JPH0612009A - 反射型ホログラム記録用組成物及び製造方法 - Google Patents

反射型ホログラム記録用組成物及び製造方法

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JPH0612009A
JPH0612009A JP16761092A JP16761092A JPH0612009A JP H0612009 A JPH0612009 A JP H0612009A JP 16761092 A JP16761092 A JP 16761092A JP 16761092 A JP16761092 A JP 16761092A JP H0612009 A JPH0612009 A JP H0612009A
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JP
Japan
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refractive index
binder polymer
polymer
composition
hologram
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Pending
Application number
JP16761092A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Yamamoto
博章 山本
Koichi Maeda
浩一 前田
Satoshi Ishizuka
聡 石塚
Akio Takigawa
章雄 滝川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低膜厚で高回折効率、高解像力及び高透過率
などの優れた光学特性ならびに高感度などを示し、かつ
材料費も安価なホログラム記録用組成物、およびその製
造方法を提供するものである。 【構成】 バインダーポリマー、重合体となったときの
屈折率が前記バインダーポリマーよりも高屈折率を有す
る少なくとも1種の光重合性モノマーまたはオリゴマ
ー、光重合開始剤、および色素を含有する反射型ホログ
ラム記録用組成物において、バインダーポリマーがメチ
ルメタクリレートの重合体または共重合体を含有するこ
とを特徴とする反射型ホログラム記録用組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は屈折率変調により干渉縞
を記録する体積位相型ホログラム、特に反射型ホログラ
ムを好適に記録することのできるホログラム記録用組成
物及び該組成物を用いてホログラムを製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、その記録原理から振幅型、位相型
(屈折率変調型)及びその構造から表面型、体積型、そ
して再生時の照明光と回折光の方向から透過型(反対方
向の場合)、反射型(同方向の場合)などに分類される
ホログラムが知られている。この中で、特に回折効率な
どの光学特性面において、体積位相型が最も優れてお
り、得られる最大回折効率は透過型、反射型共に理論的
に100%となることが証明されている。従って、体積
位相型ホログラムは像を記録するディスプレイホログラ
ムだけでなく、高回折効率を利用したグレーティング、
光分波、集光器及びレーザビームスキャニング素子など
各種光学素子としての応用も考えられている。
【0003】体積位相型のホログラム材料としては、銀
塩乳剤のような写真感光材料や重クロム酸ゼラチン(D
CG)が使用されてきた。銀塩材料はその感度が高いこ
とから、またDCGは回折効率などの光学特性が優れて
いることから、広く普及しているが、煩雑な湿式処理が
不可欠であるという欠点も有しているのが現状である。
【0004】また近年、銀塩、DCGに代わる体積位相
型ホログラム材料としていわゆるフォトポリマーが注目
され開発されている。フォトポリマーには干渉露光の後
に湿式処理を必要とするタイプと、乾式処理を必要ある
いは省略しても構わないタイプに分類できる。
【0005】後者のタイプのフォトポリマーは干渉露光
の後、湿式処理を必要としないため製造工程が簡易で、
かつ再現性がよいという特徴を有し、特に期待される記
録材料である。この例としては特開平2−3081、特
開平2−3082、特開平2−50588などが挙げら
れる。特開平2−3081で示される組成物は、実質的
に屈折率の異なる光重合性モノマーとバインダーポリマ
ーからなる。特開平2−3082、特開平2−5058
8で示される組成物は、実質的に高屈折率の光重合性モ
ノマーと低屈折率のバインダーポリマーからなる。これ
らはすべて干渉露光によって形成される光強度分布によ
り光重合型モノマーの重合が選択的に進行し、光重合型
モノマーが重合してできたポリマーとバインダーポリマ
ーによって組成分布が形成される。干渉縞はその際の屈
折率変調として記録される。
【0006】尚、反射型の体積位相型ホログラムの回折
効率はKogelnikにより次式で定義されている。
【0007】 η=tanh2(πn1T/λBcosθB) (1) ここでηは回折効率、n1は屈折率変調、Tは膜厚、λB
はブラッグ波長、θBはブラッグ角である。(1)式か
ら判るように回折効率を大きくするためには膜厚を厚く
すること、屈折率変調を大きくすることが必要である。
