JPH06121648A - テクスチャーの改良された小麦粉製品およびその製造方法 - Google Patents

テクスチャーの改良された小麦粉製品およびその製造方法

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JPH06121648A
JPH06121648A JP4272964A JP27296492A JPH06121648A JP H06121648 A JPH06121648 A JP H06121648A JP 4272964 A JP4272964 A JP 4272964A JP 27296492 A JP27296492 A JP 27296492A JP H06121648 A JPH06121648 A JP H06121648A
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JP
Japan
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wheat flour
amylase
noodles
texture
flour product
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JP4272964A
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English (en)
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Masaaki Amashiro
雅暁 天白
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テクスチャーに優れ、また抗菌のための酸性
溶液処理によってもテクスチャーが低下しない、餃子お
よびワンタン等の皮類、麺類の小麦粉製品を提供する。 【構成】 アミラーゼおよび増粘多糖類を含有すること
を特徴とする餃子およびワンタン等の皮類、麺類の小麦
粉製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミラーゼおよび増粘
多糖類を含有することを特徴とするテクスチャーの改良
された餃子、ワンタン等の皮類および麺類の小麦粉製品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、うどん等の麺類や餃子等の皮類の
小麦粉製品の製造において、コシ等の品質改良を目的と
して、植物性タンパク(大豆タンパク、グルテン)や乳
タンパク、卵白などの動物性タンパク等の品質改良剤を
加えていた。
【0003】しかしながら、これらの品質改良剤を加え
ると製品の歯ごたえ、弾力性は向上するが、それは単に
かたさだけが勝っているだけでしなやかさに欠け、テク
スチャーが劣るという欠点があった。
【0004】また、茹で上げうどん等の茹で上げした麺
類製品は、抗菌処理のために酢酸等の酸性溶液で処理す
る必要がある。しかし、上記の品質改良剤を添加した製
品は、このような抗菌処理によって歯ごたえ、弾力性を
失ってしまうという欠点があった。
【0005】さらに、従来の麺類等の小麦粉製品は、茹
ですぎると茹で崩れてしまう欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、しな
やかさとコシ等のテクスチャーが改良され、酸性溶液に
よる処理後もテクスチャーが低下せず、かつ茹ですぎて
も茹で崩れすることのない皮類、麺類等の小麦粉製品を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、アミラーゼおよび増
粘多糖類を含有することを特徴とする餃子およびワンタ
ン等の皮類、麺類のテクスチャー等の改良された小麦粉
製品および小麦粉にアミラーゼおよび増粘多糖類を添加
することを特徴とする餃子およびワンタン等の皮類、麺
類の小麦粉製品の製造方法に関するものである。
【0008】本発明に用いられるアミラーゼは、デンプ
ン、グリコーゲンなどを加水分解する酵素であり、α−
アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼのいず
れでもよい。また、アミラーゼの由来は特に限定されな
い。
【0009】本発明の他の必須成分である増粘多糖類と
は、分子量が1万〜100万程度の、天然物質由来の粘
性のある他糖類であり、例えば、アルギン酸、アルギン
酸ナトリウム、グアーガム、タラガム、ローカストビー
ンガム、キサンタンガム、カラギーナン、カードラン、
