JPH06123973A - 光分解性高分子化合物およびフォトレジスト組成物 - Google Patents
光分解性高分子化合物およびフォトレジスト組成物Info
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- JPH06123973A JPH06123973A JP5037696A JP3769693A JPH06123973A JP H06123973 A JPH06123973 A JP H06123973A JP 5037696 A JP5037696 A JP 5037696A JP 3769693 A JP3769693 A JP 3769693A JP H06123973 A JPH06123973 A JP H06123973A
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- Japan
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- photolyzable
- molecular
- acid
- resist
- polymer compound
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/004—Photosensitive materials
- G03F7/039—Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/0204—Polyarylenethioethers
- C08G75/0286—Chemical after-treatment
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- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 遠紫外光、エキシマレーザなどの放射線を用
いたリソグラフィーにおいて、光反応効率が高く、かつ
/あるいはレジストの溶解性をより顕著に変化させる
ことが出来る光分解性高分子化合物を提供する。 【構成】 本発明による光分解性高分子化合物(I)は
R1 、R2 の少なくともひとつが、アルキル基、或いは
アルコキシ基であり、かつ残りが水素であり、またR3
はフェニル基、或いはアルキル基であり、xは0<x≦
1であり、nは5〜700の正の整数、Y- が非求核対
イオンであることを特徴とする。これら光分解高分子化
合物(I)は、放射線の照射により酸を発生する。さら
に、この時高分子の分解起がこるため、レジストの溶解
性が顕著に変化する。よって、レジストの光酸発生剤、
及び溶解阻止剤として利用できる。
いたリソグラフィーにおいて、光反応効率が高く、かつ
/あるいはレジストの溶解性をより顕著に変化させる
ことが出来る光分解性高分子化合物を提供する。 【構成】 本発明による光分解性高分子化合物(I)は
R1 、R2 の少なくともひとつが、アルキル基、或いは
アルコキシ基であり、かつ残りが水素であり、またR3
はフェニル基、或いはアルキル基であり、xは0<x≦
1であり、nは5〜700の正の整数、Y- が非求核対
イオンであることを特徴とする。これら光分解高分子化
合物(I)は、放射線の照射により酸を発生する。さら
に、この時高分子の分解起がこるため、レジストの溶解
性が顕著に変化する。よって、レジストの光酸発生剤、
及び溶解阻止剤として利用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主鎖にスルホニウム塩ユ
ニットを有する光分解性高分子化合物に関するものであ
る。
ニットを有する光分解性高分子化合物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高感度フォトレジストとして化学
増幅型レジストが盛んに研究されている。化学増幅型レ
ジストでは、露光によりレジスト中の光酸発生剤から酸
が発生し、さらにこの酸が連鎖反応を引き起こすため、
飛躍的な感度の向上が期待できる。このことから化学増
幅型レジストでは光酸発生剤の選択が重要であり、より
高い感光性を有するものが求められ、これまでに様々な
光酸発生剤が合成されている。例えば、光酸発生剤とし
ては、ジャーナル・オブ・ザ・オーガニックケミストリ
ー(Journal of the Organic
Chemistry)43巻(15号)、3055−3
058頁(1978年)に記載されているクリベロ(C
rivello)らの低分子トリフェニルスルホニウム
塩が挙げられる。また高分子の光酸発生剤としては、例
えば側鎖にスルホニウム塩ユニットを有する高分子誘導
体{山田ら、マクロモレキュラー・ケミー(Makro
molekulare Chemie)、152巻、1
53(1972)など}や主鎖にスルホニウム塩ユニッ
トを有する高分子誘導体{クリベロ(Crivell
o)ら、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス・ポリ
マーケミストリー(Journal of Polym
er Science Polymer Chemis
try)、25巻、3293頁(1987年)}があ
る。
増幅型レジストが盛んに研究されている。化学増幅型レ
ジストでは、露光によりレジスト中の光酸発生剤から酸
が発生し、さらにこの酸が連鎖反応を引き起こすため、
飛躍的な感度の向上が期待できる。このことから化学増
幅型レジストでは光酸発生剤の選択が重要であり、より
高い感光性を有するものが求められ、これまでに様々な
光酸発生剤が合成されている。例えば、光酸発生剤とし
ては、ジャーナル・オブ・ザ・オーガニックケミストリ
ー(Journal of the Organic
Chemistry)43巻(15号)、3055−3
058頁(1978年)に記載されているクリベロ(C
rivello)らの低分子トリフェニルスルホニウム
塩が挙げられる。また高分子の光酸発生剤としては、例
えば側鎖にスルホニウム塩ユニットを有する高分子誘導
体{山田ら、マクロモレキュラー・ケミー(Makro
molekulare Chemie)、152巻、1
53(1972)など}や主鎖にスルホニウム塩ユニッ
トを有する高分子誘導体{クリベロ(Crivell
o)ら、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス・ポリ
マーケミストリー(Journal of Polym
