JPH06117462A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents
ディスクブレーキ装置Info
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- JPH06117462A JPH06117462A JP4267267A JP26726792A JPH06117462A JP H06117462 A JPH06117462 A JP H06117462A JP 4267267 A JP4267267 A JP 4267267A JP 26726792 A JP26726792 A JP 26726792A JP H06117462 A JPH06117462 A JP H06117462A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/14—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
- F16D65/16—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake
- F16D65/18—Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake adapted for drawing members together, e.g. for disc brakes
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/18—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
- C04B28/186—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type containing formed Ca-silicates before the final hardening step
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2121/00—Type of actuator operation force
- F16D2121/02—Fluid pressure
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2127/00—Auxiliary mechanisms
- F16D2127/02—Release mechanisms
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ディスクブレーキ装置に用いられるピストン
の圧液封止とリトラクト機能のためのリトラクトシール
をその目的別にリトラクトシールと液封シールをそれぞ
れ独立に設けて液圧の大きさに拘らず常に一定のリトラ
クト機能を確保する。 【構成】 ディスクブレーキ装置は、キャリパ1内にピ
ストン2と、その端にパッド3を保持し、このパッド3
によりディスクロータ4を制動するように構成されてい
る。キャリパ1内のピストン2はシリンダ5に摺動自在
に嵌合し、液室6の液圧によりピストン2が押圧され
る。このピストン2に対して、溝7、8内にリトラクト
シール9と液封シール10がそれぞれ独立に設けられ、
これによって液圧の値の如何に拘らずリトラクトシール
によるリトラクト量を常に一定量確保できる。
の圧液封止とリトラクト機能のためのリトラクトシール
をその目的別にリトラクトシールと液封シールをそれぞ
れ独立に設けて液圧の大きさに拘らず常に一定のリトラ
クト機能を確保する。 【構成】 ディスクブレーキ装置は、キャリパ1内にピ
ストン2と、その端にパッド3を保持し、このパッド3
によりディスクロータ4を制動するように構成されてい
る。キャリパ1内のピストン2はシリンダ5に摺動自在
に嵌合し、液室6の液圧によりピストン2が押圧され
る。このピストン2に対して、溝7、8内にリトラクト
シール9と液封シール10がそれぞれ独立に設けられ、
これによって液圧の値の如何に拘らずリトラクトシール
によるリトラクト量を常に一定量確保できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ピストンリトラクト
機構を備えたディスクブレーキに関する。
機構を備えたディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輪の回転を制動するディス
クブレーキは、図8に示すように、一般に車体に固定さ
れたキャリパ1と、このキャリパに保持されたピストン
2と、その先端に取り付けたパッド3とを備え、車輪と
共に回転するディスクロータ4をパッド3とパッド3の
間に挾持し、ブレーキのマスタシリンダからの液圧でピ
ストン2を押圧してパッド3とディスクロータ4の摩擦
