JPH06125641A - 芝用土壌剤 - Google Patents

芝用土壌剤

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Publication number
JPH06125641A
JPH06125641A JP4276279A JP27627992A JPH06125641A JP H06125641 A JPH06125641 A JP H06125641A JP 4276279 A JP4276279 A JP 4276279A JP 27627992 A JP27627992 A JP 27627992A JP H06125641 A JPH06125641 A JP H06125641A
Authority
JP
Japan
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slag
turf
sand
lawn
soil
Prior art date
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Pending
Application number
JP4276279A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Ohashi
明 大橋
Hiroyuki Isaki
裕之 伊崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamakawa Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Yamakawa Sangyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yamakawa Sangyo Co Ltd filed Critical Yamakawa Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芝の養生促進のための芝用土壌剤を提供す
る。 【構成】 MgO・SiO2 を主成分とする、ニッケル
鉱滓に磨鉱処理を施し、0.05〜2mmの範囲の粒度
分布を有する色調が黒緑色を呈する砂状鉱滓からなるこ
とを特徴とする芝用土壌剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芝用土壌剤に関する。
さらに詳しくは、ティーグランド、フェアーウエイ及び
グリーン等のゴルフ場の芝、あるいは公園等の芝の養生
促進のための芝用土壌剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来ゴ
ルフ場、公園等の芝用の床砂あるいは目砂には、山砂、
海砂、川砂等の天然の砂が一般に用いられている。この
ような天然の砂の色調は、白色あるいは茶褐色であり、
輻射保温性は一般に低いので、芝は通常4月頃から芽立
ち、10月半ばには葉枯れをおこす。
【0003】さらに、天然の砂は、一般に粒度分布が一
定ではなくシルト及びクレーのような粘土質の粒子を含
有しているので、水はけが悪く芝の成長に悪影響を及ぼ
す。また、ゴルフ場や公園などのように人が大勢歩く場
所では、人の踏圧によって砂が固結するので、更に水は
けを悪くしている。このような点を解決するために、
炭、活性炭等を砂に10〜20%程度混合することによ
って、輻射保温性を改善する方法が知られている。これ
は炭の黒色の熱吸収を利用したものである。
【0004】ところが、炭、活性炭等を多量に混ぜる場
合、くずれを生じるなど強度面での問題を残している。
また、天然の砂と混合しているので、砂中に含まれる雑
草の種がどうしても残ってしまい、この砂を床砂や目砂
に用いたときに生じる雑草を除去しなければならないな
どの不利な点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】かくして本発明
によれば、MgO・SiO2 を主成分とするニッケル鉱
滓が磨鉱処理されてなり、粒度分布が0.05〜2mm
の範囲であり、色調が黒緑色を呈する砂状鉱滓からなる
ことを特徴とする芝用土壌剤が提供される。本発明にお
けるMgO・SiO2 を主成分とする、磨鉱処理を施さ
れた砂状鉱滓は、その粒度分布が0.05〜2mmの範
囲が好ましく、0.1〜1.5mmの範囲で使用するこ
とが更に好ましい。次に砂状鉱滓の粒径係数は1.5以
下、好ましくは1.3以下である。ここで粒形係数と
は、完全な球形を1として、1に近いほど球に近い形状
