JPH06122540A - セメント結合による透水性板材およびその製造方法 - Google Patents

セメント結合による透水性板材およびその製造方法

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JPH06122540A
JPH06122540A JP4300463A JP30046392A JPH06122540A JP H06122540 A JPH06122540 A JP H06122540A JP 4300463 A JP4300463 A JP 4300463A JP 30046392 A JP30046392 A JP 30046392A JP H06122540 A JPH06122540 A JP H06122540A
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cement
permeable plate
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cement paste
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JP4300463A
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Tadamitsu Wakizaka
肇三 脇坂
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Alpha Corp
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ALPHA- CORP TECHNOL KK
Alpha Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/0008Materials specified by a shape not covered by C04B20/0016 - C04B20/0056, e.g. nanotubes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00241Physical properties of the materials not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00284Materials permeable to liquids

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築廃材などを再利用した板材であって、セ
メント接着剤のみで透水性および強度の要請に応じた透
水性板材とその製造方法を提供すること、並びに透水性
板材を連結する部材を提供することを目的とする。有機
接着剤を使用しないで、製造上の環境を改善し、リサイ
クルを容易にする。 【構成】 平均粒径2mm〜20mmの多面形の粒状体に粉
砕した主骨材に、重量比でセメント100:水35〜4
5の割合で混練したセメントペーストを、重量比で主骨
材100:セメントペースト25〜40で配合して混
ぜ、主骨材の表面それぞれにセメントペーストを塗布
し、主骨材相互間に無数の空隙を有するセメントコンク
リートを得、予め格子状の補強筋を配置した型枠に流し
込み、静置養生し、乾燥脱型する透水性板材の製造方
法。透水性板材は、主骨材がその表面をセメントペース
トで被覆され、かつ隣接する主骨材と3点以上の複数で
点接触して、空隙率平均30〜40%で上下左右に連通
した空隙を有し、かつ格子状の補強筋で連結された構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、透水性板材とその製
造方法に関する。詳しくは、セメント結合による廃材利
用の透水性板材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般のコンクリート平板は、セメント、
水、砂(細骨材)、砂利(粗骨材)が主たる構成材料で
ある。コンクリート平板には、その用途上、強度の要請
があり、技術の開発方向もより高度な強度のあるものへ