er Science Polymer Chemis
try)、25巻、3293頁(1987年)}があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、今日の半導体
デバイスの高密度、高集積化に伴いより高効率な感光性
化合物が求められている。そこでこの分野での技術的課
題は光反応効率が高く、かつ/あるいはレジストの溶解
性をより顕著に変化させることの出来る高性能感光剤の
開発である。従来の技術{クリベロ(Crivell
o)ら、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス・ポリ
マーケミストリー(Journal ofPolyme
r Science Polymer Chemist
ry)25巻、3293頁(1987年)}はこれらの
点から不十分であり、より一層有用な光分解性高分子化
合物並びに光酸発生化合物の開発が望まれている。
デバイスの高密度、高集積化に伴いより高効率な感光性
化合物が求められている。そこでこの分野での技術的課
題は光反応効率が高く、かつ/あるいはレジストの溶解
性をより顕著に変化させることの出来る高性能感光剤の
開発である。従来の技術{クリベロ(Crivell
o)ら、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス・ポリ
マーケミストリー(Journal ofPolyme
r Science Polymer Chemist
ry)25巻、3293頁(1987年)}はこれらの
点から不十分であり、より一層有用な光分解性高分子化
合物並びに光酸発生化合物の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、上記の課題は可溶性ポリフェニレンスフィド誘導体
とジフェニルヨードニウム塩、又はハロゲン化アルキル
とから得られる新規な光分解性高分子化合物により解決
されることを見い出し本発明にいたった。
果、上記の課題は可溶性ポリフェニレンスフィド誘導体
とジフェニルヨードニウム塩、又はハロゲン化アルキル
とから得られる新規な光分解性高分子化合物により解決
されることを見い出し本発明にいたった。
【0005】本発明の新規な光分解性高分子化合物は、
下記一般式(I)で表される。
下記一般式(I)で表される。
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1 、R2 は少なくともひとつが、
炭素数が1〜3のアルキル基、或いはアルコキシ基であ
り、残りが水素であり、またR3 はフェニル基、或いは
炭素数1〜3のアルキル基であり、xは0<x≦1であ
り、nは5〜700の正の整数、Y- は非求核性対イオ
ンを示す。
炭素数が1〜3のアルキル基、或いはアルコキシ基であ
り、残りが水素であり、またR3 はフェニル基、或いは
炭素数1〜3のアルキル基であり、xは0<x≦1であ
り、nは5〜700の正の整数、Y- は非求核性対イオ
ンを示す。
【0008】R1 、R2 で表されるアルキル基として
は、メチル、エチル、n−プロピル、或いはイソプロピ
ル基等が挙げられる。
は、メチル、エチル、n−プロピル、或いはイソプロピ
ル基等が挙げられる。
【0009】R1 、R2 で表されるアルコキシ基として
は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、或いはイソ
プロポキシ基等が挙げられる。
は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、或いはイソ
プロポキシ基等が挙げられる。
【0010】R3 としてはフェニル、メチル、エチル、
n−プロピル、或いはイソプロピル基等が挙げられる。
n−プロピル、或いはイソプロピル基等が挙げられる。
【0011】高分子化合物(I)の各種物性(溶解性、
溶液粘度、遠紫外光照射前後の溶解度差など)や反応性
(光分解反応性など)の観点から、xとしては、0.0
1から0.70がより好ましく、nとしては5〜200
がより好ましい。
溶液粘度、遠紫外光照射前後の溶解度差など)や反応性
(光分解反応性など)の観点から、xとしては、0.0
1から0.70がより好ましく、nとしては5〜200
がより好ましい。
【0012】Y- で表される対イオンとしては、BF4
- 、AsF6 - 、SbF6 - 、PF6 - 、或いはCF3
SO3 - 、I- 、Br- 、Cl- などが挙げられる。
- 、AsF6 - 、SbF6 - 、PF6 - 、或いはCF3
SO3 - 、I- 、Br- 、Cl- などが挙げられる。
【0013】R3 がフェニル基である本発明の光分解性
高分子化合物はジャーナル・オブ・ザ・オーガニックケ
ミストリー(Journal of the Orga
nic Chemistry)43巻(15号)、30
55−3058頁(1978年)に記載されている低分
子オニウム塩に関するCrivelloらの方法を応用
して製造される。すなわち、平均重合度5〜700、望
ましくは5〜200の可溶性ポリフェニレンスフィド誘
導体が利用される。これらの可溶性ポリフェニレンスル
フィド誘導体は例えばマテリアル・フォルム(Mate
rials Forum)14巻、239−242頁
(1990年)に記載されている土田らの方法に従って
合成される。一般式(II)(式中、R1 、R2 は前記
に同じ)で表される可溶性ポリフェニレンスルフィド誘
導体と一般式(III)で表されるジフェニルヨードニ
ウム塩誘導体(式中、Y- は前記に同じ)を任意のモル
比で混合し、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの
溶媒存在下、或いは無溶媒系において、安息香酸銅(I
I)、酢酸銅(II)、或いは塩化銅(I)などの触媒
存在下、窒素雰囲気下、110〜150℃で10分〜1
0時間反応させ、反応終了後、生成物をジエチルエーテ
ルで洗浄し、更に例えばクロロホルムに溶解した後エー
テル中に再沈することにより得られる。原料であるポリ
フェニレンスルフィド誘導体(II)及び光分解性高分
子化合物(I)の溶剤に対する溶解性の観点からR1 及
びR2 の少なくとも1つが上記のアルキル及びアルコキ
シ基であることが望ましい。これはR1 、R2 がともに
水素であるポリフェニレンスルフィド誘導体はN−メチ
ルピロリドンには溶解するが、トルエン、塩化メチレン
など他の汎用溶媒には不溶であり、溶剤への溶解性の点
からその利用範囲が限定されるためである.