但し、膜厚を厚くすると干渉作用の増大によりバンド幅
及び角度幅が狭くなるので、再生波長の広バンド幅また
は角度域が要求される用途においては屈折率変調を大き
くすることが不可欠となる。
【0008】従って、前記特開平2−3081、2−3
082、2−50588などのフォトポリマーにおいて
は、光重合性モノマーとバインダーポリマーの屈折率の
差が大きいものが必要となる。理由は明かでないが、特
に反射型ホログラム用記録材料として使用する場合は特
開平2−3082,2−50588のような高屈折率の
光重合性モノマーと低屈折率のバインダーポリマーの組
合せが効果的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら実際に
は、高屈折率の光重合性モノマーと低屈折率のバインダ
ーポリマーを単純に組み合わせるだけでは必ずしも好適
な記録材料が得られるとは限らない。なぜなら、ホログ
ラム記録材料は可視光に対し透明でなければないが、光
重合性モノマーとバインダーポリマーの組合せによって
は、相溶性が悪く相分離したり、固体のモノマーの結晶
が析出したりすることがあるからである。また光重合性
モノマーとバインダーポリマーの組合せによってはそれ
ぞれの屈折率差が大きい場合であっても、実際にホログ
ラムを記録するとあまり大きな屈折率変調が得られない
ものもある。
【0010】さらには、例えば自動車用ヘッドアップデ
ィスプレイのコンバイナにホログラムを使用する場合に
は、ポリビニルブチラールと接触させて合わせガラスに
封入することも有り得るが、この場合ポリビニルブチラ
ールによって、ホログラムの再生波長が大きくシフト
し、回折効率も低下することがある。このような場合に
はホログラム用組成物に使用する化合物によって回折効
率の変化や再生波長のシフト量の程度が変わるため、回
折効率の低下が少ない組成や、再生波長のシフト量の少
ない組成が要求されることがあり、使用条件に応じた特
性を有する組合せを見い出すことが必要である。
【0011】前述の特開平2−3082に示される記録
材料でも代表的な組合せとして開示されているポリ酢酸
ビニルとN−ビニルカルバゾールとフェノキシエチルア
クリレートでは、屈折率変調が不十分であったり、ポリ
ビニルブチラールを中間膜として合わせガラスに封入し
た場合、回折効率が大きく劣化したり、再生波長が大き
くシフトしてしまうことがあった。また特開平3−50
588ではフッ素含有のバインダーポリマーを必要とす
るため材料費が高価となるという欠点があった。
【0012】本発明は上述の従来技術では見いだされて
いない新規の組成物で、低膜厚で高回折効率、高解像力
及び高透過率などの優れた光学特性ならびに高感度など
を示し、かつ材料費も安価なホログラム記録用組成物、
特に近年その応用が注目されている反射型の体積位相型
ホログラム記録用組成物およびその製造方法を提供する
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、バイン
ダーポリマー、重合体となったときの屈折率が前記バイ
ンダーポリマーよりも高屈折率を有する少なくとも1種
の光重合性モノマーまたはオリゴマー、光重合開始剤、
および色素を含有する反射型ホログラム記録用組成物に
おいて、バインダーポリマーがメチルメタクリレートの
重合体または共重合体を含有することを特徴とする反射
型ホログラム記録用組成物である。
【0014】以下、本発明について詳述する。
【0015】本発明の反射型ホログラム用組成物を構成
するバインダーポリマーはメチルメタクリレートの重合
体またはメチルメタクリレートを主成分とする共重合体
の単独または混合物からなる。この化合物は汎用のポリ
マーであり、安価な物質である。この特定の化合物を使
用することによって高性能の反射型ホログラムを作製す
ることができる。メチルメタクリレートを主成分とする
共重合体の例として、メチルアクリレートが約20%の
メチルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体、
シクロヘキシルメタクリレートが約10%のメチルメタ
クリレート−シクロヘキシルメタクリレート共重合体な
どが挙げられる。
【0016】また本発明に使用される光重合性モノマー
またはオリゴマーは、前記バインダーポリマーより高屈
折率を有する少なくとも1種類の光重合性モノマーまた
はオリゴマーからなることが必要である。すなわち分子
内にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ア
リル基等の重合可能な基を少なくとも1個含有し、かつ
前記バインダーポリマーより高屈折率を有するモノマ−
が好適に使用することができる。好ましくは、少なくと
も1種類以上の単官能モノマーまたはオリゴマーと多官
能モノマーまたはオリゴマーとからなる。
【0017】単官能の光重合性モノマーの例として、ジ
シクロペンテニルオキシエチルアクリレート、フェニル
カルビトールアクリレート、ノニルフェノキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、
フェニルアクリレート、ナフチルアクリレート、2,
4,6−トリブロモフェニルアクリレート、フェノキシ
エチルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキ
シエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、p−ブ
