JPH0612271B2 - デジタル表示測定器の校正装置 - Google Patents

デジタル表示測定器の校正装置

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JPH0612271B2
JPH0612271B2 JP33315988A JP33315988A JPH0612271B2 JP H0612271 B2 JPH0612271 B2 JP H0612271B2 JP 33315988 A JP33315988 A JP 33315988A JP 33315988 A JP33315988 A JP 33315988A JP H0612271 B2 JPH0612271 B2 JP H0612271B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、アナログ信号の測定を行い、測定結果をデジ
タル値として送出するデジタル表示測定器の測定値の校
正を行う校正装置に関する。
<従来の技術> アナログ信号を極めて高精度に測定することが可能な測
定器として、測定結果をデジタル値により表示するデジ
タル表示測定器は、様々な分野において一般的に使用さ
れているが、これらの高い精度を有するデジタル表示測
定器は、その測定精度を維持するため、半年、あるいは
1年といった一定の期間毎に校正を行う必要がある。
この一定期間毎の校正は、従来においては、基準信号発
生器の出力をデジタル表示測定器に導くと共に、表示部
にそのとき表示される測定値を読み取り、読み取った値
が、基準信号発生器によって出力された信号の値を示す
ように、可変抵抗器等からなる校正部の校正軸を、手動
により回転させることによって行っていた。
<発明が解決しようとする課題> 上記のように、デジタル表示測定器の校正において、手
動により校正軸を回転させて行う方法は、測定器の精度
が高くなればなる程、多くの時間と習熟した技術を必要
とする。また校正を行う者の能力により、校正の手順や
測定値の読み取り方法(特に最下位ビットの取り扱い
方)が異なるため、校正された測定器の精度が、校正者
により異なることになる。
つまり校正軸を手動で回転させる方法を用いた場合に
は、校正に多くの時間が掛かるにもかかわらず、校正後
の測定器の精度に信頼性が欠けるという問題点があっ
た。
本発明は上記課題を解決するため創案されたものであ
り、その目的は、短時間に信頼性の高い校正を行うこと
のできるデジタル表示測定器の校正装置を提供すること
にある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するため本発明のデジタル表示測定器の
校正装置は、 入力されたアナログ信号の測定を行い、測定結果をデジ
タル値として送出するデジタル表示測定器の測定値の校
正を行う校正軸を、校正軸駆動モーターによって回転さ
せることにより、デジタル表示測定器の校正を行う装置
構成とし、 基準となるアナログ基準信号をデジタル表示測定器に出
力すると共に、アナログ基準信号の値をデジタル値とし
て示す基準値指示出力の送出を行う基準信号発生器と、 デジタル表示測定器からデジタル値として出力され、ア
ナログ基準信号の測定結果を示す測定値指示出力と基準
値指示出力との双方の値の差異を演算する誤差演算部
と、 誤差演算部の出力に従い、校正軸駆動モーターを回転さ
せるモーター駆動信号の生成を行うモーター駆動信号発
生部とを備えると共に、 測定値指示出力の値が基準値指示出力の値に一致する方
向に校正軸駆動モーターを回転させる構成とする。
<作用> 基準信号発生器から出力される基準値指示出力の値は、
アナログ基準信号の値を最も正確に示す値である。一
方、デジタル表示測定器から出力される測定値指示出力
は、アナログ基準信号の測定結果を示す値である。この
両者の値の差がデジタル表示測定器の測定誤差である。
つまり、誤差演算部は、デジタル表示測定器の測定誤差
を示す信号を出力することになる。
モーター駆動信号生成部は、この誤差演算部の出力に従
って、校正軸駆動モーターを回転させるモーター駆動信
号を生成し、測定値指示出力の値が基準値指示出力の値
に一致する方向に、測定値の校正を行う校正軸を回転さ
せることから、この校正軸駆動モーターの回転が停止す
るのは、誤差演算部の出力の値が0となったときであ
り、測定値指示出力の値が基準値指示出力の値に一致し
たときである。
