980891A JP 35980891 A JP35980891 A JP 35980891A JP H06125783 A JPH06125783 A JP H06125783A
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JP
Japan
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antibody
amino acid
acid sequence
chain
hiv
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Application number
JP35980891A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Maeda
浩明 前田
Kazuhiko Kurumi
和彦 来海
Yasuyuki Eda
康幸 江田
Kouichi Shiosaki
巧一 塩先
Kiyoshi Nagatomi
潔 長富
Yukio Tokiyoshi
幸男 時吉
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Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対する中
和活性を有する抗体の可変領域をコードする遺伝子断
片、この遺伝子を用いて発現された組換え抗HIV抗体
およびその調製法を提供する。 【構成】 HIVに対する中和活性を有する抗体のH鎖
及びL鎖の可変領域をコードする遺伝子断片の特異的核
酸配列を得、この塩基配列をもとに合成したDNAとヒ
ト免疫グロブリンをコードする遺伝子とを人為的に融合
させることによりHIVに対する中和活性を有するマウ
ス・ヒトキメラ抗体並びにマウス・ヒト改変抗体を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒト免疫不全ウイルス
(HIV)に起因するエイズ(AIDS)の治療および
予防に期待できる新規な組換え抗HIV抗体に関する。
さらに詳細には、マウス免疫グロブリン遺伝子とヒト免
疫グロブリン遺伝子から遺伝子組換え技術を用いて発現
された、HIVに対して中和活性を有する組換え抗HI
V抗体(改変抗体およびキメラ抗体)ならびにその新規
調製方法に関する。さらには、このような有用な組換え
抗体の発現に有効なH鎖及びL鎖の可変領域をコードす
るDNA断片に関する。
【0002】
【発明の背景】後天性免疫不全症候群(acquired immune
deficiency syndrome:AIDS) は、レトロウイルスに属
するヒト免疫不全ウイルス(HIV)に起因するウイル
ス性疾患である。この疾患は1981年にアメリカで発見さ
れて以来急速に世界中に広がりをみせているが、有効な
ワクチンや治療法はまだ提供されていない。
【0003】このような状況の中で、輸血によってHI
V陽性となったサラセミアの患者グループと小児のAI
DS及びARC(AIDS関連症候群)のグループにお
いて、その臨床と中和抗体の関連についての報告がある
[R.Guroffら, J.Immunol.,138, p3731,(1987) ;R. Gu
roff ら, Pediatric Research, inpress]。いずれの
場合でも中和抗体の検出できる症例においては臨床症状
も軽く良好であるが、中和抗体が検出できない症例にお
いては臨床症状が悪化していることが報告されており、
in vivo おける中和抗体の有効性を示唆している。この
ように抗HIV中和抗体はin vivo における感染の拡大
防止や感染細胞の排除に役立つ可能性があり、現在臨床
で用いられている抗ウイルス剤等との併用により更に高
い効果が期待される。
【0004】
【従来技術】上記のような抗HIV中和抗体をAIDS
の患者から直接採取・調製するやり方もあるが、この方
法は、倫理的な問題や原材料入手、バイオハザードの問
題など数多い困難が予想される。そこで、このような高
力価血清の代替品としてHIVウイルス中和活性を有す
るモノクローナル抗体の使用が考えられる。モノクロー
ナル抗体作製に関する基本的な技術はすでにマウス型モ
ノクローナル抗体において確立されているが、マウス抗
体は副作用(マウスモノクローナル抗体をヒトに使用し
た場合、異種タンパクとしてアナフィラキシーショック
や血清病などの副作用を起こすことが考えられる)等の
点からその臨床応用が難しく、最終的にはヒトモノクロ
ーナル抗体の使用が望ましい。
【0005】しかしながら、ヒトモノクローナル抗体の
調製においては、目的の特異性を有する抗体を調製する
点において克服する問題が多く、マウス型モノクローナ
ル抗体の調製と比べて現実的には非常に困難を伴う。こ
のような問題を克服すべく、抗体の特異性を特徴づける
可変領域はマウス抗体由来のアミノ酸配列を有し、定常
領域のアミノ酸配列をヒト抗体由来のものにした、遺伝
子組換え技術を応用したキメラモノクローナル抗体の調
製手法が最近報告されている。
【0006】このキメラモノクローナル抗体は、可変
(V)領域の原料となるマウスモノクローナル抗体を産
生するマウスハイブリドーマからクローニングしたV遺
伝子と、定常(C)領域の原料となるヒト抗体産生細胞
等のヒト細胞からクローニングしたC遺伝子とを結合さ
せたマウス(V)−ヒト(C)キメラ抗体遺伝子を動物
細胞あるいは微生物細胞等で発現させ、その培養上清中
に得られるものである。キメラ抗体に関するいくつかの
報告がすでに見受けられ[特開昭60-155132、特開昭61-
47500]、本発明者らも既にキメラ抗体の作製に成功し
ている[特開平2-2352]。さらに、このキメラ抗体の考
え方を一層進めた改変抗体の作製も報告[特開昭62-296
890]されている。
【0007】免疫グロブリン遺伝子についての解析は、
最近の遺伝子操作技術の急速な発展に伴って急速に進み
つつある。免疫グロブリン遺伝子は抗原との結合部位で
ある可変領域(V領域)遺伝子と補体や特定の細胞と相
互作用等に関与した生理活性を持つ定常領域(C領域)
遺伝子により形成されていることがよく知られている。
さらに、V領域遺伝子は、数あるV遺伝子断片群、D遺
伝子断片群(L鎖ではまだ見つかっていない)及びJ遺
伝子断片群の中からそれぞれ1個が選ばれこの順序で並
んで結合することによって形成される。さらに、結合し
た 遺伝子断片(V領域遺伝子)は体細胞突然変異によ
って細かな修飾を受け変化する。即ち、抗体の特異性は
H鎖とL鎖のV領域遺伝子の中の各遺伝子断片の組合せ
と体細胞突然変異によって決定される[利根川進, Natu
re, 307, p575 (1983); 本庶佑,Annual Rev. Immunol.
