JPH0612104A - ファジィ制御装置 - Google Patents

ファジィ制御装置

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JPH0612104A
JPH0612104A JP4249376A JP24937692A JPH0612104A JP H0612104 A JPH0612104 A JP H0612104A JP 4249376 A JP4249376 A JP 4249376A JP 24937692 A JP24937692 A JP 24937692A JP H0612104 A JPH0612104 A JP H0612104A
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Takamasa Kawai
孝昌 河合
Yuichi Kajino
祐一 梶野
Yuji Ito
裕司 伊藤
Yuji Honda
祐次 本田
Katsuhiko Sagawa
克彦 寒川
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御対象に影響を及ぼす条件およびメンバー
シップ関数から複数のファジィルールを選択し、複数選
択されたそれぞれのファジィルールとそれぞれの確から
しさとに基づいてこれらのファジィルールの重心値(確
定値)を決定し、この重心値を制御対象へ出力するファ
ジィ制御装置において、前記重心値を、前記複数のファ
ジィルールの値のうち最大のものよりも大きい範囲、ま
たは最小のものよりも小さい範囲にも変更可能なファジ
ィ制御装置を提供する。 【構成】 重心値に基づいて制御されている制御対象
が、外部信号出力手段から外部信号を入力することによ
って外部信号に基づいて制御されるとき、ファジィルー
ル変更手段がファジィルールを変更する。ファジィルー
ルの変更幅を任意に調節することによって、変更後のフ
ァジィルールに基づく重心値は任意の範囲に渡って出力
し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファジィ推論に基づい
て制御された最終的な出力値(確定値)を外部からの信
号に応じて変更可能なファジィ制御装置に関するもので
あり、例えば車両用空調装置に用いられる。
【0002】
【従来の技術】外部からの信号に応じて元のファジィ推
論を学習変更し、新しいファジィ推論に基づく出力値を
より良い値に変更する従来技術としては、例えば特開平
2−89102号公報に開示されるものがある。
【0003】上記従来技術は、ルール評価部が、制御対
象へ影響を及ぼす条件を入力し、その条件に対するメン
バーシップ関数に対して複数のファジィルールの値を出
力し、調節器が、この複数のファジィルールの値の確か
らしさの増幅,減衰をそれぞれ行い(増幅率K)、MC
MAX回路が、確からしさをK倍した後のファジィルー
ルの値をそれぞれ合成し、デファジファイアーが、合成
後のファジィルールの値の重心位置を算出してこれを最
終的な出力値(確定値)とするのと同時に、この確定値
を前記MCMAX回路へ出力している。またMCMAX
回路は、デファジファイアーからの確定値に基づいてド
ミナントルール番号を生成し、このドミナントルール番
号を調節器制御部へ出力している。
【0004】また上記従来技術は、外部からのある評価
値と前記ドミナントルール番号とを前記調節器制御部が
入力し、これらを比較しながら最適な増幅率Kの値を新
たに算出し、このKを学習し、前記最終的な出力(確定
値)をより良いものにするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来技術
は、前述したように、制御対象へ影響を及ぼす条件およ
びメンバーシップ関数に基づいて出力された複数のファ
ジィルールの値(図10中B,C,およびD)の確から
しさを図中上下方向にそれぞれK1 倍,K2 倍,K3 倍
し、K倍後のファジィルールを合成した結果得られる確
定値と外部から与えられた評価値とを比較しながら、こ
の比較結果が最適なものとなるように前記K1 ,K2 ,
およびK3 を決定し、これらの値を学習させることによ
って、新しいファジィ推論に基づく確定値がより良いも
のとなるようにしている。つまり、上記K1 ,K2 ,お
よびK3 に色々な値を代入しながら確定値を図中左右方
向に制御し、その都度確定値と上記評価値とを比較しな
がら最適なK1 ,K2 ,およびK3 を決定し、これらの
K1 ,K2 ,およびK3 を学習する。
【0006】しかし上記従来技術では、上記ファジィル
ールの値(B,C,D)の確からしさを図中上下方向に
調節しながら確定値を図中左右方向に制御しているの
で、確定値が制御され得る範囲は図中BないしDの範囲
内にとどまる。つまり、K1 ,K2 ,およびK3 にどの
ような値を代入しても、Bの値よりも小さい例えば図中
Aに示す値、またはDの値よりも大きい例えば図中Eに
示す値に制御されることはない。
【0007】ここで、上記従来技術の内容が車両用空調
装置のブロワ風量制御に適用された場合を例にして説明
する。この例においては、図11に示すように、ある環
境条件のときにファジィルールとして6V,7V,およ
び8Vの3つのブロワ電圧が出力されたとする。またそ
れぞれのブロワ電圧の確からしさがそれぞれ0.2,
0.5,および0.3であるとする。
【0008】この例の場合、確定値として0.2×6+
0.5×7+0.3×8=7.1Vのブロワ電圧が決定
され、7.1Vのブロワ電圧にて車室内に送風される。
ここで車室内の乗員がマニュアルでブロワ電圧を5Vに
設定したとする。この場合、この乗員は上記環境条件の
ときには、7.1Vのブロワ電圧にて送風されるよりも
5Vのブロワ電圧にて送風されることを好むことが予想
される。即ち、上記ある環境条件のときには5Vのブロ
ワ電圧が出力されるようにファジィ推論を新たに変更し
なければないない必要がある。
【0009】しかし上記従来技術の場合、既に述べたよ
うに、ファジィ推論に基づく確定値としてのブロワ電圧
が6Vよりも小さい値となるようにファジィ推論を変更
することができない。つまり、上記ある環境条件のとき
に5Vのブロワ電圧にて送風されるようにファジィ推論
を変更することができない。それ故、上記乗員は上記あ
る環境条件になる度にブロワ電圧をマニュアルにて5V
に設定しなければならず、非常に煩わしいといった問題
を有している。