高分子化合物はジャーナル・オブ・ザ・オーガニックケ
ミストリー(Journal of the Orga
nic Chemistry)43巻(15号)、30
55−3058頁(1978年)に記載されている低分
子オニウム塩に関するCrivelloらの方法を応用
して製造される。すなわち、平均重合度5〜700、望
ましくは5〜200の可溶性ポリフェニレンスフィド誘
導体が利用される。これらの可溶性ポリフェニレンスル
フィド誘導体は例えばマテリアル・フォルム(Mate
rials Forum)14巻、239−242頁
(1990年)に記載されている土田らの方法に従って
合成される。一般式(II)(式中、R1 、R2 は前記
に同じ)で表される可溶性ポリフェニレンスルフィド誘
導体と一般式(III)で表されるジフェニルヨードニ
ウム塩誘導体(式中、Y- は前記に同じ)を任意のモル
比で混合し、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの
溶媒存在下、或いは無溶媒系において、安息香酸銅(I
I)、酢酸銅(II)、或いは塩化銅(I)などの触媒
存在下、窒素雰囲気下、110〜150℃で10分〜1
0時間反応させ、反応終了後、生成物をジエチルエーテ
ルで洗浄し、更に例えばクロロホルムに溶解した後エー
テル中に再沈することにより得られる。原料であるポリ
フェニレンスルフィド誘導体(II)及び光分解性高分
子化合物(I)の溶剤に対する溶解性の観点からR1 及
びR2 の少なくとも1つが上記のアルキル及びアルコキ
シ基であることが望ましい。これはR1 、R2 がともに
水素であるポリフェニレンスルフィド誘導体はN−メチ
ルピロリドンには溶解するが、トルエン、塩化メチレン
など他の汎用溶媒には不溶であり、溶剤への溶解性の点
からその利用範囲が限定されるためである.
【0014】
【化3】
【0015】また、R3 がアルキル基である本発明の光
分解性高分子は、例えばジャーナル・オブ・ザ・オーガ
ニックケミストリー(Journal of the
Organic Chemistry)57巻(2
号)、759−761頁(1992年)に記載されてい
る低分子オニウム塩に関するライザー(Reiser)
らの方法を応用して製造される。すなわち、一般式(I
I)(式中、R1 、R2 は前記に同じ)で表される可溶
性ポリフェニレンスルフィド誘導体と一般式(IV)
(式中、R3 は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zと
しては沃素、臭素、塩素等が挙げられる)で表されるハ
ロゲン化アルキル、及び一般式(V)で表される有機酸
金属塩(式中、Y- は前記に同じ、M+ としてはK+ 、
Na+ 、Ag+等が挙げられる)を任意のモル比で混合
し、塩化メチレン中、室温で3〜12時間反応させ、反
応終了後、不溶な金属塩を濾別し、濾液をエーテル中に
再沈させことにより得られる。
分解性高分子は、例えばジャーナル・オブ・ザ・オーガ
ニックケミストリー(Journal of the
Organic Chemistry)57巻(2
号)、759−761頁(1992年)に記載されてい
る低分子オニウム塩に関するライザー(Reiser)
らの方法を応用して製造される。すなわち、一般式(I
I)(式中、R1 、R2 は前記に同じ)で表される可溶
性ポリフェニレンスルフィド誘導体と一般式(IV)
(式中、R3 は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zと
しては沃素、臭素、塩素等が挙げられる)で表されるハ
ロゲン化アルキル、及び一般式(V)で表される有機酸
金属塩(式中、Y- は前記に同じ、M+ としてはK+ 、
Na+ 、Ag+等が挙げられる)を任意のモル比で混合
し、塩化メチレン中、室温で3〜12時間反応させ、反
応終了後、不溶な金属塩を濾別し、濾液をエーテル中に
再沈させことにより得られる。
【0016】 R3 −Z (IV) M+ Y- (V) これらの光分解性高分子化合物は合成の条件、例えばポ
リフェニレンスルフィド誘導体とジフェニルヨードニウ
ム塩(或いはハロゲン化アルキル)の混合比{ポリフェ
ニレンスルフィド誘導体(ユニットモル)/ジフェニル
ヨードニウム塩(或いはハロゲン化アルキル)(モル)
=1000/1ないし1/1}、反応温度(110〜1
50℃(或いは室温〜35℃))、反応時間(10分〜
10時間(或いは3〜12時間))などを変化させるこ
とにより、任意にスルホニウム塩ユニットの導入率を変
化させることが可能となった。そして、一般式(I)で
示される光分解性高分子化合物は各種溶媒(例えばアセ
トン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N−メチ
ルピロリドン、ベンゼン、トルエンなど)に可溶である
が、スルホニウム塩ユニットの導入率(式(I)のx)