1, p499 (1983) 参照]。従って、ある特定の抗原に対
しては、特定のH鎖VDJ遺伝子断片と特定のL鎖のV
J遺伝子断片の組合せさらには特定の体細胞突然変異が
あると考えられる。しかも、これらの遺伝子断片の組合
せやその核酸塩基あるいはアミノ酸配列を抗原側の構
造、核酸塩基あるいはアミノ酸配列等から類推すること
は非常に困難であり、実際に抗体を産生している細胞か
ら抗体遺伝子あるいは抗体蛋白質を単離しなくては決定
できない。このように、抗体分子の可変領域のアミノ酸
配列は抗原決定基毎に異なり、可変領域そのものは抗原
ごとに全く異なるアミノ酸配列を有する。
【0008】本発明の対象となる組換え抗HIV抗体に
ついては、既に本発明者等が抗HIV中和組換え抗体と
して0.5β組換え抗体を発表している[特開平2-2352]
が、該組換え抗体はHTLV-IIIBを特異的に中和すること
はできるが、疫学上多いとされるHTLV-IIIMNを中和する
ことはできなかった。前述のように、組換え抗体の作製
には、目的の抗原と結合能を持つ抗体分子の可変領域の
アミノ酸配列をコードする遺伝子を見いだすことが非常
に重要な要素となっており、本発明の対象となるHI
V、特にHTLV-IIIMNに対して中和活性を持つ抗体の可変
領域のアミノ酸配列をコードする遺伝子を見いだすこと
が困難であったために、これまでこのHTLV-IIIMNに結合
しこれを実質的に中和する組換え抗体が得られたという
報告はない。
【0009】
【発明の目的】このような状況において、本発明者らは
HIV(HTLV-IIIMN)に対して中和活性を有するモノク
ローナル抗体を産生する細胞(ハイブリドーマ)から、
該抗体の可変領域をコードする遺伝子を分離することに
成功し、さらにこれを用いてマウス−ヒト組換え抗体の
発現を試みた結果、HIV(HTLV-IIIMN)に対して中和
活性を有する組換え抗HIV抗体の作製に成功し、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、これまでに
一切報告されていない抗HIV中和抗体の可変領域をコ
ードする遺伝子を提供し、これを用いて形質転換細胞内
で発現される組換え抗HIV抗体を提供するものであ
り、この新規抗HIV組換え抗体からなる副作用の少な
いAIDS診断薬・治療薬・予防薬の開発を可能にする
ことを目的とするものである。
【0010】
【発明の構成および効果】本発明に用いる抗HIV(HT
LV-IIIMN)マウスモノクローナル抗体産生細胞は、これ
までに確立されているマウスモノクローナル抗体の作製
技術を用いて作製される。例えば、マウスを種々の適当
な免疫原、例えばHIV(HTLV-IIIMN)産生細胞から得
られるウイルス粒子、もしくは精製外皮膜糖蛋白質gp12
0、もしくは遺伝子組換え技術を用いて調製される組換
えペプチド、好ましくはgp120のアミノ酸配列第247-370
に対応する組換えペプチド、もしくは該ウイルス蛋白の
アミノ酸配列に基づいて調製される好適な合成ペプチ
ド、好ましくはgp120のアミノ酸配列第303-325に対応す
る合成ペプチド等で免疫し、得られた脾臓細胞をマウス
のミエローマ細胞と融合させ、得られたハイブリドーマ
から、精製外皮膜糖蛋白質gp120、もしくは前記組換え
ペプチド、もしくは前記合成ペプチドに反応する細胞を
選択し、該細胞を培養することによって調製することが
できる。更に、このようにして得られた抗HIVマウス
モノクローナル抗体産生細胞の中からHIVに対して中
和活性を有するモノクローナル抗体を産生している細胞
を選択する。HIVの場合その特有の性質からこのよう
な中和活性を有するモノクローナル抗体を得ることは容
易なことではないが、そのような細胞株として本発明者
等はHIV(HTLV-IIIMN)に対して中和活性を有する抗
体を産生するハイブリドーマμ39.1あるいはμ5.5細胞
の確立に成功しており[特願平2-188300]、これらが本
発明に用いる最も好ましい細胞株としてあげられる。
【0011】本発明の可変領域をコードする遺伝子断片
は、このような抗HIV中和モノクローナル抗体産生細
胞より分離され、解析された遺伝子配列である。しかし
ながら前にも述べたように、このような細胞は目的の抗
HIV抗体に特異的なV領域をコードする遺伝子の他
に、数多いV領域構成遺伝子群を有している(例えば、
マウス抗体の特異性を決定するVH鎖のV遺伝子群だけ
でも少なくとも100種以上異なる遺伝子を持ち、D遺伝
子群として11種以上、J遺伝子群として4種の遺伝子
を持っている。同様にVκ鎖のV遺伝子群としては約30
0種以上の遺伝子、J遺伝子群としては4種の遺伝子を
保有している) ため、細胞の持つ染色体遺伝子の中か
ら、目的の抗HIV抗体に特異的なV領域をコードして
いる遺伝子を分離することが必要である。V領域遺伝子
は通常の遺伝子操作技術により単離することができる。
例えば、その細胞の染色体DNAから常法[例えば、T.
Maniatis "Molecular Cloning" Cold Spring Harbor L
ab.(1982)参照]に従ってV領域遺伝子をクローニングす
る方法、あるいは、その細胞のmRNAを材料として常法
[例えば、D.M.Glover編集 " DNA cloning Vol.I" IRL
press (1985)]によりcDNAを合成しV領域遺伝子を
クローニングする方法である。いずれの方法も、V領域
遺伝子クローニングの為のプローブとして、すでに報告
されているマウス免疫グロブリン遺伝子の核酸塩基配列
[例えば、 坂野ら、Nature, 286,p676,(1980); E.E.Max
ら、J. Biol. Chem., 256,p5116,(1981)]を参照して合
成したDNAプローブ等を利用することが出来る。ま
た、PCR(ポリメレース連鎖反応)を利用したクロー
ニングも可能である[R. Orlandi, et al., Proc. Nat
l. Acad.Sci. USA, 86, 3833 (1989); W. D. Huse, et
al., Science, 246, 1275 (1989)]。
【0012】このようにしてクローニングされたV領域
遺伝子をキメラ抗体作製法[特開平2-2352]や改変抗体
作製法[特開昭62-296890]のような種々方法により遺
伝子解析を行なった。その結果、抗HIV抗体V領域を
コードする本発明の遺伝子断片は、その特異的な遺伝子
配列として、H鎖をコードする遺伝子に、 (H−a) (a) Lys-Tyr-Gly-Met-Asn (b) Typ-Lys-Asn-Thr-Asn-Thr-Gly-Glu-Ser-Thr-His-Va
l-Glu-Glu-Phe-Lys-Gly (c) Glu-Tyr-Asp-Tyr-Asp-Gly-Gly-Phe-Ser-Tyr または、 (H−b) (a) Glu-Tyr-Thr-Met-His (b) Gly-Ile-Asn-Pro-Asn-Asn-Gly-Asp-Thr-Ser-Tyr-Th
r-Gln-Lys-Phe-Lys-Gly (c) Pro-Tyr-Tyr-Ala-Tyr-Ala-Ile-Asp-Ser のアミノ酸配列をコードする遺伝子をその一部に含み、
またL鎖をコードする遺伝子に、 (L−a) (a) Lys-Ala-Ser-Gln-Asp-Val-Gly-Ala-Asp-Val-Ala (b) Trp-Ala-Ser-Thr-Arg-His-Thr (c) Gln-Gln-Tyr-Ser-Ser-Phe-Pro-Leu-Thr または、 (L−b) (a) Lys-Ala-Ser-Gln-Ser-Val-Asp-Tyr-Asp-Gly-Asp-Se
