JPH0612206B2 - 吸収ヒ−トポンプの制御装置 - Google Patents

吸収ヒ−トポンプの制御装置

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JPH0612206B2
JPH0612206B2 JP2347784A JP2347784A JPH0612206B2 JP H0612206 B2 JPH0612206 B2 JP H0612206B2 JP 2347784 A JP2347784 A JP 2347784A JP 2347784 A JP2347784 A JP 2347784A JP H0612206 B2 JPH0612206 B2 JP H0612206B2
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貴雄 田中
米造 井汲
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、発生器および凝縮器内の圧力、温度を蒸発器
および吸収器内の圧力、温度よりも低く保って運転する
吸収ヒートポンプ(以下、この種の吸収ヒートポンプと
いう)の制御装置に関する。
(ロ) 従来技術 この種の吸収ヒートポンプは、発生器および凝縮器内の
圧力を凝縮器および吸収器内の圧力よりも低く保って運
転するため、例えば特開昭58−69372号公報に説
明されているように、通常、発生器および凝縮器を凝縮
器および吸収器よりも下方に配置している。そして、こ
の種の吸収ヒートポンプの運転の停止時には、吸収器内
の吸収剤濃度の低い吸収液(以下、稀液という)を発生
器内の吸収剤濃度の高い吸収液(以下、濃液という)中
に流下させて濃度を稀釈するようにしている。また、こ
の種の吸収ヒートポンプにおいては、運転の停止に先立
って、蒸発器や凝縮器内の冷媒液を発生器内の濃縮中に
ブローさせて濃液を稀釈するようにしている。このよう
に吸収液を稀釈することによって、運転の停止後におけ
る吸収液の結晶化を防止できるようにしている。
そして、この種の吸収ヒートポンプの運転を再び開始す
る際には、先ず、稀釈を送るポンプ(以下、吸収液ポン
プという)を作動させて発生器から吸収器へ稀液を送
り、この稀液を吸収器から溶液熱交換器経由で発生器へ
流下させつつ発生器に内蔵した加熱器に散布して濃縮す
なわち冷媒を分離し、分離された冷媒を凝縮器で液化さ
せる。次に、凝縮器内に備えた冷媒液溜めの冷媒液量が
所定値以上になると凝縮器から蒸発器内に備えた冷媒液
溜めへ冷媒液を送るポンプ(以下、第2冷媒ポンプとい
う)を作動させ、次いで蒸発器内に備えた冷媒液溜めの
冷媒液量が所定値以上になると蒸発器に内蔵した給熱器
に冷媒液を散布するためのポンプ(以下、第1冷媒ポン
プという)を作動させて定常運転へ移行するようにして
いる。
しかし、この種の吸収ヒートポンプにおいては、運転を
開始した時に吸収器内の圧力が低くて吸収器と発生器と
の圧力差が小さいため、吸収器から溶液熱交換器経由で
発生器へ流下しつつ発生器の加熱器に散布される稀液の
量が少なくて発生器での冷媒の分離が少量であり、凝縮
器内に備えた冷媒液溜めの冷媒液量が所定値以上となる
のに長時間を要してしまう。
そのため、従来のこの種の吸収ヒートポンプは、運転の
開始から定常運転へ移行するまでに長時間を要し、運転
の立上り特性が悪いという欠点を有していた。
(ハ) 発明の目的 本発明は運転の立上り特性を良くすることのできるこの
種の吸収ヒートポンプの制御装置の提供を目的としたも
のである。
(ニ) 発明の構成 本発明は、この種の吸収ヒートポンプにおいて、吸収液
ポンプの吐出側の吸収液配管から発生器に至る制御弁付
きの吸収液の分岐管と、吸収器の圧力または吸収器の吸
収液の量に応じて制御弁の開度を調節する検出器とを備
えたものである。
本発明によれば、吸収器と発生器との圧力差が小さくて
吸収器から発生器へ流れる吸収液の量が少ないこの種の
