JPH06123049A - 消臭機能を有する不織布 - Google Patents

消臭機能を有する不織布

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JPH06123049A
JPH06123049A JP4292074A JP29207492A JPH06123049A JP H06123049 A JPH06123049 A JP H06123049A JP 4292074 A JP4292074 A JP 4292074A JP 29207492 A JP29207492 A JP 29207492A JP H06123049 A JPH06123049 A JP H06123049A
Authority
JP
Japan
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glass
nonwoven fabric
woven fabric
deodorizing function
phosphoric acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP4292074A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomio Kato
藤 富 夫 加
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ishizuka Glass Co Ltd filed Critical Ishizuka Glass Co Ltd
Priority to JP4292074A priority Critical patent/JPH06123049A/ja
Publication of JPH06123049A publication Critical patent/JPH06123049A/ja
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全性に優れ、また取扱いが容易で消臭機能
の高い不織布を提供すること。 【構成】 P25が60重量%以上、Ag2Oが2重量
%以上を含有する消臭機能を持ったリン酸系ガラス粉末
を不織布当たり、0.1〜30重量%含む合成樹脂繊維
を使用するか、又は、不織布の接着成分中に不織布1g
当たり0.1〜1000mgのガラスを含ませる、或い
は、繊維及び接着成分のいずれにも含む。 【効果】 消臭機能を持つ銀イオン、リン酸イオンが悪
臭を消し、その上、ガラスを使用するので、安全上の問
題がなく、取扱いも容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衣料の芯地、フィルタ
ー、衛生材料、日用品等に広く利用できる消臭機能を有
する不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消臭機能を有する不織布に関して
は、合成樹脂内に消臭剤を練り込んで、その合成樹脂で
作成した繊維を使用して不織布に仕上げるか、あるい
は、不織布の表面に消臭剤を接着して、消臭機能を持た
せるなど、多くの試みがなされている。その方法には、
使用した消臭剤により次の二つに区分される。 化学的方法(薬剤と悪臭成分との化学反応を利用する
方法。) 物理的方法(活性炭、ゼオライト等の物理吸着を利用
する方法。)
【0003】しかしこのような従来技術では以下のよう
な欠点があげられる。 化学的方法は、その消臭効果が選択性であったり、消
臭剤自体、更に反応後の物質の有害性が問題になり、そ
の取扱いに注意が必要である。 物理的方法は、物理吸着であるので、再放出の問題が
ある。更に、消臭剤に関しては活性炭は、黒色でありそ
の利用分野が限られ、ゼオライト等では、水分を優先的
に吸着するので、湿気の高い環境では、保管の問題、能
力が低下する問題などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の問題点を一掃した消臭剤を使用して、消臭機能を持
った不織布を提供するために、完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、P25が60重量%以上、Ag
2Oが2重量%以上を含有する消臭機能を持ったリン酸
系ガラス粉末を不織布当たり、0.1〜30重量%含む
不織布用合成樹脂繊維を使用するか、又は、不織布の接
着成分中に不織布1g当たり0.1〜1000mgの該
リン酸系ガラスを含ませる。或いは、該リン酸系ガラス
が不織布用合成樹脂繊維及び接着成分のいずれにも含ん
だことを特徴とするものである。
【0006】本発明に用いられるガラスは、悪臭に対し
て消臭効果を持つ銀イオン、リン酸イオンをガラス中に
存在させたリン酸系ガラスである。ここでその組成をP
25が60重量%、Ag2Oが2重量%以上と限定した
のは、P25やAg2Oがこれより少ないと消臭機能が
不十分であるためである。
【0007】このガラスを使用して、消臭機能を持った
合成樹脂繊維の開発には種々の方法を試みた。その結
果、このガラスを溶融冷却後に機械的に粉砕することに
より、表面積を増大させると、消臭効果が増大すること
