JPH06120376A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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JPH06120376A
JPH06120376A JP26399892A JP26399892A JPH06120376A JP H06120376 A JPH06120376 A JP H06120376A JP 26399892 A JP26399892 A JP 26399892A JP 26399892 A JP26399892 A JP 26399892A JP H06120376 A JPH06120376 A JP H06120376A
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Shigeo Sase
茂雄 佐瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低応力性、機械的特性及び耐熱性に優れた半導
体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。 【構成】(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ樹脂、(B)1分子中に2個以上のフェノー
ル性水酸基を有する化合物、(C)エポキシ基とフェノ
ール性水酸基の反応を促進する硬化促進剤、(D)両末
端にSi−H基を有するポリシロキサンと、両末端にア
リル基を有するフェノールノボラック樹脂類とを重付加
反応させた下記式で示されるシリコーン−ノボラックブ
ロック共重合体(式中R1及びR2は置換もしくは非置換
の炭素原子数1〜3の一価アルキル基又はフェニル基を
示し、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基、R4は炭素
原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示し、1
は0〜300の整数を、mは1以上の整数を示す。)及
び(E)無機質充填剤を必須成分としてなる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC、LSI等のいわ
ゆる半導体素子類をトランスファー成形等により封止す
るために使用する半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、他の熱硬化性樹脂に比
べて、電気特性、機械特性、耐熱性、接着性及び耐水性
等に優れているため各種成形材料として広く利用されて
いる。特に最近においては半導体封止用成形材料として
注目されている。ところで、半導体素子の集積度は年々
向上しており、これに伴い、配線の微細化、多層配線
化、素子サイズの大型化が急速に進んでいる。一方、半
導体素子を外部環境から保護するパッケージは、プリン
ト基板への高密度実装の観点から小型薄型化の傾向を強
めている。このような大型素子を小型薄型パッケージに
封入した樹脂封止型半導体装置では、素子と封止材の間
で発生する熱応力に起因するパッケージクラック、パッ
シベーションクラック及びアルミ配線変形等の故障が非
常に起こり易くなっている。この解決策として封止用成
形材料の低応力化が強く求められてきた。
【0003】低応力化を図る方法としては次に示す2つ
の方法がある。 成形材料の線膨張係数を下げ、できるだけ半導体素子
の線膨張係数に近付ける(低膨張化)。 成形材料の弾性率をできるだけ小さくする(低弾性率
化)。 従来より、上記、について各種方法が検討されてき
ている。まず、の低膨張化については、充填剤量を増
す方向で検討されてきた。次にの低弾性率化について
は各種のゴム成分による改質が検討されてきた。その結
果、現在では、熱的な安定性に優れたシリコーン重合体
で改質されたエポキシ樹脂成形材料が広く使用されるよ
うになっている。シリコーンオイルは、成形材料のベー
ス樹脂であるエポキシ樹脂及び硬化剤と相溶しないた
め、ベース樹脂中に微粒子分散(海島構造)し、耐熱性
を維持したまま低弾性率化が図れる。しかし、上記のシ
リコーンオイルを添加することによる方法では、成形時
にシリコーンとベース樹脂が相分離し、シリコーンがブ
リードしやすいため、金型汚れ等の問題を起こし易い。
この問題の解決策としては、既に、シリコーンとベース
樹脂を予備反応させて用いる方法が提案されている(例
えば、特公昭61−48544号公報、特公昭62−3
6050号公報、特公昭63−32807号公報)。ま
た、変性シリコーン可撓剤の他に固形シリコーン微粒子
を封止材樹脂中に分散させる方法も提案されている(特
開昭63−241020号公報、特開昭63−2410
21号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シリコ
ーンを予めベース樹脂と予備反応させ、シリコーンをベ
ース樹脂に固定化する方法を採用すれば、金型汚れ等の
成形性が改良され、低弾性率、高耐熱な封止材を得るこ
とができる。しかし、このような変性シリコーン樹脂を
可撓剤として用いる方法では上記のような特性を示すと
同時に機械的強度の低下を引き起こすことがわかった。
また、固形シリコーン微粒子を分散させる方法では機械
的強度に優れているものの、低応力性の点で十分な特性
を与えていない。本発明はかかる状況に鑑みなされたも
ので、低応力性、高耐熱性を損なうことなく、機械的強
度を向上させた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低弾性率
化とともに機械的強度をも満足させるには変性シリコー
ン樹脂可撓剤を用いる場合、封止材樹脂の相分離構造を
最適に制御する必要があると考えた。つまり、シリコー
