JPH06120473A - 固体撮像装置及びその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置及びその駆動方法

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JPH06120473A
JPH06120473A JP4294015A JP29401592A JPH06120473A JP H06120473 A JPH06120473 A JP H06120473A JP 4294015 A JP4294015 A JP 4294015A JP 29401592 A JP29401592 A JP 29401592A JP H06120473 A JPH06120473 A JP H06120473A
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JP4294015A
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English (en)
Inventor
Kazuya Matsumoto
一哉 松本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画素サイズを縮小化しても画素蓄積時のソー
ス電流の増大を阻止し、良好なブルーミング特性が得ら
れるVBCMDを用いた固体撮像装置を提供する。 【構成】 高抵抗半導体基板1上に形成したエピタキシ
ャル層2上にソース領域4及びドレイン領域3を設け、
ソース領域4とドレイン領域3間にゲート絶縁膜5を介
してゲート電極6を配置して構成したCMDを用いた固
体撮像装置において、ドレイン領域3の面積をソース領
域4より大にすると共に、前記ソース領域4の下を囲む
ように、該ソース領域4とは逆導電型のp型拡散層11を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、増幅度を低減させず
にS/Nを向上させた電荷変調素子を用いた固体撮像装
置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電荷変調素子(Charge Modulation Devi
ce:以下CMDと略称する)を使用した固体撮像装置に
ついては、本発明者等により、特開昭60−14075
2号等にその技術についての開示がなされているが、図
8にその一構成例の断面構造を示す。同図において、1
は半導体基板、2はn- エピタキシャル層、3はドレイ
ン(ソース)領域、4はソース(ドレイン)領域、5は
ゲート絶縁膜、6はゲート電極、7は保護絶縁膜、8は
ソース(ドレイン)電位を与えるためのAl−Si等の金属
よりなるソース(ドレイン)電極である。
【0003】次に、このように構成されたNチャンネル
CMD固体撮像装置の動作について説明する。ゲート電
極6の上部より入射する光10は、絶縁膜7,ゲート電極
6,ゲート絶縁膜5を順次通過して半導体基板1内で正
孔電子対を生成する。この内の生成正孔は負電圧が印加
されたゲート電極6下の絶縁膜−半導体界面に蓄積され
る。蓄積正孔によりドレイン領域3とソース領域4間に
存在する電子に対する電位障壁が低下し、その結果蓄積
正孔により変調されたソース・ドレイン電流が流れる。
このソース・ドレイン電流を検出することにより、入射
光量に依存した信号電流が、非破壊的に得られることに
なる。
【0004】図9の(A),(B)は、従来のCMD固
体撮像装置における画素サイズを10μm×10μmとした
場合において、信号読み出し時(ゲート電位:VG =−
1.5V)に飽和量の正孔がゲート電極下の蓄積領域に存
在する場合の電位分布、及び正孔が全く存在しない場合
の電位分布を示した図である。正孔蓄積領域は、図9の
(A)において“A”で示されており、またソース・ド
レイン電流を制御する電位鞍点は、図9の(B)におい
て“P”で示されている。従来の構成のCMDにおいて
は、図9の(B)に示すように、電位鞍点Pは、ソース
領域とドレイン領域間の半導体バルク中に存在している
ことがわかる。以後このような電位分布形態をもつ従来
構成のCMDをLateral Barrier CMD、略してLBC
MDと呼ぶことにする。
【0005】図9の(B)に示すように、正孔が存在し
ない場合、A点よりP点までの電位差は約0.9Vであ
り、一方、飽和正孔が存在する場合は図9の(A)に示
すように、その電位差は約0.25Vになる。すなわち両者
の差である約0.7Vの電位差及びゲート電極下の正孔蓄
積領域面積により、最大正孔蓄積量が規定されているこ
ととなる。
【0006】更に本件発明者は、特願平3−20465
3号において、CMDの画素サイズが3.8μm×3.8μ
m以下になった時に適応するVertical Barrier CMD、略
してVBCMDと称するCMDを提案した。次に、この
VBCMDの構成について説明する。図10の(A)は、
VBCMD画素の構成を示す断面図で、図10の(B)に
は比較のため従来のLBCMDの断面構造を示してお
り、図8に示した従来の構成のCMD画素と同一又は対
応する部材には同一符号を付してその説明を省略する。
なお、図10の(A),(B)とも、画素サイズは3.8μ
m×3.8μmである。図10の(A)に示すVBCMD
は、ソース領域あるいはゲート部に対するドレイン電位
の影響を大きくするために、図10の(B)に示すLBC
MDに比べて、ソース領域4が小面積となっている点、
及びそれと対照的にドレイン領域3がLBCMDに比べ
て大面積となっている点を特徴としている。なお、図10
の(A),(B)において他のプロセスパラメータはV
BCMDとLBCMDとで共通にしている。
【0007】次に図10の(A),(B)に示したVBC
MDとLBCMDの暗時ゲート電位−ソース電流特性を
図11に示す。縦軸がソース電流IS 、横軸がゲート電位
Gであり、曲線aが10μm×10μmのLBCMD、曲
線bが3.8μm×3.8μmのLBCMD、曲線cが3.8
μm×3.8μmのVBCMDの暗時特性を示している。
これらの特性曲線から、3つのCMDとも、CMDの蓄
積電位であるVG =−6Vでは、ソース電流は1pA以
下であり、良好なブルーミング抑圧比が得られることが
わかる。
【0008】一方、読み出しゲート電位時(VG =−1.
