JPH06119613A - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH06119613A
JPH06119613A JP26693892A JP26693892A JPH06119613A JP H06119613 A JPH06119613 A JP H06119613A JP 26693892 A JP26693892 A JP 26693892A JP 26693892 A JP26693892 A JP 26693892A JP H06119613 A JPH06119613 A JP H06119613A
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JP
Japan
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magnetic head
carbon
film
thin film
main component
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JP26693892A
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English (en)
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Hideo Kurokawa
英雄 黒川
Fumitoshi Nishiwaki
文俊 西脇
Hiroshi Riyounai
領内  博
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摩耗特性ならびに信頼性に優れた磁気ヘッド
を提供することを目的とする。 【構成】 磁気ヘッドのコア部1およびギャップ部2の
表面にDLC(DiamondLike Carbon)膜3を約1000
Å合成してあり、スペーシング損失が小さく耐摩耗特
性、耐蝕性を飛躍的に向上させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープ状やディスク状
の磁気記録媒体に摺接して信号を記録再生するのに使用
される磁気ヘッドおよびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からビデオテープレコーダーなどの
磁気記録装置では、磁気記録媒体に対し信号を記録再生
および消去するための電磁変換素子として磁気ヘッドが
使用されている。磁気ヘッドは基板部とコアギャップ部
とから構成され、記録時にはコアに巻かれたコイルに信
号に応じた電流を流すことで磁界を発生させ、コアギャ
ップからの漏れ磁界により媒体に信号を記録する。再生
時は媒体からの磁界をコアギャップで検出し、前記コイ
ルにより磁力の変化を電流に変換して信号を検出する。
このような記録、再生を効率良く行なうためには磁気記
録媒体と磁気ヘッドをできるだけ近づけることが望まし
く、テープ状の磁気記録媒体(以下テープと称する)を
使用したオーディオテープレコーダーやビデオテープレ
コーダーでは、通常磁気ヘッドとテープが接触摺動する
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の磁
気ヘッドでは、テープとの接触摺動により摺動面が摩耗
するという課題があった。従来の磁気ヘッドではギャッ
プ部とコア部、基板部を構成する材料が異なるため、テ
ープが接触摺動したときにギャップ部とコア部や基板部
とで摩耗量に差が生じ、ギャップ部とコア部や基板部と
の間に段差が生じて信号の記録再生に支障を生じるとい
う問題があった(以下このような現象を段差摩耗と称
す)。このような現象は磁気記録媒体と磁気ヘッドとの
接触圧力が大きいほど顕著となり、例えばオーディオテ
ープレコーダーのように磁気テープのバック面からパッ
ドを押しつける場合には、大きな段差摩耗が生じる。段
差摩耗の記録再生特性低下への影響は、記録再生波長が
短くなるほど大きくなる。例えば200nmの段差摩耗
が生じた場合、従来のオーディオテープレコーダーでは
最も短い記録波長でも約100μmであるために特性低
下は0.1dB程度であるのに対して、最短記録波長が
1μmのDCC(デジタルコンパクトカセット)テープ
レコーダーでは10dB近くの出力低下が生じる。この
ように高密度記録、すなわち短波長記録が要求される最
近の磁気記録装置では、段差摩耗の少ない磁気ヘッドの
実現が望まれている。
【0004】また、従来のリング型バルクヘッドに代わ
