JPH06118440A - 液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents
液晶表示素子およびその製造方法Info
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- JPH06118440A JPH06118440A JP29389592A JP29389592A JPH06118440A JP H06118440 A JPH06118440 A JP H06118440A JP 29389592 A JP29389592 A JP 29389592A JP 29389592 A JP29389592 A JP 29389592A JP H06118440 A JPH06118440 A JP H06118440A
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- crystal display
- film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 応答速度が速く、機械的強度に優れた液晶表
示素子を提供するとともに、生産性の向上を図れるよう
にする。 【構成】 一方の基板1上に形成されたスイッチング素
子を用いて、対向電極付きの他方の基板12との間に挟
持される液晶を駆動するアクティブマトリクス型の液晶
表示素子において、両基板間に挟持される液晶層14
を、強誘電性高分子液晶またはその組成物で構成し、基
板の少なくとも一方をプラスチック基板とし、かつ、こ
のプラスチック基板1上にスイッチング素子の薄膜トラ
ンジスタ(TFT素子2)を形成する。
示素子を提供するとともに、生産性の向上を図れるよう
にする。 【構成】 一方の基板1上に形成されたスイッチング素
子を用いて、対向電極付きの他方の基板12との間に挟
持される液晶を駆動するアクティブマトリクス型の液晶
表示素子において、両基板間に挟持される液晶層14
を、強誘電性高分子液晶またはその組成物で構成し、基
板の少なくとも一方をプラスチック基板とし、かつ、こ
のプラスチック基板1上にスイッチング素子の薄膜トラ
ンジスタ(TFT素子2)を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレ装置や各種
エレクトロニクス用デバイスとして用いられるアクティ
ブマトリクス型の液晶表示素子およびその製造方法に関
し、特に、液晶材料として強誘電性高分子液晶またはそ
の組成物を用いた液晶表示素子およびその製造方法に関
する。
エレクトロニクス用デバイスとして用いられるアクティ
ブマトリクス型の液晶表示素子およびその製造方法に関
し、特に、液晶材料として強誘電性高分子液晶またはそ
の組成物を用いた液晶表示素子およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶表示素子では、走査電極群
(コモン電極群)と信号電極群(セグメント電極群)を
マトリクス状に配し、これら両電極郡によって電極間の
液晶を駆動することで、画面上に文字や画像を表示させ
ることができる。このような単純ドットマトリクス構成
の液晶表示素子では、電極を細くし、電極ピッチを狭め
ることで、より密度の高い表示を行なえる。しかし、ド
ット(画素)の高密度化や、画面の大型化が進むにつれ
て、走査電極群や信号電極群を構成する電極数が膨大な
ものとなり、駆動対象画素に隣接した画素にも電圧が分
配されるクロストークによって表示が乱れたり、液晶の
応答性が損なわれたりする。そこで、このような問題を
改善するために、各画素ごとに薄膜ダイオードや薄膜ト
ランジスタからなるスイッチング素子をマトリクス状に
配して、液晶を直接駆動するアクティブマトリクス型の
液晶表示素子の開発が進められている。このアクティブ
マトリクス型の表示素子には、ネマチック液晶が用いら
れている。
(コモン電極群)と信号電極群(セグメント電極群)を
マトリクス状に配し、これら両電極郡によって電極間の
液晶を駆動することで、画面上に文字や画像を表示させ
ることができる。このような単純ドットマトリクス構成
の液晶表示素子では、電極を細くし、電極ピッチを狭め
ることで、より密度の高い表示を行なえる。しかし、ド
ット(画素)の高密度化や、画面の大型化が進むにつれ
て、走査電極群や信号電極群を構成する電極数が膨大な
ものとなり、駆動対象画素に隣接した画素にも電圧が分
配されるクロストークによって表示が乱れたり、液晶の
応答性が損なわれたりする。そこで、このような問題を
改善するために、各画素ごとに薄膜ダイオードや薄膜ト
ランジスタからなるスイッチング素子をマトリクス状に
配して、液晶を直接駆動するアクティブマトリクス型の
液晶表示素子の開発が進められている。このアクティブ
マトリクス型の表示素子には、ネマチック液晶が用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ネマチック液
晶を用いたものでは応答速度が数十m秒と遅く、表示の
高速化に限界があるとともに、繰返し周波数の制約から
大画面表示ができないという問題がある。さらに、メモ
リ性がないため、液晶に常に電界を印加しておく必要が
ある。そこで、液晶材料に低分子強誘電性液晶を用い、
スイッチング素子に薄膜トランジスタを用いたアクティ
ブマトリクス型表示素子が、特開昭61−52681
号、特開昭62−172326号などの公報で提案され
ている。しかし、これらの公報に述べられている液晶表
示素子では、均一な配向処理が難しいとともに、薄膜ト
ランジスタによって配向の乱れが生じたり、衝撃によっ
て配向が壊れやすいなどの問題を有していた。
晶を用いたものでは応答速度が数十m秒と遅く、表示の
高速化に限界があるとともに、繰返し周波数の制約から
大画面表示ができないという問題がある。さらに、メモ
リ性がないため、液晶に常に電界を印加しておく必要が