が大きくなるに従い、式(I)で表される高分子化合物
はベンゼン、トルエンなどの無極性溶媒に難溶となっ
た。しかし、遠紫外光、エキシマレーザ(KrF,Ar
Fなど)等の放射線を照射すると、著しい溶解度特性の
変化(主鎖の切断或いはイオン性残基の消失による)が
起こり、ベンゼン、トルエンなどの無極性溶媒に可溶性
となった。また、これらの光分解性高分子に遠紫外光、
エキシマレーザ(KrF,ArFなど)等の放射線の照
射すると、光分解の結果、酸が発生することも確認し
た。従って、一般式(I)で表させる高分子化合物は、
光酸発生剤として、溶解阻止剤として、またフォトレジ
スト組成物の感光成分としての利用ができる。また、従
来のトリフェニルスルホニウム塩で代表される低分子酸
発生剤は、そのもの自身では製膜性がなく使用上汎用性
が低かった。しかし、本発明により得られる高分子スル
ホニウム塩は高い製膜性を有しており、そのもの自身で
薄膜を形成することが可能となり、利用範囲が広まっ
た。
リフェニレンスルフィド誘導体とジフェニルヨードニウ
ム塩(或いはハロゲン化アルキル)の混合比{ポリフェ
ニレンスルフィド誘導体(ユニットモル)/ジフェニル
ヨードニウム塩(或いはハロゲン化アルキル)(モル)
=1000/1ないし1/1}、反応温度(110〜1
50℃(或いは室温〜35℃))、反応時間(10分〜
10時間(或いは3〜12時間))などを変化させるこ
とにより、任意にスルホニウム塩ユニットの導入率を変
化させることが可能となった。そして、一般式(I)で
示される光分解性高分子化合物は各種溶媒(例えばアセ
トン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N−メチ
ルピロリドン、ベンゼン、トルエンなど)に可溶である
が、スルホニウム塩ユニットの導入率(式(I)のx)
が大きくなるに従い、式(I)で表される高分子化合物
はベンゼン、トルエンなどの無極性溶媒に難溶となっ
た。しかし、遠紫外光、エキシマレーザ(KrF,Ar
Fなど)等の放射線を照射すると、著しい溶解度特性の
変化(主鎖の切断或いはイオン性残基の消失による)が
起こり、ベンゼン、トルエンなどの無極性溶媒に可溶性
となった。また、これらの光分解性高分子に遠紫外光、
エキシマレーザ(KrF,ArFなど)等の放射線の照
射すると、光分解の結果、酸が発生することも確認し
た。従って、一般式(I)で表させる高分子化合物は、
光酸発生剤として、溶解阻止剤として、またフォトレジ
スト組成物の感光成分としての利用ができる。また、従
来のトリフェニルスルホニウム塩で代表される低分子酸
発生剤は、そのもの自身では製膜性がなく使用上汎用性
が低かった。しかし、本発明により得られる高分子スル
ホニウム塩は高い製膜性を有しており、そのもの自身で
薄膜を形成することが可能となり、利用範囲が広まっ
た。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の化合物の製造例を実施例と
して挙げる。 (実施例1) 一般式(I)でR1 、R2 が共にメチル基、R3 が、フ
ェニル基である光分解性高分子の合成:平均分子量48
00(平均重合度35)の可溶性ポリ(3,5−ジメチ
ル−1,4−フェニレンスルフィド)(一般式(II)
のR1 、R2 がメチル基であるポリフェニレンスフィド
誘導体、以下PDMPSと略す)7g、ジフェニルヨー
ドニウム トリフレート(以下DPITと略す)3g
(6.96mmol)、安息香酸銅0.042g(0.
156mmol)をクロルベンゼン溶媒共存下、窒素雰
囲気下、3時間、120〜125℃油浴中で加熱攪拌し
た。放冷後、結晶をジエチルエ−テルで数回洗浄し、さ
らにクロロホルムに溶解しエーテル中に再沈させること
にり、元素分析値から計算されたスルホニウム塩ユニッ
トの導入率が12%(x=0.12)の高分子化合物
8.0gを得た。目的物の構造、及びスルホニウム塩の
導入率は、1 H−NMR測定(ブルカー社製AMX−4
00型NMR装置)、IR測定(島津製IR−47
0)、元素分析(S分析:フラスコ燃焼法、F分析:イ
オン選択性電極法)などにより確認した。また、分子量
測定は島津製LC−9Aを、検出には島津製SPD−6
Aを用い、テトラヒドロフラン(THFと略す)を溶媒
とし昭和電工製GPCカラム(GPC KF−80M)
を用いて決定した。1 H−NMR(アセトン−d6 、内部標準物質:テトラ
メチルシラン):δ(ppm)
して挙げる。 (実施例1) 一般式(I)でR1 、R2 が共にメチル基、R3 が、フ
ェニル基である光分解性高分子の合成:平均分子量48
00(平均重合度35)の可溶性ポリ(3,5−ジメチ
ル−1,4−フェニレンスルフィド)(一般式(II)
のR1 、R2 がメチル基であるポリフェニレンスフィド
誘導体、以下PDMPSと略す)7g、ジフェニルヨー
ドニウム トリフレート(以下DPITと略す)3g
(6.96mmol)、安息香酸銅0.042g(0.