って、磁気抵抗効果素子を用いたMRヘッドのような薄
膜磁気ヘッドが小型高性能の点から有望視されている。
しかし薄膜磁気ヘッドでは段差摩耗に伴う問題に加えて
次のような問題があった。薄膜磁気ヘッドではリング型
バルクヘッドに比べてギャップ部の有効深さが小さいた
めに、テープとの摺動で摩耗が生じると短時間でギャッ
プ部がなくなってしまうという問題があった。
【0005】従来からこのような問題を解決するため
に、磁気ヘッドの表面に窒化ホウ素(特開平3−267363
号公報参照)やサイアロン(特開昭63−302401号公報参
照)の膜を形成することが検討されている。しかし、こ
れらの膜は基板との付着性が悪く、テープを走行させる
と膜が剥離する。また、テープの磁性粉が凝着しやす
く、ドロップアウトやヘッド目づまりが発生しやすいこ
とから実用化には至っていない。
【0006】本発明はこのような課題を解決するもの
で、耐摩耗特性ならびに信頼性に優れた磁気ヘッドを提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒体
と摺動する部分に、炭素もしくは炭素を主成分とする保
護膜を備えたものである。また本発明は、磁気ヘッド部
材の少なくとも磁気記録媒体と摺動する部分に、ビッカ
ース硬度が1500kg/mm2 以下の炭素もしくは炭
素を主成分とする第1の薄膜とビッカース硬度が200
0kg/mm2 より大きな炭素もしくは炭素を主成分と
する第2の薄膜とから構成された保護膜を備えたもので
ある。このような磁気ヘッドにおいて、前記第1の薄膜
と第2の薄膜との間に第IV属の元素もしくはその炭化物
を主成分とする中間層を設けても良く、この場合中間層
の比抵抗を1×103 Ωcm以下となるようにする。ま
た、前記保護膜の少なくとも表面に弗化処理しても良
く、また前記炭素もしくは炭素を主成分とする保護膜中
に1〜20%のSi元素を含ませても良い。なお、保護
膜が取り付けられる磁気ヘッド部材はビッカース硬度と
して1500kg/mm2 より大きな材料で構成される
ものである。
【0008】上記のような磁気ヘッドを製造する場合、
磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒体と摺動する部
分を少なくとも炭化水素気体を含むプラズマ雰囲気中に
曝し、この表面にプラズマ中のイオンやラジカルを利用
して炭素もしくは炭素を主成分とする薄膜を形成するこ
とにより行なえ、この場合成膜初期にArガスやKrガ
スなどの不活性ガスを導入するようにしても良い。ま
た、これらの方法の他、磁気ヘッド部材の少なくとも磁
気記録媒体と摺動する部分を少なくとも炭化水素ガスと
Si元素を含む気体との混合気体からなるプラズマ雰囲
気中に曝し、この表面にプラズマ中のイオンやラジカル
を利用してSi元素を含む炭素もしくは炭素を主成分と
する薄膜を形成する方法や、磁気ヘッド部材の少なくと
も磁気記録媒体と摺動する部分を少なくとも炭化水素気
体を含むプラズマ雰囲気中に曝し、この表面にプラズマ
中のイオンやラジカルを利用して炭素もしくは炭素を主
成分とする薄膜を形成した後、この炭素もしくは炭素を
主成分とする薄膜の表面を弗素元素を含むプラズマ雰囲
気中に曝して弗化処理する方法により製造することもで
きる。
【0009】上記のように本発明は磁気ヘッドの少なく
ともテープと接触摺動する表面に炭素もしくは炭素を主
成分とする薄膜をコーティングし、耐摩耗特性等の機械
強度を補強して摩耗を防ぐものである。磁気ヘッド表面
の薄膜はスペーシング損失として磁気ヘッドの記録再生
特性を低下させるため、できる限り薄いことが望まし
い。このため磁気ヘッド表面の炭素膜は薄い膜厚でも耐
摩耗特性を改善できるだけの強度が必要であり、本発明
ではDLC(Diamond Like Carbon )膜を使用してい
る。DLC膜はアモルファス(非晶質)でありながらダ
イヤモンド結合を含むために硬くて耐摩耗特性に優れて
おり、テープとの摺動による磁気ヘッドの摩耗や段差摩
耗を防ぐことができる。またDLC膜はほとんどの酸や
アルカリに対して安定であるため磁性粉の凝着も少な
く、磁気ヘッドの保護膜としては最適な膜である。磁気
ヘッドの表面にDLC膜を合成する場合、磁気ヘッドの
機能を損なってはならない。このためできる限り低温
(150℃以下)で成膜することが望ましい。さらにD
LC膜と磁気ヘッドとが強固に付着しなければならな
い。DLC膜の合成方法については従来から種々の方法
が報告されており、例えばメタンガスやベンゼンガスの
ような炭化水素ガスを高周波やマイクロ波などでプラズ
