JPH06122735A - プラスチックレンズ材料 - Google Patents

プラスチックレンズ材料

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JPH06122735A
JPH06122735A JP27286892A JP27286892A JPH06122735A JP H06122735 A JPH06122735 A JP H06122735A JP 27286892 A JP27286892 A JP 27286892A JP 27286892 A JP27286892 A JP 27286892A JP H06122735 A JPH06122735 A JP H06122735A
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JP
Japan
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component
iii
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meth
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JP27286892A
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English (en)
Inventor
Akira Motonaga
彰 元永
Hiroshi Fukushima
洋 福島
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定の3つの化合物を主成分とする、ラジカ
ル重合可能な組成物の共重合体からなるプラスチックレ
ンズ用樹脂組成物を、ラジカル重合してなるプラスチッ
クレンズ材料。 【効果】 低比重、耐熱性、表面硬度、耐薬品性及び透
明性に優れた屈折率1.58以上の高屈折率プラスチッ
クレンズが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、表面硬度、耐薬
品性及び透明性に優れ、かつ高屈折率で低比重なプラス
チックレンズ材料に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは成形が容易である
こと、軽いことなどの特徴を生かし、光学製品に広く用
いられている。中でも眼鏡レンズとして用いられる透明
プラスチックは、耐熱性・耐薬品性が要求されるため、
ポリメチルメタクリレ−ト、ポリスチレン等の熱可塑性
プラスチックではなく、ポリジエチレングリコールビス
アリルカーボネート(CR−39)等の熱硬化性プラス
チックが使用されていた。
【0003】しかし、近年、CR−39が低屈折率であ
ることから、高屈折率の新規な透明プラスチックを開発
する試みが多数行われている。
【0004】高屈折率の透明プラスチックを得ようとす
る場合、プラスチックレンズ用樹脂組成物の分子構造に
フッ素を除くハロゲン原子の導入、芳香族環の導入を行
なうのが一般的である。特に、1.58以上の高屈折率
レンズ材料を得ようとする場合、フッ素を除くハロゲン
基で置換した芳香族環を有するプラスチックレンズ用樹
脂を用いるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハロゲ
ン基を置換した芳香族環を有するプラスチックレンズ用
樹脂を用いる場合、プラスチックレンズ用樹脂硬化物の
比重が高くなるため、プラスチックレンズ用樹脂硬化物
の高屈折率化によりレンズの薄肉化が可能になっても、
レンズの軽量化の効果が相殺されるという欠点があっ
た。
【0006】この発明は上述の背景になされたものであ
り、その目的とするところは、屈折率が1.58以上の
高屈折であり、かつ低比重、耐熱性、表面硬度、耐薬品
性及び透明性に優れたプラスチックレンズを得ることが
できる材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために鋭意検討した結果、特定の化合物を
主成分とするラジカル重合可能な組成物の共重合体を、
プラスチックレンズ材料に応用したところ、低比重、耐
熱性、表面硬度、耐薬品性及び透明性に優れた屈折率
1.58以上の高屈折率プラスチックレンズが得られる
ことを見出し本発明に至った。
【0008】すなわち本発明のプラスチックレンズ材料
は、(A)成分、(B)成分および(C)成分からな
り、かつ(A)成分と(B)成分の合計量を100重量
部とし、(C)成分は、該合計量100重量部に対して