ある。そこで、液晶材料に低分子強誘電性液晶を用い、
スイッチング素子に薄膜トランジスタを用いたアクティ
ブマトリクス型表示素子が、特開昭61−52681
号、特開昭62−172326号などの公報で提案され
ている。しかし、これらの公報に述べられている液晶表
示素子では、均一な配向処理が難しいとともに、薄膜ト
ランジスタによって配向の乱れが生じたり、衝撃によっ
て配向が壊れやすいなどの問題を有していた。
【0004】強誘電性液晶は、双安定状態を有し、印加
電圧を切っても表示が消えないメモリ性を有するととも
に、高速応答性を備えている。また、強誘電性液晶はネ
マチック液晶と異なり高粘性であり、流動した方向に沿
って配向しやすいという性質を有している。したがっ
て、空のセルを形成したあとに強誘電性液晶を注入して
液晶表示素子を得るという従来の製造方法では、セル内
への液晶の注入が容易でなかったり、注入された液晶に
配向欠陥が生じやすいという問題点があった。
電圧を切っても表示が消えないメモリ性を有するととも
に、高速応答性を備えている。また、強誘電性液晶はネ
マチック液晶と異なり高粘性であり、流動した方向に沿
って配向しやすいという性質を有している。したがっ
て、空のセルを形成したあとに強誘電性液晶を注入して
液晶表示素子を得るという従来の製造方法では、セル内
への液晶の注入が容易でなかったり、注入された液晶に
配向欠陥が生じやすいという問題点があった。
【0005】本発明は、このような従来の技術が有する
課題を解決するために提案されたものであり、応答速度
が速く、機械的強度に優れているとともに、生産性を向
上できる液晶表示素子およびその製造方法の提供を目的
とする。
課題を解決するために提案されたものであり、応答速度
が速く、機械的強度に優れているとともに、生産性を向
上できる液晶表示素子およびその製造方法の提供を目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、一方の基板上に形成されたスイッチング素
子を用いて、対向電極付きの他方の基板との間に挟持さ
れる液晶を駆動するアクティブマトリクス型の液晶表示
素子において、両基板間に挟持される液晶を、強誘電性
高分子液晶または強誘電性高分子液晶組成物としてあ
る。
に本発明は、一方の基板上に形成されたスイッチング素
子を用いて、対向電極付きの他方の基板との間に挟持さ
れる液晶を駆動するアクティブマトリクス型の液晶表示
素子において、両基板間に挟持される液晶を、強誘電性
高分子液晶または強誘電性高分子液晶組成物としてあ
る。
【0007】また、本発明の液晶表示素子は、スイッチ
ング素子として薄膜トランジスタ又は薄膜ダイオードを
用い、さらにまた上記基板の少なくとも一方をプラスチ
ック基板で形成してある。
ング素子として薄膜トランジスタ又は薄膜ダイオードを
用い、さらにまた上記基板の少なくとも一方をプラスチ
ック基板で形成してある。
【0008】また、本発明による液晶表示素子の製造方
法は、対向電極が形成されている基板がプラスチック基
板によって構成され、この対向電極付きプラスチック基
板上に液晶層を形成したあとに、スイッチング素子が設
けられた上記基板を積層するようにしている。
法は、対向電極が形成されている基板がプラスチック基
板によって構成され、この対向電極付きプラスチック基
板上に液晶層を形成したあとに、スイッチング素子が設
けられた上記基板を積層するようにしている。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。まず、
基板としては、例えば、一軸または二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートなどの結晶性ポリマー、ポリスルホ
ン,ポリエーテルスルホンなどの非結晶性ポリマー、ポ
リエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポ
リカーボネート,ナイロンなどのポリアミドを挙げるこ
とができる。このような可撓性基板を用いることで、曲
面表示が可能な大面積の液晶表示素子を構成できる。な
お、スイッチング素子が設けられる側の基板にはガラス
基板も使用できる。
基板としては、例えば、一軸または二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートなどの結晶性ポリマー、ポリスルホ
ン,ポリエーテルスルホンなどの非結晶性ポリマー、ポ
リエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポ
リカーボネート,ナイロンなどのポリアミドを挙げるこ
とができる。このような可撓性基板を用いることで、曲
面表示が可能な大面積の液晶表示素子を構成できる。な
お、スイッチング素子が設けられる側の基板にはガラス
基板も使用できる。
【0010】対向電極が設けられた基板に形成されてい
る電極としては、液晶表示素子に通常用いられている透
明または半透明な電極材料、例えばNESA膜やITO
膜を使用することができる。TFTパネルの場合には、
特にパターンを形成する必要はない。MIMパネルの場
合には、ドットマトリックス表示用のストライプ状に電
極パターンが形成される。
る電極としては、液晶表示素子に通常用いられている透
明または半透明な電極材料、例えばNESA膜やITO
膜を使用することができる。TFTパネルの場合には、
特にパターンを形成する必要はない。MIMパネルの場
合には、ドットマトリックス表示用のストライプ状に電
極パターンが形成される。
【0011】もう一方の基板には、アクティブマトリク
ス素子としてのTFT素子またはMIM素子などが形成
される。
ス素子としてのTFT素子またはMIM素子などが形成
される。
【0012】液晶としては、強誘電性高分子液晶を含ん
でいると、衝撃や曲げなどの外力に対する強度および耐
