JPH06125171A - セラミックス基板の製造方法 - Google Patents

セラミックス基板の製造方法

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JPH06125171A
JPH06125171A JP30053192A JP30053192A JPH06125171A JP H06125171 A JPH06125171 A JP H06125171A JP 30053192 A JP30053192 A JP 30053192A JP 30053192 A JP30053192 A JP 30053192A JP H06125171 A JPH06125171 A JP H06125171A
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英明 荒木
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順三 福田
Masashi Fukaya
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス基板と外層回路との接着強度,
接合安定性に優れ,外層回路にクラックが発生しないセ
ラミックス基板の製造方法を提供すること。 【構成】 セラミックス基板を形成するためのグリーン
シート71〜79の上下に,該グリーンシートの焼結温
度では焼結しない未焼結シート61,69を載置し,圧
着することにより圧着体81を得る。次いで,グリーン
シートの焼結温度で圧着体81を焼成して焼成体を得
る。次いで,焼成体から未焼結シート61,69を剥離
する。その後,上記セラミックス基板の表面を研磨して
未焼結シート61,69の残留粒子を除去する。上記セ
ラミックス基板の表面に,外層回路を形成する。研磨
は,ラップ,バレル,バフ,サンドブラスト,サンダー
ベルト,フッ化水素酸等により行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,表面に導体パターン,
抵抗体等の外層回路を有するセラミックス基板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】セラミックス基板は,機械的強度,絶縁抵
抗が強く,温度,湿度等の環境にも強いセラミックス特
有の優れた性質を有する。この性質を利用して,セラミ
ックス基板は,従来より,電子部品を実装するための基
板として用いられている。そして,例えば,上記セラミ
ックス基板の表面に,導体パターン,抵抗体,コンデン
サ等の外層回路を形成したものがある。
【0003】上記セラミックス基板を製造する際には,
セラミックス基板形成用のグリーンシートの焼成時に,
グリーンシートが縦,横,厚さの3方向に収縮し,縦と
横は各々0.3〜0.5%程度の寸法誤差を伴う。この
寸法誤差は,セラミックス基板に形成された外層回路の
形成位置がずれるという問題を発生させる。
【0004】そこで,出願人は,この収縮率を一定にす
るために,上記焼成の際に,グリーンシートの上下に,
未焼結シートを載置し,これらを圧着して圧着体とし,
該圧着体を焼成して,その後未焼結シートを除去する方
法につき,先に出願した(特願平4−223190
号)。
【0005】上記セラミックス基板は,例えば,低温焼
成基板材料であるグリーンシートを焼結させたものであ
る。また,未焼結シートは,アルミナ材料よりなり,上
記グリーンシートの焼結温度では焼結しないものであ
る。この方法によれば,グリーンシートは,上下から未
焼結シートで拘束された状態で焼成されるので,収縮に
伴う寸法誤差は0.1%以下となる。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,未焼結シート
を除去した後には,図5に示すごとく,未焼結シートの
残留粒子60,601がセラミックス基板9の表面に付
着してしまう。この残留粒子の内,セラミックス基板9
に焼きついていない残留粒子60は,超音波洗浄により
除去することができる。
【0007】一方,セラミックス基板9と接触している
残留粒子601は,セラミックス基板9に焼きつき,超
音波洗浄程度では,除去することができない。従って,
図6に示すごとく,セラミックス基板9の表面には,焼
きついた未焼結シートの残留粒子601が不均一に存在
することになる。
【0008】図7に示すごとく,この状態で,セラミッ
クス基板9の表面に,導体,抵抗体等の外層回路51を
形成する場合には,以下の問題が生じる。即ち,例え