156mmol)をクロルベンゼン溶媒共存下、窒素雰
囲気下、3時間、120〜125℃油浴中で加熱攪拌し
た。放冷後、結晶をジエチルエ−テルで数回洗浄し、さ
らにクロロホルムに溶解しエーテル中に再沈させること
にり、元素分析値から計算されたスルホニウム塩ユニッ
トの導入率が12%(x=0.12)の高分子化合物
8.0gを得た。目的物の構造、及びスルホニウム塩の
導入率は、1 H−NMR測定(ブルカー社製AMX−4
00型NMR装置)、IR測定(島津製IR−47
0)、元素分析(S分析:フラスコ燃焼法、F分析:イ
オン選択性電極法)などにより確認した。また、分子量
測定は島津製LC−9Aを、検出には島津製SPD−6
Aを用い、テトラヒドロフラン(THFと略す)を溶媒
とし昭和電工製GPCカラム(GPC KF−80M)
を用いて決定した。1 H−NMR(アセトン−d6 、内部標準物質:テトラ
メチルシラン):δ(ppm)
【0018】
【化4】
【0019】IR(KBr錠剤):3040cm
- 1 (νC - H (CH3 ))、1570cm- 1 (ν
C = C (phenyl))、875cm- 1 (νc - h
(phenyl)) 平均分子量:5600(ポリスチレン換算) 元素分析 C H S F 実測値(重量%) 65.11 5.40 21.86 4.25 理論値(重量%) 65.00 5.31 21.98 4.19 (実施例2〜6)実施例1と同様にして、但しPDMP
S/DPITの仕込比を変えて合成した。元素分析結
果、及び導入率(xの値)を以下の表に示す。
- 1 (νC - H (CH3 ))、1570cm- 1 (ν
C = C (phenyl))、875cm- 1 (νc - h
(phenyl)) 平均分子量:5600(ポリスチレン換算) 元素分析 C H S F 実測値(重量%) 65.11 5.40 21.86 4.25 理論値(重量%) 65.00 5.31 21.98 4.19 (実施例2〜6)実施例1と同様にして、但しPDMP
S/DPITの仕込比を変えて合成した。元素分析結
果、及び導入率(xの値)を以下の表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】1)括弧内の値は計算値 2)xは元素
分析からの計算値 (実施例7〜10)実施例1と同様に、但しジフェニル
ヨードニウム トリフレート3.0gの代わりにジフェ
ニルヨードニウム AsF6 - 3.3g、ジフェニルヨ
ードニウムSbF6 - 3.6g、ジフェニルヨードニウ
ムBF4 - 2.6g、或いはジフェニルヨードニウムP
F6 - 3.0gを用いて合成した。
分析からの計算値 (実施例7〜10)実施例1と同様に、但しジフェニル
ヨードニウム トリフレート3.0gの代わりにジフェ
ニルヨードニウム AsF6 - 3.3g、ジフェニルヨ
ードニウムSbF6 - 3.6g、ジフェニルヨードニウ
ムBF4 - 2.6g、或いはジフェニルヨードニウムP
F6 - 3.0gを用いて合成した。
【0022】
【表2】
【0023】1)括弧内の値は計算値 2)xは元素
分析からの計算値 (実施例11) 一般式(I)でR1 、R2 、R3 が共にメチル基である
光分解性高分子の合成:平均分子量4800(平均重合
度35)の可溶性ポリ(3,5−ジメチル−1,4−フ
ェニレンスルフィド)(一般式(II)のR1 、R2 が
メチル基であるポリフェニレンスルフィド誘導体、以下
PDMPSと略す)1g、よう化メチル0.52g、ト
リフルオロメタスルホン酸銀0.94gを塩化メチレン
12ml中、室温で12時間攪拌する。反応終了後、不
溶な金属塩を濾別し、濾液にエーテルを加えることによ
り白色ポリマーが析出する。さらにこのポリマーをアセ
トンに溶解し、エーテル中に再沈させることにより、元
素分析値から計算されたスルホニウム塩ユニット導入率
が21%(x=0.21)の高分子化合物0.87gを
得た。目的物の構造、及びスルホニウム塩の導入率は、
1 H−NMR測定、元素分析などにより確認した。ま
た、分子量測定はTHFを溶媒とし昭和電工製GPCカ
ラム(GPCKF−80M)を用いて決定した。1 H−NMR(アセトン−d6 、内部標準物質:テトラ
メチルシラン):δ(ppm) 2.3(s,6H,メチル)、3.9(s,0.6H,
S+ −Me)、6.5−7.7(m,2H,aroma
tic) IR(KBr錠剤):3030cm- 1 (νC - H (C
H3 ))、1568cm- 1 (νC = C (pheny
l))、872cm- 1 (δC - H (phenyl) 平均分子量:4900(ポリスチレン換算) 元素分析 C H S F 実測値(重量%) 59.61 5.20 22.46 7.15 理論値(重量%) 59.26 5.10 22.73 7.01 (実施例12)実施例1で合成した化合物のシクロヘキ
サノン溶液(8重量%)をSiO2 基板上にスピンコー
ト膜を作成(回転数:750rpm/20秒間その後3
000rpm/40秒間)しホットプレート上で乾燥
(100℃/90秒間)する。得られた薄膜(膜厚:
1.0μm)にKrFエキシマレーザ(MEXエキシマ
レーザ、日本電気製)を照射(露光面積:1cm2 )し
た後、露光領域を指示薬であるテトラブロモフェノール
ブルーのナトリウム塩を含むアセトニトリル溶液(濃
度:32μmol・l- 1 )2mlに溶解し、さらに全
体をアセトニトリルで20mlに希釈し、その溶液の可
視吸収スペクトルを測定した。発生した酸の定量は、ア
ナリティカル・ケミストリー(Analytical
Chemistry)48巻(2号)、450−451
(1976年)に記載されている方法に準じ、619n
mの吸光度の変化から求めた(予め既知量のp−トルエ
ンスルホン酸と指示薬のアセトニトリル溶液の吸光度か
ら酸のモル数と吸光度の関係を示す検量線を作成してお
いた)。
分析からの計算値 (実施例11) 一般式(I)でR1 、R2 、R3 が共にメチル基である
光分解性高分子の合成:平均分子量4800(平均重合
度35)の可溶性ポリ(3,5−ジメチル−1,4−フ
ェニレンスルフィド)(一般式(II)のR1 、R2 が
メチル基であるポリフェニレンスルフィド誘導体、以下
PDMPSと略す)1g、よう化メチル0.52g、ト
リフルオロメタスルホン酸銀0.94gを塩化メチレン
12ml中、室温で12時間攪拌する。反応終了後、不
溶な金属塩を濾別し、濾液にエーテルを加えることによ
り白色ポリマーが析出する。さらにこのポリマーをアセ
トンに溶解し、エーテル中に再沈させることにより、元
素分析値から計算されたスルホニウム塩ユニット導入率
が21%(x=0.21)の高分子化合物0.87gを
得た。目的物の構造、及びスルホニウム塩の導入率は、
1 H−NMR測定、元素分析などにより確認した。ま
