JPH0612122Y2 - 遮音性床材 - Google Patents

遮音性床材

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JPH0612122Y2
JPH0612122Y2 JP1987101400U JP10140087U JPH0612122Y2 JP H0612122 Y2 JPH0612122 Y2 JP H0612122Y2 JP 1987101400 U JP1987101400 U JP 1987101400U JP 10140087 U JP10140087 U JP 10140087U JP H0612122 Y2 JPH0612122 Y2 JP H0612122Y2
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JP
Japan
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sound insulation
sound
sponge rubber
floor
present
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JP1987101400U
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JPS647643U (ja
Inventor
繁男 原田
Original Assignee
大成護謨株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は鉄筋コンクリート建造物におけるコンクリート
床面等に直接に敷設施工することにより、その敷設施工
した階で発生した衝撃音がその階下に伝播されるに際し
て、一定基準値以下の衝撃音レベルに低減せしめるとと
もに、前記施工面上にピアノ等の重量物を設置した場合
にも局部的に沈下することなく、歪みのない安定した床
面を得ることができる遮音性床材に関する。
(従来技術) 従来、鉄筋コンクリート建造物において、フローリング
する場合には、そのコンクリート床面に転ばし根太を介
して各種床材を貼り付ける等して敷設施工していたが、
このような施工法によれば、床面から天井までの高さが
約10cm程度低くなって室内空間が狭くなることから、建
築施工上からいえば、好ましくなかった。
そこで、最近の建築施工ではコンクリート面に直接に床
材を施工することにより、室内空間の確保をきかってい
るのが実情である。しかしながら、このような施工法に
よれば、衝撃音が床面で発生すれば、その階下に一定基
準値に上回る衝撃音レベルで伝播され、マンションなど
では騒音公害として居住性にかかわる深刻な問題を提起
している。
ここで、従来のコンクリート床面に対するフローリング
について説明すれば、たとえば、第3図に示すように、
合板等の板材11の裏面に2〜8mm厚程度のスポンジ材12
(ポリエチレンやEVAなどオレフィン系独立気泡型発
泡シートやスポンジゴム等の連続気泡体を含めた総称と
して用いる)を貼合した床材をそのスポンジ材側をして
コンクリート床面に直接に貼っている(直貼り)のが実
情であり、上記床材を直貼りした床面で発生する衝撃音
をスポンジ体によって吸音して階下へ伝播される衝撃音
を吸音緩和して防音をはかろうというものである。
(考案か解決しようとする問題点) しかしながら、上記の床材をコンクリート床面上に直接
に貼合した場合において、スポンジ材の厚みが薄い場合
(たとえば、2〜3mm程度)にはその床材上で発生する
衝撃音を板材裏面のスポンジ材によって十分に吸音緩和
しきれないことから、その階下に一定基準値(L−55)
を上回る衝撃音レベルで伝播されているのが現実であっ
た。逆に、スポンジ材の厚みが相対的に分厚くなる(た
とえば、10mm以上)と、吸音効果が増して階下に伝播さ
れる衝撃音レベルは一定基準値(L−55)を下回るが、
その床面上に、たとえば、ピアノのような重量物を設置
した場合にその荷重がかかる部位が局部的に沈下して異
常な歪みを発生し、安定したピアノの設置ができず、ま
た、人の歩行の際にも浮沈を生じる等、安定した平滑床
面が得られないという問題があった。この問題を解決す
るためには、スポンジ材を複合化したり、スポンジ材に