5V)の暗時ソース電流値は、10μm×10μmLBCM
D,3.8μm×3.8μmLBCMD,3.8μm×3.8μ
mVBCMDのそれぞれについて、16.5μA,11.2μ
A,20.0μAの値が得られており、電流電圧特性につい
ては、CMDの画素サイズを10μm×10μmより3.8μ
m×3.8μmに縮小しても、良好な特性が得られること
がわかる。
【0009】図12の(A),(B)は、それぞれ3.8μ
m×3.8μmLBCMDの蓄積時(VG =−6V)及び
リセット時(VG =1V)の断面電位分布を示してい
る。この図から、ソース電流を制御する電位鞍点Pは、
10μm×10μmのLBCMD[図9の(B)参照]と同
じく、ソース−ドレイン領域間の半導体バルク中に存在
していることがわかる(Lateral barrier mode)。また
リセット時(VG =1V)の電位分布は、ゲート電極直
下より、基板方向に単調に減少していることがわかる。
【0010】これに対し、図13の(A),(B)は、そ
れぞれ3.8μm×3.8μmVBCMDの蓄積時(VG
−6V)及びリセット時(VG =1V)の断面電位分布
を示すものであり、同図(A)からわかるように、ソー
ス電流を制御する電位鞍点Pはソース領域中心軸直下に
存在していることがわかる(Vertical barrier mod
e)。更に同図(B)からわかるように、正孔リセット
時(VG =1V)にも、ドレイン電位の影響による正孔
に対する電位バリヤーがソース領域直下においても存在
していることがわかる。
【0011】次に分光感度について説明する。3.8μm
×3.8μmLBCMDでは、正孔蓄積時の受光部深さ
は、図12の(A)から約1.0μmとなっており、一方、
3.8μm×3.8μmVBCMDでは、図13の(A)から
約1.5μmとなっていることがわかる。10μm×10μm
LBCMDにおいては、その値は約1.6μmであり、し
たがってLBCMDにおいては、致命的ではないが、画
素サイズが10μm×10μmから3.8μm×3.8μmに縮
小されるにしたがって、受光部深さが約1.6μmより約
1.0μmに減少し、その結果赤感度が若干低下すること
になる。これに対し、LBCMDをVBCMDに換える
ことにより、同じ画素サイズにおいて受光部深さは約1.
