JPH0612101B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH0612101B2
JPH0612101B2 JP60143855A JP14385585A JPH0612101B2 JP H0612101 B2 JPH0612101 B2 JP H0612101B2 JP 60143855 A JP60143855 A JP 60143855A JP 14385585 A JP14385585 A JP 14385585A JP H0612101 B2 JPH0612101 B2 JP H0612101B2
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fuel pressure
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岳志 ▲高▼橋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
〔従来の技術〕
内燃機関、特にディーゼル機関において応答性のよい燃
料噴射制御を行なうためにピエゾ圧電素子を利用した燃
料噴射弁が公知である(特開昭1369号公報参照)。
ピエゾ圧電素子は電圧を印加すると軸線方向に伸長し、
電圧を印加してから伸長するまでの時間が50μsecか
ら100μsecという極めて短かい時間であるのでピエ
ゾ圧電素子の伸長作用を利用すると応答性のよい燃料噴
射制御が可能となる。そこで特開昭60−17250号公報
に記載された燃料噴射弁ではピエゾ圧電素子の伸長作用
によりニードルの受圧面に作用する高圧燃料の燃料圧を
高めてニードルを開弁させ、それによつて燃料噴射を行
なうようにしている。一方、特開昭60−1369号公
報に記載された燃料噴射弁ではノズル孔と反対側のニー
ドル端面に高圧燃料の燃料圧を作用させ、ピエゾ圧電素
子の収縮作用によりニードル端面に作用する高圧燃料の
燃料圧を低下させてニードルを開弁させ、それによつて
燃料噴射を行なうようにしている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながらこれらの燃料噴射弁では高圧の燃料圧がピ
エゾ圧電素子に直接作用する構造となつているので高圧
の燃料圧に耐え得るために大型のピエゾ圧電素子が必要
となり、それに伴なつて消費電力が増大するという問題
がある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明によれば、燃料噴射
弁が閉弁方向にばね付勢されかつ開弁方向の燃料圧を受
けるニードルと、燃料で満たされかつピエゾ圧電素子に
よつて容積が変化せしめられる加圧室とを具備し、ピエ
ゾ圧電素子に電荷がチヤージされて加圧室内の燃料圧が
上昇したときにニードルが加圧室内の燃料圧により閉弁
方向に付勢されて閉弁せしめられ、ピエゾ圧電素子から
電荷がディスチャージされて加圧室内の燃料圧が低下し
たときにニードルが開弁する燃料噴射制御装置におい
て、機関の運転状態に応じて吐出圧が制御される燃料供
給ポンプを具備すると共に燃料供給ポンプから吐出され
た燃料をニードル周りに供給してニードルを開弁方向に
付勢すると共にニードルが開弁したときにこの燃料を噴
射させ、駆動電源を具備すると共に駆動電源からピエゾ
圧電素子に供給すべき電荷量を制御してニードルに加わ
る燃料圧が減少するに従いピエゾ圧電素子に供給される
電荷量を減少せしめるピエゾ圧電素子駆動制御回路を具
備している。
〔実施例〕
第1図および第2図を参照すると、1はディーゼル機関
本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4
はピストン、4はピストン、5は燃焼室、6は吸気弁、
7は排気弁、8は燃焼室5内に配置された燃料噴射弁、
9は吸気マニホルドを夫々示し、吸気マニホルド9の入
口部は過給機Tに接続される。燃料噴射弁8は燃料供給
管10を介して各気筒に共通の燃料蓄圧管11に連結さ
れる。燃料蓄圧管11はその内部に容積一定の蓄圧室1