ンドメインをより微細化することによって、ドメイン/
マトリックス界面の総面積を増大させ、各分子の相互作
用(相互拡散)を促進することによって一層の低弾性率
化を図るとともに、界面強度の増大による樹脂強度の強
靱化をも図ろうと考えた。これを実現させるにはシリコ
ーン可撓剤をシリコーンとノボラックのブロック共重合
体、特にはシリコーン−ノボラックマルチブロック共重
合体とすることが有効であると考えた。本発明は上記知
見をもとに鋭意検討を重ねた結果、次に示す組成物が有
効なことを見い出し、本発明を完成させるに至った。す
なわち、本発明は (A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂 (B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有す
る化合物 (C)エポキシ基とフェノール性水酸基の反応を促進す
る硬化促進剤 (D)下記式[I]で示される両末端にSi−H基を有
するポリシロキサン(式中R1及びR2は置換もしくは非
置換の炭素原子数1〜3の一価アルキル基又はフェニル
基を示し、1は0〜300の整数を示す。)と、両末端
にアリル基を有するフェノールノボラック樹脂類とを重
付加反応させたシリコーン−ノボラックブロック共重合
【化4】 (E)無機質充填剤 を必須成分として成ることを特徴とする半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0006】本発明において用いられる(A)成分の1
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と
しては、半導体封止用エポキシ樹脂組成物で一般に使用
されているものであれば制限はなく、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、ナフトール変性フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂を始めとするフェノール類とアルデヒド類の
ノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ハイドロキノ
ン、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、ビフェノール、アルキル基
置換ビフェノール等のジグリシジルエーテル、フタル
酸、ダイマー酸等の多塩基をエピクロルヒドリンの反応
により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジ
アミノジフェニルメタン、イソシアヌール酸等のポリア
ミンとエピクロルヒドリンとの反応で得られるグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の
過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂及び脂
環式エポキシ樹脂等があり、単独または2種類以上併用
して使用することができるが、耐熱性、耐湿性、コスト
の点からエポキシ当量220以下のオルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂を(A)成分全体の50重量%
以上使用することが好ましい。
【0007】本発明において用いられる(B)成分の1
分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物
としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ハ
イドロキノン、レゾルシン、カテコール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビフェノール、ナフトール等
のフェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合反
応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール、ポリパ
ラビニルフェノール樹脂、レゾルシン、カテコール、ハ
イドロキノン等の多価フェノール類等があり、単独また
は2種類以上併用して使用することができるが、コスト
及び特性のバランスの点から、ノボラック型フェノール
樹脂を(B)成分全体の50重量%以上使用することが
好ましい。
【0008】次に、本発明に用いる(C)成分は上記
(A)成分と(B)成分の硬化反応を促進するために必
要な成分であり、例えば、1,8−ジアザービシクロ
(5,4,O)ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、トリエチレンジアミン、トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノール等の3級アミン類、2−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4
−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール
等のイミダゾール類、トリブチルホスフィン、メチルジ
フェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェ
ニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィ
ン類、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェ
ニルボレート、N−メチルモリホリンテトラフェニルボ
レート等のテトラフェニルボロン塩等があげられる。こ
れらは、1種に限らず2種以上併用してもよい。
【0009】本発明に用いる(D)成分は前記の式
[I]で示される両末端にSi−H基を有するポリシロ