と指向している。強度の高い密実なコンクリート平板を
造るための知識として、細骨材の砂と粗骨材である砂利
との配合比を最大と最小の粒径の間に2種類の粒径を等
比間隔に配分すると空隙率が少なくなる事が経験的に知
られている。さらに充填率を上げ、より密実なコンクリ
ートを造るためには、バイブレーター等を使用するが、
その使用技術なども既に確立している。
【0003】が反面、空隙率を上げるコンクリート、つ
まり隙間の大きいコンクリートを造る技術については、
コンクリートの強度上不利になる事より、本格的な技術
開発は行なわれていない。また古くから、粒状の天然石
の粒と粒の間にセメントペーストを密実に入て成型され
たテラゾーブロックが製造されているが、これも前述の
コンクリート製品の製造技術と基本的には同じである。
なお、コンクリート製品のALC建材は、比較的空隙率
の大きいコンクリートの1つといえるが、これは水素ガ
スの発泡によるもので、この発明の空隙率の大きい透水
性板材及びその製法とは根本的な違いがある。
【0004】また、従来文献において、空隙のある部材
としては本件発明者等が開発した、 特許公開公報;特開平1ー315542号 発明の名
称:流体透過板 特許公開公報;特開平2ー223435号 発明の名
称:流体透過板 実用新案公開公報;実開平1ー162530号 考案の
名称:透水性床板 実用新案公開公報;実開平2ー 9637号 考案の
名称:透水性タイル などが公開されており、隙間の多い透水性の優れた透水
性板材が開発されている。ただし、これらは全て無機質
の粒状体を有機接着剤で結合させる構成となっており、
この発明のように無機質のセメント接着剤を使用して粒
状体を結合させた透水性板材およびその製法とは技術的
課題や構成が根本的に相違する。
【0005】一方建築資材や環境問題の観点からみる
と、都市再開発等に伴い益々建設土木廃材などが増加し
てる。そのため、リサイクル性のある建築材料であるこ
との要請や従来の建築材料の廃材の有効利用の要請が生
じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、前記文献の従来
の透水性の優れた透水性床板等は、無機質の粒状体を有
機接着剤で結合させる製法となっている。そのため、そ
れらには以下に述べる製造上の問題がある。まず有機接
着剤の保管庫に空調設備と防火設備が必要な事、次に基
剤と硬化剤の厳密な計量技術、混合技術、混練技術とそ
れらに伴う精密な機械装置類が必要な事、さらに完全硬
化させるための加熱炉などが必要な事、またそれらの設
備には多額の費用がかかる事、および危険物取扱主任技
術者、化学関係の技術者、機械装置類のオペレーターな
どの専門的な技術者が多数必要な事が上げられる。さら
に、有機接着剤を使用した場合、作業終了後の容器や装
置類の清掃はアセトシ,シンナーなどを大量に使用する
事より、作業場には換気設備なども必要な事となる。ま
た溶剤やウエスなどの廃棄処分にも難しい問題がある。
つまり、使用する原料が有機接着剤であることで、製造
環境の問題・製造過程や設備維持の問題・解体廃棄時の
問題などが残っている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記要請や
問題に対応するもので、建設土木廃材等を利用し、有機
接着剤を使用しないで空隙率の高い相当強度の透水性板
材を開発して、建設土木廃材等の有効利用に寄与するも
のである。この発明の第1の目的は、廃材、例えばコン
クリート、スレート、ブロック、タイル、瓦、ガラス、
天然石を粒状に粉砕して主骨材とし、それらの粒と粒の
間を空隙のある状態にする独特の調合比のセメントペー
ストで結合し、「廃材を利用した透水性板材」として建
築、土木用の板材等として再活用させる事である。つま
り新規な透水性板材およびその製造方法を提供する。第
2の目的は、製造上の経済性・安全性等を改善すること
である。第3の目的は、連結して使用できる構造の「透
水性板材」を開発することである。第4の目的は、「透
水性板材」を組み合わせ連結固定する連結部材を提供す
ることである。
【0008】この発明のセメント結合による透水性板材
およびその製造方法は、そもそも従来技術の充填率を上
