JPH06119007A - トンネル内風速制御装置 - Google Patents

トンネル内風速制御装置

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JPH06119007A
JPH06119007A JP26488992A JP26488992A JPH06119007A JP H06119007 A JPH06119007 A JP H06119007A JP 26488992 A JP26488992 A JP 26488992A JP 26488992 A JP26488992 A JP 26488992A JP H06119007 A JPH06119007 A JP H06119007A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災発生時にトンネル内の交通量を考慮した
きめ細かな風速制御を行えるようにする。 【構成】 トンネル内交通量推定手段3は、常時、トラ
フィックカウンタ1からの信号によりトンネル内に進入
してくる車両台数を把握しているが、火災検知器2から
の信号により火災発生を知ると、その後のトンネル内交
通量を推定する。すなわち、火災発生地点の上流側では
進入車両が増加するが、停止車両の増加により平均車速
は減少し、一方、下流側では車両の避難により車両台数
が減少する。手段3は、このように時々刻々変化する交
通量つまり交通換気力を所定時間毎に演算する。手段5
は、この交通換気力に基いて制御対象モデルを演算し、
手段6はこのモデルに対して最適ゲインを演算する。手
段7は、このゲインを用いてフィードバック制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路用トンネルの内部
における風速を制御するトンネル内風速制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、道路用トンネルの内部には換気
用のジェットファンがトンネル長に応じた数だけ設置さ
れている。このジェットファンは、通常、回転方向、及
びオン,オフのみを制御できるものであり、回転速度の
制御はできないものである。したがって、トンネル内の
風速制御は、風速計の計測値に基いてジェットファンの
運転台数を増減することにより行われていた。
【0003】図5は、このようなジェットファンの運転
台数の増減による風速制御が行われた場合の特性図の一
例を示すものである。すなわち、平常運転時は、トンネ
ル内の風速が15〔m/s〕程度になるようにPID制
御が行われるが、火災検知器が火災発生を検知すると、
パターン制御により風速が3〔m/s〕程度に落され、
その後、再びPID制御が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トンネル内
の風速を制御する場合、本来は、トンネル内を走行する
車両による影響を考慮するべきである。しかし、従来の
PID制御によるフィードバック制御では、時々刻々変
化するトンネル内の交通量に正確に対応した制御を行う
のが困難であり、また、15〔m/s〕程度の高い風速
レベルでは、それほど正確な制御が必要とされるわけで
はないことから、トンネル内の交通量を考慮した制御は
行われていなかった。
【0005】一方、トンネル内で火災が発生した場合、
トンネル内に残された者の人命確保等の観点からは、走
行車両による交通換気力を考慮したきめ細かい風速制御
を行って、オーバーシュートやハンチングなどの不安定
な制御状態の発生を防止する必要がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、火災が発生した場合には、トンネル内の交通量を
考慮したきめ細かい風速制御を行うことが可能なトンネ
ル内風速制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための手段として、トンネル内に設置された複数の
ファンの運転台数を、平常時は風速計の計測値に基いて
増減することにより、このトンネル内の風速の制御を行
うトンネル内風速制御装置において、前記トンネル内に
進入する車両台数を計測するトラフィックカウンタと、
前記トンネル内での火災発生を検知する火災検知器と、
前記火災検知器が火災発生を検知した場合に、その火災
発生位置、及び前記トラフィックカウンタからの計測値
