JPH06123508A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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Publication number
JPH06123508A
JPH06123508A JP26891392A JP26891392A JPH06123508A JP H06123508 A JPH06123508 A JP H06123508A JP 26891392 A JP26891392 A JP 26891392A JP 26891392 A JP26891392 A JP 26891392A JP H06123508 A JPH06123508 A JP H06123508A
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JP
Japan
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cooling
line
heat exchanger
temperature
refrigerant
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Application number
JP26891392A
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English (en)
Inventor
Takashi Kato
崇 加藤
Katsumi Kono
勝己 河野
Hidemasa Yamamura
秀政 山村
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Kobe Steel Ltd
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価でかつコンパクトな構造で、冷却用液体
窒素の消費量を抑えながら、短時間で予冷を行う。 【構成】 高圧ライン3と、低圧ライン4において外部
冷却熱交換器5fよりも低温側の部分とを予冷用バイパ
スライン14で接続する。外部冷却熱交換器5fの次に
高温側となる位置に副熱交換器5gを設け、この副熱交
換器5gには、冷却用液体窒素が流れる第1冷却ライン
7aと高圧ライン3のみを通し、外部冷却熱交換器5f
には、高圧ライン3、低圧ライン4、及び第2冷却ライ
ン7bを通す。温度調節計16の検出する戻りガス温度
が高い場合には、流量調整弁7aを全閉にして第2冷却
ライン7bに液体窒素を流さず、戻りガス温度が低くな
った時点から流量調整弁7aを開いて第2冷却ライン7
bに液体窒素を通す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の熱交換器をもつ
冷凍機と、ヘリウム等の冷媒を循環させる圧縮機とを備
えた冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ヘリウム冷凍装置をはじめとす
る極低温冷凍液化装置は、その冷凍機内に複数の熱交換
器を備え、この熱交換器に圧縮機の動力によって冷媒を
循環させることにより、冷凍を行う。しかしながら、こ
の冷凍装置の予冷時(立上り時)に、通常運転時と同様
に全ての熱交換器に冷媒を循環させると、予冷効率が低
くなるため、このような冷凍装置にいくつかの熱交換器
を迂回する予冷用のバイパスラインを設け、予冷時には
このバイパスラインに冷媒を通すようにした装置が種々
提案されている(例えば特開昭59−109751号公
報参照)。
【0003】その装置の一例を図3に示す。図におい
て、90は圧縮機、91は被冷却体、92は冷凍機の保
冷箱であり、この保冷箱92内には低温側(図では下
側)から順に6つの熱交換器93a,93b,93c,
93d,93e,93fが設けられている。圧縮機90
の吐出側及び吸込み側は、それぞれ、上記各熱交換器9
3f〜93aを通る高圧ライン95及び低圧ライン96
を介して被冷却体91に接続され、高圧ライン95にお
いて上記熱交換器93d,93eの間に位置する部分
