JPH06123468A - 床下空気導入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】床下空気を屋内に導入することにより換気を行
ない、快適性を向上する。 【構成】床下空間Ｓ内に突出する上開放の容器部６を具
えた箱状体２、前記容器部６の開放部７を開閉できかつ
開放状態で保持される小厚さの蓋体３、および前記箱状
体２に収容され床下空間Ｓの床下空気を吸出しかつ前記
開放部７から吹出しうる送風機４からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、床下空間の床下空気を
屋内に導入でき、部屋の換気を便宜に行ないうる床下空
気導入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、外気に比べて夏期は涼しく、冬期
は暖かい床下空気を屋内に導入し、部屋の換気と共に冷
暖房を行う床下空気導入装置が普及しつつある。

【０００３】このような床下空気導入装置は、従来、家
屋の床体、あるいは玄関の上り框下方で開口し、床下空
気を屋内に給気する吹出し口を有し、又この吹出し口に
はルーバなどが配されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら床体、あ
るいは玄関部に設けた吹出し口にルーバを配設する従来
のものにあっては、吹出し口が露出するためややもする
と見映えを損なうことがある他、吹出し口から送風機が
配される床下送風機具にゴミ、塵などが落下し、送風機
の送風効率を低下させる原因ともなっていた。

【０００５】さらに床体に設けた吹出し口が、歩行の妨
げになることがあり、又インテリアなどの配置の支障を
きたすなどの解決すべき課題がある。

【０００６】本発明は、床下空間に突出する箱状体と、
この箱状体の開放部を開閉しうる蓋体とを具えることを
基本として、屋内の見映えを損なうことなく、床下空気
を導入でき、部屋の換気、冷暖房を便宜に行ないうる床
下空気導入装置の提供を目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の床下空気導入装置は、家屋の床体に設けた開
口部の周縁に取付く小厚さの鍔部と、鍔部の内周縁に固
着され床下空間内に突出しかつ床下空間で開口する孔部
を設けた上開放の容器部とからなる箱状体、前記鍔部に
ヒンジ付けされ前記容器部の開放部を開閉できかつ開放
状態で保持される小厚さの蓋体、および前記箱状体に収
容され前記孔部から床下空間の床下空気を吸出しかつ前
記開放部から吹出しうる送風機からなる。

【０００８】

【作用】このように床下空気導入装置は、床下空間内に
突出する上開放の容器部を有する箱状体と、前記容器部
の開放部を開閉しうる蓋体と、前記箱状体に収容される
送風機とからなる。従って前記蓋体を開放状態で保持
し、かつ送風機を作動させることによって、外気に比べ
て夏期は涼しく冬期は暖かい床下空間の床下空気を屋内
に導入でき、換気と共に冷暖房を便宜に行え、快適性を
向上しうるとともに、エアコンなどを使用しないため省
エネルギーを図りうる。

【０００９】又床下空気導入装置を使用しないときには
小厚さの蓋体により床体の開口部が閉じられるため、床
面をほぼフラットにすることができ、歩行、インテリア
の配置などの妨げになることを防ぎうるとともに、床下
空気導入装置を配設したことによる見映えの低下を防止
でき、かつ箱状体内へのゴミ、塵などの落下を阻止しう
る。

【００１０】さらに蓋体の開放状態を例えば水平状態と
垂直状態との間で変更可能とすることによって、屋内に
導入される床下空気の吹出し角度、風速を調整すること
ができ、便利性を高めうる。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において本発明の床下空気導入装置１は、箱状体
２と、蓋体３と、送風機４とからなる。

【００１２】箱状体２は、鍔部５と容器部６とからなる
とともに、鍔部５は、図１、図３に示すように、家屋の
床体Ｆに設けた矩形の開口部Ｏの周縁かつ床体Ｆ上面に
ビスなどを用いて取付けられ開口部Ｏの周縁から内方に
小長さで突出する水平な突出片２０の外周縁に上方に膨
出する飾り片２１を該突出片２０の全長に亘り設けた小
厚さの矩形枠状をなす。