の入力に基いて、火災発生後にトンネル内に存在する走
行車両を所定時間毎に演算するトンネル内交通量推定手
段と、前記トンネル内交通量推定手段が推定した交通
量、前記風速計が計測した風速値、及び現在のファンの
運転台数の入力に基いて、風速制御対象モデルの演算を
行う風速制御対象モデル演算手段と、前記風速制御対象
モデルが演算したモデルに対し、最適のゲインを演算す
る最適ゲイン演算手段と、前記最適ゲイン演算手段が演
算した最適ゲインに基いて、トンネル内の目標風速に対
応するファンの運転台数を演算するフィードバック制御
手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】トンネル内の風速をフィードバック制御する場
合、制御対象モデルをできるだけ正確に表現することが
重要である。トンネル内の圧力収支に関しては、曲がり
損失、トンネル内の設備による損失などを省略すれば、
交通換気力、自然風による昇圧力、壁面摩擦による車道
損失、ジェットファンによる昇圧力などが考えられる。
これらのうち、交通換気力は火災発生時の状況に大きく
左右されるとともに、時間が経過するにつれて大きく変
動するが、交通換気力がトンネル内の風速に与える影響
はきわめて大きいため、何らかの方法で推定し制御対象
モデルに含ませることが望まれる。
【0009】そこで、本発明ではつぎの方法により交通
換気力を推定する。まず、トラフィックカウンタを用い
て、平常時よりトンネル内を走行する車両の台数および
平均車速を推定しておく。火災発生時には、火災検知器
により火点を特定し、火点上流の車両は順次停車し、火
点下流の車両は火災発生前と同じ速度で下流に避難する
と仮定する。この仮定に基き、火点上流側、下流側にお
ける走行車両の台数および平均車速を計算し、交通換気
力を推定する。
【0010】火災発生後、時間の経過とともに、火点上
流側では火災に気付かずにトンネル内に進入してくる車
両により車両台数が増加するとともに、停止車両の増加
により平均車速が減少する。また、火点下流側では避難
した車両により車両台数が減少する。そこで本発明で
は、設定した時間ごとに交通換気力を推定し直し、制御
対象モデルを更新する方法を採用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明
する。図1は、本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。まず、トラフィックカウンタ1および火災検知器2
から得られるデータを用いて、トンネル内交通量推定手
段3により火災発生後のトンネル内の交通量を推定す
る。つぎに、風速計4より得られるトンネル内風速
r 、ジェットファン運転台数NJF、および推定したト
ンネル内交通量から、風速制御対象モデル演算手段5に
より制御対象モデルを演算する。その結果得られた制御
対象モデルに対し、最適ゲイン演算手段6により最適ゲ
インを演算する。最後に、計算した最適ゲインを用いて
フィードバック制御手段7により目標風速Vrrefに対す
るジェットファン運転台数指令NJFref を演算する。
【0012】そして、トンネル内交通量推定手段3、風
速制御対象モデル演算手段5、最適ゲイン演算手段6、
フィードバック制御手段7によりファン運転数指令装置
11が構成されている。
【0013】図2は、いわゆる縦流式の換気方式を採用
した一方向交通トンネル内における各構成機器の配置状
況を示した説明図である。すなわち、トンネル内入口に
1台のトラフィックカウンタ8が設けられると共に、天
井には複数の火災検知器9及び風速計12が設けられて
おり、これらの検出信号がファン運転数指令装置11に
送られるようになっている。そして、ファン運転数指令
装置11は、これらの検出信号の入力に基いて、天井に
取付けられているジェットファン10の運転台数につき
指令信号を出力し、適正な数のジェットファン10を運
転するようになっている。
【0014】ファン運転数指令制御装置11が適正な運
転台数を指令できるようにするため、トンネル内交通量
推定手段3、風速制御対象モデル演算手段5、最適ゲイ
ン演算手段6、及びフィードバック制御手段7は、以下
に述べるように、設定時間毎に所定の演算を行うように
なっている。
【0015】まず、トンネル内交通量推定手段3の演算
内容につき説明する。本手段は、火災発生後に、トンネ