5μmとなり、10μm×10μmLBCMDと同じレベル
の分光感度特性が得られることとなる。
【0012】図14は、3.8μm×3.8μmVBCMDに
おける読み出しゲート電位時(VG=−1.5V)での蓄
積正孔数と出力電流[ソース電流(光照射時)−ソース
電流(暗時)]の関係を対数目盛で示した図であり、A
の時点で出力電流は250 μAとなり、それ以後の正孔の
蓄積に対しては、一定な出力を示している。すなわちA
点がVG =−1.5Vにおける最大蓄積可能正孔数となっ
ている。一方、B点は3.8μm×3.8μmLBCMDに
おける最大蓄積正孔数、C点は10μm×10μmLBCM
Dにおける最大蓄積正孔数を示している。C点とB点に
おける蓄積正孔数を比較することにより、LBCMDに
おいては、最大蓄積正孔数は、10μm×10μmより3.8
μm×3.8μmにCMD画素サイズが縮小されることに
より、約26%まで低下することがわかるが、A点とB点
における蓄積正孔数を比較することにより、同じ画素サ
イズでLBCMDをVBCMDに変更することによっ
て、3倍近くまで飽和正孔量の増加が可能となることが
わかる。
【0013】結局、CMDの画素サイズを、10μm×10
μmから3.8μm×3.8μmに縮小しても、VBCMD
の採用により、飽和正孔数は10μm×10μmLBCMD
の約80%程度にしか低下しないということが確認されて
いる。更に、10μm×10μmのLBCMDの飽和出力電
流は約35μAであるという従来の結果を考えると、VB
CMDを採用することにより、飽和出力電流が約250 μ
Aと大幅に増大することが判明した。これはVBCMD
においては、ドレイン電位が正孔蓄積に対するバリヤー
の役割を担っているため、飽和正孔量が蓄積されたとき
の、P点における電位、すなわち鞍点電位自体がLBC
MDに比べて高い値を持つことによるものである。
【0014】また電流変調度についても、10μm×10μ
mLBCMDが、290 pA/holeであるのが、3.8μm
×3.8μmVBCMDでは、1100pA/holeと上昇して
いることがわかる。これは画素の微細化に際して、ソー
ス・ドレイン拡散層深さ等のプロセスパラメータを調整
し、両者で同様なソース電流−ゲート電位特性を得たこ
とに起因する(図11参照)。
【0015】次にVBCMDのリセット特性について説
明する。図13の(B)からわかるように、VBCMDに
おいては、VG =1Vとしたリセット動作時において
も、正孔に対する電位バリヤーがソース直下までドレイ
ン電位の影響により形成されている。このため、正孔を
基板に掃き出すリセット動作は実際上は不可能となる。
【0016】そこで、VBCMDにおいては、リセット
時にドレイン電位VD を約0Vと低下させ、ドレイン電
位のリセット動作に対する影響をなくすことが必要とな
る。図15の(A)は、VG =1V(リセットゲート電
位)において、ドレイン電位VD =0Vとした時の電位
分布を示す図であり、ゲート直下から基板方向にかけ
て、単調に電位が低下していることがわかる。この電位
分布から、蓄積正孔はドリフトメカニズムにより、高速
で基板に掃き出されることがわかる。したがって高速リ
セットが可能となる。
【0017】リセット動作時に、ドレイン電位VD =0
Vとすると、リセット動作状態以外の画素もVD =0V
となる。図15の(B),(C)は、それぞれ正孔が存在
しない場合におけるVD =0Vとした時の、VG =−1.
5V及びVG =−6Vでの電位分布を示す図である。こ
れらの電位分布図におけるゲート直下の電位分布状況よ
り、VD =0Vにおいても、ゲート電位を適当な負電位
にしておけば、VBCMDには正孔保持能力がある。す
なわち、リセットされる画素以外のCMD画素の正孔
は、VD =0Vにしても破壊されない、つまり掃き出さ
れないことがわかる。またリセット時にVD =0V近く
にドレイン電位を低下させる動作においては、リセット
時の消費電力を減少させるという効果も得られる。なお
リセット動作時に、基板電位を負方向に引き下げること
により、引き下げない場合に比べ、より高いドレイン電
位においてもリセット動作が可能となる。
【0018】また、VBCMDにおいて不要な過剰正孔
を基板に掃き出すオーバーフロー動作に要する時間は、
LBCMDと同程度であり、約100 nsec以内でその動作
が終了する。これは、LBCMDにおいても、オーバー
フロー動作だけは、電位バリアーを越える拡散機構がそ
の動作メカニズムとなっているからである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
VBCMDはLBCMDに比べ、多くの利点を有するも
のであるが、上記従来の技術の項では、画素サイズを3.
