JPH0611734B2 - 芳香族二酢酸類の製造法 - Google Patents

芳香族二酢酸類の製造法

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JPH0611734B2
JPH0611734B2 JP61272454A JP27245486A JPH0611734B2 JP H0611734 B2 JPH0611734 B2 JP H0611734B2 JP 61272454 A JP61272454 A JP 61272454A JP 27245486 A JP27245486 A JP 27245486A JP H0611734 B2 JPH0611734 B2 JP H0611734B2
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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、芳香族二酢酸類(本明細書では、芳香族二酢
酸及びそのエステルをいう。)の製造法に関するもので
ある。更に詳しくは、有機ハロゲン化物を、窒素、リン
又はヒ素から選ばれた第VB族元素を配位原子として含
む配位子であって前記配位原子とパラジウム原子のモル
比(本明細書では、配位子の配位原子/パラジウム原子
のモル比をいう。)が2.5以上の該配位子のパラジウ
ム錯体で構成される触媒系、及び配位にあずかりうる原
子と全パラジウム原子のモル比が2.5以上となるよう
に該配位子とパラジウム化合物を反応系中に存在させた
触媒系から選ばれた触媒の存在下に、無機塩基、一酸化
炭素、アルコールと反応させることを特徴とする、芳香
族二酢酸類の製造法に関するものである。
〔従来技術〕
芳香族二酢酸類はポリエステル等のポリマーを製造する
中間体として重要な一群の化合物である。一般式 X−CH−Ar−CH−X (式中Arは二価の芳香族基を、Xはハロゲン原子
を示す。)の有機ハロゲン化物から、一般式 R−OCCH−Ar−CHCO (式中Arは前記と同じ意味をもち、R、Rはア
ルキル基、アリール基などを示す。)の芳香族二酢酸類
を得る方法はいくつか報告されている。
一つは、ハロゲン化物にアルカリシアン化物を反応さ
せ、引続きニトリルをケン化して酸にし、エステル化す
る方法であるが、多工程にわたる反応結果が著しく不十
分であり、又シアン化合物の使用は廃水処理面から工業
的に著しい不利益をもたらす。
次に、ハロゲン化物をアルコール、塩基性化合物の存在
下にカルボニル化する方法がある。コバルト化合物を触
媒とした場合には、実施例として触媒の分添およびガス
の連続パージを伴う処方が記載されており、操作が煩雑
である(特開昭57−183740号)。ロジウム化合
物を触媒として用いる場合には、実施例においてpHを
7−9に維持しながら塩基を分添することが記載されて
おりこれも操作が煩雑である(特公昭56−1613
4)。また、パラジウム化合物を触媒として用い、塩基
としてアルカリ金属化合物を共存させる方法も提案され
ているが反応速度が遅く、またハロゲン原子の求核置換
反応生成物を副生し、目的物の収率が悪い(米国特許第
4016194(1977)及びJ.Organometal.Chem.,
188223(1980))。
〔目的〕
本発明者らは一般式 X−CH−Ar−CH−X (式中Ar、Xは前記と同じ)の有機ハロゲン化物
から、一般式 R−OCCH−Ar−CHCO (式中Ar、R、Rは前記と同じ)の芳香族二酢
酸類の製造法の上述の欠点を克服するため、鋭意研究、
探索した。その結果、カルボニル化による方法におい
て、パラジウム含有触媒系が窒素、リン又はヒ素のよう
な第VB族元素を配位原子とする配位子を含み、かつ配
位にあずかりうる第VB族原子のパラジウム原子に対す
るモル比が2.5以上の目的物の収率が著しく向上する
という意外かつ有用な事実を見出した。従来の知識によ
れば、一般の有機ハロゲン化物のカルボニル化反応にお
いては、上述の原子比(モル比)が2より大きい場合に
は、2を越えた部分の配位にあずかりうる原子が、有機
ハロゲン化物の配位すべき配位座を占拠するため、触媒
毒となり、反応速度の低下をきたし、目的物の収率の低
下を引き起こすとされていた。それ故上記の米国特許第
4016194(1977)でも、この原子比が2を越
えて使用することもできると述べているが、具体的な記
載はなく、予想外の収率向上についてはふれられていな
かった。本発明者らは、このような予想外かつ有用な事
実に基づいて、本発明を完成するに至った。
〔構成〕
すなわち、本発明によれば、一般式 X−CH−Ar−CH−X (式中Xはハロゲン原子を表し、Arは二価の芳香族核