は、タービンライン94を介し、低圧ライン96におい
て熱交換器93a,93bの間に位置する部分に接続さ
れている。また、最高温側熱交換器93fは3流体熱交
換器とされ、この熱交換器93fに冷却用液体窒素ライ
ン97が通されている。
【0004】さらに、高圧ライン95において最低温側
熱交換器93aよりも低温側に位置する部分が、予冷バ
イパスライン98を介し、低圧ライン96において熱交
換器93e,93fの間に位置する部分に接続されてお
り、この予冷バイパスライン98の途中にバイパス弁9
9が設けられている。
【0005】このような装置において、その通常運転時
には、バイパス弁99が閉じられ、高圧ライン95及び
低圧ライン96による冷媒の循環が行われる。しかし、
このような循環を予冷時に行うと、高圧ライン95を通
って熱交換器93f,93e,93d,93c,93
b,93aを順に冷却することにより昇温した冷媒が低
温ライン96を戻ることにより、せっかく冷却した熱交
換器93a〜93fを温めてしまい、その分予冷効率が
非常に悪くなる。そこで、この予冷時にはバイパス弁9
9を開き、高温ライン95を通って温まった冷媒を予冷
用バイパスライン98を通じて圧縮機90吸込み側に戻
すことにより、各熱交換器93a〜93fの予冷効率を
高めることができる。
【0006】なお、この図に示す装置では、予冷用バイ
パスライン98の出口、すなわち予冷バイパスライン9
8と低圧ライン96との接続個所が、最高温側熱交換器
93fよりも低温側の位置に設定されており、予冷用バ
イパスライン98を戻る冷媒ガスの温度が低くなった時
に、この戻り冷媒ガスの冷熱を利用して高温ライン95
中の冷媒の冷却を促進し、予冷効率を高めることが図ら
れている。
【0007】また、実開平2−38092号公報では、
上記予冷用バイパスラインの出口を最高温側熱交換器9
3fよりも高温側の位置、すなわち、保冷箱92の外部
であって圧縮機90の吸込み口近傍の位置に設けるとと
もに、この予冷用バイパスラインの途中に加温器を設
け、この加温器で戻り冷媒ガスを略常温まで加温した状
態で圧縮機90に返還するようにしたものが提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記図3に示す装置で
は、予冷時に、高圧ライン95を通った冷媒を予冷用バ
イパスライン98を通じて最高温側熱交換器93fより
も低温側の低圧ライン96に戻しているので、この戻り
冷媒ガスは再び最高温側熱交換器93fを通って圧縮機
90に返還される。従って、予冷開始直後の時点、すな
わち、戻り冷媒ガスの温度が高い時点では、この温かい
戻り冷媒ガスが熱交換器93fを通ることにより、この
熱交換器93f自身及びこの熱交換器93fを流れる高
圧ライン95中の冷媒の冷却を妨げることになり、これ
によって予冷効率が下がり、その分予冷時間が長くな
る。また、このような戻り冷媒ガスが熱交換器93fで
冷却用液体窒素と熱交換を行うので、その分冷却用液体
窒素の消費量が増える。元来、この戻り冷媒ガスは冷却
する必要がないので、この戻り冷媒ガスの冷却に冷却用
液体窒素を消費することは、液体窒素の浪費に他ならな
い。
【0009】この不都合は、予冷用バイパスライン98
の出口を最高温側熱交換器93fよりも高温側の位置に
設定すれば解消されるが、このような構造にすると、予
冷が進んで戻り冷媒ガスの温度が下がった時に、この冷
たい戻り冷媒ガスを直接圧縮機90に返還することにな
り、新たな不都合が発生する。また、この戻り冷媒ガス
の冷熱を予冷に活かすことができなくなる。
【0010】これに対し、上記公報に示す装置によれ
ば、図3に示す装置に比べて予冷時間が短くなり、冷却
用液体窒素の消費量も少なくなるが、この装置では、上
記予冷用バイパスラインに水加温器、空気加温器、ある
いは電熱加温器といった加温器を設けなければならず、
いずれかの加温器を用いる場合にも装置全体の小型化及
び低廉化の大きな妨げとなる。
【0011】本発明は、このような事情に鑑み、安価で
かつコンパクトな構造で、液体窒素をはじめとする冷却
用流体の消費量を抑えながら、短時間で予冷を行うこと