ロモベンジルアクリレート、2,2−ビス(4−アクリ
ロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、イソボルニルアクリレート並びにこれらの単官能性
アクリレートに対応するメタクリレート類、及びスチレ
ン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニ
ルピロリドン、ビニルナフタレン、N−ビニルカルバゾ
ール等のビニル化合物、或はジエチレングリコールビス
アリルカーボネート、トリアリルイソシアヌレート、ジ
アリリデンペンタエリスリトール、ジアリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレート等のアリル化合物など(混
合物を含む)が挙げられる。
【0018】また好適な多官能の光重合性モノマーの例
として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ブタ
ンジオールジアクリレート、ビスフェノール−Aジアク
リレート、エトキシレートビスフェノール−Aジアクリ
レート、EO変成テトラブロモビスフェノール−Aジア
クリレート、ビス(4−アクリロイルチオフェニル)ス
ルフィド等のポリチオールのアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート等の多官能アクリレート並びにこれら
の多官能性アクリレートに対応するメタクリレート類が
挙げられる。
【0019】本発明で使用される光重合性オリゴマーの
例としては、上記光重合性モノマーのオリゴマーの他
に、ウレタンアクリレ−トオリゴマー、エポキシアクリ
レ−トオリゴマー、エステルアクリレートオリゴマー、
ポリオールポリアクリレート、変性ポリオールポリアク
リレート、イソシアヌル酸骨格のポリアクリレートなど
の多官能性オリゴアクリレートやこれらのアクリレート
に対応するメタクリレート類など(混合物を含む)が挙
げられるが、これに限定されるものではない。
【0020】ポリウレタンアクリレートオリゴマーとし
てはポリイソシアネートと2−ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートとポリオールの付加反応によって生成
するものが例示される。ここで、ポリイソシアネートと
してはトルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられ
る。また、ポリオールとしてはポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどのポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオールやポリカーボネートポリオール、ポリシロキ
サンポリオール等が挙げられる。
【0021】特にバインダーポリマーとしてポリメチル
メタクリレート、光重合性モノマーとして2,4,6−
トリブロモフェニルアクリレートの組合せは高屈折率変
調を形成させるのに有効である。2,4,6−トリブロ
モフェニルアクリレートは屈折率の非常に高い光重合性
モノマーで常温で固体の化合物であるが、ポリメチルメ
タクリレートとの相溶性がよい。一方、N−ビニルカル
バゾールも非常に屈折率の高い光重合性モノマーである
が、一般のバインダーポリマーとの相溶性が悪く、結晶
が析出したりするため、他の光重合性液体モノマーを混
合することにより相溶性を良くすることが必要である。
ところが、この液体モノマーはN−ビニルカルバゾール
よりは屈折率が低く、そのためモノマー全体としての屈
折率は低くなり、形成される屈折率変調も低くなってし
まう。この点では、ポリメチルメタクリレートと2,
4,6−トリブロモフェニルアクリレートの組合せは特
に好適である。
【0022】また、本発明の光重合開始剤としては以下
に示す化合物が挙げられる。例えば、2,3−ボルナン
ジオン(カンファーキノン)、2,2,5,5,−テト
ラメチルテトラヒドロ−3,4−フラン酸(イミダゾー
ルトリオン)などの環状シス−α−ジカルボニル化合
物、3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオ
キシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン
類、ジアセチル、ベンジル、ミヒラーズケトン、ジエト
キシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトンなどのケトン類、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物、アリルジ
アゾニウム塩などのアゾ化合物、N−フェニルグリシン
などの芳香族カルボン酸、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントンなどのキサンテン類、
ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、
トリフェニルアルキルほう酸塩、鉄アレン錯体、ビスイ
ミダゾール類、ポリハロゲン化合物、フェニルイソオキ
サゾロン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチ
ルケタールなど(混合物を含む)が挙げられる。更には