【００１３】前記容器部６は、水平かつ矩形枠状の取付
片２２を前記鍔部５と床体Ｆ上面との間に介在させるこ
とにより該鍔部５の内周縁に固着されるとともに、前記
取付片２２の向き合う側縁からは、前記開口部Ｏを通っ
て床下空間Ｓ内で突出する側片２３…を垂下させてお
り、又この側片２３…下端は、水平かつ矩形の下片２４
の側縁を一体に取付けている。

【００１４】このように容器部６は、上端に矩形の開放
部７を有した上開放の箱状をなすとともに、前記下片２
４には、床下空間Ｓで開口する円形又は角形の孔部９、
９が、本実施例では該下片２４の長手方向に並んで２つ
穿設されている。

【００１５】従って、前記箱状体２の開放部７と孔部９
とにより、前記開口部Ｏと床下空間Ｓとで開口する空気
流路１０が形成される。

【００１６】本実施例では、前記容器部６に開放部７を
横切る蓋体３保持用の支軸１１を設ける。支軸１１は、
図１、図３に示すように、容器部６の長手方向で突出す
る前記取付片２２、２２の上面に設けた凹部２５、２５
に嵌着する水平な嵌着片２６、２６と、この嵌着片２
６、２６の開口部Ｏに突出する突出端から垂下する垂下
片２７、２７とからなる断面Ｌ字の支持金具２９、２９
の前記垂下片２７、２７に両端部が固着される水平な棒
状体であって、高さを揃えて例えば４本架け渡されると
ともに、２つの前記支持金具２９の嵌着片２６を夫々向
き合う前記取付片２２、２２の凹部２５、２５に嵌着し
かつこの嵌着片２６と前記鍔部５とを取付片２２を介し
て床体Ｆにビスなどを用いて取付けることにより、４本
の支軸１１…は、前記開放部７を横切って容器部６に固
定される。

【００１７】前記空気流路１０には、本実施例では、前
記箱状体２に収容される送風機４とヒータ１２とが設け
られる。送風機４は、前記下片２４に設けた前記孔部
９、９上に載置台３０を介して２個設置され、該孔部９
から床下空間Ｓの床下空気を吸出しかつ前記開口部Ｏ内
の開放部７から該床下空気を吹出す。

【００１８】又前記ヒータ１２は、本実施例では、図２
に示すように、前記孔部９から垂下する円筒状の筒体３
１の下端に上端が取付けられかつ他端が床下空間Ｓ内で
開口するダクト３２内に取付けられる。

【００１９】従って、特に寒冷地域の冬期には、床下空
気をヒータ１２により暖めて屋内に送出でき、快適性を
高めうるとともに、外気よりも暖かい床下空気を加熱す
るため、ヒータ１２の容量を小さくすることができ、省
エネルギー、およびコストダウンを図りうる。

【００２０】前記蓋体３は、図１、図２に示すように、
前記鍔部５の突出片２０にヒンジ３３を介して枢着され
る小厚さかつ矩形板状の基体３５を具えるとともに、該
基体３５の周縁は下方に折曲げられており、蓋体３はこ
の折曲げ部３６下端を前記突出片２０上面に当接するこ
とにより前記容器部６の開放部７を閉じることが出来
る。

【００２１】又蓋体３の下面には、該蓋体３を開放状態
で保持する保持金具１３を配設している。

【００２２】保持金具１３は、蓋体３下面かつその略中
央に固着される固定片３７と、この固定片３７の前記支
持金具２９、２９に向く側縁から立下がる１対の立下げ
片３９、３９とからなるコ字状の上金物４０、およびこ
の上金物４０の前記立下げ片３９、３９に架設される軸
体４１に上端部が枢支されかつ前記容器部６内で下方に
のびるとともに支持金具２９の前記垂下片２７と平行な
１対かつ縦長の係合片４２、４２の前記ヒンジ３３に向
く側縁と平行な他方の側縁間を縦長矩形の連結片４３で
連結した係合金物４４からなる。