2を有し、この蓄圧室12内の燃料が燃料供給管10を
介して燃料噴射弁8に供給される。一方、蓄圧室12は
燃料供給管13を介して吐出圧制御可能な燃料供給ポン
プ14の吐出口に連結される。燃料供給ポンプ14の吸
込口は燃料ポンプ15の吐出口に連結され、この燃料ポ
ンプ15の吸込口は燃料リーサバタンク16に連結され
る。燃料ポンプ15は燃料リザーバタンク16内の燃料
を燃料供給ポンプ14内に送り込むために設けられてお
り、燃料ポンプ15がなくても燃料供給ポンプ14内に
燃料を吸込むことが可能な場合には燃料ポンプ15に特
に設ける必要はない。これに対して燃料供給ポンプ14
は高圧の燃料を吐出するために設けられており、燃料供
給ポンプ14から吐出された高圧の燃料は蓄圧室12内
に蓄積される。
第3図に燃料噴射弁8の側断断面図を示す。第3図を参
照すると、20は燃料噴射弁本体、21はノズル、22
はスペーサ、23はノズル21およびスペーサ22を燃
料噴射弁本体20に固定するためのノズルホルダ、24
は燃料流入口、25はノズル21の先端部に形成された
ノズル孔を夫々示す。燃料噴射弁本体20、スペーサ2
2、ノズル21内には互いに直列に配置された制御ロッ
ド26、加圧ピン27およびニードル28が摺動可能に
挿入される。ニードル28は円錐状をなす受圧面30を
有し、この受圧面30の周りにニードル加圧室31が形
成される。ニードル加圧室31は一方では燃料通路3
2、燃料流入口24および燃料供給管10を介して蓄圧
室12(第2図)に連結され、他方ではニードル28の
周りに形成された環状の燃料通路33を介してノズル孔
25に連結される。燃料噴射弁本体20内には加圧ピン
27を下方に向けて付勢する圧縮ばね34が挿入され、
ニードル28はこの圧縮ばね34によつて下方に押圧さ
れる。制御ロツド26上方の燃料噴射弁本体20内には
互いに整列配置された小径孔35と大径孔36とが形成
される。制御ロツド26はその上端部に拡大頭部26a
を有し、この拡大頭部26aは小径孔35内に摺動可能
に挿入される。一方、小径孔35および大径孔36内に
は一体的に形成された小径部37aと大径部37bから
なる副ピストン37が摺動可能に挿入される。制御ロッ
ド26の拡大頭部26aと副ピストン37の小径部37
a間には加圧室38が形成される。一方、燃料噴射弁本
体20の上端部にはシール部材39を介して加圧制御装
置40が取付けられる。加圧制御装置40のケーシング
41内には油圧ピストン42が摺動可能に挿入され、こ
の油圧ピストン42はOリング43を具えている。油圧
ピストン42の小径部42aと副ピストン37の大径部
37b間には加圧室44が形成され、油圧ピストン42
の大径部42bとケーシング41間にはピエゾ圧電素子
45が配置される。このピエゾ圧電素子45は薄板状の
圧電素子を多数枚積層した積層構造をなしており、この
ピエゾ圧電素子45に電圧を印加するとピエゾ圧電素子
45は電歪効果によつて長手方向の歪を生ずる、即ち長
手方向に伸びる。この伸び量は例えば50μm程度の少
量であるが応答性が極めて良好であり、電圧を印加して
から伸びるまでの応答時間は80μsec程度である。電
圧の印加を停止すればピエゾ圧電素子45はただちに縮
む。第3図に示されるように油圧ピストン42とケーシ
ング41間には皿ばね46が挿入され、この皿ばね46
のばね力によつて油圧ピストン42はピエゾ圧電素子4
5に向けて押圧される。
加圧室38内の燃料が加圧されていない場合にはニード
ル28には圧縮ばね34による下向きの力と、ニードル
28の受圧面30に作用する上向きの力が加わる。この
とき上向きの力が下向きの力よりも若干大きくなるよう
に圧縮ばね34のばね力およびニードル28の受圧面3
0の面積が設定されている。従つてこのときニードル2
8には上向きの力が作用し、斯くしてニードル28が上
昇してノズル孔25から燃料が噴射される。次いでピエ
ゾ圧電素子45に電圧が印加されるとピエゾ圧電素子4
5が伸びるために油圧ピストン42が下降し、その結果
加圧室44内の燃料圧が上昇する。加圧室44内の燃料
圧が上昇すると副ピストン37が下降し、加圧室38内