r-Tyr-Met-Asn (b) Ala-Ala-Ser-Asn-Leu-Glu-Ser (c) Gln-Gln-Ser-Asn-Glu-Asp-Pro-Trp-Thr のアミノ酸配列をコードする遺伝子配列をその一部に有
することを特徴とすることが見い出された。このような
上記のH鎖、L鎖に含まれるそれぞれ3種のアミノ酸配
列は、抗体分子の結合能を決定する重要なアミノ酸配列
と考えられ、このようなアミノ酸配列が、HIVに対す
る中和活性を有する抗体分子の機能と密接に関連してい
るものと考えられた。すなわち、Kabatらにより報告さ
れている抗体遺伝子の一般的解析[Sequences of Prote
ins of Immunological Interest, 4th. ed. U.S. Depar
tment of Health and Human Services (1987)]の結果
を参照することにより、上記のアミノ酸配列は、本発明
の抗HIV抗体の抗体活性を決定する可変領域の相補性
決定領域(CDR1〜CDR3)の配列であることが見いだされ
た。このような抗HIV中和活性を有する抗体分子の可
変領域をコードする遺伝子として、H鎖、L鎖それぞれ
図1、または図3、図2または図4のアミノ酸配列をコ
ードする遺伝子断片がその好ましい一例として挙げられ
る。また、そのような遺伝子の具体的核酸塩基配列の一
例としては、H鎖、L鎖それぞれ図1または図3、図2
または図4に示された核酸塩基配列が挙げられる。
【0013】このように本発明により提供される上記の
核酸配列をもとに、HIVに対して中和活性を有する組
換え抗体を調製することが可能となる。すなわち、この
ような組換え抗体の可変領域をコードする遺伝子とし
て、その相補性決定領域をコードするDNA断片とし
て、上記に示したアミノ酸配列をコードするよう合成D
NA等をそれぞれ調製し、これをヒト免疫グロブリンを
コードする遺伝子と融合させることにより、目的の組換
え抗HIV抗体、すなわち、抗HIVキメラ抗体または
抗HIV改変抗体を調製することが可能となる。このよ
うにして調製される本発明の組換え抗HIV抗体は、そ
のH鎖可変領域の相補性決定領域として下記の配列(CD
R1〜CDR3)を有することを特徴とする。
【0014】(H−A) CDR1:Lys-Tyr-Gly-Met-Asn CDR2:Typ-Lys-Asn-Thr-Asn-Thr-Gly-Glu-Ser-Thr-His-
Val-Glu-Glu-Phe-Lys-Gly CDR3:Glu-Tyr-Asp-Tyr-Asp-Gly-Gly-Phe-Ser-Tyr または (H−B) CDR1:Glu-Tyr-Thr-Met-His CDR2:Gly-Ile-Asn-Pro-Asn-Asn-Gly-Asp-Thr-Ser-Tyr-
Thr-Gln-Lys-Phe-Lys-Gly CDR3:Pro-Tyr-Tyr-Ala-Tyr-Ala-Ile-Asp-Ser
【0015】また、L鎖鎖可変領域の相補性決定領域と
して下記の配列(CDR1〜CDR3)を有することを特徴とす
る。 (L−A) CDR1:Lys-Ala-Ser-Gln-Asp-Val-Gly-Ala-Asp-Val-Ala CDR2:Trp-Ala-Ser-Thr-Arg-His-Thr CDR3:Gln-Gln-Tyr-Ser-Ser-Phe-Pro-Leu-Thr または、 (L−B) CDR1:Lys-Ala-Ser-Gln-Ser-Val-Asp-Tyr-Asp-Gly-Asp-
Ser-Tyr-Met-Asn CDR2:Ala-Ala-Ser-Asn-Leu-Glu-Ser CDR3:Gln-Gln-Ser-Asn-Glu-Asp-Pro-Trp-Thr
【0016】さらに、本発明者らは、改変抗体を調製す
る際には、これまで報告されているように、上記の相補
性決定領域のみマウス由来のアミノ酸配列に組換えるよ
りも、さらに相補性決定領域に隣接するフレーム(F
R)領域の一部についてもマウス由来の配列に組換える
ことで、より本来の抗体活性を維持した組換え抗体が得
られることを見いだした。
【0017】すなわち、H鎖可変領域遺伝子として上記
(H−A)の相補性決定領域配列を利用する際には、可
変領域の相補性決定領域CDR1に隣接するFR1のC末側1
個のアミノ酸がスレオニン(Thr)であり、CDR2に隣接
するFR2のC末側4個のアミノ酸配列が Lys-Trp-Met-Gl
yであり、CDR2に隣接するFR3のN末側5個のアミノ酸配
列が Arg-Val-Thr-Met-Serであり、さらにCDR3に隣接す
るFR3のC末側1個のアミノ酸がアルギニン(Arg)であ
るH鎖可変領域遺伝子を調製することにより優れた効果
を有する抗HIV改変抗体を調製することができる。同
様に、H鎖可変領域遺伝子として上記(H−B)の相補
性決定領域配列を利用する際には、可変領域の相補性決
定領域CDR1に隣接するFR1のC末側1個のアミノ酸がス
レオニン(Thr)であり、CDR2に隣接するFR2のC末側2
個のアミノ酸配列が Ile-Glyであり、CDR2に隣接するFR
3のN末側6個のアミノ酸配列が Lys-Ala-Thr-Met-Thr-
Valであり、さらにCDR3に隣接するFR3のC末側1個のア
ミノ酸がスレオニン(Thr)であるであるH鎖可変領域
遺伝子を調製することにより優れた効果を有する抗HI
V改変抗体を調製することができる。また、L鎖可変領
域遺伝子として上記(L−A)の相補性決定領域配列を
利用する際には、可変領域の相補性決定領域CDR2に隣接
するFR2のC末側1個のアミノ酸がセリン(Ser)である
L鎖可変領域遺伝子を調製することが好ましい。
【0018】このようにして調製される、本発明の抗H
IV改変抗体のH鎖可変領域をコードする遺伝子の核酸
配列およびアミノ酸配列の好ましい例としては、図9ま
たは図11に示された配列を挙げることが出来る(図
中、マウス由来のアミノ酸配列の領域を下線にて示
す)。また、一方、本発明の抗HIV改変抗体のL鎖可
変領域をコードする遺伝子の核酸配列およびアミノ酸配
列の好ましい例としては、図10または図12に示され
た配列を挙げることが出来る(図中、マウス由来のアミ
ノ酸配列の領域を下線にて示す)。
【0019】一方、本発明に従い、抗HIVキメラ抗体
を調製する際には、H鎖可変領域をコードする遺伝子の
核酸配列およびアミノ酸配列として、図1または図3に
示された配列がその好ましい一例として挙げられる。ま
た、L鎖可変領域をコードする遺伝子の核酸配列および
アミノ酸配列としては、図2または図4に示された配列
がその好ましい一例として挙げられる。
【0020】一方、抗HIV組換え抗体作製に用いられ
るヒト免疫グロブリンH鎖遺伝子並びにL鎖遺伝子の定
常領域(C)遺伝子は、例えば ヒト抗体産生細胞から
同様の方法により単離することが出来る。また、C領域
遺伝子はその遺伝子内で再配列を行わないので特にヒト
C領域遺伝子を単離するためにヒト抗体産生細胞を使う
必要はない。単離する方法としては、前述のマウスV領
域遺伝子の単離の場合と同様にして行なうことができ
る。また、C領域遺伝子の種類としては、特にγ1 鎖、
κ鎖に限ったものではなく、μ鎖、α鎖、γ2鎖、γ3
鎖、γ4鎖、ε鎖、λ鎖の各鎖の遺伝子でも可能であ
る。しかし、補体活性化能、抗体依存性細胞傷害活性を
期待するならば、γ1鎖が望ましい。
【0021】抗HIV組換え抗体遺伝子は、H鎖遺伝子
もL鎖遺伝子も、基本的に上記2種の遺伝子断片(V領
域遺伝子とC領域遺伝子)を結合させることにより構築
される。例えば、渡辺らによって既に示された方法[渡
辺ら、Cancer Research, 47,p999-1005, (1987) ]やM.