マに分解して合成する方法が一般に知られている(例え
ば特開昭62−290869号公報参照)。しかし従来の方法で
は磁気ヘッド保護膜として利用するには、付着性の点で
課題があった。本発明ではプラズマ中のイオンやラジカ
ルを活用することで課題を解決している。
【0010】
【作用】以上の説明のごとく、本発明の磁気ヘッドは、
少なくともテープと接触摺動する部分に炭素もしくは炭
素を主成分とする保護膜を備えており、スペーシング損
失が小さく耐摩耗特性、耐蝕性を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【0011】磁気ヘッド表面のDLC膜はビッカース硬
度が2000kg/mm2 以上でテープの磁性層よりは
るかに硬く、またテープに対する摩擦係数も小さく安定
しているために、テープとの接触摺動による機械的な摩
耗(いわゆるアブレージョン摩耗)に対して極めて効果
がある。また化学的にも安定なことから特殊な環境状態
(例えば30℃、80%のような高温高湿度環境下、N
3 やSO2 など微量の酸やアリカリ性の環境下など)
でも変質しにくく保護膜としては最適な材料である。こ
のようなDLC膜の特性を活かすには、DLC膜と磁気
ヘッドが強固に付着して剥がれないことが必要である。
本発明では磁気ヘッド表面に導電性の下地層を設け、下
地層に負の電位を印加した状態でDLC膜を合成してい
る。これによりプラズマ中のイオンは下地層に加速衝突
する。イオンの衝突はDLC膜と下地層との付着性を高
めるとともに、衝突エネルギーを制御することでDLC
膜の硬質化を促進する。DLC膜はダイヤモンド結合
(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)とが
混在した構造であると考えられており、SP3結合が多
いほど特性はダイヤモンドに近くなる。通常の環境下で
はSP2結合の方が安定であるため、プラズマ中の炭素
原子をSP3結合とするためには何らかのエネルギーが
必要である。イオンの衝突エネルギーはSP3結合の形
成にも利用され、硬質なDLC膜が形成される。
【0012】
【実施例】以下、DCC用磁気ヘッドの保護膜としてD
LC膜をする場合を例に、本発明の実施例について説明
する。
【0013】まず、図1に基づき第1実施例について説
明すると、磁気ヘッドのコア部1およびギャップ部2の
表面にDLC膜3を約1000Å合成してある。DLC
膜3の合成は図2に示す薄膜形成装置で行なった。図2
において真空槽4には原料ガスをイオン化するイオン銃
5と磁気ヘッドホルダー6が設置されており、磁気ヘッ
ドホルダー6にはバイアス電圧が印加される構成になっ
ている。イオン銃内に導入された原料ガスはフィラメン
ト7から放出される熱電子によってプラズマ化され、プ
ラズマ中のイオンは磁気ヘッドホルダー6に印加された
バイアス電圧により加速されて磁気ヘッド8に衝突して
膜が形成される。このイオンエネルギーにより基板と膜
との付着性は向上する。原料はC66 ガスで、磁気ヘ
ッドホルダー6に印加するバイアス電圧を制御して膜の
硬度を制御した。DCC用のデッキとテープを使用して
テープ摺動試験(摺動時間500時間)を行なった結果
を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】基板材料がAl203・TiCでは、DL
C膜は硬いほど効果があり、Hv2000以上ではアブ
レージョン摩耗はほとんど発生しない。しかし硬くなる
につれて膜の内部応力が高まり、基板からの剥がれが発
生する。そこで最初に比較的軟質で内部応力が小さく付
着性に優れたDLC膜(Hv1300)を基板上に形成
し、その上に硬いDLC膜を形成すると、基板との付着
力が向上して優れた摩耗特性の保護膜を実現できた。軟
質で内部応力が小さいDLC膜の合成方法は2通りあ
る。1つはバイアス電圧を大きくする方法で、他方はA
rガスやKrガスの不活性ガスを混入する方法である。
本実施例の成膜方法では、DLC膜の硬さはバイアス電
圧と深く関わりがあり、バイアス電圧が−0.7kvの
条件で最も硬いDLC膜が形成される。さらにバイアス
を大きくしていくと硬度は低下していく。バイアスを大
きくする方法はこの現象を利用したもので、バイアスが
−4kvの条件でHv1300の膜が形成される。一
方、成膜時にArガスやKrガスを混入しても膜が軟ら
かくなる。例えばCH4 ガスを原料として30%(体積
比率)のArガスを混入した場合には、バイアス電力が
−1kvの条件でHv1500の膜が形成された。混入
するガスはArガスに限るものではなく、Krガスのよ