の燃料圧が上昇する。その結果、制御ロツド26に下向
きの力が作用するためにニードル28が下降せしめら
れ、燃料噴射が停止せしめられる。このときの応答性は
上述したように80μsec程度であつて極めて速い。一
方、ピエゾ圧電素子45への電圧の印加が停止せしめら
れるとピエゾ圧電素子45は縮み、その結果加圧室38
内の燃料圧が低下するために制御ロッド26およびニー
ドル28が上昇して燃料噴射が開始せしめられる。この
ときの応答性も80μsec程度であつて極めて速い。な
お、上述したように加圧室38内の燃料が加圧されてい
ない場合にニードル28に作用する上向きの力が下向き
の力よりも若干大きくなるように圧縮ばね34のばね力
およびニードル28の受圧面30の面積が定められてい
る。従つて制御ロツド26の拡大頭部26aに小さな下
向きの力を加えればニードル28を下降させることがで
きる。即ち、ニードル28を下降させるために昇圧すべ
き加圧室38内の燃料圧は小さくてすみ、しかも副ピス
トン37を用いることによつて加圧室44内の燃料圧は
加圧室38内の燃料圧よりも更に小さくてすむのでピエ
ゾ圧電素子45に加えるべき電力が小電力で足りる。
第5図および第6図は吐出圧制御可能な燃料供給ポンプ
14の一例を示す。第5図を参照すると燃料供給ポンプ
14はポンプケーシング50により固定支持された固定
軸51と、固定軸51回りで回転するロータ52と、ピ
ボットピン53を介してポンプケーシング50に揺動可
能に取付けられたステータ54と、ステータ54内にお
いて軸受55を介して回転可能に支持されたリング56
とを有する。ロータ52は放射状に配置された多数個の
ラジアルピストン57を具備し、各ラジアルピストン5
7とリング56との間にはラジアルピストン57と共に
回転するシュー58が挿入される。ロータ52が回転す
るとそれに伴なつてラジアルピストン57も回転し、こ
のときシュー58がリング56の内周面を摺動すると共
にシュー58との摩擦力によってリング56も回転す
る。固定軸51には吸込口59と吐出口60とが形成さ
れ、吸込口59は燃料ポンプ15(第1図)へ、吐出口
60は蓄圧室12(第1図)へ夫々連結される。各ラジ
アルピストン57のシリンダ室61は吸込口59および
吐出口60と交互に連通する。シリンダ室61が吸込口
59と連通したときにラジアルピストン57が半径方向
外方に移動するためにシリンダ室61内に燃料が吸込ま
れ、シリンダ室61が吐出口60と連通したときに圧縮
された燃料がシリンダ室61から吐出口60に排出され
る。吐出口60に排出される燃料の圧力はラジアルピス
トン57のストロークに依存しており、ラジアルピスト
ン57のストロークはステータ54の位置によって定ま
る。従ってステータ54をピボットピン53回りに揺動
せしめることによって燃料供給ポンプ14の吐出圧を制
御することができる。
第5図および第6図を参照するとポンプケーシング50
の下部には固定軸51の軸線方向に摺動可能な制御レバ
ー62が配置される。この制御レバー62は制御レバー
62の軸線に対して傾斜した長溝63を有し、この長溝
63内にステータ54の下部に形成されたアーム64が
摺動可能に挿入される。従つて制御レバー62をその軸
線方向に移動させるとステータ54が揺動し、それによ
つて燃料供給ポンプ14の吐出圧が制御される。制御レ
バー62は減速機構65を介して駆動装置66に連結さ
れる。この実施例では駆動装置66はステップモータか
ら形成されるが必ずしもステップモータを使用する必要
はなく、例えば駆動装置66としてリニアソレノイドそ
の他の手段を用いることができる。駆動装置66により
制御レバー62はその軸線方向に移動せしめられ、従つ
て燃料供給ポンプ14の吐出圧は駆動装置66によつて
制御される。
再び第1図を参照すると、燃料噴射弁8および駆動装置
66を制御するための電子制御ユニット70が設けられ
る。この電子制御ユニット70はディジタルコンピュー
タからなり、双方向性バス71によつて相互に接続され
たROM(リードオンリメモリ)72、RAM(ランダムアク
セスメモリ)73、CPU(マイクロプロセッサ)74、