0.005〜5重量部とするプラスチックレンズ用樹脂
組成物をラジカル重合硬化してなる、屈折率が1.58
以上であることを特徴とするプラスチックレンズ材料で
ある。ここでいう(A)、(B)、(C)各成分につい
ては、以下に示す。
【0009】(A)成分は、下記一般式(I)で示され
る水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー、下記
一般式(II)で示されるジイソシアネート化合物及び下
記一般式(III)で示されるジオール化合物とを、(I
I)/(III)の当量比が(II)/(III)=N+1/N
(Nは1〜3の整数)、(I)と(III)の水酸基の合
計/(II)のイソシアネート基の当量比が1〜1.5の
範囲で反応させることにより得られるイオウ含有ウレタ
ン(メタ)アクリレート 80〜20重量部である。
【化4】 (式中、R1は水素またはメチル基;R2は水素、メチル基
またはエチル基;nは1〜5の整数を表わす。)
【化5】 (式中、R3は芳香族炭化水素を表す。)
【化6】 (式中、R4〜R9は各々独立して水素またはメチル基;Y
は−O−または−S−;m、lは各々独立して1〜5の
整数を表わす。)
【0010】また(B)成分は、分子内に重合性不飽和
二重結合を有する化合物 20〜80重量部、(C)成
分は、ラジカル重合開始剤 0.005〜5重量部であ
る。
【0011】以下、本発明の詳細な説明を行う。
【0012】(A)成分は、一般式(I)で示される水
酸基含有(メタ)アクリレートモノマー、一般式(II)
で示されるジイソシアネート化合物及び一般式(III)
で示されるジオール化合物とを、(II)/(III)の当
量比が(II)/(III)=N+1/N(Nは1〜3の整
数)、(I)と(III)の水酸基の合計/(II)のイソ
シアネート基 の当量比が1〜1.5の範囲で反応させ
ることにより得られるイオウ含有ウレタン(メタ)アク
リレートである。
【0013】一般式(I)で示される水酸基含有(メ
タ)アクリレートモノマーの具体例としては、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
(繰り返し単位2〜5)のモノ(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリプロピレングリコール(繰り返し単位2〜
5)のモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ
る。
【0014】一般式(II)で示されるジイソシアネート
化合物の具体例としては、分子内に芳香族環を含有す
る、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネー
ト、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス
(α,α−ジメチルイソシアナートメチル)ベンゼン、
ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナ
フチレン−1,5−ジイソシアネート、ビフェニルジイ
ソシアネート、o−トリジンジイソシアネート等が挙げ
られる。
【0015】なお、屈折率やウレタン結合における反応
性の点では、芳香族環に直接2つのイソシアネート基が
結合した構造を有するジイソシアネート化合物が好まし
い。
【0016】前記一般式(III)で示されるジオール化
合物の具体例としては、4,4−チオビス−ベンゼンチ
オールおよび4,4−チオジフェノール、またはそれら
誘導体にエチレンオキシド、プロピレンオキシドを数モ
ル付加した構造を有するジオール化合物を挙げることが
できる。
【0017】(A)成分を得るために、一般式(I)、
一般式(II)及び一般式(III)で示される各化合物を
反応させる方法としては、公知の方法を用いることがで
きる。
【0018】例えばジイソシアネート化合物(II)およ
び触媒存在下に水酸基含有(メタ)アクリレート化合物
(I)、ジオール化合物(III) を50〜70℃の条件
下で徐々に加え攪拌して反応させる方法等により行なえ
ばよい。前記の方法を行う際の触媒としては、例えばジ
ラウリル酸ジ−n−ブチル錫が使用できる。
【0019】特に好ましい(A)成分の製造方法として
は、以下に述べる2つの方法が挙げられる。
【0020】そのうちの1つは、ジイソシアネート化合
物(II)およびジラウリン酸ジ−n−ブチル錫存在下
に、まず水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(I)
を50〜90℃の条件下で徐々に滴下して反応させ、ウ