を表す。これらはアルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ
基、ニトリル基、ハロゲンから選ばれた置換基を有して
いてもよく、また、多環、縮合環でもよい。)で表され
る有機ハロゲン化物を、窒素、リン又はヒ素から選ばれ
た第VB族元素を配位原子として含む配位子であって前
記配位原子のパラジウム原子に対するモル比が2.5以
上の該配位子を有するパラジウム錯体で構成される触媒
系、及び窒素、リン又はヒ素から選ばれた第VB族元素
を配位原子として含む配位子であって前記配位原子の全
パラジウム原子に対するモル比が2.5以上となるよう
に該配位子とパラジウム化合物を反応系中に存在させる
ことにより構成される触媒系からなる群から選ばれた触
媒の存在下に、無機塩基、一酸化炭素、一般式ROH
(式中Rは炭素数1〜10のアルキル、シクロアルキ
ル、アラルキル、アリール基を表す。)で示されるアル
コールと反応させることを特徴とする、一般式 R′OCCH−Ar−CHCOR″ (Arは前記と同じ意味をもつ。R′、R″は前記のR
と同じ意味をもつか又は水素原子である。)で示される
芳香族二酢酸類の製造法が提供される。
本発明の方法に用いる有機ハロゲン化物(一般式X−C
−Ar−CH−X)のArは二価の芳香族核であ
る。また、Xはハロゲン原子であり、パラジウム触媒に
対する反応性を考慮するならば、塩素、臭素、又は沃素
原子のものを用いるのが好ましい。
このような有機ハロゲン化物を例示すれば、α,α′−
ジハロキシレン類、例えばα,α′−ジクロロ−p−キ
シレン、α,α′−ジブロモ−p−キシレン、α,α′
−ジヨード−p−キシレン、α,α′−ジクロロ−m−
キシレン、α,α′−ジクロロ−o−キシレン、ビス
(ハロメチル)ビフェニル類、例えば、4,4′−ビス
(クロロメチル)−1,1′−ビフェニル、4,4′−
ビス(ブロモメチル)−1,1′−ビフェニル、ビス
(ハロメチル)ナフタレン類、例えば、1,4−ビス
(クロロメチル)ナフタレン、1,5−ビス(クロロメ
チル)ナフタレン、2,6−ビス(クロロメチル)ナフ
タレン、2,3−ビス(クロロメチル)ナフタレン、ビ
ス(クロロメチル)アントラセン類、例えば、1,4−
ビス(クロロメチル)アントラセン、9,10−ビス
(クロロメチル)アントラセン、4,4″−ビス(クロ
ロメチル)−1,1′:4′,1″−テルフェニル、
4,4−ビス(クロロメチル)−1,1′:4′
1″:4″,1−クオターフェニル、2,7−ビス
(クロロメチル)フェナントレン、2,7−ビス(クロ
ロメチル)ビレン、3,6−ビス(クロロメチル)デュ
レン、3,4−ビス(クロロメチル)シクロヘキシルベ
ンゼン、3,4−ビス(クロロメチル)アニソール、
3,4−ビス(クロロメチル)トルエン、3,4−ビス
(クロロメチル)クロロベンゼン、3,5−ビス(クロ
ロメチル)アセトフェノン、3,6−ビス(クロロメチ
ル)アセトフェノン、3,5−ビス(クロロメチル)ベ
ンゾニトリル、α,ω−ビス(4−クロロメチルフェニ
ル)アルカン(アルカンは炭素数1〜10の直鎖、分枝
鎖、環状鎖のもの)、p,p′−ビス(クロロメチル)
ジフェニルエーテル、2,3,5,6−テトラクロル−
p−キシレンジクロリド、p,p′−ビス(クロロメチ
ル)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
添加する塩基性化合物としては、アルカリ土類金属化合
物、アルカリ金属化合物が好適に用いられる。そのよう
なものとしては、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、
酢酸カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化マグネ
シウム、酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、マグネ
シウムメキコシド、マグネシウムエトキシドなどのアル
カリ土類金属化合物、及び酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、酢酸リチウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、
安息香酸ナトリウム、酪酸ナトリウムなどのアルカリ金
属化合物が挙げられる。
使用するアルコールには制限は無く、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、t−ブタノール、ヘキサノ
ール、アリルアルコール、エチレングリコール、シクロ
ヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノール、クレ
ゾールなどを挙げることができる。その使用量は一般的