であることを表すもので、粒形係数を1.5以下とする
ことによって、鉱滓粒子表面の清浄化と透水性、通気性
が向上する。また色調が天然色である黒緑色を呈するの
で、永久に黒緑色を示し、従来のように炭等の添加を必
要とせず、土壌の保温性を向上させることができる。
【0006】本発明における砂状鉱滓は、ニッケル精錬
時に得られる鉱滓を使用することができる。このような
鉱滓は、ニッケル精錬時に多量に発生し、例えば、ニッ
ケル鉱石に石灰石及び無煙炭を配合し、ロータリーキル
ンで精錬したあと、粉砕と選鉱(比重選鉱もしくは磁力
選鉱)を行ったあとに排出され、ニッケル1tを得るた
めに約50tのMgO・SiO2 を主成分とした鉱滓が
発生する。この鉱滓は従来埋め立て用の倍土、コンクリ
ート及びアスファルトの骨材として用いられていたにす
ぎない。本発明はこのような鉱滓をも使用することが可
能であり、鉱滓製造の際に高温処理されているので、無
菌であり、雑草の種を含まないので、芝用土壌剤として
好適である。
【0007】しかしながら、このような工場から産する
鉱滓は、その製造工程上、粒子表面の汚染、粒度分布の
不適正並びに粒径の悪化などにより、そのまま土壌材と
してもちいた場合、排水の汚濁、礫およびシルト分の過
剰混入など大きな問題を生じる。このような鉱滓は例え
ば特開昭62−142049号、特開昭62−1839
33号等に示すような磨鉱工程を経て処理され、本発明
の使用に適する砂状鉱滓が得られる。
【0008】本発明の磨鉱工程を次に示す。まず、原料
であるニッケル精錬時に得られる鉱滓であるニッケルス
ラグは、トロンメルにかけて塊体を除去したのち、エー
キンスで水洗し、磨鉱機で磨鉱処理を行う。磨鉱処理の
方法としては、通常ニューマチックリクレーマあるいは
インパクトスクラバー等を用いる乾式処理方法によっ
て、好ましい粒形係数1.5以下とすることも不可能で
はないが、一般に乾式処理方法は処理能力が低いため
に、実際の生産ラインでは設備が大規模になり、設備費
が高価となる。また、その処理方式上、微粉の発生やそ
の付着を防ぐことが困難であるため、本発明では湿式ス
クラビング磨鉱機を用いて磨鉱処理を行うのが好まし
く、例えば特開平第4−48582号に示されるような
磨鉱機を使用することもできる。
【0009】湿式磨鉱機としては公知の装置を使用する
ことができるが、その中でも、トラフ式の磨鉱機を用い
て、バルブ温度すなわちニッケルスラグと水の比率が重
量比で、ニッケルスラグ:水=1:0.1〜0.25の
条件で行うのが好ましい。水の量を0.25よりも多く
すると、流動性が向上するため共擦り効果が減少する。
逆に水の量を0.1よりも少なくすると、ニッケルスラ
グの送りが困難となる。
【0010】このようなトラフ式の磨鉱機は、連続的な
処理が可能であるとともに、バルブ濃度を充分高くする
ことができるので、粒子同志の共擦り効果が大きく、所
望の磨鉱状態を能率的に得ることができるのである。こ
の磨鉱では粒子の粉砕は殆ど起こらず、しかも湿式であ
るためシルト及びクレー等の微粉が除去されるという効
果も期待することができる。
【0011】上記のような磨鉱処理を終えたニッケルス
ラグはエーキンスで水洗いしたのち、乾燥機で乾燥さ
れ、篩機で所定の粒度に篩分けられて芝用土壌剤である
砂状鉱滓となる。なおエーキンスの廃水はシックナーで
処理される。本発明の芝用土壌剤は、そのまま用いるこ
とが好ましい。また天然の砂と混合して用いることがで
きるが、その量が増加するにしたがって、本発明の芝用
土壌剤の特性は減少する。
【0012】本発明の芝用土壌剤は、ゴルフ場や公園な
どのように人が大勢歩く場所で使用することができる。
これは、一般に砂は単一粒度に近いほど、透水性、通気
性が良好になるからであり、この条件を本発明の芝用土
壌剤はみたしている。さらに、人の踏圧によって砂が固
結するのを防ぐ効果がある。本発明の芝用土壌剤の使用
方法としては、例えばゴルフ場に使用する場合、ティー
グランド、フェアウエイ、デポット、パッテインググリ
ーン等の目土として使用できる。ティーグランドに使用
する場合、石や砂からなる床上に50〜100mmの厚
さで積層することが好ましい。フェアウエイには本発明
の芝用土壌剤をそのまま散布することことが好ましい。
デポットには本発明の芝用土壌剤をそのまま埋土として
用いることが好ましい。さらに、パッテインググリーン
には暗渠を設けた栗石層上に粗砂層をもうけ、この粗砂
層上に本発明の芝用土壌剤を100〜200mmの厚さ
で積層することが好ましい。
【0013】このように使用することによって、夏の芝