ば,セラミックス基板9の組成に合わせて調合した材料
を外層回路51に用いた場合,上記残留粒子601によ
り,セラミックス基板9との間のガラスの相互移動が妨
げられ,外層回路51とセラミックス基板9との接合安
定性が低下する。また,外層回路51が抵抗体である場
合には,抵抗値の安定性が悪化する。
【0009】そこで,逆に,外層回路51を未焼結シー
トに合わせて調合した材料を用いて形成することが考え
られるが,セラミックス基板9の表面には,残留粒子6
01が焼きついているだけである。そのため,外層回路
51はセラミックス基板9の熱膨張係数と合わず,接着
強度が劣る。また,外層回路51が抵抗体である場合に
は,クラックが発生することもある。
【0010】また,図8に示すごとく,上記圧着体8に
おいては,グリーンシート7と未焼結シート6との間に
空気が入り込み,ポアー3が発生することがある。この
状態で上記圧着体8を焼成し,未焼結シート6を除去す
ると,セラミックス基板9の表面におけるポアー3のあ
る部分にだけ,未焼結シートの残留粒子60,601が
付着していないことになる。
【0011】そのために,セラミックス基板の表面状態
が不均一となり,外層回路51の接着強度のばらつきや
抵抗値のばらつきが大きくなることが予想される。本発
明はかかる問題点に鑑み,セラミックス基板と外層回路
との接着強度,接合安定性に優れ,外層回路にクラック
が発生しないセラミックス基板の製造方法を提供しよう
とするものである。
【0012】
【課題の解決手段】本発明は,セラミックス基板を形成
するためのグリーンシートと,該グリーンシートの焼結
温度では焼結しない未焼結シートとを準備する第1工程
と,上記グリーンシートの上下に,上記未焼結シートを
載置し,圧着することにより圧着体を得る第2工程と,
上記グリーンシートの焼結温度で上記圧着体を焼成して
焼成体を得る第3工程と,上記焼成体から上記未焼結シ
ートを剥離する第4工程と,上記未焼結シートを剥離し
た後,上記セラミックス基板の表面を研磨して未焼結シ
ートの残留粒子を除去する第5工程と,上記セラミック
ス基板の表面に,外層回路を形成する第6工程とよりな
ることを特徴とするセラミックス基板の製造方法にあ
る。
【0013】本発明において最も注目すべきことは,第
5工程において,セラミックス基板の表面を研磨してい
ることである。上記研磨は,機械的手段,又は化学的手
段等により行うことができる。上記機械的手段は,湿式
法と乾式法とがあり,バフ,バレル,サンドブラスト,
サンダーベルト,ラップ等の種々の方法がある。
【0014】上記湿式法としては,バレル,ラップ,バ
フ等がある。バレル(ボルトン)は,アルミナ球体,水
等の入ったバレルタンク内にセラミックス基板を入れ
て,バレルタンクをその軸のまわりにゆっくり回転さ
せ,セラミックス基板の表面を研磨する方法である。
【0015】ラップは,表面に砥粒が形成された金属円
板を水で濡らしながら回転させて,その上にセラミック
ス基板を押しつけることにより,セラミックス基板の表
面を研磨する方法である。バフは,表面にブラシや砥粒
等が施された円筒を回転させて,円筒の砥面にセラミッ
クス基板を接触させることにより,セラミックス基板を
研磨する方法である。
【0016】乾式法としては,サンドブラスト,サンダ
ーベルト等がある。サンドブラストは,アルミナ等の粒
子をセラミックス基板の上に吹きつけることにより,セ
ラミックス基板の表面を研磨する方法である。サンダー
ベルトは,ベルト状のサンドペーパーをローラーにより
回転させて,その表面にセラミックス基板を接触させる
ことにより,セラミックス基板の表面を研磨する方法で
ある。
【0017】また,上記化学的手段としては,セラミッ
クス基板の表面にフッ化水素酸,又は水酸化ナトリウム
溶液等のアルカリ溶液を接触させる方法がある。また,
上記セラミックス基板の表面を研磨した後,グリーンシ
ートの焼結温度以下でセラミックス基板を加熱すること
が好ましい。これにより,セラミックス基板に残留する
該セラミックスの微粒子がセラミックス基板に溶着して
一体化する。また,研磨時に生じた微細なクラックが消
滅する。また,上記湿式法による機械的手段を用いた場
合には,上記加熱により水に含まれる不純物がセラミッ
クス基板の表面から飛散する。これにより,外層回路の
溶着強度や抵抗値が安定化する。
【0018】研磨後のセラミックス基板の表面粗さは1
μRa以下であることが好ましい。1μRaを越える場
合には,研磨後の表面が粗く,その上に外層回路を形成
する場合には印刷解像度が低下するおそれがある。上記