入力ポート75および出力ポート76を具備する。
第1図に示されるように燃料蓄圧管11の端部には蓄圧
室12内の燃料圧を検出する燃料圧力センサ80が取付
けられる。燃料圧センサ80は蓄圧室12内の燃料圧に
比例した出力電圧を発生し、この燃料圧センサ80はA
D変換器81を介して入力ポート75に接続される。一
方、吸気マニホルド9内には吸気マニホルド9内の過給
圧を検出する過給圧センサ82が取付けられる。過給圧
センサ82は吸気マニホルド9内の圧力に比例した出力
電圧を発生し、この過給圧センサ82はAD変換器83
を介して入力ポート75に接続される。また、機関本体
1には機関冷却水温を検出する水温センサ84が取付け
られる。水温センサ84は機関冷却水温に比例した出力
電圧を発生し、この水温センサ84はAD変換器85を
介して入力ポート75に接続される。また、アクセルペ
ダル86にはアクセルペダル86の踏込み量に比例した
出力電圧を発生する負荷センサ87が取付けられる。こ
の負荷センサ87はAD変換器88を介して入力ポート
75に接続される。また、機関クランクシャフトには一
対のディスク89,90が取付けられ、これらディスク
89,90の歯付外周面に対向して一対のクランク角セ
ンサ91,92が配置される。一方のクランク角センサ
91は例えば1番気筒が吸気上死点にあることを示す出
力パルスを発生し、従ってこのクランク角センサ91の
出力パルスからいずれの気筒の燃料噴射弁8を作動せし
めるかを決定することができる。他方のクランク角セン
サ92はクランクシャフトが一定角度回転する毎に出力
パルスを発生し、従つてクランク角センサ92の出力パ
ルスから機関回転数を計算することができる。これらの
クランク角センサ91,92は入力ポート75に接続さ
れる。一方、出力ポート76は駆動回路93を介してス
テップモータからなる駆動装置66に接続され、駆動回
路94を介して対応する燃料噴弁8のピエゾ圧電素子4
5に接続される。また、出力ポート76は電圧制御回路
95を介して各駆動回路94(第1図においては一個の
駆動回路のみを示す)に接続される。
第4図に駆動回路94および電圧制御回路95からなる
ピエゾ圧電素子駆動制御回路を示す。駆動回路94は一
対のコンデンサC,Cと、一対のコイルL,L
と、一対のサイリスタS,Sとを具備する。一方、
電圧制御回路95は電源EとDC−DCコンバータ96
とを具備し、電圧制御回路95は各燃料噴射弁8のピエ
ゾ圧電素子45に対して夫々設けられた駆動回路94の
入力端子に接続される。DC−DCコンバータ96の出
力電圧は電子制御ユニット70により制御され、従つて
電圧制御回路95は電子制御ユニット70の出力信号に
よつて定まる電圧を出力する。両サイリスタS,S
が非導通状態にあるときにはコンデンサCに電圧制御
回路95の出力電圧に比例した電荷がチャージされる。
次いでサイリスタSが導通状態になるとコンデンサC
にチヤージされた電荷がピエゾ圧電素子45に供給さ
れ、次いでサイリスタSが非導通状態になるとピエゾ
圧電素子45に電荷がチャージされ続ける。ピエゾ圧電
素子45の伸び量はピエゾ圧電素子45にチヤージされ
た電荷の量に比例しており、ピエゾ圧電素子45にチヤ
ージされる電荷の量は電圧制御回路95の出力電圧に比
例する。一方、加圧室38(第3図)内の燃料圧はピエ
ゾ圧電素子45の伸び量に比例しており、従つて加圧室
38内の燃料圧は電圧制御回路95の出力電圧に比例す
る。即ち、加圧室38内の燃料圧は電圧制御回路95の
出力電圧を変えることによつて制御される。サイリスタ
が一時的に導通状態になるとピエゾ圧電素子45に
チヤージされた電荷がディスチャージされ、ピエゾ圧電
素子45はただちに縮む。
次に第7図から第13図を参照して本発明による燃料噴
射制御装置の作動について説明する。
第7図はメインルーチンを示しており、このメインルー
チンは一定のクランク角度毎の割込みによつて実行され
る。第7図を参照するとまず始めにステップ100にお
いて機関回転数Nを表わすクランク角センサ92の出力
信号、アクセルペダルの踏込み量Lを表わす負荷センサ
