JPH06120759A - 弾性表面波素子の製造方法 - Google Patents

弾性表面波素子の製造方法

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JPH06120759A
JPH06120759A JP26520992A JP26520992A JPH06120759A JP H06120759 A JPH06120759 A JP H06120759A JP 26520992 A JP26520992 A JP 26520992A JP 26520992 A JP26520992 A JP 26520992A JP H06120759 A JPH06120759 A JP H06120759A
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JP
Japan
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comb
insulating film
shaped electrode
piezoelectric substrate
forming
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JP26520992A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Miyashita
勉 宮下
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性表面波素子に関し、製品の信頼性が優
れ、且つ製造歩留りの良い製造方法を実用化することを
目的とする。 【構成】 圧電体基板(1)上に耐熱性絶縁材料を用
い、櫛形電極の厚さよりも遙かに厚い第1の絶縁膜
(2)を形成する工程と、圧電体基板(1)上にある該
第1の絶縁膜(2)の櫛形電極形成位置を圧電体基板
(1)まで選択エッチングする工程と、圧電体基板
(1)上に櫛形電極の厚さと等しくなるまで櫛形電極形
成材(3)を一様に膜形成する工程と、圧電体基板
(1)上にレジストを塗布して第2の絶縁膜(4)を形
成する工程と、先にパターン形成した第1の絶縁膜
(2)の上にある第2の絶縁膜(4)および櫛形電極形
成材(3)とをドライエッチングして除去する工程と、
圧電体基板(1)上の櫛形電極形成材(3)の上にある
第2の絶縁膜(4)と、第1の絶縁膜(2)とをドライ
エッチングして除去する工程と、から櫛形電極を形成す
ることを特徴として弾性表面波素子の製造方法を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は信頼性の優れた弾性表面
波素子の製造方法に関する。弾性表面波(Surface Acou
stic Wave 略してSAW)素子は圧電体基板上に電気信号を
SAW に変更する電気−機械変換用の櫛形電極を設けた構
造をとり、フイルタ,遅延線,共振器などの機能をもつ
固体素子である。
【0002】そして現在、TVのIF(中間周波)フィ
ルタ,VTR(Video Tape Recoder) の発振器用共振
器, コードレス電話用VCO(Voltage Controll Oscil
lator)などに使用されている。
【0003】
【従来の技術】図2は弾性表面波素子の構成を示す斜視
図であって、圧電体基板1の上に入力側の櫛形電極6と
出力側の櫛形電極7を備えて構成されている。
【0004】また、図3は櫛形電極の平面模式図であ
る。こゝで、図3に示す櫛形電極の周期をx,図2に示
す入力側の櫛形電極6と出力側の櫛形電極7との間隔を
L,圧電材料によって決まる弾性表面波の伝播速度vと
すると、入力信号の周波数fがv/xと一致する場合は
最も効率よく弾性表面波が発生するため入力側と出力側
に櫛形電極を備えることにより周波数フィルタを形成す
ることができる。
【0005】また、L/vだけ信号の遅延が生ずるため
に遅延線として機能する。こゝで、櫛形電極がパターン
形成される圧電材料の必要条件として、 電気機械結合係数が大きいこと 伝播損失が少ないこと 遅延時間温度特性が小さいこと 大型で均質な材料が容易に得られること などが挙げられるが、これらの条件を総て満たす材料は
得られておらず、ニオブ酸リチウム(LiNbO3), タンタル
酸リチウム(LiTaO3), 水晶, 圧電セラミックス(例えばP
ZT)などの内、必要とするデバイスの特性にあわせて材
料を選択し基板としている。
【0006】そして、圧電体基板上にアルミニウム(Al)
またはアルミニウム・銅(Al-Cu) 合金を蒸着して薄膜を