8μm×3.8μmとしたVBCMDについて説明を行っ
てきた。しかしながら、固体撮像装置の開発動向は、小
型化,高感度化,多画素化(高解像度化)を目指してお
り、単板からカラーカメラ対応の高解像度素子等を考慮
した場合は、現状より更に画素の縮小化が要求される。
また画素ピッチは従来と同一として、CMD画素サイズ
を縮小し、CMDのゲート部にマイクロレンズ等を使用
し、画素に入射する光を集光するように構成すると、C
MDの正孔蓄積容量が減少することから、その結果とし
て感度の向上が期待できる。
【0020】以上のように多画素化(高解像度化),高
感度化という観点から、画素サイズはより一層の縮小化
が望まれるが、従来のVBCMDのデバイスサイズを縮
小した場合、必然的にゲート長L[図10の(A)参照]
も短くなる。ゲート長Lの縮小により、ソース領域とド
レイン領域間の距離が短くなり、CMDにおける正孔蓄
積時(VG ,約−6V)のソース電流が増大することと
なる。この結果、固体撮像装置としては、ブルーミング
抑圧特性の劣化という欠点が生じることとなる。
【0021】本発明は、従来のVBCMDを用いた固体
撮像装置において、画素サイズを縮小した場合に生じる
上記問題点を解消するためなされたもので、画素サイズ
が縮小されても、正孔蓄積時のソース電流の増大が阻止
され、良好なブルーミング抑圧特性が得られるVBCM
Dを用いた固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、本発明は、絶縁物又は高抵抗半導体基板上
に形成した半導体層の同一表面にソース領域及びドレイ
ン領域を設け、該ソース領域とドレイン領域間に光励起
によるキャリアを蓄積するゲート領域を備え、前記半導
体層の表面と平行にソース・ドレイン電流が流れるよう
に構成した電荷変調素子を用いた固体撮像装置におい
て、前記ソース領域及び前記ゲート領域に対する前記ド
レイン領域の面積比を大にして、光信号蓄積時又は光信
号読み出し時に、ソース・ドレイン電流を制御する電位
鞍点がソース領域中心軸下に存在し、前記電位鞍点下に
ドレイン電位の影響による蓄積電荷に対する電位障壁が
形成されるように構成し、且つ少なくとも前記ソース領
域下を囲むように、該ソース領域とは逆の導電型を有す
る拡散層を形成するものである。
【0023】このように構成した固体撮像装置において
は、少なくともソース領域下を囲むように、該ソース領
域とは逆の導電型を有する拡散層を形成しているので、
従来の固体撮像装置におけるソース領域からドレイン領
域にかけての不純物の分布が、NチャネルCMDの場
合、n+ −n- −n+ であったのが、本発明に係る固体
撮像装置においては、n+ −p−n- −n+ となる。こ
のp型拡散層の存在により、ソース領域からn- 型半導
体層(チャネル層)に電子が流れる際の、電子電流に対
する付加的な障壁が加わることとなる。すなわち、VB
CMDを単純に縮小化して行った場合、ゲート長Lが小
さくなり、正孔蓄積時にも電子電流が流れ、ブルーミン
グ抑圧特性が劣化するが、本発明のように拡散層を追加
形成した場合、電子電流に対する電位障壁が高くなり、
デバイス寸法を縮小した際にも、正孔蓄積時は電子電流
が流れなくなり、ブルーミング抑圧特性の向上した固体
撮像装置を実現することができる。
【0024】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係る固体撮像装置の第1実施例の1画素部分を示す
断面構成図である。VBCMDにおいても、ソース領域
深さがドレイン領域よりも浅い場合と、深い場合の2種
類が考えられる。この第1実施例は、ソース領域の方が
浅いVBCMDに本発明を適用したものである。図1に
おいて、図8に示した従来のCMDと同一又は対応する
部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0025】図1において、11が新たに形成されたp型
拡散層であり、n+ 型ソース領域4を囲むように該ソー
ス領域4より深く形成されている。このp型拡散層11の
濃度は、デバイスのゲート長Lによっても異なるが、10
14〜1018cm-3程度が望ましい。またソース領域4の端よ
りp型拡散層11の端までの距離dは、0.1〜0.5μm程
度が望ましい。このp型拡散層11は、ソース領域4の形
成方法と同じく、公知のホトリソグラフィー法を併用し
たイオン注入法,熱拡散法等により形成することができ
る。
【0026】このように形成したp型拡散層11の存在に
より、CMDの蓄積動作時のオフ特性の向上が計れ、固
体撮像装置としてはブルーミング抑圧特性の向上が達成
される。
【0027】図2は、図1に示した第1実施例の変形例
を示す断面構成図である。この変形例は、図1に示した