久性を向上できる。また、強誘電性液晶のメモリ性を利
用でき、消費電力の低減が図れる。また、強誘電性高分
子液晶材料としては、例えば、一種または二種以上の強
誘電性高分子液晶、一種または二種以上の強誘電性低分
子液晶と一種または二種以上の強誘電性高分子液晶から
なる強誘電性高分子液晶組成物、一種または二種以上の
強誘電性低分子液晶と一種または二種以上の他の高分子
液晶などからなる強誘電性高分子液晶組成物などを挙げ
ることができる。すなわち、強誘電性高分子液晶または
強誘電性高分子液晶組成物としては、ポリマー分子自体
が強誘電性の液晶特性を示す強誘電性高分子液晶(ホモ
ポリマーまたはコポリマーまたはそれらの混合物)、強
誘電性高分子液晶と他の高分子液晶および/または通常
のポリマーとの混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性
低分子液晶との混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性
低分子液晶と高分子液晶および/または通常のポリマー
との混合物、あるいはこれらと通常の低分子液晶との混
合物などの全ての強誘電性を示す高分子液晶を使用する
ことができる。
でいると、衝撃や曲げなどの外力に対する強度および耐
久性を向上できる。また、強誘電性液晶のメモリ性を利
用でき、消費電力の低減が図れる。また、強誘電性高分
子液晶材料としては、例えば、一種または二種以上の強
誘電性高分子液晶、一種または二種以上の強誘電性低分
子液晶と一種または二種以上の強誘電性高分子液晶から
なる強誘電性高分子液晶組成物、一種または二種以上の
強誘電性低分子液晶と一種または二種以上の他の高分子
液晶などからなる強誘電性高分子液晶組成物などを挙げ
ることができる。すなわち、強誘電性高分子液晶または
強誘電性高分子液晶組成物としては、ポリマー分子自体
が強誘電性の液晶特性を示す強誘電性高分子液晶(ホモ
ポリマーまたはコポリマーまたはそれらの混合物)、強
誘電性高分子液晶と他の高分子液晶および/または通常
のポリマーとの混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性
低分子液晶との混合物、強誘電性高分子液晶と強誘電性
低分子液晶と高分子液晶および/または通常のポリマー
との混合物、あるいはこれらと通常の低分子液晶との混
合物などの全ての強誘電性を示す高分子液晶を使用する
ことができる。
【0013】前記強誘電性高分子液晶の中でも、例え
ば、カイラルスメクチックC相をとる側鎖型強誘電性高
分子液晶を好適に使用できる。また、強誘電性液晶組成
物には必要に応じて接着剤,減粘剤,非液晶カイラル化
合物,色素などが含まれる。液晶層の厚さは、特に制限
されないが塗布乾燥後に1〜10μmの膜厚になるのが
好ましく、特に1.5〜3μmとするのがよい。強誘電
性液晶ポリマーには、例えばアクリレイト主鎖系液晶ポ
リマー、メタクリレイト主鎖系液晶ポリマー、クロロア
クリレイト主鎖系液晶ポリマー、オキシラン主鎖系液晶
ポリマー、シロキサン主鎖系液晶ポリマー、シロキサン
−オレフィン主鎖系液晶ポリマー、エステル主鎖系液晶
ポリマーなどが含まれる。
ば、カイラルスメクチックC相をとる側鎖型強誘電性高
分子液晶を好適に使用できる。また、強誘電性液晶組成
物には必要に応じて接着剤,減粘剤,非液晶カイラル化
合物,色素などが含まれる。液晶層の厚さは、特に制限
されないが塗布乾燥後に1〜10μmの膜厚になるのが
好ましく、特に1.5〜3μmとするのがよい。強誘電
性液晶ポリマーには、例えばアクリレイト主鎖系液晶ポ
リマー、メタクリレイト主鎖系液晶ポリマー、クロロア
クリレイト主鎖系液晶ポリマー、オキシラン主鎖系液晶
ポリマー、シロキサン主鎖系液晶ポリマー、シロキサン
−オレフィン主鎖系液晶ポリマー、エステル主鎖系液晶
ポリマーなどが含まれる。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】なお、上記の強誘電性液晶ポリマーの繰り
返し単位は、側鎖の骨格がビフェニル骨格、フェニルベ
ンゾエイト骨格、ビフェニルベンゾエイト骨格、フェニ
ル4−フェニルベンゾエイト骨格で置き換えられてもよ
く、これらの骨格中のベンゼン環がピリミジン環、ピリ
ジン環、ピリダジン環、ピラジン環、テトラジン環、シ
クロヘキサン環、ジオキサン環、ジオキサボリナン環で
置き換えられてもよく、フッ素、塩素などのハロゲン基
あるいはシアノ基で置換されてもよく、1−メチルアル
キル基、2−フルオロアルキル基、2−クロロアルキル
基、2−クロロ−3−メチルアルキル基、2−トリフル
オロメチルアルキル基、1−アルコキシカルボニルエチ
ル基、2−アルコキシ−1−メチルエチル基、2−アル
コキシプロピル基、2−クロロ−1−メチルアルキル
基、2−アルコキシカルボニル−1−トリフルオロメチ
ルプロピル基などの光学活性基で置き換えられてもよ
い。またスペーサの長さは、メチレン鎖長が2〜30の
範囲で変化してもよい。また、強誘電性液晶ポリマーの
数平均分子量は1,000〜200,000のものが好
ましい。強誘電性低分子液晶化合物としては、例えば、
シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物、アゾおよびア
ゾキシ系強誘電性低分子液晶化合物、ビフェニルおよび
アロマティックスエステル系強誘電性低分子液晶化合
物、ハロゲン、シアノ基などの環置換基を導入した強誘
電性低分子液晶化合物、複素環を有する強誘電性低分子
液晶化合物などが挙げられる。
返し単位は、側鎖の骨格がビフェニル骨格、フェニルベ
ンゾエイト骨格、ビフェニルベンゾエイト骨格、フェニ
ル4−フェニルベンゾエイト骨格で置き換えられてもよ
く、これらの骨格中のベンゼン環がピリミジン環、ピリ
ジン環、ピリダジン環、ピラジン環、テトラジン環、シ
クロヘキサン環、ジオキサン環、ジオキサボリナン環で