作り、これに写真蝕刻技術( フォトリソグラフィ) を用
いて入力側の櫛形電極6と出力側の櫛形電極7をパター
ンを形成している。
【0007】こゝで、電極パターンの形成方法として
は、 リフトオフ法 化学エッチング法 反応性イオンエッチング(RIE)を用いる方法 イオンビームエッチング(IBE)を用いる方法 などがあるが、それぞれに問題がある。
【0008】すなわち、の方法は櫛形電極形成位置を
除いて圧電体基板(以下略して基板)上にレジストを被
覆した後、櫛形電極形成材(以下略して電極材)を膜形
成し、レジストを除去することにより櫛形電極を形成す
る方法である。
【0009】然し、この方法の問題点はレジストの耐熱
性が良くないために電極材を膜形成する段階で基板加熱
を行なうことができない。そのため、パターン形成した
櫛形電極の基板への密着性が悪く、これによりデバイス
の製造歩留りが低いことである。
【0010】の方法は燐酸(H3PO4)と酢酸(CH3COOH)
を含む液に基板を浸漬して蒸着膜をエッチングする方法
であるが、化学エッチングにおいては等方性エッチング
のためにサイドエッチングが進行することから、電極ピ
ッチの狭い高周波デバイスのパターン形成法としては適
していない。
【0011】また、の方法は塩素(Cl2), 四塩化炭素
(CCl4), 四塩化硅素(SiCl4), 三塩化硼素(BCl3)な
どの塩素系のガスを用い、異方性エッチングを行うため
に垂直な断面をもつ櫛形電極を形成でき、また、基板が
エッチングされない特徴があるものゝ、エッチング面に
Clイオンが吸着し残留するために櫛形電極が腐食すると
云う問題があり、信頼性の面から好ましくない。
【0012】また、の方法はアルゴン(Ar)ガスを用い
てドライエッチングを行なうもので、垂直な断面をもつ
櫛形電極を形成できるが、エッチング対象に選択性がな
く、基板もエッチングされると云う問題があり、再現性
に乏しい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】弾性表面波素子は圧電
体基板上にAlまたはAl-Cu 合金を蒸着法などにより膜形
成した後、写真蝕刻技術を適用して櫛形電極などをパタ
ーン形成することにより作られている。
【0014】然し、現在用いられている何れのエッチン
グ法も問題がある。そこで、これらの問題のない櫛形電
極形成法を実用化することが課題である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題は図1に示す
ように圧電体基板1の上に耐熱性絶縁材料を用い、櫛形
電極の厚さよりも遙かに厚い第1の絶縁膜2を形成する
工程(同図A)と、圧電体基板1の上にある第1の絶縁
膜2の櫛形電極形成位置を圧電体基板1まで選択エッチ
ングする工程(同図B)と、圧電体基板1の上に櫛形電
極の厚さと等しくなるまで櫛形電極形成材3を一様に膜
形成する工程(同図C)と、圧電体基板1の上にレジス
トを塗布して第2の絶縁膜4を形成する工程(同図D)
と、先にパターン形成した第1の絶縁膜2の上にある第
2の絶縁膜4および櫛形電極形成材3とをドライエッチ
ングして除去する工程(同図E)と、圧電体基板1の上
の櫛形電極形成材3の上にあるレジストと第1の絶縁膜
2とをドライエッチングして除去する工程(同図F)と
で櫛形電極を形成することにより弾性表面波素子の製造
方法を構成することにより解決することができる。
【0016】
【作用】本発明はレジストの代わりに耐熱性絶縁物をカ
バー材としてリフトオフを行ない櫛形電極をパターン形
成するものである。
【0017】こゝで、櫛形電極を構成する電極材はAlま
たはAl-Cu 合金よりなるためにエッチングされ易く、一
方、リフトオフのカバー材として働く第1の絶縁膜は二
酸化硅素(SiO2)や窒化硅素(Si3N4)などエッチングさ
れにくい材料で構成されることから反応ガス( エッチャ
ント) の選択が重要となる。
【0018】また、本発明においては、リフトオフ法で
形成する櫛形電極に影響を与えることなくカバー材の上
の電極材を除去するためにカバー材の厚さを櫛形電極の
厚さに較べて充分に厚く形成することが必要である。
【0019】そして、エッチャントを選択してカバー材
をドライエッチングすることにより基板との密着性が良
く、断面が垂直で且つ腐食性イオンの吸着のない櫛形電
極を得るものである。
【0020】
【実施例】以下は800 MHz帯用SAW フィルタに適用した
例であり、図1により本発明を説明する。
【0021】圧電体基板1としては厚さが500 μm の36