げる方法の逆を行うという発想で達成されたもので、か
つ所要空隙率と強度を両立維持するという課題を解決し
たものである。即ち、製法上の要点を概略説明すると、
主骨材の粒度分布を出来るだけ小さくすれば、必然的に
空隙率が大きくなるので、まず主骨材をフルイにかけ、
粒度を出来るだけ均一化する事が重要な点といえる。さ
らに破砕工程では、主骨材を多くの角を有する多面体の
粒状体に形成する。次に、粒状体と粒状体の接点のみ
を、水セメント比の小さいセメントペーストで密着結合
させる技術・工程が重要である。このためにはより均等
に粒状体の表面にセメントペーストを付着させることが
重要である。そして粒状体と粒状体の間にセメントペー
ストを充填させなければ、隙間が多く、かつ高強度のコ
ンクリートが出来る事になる。この発明の透水性板材の
構造上の特徴は、隣接する粒同志が、接点のみで接着さ
れている点接合の構造にある。
【0009】この発明では、有機接着剤を使用しない
で、粒状体を接点接着できる特定の調合比の無機質のセ
メントによる接着法を開発している。前述の有機接着剤
を汎用のセメントに変えることができ、実用上問題がな
ければ、セメント接着剤の方が取り扱い易さがあり、有
利である。代替材料として接着力・空隙形成力などが達
成できるセメント配合比を開発し得たことにより、この
発明が実現した。このセメント接着剤では、セメント保
管庫の湿度管理に若干の設備投資を行う程度で対応で
き、新規な設備投資も必要としない。またセメントと水
の計量、セメントと主骨材の配合比、混練、および打
設、成型枠、養生、脱型、加工、後処理などの基礎技術
は、建築関係者、土木関係者では常識化されているの
で、基本的知識の教育も不要で、人材養成も容易で、製
造コストも低廉になる。さらに計量、混練に要する機器
類も比較的価格の安い市販品が使用出来るので、すくな
い資本で、誰もが簡単に製造できる大きなメリットがあ
る。
【0010】ここに本発明は、平均粒径2mm〜20mmの
多面形の粒状体に粉砕した主骨材に、重量比でセメント
100:水35〜45の割合で混練したセメントペース
トを、重量比で主骨材100:セメントペースト25〜
40で配合して混ぜ、主骨材の表面それぞれにセメント
ペーストを塗布し混練し、主骨材相互間に無数の空隙を
有するセメントコンクリートを得、予め補強筋を配置し
た型枠に流し込み、静置養生し、乾燥し、脱型すること
を特徴とする透水性板材の製造方法を提供する。撹拌混
練から型枠への流し込みのタイミングは、外気温が25
C未満の場合120分以内、外気温が25 C以上の
場合は90分以内に行なう。型枠は、深さ15mm〜100
mm、面積が0,04m2 〜4m2 の大きさ形状であり、
この型枠には、予め格子状の補強筋をセットしておく。
この型枠に流し込み養生乾燥をして作成される。
【0011】この製造方法によれば、平均粒径2mm〜2
0mmの主骨材はその表面をセメントペーストで被覆さ
れ、かつ隣接する主骨材と3点以上の複数で点接触し
て、空隙率平均30〜40%で上下左右に連通した空隙
を有し、かつ補強筋を有する透水性板材を得ることがで
きる。主骨材は、建設土木廃材を利用でき、または廃材
以外の粒状の天然石材、人工石材、セラミック、プラス
チックでもよい。
【0012】透水性板材はその用途上、多数枚を連結し
て使用されるので、この発明では、連結に適する正方形
の形状の透水性板材並びに連結部材を提案する。連結の
ための透水性板材の構造は、正方形の透水性板材の裏面
の四隅に凹部を形成している。連結部材は、4隅の裏面
に凹部を形成した四角形の透水性板材を2枚〜4枚連結
する略正方形の合成樹脂製弾性連結部材であって、表面
の四隅に前記透水性板材の凹部に相応する4個の凸部を
形成するとともに、水抜き孔を形成し、中央に交点を有
する十字状のスリット=切断用溝を形成するとともにこ
の切断用溝の両側に平行なレールを延設し、かつ前記凸
部の裏面及び裏面中央と切断用溝の裏面に肉厚クッショ
ン部を形成してなるものである。連結部材は、正方形の
透水性板材を正方形状に4枚連結することができ、また
切断用溝に添って適宜切断することにより、2枚または
3枚の透水性板材を連結することができる。
【0013】『試作例』主骨材として、平均粒径2mm〜