第1実施例のソース領域4を囲むように形成したp型拡
散層11に加えて、ゲート電極6の直下のエピタキシャル
層2に追加的にp型拡散層12を形成したものである。こ
の追加的なp型拡散層12の不純物濃度あるいは拡散深さ
は、p型拡散層11の各パラメータに準ずる。この追加的
p型拡散層12の存在により、印加ゲート電位が、図1に
示した第1実施例の場合に比べ、より確実にp型拡散層
11に伝達される効果が得られる。
【0028】図3は、図1に示した第1実施例の他の変
形例を示す断面構成図である。この変形例は、ゲート電
極6及びソース領域4の下部に一様なp型拡散層13を形
成したものである。図2に示した変形例では、異なる2
種類のp型拡散層11,12を形成する必要があるが、この
変形例の構成では、1種類のp型拡散層13を形成するの
みで、図2に示した変形例と同様な効果が得られる。な
お、p型拡散層13の不純物濃度あるいは拡散深さは、p
型拡散層11のパラメータに準ずる。
【0029】図4は、図1に示した第1実施例の更に他
の変形例を示す断面構成図である。この変形例は、図3
に示した変形例における一様なp型拡散層13が更に深く
形成され、ドレイン領域3の深さより深くp型拡散層14
を形成したものである。この変形例において、p型拡散
層14をドレイン領域下部全面に形成させると、p型拡散
層14に蓄積された正孔の画素間分離が不可能となる。し
たがって図4に示すように、各画素のp型拡散層14は、
互いに分離されるように形成する必要がある。
【0030】次に第2実施例について説明する。この実
施例は、ソース領域4がドレイン領域3よりも深く形成
されているVBCMDに本発明を適用したものである。
図5は、第2実施例の1画素部分を示す断面構成図であ
り、図6,図7は、それぞれ図5に示した第2実施例の
変形例を示しており、図1〜図4に示した第1実施例と
同一又は対応する部分には同一符号を付して示してい
る。そして図5に示した第2実施例のp型拡散層11の形
成状態は、図1に示した第1実施例のp型拡散層11に対
応しており、また図6,図7に示した変形例のp型拡散
層12,14の形成状態も、図2,図4に示した第1実施例
の変形例のp型拡散層に対応しており、それらの動作及
び効果は、第1実施例及びその変形例と同一である。
【0031】次に、上記のように構成された本発明に係
る固体撮像装置のリセット動作について説明する。従来
のVBCMDにおいては、先に述べたように、リセット
動作時は、ドレインバイアスをソースバイアス近くまで
下げる必要がある。例えば、読み出し動作時にドレイン
バイアスが3V、ソースバイアスが0Vの場合、リセッ
ト動作時は、ドレインバイアスを0V近くまで下げる必
要がある。なお、このリセット動作時にはゲート電位と
しては所望の正電圧が印加されている。
【0032】これに対し、本発明に係る上記構成の固体
撮像装置におけるVBCMDにおいても、リセット動作
時には、ドレイン電圧をソース電圧とほぼ等しい電位に
することが必要であり、またゲート電位には、正の電圧
を印加する必要もある。その結果、デバイス表面のソー
ス領域,ゲート電極下電子反転層,ドレイン領域は、ほ
ぼ同電位となる。
【0033】ところで、p型拡散層11,12,13,14の濃
度と厚さが、リセット時の表面電子蓄積層が形成された
時点で、完全空乏化されるような条件の場合、例えば、
p型拡散層が一様な濃度である場合は、その濃度が1015
cm-3のとき厚さが1μm以下、濃度が1016cm-3のとき厚
さが約0.3μm以下の場合、リセット動作が完全に行わ
れ、残像は検知限界以下となる。
【0034】一方、リセット動作時に、p型拡散層が完
全空乏化されない場合は、残像が生じることとなる。こ
の場合、従来のVBCMDでは、ドレイン電圧をソース
電圧付近まで下げていたのとは逆に、ソース電圧をドレ
イン電圧まで上昇させることにより、より完全なリセッ
ト動作が可能となる。例えば、読み出し動作時にドレイ
ン電圧が3V、ソース電圧が0Vとするならば、リセッ
ト動作時には、ソース電圧を3V付近まで上昇させる。
またゲート電位は、ドレイン(ソース)電圧より1V以
上高い4V程度を印加することにより、従来のVBCM
Dのリセット動作時に比べて、ドレイン領域,ソース領
域及びゲート電極下電子反転層の表面電位を上昇させ、
デバイス表面から基板にかけての電位差を、従来のVB
CMDより大きくすることが可能となる。この電位差の
増大により、p型拡散層に蓄積された正孔は効果的に基
板に掃き出される。
【0035】本発明によるこのリセット動作方法の採用
により、従来のVBCMDのリセット動作方法、すなわ
ちドレイン電位をソース電位まで下げる方法では、完全
リセットが困難な条件のp型拡散層が形成された場合で