により車輪の制動を行なうものである。
クブレーキは、図8に示すように、一般に車体に固定さ
れたキャリパ1と、このキャリパに保持されたピストン
2と、その先端に取り付けたパッド3とを備え、車輪と
共に回転するディスクロータ4をパッド3とパッド3の
間に挾持し、ブレーキのマスタシリンダからの液圧でピ
ストン2を押圧してパッド3とディスクロータ4の摩擦
により車輪の制動を行なうものである。
【0003】ピストン2はキャリパ1内に設けられた液
室6に摺動自在に嵌合し、マスタシリンダからの液圧が
液室に導入されると押圧され移動するが、この液圧がピ
ストン2と液室6とのわずかな隙間から洩れるのを防止
するためピストンに対して液室外周には一般にリトラク
トシールとも呼ばれるピストンシール9Xが設けられて
いる。
室6に摺動自在に嵌合し、マスタシリンダからの液圧が
液室に導入されると押圧され移動するが、この液圧がピ
ストン2と液室6とのわずかな隙間から洩れるのを防止
するためピストンに対して液室外周には一般にリトラク
トシールとも呼ばれるピストンシール9Xが設けられて
いる。
【0004】上記リトラクトシールを含むピストンリト
ラクト機構は、例えば図9に示すように、シリンダのピ
ストンシール溝の大気側に面取りを設け、ブレーキ制動
時(加圧時)にこの面取りによってリトラクトシールが
一定量C変形し、そのシールの弾性復元力で除圧時にピ
ストン2を一定量引き戻すように形成されている。非制
動時にパッド3をディスクロータ4から引き離さないと
パッド3の引きずりが生じるからである。
ラクト機構は、例えば図9に示すように、シリンダのピ
ストンシール溝の大気側に面取りを設け、ブレーキ制動
時(加圧時)にこの面取りによってリトラクトシールが
一定量C変形し、そのシールの弾性復元力で除圧時にピ
ストン2を一定量引き戻すように形成されている。非制
動時にパッド3をディスクロータ4から引き離さないと
パッド3の引きずりが生じるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる構成
の従来のディスクブレーキでは、ピストンリトラクト量
Cとパッド圧縮量A及びキャリパたわみ量Bとは図10
に示す関係となるように設計するのが理想とされる。即
ち、液圧によるパッド圧縮量A、及びキャリパ変形量B
の合計に対しリトラクション量Cを同等又は若干大きく
(極力差は小さくする)することにより液量が少なくか
つ引きずりトルクを小さくすることができる。
の従来のディスクブレーキでは、ピストンリトラクト量
Cとパッド圧縮量A及びキャリパたわみ量Bとは図10
に示す関係となるように設計するのが理想とされる。即
ち、液圧によるパッド圧縮量A、及びキャリパ変形量B
の合計に対しリトラクション量Cを同等又は若干大きく
(極力差は小さくする)することにより液量が少なくか
つ引きずりトルクを小さくすることができる。
【0006】しかし、従来のピストンシールはシール機
能とリトラクト機能の両機能を兼ねているためリトラク
ト機能が液圧の影響を受け易くなっている。即ち、ピス
トンシールはゴムから出来ており、低圧時に液圧によっ
て大きく変形し、その後加圧力が大きくなっても変形量
はあまり大きく変化しないという傾向を示す(図10の
C’参照)。
能とリトラクト機能の両機能を兼ねているためリトラク
ト機能が液圧の影響を受け易くなっている。即ち、ピス
トンシールはゴムから出来ており、低圧時に液圧によっ
て大きく変形し、その後加圧力が大きくなっても変形量
はあまり大きく変化しないという傾向を示す(図10の
C’参照)。
【0007】このグラフから分るように、C≧A+Bの
低い液圧領域ではパッドの引きずりは生じないが、C<
A+Bの高い液圧領域まで液圧が上昇すると引きずりが
生じる。そこで、ピストンリトラクト量Cを、点線C’
のように面取り角度を変えることによって増大させる
と、より高液圧側まで引きずりを生じないようにするこ
とはできる。
低い液圧領域ではパッドの引きずりは生じないが、C<
A+Bの高い液圧領域まで液圧が上昇すると引きずりが
生じる。そこで、ピストンリトラクト量Cを、点線C’
のように面取り角度を変えることによって増大させる
と、より高液圧側まで引きずりを生じないようにするこ
とはできる。
【0008】しかし、C’≧A+Bの低い液圧領域では
さらにリトラクト量が大きくなるためリトラクト量C’
とパッド圧縮量A+キャリパたわみ量Bとの差が大きく
なり、このためパッドの引きずりトルクは小さくなるが
反対に液量は大きくなり、ブレーキ制動初期のロススト
ロークが大きくなってブレーキフィーリングが悪いとい
う問題がある。
さらにリトラクト量が大きくなるためリトラクト量C’
とパッド圧縮量A+キャリパたわみ量Bとの差が大きく
なり、このためパッドの引きずりトルクは小さくなるが
反対に液量は大きくなり、ブレーキ制動初期のロススト
ロークが大きくなってブレーキフィーリングが悪いとい
う問題がある。
【0009】この発明は、上述した従来のディスクブレ