貼り合わせるべき板材の厚みをかなり分厚く(たとえ
ば、15mm厚程度)しなければならないことから、重量も
重くなって取扱性が悪く、経済的コストや施工性の点で
問題もあることから、実用性に乏しく、実際にはこのよ
うなことは行われていない。
したがって、コンクリート床面へ直貼りできて衝撃音に
対する吸音効果に優れて遮音等級のL−55以下を達成で
き、かつ、ピアノ等の重量物を設置しても局部的沈下に
ともなう異常歪みも発生せず、歩行感も良好となる安定
床面が得られるような遮音性床材の開発が望まれてい
る。
本考案は上述の問題点にかんがみ、考案されたものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するための本考案の構成の要旨とする
ところは、板材の片面に、発泡倍率が20〜30倍であ
って厚みが4〜10mmの独立気泡型スポンジゴムが貼合
され、かつ、このスポンジゴム全面にわたって多数の小
孔が穿設されたことを特徴とする遮音性床材にある。
ここで、本考案において用いられる独立気泡型スポンジ
ゴムとしては、たとえば、天然ゴム:合成ゴム(SB
R)=50:50の配合よりなるゴム系発泡体が最適で、発
泡倍率20〜30倍程度であって、その厚みが経済的にみて
4〜10mm程度のものを好適する。ちなみに、発泡倍率が
20倍以下になれば、遮音効果にとってマイナス的要因と
なり、発泡倍率が30倍以上になると、強度的にみて軟化
しすぎであって、重量物を設置した場合に歪みが発生す
るおそれがあるので、好ましくない。また、厚みが4mm
以下となると、小孔との相関上、遮音効果が低減する傾
向があり、10mm以上になると、発泡倍率との相関上、重
量物を設置した場合に歪みが発生する傾向がある。さら
に、スポンジゴムに貫通孔として穿設する小孔は少なく
とも直径1〜3mm程度、小孔密度は10cm四方に40〜160
個程度であればよいが、スポンジゴムの発泡倍率や厚み
との相関を考慮して遮音効果として衝撃音レベルを基準
値のL−55を達成できるようであれば、この範囲外であ
っても差支えない。
なお、板材としては一般周知の合板や単板を用い、独立
気泡型スポンジゴムと板材との貼合にはエマルジョン系
接着剤等の市販のフローリング用接着剤でよい。
(作用) しかして、本考案の構成よりなる遮音性床材をコンクリ
ート床面上に敷設すると、その床面で衝撃音を発生せし
めると、その衝撃音は板材を経て裏面のスポンジゴムに
伝わる。スポンジゴムに伝わった衝撃音の音エネルギー
は小孔内を通過しながら、音エネルギーは空気の粘性摩
擦によって熱エネルギーとなり、また、小孔の壁を振動
させることによって運動エネルギーに変ると同時にスポ
ンジゴム自体にも圧縮・膨張の振動を与え、音エネルギ
ーの一部を運動エネルギーに替えられるために吸音され
るものと考えられる。
(実施例) つぎに、本考案の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本考案遮音性床材の斜視図、第2図は本考案で
使用するスポンジゴムの斜視図を示す。
図面において、符号1は遮音材料本体であって、これは
合板等の板材2の裏面に7mm厚の独立気泡のスポンジゴ
ム3が貼着されてなる。このスポンジゴムは第2図に示
すように、その全面に多数の小孔4が貫通状態で穿設さ
れている。
もっとも、スポンジゴムの厚みが増すほど、遮音等級が
よくなる傾向があるので、たとえば、10mm以上に分厚く
しても差支えないが、材料コストの点や重量物を設置し
た場合の床面の歪みを考慮すれば、上記の4〜10mmの範
囲で厚さを選択するのが好ましいものと考えられる。ま
た、小孔の直径は1mm程度で十分な遮音効果を奏する
が、1mm以上になると、逆に吸音効果が低下する傾向も
見られるので、望ましくは1mm以上でかつ3mm以下とす
るのがよい。さらに、小孔の密度は10cm四方で1mmの小
孔であれば、80個程度であれば、十分な遮音効果が認め
られるが、その1/2の40個を下回ると遮音性能が低下す
る傾向が認められる。
(実験例) 実験1 つぎに、本考案に基づき作成した床材イ)と比較例ロ)
〜ニ)についての遮音性テストの実験を示す。
イ)本考案実施例の構成; 5mm厚の合板の裏面に7mm厚の独立気泡のスポンジゴム
(天然ゴム:合成ゴム50:50の配合比)に80個/100cm2