助剤として、アミン類、チオール類、p−トルエンスル
ホン酸なども挙げられる。
【0023】更に、本発明に使用される色素などとして
は以下に示す化合物が挙げられるが、これに限定される
ものではない。例えば、メチレンブルー、アクリジンオ
レンジ、チオフラビン、ケトクマリン、エリスロシン
C、エオシンY、メロシアニン、フタロシアニン、ポル
フィリンなど(混合物を含む)の可視光域に吸光を持つ
化合物である。
【0024】また、本発明のホログラム記録用組成物に
対し、上記成分に加えてレベリング剤、可塑剤その他の
添加剤を追加することも実際にホログラム記録用フィル
ムとして提供する場合には非常に有用である。
【0025】本発明のホログラム記録用組成物は、メチ
ルメタクリレートの単一重合体またはメチルメタクリレ
ートを主成分とする共重合体の単独または混合物からな
るバインダーポリマーを30〜80重量%、バインダー
ポリマーより高屈折率を有する重合体を生成することが
でき、かつエチレン性不飽和結合を有するすくなくとも
1種の光重合性モノマーまたはオリゴマーを合計で10
〜60重量%、光重合開始剤を0.05〜30重量%、
及び色素を0.001〜10重量%含有されていること
が好ましい。
【0026】次に本発明のホログラム記録用組成物を用
いてホログラムを記録する方法を説明する。
【0027】ホログラム記録材料を調製するには、初め
にバインダーポリマーを溶剤に溶解することが必要であ
る。ここで使用する溶剤としては本発明のバインダーポ
リマーを溶解することは勿論の事、その他の光重合性モ
ノマーまたはオリゴマー、光重合開始剤、色素との相溶
性が高いものを十分に考慮して選択される。例えば、メ
タノ−ル、エタノ−ル、イソプロピルアルコール、酢酸
エチル、メチルエチルケトン、トルエン、ジオキサン、
クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフランそ
の他の溶媒(これらの混合物を含む)が用いられる。こ
れらの溶剤の使用量は通常、ホログラム記録用組成物の
主成分100重量部(溶剤を除く)に対して、10〜1
000重量部である。
【0028】その後、溶剤に溶解したバインダーポリマ
ーの溶液に対し上記のような組成比で他の本発明のホロ
グラム記録用組成物を添加した後、この液状物をガラス
板、樹脂板、樹脂フィルムなどの平滑な表面上に種々の
塗布方法を用いてコーティングを行う。コーティング方
法としてはスピンコート、ディップコート、フローコー
ト(カーテンコート)など以外に、ドクターブレード、
アプリケーターを用いた方法など種々の方法が適用でき
る。
【0029】その後、室温または加温状態、必要であれ
ば更に減圧状態の下で、バインダーポリマーを溶解させ
るために使用した溶剤を上記塗布膜の塗膜の中から蒸
発、除去すると、バインダーポリマー中に光重合性モノ
マーまたはオリゴマー、光重合開始剤、色素などが取り
込まれた固体状のホログラム記録用感光層が平滑な表面
上に被覆された状態で得られる。ホログラム記録用感光
層の乾燥後の厚みは通常1〜100μm、好ましくは3
μm〜30μmである。その後、得られたホログラム記
録用フィルムの表面上に、次工程で露光する可干渉性を
有する輻射線に対し透明な樹脂フィルムまたはガラス板
を適当な方法を用いてカバーする。これは本組成物がラ
ジカル重合で重合が進行するため酸素による重合阻害作
用を防止するためと、塵埃、異物などの付着を防止する
ためである。
【0030】次に上記のカバーされたホログラム記録材
を、可干渉性を有する輻射線によって得られる干渉縞に
露光させる。この工程(第1工程)は、一般的には可干
渉性の光源としてレーザ光源を使用する公知の方法が用
いられる。干渉露光の方法としては従来のホログラム露
光光学系を使用して実施することができる。通常、この
方法は二光束干渉露光法と呼ばれている。レーザ発振器
から発振するレーザ光を、ビームスプリッター,ビーム
エキスパンダー,コリメーターレンズ等を用いて、2つ
の平行光あるいは拡散光に分けられる。そしてその一方
の光束を参照光としてホログラム記録材に入射させる。
他方の光束は例えば物体像を記録する場合はその物体に
照射され、そこからの反射光を物体光としてホログラム
記録材に入射される。このとき参照光と物体光が干渉縞
を形成し、その干渉縞がホログラム記録材に記録される
のである。尚、両方の光束が同一の方向から照射される
ように配置した場合には透過型ホログラムが記録され、
反対の方向から照射されるように配置した場合には反射
型ホログラムが記録される。干渉縞を露光させるための
可干渉性を有する輻射線の照射時間はその輻射線の強
度、記録面積その他によって異なるが、通常0.1秒〜
30分であり、全露光量が0.1〜1000mJ/cm2にな
るように露光される。
【0031】本発明において、上記ホログラム記録用組
成物を可干渉性を有する輻射線によって得られる干渉縞
に露光する第1の工程だけでホログラムを記録すること
ができる。しかし上記第1の工程のつぎに、第1の工程
で該ホログラム用組成物中に残存する未重合の光重合性
モノマーまたはオリゴマーの重合を完結し、そして未反
応の光重合開始剤及び色素などを失活する第2の工程を
経る事が好ましい。この第2の工程としては、干渉露光
後のホログラム用組成物の全面を、重合または反応しう
る波長を含む光に露光する全面露光を行なう方法、また
は60℃以上の加熱処理を行なう方法が挙げられる。