ーキに伴う問題点に留意して、ピストンに対して装着さ
れる従来のピストンシールをリトラクト機能と液封機能
のそれぞれ目的別に独立に設けて液圧の値の如何に拘ら
ず常に一定量のリトラクト量を確保し、ピストンのパッ
ドによる引きずりを確実に低減又は防止し得るディスク
ブレーキ装置を提供することを課題とする。
ーキに伴う問題点に留意して、ピストンに対して装着さ
れる従来のピストンシールをリトラクト機能と液封機能
のそれぞれ目的別に独立に設けて液圧の値の如何に拘ら
ず常に一定量のリトラクト量を確保し、ピストンのパッ
ドによる引きずりを確実に低減又は防止し得るディスク
ブレーキ装置を提供することを課題とする。
【0010】さらにこの発明のもう1つの課題は、ピス
トンに対して装着される従来のピストンシールをリトラ
クト機能と液封機能のそれぞれ目的別に独立に設けると
共に、ピストン液室への圧液経路を分岐しその分岐経路
にオリフィス部分を設けて液圧がヒステリシス特性を有
するようにして液量、引きずりトルク共に低減したディ
スクブレーキ装置を提供することを課題とする。
トンに対して装着される従来のピストンシールをリトラ
クト機能と液封機能のそれぞれ目的別に独立に設けると
共に、ピストン液室への圧液経路を分岐しその分岐経路
にオリフィス部分を設けて液圧がヒステリシス特性を有
するようにして液量、引きずりトルク共に低減したディ
スクブレーキ装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
としてこの発明は、車体側に取り付けられたキャリパ
と、このキャリパに保持されたピストンと、その先端に
取り付けたパッドと、パッドをピストンにより押圧して
回転を制動するためホイール側に設けられたディスクロ
ータとを備え、上記ピストンに対してピストンを押圧す
る圧液の液洩れを封止するための液封シールとピストン
リトラクトを目的とするリトラクトシールをそれぞれ独
立に設けてリトラクトシールへの圧液の侵入を遮断する
ようにして成るディスクブレーキ装置の構成としたので
ある。
としてこの発明は、車体側に取り付けられたキャリパ
と、このキャリパに保持されたピストンと、その先端に
取り付けたパッドと、パッドをピストンにより押圧して
回転を制動するためホイール側に設けられたディスクロ
ータとを備え、上記ピストンに対してピストンを押圧す
る圧液の液洩れを封止するための液封シールとピストン
リトラクトを目的とするリトラクトシールをそれぞれ独
立に設けてリトラクトシールへの圧液の侵入を遮断する
ようにして成るディスクブレーキ装置の構成としたので
ある。
【0012】この場合、前記ピストンリトラクトシール
をピストンブーツと一体に形成したものとすることがで
きる。
をピストンブーツと一体に形成したものとすることがで
きる。
【0013】又、第二の課題を解決する手段として、車
体側に取り付けられたキャリパと、このキャリパに保持
されたピストンと、その先端に取り付けたパッドと、パ
ッドをピストンにより押圧して回転を制動するためホイ
ール側に設けられたディスクロータとを備え、上記ピス
トンに対してピストンを押圧する圧液をリトラクトシー
ルに及ぼさないように遮断した液封シールとピストンリ
トラクトを目的とするリトラクトシールをそれぞれ独立
に設け、かつ前記キャリパに保持されたピストンを押圧
するための液室に導入される圧液経路を分岐してその液
路をリトラクトシールを装着した小液室に導入し、その
経路途中にオリフィスを設けて降圧時に小液室の液圧に
ヒステリシス特性を付与するようにしてもよい。
体側に取り付けられたキャリパと、このキャリパに保持
されたピストンと、その先端に取り付けたパッドと、パ
ッドをピストンにより押圧して回転を制動するためホイ
ール側に設けられたディスクロータとを備え、上記ピス
トンに対してピストンを押圧する圧液をリトラクトシー
ルに及ぼさないように遮断した液封シールとピストンリ
トラクトを目的とするリトラクトシールをそれぞれ独立
に設け、かつ前記キャリパに保持されたピストンを押圧
するための液室に導入される圧液経路を分岐してその液
路をリトラクトシールを装着した小液室に導入し、その
経路途中にオリフィスを設けて降圧時に小液室の液圧に
ヒステリシス特性を付与するようにしてもよい。
【0014】
【作用】上記のような構成とした第一と第二の発明にあ
っては、ディスクブレーキ装置は、キャリパパッドの変
形によってピストンキャリパの相対移動が生じピストン
シールが変形し、リトラクト機能が発生する(ストロー
クリトラクト)。
っては、ディスクブレーキ装置は、キャリパパッドの変
形によってピストンキャリパの相対移動が生じピストン
シールが変形し、リトラクト機能が発生する(ストロー
クリトラクト)。
【0015】一方、第三の発明では液圧によってピスト
ンシールが変形し液圧リトラクト機能が発生する。除圧
時にピストン押圧部と、リトラクト部とにタイムラグを