置き換えられてもよく、フッ素、塩素などのハロゲン基
あるいはシアノ基で置換されてもよく、1−メチルアル
キル基、2−フルオロアルキル基、2−クロロアルキル
基、2−クロロ−3−メチルアルキル基、2−トリフル
オロメチルアルキル基、1−アルコキシカルボニルエチ
ル基、2−アルコキシ−1−メチルエチル基、2−アル
コキシプロピル基、2−クロロ−1−メチルアルキル
基、2−アルコキシカルボニル−1−トリフルオロメチ
ルプロピル基などの光学活性基で置き換えられてもよ
い。またスペーサの長さは、メチレン鎖長が2〜30の
範囲で変化してもよい。また、強誘電性液晶ポリマーの
数平均分子量は1,000〜200,000のものが好
ましい。強誘電性低分子液晶化合物としては、例えば、
シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物、アゾおよびア
ゾキシ系強誘電性低分子液晶化合物、ビフェニルおよび
アロマティックスエステル系強誘電性低分子液晶化合
物、ハロゲン、シアノ基などの環置換基を導入した強誘
電性低分子液晶化合物、複素環を有する強誘電性低分子
液晶化合物などが挙げられる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】なお、これらの化合物は強誘電性低分子液
晶化合物の代表的なものであり、本発明の強誘電性低分
子液晶化合物は何らこれらの構造式に限定されるもので
はない。このような強誘電性液晶材料は、キャスト−延
伸法などによって電極付き基板上に延伸製膜されるか、
後述のロールコート法によって塗布製膜され、その後配
向処理がなされる。なお、粘着剤としては、例えば、エ
ポキシ系のものを用いることができる。
晶化合物の代表的なものであり、本発明の強誘電性低分
子液晶化合物は何らこれらの構造式に限定されるもので
はない。このような強誘電性液晶材料は、キャスト−延
伸法などによって電極付き基板上に延伸製膜されるか、
後述のロールコート法によって塗布製膜され、その後配
向処理がなされる。なお、粘着剤としては、例えば、エ
ポキシ系のものを用いることができる。
【0024】次に、もう一方の基板1上にアクティブマ
トリクス素子となるTFT素子2を形成する手順を図1
ないし図3を参照してガラス基板の場合とプラスチック
基板の場合について説明する。まず、図2(a),
(b)にもとづいてガラス基板の場合について説明す
る。プラズマCVD法を用いてガラス基板1上にCr、
Ta、Al膜等を蒸着することで、ゲート電極3および
走査線10を形成する。続いて、ゲート電極の陽極酸化
法、プラスマCVD法によりゲート電極3上にゲート絶
縁膜5を形成する。例えば、ゲート電極3のTaを室温
で陽極酸化してTa2O5膜(陽極酸化膜)5’を形成
し、その上に、プラズマCVD法によりSi3N4のゲー
ト絶縁膜5を形成する。次に、ゲート絶縁膜5の上にア
モルファスSi膜6a、n+アモルファスSi膜6b又
は多結晶Si膜等によってチャネル半導体6をプラズマ
CVD法、熱CVD法、減圧CVD法に等により形成す
る。続いて、画素電極4をITO膜等で形成する。さら
に、ソース電極7およびドレイン電極8を蒸着し、A
l、Mo、IT膜等を形成する。そして、その上にチャ
ネル保護膜9を被着することでTFT素子2を形成す
る。
トリクス素子となるTFT素子2を形成する手順を図1
ないし図3を参照してガラス基板の場合とプラスチック
基板の場合について説明する。まず、図2(a),
(b)にもとづいてガラス基板の場合について説明す
る。プラズマCVD法を用いてガラス基板1上にCr、
Ta、Al膜等を蒸着することで、ゲート電極3および
走査線10を形成する。続いて、ゲート電極の陽極酸化
法、プラスマCVD法によりゲート電極3上にゲート絶
縁膜5を形成する。例えば、ゲート電極3のTaを室温
で陽極酸化してTa2O5膜(陽極酸化膜)5’を形成
し、その上に、プラズマCVD法によりSi3N4のゲー
ト絶縁膜5を形成する。次に、ゲート絶縁膜5の上にア
モルファスSi膜6a、n+アモルファスSi膜6b又
は多結晶Si膜等によってチャネル半導体6をプラズマ
CVD法、熱CVD法、減圧CVD法に等により形成す
る。続いて、画素電極4をITO膜等で形成する。さら
に、ソース電極7およびドレイン電極8を蒸着し、A
l、Mo、IT膜等を形成する。そして、その上にチャ
ネル保護膜9を被着することでTFT素子2を形成す
る。
【0025】次に、プラスチック基板の場合について図
3を参照しつつ説明する。PES基板などからなるプラ
スチック基板1上にITO膜を用いてゲート電極3をパ
ターン形成する。この際、同時に液晶駆動用の画素電極
4もパターン形成する。続いて、プラズマ重合法、LB
法、電析法(電界重合法)などにより、ゲート電極3上
に絶縁性を有する有機または無機化合物を用いてゲート
絶縁膜5を形成する。例えば、プラズマ重合法ではi−
カーボン膜、LB法ではアラキン酸膜、電析法ではポリ
パラフェニレン膜などとしてこのゲート絶縁膜5が形成
される。
3を参照しつつ説明する。PES基板などからなるプラ
スチック基板1上にITO膜を用いてゲート電極3をパ
ターン形成する。この際、同時に液晶駆動用の画素電極
4もパターン形成する。続いて、プラズマ重合法、LB
法、電析法(電界重合法)などにより、ゲート電極3上
に絶縁性を有する有機または無機化合物を用いてゲート
絶縁膜5を形成する。例えば、プラズマ重合法ではi−
カーボン膜、LB法ではアラキン酸膜、電析法ではポリ
パラフェニレン膜などとしてこのゲート絶縁膜5が形成
される。
【0026】続いて、ゲート絶縁膜5上にポリピロー
ル、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリフタロシア
ニン、ポリチエニレンビニレン、ポリフェニレンビニレ
ンなどの導電性高分子を用いてチャネル半導体6を形成
する。この際、前駆体ポリマーを有機溶剤に溶解させて