【0032】第2の工程としての全面露光によって、ホ
ログラム用組成物中の未重合モノマーまたはオリゴマー
の重合が促進され、第1の工程のみの場合に比して屈折
率差が増加するので、特に反射型ホログラムの場合は前
記(1)式の理論式から明らかなように記録されたホロ
グラムの回折効率が増大するので好ましい。この工程に
より、光重合開始剤および色素を不活性にすることもで
き、これにより記録フィルムの耐久性即ち、耐熱性、耐
湿性なども向上する。この第2の工程の光照射は全露光
量が通常約0.1〜1000mJ/cm2になるように行なわ
れる。
【0033】また第2の工程として60℃以上の加熱処
理を行なうことも非常に有効である。この加熱処理によ
ってホログラム材料中の未重合モノマーまたはオリゴマ
ーの重合が完結され屈折率差が増加した上固定化される
ので、上述したように記録ホログラムの回折効率は更に
増大し、かつ記録フィルムの耐久性即ち、耐熱性、耐湿
性なども向上する。上記加熱条件は通常60〜150℃
で5分〜5時間である。
【0034】第2の工程は上述の2つの方法のどちらを
行っても有効であり、さらには両方を行うことも可能で
ある。その場合は全面露光と加熱処理の順番はどちらで
もかまわない。
【0035】
【発明の効果】本発明によるホログラム記録用組成物
は、干渉露光前の前処理は必要なく、保存性にも優れて
いる。また、高回折効率などの高度な光学特性、高感度
も達成される。
【0036】更にホログラム記録に対し本発明の記録方
法を適用すれば、干渉露光後の煩雑な湿式処理を必要と
せず、簡便な乾式の後処理だけにより低膜厚で高回折効
率、高解像力及び高透過率などの優れた光学特性そして
優れた耐光性、耐湿性などを示す体積位相型ホログラム
を得ることができる。特に、本発明のホログラム記録用
組成物及びその記録方法は近年その応用が注目されてい
る反射型の体積位相型ホログラムを記録する際に有用で
ある。
【0037】更に、屈折率変調を大きくすることが出来
るので高回折効率と再生波長の広バンド幅を同時に実現
することができ、かつ記録後に干渉縞の層間隔を、例え
ば有機溶剤を用いて記録膜を膨潤させることにより拡大
して不均一構造にすれば、再生波長の長波長化および再
生波長のバンド巾拡大が可能であるので、熱線反射膜と
して建築、車両用窓としても有用である。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 <以下に示す化合物の説明> PMMA:ポリメチルメタクリレート(Aldrich社製、
中分子量、固有粘度0.45、屈折率1.490) PVAc:ポリ酢酸ビニル(Air Products社製、分子
量90,000、屈折率1.463) PVB :ポリビニルブチラール(Aldrich社製、屈折
率1.490) TBPA:トリブロモフェニルアクリレート(第一工業
製薬社製、重合体屈折率1.649) TBPMA:トリブロモフェニルメタクリレート(第一
工業製薬社製、重合体屈折率1.649) EBPA:エトキシレートビスフェノール−Aジアクリ
レート(日本化薬社製、重合体屈折率1.560) MPSMA:ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)
スルフィド(住友精化社製、重合体屈折率1.689) TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
(重合体屈折率1.519) POA :フェノキシエチルアクリレート(重合体屈折
率1.557) HPPA:2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルア
クリレート(日本化薬社製、重合体屈折率1.555) BTTB:3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン (日本油脂社
製) RPD103:三井東圧化学社製色素 KCD :3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミ
ノクマリン)(日本感光色素研究所社製)
【表1】 表1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 比較例1 比較例2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 混合成分(g) PMMA 6.0 − − PVAc − 6.0 − PVB − − 6.0 TBPA 3.0 3.0 3.0 EBPA 1.0 1.0 1.0 BTTB 1.0 1.0 1.0 RPD103 0.05 0.05 0.05 ジオキサン 15 16 34 塩化メチレン 5.75 5.75 5.75 メタノール 0.25 0.25 0.25 乾燥膜厚(μm ) 15.9 14.7 13.1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 100℃,30分間の加熱処理後 回折効率(%) 99.1 82.2 54.0 半値全幅(nm) 13.6 10.3 7.6 再生波長(nm) 496 494 499 屈折率変調 0.031 0.016 0.011 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ポリビニルブチラール中間膜による合わせガラス時 回折効率(%) 81.4 34.4 18.2 半値全幅(nm) 28.8 44.3 30.1 再生波長(nm) 606 686 750 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 表1に示した組成物を、暗室用赤色ランプ下で混合後、