設けピストン押圧部が完全に除圧された(すなわち、キ
ャリパパッド変形が元に戻る)後にリトラクト部が除圧
されピストンシールの変形が元に戻ることによってピス
トンがパッドから離れ、引きずりが解除される。従っ
て、同一面取りであっても、液圧によるリトラクト機能
と、ストローク(相対移動)によるリトラクト機能とで
は図7に示すように異なる。
ンシールが変形し液圧リトラクト機能が発生する。除圧
時にピストン押圧部と、リトラクト部とにタイムラグを
設けピストン押圧部が完全に除圧された(すなわち、キ
ャリパパッド変形が元に戻る)後にリトラクト部が除圧
されピストンシールの変形が元に戻ることによってピス
トンがパッドから離れ、引きずりが解除される。従っ
て、同一面取りであっても、液圧によるリトラクト機能
と、ストローク(相対移動)によるリトラクト機能とで
は図7に示すように異なる。
【0016】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は第1実施例のディスクブレーキ装置
の主要断面図である。1はキャリパ、2はピストン、3
はパッド、4はディスクロータである。キャリパ1に保
持されたピストン2はキャリパ1内のシリンダ5に摺動
自在に嵌合し、その右端に液室6を形成している。ピス
トン2の他端にパッド3が取り付けられている。
て説明する。図1は第1実施例のディスクブレーキ装置
の主要断面図である。1はキャリパ、2はピストン、3
はパッド、4はディスクロータである。キャリパ1に保
持されたピストン2はキャリパ1内のシリンダ5に摺動
自在に嵌合し、その右端に液室6を形成している。ピス
トン2の他端にパッド3が取り付けられている。
【0017】上記構成のピストン2、シリンダ5に対し
て、この実施例ではシリンダ5の周壁の適宜位置にそれ
ぞれ設けた2つの溝7、8にリトラクト機能を有するシ
ール9と液封シール10がそれぞれ独立に設けられてい
る。液封シール10は液室6の圧液が洩れるのを防止す
るためのものであるから、当然液室6に近い側にあり、
シール9は反対に遠い側に設けられている。
て、この実施例ではシリンダ5の周壁の適宜位置にそれ
ぞれ設けた2つの溝7、8にリトラクト機能を有するシ
ール9と液封シール10がそれぞれ独立に設けられてい
る。液封シール10は液室6の圧液が洩れるのを防止す
るためのものであるから、当然液室6に近い側にあり、
シール9は反対に遠い側に設けられている。
【0018】溝7と8は、ピストン2とシリンダ5の間
のわずかな隙間以外は互いに連通する特別な流路は設け
られていない。11はシール9と10の間に設けられた
通気孔で、温度上昇による大気の膨張、又ピストンシー
ルからの液洩れによる内圧の発生を防ぐためのものであ
る。12はピストンブーツである。なお、液室6には図
示のようにブレーキのマスタシリンダ13からの圧液が
流路13Xを介して導入される。
のわずかな隙間以外は互いに連通する特別な流路は設け
られていない。11はシール9と10の間に設けられた
通気孔で、温度上昇による大気の膨張、又ピストンシー
ルからの液洩れによる内圧の発生を防ぐためのものであ
る。12はピストンブーツである。なお、液室6には図
示のようにブレーキのマスタシリンダ13からの圧液が
流路13Xを介して導入される。
【0019】上記のように構成したこの実施例のディス
クブレーキ装置では、ブレーキ制動作用自体は従来と同
じである。今仮りにディスクロータ4とパッド3摺面の
隙間が限りなくゼロに近いと仮定すれば、ブレーキ液圧
を加えるとパッド3はピストン2によって圧縮量Aだけ
圧縮され、これに伴ないピストン2はAだけ移動する。
又、キャリパ1は液圧によって変形量Bだけピストン2
と反対方向へ移動する。
クブレーキ装置では、ブレーキ制動作用自体は従来と同
じである。今仮りにディスクロータ4とパッド3摺面の
隙間が限りなくゼロに近いと仮定すれば、ブレーキ液圧
を加えるとパッド3はピストン2によって圧縮量Aだけ
圧縮され、これに伴ないピストン2はAだけ移動する。
又、キャリパ1は液圧によって変形量Bだけピストン2
と反対方向へ移動する。
【0020】シール9はピストン2に外嵌されており、
又ピストンシールによって圧液の影響を受けないため、
ピストン2とキャリパ1の相対移動量A+Bに見合った
だけの変形量Cが生じる(C=A+B)。このシールの
変形量CはA+Bに比例している。即ち、液圧に比例し
ていることから本リトラクトは圧力依存リトラクトと言
える。
又ピストンシールによって圧液の影響を受けないため、
ピストン2とキャリパ1の相対移動量A+Bに見合った
だけの変形量Cが生じる(C=A+B)。このシールの
変形量CはA+Bに比例している。即ち、液圧に比例し
ていることから本リトラクトは圧力依存リトラクトと言
える。
【0021】この比例関係はシールが変形することによ
って発生する内部応力をFとすると、F≦ピストンとピ
ストンシール間の摺動抵抗Dであり、F>Dとなるとピ
ストンはピストンシールに対してすべり出す。従って、