スピンコーターなどにより塗布したあと乾燥し、ゲート
電極3および画素電極4にマスクをして光照射を行な
い、未照射部を溶媒で洗い流すことでチャネル半導体6
を形成する。
ル、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリフタロシア
ニン、ポリチエニレンビニレン、ポリフェニレンビニレ
ンなどの導電性高分子を用いてチャネル半導体6を形成
する。この際、前駆体ポリマーを有機溶剤に溶解させて
スピンコーターなどにより塗布したあと乾燥し、ゲート
電極3および画素電極4にマスクをして光照射を行な
い、未照射部を溶媒で洗い流すことでチャネル半導体6
を形成する。
【0027】続いて、ゲート絶縁膜5およびチャネル半
導体6上にリフトオフ法により金を蒸着することで、ソ
ース電極7およびドレイン電極8を形成する。
導体6上にリフトオフ法により金を蒸着することで、ソ
ース電極7およびドレイン電極8を形成する。
【0028】続いて、チャネル半導体6上のソース電極
7およびドレイン電極8間にチャネル保護膜9を被着す
ることで、TFT素子2を形成する。なお、10はゲー
トバスラインからなる走査線であり、11はソースバス
ラインからなるデータ線である。基板1上に形成される
アクティブマトリクス素子がMIM素子である場合、走
査線10は不要である。
7およびドレイン電極8間にチャネル保護膜9を被着す
ることで、TFT素子2を形成する。なお、10はゲー
トバスラインからなる走査線であり、11はソースバス
ラインからなるデータ線である。基板1上に形成される
アクティブマトリクス素子がMIM素子である場合、走
査線10は不要である。
【0029】次に、一連の液晶表示素子の製造工程を順
に説明する。まず、強誘電性液晶材料は、流動性を高め
るために芳香族系、脂肪族系またはアルコール系などの
一般的な有機溶媒によって溶解され、その後、この液晶
溶液がマイクログラビア法、ダイレクトグラビア法また
は含浸塗布法などにより長尺なプラスチック基板12の
対向電極13側の表面に均一な膜厚に塗布される。な
お、含浸塗布法では液晶溶液を含浸させた含浸部材を、
電極付き基板面に押し当てて移動しながら塗布が行なわ
れる。基板面への液晶溶液の塗布範囲は、液晶表示素子
(液晶パネル)の表示部の領域にほぼ合致する範囲とな
るように設定され、ロールから繰り出された長尺な基板
上に液晶が間欠塗布される。このような間欠塗布を行な
うと、引き出し電極部に液晶溶液が塗布されないため、
不要部分の液晶を除去する後工程を省略できる。液晶溶
液を塗布したあとは、溶媒を蒸発させるために乾燥を行
なう。
に説明する。まず、強誘電性液晶材料は、流動性を高め
るために芳香族系、脂肪族系またはアルコール系などの
一般的な有機溶媒によって溶解され、その後、この液晶
溶液がマイクログラビア法、ダイレクトグラビア法また
は含浸塗布法などにより長尺なプラスチック基板12の
対向電極13側の表面に均一な膜厚に塗布される。な
お、含浸塗布法では液晶溶液を含浸させた含浸部材を、
電極付き基板面に押し当てて移動しながら塗布が行なわ
れる。基板面への液晶溶液の塗布範囲は、液晶表示素子
(液晶パネル)の表示部の領域にほぼ合致する範囲とな
るように設定され、ロールから繰り出された長尺な基板
上に液晶が間欠塗布される。このような間欠塗布を行な
うと、引き出し電極部に液晶溶液が塗布されないため、
不要部分の液晶を除去する後工程を省略できる。液晶溶
液を塗布したあとは、溶媒を蒸発させるために乾燥を行
なう。
【0030】続いて、プラスチック基板12上に形成さ
れた液晶層14上に、TFT素子2が形成されているも
う一方の基板1を素子形成面が対向するように重ね合わ
せる。この両基板の重合せ工程では、液晶層14と基板
1間に気泡が入らないようにするとともに、上下の基板
間に液晶層14が均一な膜厚で挟持されるようにする。
この重合せ工程を良好に行なえるようにするために、素
子形成側の基板を加熱するのが望ましい。液晶組成物は
液晶分子が一軸水平配向されるために、基板間に挟持さ
れる際、またはその後に配向処理がなされる。この配向
処理の方法としては、ラビング法、斜方蒸着法、磁場印
加法、温度勾配法などを用いることができる。さらに、
特開平2−10322号に記載されるように基板にずり
剪断をかけて液晶分子を配向させる方法や、特開平3−
5727号に記載されるように電界を印加しながら剪断
をかけて配向される方法などを用いることもできる。配
向処理が施された長尺物を所定の大きさに切断すること
で、プラスチックフィルム基板からなる液晶表示素子を
製作することができる。
れた液晶層14上に、TFT素子2が形成されているも
う一方の基板1を素子形成面が対向するように重ね合わ
せる。この両基板の重合せ工程では、液晶層14と基板
1間に気泡が入らないようにするとともに、上下の基板
間に液晶層14が均一な膜厚で挟持されるようにする。
この重合せ工程を良好に行なえるようにするために、素
子形成側の基板を加熱するのが望ましい。液晶組成物は
液晶分子が一軸水平配向されるために、基板間に挟持さ
れる際、またはその後に配向処理がなされる。この配向
処理の方法としては、ラビング法、斜方蒸着法、磁場印
加法、温度勾配法などを用いることができる。さらに、
特開平2−10322号に記載されるように基板にずり
剪断をかけて液晶分子を配向させる方法や、特開平3−
5727号に記載されるように電界を印加しながら剪断
をかけて配向される方法などを用いることもできる。配
向処理が施された長尺物を所定の大きさに切断すること
で、プラスチックフィルム基板からなる液晶表示素子を
製作することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明による液晶表示素子およびその
製造方法の具体的な実施例を説明するが、本発明はこの
実施例に限定されるものではない。実施例1 まず、化学式9に示す強誘電性液晶高分子組成物をトル