には有機ハロゲン化物に対して2当量以上であればよ
く、これを大過剰(10〜1000倍)に用いて溶媒と
しての役割を兼ねさせることも、本発明の有利な態様の
一つである。
本発明の反応は、次の(a)、(b)2つの態様のパラ
ジウム含有触媒を使用して行われる。
(a)第VB族元素を配位原子として含む配位子の配位
原子とパラジウム原子のモル比が2.5以上の核配位子
のパラジウム錯体で構成される触媒系、及び(b)反応
系中に存在する全該配位子の配位にあずかりうる原子と
全パラジウム原子のモル比が2.5以上になるように該
配位子とパラジウム化合物を反応系中に存在させること
により構成される触媒系から触媒系群から選ばれたパラ
ジウム含有触媒系の存在下に、実施する。(b)は反応
中に配位子がパラジウムに配位していると考えられる。
(a)の触媒系の「パラジウム錯体」を例示すると例え
ば、テトラキス(トリアリールホスフィン)パラジウム
(アリールはC〜C20の芳香族基を示す。)、ビス−
1,2−(ジフェニルホスフィノ)エタンパラジウム、
ビス−1,2−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンパラ
ジウム、テトラキス(トリアルキルホスフィン)パラジ
ウム(アルキルはC〜C10の直鎖、分枝鎖、環状鎖の
飽和炭化水素基を示す。)、カルボニルトリス(トリア
リールホスフィン)パラジウム(アリール基はC〜C
20の芳香族基を示す。)、テトラキス(トリフェニルア
ルシン)パラジウムなどのパラジウム錯体をあげること
ができる。
(b)の触媒系におけるパラジウム化合物を例示すると
例えば、パラジウムブラック、パラジウム炭素などの金
属パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム、テトラキス(トリフェニルアルシン)パラ
ジウム、ジベンジリデンアセトンパラジウム、カルボニ
ルトリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、無水
マレイン酸ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
など零価パラジウム錯体、ジクロロビル(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリ
ル)パラジウム、ジブロモビス(トリフェニルアルシ
ン)パラジウム、ジクロロ−1,1′−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)フェロセンパラジウム、ジクロロ−1,
1′−ビス(ジフェニルアルシノ)フェロセンパラジウ
ム、ジクロロ−α,ω−ビス(ジフェニルホスフィノ)
アルカンパラジウム(アルカンは炭素数1〜10の直
鎖、分枝鎖、環状鎖のもの)、ジクロロ−α,α′−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)−o−キシレンパラジウ
ム、塩化パラジウム、ビスアセタトビス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウムなどの二価パラジウム塩又は錯
体、ヨードフェニルビス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム、ヨードパラトリルビス(トリフェニルアルシ
ン)パラジウム、クロロベンゾイルビス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム、ヨードメチルビス(トリブチ
ルホスフィン)パラジウム、ジメチル−1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタンパラジウム、ジヒドリ
ドビス(トリシクロヘキシル)ホスフィンパラジウムな
どの有機又は水素化パラジウム錯体などをあげることが
できる。上記から明らかなように、(b)の場合にはパ
ラジウム化合物としては、パラジウムを含むものであれ
ばよく、VB族配位子を含んだ化合物の場合も、含まな
い場合もいずれも包含される。
(b)の触媒系の第VB族元素を配位原子として含む配
位子としては、ホスフィン類、ホスファイト類、ホスフ
ィナイト類、アルシン類、第3級アミン類、ピリジン塩
基類、ビピリジルなどの配位子をあげることができる。
これらの触媒系のパラジウム錯体又はパラジウム化合物
の使用量はいわゆる触媒量でよく、一般的にはハロゲン
化合物に対するモル比で0.1〜0.00001の範囲
で選択される。
本発明は0℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃
の反応温度において実施され、一酸化炭素の分圧は0.