キサン(式中R1及びR2は置換もしくは非置換の炭素原
子数1〜3の一価アルキル基又はフェニル基を示し、1
は0〜300の整数を示す。)と、両末端にアリル基を
有するフェノールノボラック樹脂類とを重付加反応させ
たシリコーン−ノボラックブロック共重合体であるが、
両末端にアリル基を有するフェノールノボラック樹脂類
としては下記式[II]で示される両末端アリル基含有
フェノールノボラック樹脂類(式中R3は炭素原子数1
〜4のアルキル基、R4は炭素原子数1〜4のアルキル
基又はアルコキシ基を示す。)が好適に用いられる。ま
た、この両末端アリル基含有フェノールノボラック樹脂
類の分子量は(A)成分のエポキシ樹脂や(B)成分の
フェノール樹脂よりも大きいことが好ましく、数平均分
子量は900以上、分子量分布Mw/Mnは2.0以上
のものが好適に用いられる。(D)成分を合成する方法
としては既に提案(特願平3−246507号、特願平
4−49682号)したが、次に示す4段階の製造工程
を経ることによって得られる。 第1段:線状高分子量フェノールノボラック樹脂の合成
反応 第2段:ノボラック樹脂両末端のメチロール化反応 第3段:両末端メチロール基ノボラック樹脂とアリルフ
ェノールとの縮合反応 第4段:両末端アリル基ノボラック樹脂と両末端Si−
H基ポリシロキサンとの重付加反応 この4段階の製造工程により、シリコーン−ノボラック
ブロック共重合体、さらにはシリコーン−ノボラックマ
ルチブロック共重合体を製造することが可能となる。
【化5】
【0010】(D)成分の配合量は、(D)成分中のシ
リコーン量が(A)+(B)+(D)合計量に対して5
〜30重量%の範囲とすることが好ましい。5重量%未
満では十分な低応力性が得られず、30重量%を超える
と硬化物の機械的強度が低下するためである。
【0011】上記(A)、(B)、(D)成分の配合量
としては3成分中の(エポキシ基数の合計)/(フェノ
ール性水酸基数の合計)が0.8〜1.2となるように
配合することが、バランスのとれた硬化物を得るために
好ましい。
【0012】次に本発明に用いる(E)成分の無機質充
填剤は、硬化物の線膨張係数を下げるために必須の成分
であり、例えば溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジ
ルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、
窒化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、マグネシア、ジルコ
ニア、ムライト、チタニア等の粉体及び炭化珪素、窒化
珪素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラス繊維等をあげる
ことができるが、コスト及び特性のバランスの点から溶
融シリカが好ましい。また、充填剤の形状については、
角形、球形いずれも用いることができる。球形の充填剤
は、高流動性を与えるため、充填剤の一部または全部と
して用いることが好ましい。また、(E)成分の配合量
は、組成物全体の50〜85容量%用いることが好まし
い。50容量%以下では硬化物の線膨張係数が大きくな
り、耐パッケージクラック性が劣る。また、85容量%
以上では流動性が極端に低下し、通常用いられている成
形圧力下で成形ができなくなる。
【0013】また、本発明の組成物には、臭素化エポキ
シ樹脂、三酸化アンチモン等の難燃剤、高級脂肪酸、高
級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス等の離型剤、カー
ボンブラック等の着色剤、エポキシシラン、アミノシラ
ン、アルキルシラン、有機チタネート、アルミニウムア
リコラート等のカップリング剤等を必要に応じて使用す
ることができる。
【0014】以上のような原材料を用いて成形材料を作
製する一般的な方法としては、所定の配合量の原材料混
合物をミキサー等によって充分混合した後、熱ロール、
押出機等によって混練し、冷却、粉砕することによって
成形材料を得ることができる。
【0015】本発明で得られる成形材料を用いて半導体
を封止する方法としては、低圧トランスファー成形法が
最も一般的であるが、インジェクション成形、注型等の
方法によっても可能である。
【実施例】
【0016】以下、実施例により本発明を説明するが、
本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0017】実施例1 まず、実施例1で用いる(D)成分を合成した。 (o−クレゾールノボラック樹脂の合成)攪拌装置、冷
却管、Dean-Starkトラップ、温度計を備えた11のセパ
ラブルフラスコにo−クレゾール500g(4.62m
ol)、パラホルムアルデヒド193g(5.54mo
l)、キシレン92ml、2−n−ブトキシエタノール
92mlを加え、攪拌を始めて50℃に加熱し、しゅう
酸23.3gを加えた。その後100℃に加熱し、1〜
2時間かけてDean-Starkトラップにて縮合水を完全に脱
水した後、150℃で20時間攪拌を行った。反応終了
後加熱、減圧を行って溶媒を留去した。得られた樹脂は
収量423g(収率98%)、Mn=1900、Mw=
7600、Mw/Mn=3.96、形状は黄色透明固体
であった。
【0018】(両末端メチロール基含有o−クレゾール
ノボラック樹脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴
下ロートを備えた51のセパラブルフラスコに先に合成
したo−クレゾールノボラック樹脂400g(2.11
×10- 1mol)、水酸化ナトリウム64gを加え、こ
れにメタノール1600mlを加えて攪拌を行い完全に
溶解させた。その後50℃に加熱し、この溶液に35%
ホルムアルデヒド液(ホルマリン)1400g(16.