【0010】また上記例の場合、ファジィ推論に基づく
確定値としてのブロワ電圧を8Vよりも大きい値となる
ようにファジィ推論を変更することができないので、例
えば上記ある環境条件のときのブロワ電圧を9Vに変更
したくても変更できないといった問題を有している。
【0011】そこで本発明は上記問題に鑑み、制御対象
に影響を及ぼす条件およびメンバーシップ関数から複数
のファジィルールを選択し、複数選択されたそれぞれの
ファジィルールとそれぞれの確からしさとに基づいてこ
れらのファジィルールの重心値(確定値)を決定し、こ
の重心値を制御対象へ出力するファジィ制御装置におい
て、前記重心値を、前記複数のファジィルールの値のう
ち最大のものよりも大きい範囲、または最小のものより
も小さい範囲にも変更可能なファジィ制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、制御対象へ影響を及ぼす条件を検出する検
出手段と、前記検出手段からの検出信号を入力する検出
信号入力手段と、前記検出信号に対するメンバーシップ
関数を記憶しているメンバーシップ関数記憶手段と、多
数のファジィルールの値を記憶しているファジィルール
記憶手段と、前記検出信号および前記メンバーシップ関
数に基づいて、前記検出信号に適したファジィルールの
値を前記多数のファジィルールの値の中から複数選択
し、かつこの複数のファジィルールの値のそれぞれの確
からしさを算出するファジィルール選択手段と、前記複
数のファジィルールの値と前記確からしさとに基づいて
前記複数のファジィルールの重心値を算出する重心値算
出手段と、前記制御対象を制御する信号として前記重心
値を出力する重心値出力手段と、前記制御対象を制御す
る信号であり、前記重心値とは別の信号である外部信号
を出力する外部信号出力手段と、前記制御対象が前記重
心値に基づいて制御された状態から前記外部信号に基づ
いて制御された状態に変化したとき、前記重心値と外部
からの信号とに応じて前記複数のファジィルールの値を
変更するファジィルール変更手段とを備えるファジィ制
御装置をその要旨とする。
【0013】
【作用】制御対象に影響を及ぼす条件を検出手段が検出
し、この検出手段からの検出信号が検出信号入力手段に
入力されたとき、この検出信号と、メンバーシップ関数
記憶手段が記憶している検出信号に対するメンバーシッ
プ関数とから、ファジィルール選択手段が、前記検出信
号に適したファジィルールをファジィルール記憶手段が
記憶している多数のファジィルールの中から複数選択
し、かつこの複数のファジィルールのそれぞれの確から
しさを算出する。また重心値算出手段が、この確からし
さと前記複数のファジィルールの値とに基づいて前記複
数のファジィルールの重心値を求め、重心値出力手段
が、実際に制御対象を制御する信号としてこの重心値を
出力する。
【0014】制御対象が前記重心値によって制御されて
いるときに、外部信号出力手段から制御対象に外部信号
が出力され、その結果、制御対象が外部信号に基づいて
制御されるようになったとき、ファジィルール変更手段
が、前記重心値と前記外部信号とに応じて前記複数のフ
ァジィルールの値を変更する。このように前記複数のフ
ァジィルールの値を変更するようにすれば、この変更幅
を任意に変えることによって、変更後の複数のファジィ
ルールに基づいて算出される重心値が、元の複数のファ
ジィルールのうち最小の値のものよりも小さい値となる
こともでき、また、元の複数のファジィルールのうち最
大の値のものよりも大きい値となることもできる。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、ファジ
ィルール変更手段が複数のファジィルールを変更するこ
とによって、重心値出力手段が出力する重心値をどのよ
うな大きさのものにも変更することができるので、従来
に比べ、より融通のきくファジィ制御装置を提供するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明ファジィ制御装置を車両用空調
装置に適用した一実施例について図面を用いて説明す
る。
【0017】図2は本実施例の通風系と制御系を表す概
略構成図である。図に示す如く本実施例の車両用空調装
置1は、車室3の前方部に配置されたエアダクト5内に
所謂空調ユニットを設けたものであり、エアダクト5の
上流側から順に配設された、内外気切換ダンパ7,ブロ
ワ9,エバポレータ11,エアミックスダンパ13,ヒ
ータコア15,及び吹出口切換ダンパ17を備えてい
る。
【0018】ここで内外気切換ダンパ7は、サーボモー
タ19による駆動のもとに第1切換位置(図に実線で示
す位置)に切り替えられて、エアダクト5内にその外気
導入口5aから外気を流入させ、一方第2切換位置(図
に破線で示す位置)に切り替えられて、エアダクト5内
にその内気導入口5bから車室3内の空気(内気)を流
入させる。
【0019】またブロワ9は、駆動回路21により駆動
されるブロワモータ23の回転速度に応じて、外気導入
口5aからの外気又は内気導入口5bからの内気を空気
流としてエバポレータ11に送風し、エバポレータ11
は、そのブロワ9からの空気流を、空調装置の冷凍サイ
クルの作動によって循環する冷媒により冷却する。
【0020】次にエアミックスダンパ13は、サーボモ
ータ25により駆動され、その開度に応じて、エバポレ
ータ11からの冷却空気流をヒータコア15に流入させ
ると共に残余の冷却空気流を吹出口切換ダンパ17に向
けて流動させる。
【0021】一方、吹出口切換ダンパ17は、サーボモ
ータ27による駆動のもとに、当該装置のベンティレー
ションモード時に第1切換位置(図に一点鎖線で示す位
置)に切り換えられて、エアダクト5の吹出口5cから
車室3内中央に向けて空気を吹き出させ、当該装置のヒ
ートモード時に第2切換位置(図に破線で示す位置)に
切り換えられて、エアダクト5の吹出口5dから車室3
内下部に向けて空気を吹き出させ、また当該装置のバイ
レベルモード時に第3切換位置(図に実線で示す位置)
に切り換えられて、両吹出口5c,5dから車室3内中
央及び下方に向けて空気を吹き出させる。
【0022】次に内外気切換ダンパ7,ブロワ9,エア
ミックスダンパ13,及び吹出口切換ダンパ17を夫々
駆動するサーボモータ19,駆動回路21,サーボモー
タ25及び27は、電子制御装置(ECU)30からの
制御信号を受けて上記各部を駆動する。