の小孔を穿設したものを貼合した床材。なお、スポンジ
ゴムの発泡倍率は20倍とした。
ロ)比較例1の構成: 5mm厚の合板の裏面に7mm厚の上記(イ)と同様のスポン
ジゴムを貼合した床材。
ハ)比較例2の構成: 5mm厚の合板の裏面に7mm厚のポリエチレン独立気泡型
発泡シートを貼合した床材。なお、発泡シートの発泡倍
率は20倍とした。
ニ)比較例3の構成: 5mm厚の合板の裏面に7mm厚のポリエチレン独立気泡型
発泡シートに80個/100cm2の小孔を穿設したものを貼合
した床材。なお、発泡シートの発泡倍率は20倍とした。
上記のイ〜ニの試料片(寸法940×1830mm)を全く同一
条件で衝撃音レベルの変化についての実験をおこなっ
た。
実験結果による測定値を第4表に示すが、このグラフに
よれば、たとえば、周波数125Hzにおいては比較例1の
床材では(表のロを参照)遮音等級がL−57、周波数25
0Hzにおいては遮音等級がL−61であった。また、比較
例2の床材では(表のハを参照)、周波数125Hzにおけ
る遮音等級がL−61、周波数250Hzにおける遮音等級が
L−64であった。さらに、比較例3の床材では(表のニ
を参照)、周波数125Hzにおける遮音等級がL−65であ
り、周波数250Hzにおける遮音等級がL−67であった。
これに対して、本考案実施例品(表のイを参照)によれ
ば、周波数125Hzにおける遮音等級がL−55、周波数250
Hzにおける遮音等級がL−57であった。そして、この種
の遮音等級の判定は各周波数帯域の測定値から2dBを減
じておこなってよいとの慣行にしたがえば、遮音等級L
−55以下を達成できたのは本考案実施例品のみであっ
た。
以上の結果について考察するに、本考案にかかる遮音材
料は特定の構成材料(独立気泡型のスポンジゴム)と小
孔との相乗効果によって所期するところの吸音効果を奏
するものと考えられる。
実験2 実験1で使用した各試料片をそれぞれ、組み合わせてコ
ンクリート床面にほぼ3.3m2になるように貼り付けた。
そして、それぞれの試料片部分に重量150kgの重量物を
設置したところ、比較例2ならびに3にかかる床材の場
合では重量物の荷重部分に歪みが発生したのに対し、本
考案品と比較例1にかかる床材の場合にはいずれも床面
になんらの歪みも発生しなかった。この事実からして、
本考案品や比較例1にかかる床材で用いた独立気泡型の
スポンジゴムが耐圧縮強度などの物性が優れ、歪みが少
ないことが判明した。
(考案の効果) 以上のように、本考案によれば、つぎのような効果を奏
する。
(1)すなわち、本考案によれば、板材の裏面に全面に小
孔を穿設しただけの比較的薄いスポンジゴムを貼合した
だけの構成で遮音等級の基準値以下の遮音効果を奏する
ものであるので、現場での施工性が良好であるのみなら
ず、製造も簡単でかつ製作ストの低廉化もはかれる。
(2)また、遮音効果のみならず、その上にピアノのよう
な重量物を設置した場合においても局部的な歪みの発生
がなく、安定した設置がおこなえ、床面が安定している
のでその上を歩く歩行感も良好である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す斜視断面図であり、第
2図は本考案で用いるスポンジゴムの平面図、第3図は
従来の床材料の断面図、第4図は本考案実施例と比較例
の遮音性を示すグラフである。 1……遮音材料本体、2……板材、3……スポンジゴ
ム、4……小孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】板材の片面に、発泡倍率が20〜30倍で
    あって厚みが4〜10mmの独立気泡型スポンジゴムが貼
    合され、かつ、このスポンジゴム全面にわたって多数の
    小孔が穿設されたことを特徴とする遮音性床材。
JP1987101400U 1987-07-01 1987-07-01 遮音性床材 Expired - Lifetime JPH0612122Y2 (ja)

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JPS647643U JPS647643U (ja) 1989-01-17
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