うな不活性ガスであれば同様な現象が得られる。これら
2通りの方法で形成したDLC膜の上に硬いDLC膜
(Hv4000)を形成して摺動試験を行なったとこ
ろ、ほぼ同等の摩耗特性を示した。
【0016】基板材料がNiZnフェライトの場合、絶
縁性であるために直接DLC膜を合成することが困難で
ある。そこでスパッタリング法で膜厚が20nmのSi
膜を形成し、その上にDLC膜を合成した。このSi膜
にはDLC成膜時にバイアス電圧を印加するため膜の抵
抗は小さい方が望ましく、少なくとも比抵抗が103Ω
cm以下でなければならない。比抵抗がこれより大きく
なるとバイアス電圧が十分供給されず、DLCの膜質が
変化してしまう。摺動試験の結果はAl203・TiC
基板と同じ傾向を示し、Hv3000以上の膜ではアブ
レージョン摩耗が発生しない。またSi中間層はDLC
膜の付着力を向上させる効果があり、通常は中間層を必
要としないAl203・TiC基板でもSi中間層を設
置することでHv4000のDLC膜が剥離せず、この
効果を確認することができた。中間層はSi薄膜に限る
ものではなく、第IV族の元素を含むものであればよい。
【0017】一方同じ膜構成の場合(DLC/Si/基
板)、Al203・TiC基板(Hv1500)の方が
NiZnフェライト基板(Hv600)に比較して摩耗
特性が良くなる。これは基板材料の硬度が起因している
と考えられ、硬い基板では微少域での変形が小さいこと
がコーティングされた膜の摩耗を少なくしているためで
ある。
【0018】次に第2実施例について説明する。本実施
例は、磁気ヘッドの表面にDLC膜を形成した後、その
表面を弗素処理してある。デッキはあらゆるテープに対
してその性能を保証しなければならない。しかしテープ
については非常に多くの企業が多種多様なものを市販し
ており、磁性面やバック面の材料やパッドの押し圧など
が異なるため、テープによってはテンションが増加した
りスティックスリップが発生し易いものもある。これに
対してダイヤモンド状薄膜の表面に弗素処理を行なうこ
とによりテープに対する動摩擦係数がさらに小さくな
り、テープテンション増加の低減やスティックスリップ
を防止することができる。弗素処理はC−C48 ガス
を高周波電力によりプラズマ化し、このプラズマに磁気
ヘッドを曝すことで行なった。装置は容量結合型の平行
平板電極型プラズマCVD装置を使用したが、これに限
るものではない。また原料ガスは弗素元素を含むもので
あればC−C48 ガスに限るものではない。
【0019】次に第3実施例について説明する。第1実
施例で説明したように、DLC膜の課題の1つは付着性
の向上である。第3実施例はこの課題を解決する方法と
して、DLC膜の中にSi元素を含有させるものであ
る。Si元素は比較的活性で様々な材料に付着し易く、
またSi元素の含有によって内部応力が低減するために
基板とDLC膜との付着力が向上する。Al203・T
iC基板の磁気ヘッドにSi元素を含有した膜を100
nmの厚みで形成し、繰り返し摺動試験を行なった結果
を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】Si元素を含有したDLC保護膜は、付着
性に優れた軟質のDLC膜やSi膜を中間層にしたとき
と同等の耐摩耗特性を示す。NiZnフェライトを基板
とする磁気ヘッドでは、Si含有DLC膜/Si膜/基
板の構成にすることでさらに特性が向上する。これはS
i元素を含有することでDLC膜とSi膜との付着力が
一段と向上したためである。またSi元素を含有するこ
とでDLC膜が低抵抗(106 Ωcm以下)となり、テ
ープが摺動しても静帯電が発生せずホタルノイズが起こ
りにくい。Siの含有量は1.0%〜20%が望まし
い。Si含有量が1.0%未満になると含有の効果が少
なくなり、膜が剥離する。Si含有量が20%を越える
と硬度が低下して、耐摩耗特性が悪くなる。
【0022】Si元素を含有させるのは、テトラメチル
シランガス(TEMSガス)を原料ガスに混入すること
で行なった。C66 ガスを原料ガスとし、TEMSガ
スを30%(体積比)混入することで約5%のSiを含
有できる。混入ガスとしてはSi元素を含んでいればT
EMSガスに限るものではなく、シランガスなどでも良
い。
【0023】以上、DCC用磁気ヘッドを例に説明した
が、本発明はDCC用磁気ヘッドに限るものではなく、
あらゆる磁気ヘッドに効果がある。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明で得られた磁気ヘッ