ル内を走行する車両の台数および平均車速を推定する手
段である。推定の際の初期値を得るため、平常時よりト
ラフィックカウンタを用いて、走行車両の台数および平
均車速を推定しておく。
【0016】すなわち、まず、トラフィックカウンタの
台数積算時間Δt〔s〕を定め、Δt〔s〕間のトラフ
ィックカウンタの検出台数および平均車速を測定する。
トンネル全長をL〔m〕、k回目の測定における台数お
よび車速をそれぞれnk 〔台〕,Vt(k)〔m/s〕とす
れば、トンネル内の走行車両台数Nk 〔台〕は、つぎの
漸化式により推定される Vt(k)・Δt≧Lのとき Nk =nk ・L/(Vt(k)・Δt) …(1) Vt(k)・Δt<Lのとき Nk =nK +max{0,nk-1 ・(L−Vt(k-1)・Δt)/ (Vt(k-1)・Δt)} …(2) 式(1)、式(2)は、トンネル内の車両が等間隔、等
速度で走行しているという仮定のもとに成立する。本推
定法の特徴は、式(2)において前回の測定値(台数お
よび車速)を用いる点である。
【0017】火災が発生した際には、まず火災検知器に
より火点を特定し、火点の上流側と下流側に分割して、
火災発生後の台数および車速を推定する。上記の方法に
より推定した、火災発生直前のトンネル内車両台数をN
o 〔台〕、平均車速をVo 〔m/s〕とし、火点上流側
と下流側の長さの比をα:1−αとすれば、火災発生後
の台数および車速はつぎのように推定される。
【0018】(1) 火点上流側 台数:α・No +Σ{ni }〔台〕 車速:Vt(k)/2〔m/s〕 ここで、Σ{ni }は火災発生後の進入車両の台数であ
る。 (2) 火点下流側 台数:max{0,No ・{(1−α)・L−Vo ・t
f }/L}〔台〕 車速:Vo 〔m/s〕 ここで、tf は火災発生後の経過時間である。
【0019】上記の推定値は以下の仮定に基いて求めら
れている。 ・火災発生後、火点上流側の車両は順次停車していく
が、簡単のため入口付近の車速と火点付近の車速(0
〔m/s〕)を平均し、平均車速とする。 ・火点下流側の車両は、火災発生時と同じ速度でトンネ
ル外に避難する。
【0020】次に、風速制御対象モデル演算手段5の演
算内容について説明する。トンネル内プロセスの基礎方
程式は、トンネル内の空気を非圧縮性流体と仮定した場
合に、運動の第2法則より次式のようになる。
【数1】
【0021】ただし、 ρ :空気密度〔kg/m3 〕 Vr :トンネル内風速〔m/s〕 Pt :交通換気力〔pa〕 Pm :自然換気力〔pa〕 Pr :車道損失〔pa〕 NJF:ジェットファン運転台数〔台〕 PJF:ジェットファン昇圧力〔pa〕 であるとする。
【0022】Pt 〜PJFはそれぞれ以下のように計算さ
れる。
【数2】 ただし、 At :自動車等価抵抗面積〔m2 〕 Ar :車道断面積〔m2 〕 N1 :上流側車両台数〔台〕(手段3にて推定) V1 :上流側平均速度〔m/s〕(手段3にて推定) N2 :下流側車両台数〔台〕(手段3にて推定) V2 :下流側平均速度〔m/s〕(手段3にて推定) ζe :トンネル入口流入損失係数[−] λ :トンネル壁面摩擦係数[−] Dr :トンネル代表寸法〔m〕 Vn :自然風風速〔m/s〕 AJ :ジェットファン吹き出し面積〔m2 〕 VJ :ジェットファン吹き出し速度〔m/s〕 であるとする。
【0023】しかし、(3)式は状態変数Vr について
線形ではない。そこで、ジェットファン運転台数をΔN
JF〔台〕増加したとき、それに応じてトンネル内風速が
ΔVr 〔m/s〕増加したと仮定し、(3)式に次式
(8),(9)を代入する。 NJF=NJF * +ΔNJF …(8) Vr =Vr * +ΔVr …(9) 自然風の風速が一定であるとの仮定のもとで、(3)式
を(Vr * ,NJF * )のまわりでテイラー展開し、2次
以上の項を無視すれば、ΔNJFを入力、ΔVrを状態変
数および出力とする線形近似モデル式(10)が得られ
る。
【0024】
【数3】 ただし、(10)式における係数Ag ,Bg はそれぞれ
次式(11),(12)で表わされるものである。
【数4】
【0025】次に、最適ゲイン演算手段6の演算内容に
つき説明する。本手段は、上記の風速制御対象モデル計
算手段5より得られる線形近似モデルに対して、最適ゲ
インを計算する手段である。本実施例では、H∞制御を
用いて最適ゲインを計算する。H∞制御は、制御対象の