外層回路の熱膨張係数は,セラミックス基板の熱膨張係
数と近似させることが好ましい。これにより,焼成によ
る外層回路とセラミックス基板との膨張,収縮の差が殆
どなくなり,クラックの発生を防止することができる。
【0019】上記セラミックス基板形成用のグリーンシ
ートは,1000℃以下の温度で焼結する低温焼成基板
材料を用いることが好ましい。上記未焼結シートは,上
記セラミックス基板の焼結温度では焼結しないものであ
り,アルミナ,ジルコニア等を用いる。上記グリーンシ
ートを複数枚積層して焼成した場合には,セラミックス
基板の多層体を形成することができる。また,多層体の
内部には,内層回路を形成しておくことができる。
【0020】
【作用及び効果】本発明においては,焼結体から未焼結
シートを剥離した後の第5工程において,セラミックス
基板の表面を研磨している。そのため,セラミックス基
板の表面に付着した未焼結シートの残留粒子を完全に除
去することができる。また,その表面に焼きついた残留
粒子も除去することができる。
【0021】それ故,上記セラミックス基板の表面に外
層回路を塗布して焼き付けたとき,セラミックス基板と
外層回路との間に何の異物もなく,セラミックス基板の
ガラス成分がスムーズに外層回路へ浮上する。従って,
外層回路をセラミックス基板の表面に密着させることが
でき,外層回路の接合安定性が向上する。
【0022】また,セラミックス基板と未焼結シートと
の間にポアーが形成された場合にも,ポアー以外の部分
に残存した上記残留粒子が除去されると共に,ポアーに
より生じた窪みも研磨によって消失する。そのためセラ
ミックス基板の表面を平坦かつ均一に仕上げることがで
きる。
【0023】従って,セラミックス基板と外層回路との
接合強度に優れた外層回路を形成することができる。以
上のごとく,本発明によれば,セラミックス基板と外層
回路との接着強度,接合安定性に優れ,外層回路にクラ
ックが発生しないセラミックス基板の製造方法を提供す
ることができる。
【0024】
【実施例】
実施例1 本発明にかかる実施例につき,図1〜図4を用いて説明
する。本例は,表面に導体,抵抗体等の外層回路を有す
る多層セラミックス基板の製造方法である。図1に示す
ごとく,本例の方法により得られる多層セラミックス基
板84は,積層焼結したセラミックス基板91〜99よ
りなり,その最外層には外層回路51が形成されてい
る。
【0025】上記各セラミックス基板の間には内層回路
59が形成されている。また,各セラミックス基板91
〜99はビアホール導体を充填したビアホール90を有
する。また,セラミックス基板91〜99の熱膨張係数
は,5.5×10-6/Kである。抵抗体の熱膨張係数は
6.0×10-6/Kである。
【0026】次に,本例のセラミックス基板の製造方法
について説明する。まず,第1工程において,800℃
〜1000℃にて焼結可能なセラミックス基板91形成
用のグリーンシートを準備する。グリーンシートは,セ
ラミックス粉とバインダーと溶剤とを混合し,ドクター
ブレード法によりシート状にすることにより得られる。
グリーンシートの厚さは0.3mmである。上記セラミ
ックス粉としては,CaO−Al2 3 ─SiO2 ─B
2 3 系ガラス60重量%とAl2 3 (アルミナ)4
0重量%とよりなる混合物である。
【0027】また,厚さ0.3mmの未焼結シートを準
備する。該未焼結シートは,1000℃以上で焼結する
アルミナを用いる。次に,図2に示すごとく,金型を用
いて上記グリーンシート71〜79にビアホール90を
穿設し,スクリーン印刷によりビアホール90内にAg
系導体を充填する。また,グリーンシート71〜79の
表面に,Ag系導体よりなる内層回路59を形成する。
【0028】次に,第2工程において,上記グリーンシ
ート71〜79を下から順に積層し,その上下に,該グ
リーンシートの焼結温度では焼結しない上記未焼結シー
ト61,69を載置する。次に,これらを温度100
℃,圧力50Kg/cm2 ,20秒間圧着することによ
り圧着体81を得る。
【0029】次に,図3に示すごとく,第3工程におい
て,上記圧着体を最高温度900℃で20分間焼成す
る。これにより,上記グリーンシートが焼結したセラミ
ックス基板91〜99と,未焼結シート61,69とか
らなる焼成体82を得る。次に,図4に示すごとく,第
4工程において,上記焼成体82から上記未焼結シート
61,69を剥離する。
【0030】その後,第5工程において,上記セラミッ
クス基板91〜99の最外層を研磨して未焼結シートの
残留粒子を除去し,空気中で加熱処理を行う。加熱処理