Bruggemann[Waldmann H (ed) Monoclonal AntibodyTher
apy. Prog Allergy. Basel, Karger, 1988, vol 45, pp
91 ]やS. L. Morrison[Advances in Immunology, 44, 6
5, (1989) ] 等の総説に紹介されている方法に準じて行
うことが出来る。また、発現させる宿主によって動物細
胞発現系、大腸菌発現系、酵母細胞発現系などベクター
系が異なるが、いずれの場合でも発現可能である。更
に、DHFR等の遺伝子増幅系を使うことも可能であ
る。
【0022】このようにして得られる本発明の組換え抗
体は、HIVに対して中和活性を有していることが確認
され、本発明によりこれまでになかった抗HIV組換え
抗体を調製することが可能となった。このような抗HI
V組換え抗体は、AIDSの臨床において、これまでに
なっかた実質的に有効なAIDS治療剤となりうるもの
である。さらに、 本発明により提供される抗HIV抗体
可変領域をコードする遺伝子断片は、HIVに対して中
和活性を有する抗体分子の可変領域の特異的アミノ酸配
列もしくは核酸塩基配列を開示するものであり、今後、
さらに進んだ遺伝子組換え技術を応用して目的の抗体分
子を修飾、または一部置換等することにより、より優れ
た抗HIV組換え抗体分子の開発を可能にするものであ
る。
【0023】次に、実施例に従い、本発明をさらに詳細
に説明するが、これにより本発明が限定されるものでは
ない。
【0024】
【実施例】(1) 抗HIVマウスモノクローナル抗体産生細胞の作製 抗HIVマウスモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマの作製方法は以下に示す通りである。免疫抗原と
して、HTLV-IIIMN株外皮膜糖蛋白質gp120のアミノ酸配
列第303〜325番目に対応する合成ペプチド(SP-1:YNKRK
RIHIGPGRAFYTTKNIIG)及び合成ペプチドをKLH(キー
ホールリンペットヘモシアニン)と結合させたペプチド
-KLHコンジュゲート、あるいはHTLV-IIIMN産生細胞
(H9/HTLV-IIIMN)培養上清よりショ糖密度勾配遠心に
より得たウイルス粒子、あるいはH9/HTLV-IIIMN培養液
より得た細胞を1%トリトンX-100にて溶解後ConA-セフ
ァロース4BカラムとHIV抗体(IgG)-セファロース4B
カラムにてアフィニティー精製して得たgp120、さらにH
9/HTLV-IIIMN細胞の高分子量DNA(genomic DNA)
よりHTLV-IIIMN gp120 V3ドメイン(アミノ酸 247-37
0)をコードするDNA断片をPCR法で増幅単離[G.
I.LaRosaら、Science Vol.249 p932 (1990)]し、pUEX2
(アマシャム製)発現ベクター用いて大腸菌で発現させ
たHTLV-IIIMNgp120 V3ドメイン(アミノ酸247-370)β-
ガラクトシダーゼ融合蛋白、等を組み合わせて使用し
た。これらの免疫原でBALB/cマウスを4回免疫後、脾細
胞を採取し、P3X63Ag8-U1X63マウスミエローマ細胞[AT
CC CRL 1597]とポリエチレングリコール(シグマ社)
を用いて細胞融合を行いクローニングした。得られたク
ローンの培養上清中の抗体の前述の免疫原への結合活性
を酵素抗体法にて測定し、反応が陽性と思われるクロー
ンについて、さらに、ウエスタンブロット法及び間接蛍
光法を用いて確認し、抗HIVモノクローナル抗体、μ
39.1あるいはμ5.5を産生するハイブリドーマを確立し
た[特願平2-188300、寄託番号;μ39.1(微工研菌寄第
11472号)、μ5.5(微工研条寄第3402号)]。これらの
抗体はSP-1ペプチドに結合し、HIV感染細胞と非感染
CD4 陽性細胞間の合胞体形成(syncytium formation)
を抑制する。さらに、これらの抗体とHIVウイルスを
混和し細胞(H9)へ感染させるウイルス中和試験におい
ても中和活性を確認している。以下に述べる本発明の抗
HIV組換え抗体のV領域遺伝子の調製には、該中和活
性を有するこれらの抗HIVマウスモノクローナル抗体
を産生する細胞(μ39.1、μ5.5細胞)を使用した。
【0025】(2) 抗HIV抗体マウスV領域遺伝子の単
マウス免疫グロブリン可変(V)領域遺伝子の単離につ
いては以下のように行った。μ39.1、μ5.5細胞から常
法[D.M.Glover編集 " DNA cloning Vol.I" IRLpress
(1985)]に従って全RNAを抽出し、cDNA合成シス
テム・プラス(アマシャム)を用いて1本鎖cDNAを合成
した。この1本鎖cDNAを鋳型に、Kabatら[Sequence
s of Proteins of Immunological Interest 4th ed., P
ublic Health Service, NIH, Washington DC, 1987]の
分類したV領域とJ領域の核酸塩基配列をもとにして合
成したDNAプライマーを用いてポリメレース連鎖反応
(PCR)を行なった。V領域プライマーとJ領域プラ
イマーにはそれぞれHindIIIとBamHIサイトが付加されて
いる。PCRはシータス社のプロトコールに従って行な
った。すなわち 、これらのプライマーはともに100 pmo
l 使い、PCRの試薬はCETUS 社のキットを使用した。
PCRの条件は、94℃1分、55℃1分、72℃1分で25サ
イクル行なった。PCR後、得られたDNA断片をpUC18
(宝酒造製; 以下本実施例で使用した試薬は特に断りの
ない限り宝酒造製あるいは東洋紡製を使用した)のHincI
Iサイトへサブクローニングした。
【0026】(3) 抗HIV抗体マウスV領域遺伝子の核
酸塩基配列 東洋紡社のシークナーゼVer.2キットを用いて、pUC18に
組み込まれたV領域遺伝子をシークエンスした。その結
果得られたμ39.1、μ5.5の核酸塩基配列を図1から図
4に示す。また、その核酸塩基配列から得られるアミノ
酸配列についても同様に図1から図4に示す。μ39.1、
μ5.5い ずれの核酸塩基配列もV領域遺伝子特有の再配
列を起こしており、しかも発現可能なオー プンリーデ
ィングフレーム(ORF)をとっていた。
【0027】(4) 抗HIVキメラ抗体の作製 (2)で単離されたμ39.1、μ5.5 V領域遺伝子が本当に
抗HIV活性を担うV領域をコードする遺伝子であるか
どうかを確認するために、マウス−ヒトキメラ抗体が作
製された。キメラ抗体の発現のためにヒトサイトメガロ
ウイルス(HCMV)のエンハンサー、プロモーター[ N.
Whittle, et al., Protein Engineering, 1, 499 (198
7)]を持った発現ベクター HCMV-κ,HCMV-γ1 がそれぞ
れ使われた。 HCMV-κ, はヒトκ鎖定常領域遺伝子を持
ち HCMV-γ1 はヒトγ1鎖定常領域遺伝子を持つ。前述
の(2)で調製されたμ39.1V領域をHindIIIとBamHI制限
酵素で消化し、VH、VL断片をそれぞれ HCMV-γ1、
HCMV-κのHindIII-BamHIサイトに組み込んだ。μ39.1キ
メラ抗体遺伝子発現ベクター(それぞれCHμ39.1、CLμ
39.1)の構造を図5、図6に示す。また、μ5.5 VH、
VL領域遺伝子も、μ39.1の場合と同様にして、 HCMV-
γ1、HCMV-κにそれぞれ組み込んだ(それぞれCHμ5.