20mmに破砕したコンクリート、スレート、ブロック、
タイル、瓦、ガラス、天然石等の多面形・多角形状の粒
状体を準備する。主骨材1は、全部均一な粒径に限らず
4mmのものと6mmのものを、重量比1:1で混合して用
いた。 別途、重量比、普通ポルトランドセメント(100):
水(35)のセメントペースト=セメント接着剤を用意
し、 主骨材(100):セメントペースト(35)の割合
(重量比)で調合し、前記主骨材と混練したセメントコ
ンクリートを作成する。深さ25mm、幅300mm、奥行
300mm、の型枠内に、予め300mm角を幅方向、奥行
方向ともに10等分した格子状の補強筋を裏面に配置し
ておき、そこに前記混練したセメントコンクリートを流
し込み、養生し、脱型して試作品を製造した。それぞれ
のセメントコンクリートの圧縮強度が300Kg/ cm2
上になるまで自然養生による方法で製造実験を行った
が、いずれも簡単に製造出来た。また、出来上がった試
作品を、自社の160Kgf 疲労試験機で1万回の繰り返
し荷重試験を行なったが、全数これといった構造上の支
障もなく、また透水性の実験結果も 0,6 cm /秒以上と
迅速できわめて優れ、前述の有機接着剤を結合材に使っ
た透水性床板の性能となんら遜色が無い事が判明した。
従来市販の透水性素材が0,2 / cm 秒程度であることと
比較すると、格段の空隙率および空隙連通性がある。こ
のように、従来の有機接着剤を結合材に使った透水性床
板に比べ、所定混合比のセメントを使用した場合の透水
性板材およびその製造方法は、製造装置のイニシャルコ
ストが大幅に低く、またセメント単価も大幅に安く、後
処理も簡単で、かつ製造技術の簡便さなどの点が大きく
優れている。
【0014】
【実施例】次に本発明に係るセメント結合による透水性
板材およびその製造方法について説明する。 「製造方法」透水性板材の製造方法は、次の工程A〜E
で作成される。 破砕工程A 主骨材1として、所定範囲の粒径の多面形の粒状体を作
成する。コンクリート、スレート、ブロック、タイル、
瓦、ガラス、天然石材等を含む建設廃材を粉砕機で処理
し、粒状体にし、ふるいにかけて、粒径を5mmに選別す
る。粒状体は、多数の角部を有するいわゆる破砕形で、
多面体である。川石のような球形の粒状体でも差し支え
ないが、後述の空隙の形成率は、多面体の方が高い。主
骨材1は、平均粒径2mm〜20mmであり、この粒径は接
着後の強度補償、空隙の大きさを制限する上で重要であ
る。ほぼ同じ粒径の粒状体の主骨材1、或は異なる粒径
の粒状体を調合した主骨材1、廃材、採掘自然石など組
合わせは種々可能である。この主骨材1の平均粒径2mm
〜20mmの数値限定は、空隙率の維持の理由のほかに、
20mm以上で大きすぎると型枠での成型上の問題からも
発見されたものである。 接着剤製造工程B セメント接着剤2として、重量比でセメント(10
0):水(40)の割合で混練したセメントペーストを
作成する。 普通ポルトランドセメントを使用して、セメント(10
0):水(35〜45)の割合で調合するセメントペー
スト=セメント接着剤2は、この発明において重要な臨
界的意味がある。 通常のコンクリートの水セメント比は、40%以上70
%以下であるが、透水性板材を製造する場合の水セメン
ト比は、35%以上45%以下と非常に範囲が小さい事
に特徴があり、また主骨材1のコンクリート、スレート
や瓦の場合で、それらの含水率が極端に小さい場合、ド
ライアウト現象により「セメント・水比」が大きく変わ
る事を防ぐ目的で、セメント:水の割合を最大45以下
に微妙に変化させる事が肝要である。 攪拌工程C 重量比で主骨材1(100):セメントペースト(3
0)で配合して撹拌し主骨材1の表面それぞれにセメン
トペーストを塗布混練する。 重量比で主骨材1(100):セメントペースト(25
〜40)の配合は、この発明で重要である。 セメントペーストの重量比が40を越えると粒状体と粒
状体の空隙3は急激に少なくなるので、透水性を要求す
る場合は慎重な配合と十分な混練が必要である。また主
骨材1の平均粒径が均一で、かつ平均粒径が比較的大き
い場合には、セメントコンクリートの流動性が著しく悪
く、つまり表面を平らに均すことや、型枠内の隅々まで
セメントコンクリートを充填させるなどの作業性が著し