ジェランガム等が挙げられる。
【0010】小麦粉製品中のアミラーゼおよび増粘多糖
類の配合率は、小麦粉100重量部当たりアミラーゼが
40〜2000単位、増粘多糖類が0.01〜1重量部
である。アミラーゼの配合率が40単位未満の場合は充
分なテクスチャー改良効果が得られず、2000単位を
超えて配合してもテクスチャーの改良効果は増大せず、
コスト増になり好ましくない。また、増粘多糖類の配合
率が0.01重量部未満もやはりテクスチャーの改良効
果が得られず、1重量部を超えて配合してもテクスチャ
ーの改良効果は増大せず、コスト増になり好ましくな
い。本発明におけるアミラーゼと増粘多糖類は、併用す
ることによりテクスチャーの改良効果が発揮され、アミ
ラーゼまたは増粘多糖類を単独で配合しても所期のテク
スチャー改良効果はみられない。
【0011】本発明の小麦粉製品に用いられる小麦粉
は、目的とする製品に適したものであれば、薄力粉、中
力粉、強力粉を問わず用いることができる。また、本発
明の対象となる小麦粉製品とは、例えば、餃子、ワンタ
ン等の皮類、うどん、そうめん、ひやむぎ、中華麺、焼
きそば等に用いられる麺類である。
【0012】本発明の小麦粉製品を製造するには、常法
に従って製造すればよく、例えば原料の小麦粉に所定量
のアミラーゼおよび増粘多糖類と食塩等の添加物を水と
共に加え、十分混涅し、皮や麺に成形すればよい。
【0013】さらに、本発明の小麦粉製品には、通常用
いられている、保湿剤、着色剤、防腐剤、増量剤等の添
加剤をテクスチャーが損なわれない程度に添加してもよ
い。
【0014】
【実施例】
実施例1〜2、比較例1〜3(うどんの場合) 中力粉1000gに食塩30g、水320gを加えると
共に、α−アミラーゼ(酵素活性:4000単位/g、
以下の実施例において同じ)、アルギン酸、グアーガム
を表1に示すように所定量加え、これらを混合機で20
分間混捏し、次いで麺帯形成後、2枚合わせの複合を2
回、圧延を3回行ない、最後にNo.12の切り歯で麺
線とし、うどんを調製した。
【0015】次いで沸騰水中で、水分量が74〜75%
になるまで茹で上げを行なった。茹で上げたうどんのテ
クスチャーを測定するため、引張り試験におけるヤング
率と破断強度により物理的にコシの強さを測定し、さら
に官能評価におけるテクスチャーを比較した。その結果
を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】(引張り試験)茹で上げた麺線1本をサン
科学(株)製レオメータ(CR−200D)を用いて行
なった。テーブル下降速度は6cm/minである。
【0018】また、1検体あたり8回測定し、最大値と
最小値を除き、残りの測定値を用いて分散分析を行なっ
た。
【0019】(官能評価)熟練パネラー6名により、市
販の生うどんを同様に茹で上げ、これを基準として下記
のような評価配点により麺のコシの強さおよびテクスチ
ャーを評価した(表中の数字はパネラー6名の平均値を
表す)。
【0020】 −2:市販品より非常に劣るもの −1:市販品より少し劣るもの 0:市販品と同等 +1:市販品より少し良いもの +2:市販品より非常によいもの 以上の結果から明らかなように、本発明のアミラーゼお
よび増粘多糖類を添加したうどんは、比較例のこれらを
加えないかあるいは単独で加えたうどんと比べて、ヤン
グ率、破断強度の物理的特性に優れ、さらに官能評価に
おけるテクスチャーも優れていた。
【0021】なお、アミラーゼのみを添加した比較例3
のうどんは、ヤング率、破断強度等の物理的な硬さは増
すが、単に硬さだけが勝っているだけで、しなやかさが
なかった。
【0022】 実施例3〜4、比較例4〜7(中華麺の場合) 準強力小麦粉1000gに食塩10g、水330g、か
んすい(「かんすいH」:商品名、オルガノ(株)製)
5gを加えると共にさらに、α−アミラーゼ、増粘多糖
類、卵白を表2に示すように所定量を加え、これを混合
機で20分間混捏し、次いで麺帯形成後、2枚合わせの
複合を2回、圧延を3回行ない、最後にNo.22の切
り歯で麺線を得え、中華麺を調製した。
【0023】なお、茹で上げは沸騰水中で、水分量が7
1〜72%になるまで行なった。得られた中華麺の引張
り試験と官能評価を実施例1に準じて行なった。その結
果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】以上の結果から明らかなように、本発明の
アミラーゼおよび増粘多糖類を添加した中華麺は、比較
例に比べ、ヤング率、破断強度の物理的性質に優れ、さ
らに官能評価におけるテクスチャーも優れていた。な