87の出力信号、過給圧Bを表わす過給圧センサ82の
出力信号、機関冷却水温Tを表わす水温センサ84の出
力信号、および蓄圧室12内の燃料圧Pを表わす燃料圧
センサ80の出力信号がCPU74内に順次入力され、ク
ランク角センサ92の出力信号から機関回転数Nが計算
される。これらの機関回転数N、アクセルペダルの踏込
み量L、過給圧B、水温Tおよび燃料圧PはRAM73に
記憶される。次いでステップ200では燃料圧の制御が
行なわれ、ステップ300では電圧制御が行なわれ、ス
テップ400では噴射量τの計算が行なわれ、ステップ
500では噴射時期の計算が行なわれる。ステップ20
0における燃料圧の制御は第8図に示され、ステップ3
00における電圧制御は第9図に示され、ステップ40
0における噴射量τの計算は第10図に示され、ステッ
プ500における噴射時期の計算は第11図に示され
る。
第8図は蓄圧室12内の燃料圧Pの制御を行なうための
フローチャートを示す。第8図を参照すると、まず始め
にステップ201において機関回転数Nと負荷Lから基
準燃料圧Pが計算される。第13図(a)に示すように
基準燃料圧P11…Pmnと機関回転数N,負荷Lとの関
係はマップの形で予めROM72内に記憶されており、こ
のマップから基準燃料圧Pが計算される。次いでステ
ップ202では水温Tから水温補正係数Kが計算され
る。水温補正係数Kは第13図(c)に示すように水温
Tが高くなるにつれて大きくなり、第13図(c)に示す
関係は予めROM72内に記憶されている。次いでステッ
プ203では過給圧Bから過給圧補正係数Kが計算さ
れる。過給圧補正係数Kは第13図(b)に示すように
過給圧Bが高くなるにつれて大きくなり、第13図(b)
に示す関係は予めROM72内に記憶されている。次いで
ステップ204ではステップ401で求められた基準燃
料圧Pに補正係数K,Kを乗算することにより目
標とする基準燃料圧P、即ち目標燃料圧P0が求めら
れる。この目標燃料圧Pは水温Tが高くなるほど大き
くなり、過給圧Bが高くなるほど大きくなる。次いでス
テップ205では目標燃料圧Pと現在の燃料圧Pとの
差の絶対値がΔPよりも小さいか否かが判別される。|
0−P|≧ΔPのときはステップ206に進んでP>
であるか否かが判別される。P>Pのときはステ
ップ207に進んで駆動装置66、即ちステップモータ
66のステップ位置STから一定ステップ数Aが減算さ
れる。その結果燃料供給ポンプ14の制御レバー62
(第5図,第6図)が燃料供給ポンプ14の吐出圧を減
少する方向に移動せしめられるために蓄圧室12内の燃
料圧はただちに減少する。一方、P≦Pのときはステ
ップ208に進んでステップモータ66のステップ位置
STに一定スチツプ数Aが加算される。その結果燃料供
給ポンプ14の制御レバー62が燃料供給ポンプ14の吐
出圧を増大する方向に移動せしめられるために蓄圧室1
2内の燃料圧はただちに上昇する。一方、ステップ20
5において|P0−P|<ΔPであると判別されたとき
は処理ルーチンを完了し、このときステップモータ66
は静止状態に保持される。このようにして蓄圧室12内
の燃料圧Pが目標燃料圧Pに維持される。
第9図は電圧制御回路95の出力電圧を制御するための
フローチャートを示す。第9図を参照すると、まず始め
にステップ301において燃料圧Pから目標電圧値Vが
計算される。第13図(d)に示すように燃料圧Pが高く
なるにつれて目標電圧値Vは高くなり、第13図(d)に
示す関係は予めROM72内に記憶されている。次いでステ
ップ302において目標電圧値Vが出力ポート75に出
力され、電圧制御回路95の出力電圧が目標電圧値Vと
なるようにCD−CDコンバータ96が制御される。
蓄圧室12内の燃料圧が低くなるほどニードル加圧室3
1内の燃料圧が低くなり、従ってニードル28に作用す
る上向きの力が弱くなる。従って蓄圧室12内の燃料圧
が低くなるにつれてニードル28を閉弁するのに必要な
加圧室38内の燃料圧は低くなり、斯くしてピエゾ圧電
素子45にチャージすべき電荷の量も減少する。従つて
本発明では第13図(d)に示すように蓄圧室12内の燃