の温度は,セラミックス基板中のガラスの軟化点以上か
つ上記焼成温度以下である。その後,第6工程におい
て,セラミックス基板91〜99の最外層に,導体,抵
抗体等の外層回路51を形成する。これにより,図1に
示したセラミックス基板91〜99からなる多層セラミ
ックス基板84が得られる。
【0031】次に,本例の作用効果について説明する。
本例においては,焼成体82から未焼結シート61,6
9を剥離した後に,セラミックス基板91,99の表面
を研磨している。そのため,セラミックス基板の表面に
付着した未焼結シート61,69の残留粒子を完全に除
去することができ,また表面に焼きついた残留粒子も完
全に除去することができる。
【0032】それ故,上記セラミックス基板91,99
と該セラミックス基板91,99の表面に形成された外
層回路51との間に異物がなく,セラミックス基板のガ
ラス成分がスムーズに外層回路へ浮上する。従って,外
層回路51をセラミックス基板91,99の表面に密着
させることができ,外層回路の接合安定性が向上する。
【0033】また,セラミックス基板51,59と未焼
結シート61,69との間にポアーが形成された場合に
も,ポアー以外の部分に形成された上記残留粒子が除去
されると共に,ポアーにより生じた窪みも研磨によって
消失する。そのため,セラミックス基板の表面を平坦か
つ均一に仕上げることができる。また,外層回路51が
抵抗体の場合,セラミックス基板91〜99の熱膨張係
数と近似しているので,外層回路51にクラックの発生
がない。そのため,信頼性の高い抵抗体を形成すること
ができる。
【0034】実施例2 本例においては,表1に示すごとく,種々の方法により
セラミックス基板の表面を研磨した。上記研磨は,バ
フ,サンドブラスト,ラップ,フッ化水素酸のいずれか
の機械的手段,又は化学的手段等により行った。
【0035】バフでは,表面に炭化珪素(SiC)又は
アルミナ(Al2 3 )の砥粒が施されたブラシを15
00回転/分の条件で回転させて,セラミックス基板を
研磨する方法を用いた。ラップでは,表面にダイヤモン
ドの砥粒が形成された金属円板を水で濡らしながら回転
させて,180回転/分の条件下でセラミックス基板の
表面を研磨する方法を用いた。
【0036】サンドブラストでは,アルミナ粒子をセラ
ミックス基板の上に,2kg/cm2 の圧力で吹きつけ
ることにより,研磨する方法を用いた。また,上記化学
的手段では,セラミックス基板の表面に3%フッ化水素
酸溶液を25℃の条件下で接触させる方法を用いた。
【0037】また,研磨後のセラミックス基板の表面に
種々の外層回路を形成した。該外層回路としては,Ag
系導体,抵抗体,Cu導体を用いた。Ag系導体,抵抗
体では,セラミックス基板の表面に印刷した後,空気中
で900℃加熱した。一方,Cu導体では,印刷後,窒
素中で750℃加熱した。このようにして得られた各種
のセラミックス基板を,表1に示すごとく,試料1〜8
とした。
【0038】また,比較のために,以下に説明する点が
実施例1と異なる方法によりセラミックス基板(試料C
1〜C4)を作製して,測定に供した。即ち,試料C1
は,未焼結シートを用いず,また研磨処理,加熱処理を
行わなかった。試料C2は,研磨処理,加熱処理を行わ
なかった。試料C3は,研磨後のセラミックス基板の表
面粗さは1.0μRaである。試料C4は,加熱処理を
行わなかった。
【0039】そして,試料1〜8,C1〜C4につい
て,導体接着強度,抵抗体ハンダドリフト,及び基板寸
法精度について測定した。導体接着強度は,セラミック
ス基板と外層回路との接着強度を示し,2mm角パター
ンに幅0.6mmSnメッキCu線をハンダ付けして,
外層回路を引っ張る方法により測定した。
【0040】抵抗体ハンダドリフトは,セラミックス基
板を230℃のハンダ中に浸漬した場合の前後におけ
る,抵抗体の抵抗値の変化率を示す。基板寸法精度は,
焼成後における,セラミックス基板の上の2点間の距離
のバラツキ(%)を示す。上記各測定は,各々20個の
セラミックス回路基板を作製して評価した。
【0041】表1より知られるごとく,未焼結シートを
用いた場合(試料1〜8,C2〜C4)には基板寸法精
度が0.1%以下であったが,未焼結シートを用いなか
った場合(試料C1)には0.3%であった。また,導
体接着強度は,試料1〜8,及び試料C1については
0.5kg/mm2 以上であり,その他の試料C2,C
4は0.3kg/mm2 以下であった。また,試料C3
では,外層回路を印刷する際に,にじみが生じた。ま