<実施例> 第1図は本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
線図である。
図において、基準信号発生器11により生成されたアナロ
グ基準信号111 は、デジタル表示測定器15の主要部を構
成する測定器本体153 に導かれ、アナログ基準信号111
の値をデジタル値により示す基準値指示出力112は誤差
演算部12に与えられている。そして加算部133 には、誤
差演算部12の出力と、シフト値発生部132 の出力とが与
えられている。
上記説明における誤差演算部12、加算部133 、およびシ
フト値発生部132 からなるブロック21は、1台のマイク
ロコンピューター上で動作するソフトウエアによって構
成されており、各デジタル信号の入出力については、入
力回路、および出力回路の使用が前提となっているた
め、その図示を省略している。
加算部133 の出力は、8ビットの変換精度を有するD/
A変換器134 に送出され、このD/A変換器134 から送
出されるアナログ出力は、被減算信号として、減算回路
136 に接続されている。またこの減算回路136 には、一
定の変化しない電圧を生成するシフト電圧発生回路135
の出力が、減算信号として導かれている。そして減算回
路136 の出力は、駆動回路137 を介することにより、モ
ーター駆動信号131 として、校正軸駆動モーター14に接
続されている。
デジタル表示測定器15は、測定値の校正を行うための、
外部に取り出された可変抵抗器152 と、測定器本体153
とによって構成されており、この可変抵抗器152 の回転
軸である校正軸151 には、校正軸駆動モーター14の回転
軸141 からの回転出力が与えられている。そして測定器
本体153 からのデジタル出力である測定値指示出力154
は誤差演算部12に送出されている。
モーター駆動信号生成部13は、第1図に示すように、加
算部133 、およびシフト値発生部132 とからなる、ソフ
トウエアによって構成されたブロックと、D/A変換器
134 、減算回路136 、シフト電圧発生回路135 、および
駆動回路137 からなる、ハードウエアによって構成され
たブロックとの、2種のブロックにより形成されてい
る。
以上の構成からなる本発明の一実施例の動作について以
下に説明する。
校正を行うデジタル表示測定器15として、例えば4.5
桁の精度を有するデジタルマルチメーターを選び、校正
を2Vフルスケールにおいて行うときには、アナログ基
準信号111 として、1.0000Vの信号を基準信号発生器11
によって発生させる。このアナログ基準信号111 はデジ
タル表示測定器15に送出されると共に、アナログ基準信
号111 の値を示すデジタル値1.0000が、アスキーコード
により、基準値指示出力112 として、誤差演算部12に与
えられる。
またこのアナログ基準信号111 は、デジタル表示測定器
15によってその電圧が測定され、測定結果は、アスキー
コードによって示されるデジタル値の測定値指示出力15
4 として、誤差演算部12に与えられる。この測定値指示
出力154 の値は0.9995を示しているとする。
基準値指示出力112 の値をV1、測定値指示出力154 の値
をV0として示すと、誤差演算部12は、その出力値をV2と
するとき V2=V0−V1 を演算し、演算結果をバイナリーコードに変換した後、
外部に送出する。このとき出力されるバイナリーコード
の値の1ビットは、測定値指示出力154 の最小桁の1ビ
ットに対応して出力される。そのため、演算結果の値は
-5ディジットとなっている。+ 一方、基準値指示出力112 と測定値指示出力154 との値
の差異を示す誤差演算部12の出力値は、正負双方の値を
とること、およびD/A変換器134 は8ビット1象限出
力の変換器となっており、リファレンス電圧として10が
選ばれていることから、その出力電圧の変化範囲は0V〜
10Vとなるので、差異の変化に対し、変化に対応可能な
電圧変化の範囲を、正負の両方向に等しくするために
は、5Vを中央の値として、出力電圧が5Vから低くなるに
従い、負の方向に増加する差異を示すこととし、5Vより
高くなった場合には、その高くなった分が差異の正の方
向の増加を示すように設定する必要がある。
そのため、誤差演算部12の出力の値が0であるときに
は、D/A変換器134 に導かれる値を128 とする必要が
あるので、シフト値発生部132 によって値128 を発生さ