料圧Pが低下するにつれて電圧制御回路95の出力電圧
Vを低下させるようにしている。こうすることによつて
ピエゾ圧電素子45にチャージすべき電荷の量が過多と
なることがなく、必要最低限の電荷をチャージすること
ができるのでピエゾ圧電素子45を駆動するための電力
を低減することができる。
なお、第8図を参照して説明したように燃料圧Pは機関
回転数Nおよび負荷Lによつて定まるので電圧制御回路
95の出力電圧を蓄圧室12内の燃料圧Pによらずに機
関回転数Nおよび負荷Lに基いて定めるようにしてもよ
い。この場合には目標電圧値Vと機関回転数N、負荷L
との関係をマップの形で予めROM72内に記憶させてお
き、このマップから目標電圧値Vを定めることになる。
第10図は燃料噴射量τを計算するためのフローチャー
トを示す。第10図を参照すると、まず始めにステップ
401においてアクセルペダルの踏込み量、即ち負荷L
から基本燃料噴射量τが計算される。第13図(f)は
基本燃料噴射量τと負荷Lとの関係を示しており、こ
の関係は予めROM72内に記憶されている。次いでステ
ップ402では過給圧Bから過給補正係数Kが計算さ
れる。第13図(g)に示すように過給圧補正係数K
過給圧Bが高くなるにつれて大きくなる。第13図(g)
に示す関係は予めROM72内に記憶されている。次いで
ステップ403では噴射量τ=K3,τ0が計算される。
次いでステップ404では水温Tから最大噴射量MAXが
計算される。第13図(h)に示す如く白煙の発生を防止
するために最大噴射量MAXは水温Tが高くなるにつれて
小さくなる。次いでステップ405では噴射量τが最大
噴射量MAXよりも大きいか否かが判別される。τ>MAXで
あればステップ406に進んでτ=MAXとされる。従つ
て最大噴射量MAXは水温Tによって制限されることにな
る。
第11図は燃料噴射期間を計算するためのフローチャー
トを示す。第11図を参照すると、まず始めにステップ
501において機関回転数Nと負荷Lから噴射開始時期
τが計算される。第13図(i)に示すように噴射開始
時期τ11,…τmnと機関回転数N、負荷Lとの関係はマ
ップの形で予めROM72内に記憶されており、このマッ
プから噴射開始時期τが計算される。次いでステップ
502では水温Tから水温補正係数Kが計算される。
水温補正係数Kは第13図(k)に示すように水温Tが
高くなると小さくなり、第13図(k)に示す関係は予めR
OM72内に記憶されている。次いでステップ503では
過給圧Bから過給補正係数Kが計算される。過給圧補
正係数Kは第13図(j)に示すように過給圧Bが高く
なると大きくなり、第13図(j)に示す関係は予めROM7
2内に記憶されている。次いでステップ504ではステ
ップ501で求められた噴射開始時期τに補正係数K
,Kが加算されて実際の噴射開始時期τが求めら
れる。実際の噴射開始時期τはK,Kが増大する
につれて大きくなる。即ち早められる。次いでステップ
505では第10図に示すルーチンにおいて計算された
噴射量τと、実際の噴射開始時期τから噴射完了時期
τが計算される。斯くして得られた噴射開始時期τ
および噴射完了時期τはステップ506において出力
ポート76に出力され、これらτa,τbに従つて駆動回
路94が制御されて各燃料噴射弁8の噴射制御が行なわ
れる。
次にピエゾ圧電素子45のより精密な制御について説明
する。第3図を参照するとピエゾ圧電素子45を精密に
制御するために加圧室38内の燃料圧を検出する加圧力
センサ97が燃料噴射弁本体20に取付けられる。この
加圧力センサ97は第1図に示されるようにマルチプレ
クサ機能を有するAD変換器98を介して入力ポート7
5に接続される。加圧力センサ97は加圧室38内の燃
料圧に比例した出力電圧を発生し、各燃料噴射弁8に取
付けられた加圧力センサ97の出力信号がAD変換器9
8を介して順次入力ポート75内に入力される。
第12図は加圧力センサ97を用いたときの電圧制御の
フローチャートを示す。第12図を参照すると、まず始
めにステップ310において蓄圧室12内の燃料圧Pか
ら加圧室38内の目標燃料圧PPが計算される。第1