【0023】ECU30は、車室3内の温度(内気温
度)Trを検出する内気温度センサ34,外気温度Tam
を検出する外気温度センサ36,エンジン冷却水の温度
Twを検出する水温センサ38,車室3内に侵入する日
射量Tsを検出する日射センサ40,エバポレータ11
通過直後の冷風の温度(出口温度)Teを検出するエバ
ポレータ出口温度センサ42,サーボモータ25に内蔵
されてエアミックスダンパ13の実際の開度θを検出す
るエアミックスダンパ開度センサ(以下、A/M開度セ
ンサという)44,制御目標となる車室内の目標温度
(設定温度)Tsetを外部から設定するための温度設定
器46,等からの出力信号をA/D変換器48を介して
読み込む。なお、本実施例においては、内気温度センサ
34,外気温度センサ36,日射センサ40,および温
度設定器46にて検出手段を構成している。
【0024】またECU30は、これら各種信号に基づ
いて空調制御を実行するためのものであり、A/D変換
器48からの信号を受けて上記各部の操作量を算出する
中央処理装置(以下、CPUという)30aと、後述す
るメンバーシップ関数を記憶するROM30bと、CP
U30aで算出された操作量に応じた制御信号を上記各
部へ出力する出力部30cと、数MHz の基準クロック
を発振してCPU30aにソフトウェアのデジタル演算
処理を実行させる水晶振動子30dとにより構成されて
いる。なお、本実施例においては、ROM30bにてメ
ンバーシップ関数記憶手段を構成している。
【0025】またECU30は、イグニッションスイッ
チIGのON時にバッテリBから電源供給を受けて動作
可能状態となり、操作スイッチ50が操作されることに
より空調制御を開始する。
【0026】なお、外部記憶手段51はECU30とは
別体のものであり、後述するファジィ推論で用いられる
複数のファジィルール、または学習後のファジィルール
を記憶する読み書き可能な外部メモリである。なお、本
実施例においては、ファジィルール記憶手段を外部記憶
手段51にて構成している。
【0027】次に、このECU30が実行する空調制御
について、図3に示すフローチャートに沿って説明す
る。図に示す如く空調制御を開始すると、まずステップ
100にて、以降の処理の実行に使用するカウンタやフ
ラグを初期設定する初期化の処理を実行した後、ステッ
プ110に移行して、温度設定器46を介して入力され
た設定温度Tset を読み込む。また続くステップ120
では、内気温度センサ34,外気温度センサ36,日射
センサ40等の各種センサにて検出された内気温度(室
温)Tr、外気温度Tam、日射量Ts等の車両環境状態
を読み込む。なお、本実施例においては、ステップ11
0およびステップ120にて検出信号入力手段を構成し
ている。
【0028】次にステップ130では、乗員が図示しな
い風量設定器にて風量をマニュアル操作したか否かを判
定する。なお、本実施例においては、図示しない風量設
定器にて外部信号出力手段を構成している。そしてマニ
ュアル操作が無い場合にはステップ130にてNOと判
定され、ステップ140に進む。
【0029】次にステップ140では、ステップ110
にて読み込んだ設定温度Tset とステップ120で読み
込んだ内気温度Trとに基づき、ROM30b内に予め
記憶されている下記数式1を用いて温度偏差Tdiを求
め、この温度偏差Tdiと、ステップ120にて読み込ん
だ外気温度Tam及び日射量Tsとに基づくファジィ推論
によって、駆動回路21がブロワモータ23に印加する
風量制御のためのブロワ電圧Vbを設定する。
【0030】
【数1】Tdi=α・Tr−β・Tset +γ 但し、上記数式1において、α,βはα≦βの関係を満
足する補正係数であり、γはTr=Tset =基準温度
(例えば25℃)のときに温度偏差Tdiを0にするため
の補正値であるなお、本実施例においては、ブロワモー
タ23にて制御対象を構成しており、ステップ140お
よび後述するステップ190にて重心値出力手段を構成
している。
【0031】また次にステップ150では、ステップ1
10にて読み込んだ設定温度Tsetと、ステップ120
にて読み込んだ内気温度Tr,外気温度Tam,及び日射
量Tsとに基づき、ROM30b内に予め記憶されてい
る下記数式2を用いて目標吹出空気温度(以下TAOと
いう)を算出する。
【0032】
【数2】 TAO=Kset ×Tset −Kr×Tr−Kam×Tam−Ks ×Ts +C また続くステップ160では、ステップ150で求めた
目標吹出空気温度TAOとステップ120にて読み込ん
だエンジン冷却水温Tw及び出口温度Teとに基づき、
ROM30b内に予め記憶されている下記数式3を用い
て、エアミックスダンパ13の目標開度θoを算出す
る。
【0033】
【数3】 θo={(TAO−Te)/(Tw−Te)}×100 (%) また次にステップ170では、目標吹出空気温度TAO
に基づき、内外気切換ダンパ7を内気導入にするか或い
は外気導入にするかを決定する。
【0034】次にステップ180では、目標吹出空気温
度TAOに基づいて吹出口切替ダンパ17の開度を決定
し、吹出モードをベンティレーションモード、バイレベ
ルモード、およびヒートモードのいずれにするかを決定
する。
【0035】そしてステップ190では、上記ステップ
140〜ステップ180による演算結果に応じて、駆動
回路21、サーボモータ25、サ−ボモ−タ19、及び
サーボモータ27に、ブロワ電圧制御信号、エアミック
スダンパ開度制御信号、内外気導入モード制御信号、お
よび吹出モード制御信号を夫々出力する。そしてステッ
プ110へ戻る。
【0036】またステップ130にて、乗員による風量
のマニュアル操作が行われたと判定された場合、ステッ
プ130にてYESと判定されてステップ200に進
む。ステップ200では、ファジィ推論に用いられるフ
ァジィルールをマニュアル操作量に応じて学習し変更す
る。そしてステップ140へ進む。なお、本実施例にお
いては、ステップ200にてファジィルール変更手段を
構成している。
【0037】このように本実施例では、乗員のマニュア
ル操作に応じてファジィ推論に用いられるファジィルー
ルを学習変更し、このファジィルールを乗員の好みに合
ったものにすることができる。そこで先ず、ステップ1
40におけるファジィ推論について説明し、その後、ス
テップ200における行われる学習方法について説明す
る。
【0038】まず図4(a)〜(c)は、このファジィ