が判明した。しかも最大粒径が50μm以下、望ましく
は25μm以下に粉砕して樹脂内に練り込むことが最も
有効であった。また、添加量は粒径によっても異なる
が、不織布重量当たり、0.1〜30重量%の範囲が望
ましい。このような範囲が限定されるのは、粒径が50
μm以上あるいは、添加量が30重量%以上であると樹
脂の紡糸が著しく困難になる。また、添加量が0.1%
以下であると粒径にも影響するが、消臭効果が少なくな
る結果であった。
【0008】本発明において使用できる合成樹脂は、ナ
イロン、ポリエステル、レーヨン、ポリプロピレン、ビ
ニロン、アクリル、ポリビニールアルコール等の繊維状
に成形されるものであれば、いずれの材質をも使用でき
る。
【0009】接着成分中に含ませる場合の粒径は、合成
繊維に練り込むものよりやや粗粒でよいが75μm以下
が望ましい。また、リン酸系ガラス含有量を不織布1g
当たり0.1〜1000mgと限定したのは、0.1m
g以下であると効果不足であり、1000mg以上であ
ると剥離してしまうか、もしくは、表面上にざらつきを
感じてしまうからである。
【0010】接着成分は、ウレタン、アクリル、合成ゴム
ラテックス、メラミン系等のエマルジョン有機溶剤系接
着剤が使用できた。以上により作成された合成樹脂繊
維、接着成分を使用することにより、消臭機能を持った
不織布製品が得られた。
【0011】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。89%リン酸溶液(H3PO4)を263.9g、
リン酸一カリウム(KH2PO4)を203.9g、ケイ
砂(SiO2)を18.0g酸化銀(Ag2O)を14.
2gを混合して、500℃で乾燥後に1300℃で1時
間溶融してガラスを作成し、粉砕後に粒径25μm以下
の粉末を得た。このガラス5重量%を低密度ポリエチレ
ンに添加して練り込み、低密度ポリエチレンの短繊維
(繊維長が5〜30mm、繊度が5d、軟化点が約12
0℃)を作成した。次に、天然パルプ50重量%、前記
のガラス添加低密度ポリエチレン短繊維20重量%を抄
造機を用いて水中に分散させ抄造した。さらに、カレン
ダーロール機で熱圧加工(約150℃)した後、190
℃で1分間の熱処理をして目付が30〜35g/m2
不織布に仕上げ、実施例1とした。同様に、実施例1の
ガラス無添加の不織布を作成し、比較例1とした。
【0012】実施例1と同様に、ガラスを5重量%添加
したポリエステル短繊維(繊維長が5〜20mm、繊度
が10d、軟化点が約210℃)20重量%、天然パル
プ50重量%を水中に分散させ抄造した。さらに、カレ
ンダーロール機で熱圧加工(約150℃)した後、19
0℃で1分間の熱処理をして目付が30〜35g/m2
の不織布に仕上げ、実施例2とした。同様に、実施例2
のガラス無添加の不織布を作成し、比較例2とした。
【0013】実施例1のガラスを50μm以下に粉砕し
たものを、ウレタン系エマルジョン(アニオン系分散剤
含有)に、5重量%/容積%となるように加えて濁液を
作成した。この懸濁液の槽に、市販のナイロンを熱融着
した不織布(目付が380g/m2)を潜らせて吸収さ
せ、ロールで圧力をかけて絞り、乾燥後に140℃、3
0分で熱接着して、実施例3とした。同様に、実施例3
のガラス無添加の液に潜らして作成した不織布を、比較
例3とした。
【0014】実施例1のガラスを火炎吹き飛ばし法で直
径5〜10μm、長さ20〜120mmの短繊維にし
た。このガラス繊維10重量%に対し、ポリエステル短
繊維50重量%、ポリビニルアルコール系短繊維40重
量%の配合で、ランダムウェブ形成装置でウェブを作成
し、190℃、1分の熱処理にて融着して、不織布に仕
上げたものを実施例4とした。
【0015】以上作成した、実施例1〜4、比較例1〜
3の不織布の消臭効果の評価試験を次の方法で実施し
た。悪臭ガスとして、硫化水素(H2S)、アンモ
ニア(NH3)、メチルメルカプタン(CH3SH)、
トリメチルアミン((CH33N)をあらかじめ窒素
によりそれぞれ2.8、3.5、4.8、15PPMに
希釈した標準ガスを作成し使用した。
【0016】消臭効果の評価テストは、図1のテスト装
置にて次の順序で実施した。テスト試料をガラス瓶に
投入する。ガラス瓶をテスト装置にセットし、真空ポ
ンプにて真空にする。コックFを閉じ、コックDを開
け常圧まで標準ガスを入れ、三方コックBを閉じる。
1時間放置後、ガラス瓶内の残存ガス濃度を検知管にて
測定する。ブランクの場合の濃度と比較して、テスト
試料の消臭効果の評価を行う。その結果を消臭効果結果
として表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1からわかるように、比較例に対して実
施例は、どの悪臭ガスにおいても高い消臭効果が認めら
れた。
【0019】次に、実施例1と比較例1の不織布を、家
庭用生ごみの実使用テストの為にそれぞれ三角コーナー
用の水切りごみ袋を作成した。テスト方法として、三
角コーナーを2個用意し、生ごみを分けてそれぞれの水
切り袋に投入する。袋は満杯の都度、それぞれ専用の
塵芥用大型袋に投入する。毎日それぞれの塵芥用大型