300×150×2mmのガラス基板上にアプリケーター
を用いてコーティングし、溶媒(ジオキサン、塩化メチ
レン、およびメタノール)を揮発させ、15.9μmの
感光層を得た。厚み100μmのポリエチレンテレフタ
レートのカバーフィルムを上記感光層の上に付着させ、
60×60mmの大きさに切断し、ガラス基板-感光層-ポ
リエチレンテレフタレートフィルムの積層体からなる記
録材を得た。
【0039】図1に示すように、上記の記録材6を、イ
ンデックスマッチングのためにキシレン7を用い、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムが外側になるように、
表面鏡8に固定した。アルゴンイオンレーザ1から発振
した514.5nmの光をシャッター2、全反射ミラー
3、3’を経て、ビームエキスパンダー4、コリメータ
ーレンズ5により平行光にして記録材6に対し垂直に入
射させた。記録材6を透過したレーザ光は表面鏡8によ
って反射され、再び記録材6に入射して直接入射したレ
ーザ光とで干渉縞を形成し、記録材中に記録される。全
露光量が約100mJ/cm2 となるように干渉露光した。
干渉露光の後、表面鏡8を取り除き、記録材を30Wの
蛍光灯を用いて3cmの距離から約15分全面露光し、
未重合モノマーの重合を完結させ固定化した。
【0040】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱した後、日立330分光光度計に
より分光透過率を測定し、これより回折効率、再生波
長、半値全幅(回折光の強度分布を波長に対して測定し
たときのピーク強度値の半分を示す波長の巾)を求め
た。その結果、再生波長496nmにおいて、99.1
%の回折効率が得られ、かつ半値全幅は13.6nmで
あった。この時、式(1)を用いて記録された屈折率変
調を逆算すると0.031であった。
【0041】また合わせガラス用ポリビニルブチラール
中間膜(積水化学工業社製自動車用HPR、厚み0.7
6mm)を用いて、上記のガラス板を基板とする反射型
回折格子のポリエチレンテレフタレートのカバーフィル
ムを剥し、ホログラム面が中間膜と接触するようにし
て、60×60×厚み2mmのガラス板とを、基板付き
反射型回折格子−中間膜−ガラス板の順に重ねてオート
クレーブ中で10kg/cm2、100℃、10分の条件で合
わせ化を行い、ガラス/ホログラム/中間膜/ガラスの
構成の合わせガラスを作製した。この時のホログラムの
分光透過率を測定すると、再生波長606nmにおい
て、81.4%の回折効率が維持され、かつ半値全幅は
28.8nmであった。
【0042】比較例1 比較例としてバインダーポリマーにポリ酢酸ビニルを使
用した場合を示す。
【0043】表1に示した組成物を、実施例1と同様な
方法で厚み14.7μmの感光層を有する記録材を得
た。
【0044】上記の方法で得られた記録材を、実施例1
と同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光
に、全露光量が約100mJ/cm2となるように干渉露光を
行った。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍
光灯を用いて全面露光し、未重合モノマーの重合を完結
させ固定化した。
【0045】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長494nmにおい
て、回折効率82.2%、半値全幅10.3nmしか得
られなかった。この時の屈折率変調は0.016と算出
された。
【0046】また実施例1と同様にポリビニルブチラー
ル中間膜を用いて、合わせガラスを作製し、分光透過率
を測定すると、再生波長は686nmまでシフトし、回
折効率は34.4%まで低下した。この時回折ピークは
かなりブロードとなっており、半値全幅は44.3nm
であった。
【0047】比較例2 比較例としてバインダーポリマーにポリビニルブチラー
ルを使用した場合を示す。
【0048】表1に示した組成物を、実施例1と同様な
方法で厚み13.1μmの感光層を有する記録材を得
た。
【0049】上記の方法で得られた記録材を、実施例1
と同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光
に、全露光量が約100mJ/cm2となるように干渉露光を
行った。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍
光灯を用いて全面露光し、未重合モノマーの重合を完結
させ固定化した。
【0050】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長499nmにおい
て、回折効率54.0%、半値全幅7.6nmしか得ら
れなかった。この時の屈折率変調は0.011と算出さ
れた。
【0051】また実施例1と同様にポリビニルブチラー
ル中間膜を用いて、合わせガラスを作製し、分光透過率
を測定すると、再生波長は750nmまでシフトし、回
折効率は18.2%まで低下した。この時回折ピークは