レタン結合を生成させて水酸基含有(メタ)アクリレー
ト化合物(I)の水酸基がほとんど消失した後、さらに
ジオール化合物(III)を徐々に加えウレタン結合の生
成を進行させウレタン(メタ)アクリレートを得る方法
である。
【0021】また、もう1つの(A)成分の製造方法と
しては、ジイソシアネート化合物(II)およびジラウリ
ン酸ジ−n−ブチル錫存在下に、まずジオール化合物
(III)を50〜90℃の条件下で徐々に加えて反応さ
せ、ウレタン結合を生成させてジオール化合物(III)
の水酸基がほとんど消失した後、さらに水酸基含有(メ
タ)アクリレート化合物(I)を徐々に滴下してウレタ
ン結合の生成を進行させイオウ含有ウレタン(メタ)ア
クリレートを得る方法である。
【0022】(B)成分としては、分子内に少なくとも
重合性不飽和二重結合を有する化合物ならどのようなも
のでも使用できる。重合性不飽和二重結合の具体的な種
類としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル
基、ビニル基が挙げられる。
【0023】(B)成分は、溶解性、希釈性の点から低
粘度のものが望ましく、屈折率の点からは分子内に芳香
族環を有するものが望ましい。
【0024】特に、スチレン、クロルスチレン、ジクロ
ルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ジビ
ニルスチレン等のスチレン誘導体、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクレ−ト、o−ビフェ
ニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エス
テル類、ジアリルフタレート、ジメタリルフタレ−ト、
ジアリルビフェニレ−ト等のアリル化合物が好ましい。
【0025】また(B)成分は、一種類を単独で使用し
ても良いし、数種類を併用しても良い。
【0026】(A)成分と(B)成分の混合比は、
(A)成分と(B)成分の合計量を100重量部とした
時、(A)成分20〜80重量部に対して、(B)成分
80〜20重量部である。また望ましくは、(A)成分
と(B)成分の合計量を100重量部とした時、(A)
成分40〜70重量部に対して、(B)成分60〜30
重量部とするのがよい。
【0027】(A)成分が80重量部を越えると、該配
合物の粘度が高くなりすぎ作業性が低下し、20重量部
未満では発明の目的が達成できない。
【0028】(C)成分のラジカル重合開始剤は特に制
限はなく、可視光線、赤外線、紫外線等の活性エネルギ
ー線あるいは熱で活性ラジカルを発生するものであれば
良い。
【0029】熱で活性ラジカルを発生するラジカル重合
開始剤(熱重合開始剤)の例としては、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、t−ブチルパ−オキシイソ
ブチレ−ト、1,1,3,3−テトラメチルパ−オキシ
−2−エチルヘキサノエ−ト等の有機過酸化物、2,2
−アゾビス(2,4−ジメチルバレルニトリル)、アゾ
ビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物等が使用でき
る。
【0030】活性エネルギー線により活性ラジカルを発
生するラジカル重合開始剤(光重合開始剤)の例として
は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、メチルフェニルグリオキシレ−ト、2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイ
ド、ベンジルジメチルケタ−ル等を用いることができ
る。
【0031】また、(C)成分のラジカル重合開始剤は
単独で使用しても良いし、数種類を併用しても良い。
【0032】(C)成分の使用量は、(A)成分と
(B)成分の合計量を100重量部とした時、該合計量
100重量部に対して、0.005〜5重量部である。
また、望ましくは、0.01〜3重量部とするのがよ
い。
【0033】(C)成分が該合計量100重量部に対し
て0.005重量部未満では充分な硬化ができず、5重
量部を越えるとプラスチックレンズ硬化物が黄変する、
プラスチックレンズに必要な物性(特に硬度等)が得ら
れないといった問題が生じる。
【0034】尚、本発明のプラスチックレンズ材料は、
本発明の目的を妨げない範囲において、プラスチックレ
ンズの耐衝撃性、染色性を向上させるために、ペンタエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネート等の脂肪族モノマーを適量添