°回転YカットX伝播LiTaO3を使用した。先ず、RF(高
周波)スパッタ法により圧電体基板1の上にSiO2を1.4
μm の厚さに成膜して第1の絶縁膜2を形成した。(以
上同図A)次に、圧電体基板1をRIE装置にセット
し、六弗化硫黄(SF6)を反応ガスとして第1の絶縁膜2
の櫛形電極形成位置を基板に達するまでドライエッチン
グした。(以上同図B)次に、櫛形電極形成材3として
Al-Cu 合金を用い、圧電体基板1を150 ℃に加熱しなが
ら、真空蒸着法により1400Åの厚さに膜形成した。( 以
上同図C)次に、スピンコート法により櫛形電極形成材
3の上にフォトレジストを塗布して第2の絶縁膜4を形
成した。
【0022】この処理により先に選択エッチングした第
1の絶縁膜2の凹部はフォトレジストよりなる第2の絶
縁膜4により埋められて略平坦となる。(以上同図D)
次に、圧電体基板1をRIE装置にセットし、O2ガスを
反応ガスとしてRIEを行なって第2の絶縁膜4を除い
て櫛形電極形成材3を露出させた後、Arガスを反応ガス
としてIBEを行い、櫛形電極形成材3を除去した。
(以上同図E)次に、O2ガスを反応ガスとしてRIEを
行ない、残留している第2の絶縁膜4を除いた後、反応
ガスをSF6 に代えてRIEを行を行なえば、圧電体基板
1のエッチングを生ずることなく櫛形電極形成材3より
なる櫛形電極を得ることができた。(以上同図F)な
お、この実施例において第1の絶縁膜2としてSiO2を用
い、選択エッチングを行なう反応ガスとしてSF6 を用い
たが、第1の絶縁膜2としてシリコーン樹脂やポリイミ
ド樹脂を用いてもよく、この場合、前者の反応ガスとし
て弗素系ガスを、また、後者の反応ガスとしてO2を用い
ても同じ結果を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の実施により圧電体基板との密着
が良く、櫛形電極の腐食がなく、圧電体基板の損傷がな
く、製造に当たって再現性の良い弾性表面波素子を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示す断面図である。
【図2】弾性表面波素子の構成を示す斜視図である。
【図3】櫛形電極の平面図である。
【符号の説明】
1 圧電体基板 2 第1の絶縁膜 3 櫛形電極形成材 4 第2の絶縁膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体基板(1)上に耐熱性絶縁材料を
    用い、櫛形電極の厚さよりも遙かに厚い第1の絶縁膜
    (2)を形成する工程と、 圧電体基板(1)上にある該第1の絶縁膜(2)の櫛形
    電極形成位置を圧電体基板(1)まで選択エッチングす
    る工程と、 該圧電体基板(1)上に櫛形電極の厚さと等しくなるま
    で櫛形電極形成材(3)を一様に膜形成する工程と、 該圧電体基板(1)上にレジストを塗布して第2の絶縁
    膜(4)を形成する工程と、 先にパターン形成した第1の絶縁膜(2)の上にある第
    2の絶縁膜(4)および櫛形電極形成材(3)とをドラ
    イエッチングして除去する工程と、 圧電体基板(1)上の櫛形電極形成材(3)の上にある
    第2の絶縁膜(4)と、 第1の絶縁膜(2)とをドライエッチングして除去する
    工程と、 から櫛形電極を形成することを特徴とする弾性表面波素
    子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6424075B1 (en) * 2001-01-26 2002-07-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device and production method thereof
US6789297B2 (en) 1999-04-28 2004-09-14 Murata Manufacturing Co., Ltd Method of manufacturing a surface acoustic wave element
US9441958B2 (en) 2013-08-12 2016-09-13 Ricoh Company, Ltd. Device, method, and non-transitory computer-readable recording medium to calculate a parameter for calibration

Cited By (4)

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