く悪くなるため、25以上40以下の範囲で微妙に変化
させる事が肝要である。またセメントペーストが25以
下に少なくなると、粒状体の表面への付着量が強度の要
請に応じられない。主骨材1とセメントペースト2を、
前記範囲の割合で攪拌し、主骨材1相互間に無数の空隙
3を有するセメントコンクリートを得る。この配合によ
り、自然に粒状体と粒状体との接点は密着するが接点以
外には隙間が多く出来る調合比となり、ミキサーで主骨
材1の表面それぞれにセメントペーストが十分塗布され
たものができる。 成型工程D 次いで、予め補強筋4を配置した型枠5に流し込む。補
強筋4は、透水性を阻害しないようなおおきな格子形状
で、型枠5に予めセットされるもので、耐食性に優れた
樹脂と炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などの高性
能連続繊維で、1ますごとの格子ピッチが、30mm角以
上、厚み0,5mm以上の形状で連続する形で成型され、
かつ各種の型枠寸法に合致する形状に切断加工されたコ
ンクリート補強用複合材料である。補強筋4は、前記の
素材に限らずそれらと同等の性能を持つ溶接鉄筋、エキ
スパンドメタル、目透きのガラス繊維クロス、パンチン
グメタルなどで作成される。補強筋4は、裏面でなく板
厚の中央部にいれても良く、または裏面と併用してさら
に板厚の中央部にも入れれば、性能的に「より曲げ強度
の高い透水性板材」が出来る。補強筋は、引張り応力側
に靱性を付与する。補強筋4を入れない場合は、従来の
コンクリート平板と同様に「主として圧縮応力に対応す
る透水性板材10」ができる。型枠5は、その形状が深
さ15mm以上100mm以下、面積が0,04m2以上4m2
下で作成している。型枠5は、主骨材1の粒径の3倍以
上の深さは必要である。さてこの充填作業は、攪拌から
のタイミングが重要である。すなわち、外気温が25
C未満の場合120分以内、外気温が25 C以上の場
合は90分以内に、充填する。 養生工程E 型枠5に充填後は、静置養生し、乾燥し、脱型して透水
性板材を製造する。型枠5内のセメントコンクリートを
日光の直射や風に晒されないように水密シートなどで覆
い、さらに冬期ではセメントコンクリート打設直後の五
日以上はセメントコンクリートの温度を2 C以上に保
温し(出来れば年間を通じて雰囲気温度を23 C〜3
2 C前後に保つ)、かつ打設後3〜4時間は湿潤状態
に保ち、その後も散水養生を欠かさずに14日以上行な
うか、またはオートクレーブ(蒸気発生機)による高温
高圧でセメントコンクリートの圧縮強度が300Kg/cm
2 前後になるまで短期間の養生を行うか、いずれの場合
もセメントコンクリートの圧縮強度が所定強度になった
ことを確認後脱型する。
【0015】「透水性板材」前記の製造方法により、粒
状体の主骨材の表面がセメントで覆われて、かつ粒状体
と粒状体の間に適度の隙間があり、補強筋4で補強さ
れ、曲げ強度も高い透水性板材10が出来る。その構造
は、平均粒径2mm〜20mmの多面形の主骨材1がその表
面をセメントペースト2で被覆され、かつ隣接する主骨
材1と3点以上の複数で点接触して、空隙率平均30〜
40%で上下左右に連通した空隙3を有し、かつ格子状
の補強筋4を有するものである。なお、主骨材1の品種
は単一または2種類以上まぜ合わせたものでもよい。商
品的には、セメントコンクリートの硬化完了後、表面と
側面を1mm以上の研磨加工や面取り加工を行い、独特の
テクスチャー感をもつ素材とする。表面の意匠は色彩豊
かに表われ、変化に富んだ建材が提供できる。さらに耐
候性の高い常温硬化型のアクリルシリコン樹脂塗料、フ
ッ素樹脂塗料、セラミックコーティング材を刷毛や噴霧
器で表面および側面を塗布すれば、表面および側面が研
磨加工や面取り加工され、かつ仕上塗装もされた透水性
板材10ができる。さらにまた平均粒径2mm以上20mm
以下の粒状に粉砕された主骨材1を、網フルイに掛け選
別し、例えば容積比で、平均粒径3mm以上を50%、平
均粒径4mm以下を50%とそれらの粒度分布を小さくす
れば、空隙率は平均30〜40%と大きくなり、それら
選別された主骨材1を前述のセメントペーストの配合比