た、分子量測定はTHFを溶媒とし昭和電工製GPCカ
ラム(GPCKF−80M)を用いて決定した。1 H−NMR(アセトン−d6 、内部標準物質:テトラ
メチルシラン):δ(ppm) 2.3(s,6H,メチル)、3.9(s,0.6H,
S+ −Me)、6.5−7.7(m,2H,aroma
tic) IR(KBr錠剤):3030cm- 1 (νC - H (C
H3 ))、1568cm- 1 (νC = C (pheny
l))、872cm- 1 (δC - H (phenyl) 平均分子量:4900(ポリスチレン換算) 元素分析 C H S F 実測値(重量%) 59.61 5.20 22.46 7.15 理論値(重量%) 59.26 5.10 22.73 7.01 (実施例12)実施例1で合成した化合物のシクロヘキ
サノン溶液(8重量%)をSiO2 基板上にスピンコー
ト膜を作成(回転数:750rpm/20秒間その後3
000rpm/40秒間)しホットプレート上で乾燥
(100℃/90秒間)する。得られた薄膜(膜厚:
1.0μm)にKrFエキシマレーザ(MEXエキシマ
レーザ、日本電気製)を照射(露光面積:1cm2 )し
た後、露光領域を指示薬であるテトラブロモフェノール
ブルーのナトリウム塩を含むアセトニトリル溶液(濃
度:32μmol・l- 1 )2mlに溶解し、さらに全
体をアセトニトリルで20mlに希釈し、その溶液の可
視吸収スペクトルを測定した。発生した酸の定量は、ア
ナリティカル・ケミストリー(Analytical
Chemistry)48巻(2号)、450−451
(1976年)に記載されている方法に準じ、619n
mの吸光度の変化から求めた(予め既知量のp−トルエ
ンスルホン酸と指示薬のアセトニトリル溶液の吸光度か
ら酸のモル数と吸光度の関係を示す検量線を作成してお
いた)。
【0024】上記測定から、実施例1の化合物に露光量
100mJ・cm- 2 を照射すると30nmolの酸が
発生することを確認した。 (実施例13)実施例1で得られたポリマー2gとヒド
ロキシ基の30%がtert−ブトキシカルボニル基に
修飾されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)18g(平
均分子量3万)をシクロヘキサノン80gに溶解し、さ
らに0.2μm孔メンブレンフィルタ−でろ過し、レジ
スト溶液を調製した。
100mJ・cm- 2 を照射すると30nmolの酸が
発生することを確認した。 (実施例13)実施例1で得られたポリマー2gとヒド
ロキシ基の30%がtert−ブトキシカルボニル基に
修飾されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)18g(平
均分子量3万)をシクロヘキサノン80gに溶解し、さ
らに0.2μm孔メンブレンフィルタ−でろ過し、レジ
スト溶液を調製した。
【0025】調製したレジスト溶液をシリコン基板上に
膜厚1.0μmに回転塗布し、ホットプレート上で、1
20℃、1分間ベークを行い、レジスト層を形成した。
このようにして作成したレジスト層に対して、KrFエ
キシマレーザ(MEXエキシマレーザ 日本電気製)を
露光光源として、KrFエキシマレーザステッパ(開口
数=0.42)を用いて露光を行った。
膜厚1.0μmに回転塗布し、ホットプレート上で、1
20℃、1分間ベークを行い、レジスト層を形成した。
このようにして作成したレジスト層に対して、KrFエ
キシマレーザ(MEXエキシマレーザ 日本電気製)を
露光光源として、KrFエキシマレーザステッパ(開口
数=0.42)を用いて露光を行った。
【0026】次に、このウエハを、テトラメチルアンモ
ニウム ハイドロオキサイド水溶液(0.14mol・
l- 1 )に60秒間浸漬して現像を行い、その後イソプ
ロピルアルコールに30秒間浸漬してリンスを行った。
ニウム ハイドロオキサイド水溶液(0.14mol・
l- 1 )に60秒間浸漬して現像を行い、その後イソプ
ロピルアルコールに30秒間浸漬してリンスを行った。
【0027】この時、感度は、50mJ・cm- 2 であ
った。また、最小解像寸法は、0.75μmL/Sであ
った。 (実施例14)実施例1で得られたポリマー2gとポリ
(p−ヒドロキシスチレン)18g(平均分子量2万)
をシクロヘキサノン80gに溶解し、さらに0.2μm
孔メンブレンフィルターでろ過し、得られた溶液をシリ
コン基板上に膜厚1.0μmに回転塗布し、ホットプレ
ート上で、120℃、1分間ベークを行った。これをテ
トラメチルアンモニウム ハイドロオキサイド水溶液
(0.14mol・l- 1)に浸漬し、膜の溶解速度を
測定した。次に、この膜にKrFエキシマレーザで露光
量100mJ・cm- 2 照射した後、膜の溶解速度を測
定した。その結果、露光後の膜の溶解速度は露光前の約
100倍となった。 (実施例15〜18)実施例1と同様にして、但し平均
分子量18000(平均重合度132)のPDMPSを
用いて合成した。なお構造の確認は実施例1と同様の分
析手法で行った。以下の表に元素分析結果、及び導入率
(xの値)を示す。
った。また、最小解像寸法は、0.75μmL/Sであ
った。 (実施例14)実施例1で得られたポリマー2gとポリ
(p−ヒドロキシスチレン)18g(平均分子量2万)
をシクロヘキサノン80gに溶解し、さらに0.2μm
孔メンブレンフィルターでろ過し、得られた溶液をシリ
コン基板上に膜厚1.0μmに回転塗布し、ホットプレ
ート上で、120℃、1分間ベークを行った。これをテ
トラメチルアンモニウム ハイドロオキサイド水溶液
(0.14mol・l- 1)に浸漬し、膜の溶解速度を
測定した。次に、この膜にKrFエキシマレーザで露光
量100mJ・cm- 2 照射した後、膜の溶解速度を測
定した。その結果、露光後の膜の溶解速度は露光前の約
100倍となった。 (実施例15〜18)実施例1と同様にして、但し平均
分子量18000(平均重合度132)のPDMPSを
用いて合成した。なお構造の確認は実施例1と同様の分
析手法で行った。以下の表に元素分析結果、及び導入率
(xの値)を示す。
【0028】
【表3】
【0029】1)括弧内の値は計算値 2)xは元素
分析からの計算値 (実施例19)実施例12と同様にして、但し光源をA
rFエキシマレーザ(ルモニクス製HE−460−SM
−A)に代えて実験を行った。その結果、露光量100
mJ・cm- 2 を照射することにより80nmolの酸
が発生することを確認した。 (実施例20〜23)実施例1と同様にして、但し平均
分子量1100(平均重合度8)のPDMPSを用い、
PDMPS/DPITの仕込比を変えて合成した。なお
構造の確認は実施例1と同様の分析手法で行った。以下
の表に元素分析結果、及び導入率(xの値)を示す。