エンによって溶解し、30wt%の液晶溶液として、I
TO膜による対向電極13が形成されたポリエーテルス
ルホン基板(PES基板)からなるプラスチック基板1
2の電極面にマイクログラビアコータを用いて塗布す
る。このPES基板は、厚みが100μm、幅が150
mm、長さが20mである。溶媒が蒸発したあとの液晶
層14の厚みは約2.5μmであった。
製造方法の具体的な実施例を説明するが、本発明はこの
実施例に限定されるものではない。実施例1 まず、化学式9に示す強誘電性液晶高分子組成物をトル
エンによって溶解し、30wt%の液晶溶液として、I
TO膜による対向電極13が形成されたポリエーテルス
ルホン基板(PES基板)からなるプラスチック基板1
2の電極面にマイクログラビアコータを用いて塗布す
る。このPES基板は、厚みが100μm、幅が150
mm、長さが20mである。溶媒が蒸発したあとの液晶
層14の厚みは約2.5μmであった。
【0032】
【化9】
【0033】TFT素子2が配される側の基板1はつぎ
のようにして作製した。まず、厚さが約100μm、幅
が150mmのPES基板からなるプラスチック基板1
上にITO膜を被着形成し、エッチングを行なって画素
電極4およびゲート電極3を形成した。このゲート電極
3上に電界重合法によりポリパラフェニレンを析出し、
完全に中和処理してゲート絶縁膜5を形成した。その
後、ポリ2,5−エトキシフェニレンビニレンのスルホ
ン前駆体をトルエン溶媒に溶解して、スピンコーターに
より塗布し、その後乾燥してチャネル半導体6を形成し
た。この際、画素電極4およびゲート電極3にマスクを
して光照射し、未照射部分を溶剤で洗い流した。続いて
リフトオフ法により金を蒸着することで、ソース電極7
およびドレイン電極8を形成した。
のようにして作製した。まず、厚さが約100μm、幅
が150mmのPES基板からなるプラスチック基板1
上にITO膜を被着形成し、エッチングを行なって画素
電極4およびゲート電極3を形成した。このゲート電極
3上に電界重合法によりポリパラフェニレンを析出し、
完全に中和処理してゲート絶縁膜5を形成した。その
後、ポリ2,5−エトキシフェニレンビニレンのスルホ
ン前駆体をトルエン溶媒に溶解して、スピンコーターに
より塗布し、その後乾燥してチャネル半導体6を形成し
た。この際、画素電極4およびゲート電極3にマスクを
して光照射し、未照射部分を溶剤で洗い流した。続いて
リフトオフ法により金を蒸着することで、ソース電極7
およびドレイン電極8を形成した。
【0034】続いて、電極付き基板12の液晶層14上
に、TFT素子2が形成された基板1を、幅が200m
mで直径が80mmのシリコンゴム製および鉄製の二本
のロールを用いラミネートし、未配向素子15とした。
このとき、ラミネートが良好に行なえるように二本のロ
ールを60℃に加熱した。続いて、長尺な未配向素子1
5に対して、図4に示すように三本のロール16,1
7,18を用いて連続的に配向処理を行なった。ここ
で、ロール16,17,18はクロムメッキを施した鉄
製であり、直径が100mm,長さが500mmであ
る。これら三本のロール16,17,18を中心間距離
が120mmとなるように配置した。各ロール16,1
7,18の表面温度は、それぞれ95℃、80℃、50
℃とし、ライン速度vは10m/分とした。この処理に
よって液晶のスメクチック層法線は、基板の長手方向と
直角の方向に配置した。その後、長尺物を所定の形状に
切り出し、1/100デューティの図5に示す液晶表示
素子19を製造した。なお、図5において、20は封止
剤である。
に、TFT素子2が形成された基板1を、幅が200m
mで直径が80mmのシリコンゴム製および鉄製の二本
のロールを用いラミネートし、未配向素子15とした。
このとき、ラミネートが良好に行なえるように二本のロ
ールを60℃に加熱した。続いて、長尺な未配向素子1
5に対して、図4に示すように三本のロール16,1
7,18を用いて連続的に配向処理を行なった。ここ
で、ロール16,17,18はクロムメッキを施した鉄
製であり、直径が100mm,長さが500mmであ
る。これら三本のロール16,17,18を中心間距離
が120mmとなるように配置した。各ロール16,1
7,18の表面温度は、それぞれ95℃、80℃、50
℃とし、ライン速度vは10m/分とした。この処理に
よって液晶のスメクチック層法線は、基板の長手方向と
直角の方向に配置した。その後、長尺物を所定の形状に
切り出し、1/100デューティの図5に示す液晶表示
素子19を製造した。なお、図5において、20は封止
剤である。
【0035】この表示素子19を2枚の直交した偏光板
で挟み、線順次駆動方式で駆動したところ、コントラス
ト比30の良好な表示が得られた。また、1画面の表示
速度は約1m秒であった。
で挟み、線順次駆動方式で駆動したところ、コントラス
ト比30の良好な表示が得られた。また、1画面の表示
速度は約1m秒であった。
【0036】実施例2 実施例1において、液晶溶液が塗布されるPES基板の
電極上にはポリイミドの配向膜がコーティングしてあ
る。配向膜の厚みは、約100μmであった。また、こ
の配向膜はラビング処理が施してある。実施例1と同様
に、マイクログラビアコーターにて液晶溶液を塗布した
ところ、液晶層の膜厚は約2μmであった。積層する側
の基板1には、TFT素子2が形成されている。ここ
で、基板は無アルカリ・ガラスを用いた。このガラス基
板上にプラズマCVD法でTa膜を蒸着することにより
ゲート電極3および走査線10を形成した。次に、ゲー
ト電極のTaを室温で陽極酸化してTa2O5の陽極酸化
膜5’を形成し、さらに、プラズマCVD法によりSi
3N4のゲート絶縁膜5を形成した。次に、アモルファス
Si膜、n+アモルファスSi膜をプラズマCVD法で
それぞれ蒸着し、チャネル半導体6を形成した。次に、