ができる冷凍装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷媒を循環さ
せる圧縮機と、循環する冷媒を液化させる冷凍機と、上
記圧縮機から吐出された冷媒を上記冷凍機内へ導く高圧
ラインと、上記冷凍機内の冷媒を圧縮機の吸込み側へ導
く低圧ラインとを備え、上記冷凍機内に複数の熱交換器
を設け、これらの熱交換器のうちの最高温側の熱交換器
を、上記高圧ラインを流れる冷媒と、低圧ラインを流れ
る冷媒と、外部からの冷却用流体との間で熱交換を行わ
せる外部冷却熱交換器とした冷凍装置において、上記高
圧ラインにおいて上記各熱交換器よりも低温側の部分を
上記外部冷却熱交換器よりも低温側の熱交換器を迂回し
て上記低圧ラインに接続する予冷用バイパスラインと、
この予冷用バイパスラインを開閉するバイパス切換手段
と、上記外部冷却熱交換器の次に高温側となる位置に設
けられ、高圧ライン及び低圧ラインのうち高圧ラインを
流れる流体のみを上記冷却用流体と熱交換させる副熱交
換器と、この副熱交換器に冷却用流体を通すための第1
冷却ラインと、上記外部冷却熱交換器に冷却用流体を通
すための第2冷却ラインと、この第2冷却ラインをその
内部に冷却用流体が流れる冷却状態と冷却用流体が流れ
ない非冷却状態とに切換える冷却切換手段とを備えたも
のである(請求項1)。
【0013】上記第1冷却ライン及び第2冷却ラインに
ついては、両ラインを相互直列に接続し、これら第1冷
却ラインと第2冷却ラインとの間から、上記外部冷却熱
交換器を回避する第3冷却ラインを分岐させるととも
に、上記第1冷却ラインを流れた冷却用流体が少なくと
も第2冷却ラインを流れる冷却状態と上記第1冷却ライ
ンを流れた冷却用流体が上記第3冷却ラインのみを流れ
る非冷却状態とに冷却用流体の流れ状態を切換えるよう
に上記冷却切換手段を構成することが好ましい(請求項
2)。
【0014】さらに、上記予冷バイパスラインを流れる
冷媒の温度を検出し、この温度が一定値以上の場合には
上記第2冷却ラインを非冷却状態に切換え、一定値以下
の場合には上記第2冷却ラインを冷却状態に切換えるよ
うに上記冷却切換手段を制御する切換制御手段を備える
ことにより、後述のようなより優れた効果が得られる
(請求項3)。
【0015】
【作用】請求項1記載の装置において、予冷開始時、す
なわち、各熱交換器が常温にある時には、バイパス切換
手段により予冷バイパスラインを開くとともに、冷却切
換手段により第2冷却ラインを非冷却状態にし、この状
態で圧縮機を作動させる。この圧縮機から吐出された冷
媒ガスは、外部冷却熱交換器を通った後、副熱交換器に
おいて第1冷却ラインを流れる冷却用流体と熱交換する
ことにより冷却され、その後、他の熱交換器を順に通過
することによりこれらの熱交換器を予冷する。この予冷
によって冷媒自身は温まり、この冷媒は、予冷バイパス
ラインを通ることにより、外部冷却熱交換器以外の各熱
交換器を迂回して低温ラインに戻り、外部冷却熱交換器
を再び通って圧縮機に吸い込まれる。この時、第2冷却
ラインには冷却用流体が流されていないので、温かい戻
りガスが外部冷却熱交換器を通っても、この外部冷却熱
交換器で冷却用流体が消費されることはない。また、戻
り冷媒ガスは副熱交換器を通らないので、この副熱交換
器自身の予冷及びこの副熱交換器を流れる高圧ライン中
の冷媒ガスの冷却を妨げることもない。
【0016】これに対し、戻り冷媒ガスの温度が一定以
上低くなった時点からは、上記冷却切換手段により、第
2冷却ラインを冷却状態に切換えて、この第2冷却ライ
ンにも冷却用流体を流す。この冷却用流体の冷熱によ
り、外部冷却熱交換器自身の予冷が行われるとともに、
圧縮機から吐出される冷媒ガスの冷却も促進され、各熱
交換器の予冷がより早く進行する。この時点において
も、予冷バイパスラインを経て低圧ラインに戻された冷
媒ガスは、外部冷却熱交換器を通ってから圧縮機に吸い
込まれるが、この戻り冷媒ガスの温度は既に十分下がっ
ているので、この戻り冷媒ガスとともに冷却用流体が外
部冷却熱交換器を流れても、これによって冷却用流体が
浪費されることはなく、逆に、戻り冷媒ガスの温度が下