推論で用いられるメンバーシップ関数を表している。尚
図4に示す各々のメンバーシップ関数の横軸は、各々の
入出力値に対応し、縦軸は、この入出力値に応じた「確
からしさの度合い」(以下、CF値という)に対応して
いる。
【0039】ここで図4(a)は、外気温度Tamに関す
るメンバーシップ関数を示す特性図である。この外気温
度Tamに対するファジィルール(ファジィ集合)は、設
定温度Tam1 (例えば−20℃),Tam2 (例えば−5
℃),Tam3 (例えば10℃),Tam4 (例えば15
℃),Tam5 (例えば25℃),Tam6 (例えば40
℃)に対応して、真冬(SW),冬(WI),春秋(A
U),春夏(AS),夏(SU),真夏(SS)という
6段階のファジィ集合により区分され、各々のメンバー
シップ関数により外気温度Tamに関するメンバーシップ
関数を形成している。そして、各ファジィ集合に属して
いるファジィ変数は、各々のファジィ集合のメンバーシ
ップ関数によって、図4(a)に示されるようなファジ
ィ集合の範囲およびその範囲におけるCF値により設定
されている。
【0040】次に図4(b)は、日射量Tsに関するメ
ンバーシップ関数を示す特性図である。この日射量Ts
に対するファジィ集合は、設定日射量Ts1 ,Ts2 ,
Ts3 (Ts1 <Ts2 <Ts3 )に対応して、弱い
(WK),中間(MD),強い(SG)という3段階の
ファジィ信号により区分され、各々のメンバーシップ関
数により日射量Tsに関するメンバーシップ関数を形成
している。そして、各ファジィ集合に属しているファジ
ィ変数は、各々のファジィ集合のメンバーシップ関数に
よって、図4(b)に示されるようなファジィ集合の範
囲およびその範囲におけるCF値により設定されてい
る。
【0041】また次に図4(c)は、温度偏差Tdiに関
するメンバーシップ関数を示す特性図である。この温度
偏差Tdiに対するファジィ集合は、設定温度偏差E1,
E2,E3,E4,E5(E1<E2<E3<E4<E
5)に対応して、負で大きい(NB;Negative Big
),負で小さい(NS;Negative Small ),ほぼ零
(ZO;Zero),正で小さい(PS;Positive Small
),正で大きい(PB;Positive Big )という5段
階のファジィ集合により区別され、各々のメンバーシッ
プ関数により温度偏差Tdiに関するメンバーシップ関数
を形成している。そして、各ファジィ集合に属している
ファジィ変数は、各々のファジィ集合のメンバーシップ
関数によって、図4(c)に示されるようなファジィ集
合の範囲およびその範囲におけるCF値により設定され
ている。
【0042】ところで、ファジィルールはファジィルー
ル記憶手段としての外部記憶手段51に格納されてお
り、上述したように設定された外気温度Tam,日射量T
s,および温度偏差Tdiに関するメンバーシップ関数,
およびブロワ電圧Vbの集合に基づいて、[表1]〜
[表6]に示すように設定されている。また上記ファジ
ィルールはステップ200(図3)の学習によって変更
されるものである。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】 ここで[表1]〜[表6]は、外気温度Tamと温度偏差
Tdiと日射量Tsとを条件式としたブロワ電圧Vbに関
するファジィルール表であり、上記各季節SW,WI,
AU,AS,SU,SS毎に分けたものである。
【0049】また[表1]〜[表6]に示す(a1)〜(a9
0) はファジィルールの番号を表しており、例えば[表
1]における各ルール(a1)〜(a15) を一般的な記述にす
ると以下のようになる。尚、[表2]〜[表6]におけ
る各ルール(a16)〜(a90)についても以下のものと同様に
記述できる。
【0050】(a1) IF(Tam=SW&Tdi=NB&T
s=WK)THEN(Vb=B12) (a2) IF(Tam=SW&Tdi=NS&Ts=WK)T
HEN(Vb=B12) (a3) IF(Tam=SW&Tdi=ZO&Ts=WK)T
HEN(Vb=B12) (a4) IF(Tam=SW&Tdi=PS&Ts=WK)T
HEN(Vb=B10) (a5) IF(Tam=SW&Tdi=PB&Ts=WK)T
HEN(Vb=B7) (a6) IF(Tam=SW&Tdi=NB&Ts=MD)T
HEN(Vb=B12) (a7) IF(Tam=SW&Tdi=NS&Ts=MD)T
HEN(Vb=B12) (a8) IF(Tam=SW&Tdi=ZO&Ts=MD)T
HEN(Vb=B10) (a9) IF(Tam=SW&Tdi=PS&Ts=MD)T
HEN(Vb=B7) (a10) IF(Tam=SW&Tdi=PB&Ts=MD)T
HEN(Vb=B5) (a11) IF(Tam=SW&Tdi=NB&Ts=SG)T
HEN(Vb=B12) (a12) IF(Tam=SW&Tdi=NS&Ts=SG)T
HEN(Vb=B10) (a13) IF(Tam=SW&Tdi=ZO&Ts=SG)T
HEN(Vb=B7) (a14) IF(Tam=SW&Tdi=PS&Ts=SG)T
HEN(Vb=B5) (a15) IF(Tam=SW&Tdi=PB&Ts=SG)T
HEN(Vb=B5) ここで[表1]のファジィルールは、寒冷地等の外気温
度が著しく低い場合のルールであるため、温度偏差が負
で大きく日射がない時には、内気温度を上げるためにブ
ロワ電圧を大きくするようにされている。また温度偏差
がない場合にも、日射がなければ、外気により内気温度
が低下しないようにブロワ電圧を大きくするようにされ
ている。また日射がある場合には、日射により内気温度
をある程度上昇することができるため、日射がない場合
に比べてブロワ電圧が低くなるようにされている。一方
温度偏差が正で大きくなるとブロワ電圧を中程度とし、
日射が強くなるとブロワ電圧を小さくするようにされて
いる。
【0051】つまり外気温度が非常に低い寒冷地では、
周囲環境によって内気温度が低下するのを防止するため
に、吹出温度の制御によって内気温度を上昇させるが、
これに伴い、負の温度偏差が大きいほどブロワ電圧を大
きくすることにより、車両乗員が寒く感じるのを防止す
る。しかしブロワ電圧を温度偏差のみにより設定してい
ると、日射量が増加するのに従い、車両乗員が暑く感じ
るようになるので、日射量が増加すればブロワ電圧を小
さくする。
【0052】また[表2]は一般的な冬のファジィルー