加しても良い。
【0035】また、本発明のプラスチックレンズ材料に
は、本発明の目的を妨げない範囲において、酸化防止
剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔料
等の添加剤が含んでもよい。
【0036】本発明のプラスチックレンズ材料の硬化方
法は、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等からなるガスケットと所望の形状の2枚のガラス鋳型
によって造られた型を作り、これに(A)、(B)、
(C)各成分からなるプラスチックレンズ材料の配合物
を注入した後、加熱または活性エネルギー線を照射する
か、あるいはこれらの組み合わせで行うことにより硬化
することができる。
【0037】
【実施例】以下、合成例、実施例および比較例を用いて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0038】なお実施例、比較例において得られた諸物
性は、測定用のプラスチックレンズ材料製平板として厚
み2mmに成型した平板を用い、下記の試験方法により測
定したものである。
【0039】・可視光線透過率(%): ASTM D 1003-
61に従い測定した。 ・屈折率: アッベ屈折率計により、589.3nm のD線に
おける25℃の屈折率を測定した。 ・ロックウエル硬度:JIS K7202 に従って測定した。 ・Tg(℃): 熱機械分析装置(TMA)により、ガ
ラス転移温度(Tg)を測定した。荷重は10gとし
た。 ・耐薬品性: 脱脂綿にアセトン、トルエン等の有機溶
剤を含浸させ、プラスチックレンズ材料製平板の表面を
10回以上拭き、その表面の変化を観察した。そして、
その表面の変化が見られないものを「良い(○)」とし
た。 ・比重: JIS K7112 に従い測定した。
【0040】[合成例1]:ウレタンメタクリレート
(UM1)の合成
【0041】トリレンジイソシアネート(日本ポリウレ
タン工業(株)製、商品名:コロネートT−100 、分子
量174.16、以後TDIと略する。)348.32
g、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫 0.64g、2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール
0.64gを2lの4口フラスコに入れ、70℃に加温
しながら攪拌して均一溶液にした。次いで、この系の温
度を70℃に保ち攪拌しながらメタクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリ
エステルHP、分子量144.17、以後HPMAと略
する)288.34gを5時間かけて徐々に滴下した。
更に、この系の温度を70℃に保ちIRスペクトル、イ
ソシアネート当量の測定より、HPMAのヒドロキシル
基がTDIのイソシアネート基とウレタン結合を形成し
たことを確認した。
【0042】その後、この系を70℃に保ち攪拌を続け
ながら、4,4’−チオビス−ベンゼンチオール(分子
量250.4、住友精化(株)製,以後MPSと略す)
の2つのチオール基に対し、それぞれ1モルのエチレン
オキシドを付加させた、MPSのエチレンオキシド2モ
ル付加物(分子量338.5、以後MPS−2EOと略
す)338.5gを3時間かけて徐々に加えた。その
後、スチレンあるいは、ベンジルメタクリレ−ト(三菱
レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルBZ)10
0〜300gを加え、系の温度を70℃に保ちつつ攪拌
しながら14時間反応を続けウレタン結合反応を終了さ
せ、ウレタンメタクリレート(UM1)のスチレン溶液
あるいは、ベンジルメタクリレート溶液を得た。
【0043】なお、この反応の終点確認はIRスペクト
ル、イソシアネート当量の測定より行なった。
【0044】[合成例2]:ウレタンメタクリレート
(UM2)の合成
【0045】TDIの代わりに、キシリレンジイソシア
ネート(武田薬品工業(株)製、商品名:タケネート5
00 分子量188.2、以後XDIと略する。)37
6.4gを用いる以外は全て合成例1と同様にして合成
し、ウレタンメタクリレート(UM2)のスチレン溶液
あるいは、ベンジルメタクリレート溶液を得た。
【0046】なお、この反応の終点確認はIRスペクト
ル、イソシアネート当量の測定より行なった。
【0047】[合成例3]:ウレタンメタクリレート
(UM3)の合成
【0048】合成例1と同様にTDIとHPMAの反応