がるほど、その冷熱によって外部冷却熱交換器及びこの
外部冷却熱交換器を流れる冷媒ガスの予冷が促進され
る。
【0017】このようにして予冷が略完了した後、バイ
パス切換手段によって予冷バイパスラインを閉じ、冷媒
を専ら低圧ラインに流すことにより、通常運転を行うこ
とができる。
【0018】さらに、請求項2記載の装置では、上記冷
却切換手段によって、冷却用流体の流れ状態を非冷却状
態に切換えることにより、第1冷却ラインのみに冷却用
流体を流し、第2冷却ラインには冷却用流体を流さずに
第3冷却ラインから逃がすことができる。逆に、冷却状
態に切換えることにより、共通の冷却用流体を第1冷却
ライン及び第2冷却ラインの双方に同時に流すことがで
きる。
【0019】また、請求項3記載の装置では、切換制御
手段により、予冷用バイパスラインにおける冷媒温度、
すなわち戻り冷媒ガスの温度が検出され、この温度に応
じて上記冷却切換手段による切換が自動的に制御され
る。
【0020】
【実施例】本発明の第1実施例を図1に基づいて説明す
る。なお、この実施例ではヘリウム液化冷凍装置を示す
が、本発明では冷媒の種類を問わず、圧縮機の作動によ
り冷媒が循環される種々の冷凍装置について適用が可能
である。
【0021】図において、1は被冷却体、2は冷凍機の
保冷箱であり、被冷却体1内には冷媒であるヘリウムが
収容されている。保冷箱2の外部には圧縮機10が設け
られ、この圧縮機10の吐出側が高圧ライン3を介して
被冷却体1内に接続されるとともに、低圧ライン4を介
して圧縮機10の吸込み側に接続されている。
【0022】保冷箱2内には、上記高圧ライン3及び低
圧ライン4の双方が通る熱交換器として、低温側から順
に6つの熱交換器5a,5b,5c,5d,5e,5f
が設置されており、最高温側の熱交換器5fが本発明に
おける外部冷却熱交換器とされている。上記高圧ライン
3において、熱交換器5aの出口側の位置にはJT弁6
が設けられている。高圧ライン3における上記熱交換器
5d,5eの間の位置と、低圧ライン4における熱交換
器5a,5bの間の位置とは、熱交換器5cを通るター
ビン通路13を介して接続され、このタービン通路13
には寒冷発生用の二段の膨張タービン11,12が配設
されている。
【0023】上記高圧ライン3において、最低温側の熱
交換器5aとJT弁6との間に位置する部分は、予冷用
バイパスライン14を介し、低圧ライン4において熱交
換器5e,5fの間に位置する部分に接続されている。
この予冷用バイパスライン14は、熱交換器5a〜5e
を迂回しており、その途中には、流量調節用のバイパス
弁15が設けられている。
【0024】さらに、この装置の特徴として、上記外部
冷却熱交換器5fの次に高温側となる位置、すなわち熱
交換器5f,5eの間の位置には、上記両ライン3,4
のうち高圧ライン3のみが通過する副熱交換器5gが設
けられている。この副熱交換器5gは、その熱交換用流
路が外部冷却熱交換器5fのそれと別個に形成されてい
れば、この外部冷却熱交換器5fと一体に形成されてい
てもよいし、外部冷却熱交換器5fから全く独立して形
成されていてもよい。そして、この副熱交換器5g及び
上記外部冷却熱交換器5fに冷却用流体である液体窒素
を適宜通すための冷却ライン7が設けられている。
【0025】この冷却ライン7は、第1冷却ライン7
a、第2冷却ライン7b、及び第3冷却ライン7cから
なっている。第1冷却ライン7aは、保冷箱2の外部か
ら内部に導入されて副熱交換器5gのみを通り、第2冷
却ライン7bは、外部冷却熱交換器5fのみを通って保
冷箱2外へ導出されており、両ライン7a,7bは相互
直列に接続されている。そして、両ライン7a,7bの
間から第3冷却ライン7cが分岐しており、この第3冷
却ライン7cはいずれの熱交換器からも回避して保冷箱
2の外部へ導出されている。また、各ライン7a,7
b,7cには、それぞれ流量調整弁8a,8b,8cが
設けられている。
【0026】一方、上記予冷用バイパスライン14にお
いて上記バイパス弁15よりも下流側の位置、及び高圧
ライン3において副熱交換器5gと熱交換器5eとの間
の位置には、温度調節計16,17がそれぞれ設けられ