お、比較例7の場合は、単に硬さだけが勝っているだけ
でしなやかさがなかった。
【0026】 実施例5〜7、比較例8〜11(酸処理中華麺の場合) 準強力小麦粉1000gに食塩10g、水330g、か
んすいH(商品名、オルガノ(株)製かんすい)5gを
加えると共にさらに、α−アミラーゼ、増粘多糖類、卵
白を表3に示すように所定量を加え、これを混合機で2
0分間混捏し、次いで麺帯形成後、2枚合わせの複合を
2回、圧延を3回行ない、最後にNo.22の切り歯で
麺線として、中華麺を調製した。
【0027】なお、茹で上げは沸騰酸溶液(0.5%オ
ルバッファーH(商品名、オルガノ(株)製リン酸・有
機酸溶液))で水分量が71〜72%になるまで行な
い、その後、酸溶液(0.5%オルバッファーH、pH
2.2)に麺のpHが4になるように浸漬した。
【0028】得られた酸処理中華麺の各々について、引
っ張り試験におけるヤング率、破断強度ならびに官能評
価における腰の強さ、嗜好性を実施例1に準じて比較し
た。その結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】以上の結果から明らかなように、本発明の
アミラーゼおよび増粘多糖類を添加して製造し酸処理を
行なった中華麺は、比較例に比べて、ヤング率、破断強
度、の物理的特性に優れ、さらに官能評価におけるテク
スチャーも優れていた。なお、アミラーゼのみを添加し
た比較例11の場合は、硬さだけが勝っているのみでし
なやかさに欠けていた。
【0031】 実施例8、比較例12〜14(餃子の皮の場合) 強力粉1000gに食塩10g、水450gを加えると
ともにさらにα−アミラーゼ、増粘多糖類を表4に示す
ように所定量を加え、これらのドウを混合機で20分間
混捏し、次いで一晩ねかし、打粉をふり、圧延すること
によって餃子の皮を製造した。
【0032】得られた餃子の皮の各々を使用し、定法に
よって餃子を製造したところ比較例の餃子の皮と比較し
て、本発明の餃子の皮は、皮としてしっかりしており、
伸び強さも大きく、皮を製造している間も引きちぎれる
ことがなく、作業性も向上した。
【0033】なお、得られた餃子の皮帯の各々につい
て、その引張り試験における破断強度と歪みを比較し
た。その結果を表4に示す。
【0034】なお、破断強度と歪みは、幅5mm×厚み
1mmの皮帯の引張り試験により求めた。
【0035】
【表4】
【0036】表4の結果から明らかなように、本発明の
アミラーゼとアルギン酸を添加した餃子の皮は、これら
の添加剤単独もしくは無添加の場合に比べ、破断強度、
歪みにおいて著しく向上した。
【0037】
【発明の効果】以上述べた実施例から明らかなように、
アミラーゼと増粘多糖類を併用して小麦粉製品に用いる
ことにより、歯ごたえ、コシ、しなやかさ等のテクスチ
ャーが改良され、さらに茹でうどん等の場合の酸処理に
よってもテクスチャーが低下せず、茹でのび、茹でどけ
を防ぐ小麦粉製品を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミラーゼおよび増粘多糖類を含有する
    ことを特徴とする餃子およびワンタン等の皮類、麺類の
    小麦粉製品。
  2. 【請求項2】 小麦粉製品中のアミラーゼおよび増粘多
    糖類の配合率が、小麦粉100重量部当たりアミラーゼ
    が40〜2000単位、増粘多糖類が0.01〜1重量
    部である請求項1記載の小麦粉製品。
  3. 【請求項3】 小麦粉にアミラーゼおよび増粘多糖類を
    添加することを特徴とする餃子およびワンタン等の皮
    類、麺類の小麦粉製品の製造方法。
JP4272964A 1992-10-12 1992-10-12 テクスチャーの改良された小麦粉製品およびその製造方法 Pending JPH06121648A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007228834A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Food Care:Kk 澱粉性食品用品質改良剤および易嚥下加工食品の調製方法
JP2008271985A (ja) * 2008-07-11 2008-11-13 Food Care:Kk 澱粉性食品用品質改良剤および易嚥下加工食品の調製方法
JP6066016B2 (ja) * 2014-10-06 2017-01-25 不二製油株式会社 麺類の製造方法及び麺用ほぐれ改良剤

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