F<DではC=A+Bの関係が保たれ、制動初期のロス
ストロークが小さくかつ引きずりも防止される(図4参
照)。
って発生する内部応力をFとすると、F≦ピストンとピ
ストンシール間の摺動抵抗Dであり、F>Dとなるとピ
ストンはピストンシールに対してすべり出す。従って、
F<DではC=A+Bの関係が保たれ、制動初期のロス
ストロークが小さくかつ引きずりも防止される(図4参
照)。
【0022】F>Dの範囲ではA+B>Cとなり引きず
りが生じる。このF、Dの値はシール溝の面取り及びピ
ストンシール締代によって決定される。液封シール10
は圧液によって変形が生じず(リトラクト機構なし)、
摺動抵抗が小さく液洩れが生じないシール機構が要求さ
れるためカップ形状のシールが好ましい。
りが生じる。このF、Dの値はシール溝の面取り及びピ
ストンシール締代によって決定される。液封シール10
は圧液によって変形が生じず(リトラクト機構なし)、
摺動抵抗が小さく液洩れが生じないシール機構が要求さ
れるためカップ形状のシールが好ましい。
【0023】図2は図1の実施例とほぼ同じ構成である
が、液封シール10がピストン2に嵌合するように設け
られている点のみが異なる。液封シール10は必らずし
もシリンダ5側に設ける必要はなく、ピストン2側に設
けても作用は全く同じものが得られる。同じ機能部材に
は同じ符号を付して説明は省略する。
が、液封シール10がピストン2に嵌合するように設け
られている点のみが異なる。液封シール10は必らずし
もシリンダ5側に設ける必要はなく、ピストン2側に設
けても作用は全く同じものが得られる。同じ機能部材に
は同じ符号を付して説明は省略する。
【0024】図3はリトラクトシール9がピストンブー
ツ12と一体に形成された例を示す。その他の構成は図
2と全く同じである。
ツ12と一体に形成された例を示す。その他の構成は図
2と全く同じである。
【0025】図5はさらに別の実施例を示す。この実施
例でもリトラクトシール9と液封シール10はそれぞれ
独立に設けられている点は図1、図2の実施例と同じで
ある。しかし、この実施例ではマスタシリンダ13から
キャリパ1内の液室6へ至る流路13Xの途中で流路1
1Xを分岐し、これをリトラクトシール9と液封シール
10との間付近からリトラクトシール9が嵌合されてい
る溝7内に形成される小液室11’へ導入し、かつ流路
11Xの途中にはオリフィス11aを設けている点が前
の実施例とは異なっている。その他については図2の実
施例と同じであり、同一部材には同じ符号を付して説明
を省略する。
例でもリトラクトシール9と液封シール10はそれぞれ
独立に設けられている点は図1、図2の実施例と同じで
ある。しかし、この実施例ではマスタシリンダ13から
キャリパ1内の液室6へ至る流路13Xの途中で流路1
1Xを分岐し、これをリトラクトシール9と液封シール
10との間付近からリトラクトシール9が嵌合されてい
る溝7内に形成される小液室11’へ導入し、かつ流路
11Xの途中にはオリフィス11aを設けている点が前
の実施例とは異なっている。その他については図2の実
施例と同じであり、同一部材には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0026】この実施例のディスクブレーキ装置も、ブ
レーキ制動作用については従来と同様である。しかし、
ピストンのリトラクト作用は次のように行なわれる。ブ
レーキ制動時にはブレーキ液圧によってパッドは圧縮さ
れ、キャリパは変形し、リトラクトシール9は大気側に
変形する。このときのパッド圧縮量A、キャリパたわみ
量B、リトラクトシール9の変形量Cとする。この場
合、液室6に作用している液圧は同時に分岐された流路
11Xを通って小液室11’にも作用しているから液室
6と小液室11’には同じ液圧が作用している。
レーキ制動作用については従来と同様である。しかし、
ピストンのリトラクト作用は次のように行なわれる。ブ
レーキ制動時にはブレーキ液圧によってパッドは圧縮さ
れ、キャリパは変形し、リトラクトシール9は大気側に
変形する。このときのパッド圧縮量A、キャリパたわみ
量B、リトラクトシール9の変形量Cとする。この場
合、液室6に作用している液圧は同時に分岐された流路
11Xを通って小液室11’にも作用しているから液室
6と小液室11’には同じ液圧が作用している。
【0027】その後ブレーキペダルを離しブレーキ液圧
が降圧すると、液室6の液圧は瞬時に圧力0に戻るが、
小液室11’の液圧は図6の(a)に示すように、流路
11’の途中にオリフィス11aが設けられているため
瞬時に0とはならずヒステリシスが生じ、ブレーキ液圧
が0となったときでも残圧PNが残る。このため、降圧
によりA=B=0となるが、リトラクトシール9には、
図6の(b)に示すC’の変形が残っている。
が降圧すると、液室6の液圧は瞬時に圧力0に戻るが、
小液室11’の液圧は図6の(a)に示すように、流路