ルであるため、[表1]と同様の傾向に設定されている
が、[表1]に対してブロワ電圧が低めに設定されてい
る。これは[表1]の寒冷地程加熱を目標としないため
である。尚この[表2]のファジィルールは前述の第1
のファジィルールに相当する。
【0053】一方[表6]のファジィルールは、外気温
度が高温となる真夏のルールであるため、温度偏差が正
で大きい程、また日射量が大きい程、内気温度を下げる
ために、ブロワ電圧を大きくするようにされている。つ
まり真夏には、周囲環境によって内気温度が上昇するの
を防止するために、吹出温度の制御によって内気温度を
低下させるが、これに伴い、正の温度偏差が大きいほど
ブロワ電圧を大きくすることにより、車両運転者が暑く
感じるのを防止する。また日射量が増大すると車両乗員
はより暑く感じるので、ブロワ電圧をより大きく設定す
る。
【0054】また[表5]は一般的な夏のファジィルー
ルであるため、[表6]と同様の傾向に設定されている
が、[表6]に対してブロワ電圧が低めに設定されてい
る。これは[表6]の真夏時程温度を下げる必要がない
ためである。尚この[表5]のファジィルールは前述の
第2のファジィルールに相当する。
【0055】次に[表3]及び[表4]のファジィルー
ルは、外気温度が[表2]の冬と[表5]の夏との間と
なる中間期のファジィルールであるため、[表2]と
[表5]との中間の傾向に設定されているが、温度偏差
ZOでの日射量Tsに対するブロワ電圧から明かな如
く、[表3]のファジィルールは日射量の増加に伴いブ
ロワ電圧を低下させる冬寄りの傾向に、逆に[表4]の
ファジィルールは日射量の増加に伴いブロワ電圧を増加
させる夏寄りの傾向に設定されている。
【0056】これは夏と冬の中間期のファジィルールと
して1つのファジィルールを設定すると、そのルールに
は、日射量の増加に伴う風量の増減傾向が異なる冬期用
ファジィルールと夏期用ファジィルールとをミックスし
たものを設定しなければならず、春や冬の中間期に、温
度偏差ZOの領域で、日射量が小さい場合は冬のように
日射量の増加に伴い風量が減少し、日射量が大きい場合
は夏のように日射量の増加に伴い風量が増加するという
ことが起こり、車両乗員に不快感を与えてしまうためで
ある。つまり本実施例では、夏と冬の中間期のファジィ
ルールとして、冬寄りの春秋用のファジィルール[表
3]と、夏寄りの春夏用のファジィルール[表4]との
2つのファジィルールを設定することにより、こうした
問題を解決している。
【0057】次に、[表1]〜[表6]に示したファジ
ィルール及び図4に示したメンバーシップ関数により、
ステップ140(図3)で実行されるファジィ推論の手
順を図5のフローチャートに沿って説明する。
【0058】図5に示す如く、まずステップ300にお
いて、前述の数式1を用いて温度偏差Tdiを求め、その
温度偏差Tdiとステップ120(図3)で読み込んだ外
気温度Tam及び日射量Tsとに基づき、これら3つの入
力変数が属するファジィ集合を選定する。
【0059】そして続くステップ310では、その選定
したファジィ集合毎に入力変数に対するCF値を求め
る。また次にステップ320では、上記3つの入力変数
が属するファジィ集合が、上記各ファジィルールのいず
れに適合するかを選定し、適合したファジィルール毎
に、温度偏差TdiのCF値と外気温度TamのCF値と日
射量TsのCF値とを乗算して、CF値の合成値を計算
する。
【0060】なお、本実施例においては、上記ステップ
300、ステップ310、およびステップ320にてフ
ァジィルール選択手段を構成している。そして続くステ
ップ330では、ステップ110で選定されたファジィ
ルールの後半部(THEN以下)に従って、該当するブロワ
電圧Vbに対して合成値による重み付け処理(具体的に
は、該当するブロワ電圧Vbの集合に対して合成値を積
算する)を行う。
【0061】次にステップ340では、各ファジィルー
ル毎に重み付け処理されたブロワ電圧Vbをすべて重ね
合わせて、和集合による新たなブロワ電圧Vbに関する
集合を作成する。
【0062】そして最後にステップ350にて、ステッ
プ340で作成された集合の重心値Gを算出し、その重
心値Gをブロワ電圧Vbとして決定する。尚このステッ
プ350では、下記数式4により重心値Gを算出してい
る。
【0063】
【数4】 G=Σ(ブロワ電圧Vb×CF値)/Σ(CF値) なお、本実施例においては、上記ステップ330、ステ
ップ340、およびステップ350にて重心値算出手段
を構成している。
【0064】次に、上述した図5のフローチャートに沿
ったファジィ推論の具体例を図6および図7に基づいて
説明する。尚図6および図7は外気温度TamがTam2.4
,温度偏差TdiがE1.2 ,日射量TsがTs1.5 であ
る時のブロワ電圧Vbの推論例を示している。
【0065】外気温度TamがTam2.4 である場合、外気
温度のファジィ集合は、WI及びAUの2つの集合に当
てはまる。一方温度偏差TdiがE1.2 である場合、温度
偏差のファジィ集合は、NB及びNSの2つの集合に当
てはまる。また日射量TsがTs1.5 である場合、日射
量のファジィ集合は、WK及びMDの2つの集合に当て
はまる。
【0066】従って上記ステップ300(図5)では、
これらの集合を共に含むファジィルールとして、[表
2]におけるファジィルール(a16) ,(a21) ,(a17) ,
(a22)及び[表3]におけるファジィルール(a31) ,(a3
6) ,(a32) ,(a37) が選択される。
【0067】こうしてファジィルールが選択されると、
その選択された各ファジィルール毎にステップ310〜
ステップ330(図5)の処理が実行される。そこで次
にステップ310〜ステップ330の処理の具体例につ
いて、ファジィルール(a16)を例にとり説明する。
【0068】尚上記選択された他のファジィルールにつ
いては、以下の説明と同様に実行されるため、図6にフ
ァジィルール(a16) ,(a21) ,(a17) ,(a22) に対して
実行される処理手順を、また図7にファジィルール(a3
1) ,(a36) ,(a32) ,(a37)に対して実行される処理手
順を記載するだけに留め、詳しい説明は省略する。
【0069】図6に示す如く、ファジィルール(a16) に
おいて、外気温度TamがTam2.4 である場合のファジィ
集合WIのCF値は0.6となり、温度偏差TdiがE1.