で混練すれば、空隙率が大きくより高い透水性の透水性
板材10ができる。空隙3は、上下左右に連通し、透水
性を維持する。空隙率と透水性はほぼ正比例し、透水性
を2,0cm/秒以上に設定することも可能である。次
に、型枠5の四隅の所定位置に、複数個の直径10mm以
上・高さ3mm以上の突起部を設け、セメントコンクリー
トを型枠5内に流し込み、硬化完了後脱型すれば、裏面
の所定位置に、複数個の凹部11(ダボ穴)のある透水
性板材10ができる。複数個の凹部11は、連結固定用
の接続穴となる。なお、型枠5に突起部を設けずに、裏
面に凹部(ダボ穴)加工のない透水性板10を作成し、
後工程でボール盤等の穴あけ工具を使って凹部11を穿
設することもできる。本発明の主骨材1は、不規則な破
砕片であるため、凹部11の形状によっては脱型作業が
手間取る場合もあり、凹部11の形成にあたっては、型
枠成型か後工程かを形状や精密度を勘案して適宜選択し
て行なうことになる。
【0016】「連結部材」透水性板材10はその用途
上、多数枚を連結して使用されるので、連結に適する四
角形(実施例では正方形)の形状の透水性板材10並び
に連結部材6を開発している。連結のための透水性板材
10の構造は、四角形の透水性板材10の裏面の四隅に
凹部11を形成したものである。連結部材6は、4隅の
裏面に凹部11を形成した四角形の透水性板材10を2
枚〜4枚連結する略正方形の合成樹脂製弾性連結部材で
あって、表面の四隅に前記透水性板材10の凹部11に
相応する4個の凸部61を形成するとともに、4個所に
水抜き孔62を形成し、中央に交点を有する平面視十字
状のスリット=切断用溝63を形成するとともにこの切
断用溝63の両側に平行なレール64を延設し、かつ前
記凸部61の裏面及び裏面中央と切断用溝63の裏面に
肉厚クッション部65を形成してなるものである。水抜
き孔62は、連結部材6を、例えば床面に予めクギ止め
固定する場合のクギ穴の機能もある。実施例の肉厚クッ
ション部65は、裏面の中央に円盤状の肉厚部を配し、
その周りに8個の円形環状の肉厚部として一体成型して
いる。連結部材6は、正方形の透水性板材10を正方形
状に4枚連結することができ、また切断用溝63に添っ
て適宜切断することにより、2枚または3枚の透水性板
材10を連結することができる。連結部材6は、透水性
板材10の大きさに応じて設計され、幅100mm以上、
奥行き100mm以上、厚さ3mm以上の板状である。素材
としては、耐熱性、耐寒性、ゴム弾性、柔軟性、切断加
工性に優れた塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合体などを射出成型法で作成している。
連結部材6は出隅用、入り隅用などに簡単に市販のカッ
ター刃で均等に4分割、3分割、2分割が出来る様に表
面、または表面と裏面に幅1mm以上、深さ1mm以上のv
字型の切断用溝63=スリット加工がされている。連結
部材は必要に応じて出隅用、入り隅用に切断加工でき
る。
【0017】この連結部材6は、透水性板材10の固定
機能も有し、連結部材6を下地床の所定位置に配し、凹
部11の形成した透水性板材10を、連結部材6の凸部
61に上から嵌込みながら連結して敷き詰めれば、ずれ
がなく固定された床面が形成できる。さらに連結部材6
を介して敷設された透水性板材10は、クッション部6
5により、クッション性があり、下地床との間に間隙が
できるので、排水、通気の機能もある。さらにレール6
4の延設により、連結された透水性板材10の水平性が
維持される。このように連結部材6の使用により、敷設
作業が正確かつ容易にできるのである。勿論、裏面に凹
部11を作らない透水性板材10の場合は、従来のコン
クリート平板と同様に端縁を合せてそのまま敷設すれば
よい。
【0018】以上はあくまで一実施例であって、透水性
板材10の形状や細かなデザイン、廃材の種類などはこ
れに限定されるものではない。
【0019】
【発明の効果】本発明のセメント結合による透水性板材
およびその製造方法は、前記のような構成作用であり、
次のような特有な技術的効果がある。 (1)製造上の効果 透水性板材を作成するにあたって、その原料が、廃材
でもできるので、原料がきわめて低廉に取得できる。 透水性板材の製造原料が、建設土木業では普通の原料