7mol)を滴下ロートから約1時間かけて滴下した。
滴下終了後、反応温度を50℃に保ったまま、4時間攪
拌を行った。反応終了後、反応溶液を酢酸で注意深く中
和した後、大量の蒸留水中に注いで粗生成物を沈澱させ
た。沈澱物を濾別した後、蒸留水で3回洗浄し、アセト
ン(良溶媒)/蒸留水(貧溶媒)で3回再沈澱を行っ
た。この後常温で真空乾燥を行った。得られた樹脂は収
量299g(収率72%)、Mn=3200、Mw=7
400、Mw/Mn=2.3、形状は赤褐色固体であっ
た。
【0019】(両末端アリル基含有o−クレゾールノボ
ラック樹脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロ
ートを備えた31のセパラブルフラスコに4−アリル−
2−メトキシフェノール(オイゲノール)794g
(4.84mol)1,4−ジオキサン1200ml、
塩酸4.90g(0.49mol)を加えて、101℃
で還流攪拌した。この溶液に先に合成した両末端メチロ
ール基含有o−クレゾールノボラック樹脂290g
(0.0906mol)を1,4−ジオキサン900m
lに溶解させた溶液を滴下ロートから100ml/30
分の速度で注意深く滴下した。滴下終了後、1時間還流
攪拌を行った。反応終了後、200℃/30mmHgの
条件で未反応のオイゲノールを完全に減圧除去した。完
全除去はGPCにより確認した。得られた樹脂は収量2
90g(収率92%)、Mn=2300、Mw=940
0、Mw/Mn=4.1、形状は黒色固体であった。
【0020】(シリコーン−ノボラックブロック共重合
体の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロートを備
えた11のセパラブルフラスコに先に合成した両末端ア
リル基含有o−クレゾールノボラック樹脂40g(0.
014mol)、メチルイソブチルケトン40g、塩化
白金酸2−エチルヘキサノール溶液0.04mlを加
え、80℃に加熱して攪拌した。重合度78の両末端S
i−H基ポリシロキサン100.9g(0.0174m
ol)をメチルイソブチルケトン100gに溶解させ、
先の溶液に1時間かけて滴下した。滴下終了後、6時間
反応を行った。反応終了後、メチルイソブチルケトンを
減圧除去した。得られた樹脂は収量75g(収率93
%)、Mn=4800、Mw=13000、Mw/Mn
=2.7、形状は黒色固体であった。
【0021】次に材料の製造を行った。 (A)成分としてエポキシ当量200、軟化点76℃の
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂50重量部
とエポキシ当量400、軟化点69℃、臭素含有率48
重量%の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂20重
量部、(B)成分として水酸基当量106、軟化点82
℃のフェノールノボラック樹脂49重量部、(C)成分
としてトリフェニルホスフィン1.0重量部、(D)成
分として上記のシリコーン−ノボラックブロック共重合
体40重量部、(E)成分として溶融シリカ450重量
部、また、カルナバワックス1.5重量部、三酸化アン
チモン8重量部、カーボンブラック1.5重量部、3−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5重量部を配
合し、10インチ径の加熱ロールを使用して、混練温度
80〜90℃、混練時間15分の条件で混練した。シー
ト状の混練物を冷却、粉砕することにより実施例1の成
形材料を作製した。
【0022】実施例2〜4 実施例1の(D)成分を表1に示すように変えた以外は
実施例1と同様にして成形材料を作製した。
【0023】比較例1 実施例1の(D)成分を除いた以外は実施例1と同様に
して成形材料を作製した。 比較例2 まず、シリコーン変性フェノール樹脂を作製した。 (アリル基含有フェノールノボラック樹脂の合成)攪拌
装置、冷却管、温度計を備えた11のセパラブルフラス
コにフェノール500g(5.31mol)、オイゲノ
ール174g(1.06mol)パラホルムアルデヒド
156g(4.46mol)を加え、攪拌を始めて50
℃に加熱し、しゅう酸6.7gを加えた。その後100
℃に加熱し、6時間攪拌を行った。反応終了後、100
〜200℃/20mmHgの条件で加熱、減圧を行って
未反応モノマーを除去した。得られた樹脂は収量566
g(収率91%)、Mn=760、Mw/Mn=1.