2 である場合のファジィ集合NBのCF値は0.8とな
り、日射量TsがTs1.5 である場合のファジィ集合W
KのCF値は0.5となるため、上記ステップ310で
は、ファジィルール(a16) の各ファジィ集合WI,N
B,WKのCF値として、0.6,0.8,0.5が算
出される。
【0070】次にステップ320では、こうして求めた
各フィジィ集合WI,NB,WKのCF値0.6,0.
8,0.5をかけ算(0.6×0.8×0.5=0.2
4)することにより、CF値の合成値を求める。
【0071】そしてステップ330にて、そのCF値の
合成値0.24を、ブロワ電圧VbB12に掛け合わせ
ることにより重み付け処理を行なう。このようにして各
ファジィルール(a16) ,(a21) ,(a17) ,(a22) ,(a3
1) ,(a36) ,(a32) ,(a37) 毎に、重み付け処理され
たブロワ電圧Vbが求められると、図8に示す如く、こ
れら各ブロワ電圧をすべて加算し、新たなブロワ電圧V
bに関する集合を作成する(ステップ340)。
【0072】そして最後に、この新たに作成されたブロ
ワ電圧Vbの集合に対して、上述した数式4により重心
値Gが算出されて、ブロワ電圧Vbの目標値の推論結果
が得られる(ステップ350)。
【0073】次に、ステップ200(図3)における学
習方法について図9を用いて説明する。ここで図9はス
テップ200の制御を示すフローチャートであり、この
ときの外気温度TamはTam2.4 、温度偏差TdiはE1.2
、日射量TsはTs1.5 、これらに基づいて演算され
たブロワ電圧(ファジィ推論結果)は10.78V、お
よび乗員がマニュアルで設定したブロワ電圧は5Vであ
る。
【0074】ステップ400では、ステップ320(図
5)にて算出されたCF値の合成値を読み出す。つま
り、{(0.24),(0.24),(0.06),
(0.06),(0.16),(0.16),(0.0
4),(0.04)}が読み出される。
【0075】次のステップ410では、適用されるルー
ルが抽出される。つまり、{(a16),(a21) ,(a17) ,
(a22) , (a31) ,(a36) ,(a32) ,および(a37) }が抽
出される。
【0076】次のステップ420では、乗員がマニュア
ルにて設定したブロワ電圧VM と、ステップ350にて
算出されたファジィ演算値Vbとにより、変化量ΔVを
下記数式5に基づいて算出する。
【0077】
【数5】 ΔV=VM −Vb=5−10.78=−5.78 (V) 次のステップ430では、各ルールのCF値の比により
各ルールの変化量を算出する。ここで、各ルールの変化
量をΔV16,ΔV21,ΔV17,ΔV22,ΔV31,ΔV3
6,ΔV32,およびΔV37として、各ルールの変化量が
下記数式6のような関係となるように立式する。
【0078】
【数6】 ΔV16:ΔV21:ΔV17:ΔV22:ΔV31:ΔV36:ΔV32:ΔV37 =0.24:0.24:0.06:0.06: 0.16:0.16:0.04:0.04 また、学習変更後のファジィ推論値(Vb)を上記数式
4に代入して求まる重心値G(=最終的なブロワ電圧V
b)が、乗員がマニュアル設定したブロワ電圧(=8.
5V)と等しくならなければならないので、上記各変化
量が下記数式7の関係を満たすように立式する。
【0079】
【数7】 G=Σ(ブロワ電圧Vb×CF値)/Σ(CF値) =(12−ΔV16)×0.24+(12−ΔV21)×0.24 +(12−ΔV17)×0.06+(9−ΔV22)×0.06 +(12−ΔV31)×0.16+(8−ΔV36)×0.16 +(8−ΔV32)×0.04+(6−ΔV37)0.04 =5 (V) 上記数式7の括弧を展開すると下記数式8のようにな
る。
【0080】
【数8】 −0.24ΔV16−0.24ΔV21−0.06ΔV17−0.06ΔV22 −0.16ΔV31−0.16ΔV36−0.04ΔV32−0.04ΔV37 =−5.78(=ΔV) そしてステップ440では、上記数式6および数式8を
解くことによって上記各ルールの変化量を求める。具体
的には、ΔV16=7.846(V),ΔV21=7.84
6(V),ΔV17=1.962(V),ΔV22=1.9
62(V),ΔV31=5.231(V),ΔV36=5.
231(V),ΔV32=1.308(V),およびΔV
37=1.308(V)となる。
【0081】すなわち、ファジィルールは乗員のマニュ
アル操作量を学習することによって以下に示すように新
しく変更される。 (a16) IF(Tam=WI&Tdi=NB&Ts=WK)T
HEN (Vb=B4.154) (a17) IF(Tam=WI&Tdi=NS&Ts=WK)T
HEN (Vb=B10.038) (a21) IF(Tam=WI&Tdi=ZO&Ts=WK)T
HEN (Vb=B4.154) (a22) IF(Tam=WI&Tdi=PS&Ts=WK)T
HEN (Vb=B7.038) (a31) IF(Tam=AU&Tdi=PB&Ts=WK)T
HEN (Vb=B6.769) (a32) IF(Tam=AU&Tdi=NB&Ts=MD)T
HEN (Vb=B6.692) (a36) IF(Tam=AU&Tdi=NS&Ts=MD)T
HEN (Vb=B2.769) (a37) IF(Tam=AU&Tdi=ZO&Ts=MD)T
HEN (Vb=B4.692) この新しいルールを外部記憶手段51に記憶しておけ
ば、次に外気温度TamがTam2.4 ,温度偏差TdiがE1.