も、より完全なリセット動作が可能となる。更に従来例
の項で説明したように、本発明のVBCMDにおいて
も、リセット動作時に、基板電位を負方向に引き下げる
ことにより、引き下げない場合に比べ、より適切なリセ
ット動作が可能となる。
【0036】また、リセット動作時には、2次元CMD
エリアセンサの場合、オーバーフロー状態にあるCMD
画素も存在する。このような場合に、本発明によるソー
ス電圧を上昇してリセット動作を行う方法を用いた場合
には、オーバーフロー状態にある画素の良好なオーバー
フロー動作を保持するためには、通常のオーバーフロー
電圧にソース電圧の上昇分だけ正方向の電位を加えた電
圧値を、新たなオーバーフロー電圧値として設定すれば
よい。
【0037】上記実施例では、Nチャネル型VBCMD
を用いた場合について説明を行ったが、不純物のタイプ
及び印加バイアスを反転させることにより、本発明は、
Pチャネル型VBCMDを用いた固体撮像装置にも適用
可能である。また、本発明は、p型拡散層を形成してV
BCMDの蓄積時のオフ特性を改善するものであるが、
同様な構成で、LBCMDのオフ特性を改善すること
も、勿論可能である。
【0038】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
本発明によれば、従来のCMD固体撮像装置より、高解
像度及び高感度を有し、且つ蓄積時のオフ特性を向上さ
せて良好なブルーミング耐性をもつ固体撮像装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の第1実施例の1画
素部分を示す断面構成図である。
【図2】第1実施例の変形例を示す断面構成図である。
【図3】第1実施例の他の変形例を示す断面構成図であ
る。
【図4】第1実施例の更に他の変形例を示す断面構成図
である。
【図5】第2実施例の1画素部分を示す断面構成図であ
る。
【図6】第2実施例の変形例を示す断面構成図である。
【図7】第2実施例の他の変形例を示す断面構成図であ
る。
【図8】従来のLBCMDを用いた固体撮像装置の構成
例を示す断面図である。
【図9】図8に示した固体撮像装置のLBCMD画素の
電位分布を示す図である。
【図10】従来のVBCMD画素とLBCMD画素とを対
比して示す断面図である。
【図11】図10に示したVBCMD及びLBCMDのゲー
ト電位−ソース電流特性を示す図である。
【図12】従来のLBCMDの断面電位分布を示す図であ
る。
【図13】従来のVBCMDの断面電位分布を示す図であ
る。
【図14】従来のVBCMDにおける蓄積正孔数と出力電
流との関係を示す図である。
【図15】従来のVBCMDの断面電位分布を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 エピタキシャル層 3 ドレイン領域 4 ソース領域 5 ゲート絶縁膜 6 ゲート電極 11〜14 p型拡散層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物又は高抵抗半導体基板上に形成し
    た半導体層の同一表面にソース領域及びドレイン領域を
    設け、該ソース領域とドレイン領域間に光励起によるキ
    ャリアを蓄積するゲート領域を備え、前記半導体層の表
    面と平行にソース・ドレイン電流が流れるように構成し
    た電荷変調素子を用いた固体撮像装置において、前記ソ
    ース領域及び前記ゲート領域に対する前記ドレイン領域
    の面積比を大にして、光信号蓄積時又は光信号読み出し
    時に、ソース・ドレイン電流を制御する電位鞍点がソー
    ス領域中心軸下に存在し、前記電位鞍点下にドレイン電
    位の影響による蓄積電荷に対する電位障壁が形成される
    ように構成し、且つ少なくとも前記ソース領域下を囲む
    ように、該ソース領域とは逆の導電型を有する拡散層を
    形成したことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記拡散層が、前記ソース領域下及び前
    記ゲート領域下に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記拡散層は、リセット動作時に完全空
    乏化されるように、濃度と厚さが設定されていることを
    特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の固体撮像装置において、ソース電位をドレイン電位付
    近まで上昇させてリセット動作を行うことを特徴とする
    固体撮像装置の駆動方法。
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