5、CLμ5.5;図5、図6参照)。
【0028】(5) 抗HIVキメラ抗体の発現 上記のように構築したμ39.1あるいはμ5.5キメラ抗体
遺伝子の持つ抗体活性をCOS7細胞[ATCC CRL 1651]を用
いた一時的発現系で検討した。CHμ39.1及びCLμ39.1プ
ラスミドDNAの混合物、あるいはCHμ5.5及びCLμ5.5プ
ラスミドDNAの混合物をBio-Rad社製のElectroporati
on 装置を用いて、Boi-Rad社のプロトコールにしたがっ
てCOS7細胞に導入し、10%牛胎児血清を含むDMEM培地
(GIBCO社)で培養した。3日後その培養上清を回収
し、抗ヒトIgG あるいはSP-1抗原ペプチドを用いたELIS
A 法によりその培養上清に存在する抗体の活性を測定し
た。その結果図7に示すように、CHμ39.1及びCLμ39.1
プラスミドDNAの混合物、あるいはCHμ5.5及びCLμ5.5
プラスミドDNAの混合物のいずれの発現産物もSP-1ペプ
チドに結合した。従って(2)で単離したμ39.1、μ5.5
V領域遺伝子は間違いなく抗HIV活性を持った抗体の
V領域をコードしている遺伝子であることが確認され
た。
【0029】(6) 抗HIV改変抗体の作製 クローニングしたμ39.1、μ5.5のVH、VL領域の中
で、どの領域が抗原結合に関して重要であるかどうかを
調べるために、μ39.1及びμ5.5のCDR(相補性決定)領
域をそれぞれヒトV領域へ移植した。方法は、改変抗体
作製方法[特開昭62-296890]にしたがった。μ39.1及
びμ5.5のVH領域のCDR領域はヒトサブグループI
のFR(フレームワーク)領域を持ったVH領域[SG
I:英国MRC Collabrative Center のDr. Bendigより分
与されたもの]へ移植し(図8、図10)、μ39.1及び
μ5.5のVL領域のCDR領域はヒトκ鎖のFR領域を
持ったVL領域[ REI: W. Palm and N. Hilscmann Z.
Physiol. Chem., 356, 167 (1975)]に移植した(図
9、図11)。具体的には、改変抗体はアマシャムのキ
ット(Oligonucleotide-directed in vitoro mutagenesi
s system version 2 code RPN.1523) とPCR[Saiki, R.
G. et al., Science, 239, 487 (1988)]を組み合わせた
アマシャム-PCR法により行なった。μ39.1あるいは
μ5.5のVH、VL領域の移植部位をコードする長鎖ヌ
クレオチドを、SGIあるいはREIのV領域遺伝子を
組み込んだM13DNAにアニーリングさせた後にdCTPαS を
含む溶液中でDNAの伸長・結合を行い、NciIで鋳型M1
3DNAを切断、Exonuclease IIIによる鋳型DNAの消化
を行なって突然変異したM13DNAのみのストランドを得た
(ここまではアマシャムのキットのプロトコールにした
がって行なった)。さらに、Exonuclease III消化産物
を鋳型にユニバーサルプライマー(UP:M13mp18 の5'側
に相補的な配列を持つ)とリバースプライマー(RSP:M1
3mp18の3'側と同じ配列を持つ)を用いてPCRを行な
った。これらのプライマーはともに20 pmol 使い、PC
Rの試薬はCETUS 社のものを使用した。PCRの条件
は、94℃1分、55℃1分、72℃1分で25サイクル行なっ
た。PCR終了後、産物をBamHI/HindIII で消化しpUC1
8 の BamHI-HindIIIサイトに組み込み、DH5 α(BRL社)
に形質転換し、1次スクリーニングとして、突然変異に
使用したCDRプライマーを用いてアマシャムキットの
プロトコールにしたがってコロニーハイブリダイゼーシ
ョンを行ない、CDRの突然変異に成功しているクロー
ンを選んだ。さらに、2次スクリーニングとして、1次
スクリーニングで得られたクローンよりプラスミドを調
製しシークナーゼキット(東洋紡)を用いてシークエン
スを行ない、正確にCDR移植が出来ていることを確認
した。このようにして改変されたμ39.1、μ5.5のV領
域(それぞれRHμ39.1 、RLμ39.1、RHμ5.5、RLμ5.
5:図8〜図11参照)を得た。これらの改変V領域断
片 を(4)のキメラ抗体の作製と同様にしてHindIIIとBam
HI制限酵素で消化し、VH、VL断片をそれぞれ HCMV-
γ1、HCMV-κのHindIII-BamHI サイトに組み込んだ。
このようにしてμ39.1改変抗体遺伝子発現ベクター(そ
れぞれRHμ39.1 、RLμ39.1)、及びμ5.5改変抗体遺伝
子発現ベクター(それぞれRHμ5.5、RLμ5.5)が調製され
た。
【0030】(7) 抗HIV改変抗体の発現 この改変μ39.1、μ5.5抗体遺伝子によって得られる抗
体活性を前述のCOS7細胞における一時的発現系で検討し
た。(5)の場合と同様にして遺伝子導入細胞の培養上清
を回収、抗ヒトIgG あるいはSP-1ペプチドを用いたELIS
A 法によりその培養上清に存在する抗体の活性を測定し
た。その結果図7に示すように、RHμ39.1及びRLμ39.1
プラスミドDNAの混合物、あるいはRHμ5.5及びRLμ5.5
プラスミドDNAの混合物の発現産物のいずれもがSP-1 ペ
プチドに結合した。従って図9〜図12で示されたμ3
9.1、μ5.5のアミノ酸配列の中で移植CDR領域は抗H
IV活性を担う重要な領域であることが確認された。こ
の結果から、これらの領域をコードする遺伝子は組換え
抗HIV抗体を作製するにあたり、極めて有用な遺伝子
であることが確認された。
【0031】配列番号:1 配列の長さ:357 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列の特徴 起源 生物名:マウス 配列 CAG ATC CAG ATG GTG CAG TCT GGA CCT GAG TTG AAG AAG CCT GGA GAG 48 Gln Ile Gln Met Val Gln Ser Gly Pro Glu Leu Lys Lys Pro Gly Glu 1 5 10 15 ACA GTC AAG ATC TCC TGC AAG GCT TCT GGG TAT ACC TTC ACA AAA TAT 96 Thr Val Lys Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Lys Tyr 20 25 30 GGA ATG AAC TGG GTG AAA CAG ACT CCA GGA AAG GGT TTA AAG TGG ATG 144 Gly Met Asn Trp Val Lys Gln Thr Pro Gly Lys Gly Leu Lys Trp Met 35 40 45 GGC TGG AAA AAC ACC AAT ACT GGA GAG TCA ACA CAT GTT GAA GAG TTC 192 Gly Trp Lys Asn Thr Asn Thr Gly Glu Ser Thr His Val Glu Glu Phe 50 55 60 AAG GGA CGG TTT GCC TTC TCT TTG GAA ACC TCT GCC AGT ACT GCC TAT 240 Lys Gly Arg Phe Ala Phe Ser Leu Glu Thr Ser Ala Ser Thr Ala Tyr 65 70 75 80 TTG CAG ATC AAC AAC CTC AAA AAT GAG GAC ACG GCT ACA TAT TTC TGT 288 Leu Gln Ile Asn Asn Leu Lys Asn Glu Asp Thr Ala Thr Tyr Phe Cys 85 90 95 GCA AGA GAA TAT GAT TAC GAC GGG GGC TTT TCT TAC TGG GGC CAA GGG 336 Ala Arg Glu Tyr Asp Tyr Asp Gly Gly Phe Ser Tyr Trp Gly Gln Gly 100 105 110 ACT CTG GTC ACT GTC TCT GCA 357 Thr Leu Val Thr Val Ser Ala 115
【0032】配列番号:2 配列の長さ:321 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列の特徴 起源 生物名:マウス 配列 GAC ATT GTG ATG ACC CAG TCT CAC AAA TTC ATG TCC ACA TCA GTA GGA 48 Asp Ile Val Met Thr Gln Ser His Lys Phe Met Ser Thr Ser Val Gly 1 5 10 15 GAC AGG GTC AGC ATC ACC TGC AAG GCC AGT CAG GAT GTG GGT GCT GAT 96 Asp Arg Val Ser Ile Thr Cys Lys Ala Ser Gln Asp Val Gly Ala Asp 20 25 30 GTA GCC TGG TAT CAA CAG AAA CCA GGA CAA TCT CCT AAA CAA CTG ATT 144 Val Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Lys Gln Leu Ile 35 40 45 TCC TGG GCA TCC ACC CGG CAC ACT GGA GTC CCT GAT CGC TTC ACA GGC 192 Ser Trp Ala Ser Thr Arg His Thr Gly Val Pro Asp Arg Phe Thr Gly 50 55 60 AGT GGA TCT GGG ACA GAT TTC ACT CTC ACC ATT ACC AAT GTG CAG TCT 240 Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Thr Ile Thr Asn Val Gln Ser 65 70 75 80 GAA GAC TTG GCA GAT TAT TTC TGT CAG CAA TAT AGC AGC TTT CCT CTC 288 Glu Asp Leu Ala Asp Tyr Phe Cys Gln Gln Tyr Ser Ser Phe Pro Leu 85 90 95 ACG TTC GGT ACT GGG ACC AAG TTG GAG CTG AGA 321 Thr Phe Gly Thr Gly Thr Lys Leu Glu Leu Arg 100 105