せると共に、加算部133 を用いることによって、誤差演
算部12の出力に値128 を加算する。
つまり、第2図に示すように、誤差演算部12の出力が0
であるとき、D/A変換器134 に導かれる値は128 とな
り、誤差演算部12の出力が20であるときには、D/A変
換器134 の入力に、値148 が導かれる。
また、誤差演算部12の出力が-5であるときのD/A変換
器134 に導かれる値は、その値をDinとすると Din=-5+128=123 となる。
つまり、D/A変換器134 に与えられるデジタル値と出
力電圧との関係は、第3図に示すように、値128 が導か
れたときには5Vとなり、値256(実際に入力可能な最大
の値は255である)が導かれたときには10Vとなるので、
誤差演算部12の出力値-5に対応する値123が、加算部133
からD/A変換器134 に送出されたときには、出力電
圧をVoutaとすると Vouta=10×(123/256) となり、その電圧Voutaは、4.805Vとなる。
一方、校正軸駆動モーター14の回転については、誤差演
算部12の出力値が0であるとき回転を起こさず、出力値
が正のときと負のときとでは、その回転方向を反転させ
る必要があることから、誤差演算部12の出力値が0、つ
まりD/A変換器134 の出力電圧が5Vのときには、駆動
回路137 に導かれる電圧を0Vとし、出力値が正のときに
は正の電圧、負のときには負の電圧とする必要がある。
そのため、電圧発生回路135 によって5Vの電圧を発生
させると共に、減算回路136 を用いることにより、D/
A変換器134 の出力電圧から5Vの減算を行った後、減
算結果を駆動回路137 に出力する。減算結果Voutbとし
て示すと Voutb=4.805−5=-0.195 となり、この電圧が駆動回路137 に導かれる。そして駆
動回路137 により増幅され、校正軸駆動モーター14に与
えられる。
このときの校正軸駆動モーター14の回転方向は、デジタ
ル表示測定器15の測定結果を増加させる方向の回転とな
っているため、校正軸151 の回転に伴って測定値指示出
力154 の値は増加する。
以上の動作により、測定値指示出力154 の値が、0.9995
から増加していくので、誤差演算部12の出力値は、-5か
ら0に向かって変化することになる。その変化に伴い、
加算部133 の出力は値128 に向かって、D/A変換器13
4 の出力電圧は5Vに向かって、減算回路136 の出力電圧
は0Vに向かって、各々が変化するので、校正軸駆動モー
ター14の回転速度は徐々に遅くなる。そして測定値指示
出力154 の値が1.0000となったときには、校正軸駆動モ
ーター14の回転が停止し、デジタル表示測定器15の校正
の終了となる。
また測定値指示出力154 の値が、例えば1.0005となって
いるときにも、上記と同様の動作が行われる。但しこの
ときには、校正軸駆動モーター14の回転により測定値指
示出力154 の値が減少する方向に変化するので、測定値
指示出力154 の値は1.0005から減少を始め、1.0000とな
ったとき、校正軸駆動モーター14の回転が停止し、校正
が終了する。
第4図はモーター駆動信号生成部の第2の実施例の電気
的構成を示すブロック線図である。
この実施例においては、D/A変換器138 として、入力
される値を2の補数として解釈する素子を用い、その出
力電圧の変化が、-5Vから+5Vの範囲の変化となるように
リファレンス電圧の設定を行っているので、誤差演算部
12の出力121 を直接にD/A変換器138 に導くと共に、
このD/A変換器138 の出力を直接に駆動回路137 に導
いた構成とし、駆動回路137 の出力をモーター駆動信号
131 として校正軸駆動モーター14に送出する構成を採用
している。
そのため、測定値指示出力154 の値が0.9995となったと
きには、誤差演算部12の出力が-5となるので、値-5(バ
イナリー値としては11111011となる)がD/A変換器13
8 に導かれる。D/A変換器138 は、この値に対応する
電圧である-0.195Vを出力し、駆動回路137 に送出す
る。以後に続く動作は上記と同様となるので説明を省略
する。
第5図はモーター駆動信号生成部、および校正軸駆動モ
ーターの第3の実施例の電気的構成を示すブロック線図
である。
この実施例においては、校正軸駆動モーター14aに、分
解能が極めて高いパルスモーターが採用されている。ま