8、形状は黄色透明固体であった。
【0024】(シリコーン変性フェノール樹脂の合成)
攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロートを備えた11の
セパラブルフラスコに先に合成したアリル基含有o−ク
レゾールノボラック樹脂36g(0.0383mo
l)、メチルイソブチルケトン290ml、塩化白金酸
2−エチルヘキサノール溶液0.06mlを加え、80
℃に加熱して攪拌した。重合度78両末端Si−H基ポ
リシロキサン90g(0.0155mol)をメチルイ
ソブチルケトン90gに溶解させ、先の溶液に1時間か
けて滴下した。滴下終了後、6時間反応を行った。反応
終了後、メチルイソブチルケトンを減圧除去した。得ら
れた樹脂は収量111g(収率88%)、Mn=200
0、Mw/Mn=4.8、形状は黒色固体であった。
【0025】得られたシリコーン変性フェノール樹脂を
実施例1とシリコーン濃度が同じになるように可撓剤成
分として配合し、実施例1と同様にして成形材料を作製
した。
【0026】比較例3 平均粒径5μmの市販のシリコーンゴム微粉末(KMP
594)を実施例1とシリコーン濃度が同じになるよう
に可撓剤成分として配合し、実施例1と同様にして成形
材料を作製した。
【0027】以上7種の成形材料について、ガラス転移
温度、曲げ弾性率、曲げ強度及び破断伸びの評価を行っ
た。その結果を表2に示す。なお、硬化成形材料の作製
及び特性の評価方法は以下の通りである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】(1)硬化成形材料の作製 低圧トランスファープレスを用い、金型温度175℃、
成形圧力70kg/cm2、成形時間120秒の条件で
成形し、その後175℃、6時間、後硬化することによ
って試験片を作製した。
【0031】(2)特性評価 (2−1)ガラス転移温度 熱機械分析装置を用い、昇温速度5℃/min、19m
m×4mm×4mmの試験片で測定を行った。線膨張曲
線の屈曲点からガラス転移温度を求めた。 (2−2)曲げ弾性率 JIS−K−6911に準拠し、曲げ試験器を用い、1
0mm×70mm×3mmの試験片で測定を行った。 (2−3)曲げ強度 (2−2)と同様の方法で測定した。 (2−4)破断伸び (2−2)と同様の方法で測定した。 第2表の結果から、比較例2は曲げ強度が低く、強靱性
の点で劣り、比較例1、3は曲げ弾性率が高く、低応力
性の点で不十分である。これに対し、実施例1〜4は、
従来技術にない低弾性率かつ高強度、高耐熱な硬化物を
与える組成物であることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物は、従来の組成物に比
べ、低応力、高強度及び高耐熱なため、これを用いて半
導体部品を封止すれば、信頼性の高い製品を得ることが
でき、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJS 8830−4J NKB 8830−4J (72)発明者 佐瀬 茂雄 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 藤岡 厚 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を
    有するエポキシ樹脂 (B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有す
    る化合物 (C)エポキシ基とフェノール性水酸基の反応を促進す
    る硬化促進剤 (D)下記式[I]で示される両末端にSi−H基を有
    するポリシロキサン(式中R1及びR2は置換もしくは非
    置換の炭素原子数1〜3の一価アルキル基又はフェニル
    基を示し、1は0〜300の整数を示す。)と、両末端
    にアリル基を有するフェノールノボラック樹脂類とを重
    付加反応させたシリコーン−ノボラックブロック共重合
    体および 【化1】 (E)無機質充填剤 を必須成分として成ることを特徴とする半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分がエポキシ当量220以下の
    ノボラック型エポキシ樹脂である請求項1記載の半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分が数平均分子量300〜60
    0のノボラック型フェノール樹脂である請求項1又は2
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 両末端にアリル基を有するフェノールノ
    ボラック樹脂類が下記式[II]で示される両末端アリ
    ル基含有フェノールノボラック樹脂(式中R3は炭素原
    子数1〜4のアルキル基、R4は炭素原子数1〜4のア
    ルキル基又はアルコキシ基を示し、mは1以上の整数を
    示す。)であるものから製造される下記式[III]で
    示されるシリコーン−ノボラックブロック共重合体を
    (D)成分とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導
    体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化2】 【化3】
  5. 【請求項5】 両末端にアリル基を有するフェノールノ
    ボラック樹脂類の数平均分子量が900以上、分子量分
    布Mw/Mnが2.0以上であるものから製造されるシ
    リコーン−ノボラックブロック共重合体を(D)成分と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の半導体封止用エポ
    キシ樹脂組成物。
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