であり、入手しやすくかつ取り扱い易いセメントと粒状
体のみであるので、作業者が扱い慣れていいる。製造作
業において高度の熟練を必要としない。 作業道具や作業設備が簡素化できる。 接着剤が危険性のないセメント接着剤であるため作業
環境が安全で、かつ廃棄物もなく、作業終了後の対処も
簡便で、経済性がある。 (2)透水性板材および連結部材の効果 透水性板材は、工場生産でき、現場では連結部材の設
定と敷設作業だけで、正確かつ簡易に施工できる。 連結部材との組み合わせにより、固定は確実であり、
作業効率が向上し、施工時間が短縮される。連結部材
は、透水性板材を相互に連結すると同時に下床に固定す
る。 透水性板材の構造特性から、透水性・通気性・吸音性
・光透過性などが顕著であり、天井材・壁材・床材・路
面ブロックなど屋内屋外の種々の個所に適応できる。軽
量で加工性もよく、リサイクルも可能である。 引張り応力側に靱性を有する補強筋の存在により、高
い剛性・強度のある板体になっている。 以上のように、本発明に係るセメント結合による透水性
板材およびその製造方法は、特定範囲の大きさおよび多
面形状の主骨材と、特定配合比のセメントペーストと
を、特定比率で混合攪拌することにより、主骨材の表面
に隣接する主骨材と相互に点接触させ、上下左右に連通
する空隙を有する透水性板材を提供するものであり、強
度の要請に応じながら高い空隙率と空隙連通性を有する
建築土木素材を提案する優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセメント結合による透水性板材お
よびその製造方法における製造工程の概念図。
【図2】本発明に係るセメント結合による透水性板材の
一部切開斜視図。
【図3】本発明に係るセメント結合による透水性板材を
連結する連結部材の一実施例の平面図。
【図4】本発明に係るセメント結合による透水性板材を
連結する連結部材の一実施例のAーA線断面図。
【符号の説明】
1 主骨材 2 セメント接着剤(セメントペースト) 3 空隙 4 補強筋 5 型枠 6 連結部材 61 凸部 62 水抜き孔 63 切断用溝(スリット) 64 レール 65 クッション部 10 透水性板材 11 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 15/08 7805−2E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径2mm〜20mmの多面形の粒状体に
    粉砕した主骨材に、重量比でセメント100:水35〜
    45の割合で混練したセメントペーストを、重量比で主
    骨材100:セメントペースト25〜40で配合して混
    ぜ、主骨材の表面それぞれにセメントペーストを塗布混
    練し、主骨材相互間に無数の空隙を有するセメントコン
    クリートを得、予め格子状の補強筋を配置した型枠に流
    し込み、静置養生し、乾燥し、脱型することを特徴とす
    る透水性板材の製造方法。
  2. 【請求項2】平均粒径2mm〜20mmの多面形の主骨材が
    その表面をセメントペーストで被覆され、かつ隣接する
    主骨材と3点以上の複数で点接触して、空隙率平均30
    〜40%で上下左右に連通した空隙を有し、かつ格子状
    の補強筋を有する透水性板材。
  3. 【請求項3】4隅の裏面に凹部を形成した四角形の透水
    性板材を2枚〜4枚連結する略正方形の弾性連結部材で
    あって、表面の四隅に前記透水性板材の凹部に相応する
    4個の凸部を形成するとともに、中央に交点を有する十
    字状の切断用溝を形成するとともにこの切断用溝の両側
    にレールを延設し、かつ裏面に肉厚クッション部を形成
    してなる連結部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100591556B1 (ko) * 2005-12-09 2006-06-20 한국투수개발 주식회사 소형고압 투수 블럭 및 이를 제조하는 방법
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