吸収ヒートポンプの運転の開始時にも、吸収液ポンプか
ら流出した吸収液の一部を分岐管を介して発生器へ送る
ので発生器での冷媒の分離量を増大させることができ、
運転の立上りを良好にすることが可能となる。
(ホ) 実施例 第1図は本発明によるこの種の吸収ヒートポンプの制御
装置の一実施例を示した概略構成説明図であり、(1)は
発生器(2)および凝縮器(3)より成る下段側の発生凝縮
段、(4)は凝縮器(5)および吸収器(6)より成る上段側の
蒸発吸収段、(7)は溶液熱交換器、(8)は第1冷媒ポン
プ、(9)は第2冷媒ポンプ、(10)は吸収液ポンプで、こ
れらの機器は冷媒蒸気の流れるダクト(11)、(12)、冷媒
液の送られる管(13)、(13)′、冷媒液の還流する管(1
4)、(14)′、濃液の送られる管(15)、(15)′、(15)″
〔以下、濃液管という〕、稀液の流下する管(16)、(1
6)′〔以下、稀液管という〕により接続されて冷媒と吸
収液の循環路を構成している。
(17)は発生器(2)に内蔵した加熱器、(18)は凝縮器(3)に
内蔵した冷却器、(19)は蒸発器(5)に内蔵した給熱器、
(20)は吸収器(6)に内蔵した被加熱器であり、(21)、(2
1)′は加熱器(17)と接続した排温水や排蒸気その他の熱
源流体を流す管、(22)、(22)′は冷却器(18)と接続した
冷却水や冷却用空気その他の冷却流体を流す管、(23)、
(23)′は給熱器(19)と接続した排温水や排蒸気その他の
熱源流体を流す管、(24)、(24)′は被加熱器(20)と接続
した温水や温風や蒸気その他の被加熱流体を流す管であ
る。
(25)、(26)はそれぞれ発生器(2)、吸収器(6)内に備えた
吸収液の散布器、(27)は蒸発器(5)内に備えた冷媒液の
散布器であり、(28)、(29)はそれぞれ発生器(2)、吸収
器(6)内に備えた吸収液溜め、(30)、(31)はそれぞれ凝
縮器(3)、蒸発器(5)内に備えた冷媒液溜めである。ま
た、(32)、(33)はエリミネーターである。
この様に構成されたこの種の吸収ヒートポンプ(以下、
本機という)においては、定常運転時、発生凝縮段(1)
側は蒸発吸収段(4)側よりも低圧で作動し、吸収器(6)の
被加熱器(20)に散布される吸収液が冷媒を吸収収する際
に発生する熱により被加熱器(20)内の温水や蒸気などの
被加熱流体が給熱器(20)に供給される排温水が排蒸気な
どの熱源流体の温度以上に昇温され、管(24)′から熱源
流体よりも高温レベルの被加熱流体を取出すことができ
る。
(S1)は吸収液溜め(28)の液面レベルを検知して吸収液ポ
ンプ(10)を発停する液面スイッチ、(S2)、(S3)はそれぞ
れ冷媒液溜め(31)、(30)の液面レベルを検知して第1冷
媒ポンプ(8)、第2冷媒ポンプ(9)を発停する液面スイッ
チであり、(34)は吸収器(6)内の吸収液を発生器(2)側に
溢流させるための管、(V1)は管(13)′に設けた冷媒液の
流量を調節する弁で、この弁の開度を冷媒液溜め(30)に
備えた浮子(F)の上下動に応じて増減するようになって
いる。
(35)は開閉弁(V2)を有する冷媒液のブロー用の管で、本
機の運転を停止するに先立って開閉弁(V2)を開き、冷媒
液溜め(30)、(31)の冷媒液を吸収液溜め(28)内の吸収液
中へブローするようにしている。
(36)は吸収液の分岐管で、この分岐管の一端は濃液管(1
5)″に接続され他端は稀液管(16)′に接続されており、
分岐管(36)には制御弁(V3)が設けてある。なお、図示し
ていないが、分岐管(36)の一端を濃液管(15)″と接続す
る代わりに濃液管(15)′と接続するようにしても良い。
また、制御弁(V3)の代りに三方弁を介して分岐管(36)を
吸収液ポンプ(10)の吐出側と発生器(2)の散布器(25)側
とに接続するようにしても良い。
(S)は吸収器(6)内の圧力を検知する検出器で、この検出
器の信号により制御弁(V3)の開度が制御される。また、
制御弁(V3)は吸収液溜め(29)の液量を検知する液面制御