袋の匂いを比較し、実施例2と比較例2との差を1:悪
臭が著しく減少している。2:悪臭が少し減少してい
る。3:どちらも臭いが薄く余り差がない。4:どちら
も悪臭がきつく消臭効果がない。の4段階評価にて行
う。ただし、塵芥用大型袋は通常家庭用では3〜4日お
きに廃棄するので、実用に合わせて3〜4日毎に新品と
替える。以上のテスト方法で、A〜Eの5軒の家庭での
調査を21日間行った。その結果を、表2に示す
【0020】
【表2】
【0021】表2からわかるように、どの家庭の例でも
4の消臭効果がないという評価はなく、A、B、C宅で
は家庭の実使用としては十分効果があったと考えてよ
い。また、D、E宅の1部の1日目の2、3の評価は、
比較的、魚類等の悪臭の強いものが少なかったため、1
日目からは消臭効果があってもわかりにくく、2日目以
降に顕著な差が現れたという結果であり、この例でも十
分効果があったものと考えられる。
【0022】
【図1】
【0023】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明は化学的方法のような有害性がなく、窒素系、イオウ
系全般の悪臭を消臭できる。更に、本発明の不織布には
使用したガラスの性質から、下記の多くの利点をもって
いる。 そのガラス組成から水溶解する性質を持っているの
で、本発明の不織布を洗濯等、水洗浄を行うことによ
り、ガラスの新表面が露出するので、効果を持続させる
ことが可能である。 一般に悪臭物資は水溶性であることから、水と組み合
わせて使用する、又は保水剤と組み合わせて使用すれば
一層優れた消臭力を示すことになる。 銀イオンの抗菌、抗カビ効果のついては、既に多くの
報告がされている。菌の増殖時に発生する腐敗臭による
悪臭発生の防止効果の点からも、本発明品は非常に有効
である。 ガラスの粉末は白色である。それ故に接着した不織布
製品の色に関する制限は無く、その利用範囲は多大であ
る。 以上のように本発明は従来の問題点を一掃した消臭機能
を有する不織布として、産業の発展に寄与するところは
極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の消臭効果のテストに使用した装置の断
面図である。
【符号の説明】
1 ガラス瓶 2 コック 3 コック 4 標準ガスボンベ 5 三方コック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/04 A 7199−3B 1/54 Z 7199−3B D06M 11/68 23/08 7199−3B D06M 11/08 7199−3B 21/00 B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 P25が60重量%以上、Ag2Oが2
    重量%以上を含有する消臭機能を持ったリン酸系ガラス
    粉末を不織布当たり、0.1〜30重量%含む不織布用
    合成樹脂繊維を使用するか、又は、不織布の接着成分中
    に不織布1g当たり0.1〜1000mgの該リン酸系
    ガラスを含ませる。或いは、該リン酸系ガラスが不織布
    用合成樹脂繊維及び接着成分のいずれにも含んだことを
    特徴とする消臭機能を有する不織布。
JP4292074A 1992-10-06 1992-10-06 消臭機能を有する不織布 Pending JPH06123049A (ja)

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JP (1) JPH06123049A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3022129U (ja) * 1995-08-29 1996-03-22 株式会社ダイアン総合研究所 抗菌消臭性を有する仏衣
FR2858226A1 (fr) * 2003-07-29 2005-02-04 Oreal Procede de traitement a partir d'une feuille dont une face comporte une couche d'un produit capable de transferer au moins partiellement sur la surface a traiter

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3022129U (ja) * 1995-08-29 1996-03-22 株式会社ダイアン総合研究所 抗菌消臭性を有する仏衣
FR2858226A1 (fr) * 2003-07-29 2005-02-04 Oreal Procede de traitement a partir d'une feuille dont une face comporte une couche d'un produit capable de transferer au moins partiellement sur la surface a traiter

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