【0033】配列番号:3 配列の長さ:354 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列の特徴 起源 生物名:マウス 配列 GAG GTC CAG CTG CAA CAG TCT GGG CCT GAC CTG GTG AAG CCT GGG GCT 48 Glu Val Gln Leu Gln Gln Ser Gly Pro Asp Leu Val Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 TCA GTG AAG ATA TCC TGC AAG ACT TCT GGA TAC ACA TTC ACT GAA TAC 96 Ser Val Lys Ile Ser Cys Lys Thr Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Glu Tyr 20 25 30 ACC ATG CAC TGG GTG AAG CAG AGC CAT GGA AGG AGC CTT GAG TGG ATT 144 Thr Met His Trp Val Lys Gln Ser His Gly Arg Ser Leu Glu Trp Ile 35 40 45 GGA GGT ATT AAT CCT AAC AAT GGT GAT ACT AGC TAC ACC CAG AAG TTC 192 Gly Gly Ile Asn Pro Asn Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Thr Gln Lys Phe 50 55 60 AAG GGC AAG GCC ACA TTG ACT GTA GAC AAG TCC TCC AGC ACA GCC TAC 240 Lys Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp Lys Ser Ser Ser Thr Ala Tyr 65 70 75 80 ATG GAG CTC CGC AGC CTG ACA TCT GAG GAT TCT GCA GTC TAT TAC TGT 288 Met Glu Leu Arg Ser Leu Thr Ser Glu Asp Ser Ala Val Tyr Tyr Cys 85 90 95 GCA ACA CCC TAC TAT GCC TAT GCT ATT GAC TCC TGG GGT CAA GGA ACC 336 Ala Thr Pro Tyr Tyr Ala Tyr Ala Ile Asp Ser Trp Gly Gln Gly Thr 100 105 110 TCA GTC ACC GTC TCC TCA 354 Ser Val Thr Val Ser Ser 115
【0034】配列番号:4 配列の長さ:333 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列の特徴 起源 生物名:マウス 配列 GAC ATT GTG CTG ACC CAA TCT CCA GCT TCT TTG GCT GTG TCT CTA GGG 48 Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu Gly 1 5 10 15 CAG AGG GCC ACC ATC TCC TGC AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT 96 Gln Arg Ala Thr Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp 20 25 30 GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAA CAG AAA CCA GGA CAG CCA CCC 144 Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Gln Pro Pro 35 40 45 AAA CTC CTC ATC TAT GCT GCA TCC AAT CTA GAA TCT GGG ATC CCA GCC 192 Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Ile Pro Ala 50 55 60 AGG TTT AGT GGC AGT GGG TCT GGG ACA GAC TTC ACC CTC AAC ATC CAT 240 Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Asn Ile His 65 70 75 80 CCT GTG GAG GAG GAG GAT GGT GCA ACC TAT TAC TGT CAG CAA AGT AAT 288 Pro Val Glu Glu Glu Asp Gly Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn 85 90 95 GAG GAT CCG TGG ACG TTC GGT GGA GGC ACC AAG CTG GAA ATC AAA 333 Glu Asp Pro Trp Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys 100 105 110
【0035】配列番号:5 配列の長さ:357 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(合成核酸) 配列の特徴 起源 生物名:マウスおよびヒト 配列 CAG GTG CAA CTA GTG CAG TCC GGC GCC GAA GTG AAG AAA CCC GGT GCT 48 Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 TCC GTG AAG GTG AGC TGT AAA GCT AGC GGT TAT ACC TTC ACA AAA TAT 96 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Lys Tyr 20 25 30 GGA ATG AAC TGG GTT AGA CAG GCC CCA GGC CAA GGG CTC AAG TGG ATG 144 Gly Met Asn Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Gln Gly Leu Lys Trp Met 35 40 45 GGC TGG AAA AAC ACC AAT ACT GGA GAG TCA ACA CAT GTT GAG GAG TTT 192 Gly Trp Lys Asn Thr Asn Thr Gly Glu Ser Thr His Val Glu Glu Phe 50 55 60 AAG GGC AGG GTT ACC ATG TCC TTG GAC ACC TCT ACA AAC ACC GCC TAC 240 Lys Gly Arg Val Thr Met Ser Leu Asp Thr Ser Thr Asn Thr Ala Tyr 65 70 75 80 ATG GAA CTG TCC AGC CTG CGC TCC GAG GAC ACT GCA GTT TAC TAC TGC 288 Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys 85 90 95 GCC AGA GAA TAT GAT TAC GAC GGG GGC TTC TCC TAT TGG GGA CAG GGT 336 Ala Arg Glu Tyr Asp Tyr Asp Gly Gly Phe Ser Tyr Trp Gly Gln Gly 100 105 110 ACC CTT GTC ACC GTC AGT TCA 357 Thr Leu Val Thr Val Ser Ser 115
【0036】配列番号:6 配列の長さ:321 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(合成核酸) 配列の特徴 起源 生物名:マウスおよびヒト 配列 GAC ATC CAG ATG ACC CAG AGC CCA AGC AGC CTG AGC GCC AGC GTG GGT 48 Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser Val Gly 1 5 10 15 GAC AGA GTG ACC ATC ACC TGT AAA GCC AGC CAG GAT GTG GGT GCT GAT 96 Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Lys Ala Ser Gln Asp Val Gly Ala Asp 20 25 30 GTA GCT TGG TAC CAG CAG AAG CCA GGT AAG GCT CCA AAG CTG CTG ATC 144 Val Ala Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ala Pro Lys Leu Leu Ile 35 40 45 TCC TGG GCA TCC ACC CGG CAC ACT GGT GTG CCA AGC AGA TTC AGC GGT 192 Ser Trp Ala Ser Thr Arg His Thr Gly Val Pro Ser Arg Phe Ser Gly 50 55 60 AGC GGT AGC GGT ACC GAC TTC ACC TTC ACC ATC AGC AGC CTC CAG CCA 240 Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Phe Thr Ile Ser Ser Leu Gln Pro 65 70 75 80 GAG GAC ATC GCC ACA TAC TAC TGC CAA CAA TAT AGC AGC TTT CCA CTC 288 Glu Asp Ile Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Tyr Ser Ser Phe Pro Leu 85 90 95 ACG TTC GGC CAA GGG ACC AAG GTG GAA ATC AAA 321 Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys 100 105