5気圧以上である。
本発明の方法は溶媒の有無にかかわらず実施することが
出来るが、溶媒を用いる場合には、アミノ基、カルボキ
シル基、水酸基などの活性なプロトン源を含むものを除
いて、通常用いられる溶媒、すなわちベンゼン、トルエ
ン、ヘキサン、エーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサ
メチルホスホロトリアミド(HMPA)、ジブチルエー
テル、アセトニトリル、塩化メチレン、アセトンなどか
ら適宜に選ばれる。
本発明は次の反応形式により進行していると推定され
る。芳香族二酢酸エステルは式(1)、芳香族二酢酸は
式(2)(3)(4)のいずれか又はその類似の経路か
ら生成すると考えられるが、必ずしもエステル又は酸の
一方のみが得られず、通常、両者が同時に得られる。本
発明はこの芳香族二酢酸エステルと芳香族二酢酸を合計
収率で高く得られることが特徴であり、これらの芳香族
二酢酸類はポリエステル等のポリマー製造する中間体と
して有用である。
その結果、生成物としては、用いるアルコールをROH
とすれば、 R′OC−CH−Ar−CHCOR″ R′=R″=R R′=R,R″=H R′=R″=H の3つの可能性がある。反応液をアルカリ性にして-CH2
-CO2Hを-CH2CO2 としたのち、エーテルなどの有機溶媒
で抽出することによりは有機相に抽出されは水層
にアニオンの形で残る。次いで水層を酸性にし、-CH2CO
2 を-CH2CO2Hとした後エーテルなどの有機溶媒で抽出
することにより及び(又は)を回収できる。また、
そのような分別を必要としない場合には反応液を酸性に
し、を混合物のまま有機相に抽出してもよい。あ
るいは遊離酸の形が希望の時には反応混合物をアルカリ
性ケン化操作をして及び(又は)をに転化した後
に酸性にし、エーテルなどの溶媒で抽出することによ
り、のみを得ることができる。
本法は従来技術に比べて、芳香族二酢酸類を高い収率で
得ることができる。また、従来法では用いられていない
水酸化カルシウムなどのアルカリ土類化合物を塩基とし
て用いることもできる。従って本法は、工業的見地から
芳香族二酢酸類の合成法として有利に利用できる。
〔実施例〕
以下実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 容量27mlのSUS316製オートクレーブに、窒素
雰囲気下で、α,α′−ジクロロ−p−キシレン(1mm
ol)、メタノール(5ml)、Pd(PPh3)4(0.02mmo
l)、酸化カルシウム(3mmol)を仕込み、一酸化炭素
を室温で24気圧まで圧入し、80℃で24時間反応さ
せた。反応液に水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、エ
ーテル抽出し、抽出液を濃縮した。水相は塩酸酸性と
し、エーテル抽出し、抽出液を濃縮し、その中の1,4
−ベンゼン二酢酸をジアゾメタンのエーテル溶液を加え
てメチル化した。ガスクロマトグラフィーによる定量の
結果、p−ビス(メトキシカルボニルメチル)ベンゼン
が有機相から1.2%、水相から54.9%、合わせて
56.1%収率であった。
実施例2、3 実施例1の酸化カルシウムに代えて、以下の塩基を用い
て、実施例1の反応を繰り返した。結果を表1に示し
た。表の収率中水相とは水相中の生成した1,4−ベン
ゼン二酢酸をさらにジアゾメタンによりメチル化したも
のの収率、有機相とは直接生成した1,4−ベンゼン二
酢酸のジメチルエステルの収率である(以下同様であ
る)。
実施例4〜6 実施例1の酸化カルシウムに代えて、以下の塩基を用い
て、実施例1の反応を繰り返した。結果を表2に示し
た。
比較例1 実施例4のPd(PPh3)4に代えて、PdCl2(PPh3)2を用い
て、実施例4を繰り返した。p−ビス(メトキシカルボ