分析からの計算値 (実施例19)実施例12と同様にして、但し光源をA
rFエキシマレーザ(ルモニクス製HE−460−SM
−A)に代えて実験を行った。その結果、露光量100
mJ・cm- 2 を照射することにより80nmolの酸
が発生することを確認した。 (実施例20〜23)実施例1と同様にして、但し平均
分子量1100(平均重合度8)のPDMPSを用い、
PDMPS/DPITの仕込比を変えて合成した。なお
構造の確認は実施例1と同様の分析手法で行った。以下
の表に元素分析結果、及び導入率(xの値)を示す。
【0030】
【表4】
【0031】1)括弧内の値は計算値 2)xは元素
分析からの計算値 (実施例24)実施例4、17、22で得られた高分子
0.05gとポリ(メチルメタクリレート)(アルドリ
ッチケミカル社製、平均分子量12万)1gをメチルイ
ソブチルケトン5mlに溶解し、さらに0.2μmメン
ブレンフィルターでろ過し、得られた溶液をシリコン基
板上に回転塗布し(膜厚1μm)、ホットプレート上で
120℃、1分間ベークを行った。このようにして作成
した膜にArFエキシマレーザ(ルモニクス製HE−4
60−SM−A)を照射した(露光面積:3cm2 )。
発生した酸の量は実施例12に記載されている方法に従
い定量した。この時の結果を以下に示す。また、比較例
として既知化合物でるトリフェニルスルホニウム トリ
フレートの同一条件での結果も示す。
分析からの計算値 (実施例24)実施例4、17、22で得られた高分子
0.05gとポリ(メチルメタクリレート)(アルドリ
ッチケミカル社製、平均分子量12万)1gをメチルイ
ソブチルケトン5mlに溶解し、さらに0.2μmメン
ブレンフィルターでろ過し、得られた溶液をシリコン基
板上に回転塗布し(膜厚1μm)、ホットプレート上で
120℃、1分間ベークを行った。このようにして作成
した膜にArFエキシマレーザ(ルモニクス製HE−4
60−SM−A)を照射した(露光面積:3cm2 )。
発生した酸の量は実施例12に記載されている方法に従
い定量した。この時の結果を以下に示す。また、比較例
として既知化合物でるトリフェニルスルホニウム トリ
フレートの同一条件での結果も示す。
【0032】
【表5】
【0033】1)露光量:40mJ・cm- 2 実施例24の結果から本発明の光分解性高分子化合物は
平均重合度が低い化合物においても酸発生効率が高いこ
とが示された。 (実施例25) 一般式(I)でR1 がメチル基、R2 が水素、R3 がフ
ェニル基である光分解性高分子の合成:平均分子量36
00(平均重合度26)の可溶性ポリ(3−メチル−
1,4−フェニレンスルフィド)(一般式(II)のR
1 がメチル基、R2 が水素であるポリフェニレンスルフ
ィド誘導体)4g、DPIT7g(16.27mmo
l)、安息香酸銅0.098g(0.364mmol)
をクロルベンゼン12ml中、窒素雰囲気下、3時間、
120〜125℃油浴中で加熱攪拌した。放冷後、結晶
をジエチルエーテルで数回洗浄し、さらにアセトンに溶
解しエーテル中に再沈させることにより、元素分析値か
ら計算されたスルホニウム塩ユニットの導入率が40%
(x=0.40)の高分子化合物6.0gを得た。
平均重合度が低い化合物においても酸発生効率が高いこ
とが示された。 (実施例25) 一般式(I)でR1 がメチル基、R2 が水素、R3 がフ
ェニル基である光分解性高分子の合成:平均分子量36
00(平均重合度26)の可溶性ポリ(3−メチル−
1,4−フェニレンスルフィド)(一般式(II)のR
1 がメチル基、R2 が水素であるポリフェニレンスルフ
ィド誘導体)4g、DPIT7g(16.27mmo
l)、安息香酸銅0.098g(0.364mmol)
をクロルベンゼン12ml中、窒素雰囲気下、3時間、
120〜125℃油浴中で加熱攪拌した。放冷後、結晶
をジエチルエーテルで数回洗浄し、さらにアセトンに溶
解しエーテル中に再沈させることにより、元素分析値か
ら計算されたスルホニウム塩ユニットの導入率が40%
(x=0.40)の高分子化合物6.0gを得た。
【0034】 元素分析 C H S F 実測値(重量%) 55.54 3.91 21.32 10.72 計算値(重量%) 55.35 3.79 21.11 10.72 (実施例26)実施例12と同様にして、但し実施例1
の高分子化合物に代えて、実施例25の高分子化合物を
用い、光源をArFエキシマレーザ(ルモニクス製HE
−460−SM−A)に代えて実験を行った。その結
果、露光量100mJ・cm- 2を照射することにより
95nmolの酸が発生することを確認した。
の高分子化合物に代えて、実施例25の高分子化合物を
用い、光源をArFエキシマレーザ(ルモニクス製HE
−460−SM−A)に代えて実験を行った。その結
果、露光量100mJ・cm- 2を照射することにより
95nmolの酸が発生することを確認した。
【0035】
【発明の効果】上記に説明したように、本発明の光分解
性高分子化合物は、可溶性ポリフェニレンスルフェドと
ジフェニルヨードニウム塩、又はハロゲン化アルキルか
ら得られ、さらに、その混合比を変化させることにより
スルホニウム塩ユニットの導入率(xの値)を容易にコ
ントロールできた。
性高分子化合物は、可溶性ポリフェニレンスルフェドと
ジフェニルヨードニウム塩、又はハロゲン化アルキルか
ら得られ、さらに、その混合比を変化させることにより
スルホニウム塩ユニットの導入率(xの値)を容易にコ
ントロールできた。
【0036】また、本発明の光分解性高分子化合物は、
放射線の照射により酸を発生し、さらにそれにともない
溶解性も変化することから光酸発生剤、及び溶解阻止剤
として有用であり、フォトレジストの感光剤として利用
できる。
放射線の照射により酸を発生し、さらにそれにともない
溶解性も変化することから光酸発生剤、及び溶解阻止剤
として有用であり、フォトレジストの感光剤として利用
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の一般式 【化1】 で表され、式中、R1 、R2 の少なくともひとつが、炭
素数1〜3のアルキル基或いは炭素数1〜3のアルコキ
シ基、かつ残りが水素であり、またR3 はフェニル基、
或いは炭素数1〜3のアルキル基であり、xは0<x≦
1であり、nは5〜700の正の整数、Y- が非求核性
対イオンである事を特徴とする高分子化合物。 - 【請求項2】 Y- で表される非求核性対イオンがBF
4 - 、AsF6 - 、PF6 - 、或いはCF3 SO3 - で
ある請求項1に記載の高分子化合物。 - 【請求項3】 上記請求項いずれかに記載される高分子
化合物を含有することを特徴とするフォトレジスト組成