【0037】配列番号:7 配列の長さ:354 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(合成核酸) 配列の特徴 起源 生物名:マウスおよびヒト 配列 CAG GTG CAA CTA GTG CAG TCC GGC GCC GAA GTG AAG AAA CCC GGT GCT 48 Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Ala Glu Val Lys Lys Pro Gly Ala 1 5 10 15 TCC GTG AAG GTG AGC TGT AAA GCT AGC GGT TAT ACC TTC ACT GAA TAC 96 Ser Val Lys Val Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Glu Tyr 20 25 30 ACC ATG CAT TGG GTT AGA CAG GCC CCA GGC CAA GGG CTC GAG TGG ATT 144 Thr Met His Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Gln Gly Leu Glu Trp Ile 35 40 45 GGC GGT ATT AAC CCT AAC AAT GGC GAT ACA AGC TAT ACC CAG AAG TTT 192 Gly Gly Ile Asn Pro Asn Asn Gly Asp Thr Ser Tyr Thr Gln Lys Phe 50 55 60 AAG GGC AAG GCT ACC ATG ACC GTA GAC ACC TCT ACA AAC ACC GCC TAC 240 Lys Gly Lys Ala Thr Met Thr Val Asp Thr Ser Thr Asn Thr Ala Tyr 65 70 75 80 ATG GAA CTG TCC AGC CTG CGC TCC GAG GAC ACT GCA GTT TAC TAC TGC 288 Met Glu Leu Ser Ser Leu Arg Ser Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys 85 90 95 GCC ACA CCC TAC TAC GCC TAC GCT ATT GAC TCC TGG GGA CAG GGT ACC 336 Ala Thr Pro Tyr Tyr Ala Tyr Ala Ile Asp Ser Trp Gly Gln Gly Thr 100 105 110 CTT GTC ACC GTC AGT TCA 354 Leu Val Thr Val Ser Ser 115
【0038】配列番号:8 配列の長さ:333 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:その他の核酸(合成核酸) 配列の特徴 起源 生物名:マウスおよびヒト 配列 GAC ATC CAG ATG ACC CAG AGC CCA AGC AGC CTG AGC GCC AGC GTG GGT 48 Asp Ile Gln Met Thr Gln Ser Pro Ser Ser Leu Ser Ala Ser Val Gly 1 5 10 15 GAC AGA GTG ACC ATC ACC TGT AAG GCC AGC CAA AGT GTT GAT TAT GAT 96 Asp Arg Val Thr Ile Thr Cys Lys Ala Ser Gln Ser Val Asp Tyr Asp 20 25 30 GGT GAT AGT TAT ATG AAC TGG TAC CAG CAG AAG CCA GGT AAG GCT CCA 144 Gly Asp Ser Tyr Met Asn Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Lys Ala Pro 35 40 45 AAG CTG CTG ATC TAC GCT GCA TCC AAT CTA GAA TCT GGT GTG CCA AGC 192 Lys Leu Leu Ile Tyr Ala Ala Ser Asn Leu Glu Ser Gly Val Pro Ser 50 55 60 AGA TTC AGC GGT AGC GGT AGC GGT ACC GAC TTC ACC TTC ACC ATC AGC 240 Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Phe Thr Ile Ser 65 70 75 80 AGC CTC CAG CCA GAG GAC ATC GCC ACC TAC TAC TGC CAG CAA AGT AAT 288 Ser Leu Gln Pro Glu Asp Ile Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Ser Asn 85 90 95 GAG GAC CCA TGG ACG TTC GGC CAA GGG ACC AAG GTG GAA ATC AAA 333 Glu Asp Pro Trp Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys 100 105 110
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例(3)で示した抗HIV中和抗体μ39.1
のH鎖可変領域をコードする本発明のDNA断片の核酸
配列およびアミノ酸配列を示す。
【図2】 実施例(3)で示した抗HIV中和抗体μ39.1
のL鎖可変領域をコードする本発明のDNA断片の核酸
配列およびアミノ酸配列を示す。
【図3】 実施例(3)で示した抗HIV中和抗体μ5.5の
H鎖可変領域をコードする本発明のDNA断片の核酸配
列およびアミノ酸配列を示す。
【図4】 実施例(3)で示した抗HIV中和抗体μ5.5の
L鎖可変領域をコードする本発明のDNA断片の核酸配
列およびアミノ酸配列を示す。
【図5】 実施例(4)で構築した抗HIVキメラ抗体H
鎖発現プラスミドCHμ39.1およびCHμ5.5の構造を
示す。
【図6】 実施例(4)で構築した抗HIVキメラ抗体L
鎖発現プラスミドCLμ39.1およびCLμ5.5の構造を
示す。
【図7】 実施例(5)で測定した抗HIVキメラ抗体μ3
9.1および実施例(7)で測定した抗HIV改変抗体μ39.1
の抗HIV活性を示す。
【図8】 実施例(5)で測定した抗HIVキメラ抗体μ
5.5および実施例(7)で測定した抗HIV改変抗体μ5.5
の抗HIV活性を示す。
【図9】 実施例(6)で調製した抗HIV改変抗体μ39.
1H鎖の可変領域をコードするDNA断片の核酸配列お
よびアミノ酸配列を示す(下線部分の配列がマウス抗体
由来のアミノ酸配列を示す)。
【図10】 実施例(6)で調製した抗HIV改変抗体μ3
9.1L鎖の可変領域をコードするDNA断片の核酸配列
およびアミノ酸配列を示す(下線部分の配列がマウス抗
体由来のアミノ酸配列を示す)。
【図11】 実施例(6)で調製した抗HIV改変抗体μ
5.5H鎖の可変領域をコードするDNA断片の核酸配列
およびアミノ酸配列を示す(下線部分の配列がマウス抗
体由来のアミノ酸配列を示す)。
【図12】 実施例(6)で調製した抗HIV改変抗体μ
5.5L鎖の可変領域をコードするDNA断片の核酸配列
およびアミノ酸配列を示す(下線部分の配列がマウス抗
体由来のアミノ酸配列を示す)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 長富 潔 熊本県熊本市竜田町上立田1687−5パナハ イツ102号 (72)発明者 時吉 幸男 熊本県熊本市若葉3丁目14−19

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マウス抗体由来のアミノ酸配列とヒト抗
    体由来のアミノ酸配列からなる遺伝子組換え抗体H鎖で
    あって、可変領域の相補性決定領域(CDR1〜CDR3)のア
    ミノ酸配列が下記の配列であることを特徴とし、ヒト免
    疫不全ウイルス(HIV)に対する中和活性を有する組
    換え抗HIV抗体H鎖。 CDR1:Lys-Tyr-Gly-Met-Asn CDR2:Typ-Lys-Asn-Thr-Asn-Thr-Gly-Glu-Ser-Thr-His-
    Val-Glu-Glu-Phe-Lys-Gly CDR3:Glu-Tyr-Asp-Tyr-Asp-Gly-Gly-Phe-Ser-Tyr
  2. 【請求項2】 可変領域の相補性決定領域CDR1に隣接す
    るFR1のC末側1個のアミノ酸がスレオニン(Thr)であ
    り、CDR2に隣接するFR2のC末側4個のアミノ酸配列が
    Lys-Trp-Met-Glyであり、CDR2に隣接するFR3のN末側5
    個のアミノ酸配列が Arg-Val-Thr-Met-Serであり、さら