かなりブロードとなっており、半値全幅は30.1nm
であった。
【表2】 表2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例2 実施例3 実施例4 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 混合成分/g PMMA 6.3 同左 同左 TBPA 3.2 ← ← MPSMA 0.5 ← ← BTTB 1.0 ← ← RPD103 0.05 ← ← ジオキサン 17 ← ← 塩化メチレン 5.75 ← ← メタノール 0.25 ← ← 乾燥膜厚/μm 15.3 15.0 12.9 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 100℃,30分間の加熱処理後 回折効率(%) 99.9 99.9 99.9 半値全幅(nm) 25.6 26.2 25.8 再生波長(nm) 487 487 488 計算された 屈折率変調 0.044 0.045 0.052 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ポリビニルブチラール中間膜による合わせガラス時 回折効率(%) 97.7 78.5 91.3 半値全幅(nm) 36.6 50.2 47.2 再生波長(nm) 506 611 635 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例2 表2に示した組成物を、実施例1と同様な方法で厚み1
5.3μmの感光層を有する記録材を得た。実施例1と
同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光に、
全露光量が約100mJ/cm2となるように干渉露光を行っ
た。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍光灯
を用いて全面露光した。
【0052】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長487nmにおい
て、回折効率99.9%、半値全幅25.6nmを得
た。この時の屈折率変調は0.044と算出された。
【0053】次に日本モンサント社製のポリビニルブチ
ラール中間膜(自動車用HPR、厚み0.76mm)を
用いて、実施例1と同様な方法で合わせガラスを作製
し、分光透過率を測定すると、再生波長は506nm
で、回折効率は97.7%が維持され、半値全幅は3
6.6nmであった。
【0054】実施例3 表2に示した組成物を、実施例1と同様な方法で厚み1
5.0μmの感光層を有する記録材を得た。実施例1と
同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光に、
全露光量が約100mJ/cm2となるように干渉露光を行っ
た。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍光灯
を用いて全面露光した。
【0055】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長487nmにおい
て、回折効率99.9%、半値全幅26.2nmを得
た。この時の屈折率変調は0.045と算出された。
【0056】次にデュポン社製のポリビニルブチラール
中間膜(自動車用HPR、厚み0.76mm)を用い
て、実施例1と同様な方法で合わせガラスを作製し、分
光透過率を測定すると、再生波長は611nmで、回折
効率は78.5%が維持され、半値全幅は50.2nm
であった。
【0057】実施例4 表2に示した組成物を、実施例1と同様な方法で厚み1
5.0μmの感光層を有する記録材を得た。実施例1と
同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光に、
全露光量が約100mJ/cm2 となるように干渉露光を行
った。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍光
灯を用いて全面露光した。
【0058】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長488nmにおい
て、回折効率99.9%、半値全幅25.8nmを得
た。この時の屈折率変調は0.052と算出された。
【0059】次に積水化学工業社製のポリビニルブチラ
ール中間膜(自動車用HPR、厚み0.76mm)を用
いて、実施例1と同様な方法で合わせガラスを作製し、
分光透過率を測定すると、再生波長は635nmで、回
折効率は91.3%が維持され、半値全幅は47.2n
mであった。
【表3】 表3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 実施例6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 混合成分(g) PMMA 6.3 6.3 TBPA 3.2 − TBPMA − 3.2 TMPTA 0.5 − EBPA − 0.5 BTTB 1.0 1.0 KCD 0.05 0.05 ジオキサン 15 16 塩化メチレン 1.75 1.75 メタノール 0.25 0.25 乾燥膜厚(μm) 14.3 12.6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 100℃,30分間の加熱処理後 回折効率(%) 98.5 99.8 半値全幅(nm) 15.0 22.1 再生波長(nm) 496 494 屈折率変調 0.031 0.049 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例5 表3に示した組成物を、実施例1と同様な方法で厚み1