生のへたりを防止し、色調が黒緑色であることから融雪
効果があり、霜害を防ぎ、さらに早く根を張るために芝
生が丈夫になる。
【0014】
【実施例】
実施例1 粉砕機、濾過機等を通した粒状のニッケル鉱石をロータ
リーキルンで加熱処理(約1200℃)し、水砕したの
ち粉砕機で粉砕し、比重選鉱機と磁力選鉱機でニッケル
を選別した後のスラグを原料として使用した。このよう
なニッケル鉱のロータリーキルン法で得られるニッケル
スラグは、電気炉、溶鉱炉等を用いたものと異なり、半
溶融状態で完全にガラス化しないので、水砕によって芝
用土壌剤として用いることのできる粒度分布の鉱滓を得
ることができる。
【0015】この鉱滓を図1に示した工程で処理し、目
的とする砂状鉱滓を得た。得られた砂状鉱滓の粒度分布
を表1に、化学成分を表2に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】 上記のようにして得られた本発明の砂状鉱滓は、色調が
黒緑色であり、透水性が1000〜1500mm/hr
であり、保水性は10%であり、硬度はモース硬度で7
〜8であり、pHは8.0〜8.5であり、カサ比重は
1.5〜1.7であった。 実施例2 上記砂状鉱滓の内、5号砂と、珪砂(SiO2 を主成分
とする)を用いた場合のゴルフのグリーン床砂の地温の
変化を測定した結果を表3に示した。なお測定条件は次
に示すとおりである。
【0018】試験規模:3m2 芝品種:コウライ芝 栽植様式:張り芝 砂床の厚み:100mm 温度測定:連続自動温度測定(安立計器社製HPR−7
76D温度測定装置を使用した)
【0019】
【表3】 表3から本発明の砂状鉱滓は、地熱が低いときほど、地
温上昇の効果があることを示している。 実施例3 上記実施例2と同じ条件で、芽立て時期と葉枯れの時期
を比較した。この結果を以下に示した。
【0020】 本発明砂状鉱滓 珪砂 春先(芽立て時期) 3月10日 4月9日 秋口(葉枯れ時期) 11月20日 10月18日 上記のように、本発明の砂状鉱滓を用いると、春先の芝
の芽立てが早く、秋口の葉枯れの時期が遅くなってい
る。これは本発明の砂状鉱滓が春先は地熱を吸収し、秋
口は地熱を保持する機能を有するからである。 実施例4 上記実施例2と同じ条件で、融雪効果(グリーンの上に
10mm積もった雪が、融けるまでの時間)を測定し
た。
【0021】 本発明砂状鉱滓 3時間 珪砂 7時間 このように本発明の砂状鉱滓は、地熱の保温によって融
雪効果が著しい事がわかった。
【0022】
【発明の効果】本発明の芝用土壌剤は、従来産業廃棄物
として処理されていた、ニッケル鉱滓等を有効に利用
し、かつ、その特徴をも有効に利用したものである。ま
た、芝用土壌剤として、一定の粒度を有し固結しないこ
と、透水性が良いこと、芝の根張りのための優れた通気
性を有すること、無害質であること、破砕しないこと及
び熱吸収能が大きいことといった条件を満たし、さら
に、高温処理されているので、無菌かつ雑草の種を含ま
ず、芝を育成するための好適な条件を提供することがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgO・SiO2 を主成分とするニッケ
    ル鉱滓が磨鉱処理されてなり、粒度分布が0.05〜2
    mmの範囲であり、色調が黒緑色を呈する砂状鉱滓から
    なることを特徴とする芝用土壌剤。
  2. 【請求項2】 砂状鉱滓が1.5以下の粒径指数である
    請求項1項記載の芝用土壌剤。
JP4276279A 1992-10-14 1992-10-14 芝用土壌剤 Pending JPH06125641A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100322923B1 (ko) * 1999-08-27 2002-02-01 반봉찬 항균 및 항곰팡이성을 가지는 식물재배용 배양토 제조방법 및
KR100416521B1 (ko) * 2001-02-16 2004-01-31 박지웅 천연 식물성 염료를 이용한 칼라샌드 그 제조방법
CN107352853A (zh) * 2017-08-23 2017-11-17 盐城工学院 一种镍渣沥青混合料及其制备方法
CN110876332A (zh) * 2019-10-30 2020-03-13 黄诚 一种农业育苗用的透气防污的土壤粉碎细化筛分设备

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