    にCDR3に隣接するFR3のC末側1個のアミノ酸がアルギ
    ニン(Arg)である請求項1の組換え抗HIV抗体H
    鎖。
  3. 【請求項3】 該組換え抗HIV抗体H鎖が改変抗体で
    あって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配列番
    号5に記載のアミノ酸順位1から119のアミノ酸配列
    である請求項1の組換え抗HIV抗体H鎖。
  4. 【請求項4】 該組換え抗HIV抗体H鎖がキメラ抗体
    であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:」配
    列番号1に記載のアミノ酸順位1から119のアミノ酸
    配列である請求項1の組換え抗HIV抗体H鎖。
  5. 【請求項5】 マウス抗体由来のアミノ酸配列とヒト抗
    体由来のアミノ酸配列からなる遺伝子組換え抗体L鎖で
    あって、可変領域の相補性決定領域(CDR1〜CDR3)のア
    ミノ酸配列が下記の配列であることを特徴とし、ヒト免
    疫不全ウイルス(HIV)に対する中和活性を有する組
    換え抗HIV抗体L鎖。 CDR1:Lys-Ala-Ser-Gln-Asp-Val-Gly-Ala-Asp-Val-Ala CDR2:Trp-Ala-Ser-Thr-Arg-His-Thr CDR3:Gln-Gln-Tyr-Ser-Ser-Phe-Pro-Leu-Thr
  6. 【請求項6】 該組換え抗HIV抗体L鎖が改変抗体で
    あって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配列番
    号6に記載のアミノ酸順位1から107のアミノ酸配列
    である請求項5の組換え抗HIV抗体L鎖。
  7. 【請求項7】 該組換え抗HIV抗体L鎖がキメラ抗体
    であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配列
    番号2に記載のアミノ酸順位1から107のアミノ酸配
    列である請求項5の組換え抗HIV抗体L鎖。
  8. 【請求項8】 前記請求項1の組換え抗HIV抗体H鎖
    と前記請求項5の組換え抗HIV抗体L鎖とからなる組
    換え抗HIV抗体。
  9. 【請求項9】 マウス抗体由来のアミノ酸配列とヒト抗
    体由来のアミノ酸配列からなる遺伝子組換え抗体H鎖で
    あって、可変領域の相補性決定領域(CDR1〜CDR3)のア
    ミノ酸配列が下記の配列であることを特徴とし、ヒト免
    疫不全ウイルス(HIV)に対する中和活性を有する組
    換え抗HIV抗体H鎖。 CDR1:Glu-Tyr-Thr-Met-His CDR2:Gly-Ile-Asn-Pro-Asn-Asn-Gly-Asp-Thr-Ser-Tyr-
    Thr-Gln-Lys-Phe-Lys-Gly CDR3:Pro-Tyr-Tyr-Ala-Tyr-Ala-Ile-Asp-Ser
  10. 【請求項10】 可変領域の相補性決定領域CDR1に隣接
    するFR1のC末側1個のアミノ酸がスレオニン(Thr)で
    あり、CDR2に隣接するFR2のC末側2個のアミノ酸配列
    が Ile-Glyであり、CDR2に隣接するFR3のN末側6個の
    アミノ酸配列が Lys-Ala-Thr-Met-Thr-Valであり、さら
    にCDR3に隣接するFR3のC末側1個のアミノ酸がスレオ
    ニン(Thr)である請求項9の組換え抗HIV抗体H
    鎖。
  11. 【請求項11】 該組換え抗HIV抗体H鎖が改変抗体
    であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配列
    番号7に記載のアミノ酸順位1から118のアミノ酸配
    列である請求項9の組換え抗HIV抗体H鎖。
  12. 【請求項12】 該組換え抗HIV抗体H鎖がキメラ抗
    体であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配
    列番号3に記載のアミノ酸順位1から118のアミノ酸
    配列である請求項9の組換え抗HIV抗体H鎖。
  13. 【請求項13】 マウス抗体由来のアミノ酸配列とヒト
    抗体由来のアミノ酸配列からなる遺伝子組換え抗体L鎖
    であって、可変領域の相補性決定領域(CDR1〜CDR3)の
    アミノ酸配列が下記の配列であることを特徴とし、ヒト
    免疫不全ウイルス(HIV)に対する中和活性を有する
    組換え抗HIV抗体L鎖。 CDR1:Lys-Ala-Ser-Gln-Ser-Val-Asp-Tyr-Asp-Gly-Asp-
    Ser-Tyr-Met-Asn CDR2:Ala-Ala-Ser-Asn-Leu-Glu-Ser CDR3:Gln-Gln-Ser-Asn-Glu-Asp-Pro-Trp-Thr
  14. 【請求項14】 該組換え抗HIV抗体L鎖が改変抗体
    であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配列
    番号8に記載のアミノ酸順位1から111のアミノ酸配
    列である請求項13の組換え抗HIV抗体L鎖。
  15. 【請求項15】 該組換え抗HIV抗体L鎖がキメラ抗
    体であって、可変領域の全アミノ酸配列が、配列表:配
    列番号4に記載のアミノ酸順位1から111のアミノ酸
    配列である請求項13の組換え抗HIV抗体L鎖。
  16. 【請求項16】 前記請求項9の組換え抗HIV抗体H
    鎖と前記請求項13の組換え抗HIV抗体L鎖とからな
    る組換え抗HIV抗体。
  17. 【請求項17】 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対
    する中和活性を有する抗体のH鎖可変領域もしくはその
    一部をコードするDNA断片であって、その核酸配列
    が、配列表:配列番号1に記載の核酸順位1から357
    の核酸配列またはその一部の核酸配列であるDNA断
    片。
  18. 【請求項18】 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対
    する中和活性を有する抗体のL鎖可変領域もしくはその
    一部をコードするDNA断片であって、その核酸配列
    が、配列表:配列番号2に記載の核酸順位1から321
    の核酸配列またはその一部の核酸配列であるDNA断
    片。
  19. 【請求項19】 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対
    する中和活性を有する抗体のH鎖可変領域もしくはその
    一部をコードするDNA断片であって、その核酸配列
    が、配列表:配列番号3に記載の核酸順位1から354
    の核酸配列またはその一部の核酸配列であるDNA断
    片。
  20. 【請求項20】 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対
    する中和活性を有する抗体のL鎖可変領域もしくはその
    一部をコードするDNA断片であって、その核酸配列
    が、配列表:配列番号4に記載の核酸順位1から333
    の核酸配列またはその一部の核酸配列であるDNA断
    片。
  21. 【請求項21】 請求項17のDNA断片と請求項18
    のDNA断片を用い、さらにヒト免疫グロブリンをコー
    ドするDNA断片を用いて、少なくとも相補性決定領域
    がマウス抗体由来のアミノ酸配列である組換え抗体を発
    現可能な発現ベクターを構築し、これを動物細胞内で発
    現させ、該抗体を回収することを特徴とする組換え抗H
    IV抗体の調製方法。
  22. 【請求項22】 請求項19のDNA断片と請求項20
    のDNA断片を用い、さらにヒト免疫グロブリンをコー
    ドするDNA断片を用いて、少なくとも相補性決定領域
    がマウス抗体由来のアミノ酸配列である組換え抗体を発
    現可能な発現ベクターを構築し、これを動物細胞内で発
    現させ、該抗体を回収することを特徴とする組換え抗H
    IV抗体の調製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999061629A1 (fr) * 1998-05-25 1999-12-02 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif pour la separation cellulaire et procede de separation
US7872110B2 (en) 2003-01-15 2011-01-18 United Biomedical, Inc. Deimmunized monoclonal antibodies for protection against HIV exposure and treatment of HIV infection
US11180555B2 (en) 2014-09-16 2021-11-23 Ubi Us Holdings, Llc. Antibodies directed against CD4 for the treatment and functional cure of HIV
US11292839B2 (en) 2016-08-13 2022-04-05 Ubi Us Holdings, Llc Treatment and sustained virologic remission of HIV infection by antibodies to CD4 in HAART stabilized patients

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