た,抵抗体ハンダドリフトは,試料C2を除いて良好な
結果が得られた。
【0042】このように,試料1〜8は,上記測定項目
のいずれについても良好な結果を示した。一方,比較例
C2は,導体接着強度が低い。これは,未焼結シート
(アルミナ)の残留粒子が基板表面に固着しているた
め,基板側のガラス成分がAg系導体の粒子間に浮上し
てこないからであると思われる。比較例C2における抵
抗体のハンダドリフトの値が大きいのは,上記Ag系導
体の場合と同じ理由による。尚,表面を研磨した試料1
〜8では,このような問題は発生しない。
【0043】比較例C3は,印刷時のにじみが大きい。
これは,研磨した表面が粗すぎるためである。比較例C
4は,導体接着強度が低い。これは,研磨時の残留粒子
がCuの窒素雰囲気焼成で還元作用をおこすためである
と思われる。また,研磨後に加熱処理を行わなかったた
めに,研磨したセラミックの残留粒子が,セラミックス
基板と一体化していないためであると思われる。
【0044】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のセラミックス基板の断面図。
【図2】実施例1のセラミックス基板の製造工程説明
図。
【図3】図2に続く,製造工程説明図。
【図4】図3に続く,製造工程説明図。
【図5】従来例にかかる,未焼結シートの残留粒子がセ
ラミックス基板の表面に付着し,焼きついた状態を示す
説明図。
【図6】従来例にかかる,未焼結シートの残留粒子がセ
ラミックス基板の表面に焼きついた状態を示す説明図。
【図7】図6に示すセラミックス基板の表面に外層回路
を形成した状態を示す説明図。
【図8】従来例にかかる,圧着体におけるグリーンシー
トの上に未焼結シートを積層した状態を示す説明図。
【図9】従来例にかかる,セラミックス基板の表面にお
けるポアーの周辺の状態を示す説明図。
【図10】図9に示すセラミックス基板の表面に外層回
路を形成した状態を示す説明図。
【符号の説明】 51...外層回路, 61,69...未焼結シート, 71〜79...グリーンシート, 81...圧着体, 82...焼成体, 84...多層セラミックス基板, 90...ビアホール, 91〜99...セラミックス基板,

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基板を形成するためのグリ
    ーンシートと,該グリーンシートの焼結温度では焼結し
    ない未焼結シートとを準備する第1工程と,上記グリー
    ンシートの上下に,上記未焼結シートを載置し,圧着す
    ることにより圧着体を得る第2工程と,上記グリーンシ
    ートの焼結温度で上記圧着体を焼成して焼成体を得る第
    3工程と,上記焼成体から上記未焼結シートを剥離する
    第4工程と,上記未焼結シートを剥離した後,上記セラ
    ミックス基板の表面を研磨して未焼結シートの残留粒子
    を除去する第5工程と,上記セラミックス基板の表面
    に,外層回路を形成する第6工程とよりなることを特徴
    とするセラミックス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記セラミックス基
    板の表面を研磨した後,グリーンシートの焼結温度以下
    でセラミックス基板を加熱することを特徴とするセラミ
    ックス基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記研磨後における
    セラミックス基板の表面粗さは1μRa以下であること
    を特徴とするセラミックス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において,研磨は,機械的手
    段,又は化学的手段であることを特徴とするセラミック
    ス基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において,機械的手段は,バ
    フ,バレル,サンドブラスト,サンダーベルト,ラップ
    のいずれかであることを特徴とするセラミックス基板の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4において,化学的手段は,セラ
    ミックス基板の表面にフッ化水素酸又はアルカリ溶液を
    接触させる方法であることを特徴とするセラミックス基
    板の製造方法。
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