Al膜をスパッタ法で蒸着し、ソース電極7、ドレイン
電極8およびデータ線11を形成した。次に、ITO膜
をスパッタ法で蒸着し、画素電極4を形成した。さら
に、プラズマCVD法によりSi3Nx膜を蒸着し、チャ
ネル保護膜9を形成した。このTFT素子が形成された
基板上には、対向のPES基板と同様に配向膜がコーテ
ィング(膜厚同じ)してあり、ラビング処理も施してあ
る。続いて、上記の液晶膜が形成されたPES基板とT
FT素子が形成されたガラス基板とを位置あわせした後
に、幅が200mmで直径が80mmのシリコンゴム製
のロールで貼り合わせをおこなった。この後、この未配
向素子を100℃まで加温し、徐々に冷却することで均
一配向した液晶表示素子を得た。実施例1と同様に駆動
したところ、コントラスト比20の良好な表示を得た。
電極上にはポリイミドの配向膜がコーティングしてあ
る。配向膜の厚みは、約100μmであった。また、こ
の配向膜はラビング処理が施してある。実施例1と同様
に、マイクログラビアコーターにて液晶溶液を塗布した
ところ、液晶層の膜厚は約2μmであった。積層する側
の基板1には、TFT素子2が形成されている。ここ
で、基板は無アルカリ・ガラスを用いた。このガラス基
板上にプラズマCVD法でTa膜を蒸着することにより
ゲート電極3および走査線10を形成した。次に、ゲー
ト電極のTaを室温で陽極酸化してTa2O5の陽極酸化
膜5’を形成し、さらに、プラズマCVD法によりSi
3N4のゲート絶縁膜5を形成した。次に、アモルファス
Si膜、n+アモルファスSi膜をプラズマCVD法で
それぞれ蒸着し、チャネル半導体6を形成した。次に、
Al膜をスパッタ法で蒸着し、ソース電極7、ドレイン
電極8およびデータ線11を形成した。次に、ITO膜
をスパッタ法で蒸着し、画素電極4を形成した。さら
に、プラズマCVD法によりSi3Nx膜を蒸着し、チャ
ネル保護膜9を形成した。このTFT素子が形成された
基板上には、対向のPES基板と同様に配向膜がコーテ
ィング(膜厚同じ)してあり、ラビング処理も施してあ
る。続いて、上記の液晶膜が形成されたPES基板とT
FT素子が形成されたガラス基板とを位置あわせした後
に、幅が200mmで直径が80mmのシリコンゴム製
のロールで貼り合わせをおこなった。この後、この未配
向素子を100℃まで加温し、徐々に冷却することで均
一配向した液晶表示素子を得た。実施例1と同様に駆動
したところ、コントラスト比20の良好な表示を得た。
【0037】比較例1 強誘電性低分子液晶とてDOBAMBCを用い、また両
基板面上にラビング処理を施したポリイミド膜を形成し
た以外、実施例1と同様な液晶表示素子を作製した。
基板面上にラビング処理を施したポリイミド膜を形成し
た以外、実施例1と同様な液晶表示素子を作製した。
【0038】評価 実施例1と比較例1の液晶表示素子を平板の上に静置
し、直径が12.7mm、重さが8.4gの鋼球を50
cmの高さから落下して、配向の壊れの程度(表示不良
部)を観察したところ、表1に示す結果を得た。なお、
全体サイズは5×5cmである。
し、直径が12.7mm、重さが8.4gの鋼球を50
cmの高さから落下して、配向の壊れの程度(表示不良
部)を観察したところ、表1に示す結果を得た。なお、
全体サイズは5×5cmである。
【0039】
【表1】 ────────────────────── 配向変化領域 ────────────────────── 実施例1 0% ────────────────────── 比較例1 40% ──────────────────────
【0040】比較例2 液晶溶液を塗布する基板21にストライプ状の走査電極
22を100本形成し、積層する側の基板23にもスト
ライプ状の信号電極24を形成した以外は実施例1と同
様に製作し、1/100デューティの単純マトリクス液
晶表示素子26(図6参照)を得た。なお、図6におい
て、25は液晶層である。この表示素子26を2パル
ス、1/3バイアス法の線順次駆動方式により表示を行
なった。駆動条件は印加電圧6V、パルス幅1.5m秒
とした。その結果、1/100デューティ表示を1画面
表示するのに、150m秒の時間を要した。
22を100本形成し、積層する側の基板23にもスト
ライプ状の信号電極24を形成した以外は実施例1と同
様に製作し、1/100デューティの単純マトリクス液
晶表示素子26(図6参照)を得た。なお、図6におい
て、25は液晶層である。この表示素子26を2パル
ス、1/3バイアス法の線順次駆動方式により表示を行
なった。駆動条件は印加電圧6V、パルス幅1.5m秒
とした。その結果、1/100デューティ表示を1画面
表示するのに、150m秒の時間を要した。
【0041】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、要旨の範囲内で種々の変更実施が可能である。
ず、要旨の範囲内で種々の変更実施が可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
クティブマトリクス表示素子を構成するにあたり、液晶
材料に強誘電性高分子液晶またはその組成物を用いてい
るので、高速応答が可能なメモリ性を有する大画面の液
晶表示素子を構成できる。また、液晶の配向安定性が高
く、機械的強度に優れた液晶表示素子を提供できる。ま
た、基板にプラスチック基板を用いていることで、長尺
基板による連続した液晶表示素子の製造が可能となる。
このような連続工程では、従来のように空のセルに液晶
を注入するような煩雑な工程が不要となり、効率のよい
液晶表示素子の製造を行なえる。
クティブマトリクス表示素子を構成するにあたり、液晶
材料に強誘電性高分子液晶またはその組成物を用いてい
るので、高速応答が可能なメモリ性を有する大画面の液
晶表示素子を構成できる。また、液晶の配向安定性が高
く、機械的強度に優れた液晶表示素子を提供できる。ま
た、基板にプラスチック基板を用いていることで、長尺