特性が多少変動しても性能が著しく劣化することがな
い、頑健な(ロバストな)制御系を構成できるという特
徴を有するため、近年盛んに実用例が報告されている。
本実施例では、H∞制御を用いることにより、交通換気
力の推定誤差や線形化モデルを得る際の近似誤差などに
対し、ロバストな制御系を構成する。
【0026】H∞制御により最適ゲインを求める方法に
ついては、例えば下記の文献などに記載されているの
で、ここでは詳細な説明を省略する。 ・三平満司:「H∞制御の考え方と最近の話題」、SI
CE九州フォーラム' 90 資料 ・三平満司、美多勉:「状態空間論によるH∞制御の解
法」、計測と制御、vol.29,No.2,(199
0年2月)
【0027】図4に本手段のフローチャートを示す。以
下、このフローチャートの番号(1)〜(6)に沿って
説明する。
【0028】(1) 開ループ系の状態方程式を求める。制
御対象モデルの状態方程式(13),(14)を求め
る。
【数5】 本実施例においては、上記の風速制御対象モデル計算手
段5より得られる(10)式に相当する。すなわち、 x :ΔVr 〔m/s〕 u ;ΔNJF〔台〕 Ag :(11)式により計算する。 Bg :(12)式により計算する。 Cg :1 である。
【0029】(2) H∞制御設計用の重み関数W
1 (s),W2 (s)を設定する。H∞制御設計では、
重み関数W1 (s),W2 (s)は閉ループ系の速応
性、ロバスト性を定める指針となるため、制御仕様に応
じて適切に設定する必要がある。この設定法について
は、参考文献に記されているので説明を省略する。
【0030】(3) H∞制御用のプラント方程式を作成す
る。H∞制御系を設計する際には、状態方程式(1
3),(14)と重み関数W1(s),W2 (s)を含
めた形でのプラント方程式を作成する必要がある。状態
方程式(13),(14)の伝達関数をG(s)とすれ
ば、W1 (s),G(s)・W2 (s)の状態空間表現
はそれぞれ、次式(15)〜(17)のように表わされ
る。
【数6】 したがって、プラント方程式は次式(18)〜(20)
のように与えられる。
【数7】
【0031】ただし、上記プラント方程式において、
r,u,z,eは以下のとおりである。 r:目標値 u:制御入力 z:制御出力 e:偏差 簡単のため、プラント方程式の係数行列をつぎのように
名付け、以後これを使用する。
【数8】
【0032】(4) 最適ゲインを計算する。H∞制御で
は、プラント方程式(18)〜(20)に対し、目標値
rから制御出力zまでの伝達関数Gzr(s)のH∞ノル
ムをある値γ未満に抑えるような出力フィードバック則 u=K(s)・y …(21) を求める。K(s)を求める方法について簡単に説明す
る。つぎに示す2つのリカッチ方程式(22),(2
3)の半正定解をそれぞれP,Qとする。
【数9】
【0033】そして、リカッチ方程式(21),(2
2)の半正定解P,Qを用いて、F,L,Zを次式(2
4)〜(26)のように定義する。
【数10】 また、波ダッシュA,波ダッシュB,波ダッシュCを次
式(27)〜(29)のように選ぶ。
【数11】 このとき、求めるK(s)はつぎのように計算できる。
【数12】
【0034】(5) 最適ゲインの評価を行う。上記の方法
で計算した最適ゲインを用いて構成した制御系に対し、
シミュレーション解析やボード線図による解析を行い、
制御性能の評価を行う。
【0035】(6) 所望の結果が得られたか判断する。上
記(5)の評価結果が満足のいくものであれば、終了す
る。そうでなければ、上記(2)に戻る。
【0036】最後に、フィードバック演算手段7の演算
内容につき説明する。本手段は、上記の最適ゲイン計算
手段6より得られるゲインを用いて、トンネル内の風速
のフィードバック制御を行う手段である。図3に本手段
のブロック図を示す。図3における波ダッシュA,波ダ
ッシュB,波ダッシュCは、上記最適ゲイン計算手段6
より得られる最適ゲイン行列(27),(28),(2
9)である。まず、目標風速Vrrefと現状の風速Vr
の差を求め、ジェットファン運転台数の修正量を計算す
る。そして、その結果を現状の運転台数NJFに加えるこ
とによりジェットファン運転台数指令NJFref を計算す
る。
【0037】本実施例は概ね上述した通りのものであ
る。本実施例は、従来考慮されていなかった交通換気力