【００２３】前記係合金物４４の係合片４２、４２に
は、図２、図４に示すように、前記支軸１１に係合しう
る係合部１４…を上下の複数位置に例えば６個を形設さ
れるとともに、上下に隣り合う係合部１４、１４の間は
下に向かって滑らかに湾曲する上辺を有した波形状とし
ている。

【００２４】蓋体３は、その上面から上方に突出するこ
となく設けられた凹部４６を有する把手４７を手掛かり
として前記ヒンジ３３を中心に引上げ、前記開放部７を
開くことができる。又前記保持金具１３の係合金物４４
の形状を前記した如く下に向く波形としたため、前記係
合部１４が支軸１１に引掛かることなく容易に蓋体３を
開きうる。

【００２５】さらに蓋体３を引上げた後、手を把手４７
から放すと、前記係合部１４が支軸１１に係合し、該蓋
体３は図４に示す開放状態Ｘで保持される。

【００２６】又蓋体３は、例えば蓋体３を少し持上げ前
記係合を手で解除してから該蓋体３を下げることによ
り、容易に前記開放部７を閉じることができる。

【００２７】このように蓋体３を閉じると、図１、図２
に示すように、蓋体３上面は床体Ｆ上面とほぼ揃うた
め、歩行などの妨げにならず、便利性を高めうる。

【００２８】なお前記係合部１４は、複数位置に設けて
いるため、支軸１１に係合する係合部１４を選択するこ
とにより蓋体３を複数の角度で開放させておくことがで
き、前記送風機４から吹出される床下空気の吹出し角
度、風速を調整しうる。

【００２９】さらに前記支軸１１を４本設けたため、容
器部６に物品などが落下することを防止しうるととも
に、人が乗って万一蓋体３が破損した時の落下防止用の
安全装置としても働く。なお支軸１１は１本でもよい。

【００３０】又前記送風機４は、壁面に設けた片切スイ
ッチによって作動させてもよく、あるいは、前記蓋体３
の開閉でオンオフするマイクロスイッチを前記箱状体２
に設けることもできる。なお送風機４は、本実施例で
は、２個設置したが、一方のみ作動させるようにしても
よく、又１つの送風機４を設けてもよい。

【００３１】

【発明の効果】叙上の如く本発明の床下空気導入装置
は、床体に設けた開口部の周縁に取付く箱状体と、この
箱状体の開放部を開閉できかつ開放状態で保持される蓋
体と、箱状体に収容される送風機とからなるため、床下
空間の床下空気を便宜に屋内に導入可能とし、部屋の換
気と共に冷暖房を行うことができ、省エネルギーを図り
つつ快適性を向上しうるとともに、前記蓋体は床下空気
導入装置を使用しないときは前記開放部を閉じるため、
歩行、インテリアなどの邪魔にならず、又見映えの低下
を防止しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断面図である。

【図２】その横断面図である。

【図３】その部分分解斜視図である。

【図４】蓋体の開放状態を示す横断面図である。

【符号の説明】

２ 箱状体 ３ 蓋体 ４ 送風機 ５ 鍔部 ６ 容器部 ７ 開放部 ９ 孔部 Ｏ 開口部 Ｓ 床下空間

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】家屋の床体に設けた開口部の周縁に取付く
   小厚さの鍔部と、鍔部の内周縁に固着され床下空間内に
   突出しかつ床下空間で開口する孔部を設けた上開放の容
   器部とからなる箱状体、前記鍔部にヒンジ付けされ前記
   容器部の開放部を開閉できかつ開放状態で保持される小
   厚さの蓋体、および前記箱状体に収容され前記孔部から
   床下空間の床下空気を吸出しかつ前記開放部から吹出し
   うる送風機からなる床下空気導入装置。