ニルメチル)ベンゼンを有機相より26.8%水相より
7.3%合わせて収率34.1%であった。
実施例7〜9 実施例4のメタノール(5ml)に代えて、メタノール
(8mmol)及び下記の溶媒(5ml)を用いて、実施例
4の反応を繰り返した。結果を表3に示した。
実施例10〜12 実施例8のα,α′−ジクロロ−p−キシレンに代え
て、以下のハロゲン化物を用いて、実施例8の反応を繰
り返した。結果を表4に示した。
実施例13 Pd(PPh3)4に代えて、PdCl2(PPh3)2(0.02mmol)とPPh3(0.
02mmol)を触媒として用いた以外は、実施例4と全く同
様にして反応を行わせたところ(配位原子とパラジウム
の原子のモル比3の試験)、p−ビス(メトキシカルボ
ニルメチル)ベンゼンを有機相より収率45.0%で水
相より収率26.8%で得、合わせて71.8%の収率
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 正人 茨城県筑波郡谷田部町東1丁目1番地 工 業技術院化学技術研究所内 (56)参考文献 米国特許4016194

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: X−CH−Ar−CH−X (式中Xはハロゲン原子を表し、Arは二価の芳香族核
    を表す。これらはアルキル基、アリール基、アルコキシ
    基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ
    基、ニトリル基及びハロゲンから選ばれた置換基を有し
    ていてもよく、また、多環、縮合環でもよい。)で表さ
    れる有機ハロゲン化物を、窒素、リン又はヒ素から選ば
    れた第VB族元素を配位原子として含む配位子であって
    前記配位原子のパラジウム原子に対するモル比が2.5
    以上の該配位子を有するパラジウム錯体で構成される触
    媒系、及び窒素、リン又はヒ素から選ばれた第VB族元
    素を配位原子として含む配位子であって前記配位原子の
    全パラジウム原子に対するモル比が2.5以上となるよ
    うに該配位子とパラジウム化合物を反応系中に存在させ
    ることにより構成される触媒系からなる群から選ばれた
    触媒の存在下に、無機塩基、一酸化炭素、一般式ROH
    (式中Rは炭素数1〜10のアルキル、シクロアルキ
    ル、アラルキル、アリール基を表す。)で示されるアル
    コールと反応させることを特徴とする、一般式 R′OCCH−Ar−CHCOR″ (Arは前記と同じ意味をもつ。R′、R″は前記のR
    と同じ意味をもつか又は水素原子である。)で示される
    芳香族二酢酸類の製造法。
  2. 【請求項2】無機塩基が、アルカリ金属又はアルカリ土
    類金属の塩基性塩、水酸化物、酸化物、アルコラート、
    又はカルボキシレートである特許請求の範囲第1項記載
    の方法。
  3. 【請求項3】第VB族元素がリンである特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
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US4016194A (en) * 1975-09-24 1977-04-05 Texaco Inc. Preparative process for preparing phenylenediacetate diesters

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米国特許4016194

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