11’の途中にオリフィス11aが設けられているため
瞬時に0とはならずヒステリシスが生じ、ブレーキ液圧
が0となったときでも残圧PNが残る。このため、降圧
によりA=B=0となるが、リトラクトシール9には、
図6の(b)に示すC’の変形が残っている。
【0028】上記残圧PNもオリフィス11a及び液封
シール10の外周側から徐々に圧力0へと戻るため、こ
れに伴って変形C’も0へ戻ろうとする。従って、ピス
トン2がリトラクト量C’だけ動くためパッド3の引き
ずりが解消される。従来のようにブレーキ液圧で直接リ
トラクトシールを押圧変形させる方式ではリトラクトシ
ールの初期変形量が大きいためパッド圧縮量A+キャリ
パ変形量Bの傾きと同等のリトラクト量の傾きを得るの
が難しいのに対し、この実施例ではパッド圧縮量A、キ
ャリパ変形量Bの値の如何に拘らず常にリトラクト量
C’が得られる。
シール10の外周側から徐々に圧力0へと戻るため、こ
れに伴って変形C’も0へ戻ろうとする。従って、ピス
トン2がリトラクト量C’だけ動くためパッド3の引き
ずりが解消される。従来のようにブレーキ液圧で直接リ
トラクトシールを押圧変形させる方式ではリトラクトシ
ールの初期変形量が大きいためパッド圧縮量A+キャリ
パ変形量Bの傾きと同等のリトラクト量の傾きを得るの
が難しいのに対し、この実施例ではパッド圧縮量A、キ
ャリパ変形量Bの値の如何に拘らず常にリトラクト量
C’が得られる。
【0029】従って、リトラクト量C’は微小量に設定
することが可能となり、リトラクト量によるロスストロ
ークも小さく押えることができるのである。これは、液
室6の液圧によりリトラクトシール9を直接変形させる
のでなく、小液室11’を液室6と切り離したからであ
る。このシール10はリトラクト機能がなくかつ小液室
11’の液圧を液室6へ逃がす機能を備えたカップタイ
プのシールが好ましい。
することが可能となり、リトラクト量によるロスストロ
ークも小さく押えることができるのである。これは、液
室6の液圧によりリトラクトシール9を直接変形させる
のでなく、小液室11’を液室6と切り離したからであ
る。このシール10はリトラクト機能がなくかつ小液室
11’の液圧を液室6へ逃がす機能を備えたカップタイ
プのシールが好ましい。
【0030】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明によるデ
ィスクブレーキ装置はキャリパ内のシリンダに嵌合する
ピストンに対してリトラクトシールと液封シールをそれ
ぞれ独立に設けるピストンの液室内の液圧によって直接
リトラクトシールが影響を受けないようにしたから、パ
ッド圧縮量A、キャリパ変形量Bの値の如何に拘らず常
に一定量のリトラクト量が得られ、従ってこのリトラク
ト量を最小限の値として確保することによって確実にパ
ッドの引きずりを低減又は防止することができかつブレ
ーキフィーリングを損なわないようにすることができる
という効果がある。
ィスクブレーキ装置はキャリパ内のシリンダに嵌合する
ピストンに対してリトラクトシールと液封シールをそれ
ぞれ独立に設けるピストンの液室内の液圧によって直接
リトラクトシールが影響を受けないようにしたから、パ
ッド圧縮量A、キャリパ変形量Bの値の如何に拘らず常
に一定量のリトラクト量が得られ、従ってこのリトラク
ト量を最小限の値として確保することによって確実にパ
ッドの引きずりを低減又は防止することができかつブレ
ーキフィーリングを損なわないようにすることができる
という効果がある。
【図1】第一実施例のディスクブレーキ装置の主要断面
図
図
【図2】第一実施例の一部変形例の主要断面図
【図3】もう1つの一部変形例の部分断面図
【図4】同上の作用の説明図
【図5】他の実施例の主要断面図
【図6】同上の作用の説明図
【図7】ストロークリトラクトと液圧リトラクトの説明
図
図
【図8】従来例のディスクブレーキ装置の主要断面図
【図9】ピストンシールの断面図
【図10】作用の説明図
1 キャリパ 2 ピストン 3 パッド 4 ディスクロータ 5 シリンダ 6 液室 7、8 溝 9 リトラクトシール 10 液封シール 11 通気孔 11’ 小液室 11a オリフィス 11X、13X 流路 12 ピストンブーツ 13 マスタシリンダ
Claims (3)
- 【請求項1】 車体側に取り付けられたキャリパと、こ
のキャリパに保持されたピストンと、その先端に取り付
けたパッドと、パッドをピストンにより押圧して回転を
制動するためホイール側に設けられたディスクロータと
を備え、上記ピストンに対してピストンを押圧する圧液
の液洩れを封止するための液封シールとピストンリトラ
クトを目的とするリトラクトシールをそれぞれ独立に設
けてリトラクトシールへの圧液の侵入を遮断するように
して成るディスクブレーキ装置。 - 【請求項2】 前記ピストンリトラクトシールをピスト
ンブーツと一体に形成したことを特徴とする請求項1に