ている。これらの温度調節計16,17は、その配設位
置での冷媒温度を検出するとともに、この冷媒温度に応
じて、上記流量調整弁8b,8cの開度を制御するもの
であり、具体的には、次のような制御を行うように構成
されている。
【0027】i)(温度調節計16の検出温度)> 100
Kの時 流量調整弁8bを全閉にし、流量調整弁8cを開く。そ
の開度は、温度調節計17の検出温度が約 80〜85 Kの
範囲内に収まるように設定する。 ii)(温度調節計16の検出温度)≦ 100Kの時 流量調整弁8cを全閉にし、流量調整弁8bを開く。そ
の開度は、温度調節計17の検出温度が約 80〜85 Kの
範囲内に収まるように設定する。 iii)通常運転時 原則として ii) と同じ。
【0028】従って、上記流量調整弁8b,8cによ
り、本発明における冷却切換手段が構成され、温度調節
計16,17により、本発明における切換制御手段が構
成されている。
【0029】次に、この装置の作用を説明する。
【0030】まず、予冷開始時には、JT弁6を全閉に
する一方、バイパス弁15を開いて予冷バイパスライン
14をバイパス可能状態にする。この時、温度調節計1
6の検出温度は常温であるので、流量調整弁8cは開か
れるが流量調整弁8bは全閉とされ、冷却用液体窒素
は、第1冷却ライン7aを通過後、全て第3冷却ライン
7cから排出される。
【0031】この状態で、圧縮機10が作動すると、こ
の圧縮機10から吐出されたヘリウムガスは、外部冷却
熱交換器5fを通った後、副熱交換器5gにおいて第1
冷却ライン7aを流れる冷却用液体窒素と熱交換するこ
とにより冷却される。
【0032】このヘリウムガスの一部は、タービン通路
13におけるタービン11,12で寒冷を発生した後に
低圧ライン4へ導入され、残りのヘリウムガスは、他の
熱交換器5e,5d,5c,5b,5aを順に通過する
ことによりこれらの熱交換器5e〜5aを予冷する。こ
の予冷によってヘリウム自身は温まり、このヘリウム
は、予冷バイパスライン14を通ることにより、外部冷
却熱交換器5f以外の各熱交換器を迂回して低温ライン
4に戻り、外部冷却熱交換器5fを再び通って圧縮機1
0に吸い込まれる。
【0033】この時、第2冷却ライン7bには冷却用液
体窒素が流されていないので、温かい戻りヘリウムガス
が外部冷却熱交換器5fを通っても、この外部冷却熱交
換器5fで冷却用液体窒素が消費されることはない。ま
た、戻りヘリウムガスは副熱交換器5gを通らないの
で、この副熱交換器5g自身の予冷及びこの副熱交換器
5gによる高圧ライン3中のヘリウムガスの冷却を妨げ
ることもない。
【0034】これに対し、温度調節計16の検出温度、
すなわち戻りヘリウムガスの温度が100K以下になる
と、温度調節計16,17の制御により、流量調整弁8
cが全閉とされる一方、流量調整弁8bが開かれ、第1
冷却ライン7aから第2冷却ライン7bに冷却用液体窒
素が流れる。この冷却用液体窒素の冷熱により、外部冷
却熱交換器5f自身の予冷が行われるとともに、圧縮機
10から吐出されるヘリウムガスの冷却も促進され、こ
のヘリウムガスが流される各熱交換器5e〜5aの予冷
がより早く進行する。
【0035】この時点においても、予冷バイパスライン
14を経て低圧ラインに戻されたヘリウムガスは、再び
外部冷却熱交換器5fを通ってから圧縮機10に吸い込
まれるが、この戻りヘリウムガスの温度は既に 100K以
下まで下がっているので、この戻りヘリウムガスととも
に冷却用液体窒素が外部冷却熱交換器5fを流れても、
これによって冷却用液体窒素が浪費されることはなく、
逆に、戻りヘリウムガスの温度が下がるにつれ、その冷
熱によって外部冷却熱交換器5f及びこの外部冷却熱交
換器5fを流れるヘリウムガスの予冷が促進される。
【0036】このようにして予冷が略完了した後、バイ
パス弁15を閉じて予冷バイパスライン14を遮断状態
に切換え、ヘリウムを専ら低圧ライン4に流すことによ
り、通常運転を行うことができる。
【0037】以上のように、この装置によれば、戻りガ
スの温度が高い予冷開始直後の時点で、副熱交換器5g
にのみ冷却用液体窒素を流し、この副熱交換器5gで高