3図(e)に示すように燃料圧Pが高くなるにつれて目標
燃料圧PP0は高くなり、第13図(e)に示す関係は予め
ROM72内に記憶されている。次いでステップ311で
は加圧室38内の燃料圧PPを表わす加圧センサ97の
出力信号が入力ポート75に入力される。次いでステッ
プ312ではピエゾ圧電素子45に電荷がチャージ中で
あるか否かが判別される。チャージ中であればステップ
313に進んでPP>PPであるか否かが判別され
る。PP>PP0の場合にはステップ314で進んで電
圧制御回路95の出力電圧値Vから一定値Bが減算さ
れ、減算結果を出力電圧値Vとする。次いでステップ3
15において出力電圧値Vが出力ポート76に出力され
る。一方、ステップ313においてPP≦PPと判別
された場合にはステップ316に進んで出力電圧値Vに一
定値Bが加算され、加算結果を出力電圧値Vとする。こ
のようにPP>PPの場合には出力電圧値Vを低下さ
せ、PP≦PP0のときは出力電圧値Vを増大させるこ
とによつて加圧室38内の燃料圧は目標燃料圧PP
制御される。
上述したように本発明では蓄圧室12内の燃料圧が制御
される。その結果、燃料噴射弁8から噴射される燃料の
噴射率を機関の運転状態に応じた最適の噴射率に制御す
ることができる。斯くして機関の運転状態にかかわらず
に常時最適な燃焼を確保することができ、従つて騒音の
発生を抑制し、出力および燃料消費量を向上することが
できる。また、燃料供給ポンプ14の吐出圧を制御する
のに大きな力を必要とせず、小型の駆動装置66を用い
ることができるので吐出圧制御のために小電力しか必要
としないという利点もある。
〔発明の効果〕
ピエゾ圧電素子に供給される電荷量を噴射燃料圧が減少
するにつれて減少させることによりニードルの開閉制御
に必要な消費電力を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はディーゼル機関を図解的に示した平面図、第2
図はディーゼル機関の側面断面図、第3図は燃料噴射弁
の側面断面図、第4図はピエゾ圧電素子の駆動制御回路
図、第5図は燃料供給ポンプの側面断面図、第6図は第
5図の制御レバーおよびその駆動装置の平面図、第7図
はメインルーチンを示すフローチャート、第8図は燃料
圧の制御を実行するためのフローチャート、第9図は電
圧制御のためのフローチャート、第10図は噴射量の計
算を実行するためのフローチャート、第11図は噴射期間
の計算を実行するためのフローチャート、第12図は電
圧制御のための別の実施例のフローチャート、第13図
は補正係数等を示す線図である。 8……燃料噴射弁、10,13……燃料供給管、12…
…蓄圧室、14……燃料供給ポンプ、45……ピエゾ圧
電素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射弁が閉弁方向にばね付勢されかつ
    開弁方向の燃料圧を受けるニードルと、燃料で満たされ
    かつピエゾ圧電素子によって容積が変化せしめられる加
    圧室とを具備し、ピエゾ圧電素子に電荷がチャージされ
    て加圧室内の燃料圧が上昇したときにニードルが加圧室
    内の燃料圧により閉弁方向に付勢されて閉弁せしめら
    れ、ピエゾ圧電素子から電荷がディスチャージされて加
    圧室内の燃料圧が低下したときにニードルが開弁する燃
    料噴射制御装置において、機関の運転状態に応じて吐出
    圧が制御される燃料供給ポンプを具備すると共に燃料供
    給ポンプから吐出された燃料をニードル周りに供給して
    ニードルを開弁方向に付勢すると共にニードルが開弁し
    たときにこの燃料を噴射させ、駆動電源を具備すると共
    に駆動電源からピエゾ圧電素子に供給すべき電荷量を制
    御して上記ニードルに加わる燃料圧が減少するに従いピ
    エゾ圧電素子に供給される電荷量を減少せしめるピエゾ
    圧電素子駆動制御回路を具備した内燃機関の燃料噴射制
    御装置。
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