記載のディスクブレーキ装置。 - 【請求項3】 車体側に取り付けられたキャリパと、こ
のキャリパに保持されたピストンと、その先端に取り付
けたパッドと、パッドをピストンにより押圧して回転を
制動するためホイール側に設けられたディスクロータと
を備え、上記ピストンに対して2つのシールを並列に設
け、前記キャリパに保持されたピストンを押圧するため
の液室に導入される圧液経路を分岐してその液路を2つ
のシールから成る小液室に導入し、その経路途中にオリ
フィスを設けて降圧時に小液室の液圧にヒステリシス特
性を付与するようにして成るディスクブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267267A JPH06117462A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | ディスクブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4267267A JPH06117462A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | ディスクブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06117462A true JPH06117462A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17442470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4267267A Pending JPH06117462A (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | ディスクブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06117462A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3711549A1 (de) * | 1986-04-04 | 1987-10-15 | Ube Industries | Leichtgewichtiger calciumsilicat-gegenstand |
FR2798974A1 (fr) * | 1999-09-29 | 2001-03-30 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Etrier de frein a disque a recul piston ameliore |
JP2008240867A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用ディスクブレーキ |
JP2010242841A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Toyota Motor Corp | ブレーキ装置 |
US8281905B2 (en) | 2008-10-21 | 2012-10-09 | Mando Corporation | Caliper disc brake |
-
1992
- 1992-10-06 JP JP4267267A patent/JPH06117462A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3711549A1 (de) * | 1986-04-04 | 1987-10-15 | Ube Industries | Leichtgewichtiger calciumsilicat-gegenstand |
FR2798974A1 (fr) * | 1999-09-29 | 2001-03-30 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Etrier de frein a disque a recul piston ameliore |
JP2008240867A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用ディスクブレーキ |
JP4648349B2 (ja) * | 2007-03-27 | 2011-03-09 | 日信工業株式会社 | 車両用ディスクブレーキ |
US8281905B2 (en) | 2008-10-21 | 2012-10-09 | Mando Corporation | Caliper disc brake |
JP2010242841A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Toyota Motor Corp | ブレーキ装置 |
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