を制御対象モデルに含んでいるため、交通量の多いトン
ネルや長大トンネル、および火災初期の段階など交通換
気力の影響が大きい場合には特に有効である。また、交
通量の推定は、トンネル入口に1台のトラフィックカウ
ンタを設置すればよく、きわめて簡便な方法で行うこと
ができる。
【0038】上述の実施例では、トンネル入口に1台の
トラフィックカウンタを設置する場合について述べた
が、トンネル内部やトンネル出口にもトラフィックカウ
ンタが設置してある場合には、それらを有効に利用する
ことによりさらに正確な交通量の推定が可能となる。例
えば、トンネル内部にトラフィックカウンタが設置して
ある場合には、トンネル内をトラフィックカウンタの設
置箇所を境界とするいくつかのセクションに分け、各セ
クションごとに交通量を推定することが可能となる。ま
た、トンネル出口にトラフィックカウンタが設置してあ
る場合には、トンネル外に避難した車両台数が正確に測
定できる。
【0039】なお、対象トンネルが対面交通の場合に
も、両方向の交通換気力を別々に推定することにより対
応できる。また、本実施例では、図5において、火災発
生後に風速が3.0〔m/s〕にダウンした後の従来の
PID制御を、上述したH∞制御で代替しようとするも
のであるが、火災発生前の制御については、従来のPI
D制御あるいはH∞制御のいずれであってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トラフィックカウンタと火災検知器を用いて火災時にお
ける交通換気力を推定し、これを制御対象モデルに加え
て、制御対象モデルを設定時間ごとに更新し、ジェット
ファン運転台数指令を計算し直す構成としたので、火災
時におけるトンネル内風速を速やかに目標値に移行する
ことができ、きめ細かな風速制御を行うことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図。
【図2】図1における各構成機器の配置状況を示す説明
図。
【図3】図1におけるフィードバック制御手段の構成を
示すブロック図。
【図4】図1における最適ゲイン演算手段の演算内容を
説明するためのフローチャート。
【図5】従来例の風速制御の一例を示す特性図。
【符号の説明】
1 トラフィックカウンタ 2 火災検知器 3 トンネル内交通量推定手段 4 風速計 5 風速制御対象モデル演算手段 6 最適ゲイン演算手段 7 フィードバック演算手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル内に設置された複数のファンの運
    転台数を、平常時は風速計の計測値に基いて増減するこ
    とにより、このトンネル内の風速の制御を行うトンネル
    内風速制御装置において、 前記トンネル内に進入する車両台数を計測するトラフィ
    ックカウンタと、 前記トンネル内での火災発生を検知する火災検知器と、 前記火災検知器が火災発生を検知した場合に、その火災
    発生位置、及び前記トラフィックカウンタからの計測値
    の入力に基いて、火災発生後にトンネル内に存在する走
    行車両を所定時間毎に演算するトンネル内交通量推定手
    段と、 前記トンネル内交通量推定手段が推定した交通量、前記
    風速計が計測した風速値、及び現在のファンの運転台数
    の入力に基いて、風速制御対象モデルの演算を行う風速
    制御対象モデル演算手段と、 前記風速制御対象モデルが演算したモデルに対し、最適
    のゲインを演算する最適ゲイン演算手段と、 前記最適ゲイン演算手段が演算した最適ゲインに基い
    て、トンネル内の目標風速に対応するファンの運転台数
    を演算するフィードバック制御手段と、 を備えたことを特徴とするトンネル内風速制御装置。
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JP2010248768A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Hitachi Ltd 道路トンネル換気制御装置及び道路トンネル換気制御方法
KR102173263B1 (ko) * 2020-08-25 2020-11-04 유봉수 터널 내부 교통사고 감지 시스템

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