圧ライン3に流れるヘリウムのみを冷却用液体窒素と熱
交換させることにより、冷却用液体窒素の浪費を防ぐこ
とができる一方、戻りガスの温度が低くなった時点から
は、冷却用液体窒素を副熱交換器5gに加えて外部冷却
熱交換器5fにも通し、この外部冷却熱交換器で3流体
の熱交換を行うことにより、装置の予冷を促進させるこ
とができる。しかも、この予冷に特別な加温器は不要で
あり、装置の小型化及び低廉化を実現することができ
る。
【0038】さらに、この装置では、通常運転時におい
て例えば圧縮機10の吸込み側における低圧ライン4が
過冷却されかかった場合に、流量調整弁8bを徐閉して
流量調整弁8cを徐開することにより、低圧ライン4を
昇温する等、微妙な温度調節を行うことができる利点が
ある。
【0039】次に、第2実施例を図2に基づいて説明す
る。
【0040】ここでは、前記実施例における流量調整弁
8b,8cに代えてオンオフ弁(すなわち液体窒素を流
すオン状態と遮断するオフ状態とに択一的に切換えられ
る弁)9b,9cを設け、これらオンオフ弁9b,9c
のオンオフ制御を温度調節計16によって行うととも
に、第1冷却ライン7aに設けられた流量調整弁8aの
開度制御を温度調節計17によって行うようにしてい
る。
【0041】このような構成においても、温度調節計1
7の検出温度に基づいて流量調整弁8aの開度制御を行
うことにより、各ライン7a,7b,7cにおける液体
窒素の総流量を制御する一方、温度調節計16の検出す
る戻りガス温度が高い場合には、オンオフ弁9bをオフ
にしてオンオフ弁9cをオンにし(非冷却状態)、戻り
ガス温度が低い場合にはオンオフ弁9bを開いてオンオ
フ弁9cを開く(冷却状態)ことにより、前記実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0042】なお、以上の各実施例では、第1冷却ライ
ン7aと第2冷却ライン7bとを直列につなぎ、両ライ
ン7a,7bに共通の冷却用液体窒素を流すようにした
ものを示したが、本発明はこれに限らず、第1冷却ライ
ン及び第2冷却ラインを独立に構成し、各ライン毎に別
々に冷却用流体を流すようにしてもよい。ただし、上記
各実施例に示した構造にすれば、コンパクトな構造で、
かつ共通の冷却用流体を用いて副熱交換器5g及び外部
冷却熱交換器5fの双方における冷却を行うことができ
る利点がある。
【0043】また、図3に示すように、副熱交換器5g
内で第1冷却ライン7aから第2冷却ライン7bを分岐
させ、この第2冷却ライン7bにおいて保冷箱2の外部
に導出された部分に流量調整弁8bを設けるようにすれ
ば、流量調整弁8bの保全が容易となり、またこの流量
調整弁8bに常温用のものを用いることが出きるために
コストも削減される。
【0044】また、本発明では冷凍機内の熱交換器の具
体的な個数を問わず、その最高温側の熱交換器を外部冷
却熱交換器とし、その次に高温側となる位置に副熱交換
器を設けることにより、上記と同様の効果を得ることが
できる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、高圧ラインから
低圧ラインにおいて外部冷却熱交換器よりも低温側の部
分に至るまでの予冷バイパスラインを設けるとともに、
外部冷却熱交換器の次に高温側となる位置に副熱交換器
を設け、この副熱交換器に冷却用流体を通す第1冷却ラ
インと、上記外部冷却熱交換器に冷却用流体を通す第2
冷却ラインとを備え、この第2冷却ラインに冷却用流体
を流す状態と流さない状態とに切換可能にしたものであ
るので、戻り冷媒ガスの温度が高い予冷開始直後には、
上記第2冷却ラインに予冷用流体を流さず、戻り冷媒ガ
スの温度が低い時点からは第1冷却ライン及び第2冷却
ラインの双方に冷却用流体を流すことによって、冷却用
流体の浪費を防ぎながら、安価でかつコンパクトな構造
で、装置の予冷を短時間で行うことができる効果があ
る。
【0046】さらに、請求項2記載の装置では、第1冷
却ライン及び第2冷却ラインを直列につなぎ、両ライン
の間から第3冷却ラインを分岐させているので、簡単な
構造で第1冷却ライン及び第2冷却ラインに共通の冷却