たモーター駆動信号生成部13aには、誤差演算部12の出
力121 に従って、校正軸駆動モーター14aを回転させる
ための駆動パルスを生成するソフトウエアが採用されて
いる。
そのため、誤差演算部12の出力121 の値が-5であるとき
モーター駆動信号生成部13aは、この値-5に対応する駆
動パルスを校正軸駆動モーター14aに送出し、校正軸駆
動モーター14aを回転させる。
なお本発明は上記実施例に限定されず、校正を行う電圧
が1.0000Vの場合について説明したが、その他の電圧と
して、例えばデジタル表示測定器15の測定レンジを20.0
00V等 に設定し、基準信号発生器11から10.000V等の電
圧を発生させた状態において行うことが可能である。
また電圧の測定における校正について説明したが、その
他の測定の種類として、例えば電流等の測定の校正を行
うことが可能である。
また校正を行うデジタル表示測定器15については、デジ
タルマルチメーターに適用した場合について説明した
が、その他のデジタル表示測定器として、例えばスペク
トラムアナライザー(測定しているスペクトラムの入力
レベルをデジタル値として出力可能な機種)等に適用す
ることが可能である(この場合には基準信号発生器とし
て標準信号発生器を用いる)。
<発明の効果> 本発明に係るデジタル表示測定器の校正装置は、基準信
号発生器を用いることによって、アナログ基準信号をデ
ジタル表示測定器に出力し、このアナログ基準信号の測
定結果を示す測定値指示出力の値と、基準信号発生器よ
り出力され、アナログ基準信号の出力値をデジタル値と
して示す基準値指示出力とから、その差異を誤差演算部
によって算出し、算出結果に基づいて、デジタル表示測
定器の校正を行う構成となっているので、デジタル表示
測定器の校正が自動的に行われることになるため、校正
の時間が短縮されると共に、人手を介さないことから、
信頼性の高い校正が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
線図、第2図は、加算部の入力値と出力値との関係を示
す説明図、第3図は、D/A変換器の入力値と出力電
圧、およびD/A変換器の入力値と減算回路の出力電圧
との関係を示す説明図、第4図はモーター駆動信号生成
部の第2の実施例の電気的構成を示すブロック線図、第
5図はモーター駆動信号生成部、および校正軸駆動モー
ターの第3の実施例の電気的構成を示すブロック線図で
ある。 11……基準信号発生器 12……誤差演算部 13……モーター駆動信号生成部 14……校正軸駆動モーター 15……デジタル表示測定器 111……アナログ基準信号 112……基準値指示出力 131……モーター駆動信号 151……校正軸 154……測定値指示出力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−167432(JP,A) 特開 昭55−103417(JP,A) 実公 昭57−49140(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたアナログ信号の測定を行い、測
    定結果をデジタル値として送出するデジタル表示測定器
    の測定値の校正を行う校正軸を、校正軸駆動モーターに
    よって回転させることにより、前記デジタル表示測定器
    の校正を行う校正装置であって、 基準となるアナログ基準信号を前記デジタル表示測定器
    に出力すると共に、このアナログ基準信号の値をデジタ
    ル値により示す基準値指示出力の送出を行う基準信号発
    生器と、 前記デジタル表示測定器によってデジタル値として出力
    され、前記アナログ基準信号の測定結果を示す測定値指
    示出力と前記基準値指示出力との双方の値の差異を演算
    する誤差演算部と、 この誤差演算部の出力に従い、前記校正軸駆動モーター
    を回転させるモーター駆動信号の生成を行うモーター駆
    動信号生成部とを備え、 前記測定値指示出力の値が前記基準値指示出力の値に一
    致する方向に校正軸駆動モーターを回転させることを特
    徴とするデジタル表示測定器の校正装置。
JP33315988A 1988-12-27 1988-12-27 デジタル表示測定器の校正装置 Expired - Lifetime JPH0612271B2 (ja)

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