2 ,日射量TsがTs1.5 という条件になったときに、
ファジィ推論値としてのブロワ電圧Vbは5(V)とし
て出力されるように制御される。
【0082】以上説明したように、上記実施例では、乗
員がマニュアルにて設定するブロワ電圧がどのような値
であろうとも、ファジィ推論に基づいて出力されるブロ
ワ電圧がその設定値となるように学習させることができ
るので、ファジィ推論自体を乗員の好みにより近いもの
にすることができる。
【0083】また上記実施例における上記学習方法とし
て、複数選択されるファジィルールのうち、確からしさ
の度合い(CF値)の大きいファジィルール、つまり制
御出力値に影響を大きく与えるファジィルールを大きく
学習変更させるようにしたので、学習変更後のファジィ
推論はその環境により適した、かつより乗員の好みに近
いものにすることができる。なお上記実施例では、メン
バーシップ関数に三角形或は台形の形のメンバーシップ
関数を使用したが、こうしたメンバーシップ関数の形と
しては、制御仕様に合った形にすればよく、釣り鐘型
等、ファジィ演算において矛盾が発生しなければどんな
形でもよい。
【0084】また上記実施例では、重心値を算出する方
法として、代数積−加算−重心法を用いたが、一般的な
min−max−重心法を用いても良い。また上記実施
例では、乗員がブロワ電圧をマニュアルで設定する度に
その設定値をファジィルールに学習させるように制御し
たが、元のファジィルールに記憶されているブロワ電圧
と乗員が設定したブロワ電圧との偏差をα倍(0<α<
1)し、そのα倍された値を元のファジィルールに学習
させ新しいファジィルールに変更させるように制御させ
ても良い。
【0085】また上記実施例では、確からしさの度合い
(CF値)の大きいファジィルールを大きく学習変更さ
せるようにしたが、CF値の大きさに関係なく、抽出さ
れた全てのファジィルールを同じ量だけ変更させるよう
にしても良い。
【0086】また上記実施例では、本発明を車両用空調
装置の風量制御に適用した例を示したが、これに限ら
ず、内外気切替制御、エアミックス制御、吹出口切替制
御等にも適用可能である。
【0087】また上記実施例は車両用空調装置について
の例であるが、本発明は車両用空調装置にのみ適用可能
というわけではなく、ファジィ推論が用いられたファジ
ィ制御装置ならどれにでも適用可能である。
【0088】また上記実施例では、外部記憶手段51を
ECU30と別体のものとして構成したが、ECU30
に内蔵され、メモリーをバックアップできるもので構成
しても良い。
【0089】上記実施例においては、3つの信号を入力
(外気温度,日射量,温度偏差)して1つの信号を出力
(ブロワ電圧)するタイプのものについて説明したが、
次にα個の信号を入力してβ個の信号を出力する他の実
施例について説明する。ここで入力信号とは、例えば外
気温度,日射量,温度偏差のようなものであり、出力信
号とは、例えばブロワ電圧,エアミックスダンパ開度等
のものである。
【0090】ここで上記β個の出力値をG1,G2,…
…,Gβとし、G1を出力するために必要なファジール
ールをR11 ,R12 ,……,R1n 、およびこのn個
のファジールールの適合度をそれぞれCF1 ,CF2 ,
……,CFn とする。また同様に、Gβを出力するため
に必要なファジィルールをRβ1 ,Rβ2 ,……,Rβ
n 、およびこのn個のファジールールの適合度をそれぞ
れCF1 ,CF2 ,……,CFn とする。
【0091】この場合、出力値G1は上記数式4と同様
の考え方で、
【0092】
【数9】G1=Σ(R1n ×CFn )/ΣCFn また、出力値Gβは、
【0093】
【数10】Gβ=Σ(Rβn ×CFn )/ΣCFn となる。
【0094】ある制御対象が上記の演算に基づいてGβ
で出力されているときに、車室内の乗員によってGβma
nualに変更されたとする。この場合、上記Gβを出力す
るために用いられたそれぞれのファジィルール(Rβ1
,Rβ2 ,……,Rβn )を変更するわけだが、この
とき、上記出力値Gβとマニュアル設定値Gβmanualと
の差を、それぞれのファジィルール(Rβ1 ,Rβ2 ,
……,Rβn )にその適合度(CF1 ,CF2 ,……,
CFn )の比に基づいて振り分ける方法を採用する。こ
こで学習変更後の新しいファジィルールをRβn(new)と
すると、
【0095】
【数11】 Rβn(new)=Rβn +CFn ×(Gβmanual−Gβ)×K となる。ここでKは係数である。
【0096】ここで上記数式11の意味を分かり易く説
明するために、入力信号の数が1つで、ファジィルール
の数を2つとして図12を用いて説明する。ある1つの
入力に対するあるβ個目の制御対象の出力がGβであっ
たとする。このときこの出力Gβは、2つのファジィル
ールの値(Rβ1 ,Rβ2 )にそれぞれの適合度(CF
1 ,CF2 )を掛け合わせた値を加えることによって求
められる。つまり、Gβ=Rβ1 ×CF1 +Rβ2 ×C
F2 となる。これを図12で説明すると、点Xβから点
βまでの長さは、点X1 から点Aまでの距離のCF1倍
の長さと、点X2 から点Bまでの距離のCF2 倍の長さ
とを足し合わせたものである。
【0097】そして、β個目の制御対象がGβで出力さ
れているときに車室内の乗員によってGβmanualに変更
された場合、点Aを点Eの位置まで変更し、点Bを点F
の位置まで変更することによって、今度同じ入力信号が
入力された場合にファジィ演算によって計算される値が
Gβmanualになる。
【0098】しかしこの実施例では、点Aを点Cの位置
に、点Bを点Dの位置にそれぞれ変更した後、点Cを点
Eの位置に、点Dを点Fの位置にそれぞれ変更する順序
の計算方法を採用する。
【0099】先ず、下記数式12に基づいて点Aを点C
の位置に変更する。
【0100】
【数12】 Rβ1 ′=Rβ1 +CF1 ×(Gβmanual−Gβ) ここでRβ1 ′は図12中点X1 から点Cまでの距離で
ある。
【0101】同じように下記数式13に基づいて点Bを
点Dの位置に変更する。
【0102】
【数13】 Rβ2 ′=Rβ2 +CF2 ×(Gβmanual−Gβ) ここでRβ2 ′は図12中点X2 から点Dまでの距離で