を行い、HPMAのヒドロキシル基がTDIのイソシア
ネート基とウレタン結合を形成したことを確認した。そ
の後、この系を70℃に保ち攪拌を続けながら、ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド
(分子量246.32、住友精化(株)製,以後HMP
Sと略す)の2つの水酸基に対し、それぞれ1モルのエ
チレンオキシドを付加させた、HMPSのエチレンオキ
シド2モル付加物(分子量334.4、以後HMPS−
2EOと略す)334.4gを3時間かけて徐々に加え
た。
【0049】その後、スチレンあるいは、ベンジルメタ
クリレートを100〜300g加え、系の温度を70℃
に保ちつつ攪拌しながら14時間反応を続けウレタン結
合反応を終了させ、ウレタンメタクリレート(UM3)
のスチレン溶液あるいは、ベンジルメタクリレート溶液
を得た。なお、この反応の終点確認はIRスペクトル、
イソシアネート当量の測定より行なった。
【0050】[実施例1](A)成分として合成例1で
得られたウレタンメタクリレ−ト(UM1)70g、
(B)成分としてスチレン 30g、(C)成分である
ラジカル重合開始剤として1,1,3,3−テトラメチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ−ト0.1gとt
−ブチルパーオキシイソブチレ−ト0.05gの3成分
を混合し室温で攪拌し、均一な配合物とした後、50m
mHgに減圧して10分間脱気した。
【0051】次に、縦100mm、横100mm、厚さ
5mmの強化ガラス2枚を間隔が2mmとなる様に対向
させ、周囲をポリ塩化ビニル製チューブ状ガスケットで
囲むことにより構成された鋳型内に前記の配合物を注入
し、20時間かけて40℃から100℃まで加熱昇温し
硬化させた。該硬化物を鋳型より脱型し、該硬化物の内
部歪を除去するため120℃で2時間加熱処理し、透明
なプラスチックレンズ材料製平板を得た。
【0052】この平板は可視光線透過率は90%であ
り、屈折率は1.62と高く、Tgは130℃であり、
アセトン、トルエン等の耐薬品性も優れていた。また、
ロックウエル硬度はHRL 115、比重は1.21で
あった。
【0053】[実施例2](A)成分として合成例1で
得られたウレタンメタクリレ−ト(UM1)60g、
(B)成分としてスチレン 20gとベンジルメタクリ
レート 20g、(C)成分であるラジカル重合開始剤
として、1,1,3,3−テトラメチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート 0.1g、t−ブチルパーオ
キシイソブチレ−ト 0.05gを用いる以外は全て実
施例1と同様に反応を行い、透明なプラスチックレンズ
材料製平板を得た。
【0054】この平板は、可視光線透過率は91%であ
り、屈折率1.61、Tgは125℃であり、アセト
ン、トルエン等の耐薬品性も優れていた。さらに、該硬
化物のロックウエル硬度はHRL 110、比重は1.
21であった。
【0055】[実施例3](A)成分として合成例1で
得られたウレタンメタクリレ−ト(UM1)40g、
(B)成分としてスチレン 40gとo−ビフェニルメ
タクリレート 20g、(C)成分であるラジカル重合
開始剤として、1,1,3,3−テトラメチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート 0.1g、t−ブチル
パーオキシイソブチレ−ト 0.05gを用いる以外は
実施例1と同様に反応を行い、透明なプラスチックレン
ズ材料製平板を得た。
【0056】この平板は、可視光線透過率は91%であ
り、屈折率は1.61、Tgは115℃であり、アセト
ン、トルエン等の耐薬品性も優れていた。さらに、該硬
化物のロックウエル硬度はHRL 103、比重は1.
20であった。
【0057】[実施例4](A)成分として合成例2で
得られたウレタンメタクリレ−ト(UM2)60g、
(B)成分としてスチレン 20gとベンジルメタクリ
レート 20g、(C)成分であるラジカル重合開始剤
として1,1,3,3−テトラメチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート 0.1gとt−ブチルパーオキ
シイソブチレ−ト 0.05gを用いる以外は、全て実
施例1と同様にして反応を行い、透明なプラスチックレ
ンズ材料製平板を得た。
【0058】この平板は、可視光線透過率は90%であ
り、屈折率は1.60、Tgは120℃であり、アセト
ン、トルエン等の耐薬品性も優れていた。さらに、該硬
化物のロックウエル硬度はHRL 102、比重は1.