用流体を一度に流すことができる効果がある。
【0047】また、請求項3記載の装置では、予冷バイ
パスラインにおける戻り冷媒ガス温度を検出し、かつこ
の温度に応じて冷却切換手段の切換制御を行う切換制御
手段を備えているので、上記戻り冷媒ガス温度に応じ
て、上記第2冷却ラインにおける冷却用流体の流れ状態
を自動的に切換えることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるヘリウム液化冷凍
装置のフローシートである。
【図2】本発明の第2実施例におけるヘリウム液化冷凍
装置のフローシートである。
【図3】本発明の他の実施例におけるヘリウム液化冷凍
装置のフローシートである。
【図4】従来のヘリウム液化冷凍装置のフローシートで
ある。
【符号の説明】
3 高圧ライン 4 低圧ライン 5a〜5e 熱交換器 5f 外部冷却熱交換器 5g 副熱交換器 7 冷却ライン 7a 第1冷却ライン 7b 第2冷却ライン 7c 第3冷却ライン 8b,8c 流量調整弁(冷却切換手段) 9b,9c オンオフ弁(冷却切換手段) 10 圧縮機 14 予冷用バイパスライン 15 バイパス弁(バイパス切換手段) 16,17 温度調節計(切換制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 秀政 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を循環させる圧縮機と、循環する冷
    媒を液化させる冷凍機と、上記圧縮機から吐出された冷
    媒を上記冷凍機内へ導く高圧ラインと、上記冷凍機内の
    冷媒を圧縮機の吸込み側へ導く低圧ラインとを備え、上
    記冷凍機内に複数の熱交換器を設け、これらの熱交換器
    のうちの最高温側の熱交換器を、上記高圧ラインを流れ
    る冷媒と、低圧ラインを流れる冷媒と、外部からの冷却
    用流体との間で熱交換を行わせる外部冷却熱交換器とし
    た冷凍装置において、上記高圧ラインにおいて上記各熱
    交換器よりも低温側の部分を上記外部冷却熱交換器より
    も低温側の熱交換器を迂回して上記低圧ラインに接続す
    る予冷用バイパスラインと、この予冷用バイパスライン
    を開閉するバイパス切換手段と、上記外部冷却熱交換器
    の次に高温側となる位置に設けられ、高圧ライン及び低
    圧ラインのうち高圧ラインを流れる流体のみを上記冷却
    用流体と熱交換させる副熱交換器と、この副熱交換器に
    冷却用流体を通すための第1冷却ラインと、上記外部冷
    却熱交換器に冷却用流体を通すための第2冷却ライン
    と、この第2冷却ラインをその内部に冷却用流体が流れ
    る冷却状態と冷却用流体が流れない非冷却状態とに切換
    える冷却切換手段とを備えたことを特徴とする冷凍装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、上記
    第1冷却ライン及び第2冷却ラインを相互直列に接続
    し、これら第1冷却ラインと第2冷却ラインとの間か
    ら、上記外部冷却熱交換器を回避する第3冷却ラインを
    分岐させるとともに、上記冷却切換手段を、上記第1冷
    却ラインを流れた冷却用流体が少なくとも第2冷却ライ
    ンを流れる冷却状態と上記第1冷却ラインを流れた冷却
    用流体が上記第3冷却ラインのみを流れる非冷却状態と
    に冷却用流体の流れ状態を切換えるように構成したこと
    を特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の冷凍装置におい
    て、上記予冷バイパスラインを流れる冷媒の温度を検出
    し、この温度が一定値以上の場合には上記第2冷却ライ
    ンを非冷却状態に切換え、一定値以下の場合には上記第
    2冷却ラインを冷却状態に切換えるように上記冷却切換
    手段を制御する切換制御手段を備えたことを特徴とする
    冷凍装置。
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