ある。
【0103】上記数式12および数式13を用いて点C
および点Dを求めても、点Cと点Dとを結んでできる線
分は点β′を通らない。そこで、点Aから点Cまでの距
離、および点Bから点Dまでの距離をそれぞれK倍し
て、点Eと点Fとを結んでできる線分が点β′を通るよ
うにする。このため上記数式12および数式13は下記
数式14および数式15のようになる。
【0104】
【数14】Rβ1(new)=Rβ1 +Rβ1 ′×K =Rβ1 +CF1 ×(Gβmanual−Gβ)×K
【0105】
【数15】Rβ2(new)=Rβ2 +Rβ2 ′×K =Rβ2 +CF2 ×(Gβmanual−Gβ)×K 上記Rβ1(new)は図12中点X1 から点Eまでの距離で
あり、Rβ2(new)は点X2 から点Dまでの距離である。
この数式14は上記数式11のnに1を代入した式であ
り、数式15は数式11のnに2を代入した式である。
【0106】ここで、一般的な場合の説明に戻る。ある
β個目の制御対象に対してファジィ演算結果に基づいて
出力されているときに乗員のマニュアル操作によってそ
の値が変更された場合、前のファジィルールを学習変更
する。すると、今度同じ入力があった場合に、この学習
変更後のファジィルールに基づいて出力される値が上記
マニュアル操作値となる。ここで上記数式10および数
式11を用いて上記の説明を式に表すと下記数式16の
ようになる。
【0107】
【数16】 ここで上記数式10より上記数式16は下記数式17の
ようになる。
【0108】
【数17】 そして上記数式17を移項して下記数式18のように変
形する。
【0109】
【数18】 両辺を(Gβmanual−Gβ)で割ると係数Kは下記数式
19のように計算される。
【0110】
【数19】 この数式19のように係数Kの値が求められるので、こ
の値を上記数式11に代入すると、一般的な入力がα
個,出力がβ個の場合の学習の計算が求められる。これ
を下記数式20に示す。
【0111】
【数20】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明一実施例の全体構成を表す概略構成図で
ある。
【図3】上記実施例のECUにて実行される空調制御処
理を表すフローチャートである。
【図4】各条件に対する確からしさを示すメンバーシッ
プ関数であり、(a)は外気温とその確からしさを表
し、(b)は日射量とその確からしさを表し、(c)は
温度偏差と確からしさを表す。
【図5】図3のステップ140における制御処理を表す
フローチャートである。
【図6】図5のステップ310ないしステップ330で
実行されるファジィルール(a16) ,(a21) ,(a17) ,(a
22) に対する処理の具体例を説明する説明図である。
【図7】図5のステップ310ないしステップ330で
実行されるファジィルール(a31) ,(a36) ,(a32) ,(a
37) に対する処理の具体例を説明する説明図である。
【図8】図5のステップ340の制御によって作成され
るブロワ電圧の集合を示すグラフである。
【図9】図3のステップ200の制御処理を示すフロー
チャートである。
【図10】従来におけるファジィルールおよびその確か
らしさに基づく確定値を評価値に基づいて変更する方法
を説明するグラフである。
【図11】図10で示した方法を車両用空調装置のブロ
ワ風量制御を例にして説明するグラフである。
【図12】他の実施例の学習方法を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
23 制御対象としてのブロワモータ 30b メンバーシップ関数記憶手段としてのROM 34 検出手段としての内気温度センサ 36 検出手段としての外気温度センサ 40 検出手段としての日射センサ 46 検出手段としての温度設定器 51 ファジィルール記憶手段としての外部記憶手段 ステップ110,120 検出信号入力手段 ステップ140,ステップ190 重心値出力手段 ステップ300,310,320 ファジィルール選択
手段 ステップ330,340,350 重心値算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 祐次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 寒川 克彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象へ影響を及ぼす条件を検出する
    検出手段と、 前記検出手段からの検出信号を入力する検出信号入力手
    段と、 前記検出信号に対するメンバーシップ関数を記憶してい
    るメンバーシップ関数記憶手段と、 多数のファジィルールの値を記憶しているファジィルー
    ル記憶手段と、 前記検出信号および前記メンバーシップ関数に基づい
    て、前記検出信号に適したファジィルールの値を前記多
    数のファジィルールの値の中から複数選択し、かつこの
    複数のファジィルールのそれぞれの確からしさを算出す
    るファジィルール選択手段と、 前記複数のファジィルールの値と前記確からしさとに基
    づいて前記複数のファジィルールの重心値を算出する重
    心値算出手段と、 前記制御対象を制御する信号として前記重心値を出力す
    る重心値出力手段と、 前記制御対象を制御する信号であり、前記重心値とは別
    の信号である外部信号を出力する外部信号出力手段と、 前記制御対象が前記重心値に基づいて制御された状態か
    ら前記外部信号に基づいて制御された状態に変化したと
    き、前記重心値と外部からの信号とに応じて前記複数の
    ファジィルールの値を変更するファジィルール変更手段
    とを備えることを特徴とするファジィ制御装置。
JP04249376A 1992-04-27 1992-09-18 ファジィ制御装置 Expired - Fee Related JP3125463B2 (ja)

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