基板による連続した液晶表示素子の製造が可能となる。
このような連続工程では、従来のように空のセルに液晶
を注入するような煩雑な工程が不要となり、効率のよい
液晶表示素子の製造を行なえる。
【図1】本発明による液晶表示素子の構成を模式的に示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】(a)はガラス基板を用いて液晶表示素子を構
成するアクティブマトリクス素子の1画素を取り出して
示す断面図であり、(b)はこのアクティブマトリクス
素子を模式的に示す斜視図である。
成するアクティブマトリクス素子の1画素を取り出して
示す断面図であり、(b)はこのアクティブマトリクス
素子を模式的に示す斜視図である。
【図3】プラスチック基板を用いて液晶表示素子を構成
するアクティブマトリクス素子の1画素を取り出して示
す断面図である。
するアクティブマトリクス素子の1画素を取り出して示
す断面図である。
【図4】配向処理過程を説明するための図である。
【図5】製造された液晶表示素子の要部断面図である。
【図6】本発明の液晶表示素子と比較される単純マトリ
クス液晶表示素子を模式的に示す斜視図である。
クス液晶表示素子を模式的に示す斜視図である。
1 ガラス又はプラスチック基板 2 TFT素子 3 ゲート電極 4 画素電極 5 ゲート絶縁膜 5’ 陽極酸化膜 6 チャネル半導体 7 ソース電極 8 ドレイン電極 9 チャネル保護膜 10 走査線 11 データ線 12 プラスチック基板 13 対向電極 14 液晶層 15 未配向素子 16,17,18 配向用のロール 19 液晶表示素子 20 封止剤
Claims (4)
- 【請求項1】 一方の基板上に形成されたスイッチング
素子を用いて、対向電極付きの他方の基板との間に挟持
される液晶を駆動するアクティブマトリクス型の液晶表
示素子において、基板間に挟持される液晶が、強誘電性
高分子液晶または強誘電性高分子液晶組成物を含んだも
のであることを特徴とする液晶表示素子。 - 【請求項2】 基板上に形成されるスイッチング素子
が、薄膜トランジスタまたは薄膜ダイオードである請求
項1記載の液晶表示素子。 - 【請求項3】 上記アクティブマトリックス型液晶表示
素子を構成する基板の少なくとも一方が、プラスチック
基板であることを特徴とする請求項1および2記載の液
晶表示素子。 - 【請求項4】 対向電極の形成された基板がプラスチッ
ク基板からなり、この対向電極付きプラスチック基板上
に液晶層を形成したあとに、スイッチング素子を設けた
基板を積層することを特徴とする請求項1,2または3
記載の液晶表示素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29389592A JPH06118440A (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 液晶表示素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29389592A JPH06118440A (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 液晶表示素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06118440A true JPH06118440A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17800546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29389592A Pending JPH06118440A (ja) | 1992-10-07 | 1992-10-07 | 液晶表示素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06118440A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999017155A1 (en) * | 1997-09-29 | 1999-04-08 | The Regents Of The University Of California | Display pixels driven by silicon thin film transistors and method of fabrication |
US8466469B2 (en) * | 1994-12-27 | 2013-06-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device having pair of flexible substrates |
-
1992
- 1992-10-07 JP JP29389592A patent/JPH06118440A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8466469B2 (en) * | 1994-12-27 | 2013-06-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device having pair of flexible substrates |
WO1999017155A1 (en) * | 1997-09-29 | 1999-04-08 | The Regents Of The University Of California | Display pixels driven by silicon thin film transistors and method of fabrication |
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