器(S4)により制御されるようにしても良い。
なお、(37)、(38)はそれぞれ濃液管(15)″、稀液管(1
6)′に備えたダンパー、(V4)は管(13)′に備えた逆止
弁、(39)は不凝縮ガスの排気ポンプである。
次に、本機の運転開始時における動作について分岐管(3
6)を有しない従来のこの種の吸収ヒートポンプ(以下、
従来機という)における動作と比較しつつ説明する。
本機においては、運転開始の直後には吸収器(6)内の圧
力は例えば約80mmHgであめてその値が低いため検出器
(S)の信号により制御弁(V3)が全開され、吸収液ポンプ
(10)で吐出された吸収液は吸収器(6)側と発生器(2)側と
分流する。そして、発生器(2)側に分流した吸収液と落
差により吸収器(6)から流下してくる吸収液とが発生器
(2)の散布器(25)により加熱器(17)へ散布され、冷媒が
分離される。発生器(2)で分離された冷媒が凝縮器(3)に
おいて液化され、凝縮器(3)の冷媒液溜め(30)の液面が
所定のレベル以上になると液面スイッチ(S3)の信号で第
2冷媒ポンプ(9)が作動し、冷媒液が蒸発器(5)側に送ら
れる。
これに対し、従来機においては、吸収液ポンプ(10)で吐
出された吸収液の全量が吸収器(6)へ送られる。そし
て、吸収器(6)に流入した吸収液は吸収器(6)と発生器
(2)との落差により再び発生器(2)側へ流下しつつ加熱器
(17)に散布される。しかし、運転開始の初期には吸収器
(6)と発生器(2)との圧力差が小さくて発生器(2)の散布
器(25)側への吸収液の流下量が少ないため、従来機にお
いては本機にくらべて発生器(2)での冷媒の分離量が少
ない。
それ故、本機においては、凝縮機(3)の冷媒液溜め(30)
の液面が所定のレベル以上となるのに従来機程には時間
を要さず、従来機よりも冷媒液が蒸発器(5)側へ早く送
られ、その分、運転の立上り特性が良くなる。
そして、本機においては、蒸発機(5)の冷媒液溜め(30)
の液面が所定のレベル以上になると液面スイッチ(S2)の
信号により第1冷媒ポンプ(8)が作動し、給熱器(19)に
冷媒液が散布されて蒸発器(5)での冷媒の気化が開始さ
れる。冷媒が気化し始めると蒸発吸収段(4)側の圧力す
なわち吸収器(6)内の圧力が次第に上昇し、吸収器(6)と
発生器(2)との圧力差が大きくなって吸収液の流下量も
徐々に多くなる。吸収器(6)の圧力が上昇するに伴なっ
て検出器(S)の信号により、制御弁(V3)は、閉方向に絞
られて行き、所定の圧力(例えば約400mmHg)に達す
ると全閉される。そして、本機は定常運転へ移行する。
なお、制御弁(V3)の開度を液面制御器(S4)により制御す
る場合には、吸収器(6)と発生器(2)との圧力差が大きく
なって吸収液の流下量が増え、吸収器(6)の吸収液溜め
(29)の液面が降下するに伴なって制御弁(V3)の開度を小
さくするように制御すれば良い。
なおまた、制御弁(V3)には開度を制御する弁に代えてO
N−OFF弁を用いるようにすることも可能である。
また、第2図は本発明によるとこの種の吸収ヒートポン
プの制御装置の他の実施例を示した概略構成図で、第2
図に示した実施例においては、制御弁(V3)の開度を吸収
器(6)の吸収液溜め(29)に備えた浮子(F)′の上下動に応
じて増減させるようにしている。そして、第2図におい
て、第1図に示した構成機器と同様のものには同一の図
番を付している。また、本発明の制御装置を備えたこの
種の吸収ヒートポンプにおいては、定常運転中に、例え
ば冷却流体の温度や負荷などが変動して吸収器(6)と発
生器(2)との圧力差が変動し、吸収器(6)から発生器(2)
の散布器(25)側への吸収液の流下量が変化した場合に
も、発生器(2)の加熱器(17)への吸収液の散布量の変動
を小さくでき、かつ吸収器(6)への吸収液の流入量も調
節できる。それ故、定常運転中に負荷などが変動して
も、吸収器(6)、発生器(2)間での吸収液の偏在を防止で