物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037696A JP2751779B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-02-26 | 光分解性高分子化合物およびフォトレジスト組成物 |
US08/113,060 US5439990A (en) | 1992-08-28 | 1993-08-30 | Photolytic polymer and photoresist composition |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-229027 | 1992-08-28 | ||
JP22902792 | 1992-08-28 | ||
JP5037696A JP2751779B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-02-26 | 光分解性高分子化合物およびフォトレジスト組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123973A true JPH06123973A (ja) | 1994-05-06 |
JP2751779B2 JP2751779B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=26376835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5037696A Expired - Fee Related JP2751779B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-02-26 | 光分解性高分子化合物およびフォトレジスト組成物 |
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---|---|
US (1) | US5439990A (ja) |
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JP3666807B2 (ja) * | 2001-12-03 | 2005-06-29 | 東京応化工業株式会社 | ホトレジストパターンの形成方法およびホトレジスト積層体 |
KR100817059B1 (ko) * | 2006-09-11 | 2008-03-27 | 삼성전자주식회사 | 박형 반도체 패키지 제조방법 |
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JPS55164825A (en) * | 1979-06-08 | 1980-12-22 | Agency Of Ind Science & Technol | Polymer positive image forming method |
JPH02251962A (ja) * | 1989-03-27 | 1990-10-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 微細パターン形成材料およびパターン形成方法 |
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JPH05239213A (ja) * | 1992-02-29 | 1993-09-17 | Res Inst For Prod Dev | ポリ(アルキル−p−チオフェノキシフェニルスルホニウム塩)化合物 |
JPH05320344A (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-03 | Res Inst For Prod Dev | ポリ(アルキル−p−チオフェノキシフェニルスルホニウム塩)化合物の製造法 |
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---|---|---|---|---|
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US3691133A (en) * | 1971-03-25 | 1972-09-12 | Union Carbon Corp | Polyepoxide compositions containing dicyandiamide and an iodonium, phosphonium, or sulfonium salt |
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US4173476A (en) * | 1978-02-08 | 1979-11-06 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Complex salt photoinitiator |
US5012001A (en) * | 1985-09-03 | 1991-04-30 | General Electric Company | Triaryl sulfonium photoinitiators |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP5037696A patent/JP2751779B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1993-08-30 US US08/113,060 patent/US5439990A/en not_active Expired - Lifetime
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JPH05178993A (ja) * | 1991-12-27 | 1993-07-20 | Res Inst For Prod Dev | ポリアリーレンチオエーテル誘導体の製造法 |
JPH05239213A (ja) * | 1992-02-29 | 1993-09-17 | Res Inst For Prod Dev | ポリ(アルキル−p−チオフェノキシフェニルスルホニウム塩)化合物 |
JPH05320344A (ja) * | 1992-05-26 | 1993-12-03 | Res Inst For Prod Dev | ポリ(アルキル−p−チオフェノキシフェニルスルホニウム塩)化合物の製造法 |
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JP2751779B2 (ja) | 1998-05-18 |
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