21であった。
【0059】[実施例5](A)成分として合成例3で
得られたウレタンメタクリレ−ト(UM3)60g、
(B)成分としてスチレン 40g、(C)成分である
ラジカル重合開始剤として、1,1,3,3−テトラメ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1gと
t−ブチルパーオキシイソブチレ−ト0.05gを用い
る以外は、全て実施例1と同様にして反応を行い透明な
プラスチックレンズ材料製平板を得た。
【0060】この平板は、可視光線透過率は90%であ
り、屈折率は1.61、Tgは125℃であり、アセト
ン、トルエン等の耐薬品性も優れていた。さらに、該硬
化物のロックウエル硬度はHRL109、比重は1.1
8であった。
【0061】[実施例6](A)成分として合成例1で
得られたウレタンメタクリレート(UM1) 60g、
(B)成分としてベンジルメタクリレート 20gとフ
ェニルメタクリレート 20g、(C)成分であるラジ
カル重合開始剤としてメチルフェニルグリオキシレート
0.1g、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン 0.1g及びt−ブチルパーオキシイソブチレー
ト 0.1gを混合し均一な配合物とした後、50mm
Hgに減圧して10分間脱気した。
【0062】次に、縦100mm、横100mm、厚さ
5mmの強化ガラス2枚を間隔が2mmとなるように対
向させ、周囲をポリ塩化ビニル製チューブ状ガスケット
で囲むことにより構成された鋳型内に前記の配合物を注
入した。次いで、鋳型の両面から20cmの距離におい
て、120W/cmの高圧水銀ランプより紫外線を5分
照射し、重合硬化した。その後、該硬化物を鋳型より脱
型し、120℃で2時間かけ加熱処理し、透明なプラス
チックレンズ材料製平板を得た。
【0063】この平板は、可視光線透過率は90%であ
り、屈折率は1.59であった。さらに、TMAによる
Tgは110℃であり、アセトン、トルエン等の耐薬品
性も優れていた。ロックウエル硬度はHRL 117、
比重は1.24であった。
【0064】[比較例1]ジエチレングリコールビスア
リルカ−ボネ−ト(CR39)100g、ジイソプロピ
ルパーオキシジカ−ボネ−ト 2.5gを室温でよく攪
拌し均一な配合物とした後、50mmHgに減圧して1
0分間脱気した。次に、実施例1で使用した鋳型内に注
入し、40℃で10時間、60℃で5時間、90℃で5
時間保持して硬化させた。脱型後、100℃で1時間加
熱処理し、透明な平板を得た。
【0065】この平板は、可視光線透過率は92%であ
り、屈折率は1.50で、Tgは80℃であった。ロッ
クウエル硬度はHRL 95、比重は1.32であっ
た。
【0066】以下、実施例及び比較例で成形したプラス
チックレンズ材料製平板の物性評価の結果を表1に示
す。
【表1】
【発明の効果】上記の実施例に実証されるように本発明
のプラスチックレンズ材料を用いることにより、耐熱
性、表面硬度、耐薬品性及び透明性に優れた、屈折率が
1.58以上の高屈折率を有する低比重のプラスチック
レンズを提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)成分:下記一般式(I)で示される
    水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー、下記一
    般式(II)で示されるジイソシアネート化合物及び下記
    一般式(III)で示されるジオール化合物とを、(II)
    /(III)の当量比が(II)/(III)=N+1/N(N
    は1〜3の整数)、(I)と(III)の水酸基の合計/
    (II)のイソシアネート基の当量比が1〜1.5の範囲
    で反応させることにより得られるイオウ含有ウレタン
    (メタ)アクリレート 80〜20重量部、 【化1】 (式中、R1は水素またはメチル基;R2は水素、メチル基
    またはエチル基;nは1〜5の整数を表わす。) 【化2】 (式中、R3は芳香族炭化水素を表す。) 【化3】 (式中、R4〜R9は各々独立して水素またはメチル基;Y
    は−O−または−S−;m、lは各々独立して1〜5の
    整数を表わす。) (B)成分:分子内に重合性不飽和二重結合を有する化
    合物 20〜80重量部、 (C)成分:ラジカル重合開始剤 0.005〜5重量
    部 からなり、かつ(A)成分と(B)成分の合計量を10
    0重量部とし、(C)成分は、該合計量100重量部に
    対して0.005〜5重量部とするプラスチックレンズ
    用樹脂組成物をラジカル重合硬化してなる、屈折率が
    1.58以上であることを特徴とするプラスチックレン
    ズ材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009019070A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Nof Corp 化合物、その製造方法及びその重合体

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