きると共に発生器(2)において冷媒を安定的に分離で
き、安定した運転を継続することができる。
(ヘ) 発明の効果 以上のように、本発明は、この種の吸収ヒートポンプに
おいて、吸収液ポンプの吐出側から発生器に至る分岐管
を接続し、この分岐管に備えた制御弁の開度を吸収器の
圧力または吸収液量に応じて制御するので、吸収器から
発生器へ流れる吸収液の量が少ない運転開始時に、吸収
液ポンプから流出した吸収液の一部を分岐管を介して発
生器へ送り、発生器における冷媒の分離量を増大させる
ことができ、運転の立上り特性を向上させ得る。また、
本発明によれば、定常運転中に負荷や冷却流体の温度な
どが変動して吸収器と発生器との圧力差が変動し、吸収
器から発生器へ流れる吸収液の量が変化した場合、吸収
液ポンプから流出した吸収液の一部を分岐管を介して発
生器へ送り、発生器の吸収液の量の変動を小さくすると
同時に吸収器への吸収液の流入量を調節できるので、吸
収器と発生器との間の吸収液の偏在を防止できると共に
発生器において冷媒を安定的に分離でき、安定した運転
を継続し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明装置の実施例を示した概略
構成説明図である。 (1)……発生凝縮段、(2)……発生器、(3)……凝縮器、
(4)……蒸発吸収段、(5)……蒸発器、(6)……吸収器、
(7)……溶液熱交換器、(8)、(9)……第1、第2冷媒ポ
ンプ、(10)……吸収液ポンプ、(13)、(13)′、(14)、(1
4)′……管、(15)、(15)′、(15)″……濃液管、(16)、
(16)′……稀液管、(17)……加熱器、(18)……冷却器、
(19)……給熱器、(20)……被加熱器、(25)、(26)、(27)
……散布器、(28)、(29)……吸収液溜め、(30)、(31)…
…冷媒液溜め、(35)……管、(36)……分岐管、(F)′…
…浮子、(S1)、(S2)、(S3)……液面スイッチ、(S4)……
液面制御器、(S)……検出器、(V2)……開閉弁、(V3)…
…制御弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生器、凝縮器、蒸発器及び吸収器を配管
    接続して冷媒と吸収液との循環路を構成し、凝縮器に冷
    却流体を流し、蒸発器と発生器とに熱源流体を供給して
    吸収器から熱源流体の温度以上の被加熱流体を取出す吸
    収ヒートポンプにおいて、発生器から吸収器に至り吸収
    液ポンプを有した吸収液配管と、吸収液ポンプの吐出側
    の吸収液配管から発生器に至り制御弁を有した吸収液の
    分岐管と、吸収器の圧力または吸収器の吸収液量を検出
    して制御弁の開度を調節する検出器とを備えたことを特
    徴とする吸収ヒートポンプの制御装置。
JP2347784A 1984-02-10 1984-02-10 吸収ヒ−トポンプの制御装置 Expired - Lifetime JPH0612206B2 (ja)

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JP (1) JPH0612206B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0633745U (ja) * 1992-10-09 1994-05-06 西川化成株式会社 車両用小物入れ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0633745U (ja) * 1992-10-09 1994-05-06 西川化成株式会社 車両用小物入れ

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JPS60169063A (ja) 1985-09-02

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