4.3μmの感光層を有する記録材を得た。実施例1と
同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光に、
全露光量が約300mJ/cm2となるように干渉露光を行っ
た。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍光灯
を用いて全面露光した。
【0060】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長496nmにおい
て、回折効率98.5%、半値全幅15.0nmを得
た。この時の屈折率変調は0.031と算出された。
【0061】実施例6 表3に示した組成物を、実施例1と同様な方法で厚み1
2.6μmの感光層を有する記録材を得た。実施例1と
同様にアルゴンイオンレーザの514.5nmの光に、
全露光量が約400mJ/cm2となるように干渉露光を行っ
た。干渉露光の後、表面鏡を取り除き、記録材を蛍光灯
を用いて全面露光した。
【0062】以上の様にして得られた反射型回折格子を
100℃に30分加熱して、再生波長494nmにおい
て、回折効率99.8%、半値全幅22.1nmを得
た。この時の屈折率変調は0.049と算出された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1で用いる記録方法の光学系
を示す。
【符号の説明】
1..アルゴンイオンレーザ 2..シャッター 3,3’..ミラー 4..ビームエキスパンダー 5..コリメータレンズミラー 6..記録材 7..キシレン 8..表面鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝川 章雄 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーポリマー、重合体となったと
    きの屈折率が前記バインダーポリマーよりも高屈折率を
    有する少なくとも1種の光重合性モノマーまたはオリゴ
    マー、光重合開始剤、および色素を含有する反射型ホロ
    グラム記録用組成物において、バインダーポリマーがメ
    チルメタクリレートの重合体または共重合体を含有する
    ことを特徴とする反射型ホログラム記録用組成物。
  2. 【請求項2】 前記光重合性モノマーまたはオリゴマー
    が、少なくとも1種類の単官能モノマーまたはオリゴマ
    ーと多官能モノマーまたはオリゴマーとからなる請求項
    1記載の反射型ホログラム記録用組成物。
  3. 【請求項3】 メチルメタクリレートの重合体または共
    重合体を含有するバインダーポリマー、単一重合体の屈
    折率が前記バインダーポリマーよりも高屈折率を有する
    少なくとも1種の光重合性モノマーまたはオリゴマー、
    光重合開始剤、および色素からなる反射型ホログラム記
    録用組成物の膜状体を、(1)第1の工程として、可干
    渉性を有する輻射線によって得られる干渉縞に露光し、
    (2)第2の工程として、未重合の光重合性モノマーま
    たはオリゴマーの重合を完結し、未反応の光重合開始剤
    および色素を失活させることを特徴とする反射型ホログ
    ラムの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程は、前記組成物が重合ま
    たは反応し得る波長を含む均一な光で全面露光を行なう
    ことを含むものである請求項3記載の反射型ホログラム
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の工程は、少なくとも60℃以
    上の加熱処理を行うことを含むものである請求項3記載
    の反射型ホログラムの製造方法。
JP16761092A 1992-06-25 1992-06-25 反射型ホログラム記録用組成物及び製造方法 Pending JPH0612009A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007070465A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 光重合性組成物及び該組成物を硬化してなる光制御膜
JP2009151300A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Ind Technol Res Inst ホログラフィック格子およびその作製方法

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JP2007070465A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 光重合性組成物及び該組成物を硬化してなる光制御膜
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