ドは、少なくともテープと接触摺動する部分に炭素もし
くは炭素を主成分とする保護膜を備えており、スペーシ
ング損失が小さく耐摩耗特性、耐蝕性を飛躍的に向上さ
せるものである。また、このような磁気ヘッドを用いる
ことにより、あらゆる種類のテープに対して耐久性、信
頼性に優れた磁気記録装置を実現することが可能とな
り、その工業的価値は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す磁気ヘッドの正面図で
ある。
【図2】本発明の磁気ヘッドの製造に用いる成膜装置の
概略断面図である。
【符号の説明】
1 コア部 2 ギャップ部 3 DLC膜

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒
    体と摺動する部分に、炭素もしくは炭素を主成分とする
    保護膜を備えた磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒
    体と摺動する部分に、ビッカース硬度が1500kg/
    mm2 以下の炭素もしくは炭素を主成分とする第1の薄
    膜とビッカース硬度が2000kg/mm2 より大きな
    炭素もしくは炭素を主成分とする第2の薄膜とから構成
    された保護膜を備えた磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒
    体と摺動する部分に、ビッカース硬度が1500kg/
    mm2 以下の炭素もしくは炭素を主成分とする第1の薄
    膜とビッカース硬度が2000kg/mm2 より大きな
    炭素もしくは炭素を主成分とする第2の薄膜と前記第1
    の薄膜と第2の薄膜との間に介在され第IV属の元素もし
    くはその炭化物を主成分とする中間層とから構成された
    保護膜を備えた磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 保護膜の少なくとも表面が弗化処理され
    た請求項1〜3記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 炭素もしくは炭素を主成分とする保護膜
    中に1〜20%のSi元素を含む請求項1〜4記載の磁
    気ヘッド。
  6. 【請求項6】 中間層の比抵抗が1×103 Ωcm以下
    である請求項3記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 磁気ヘッド部材がビッカース硬度として
    1500kg/mm 2 より大きな材料で構成された請求
    項1〜4記載の磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒
    体と摺動する部分を少なくとも炭化水素気体を含むプラ
    ズマ雰囲気中に曝し、この表面にプラズマ中のイオンや
    ラジカルを利用して炭素もしくは炭素を主成分とする薄
    膜を形成する磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録媒
    体と摺動する部分を少なくとも炭化水素気体を含むプラ
    ズマ雰囲気中に曝し、この表面にプラズマ中のイオンや
    ラジカルを利用して炭素もしくは炭素を主成分とする薄
    膜を形成する方法において、成膜初期にArガスやKr
    ガスなどの不活性ガスを導入する磁気ヘッドの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録
    媒体と摺動する部分を少なくとも炭化水素ガスとSi元
    素を含む気体との混合気体からなるプラズマ雰囲気中に
    曝し、この表面にプラズマ中のイオンやラジカルを利用
    してSi元素を含む炭素もしくは炭素を主成分とする薄
    膜を形成する磁気ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 磁気ヘッド部材の少なくとも磁気記録
    媒体と摺動する部分を少なくとも炭化水素気体を含むプ
    ラズマ雰囲気中に曝し、この表面にプラズマ中のイオン
    やラジカルを利用して炭素もしくは炭素を主成分とする
    薄膜を形成した後、この炭素もしくは炭素を主成分とす
    る薄膜の表面を弗素元素を含むプラズマ雰囲気中に曝し
    て弗化処理する磁気ヘッドの製造方法。
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