JPH0611660A - 光ビーム・スキャナおよびこれを使用するシステム - Google Patents

光ビーム・スキャナおよびこれを使用するシステム

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JPH0611660A
JPH0611660A JP5023990A JP2399093A JPH0611660A JP H0611660 A JPH0611660 A JP H0611660A JP 5023990 A JP5023990 A JP 5023990A JP 2399093 A JP2399093 A JP 2399093A JP H0611660 A JPH0611660 A JP H0611660A
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deflector
scanner
incident
axis
mirror
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JP5023990A
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Charles J Kramer
チャールズ・ジェイ・クレイマー
N Araghi Mehdi
メーディ・エヌ・アラギ
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HOLOTEK Ltd
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HOLOTEK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 スキャナが高速度で回転する時空気力学的安
定性を生じるハウジング内に収容することができる2重
反射非偏波型単小面(DRUM)スキャナ即ちビーム・
デフレクタを提供する。 【構成】 斜面は、回転軸と共線関係の入射ビームが入
射する部分反射面を有する。前記ビームは透過され反射
されて2つのビームを生じ、その一方が体部表面上のコ
ーティングであることが望ましい光吸収材料46により
吸収され、透過されたビームは再び部分反射面に向けて
体部の別の面上のミラー34により逆反射される。出力
ビームは逆反射ビームにより生じる。DRUMデフレク
タ42は、部分反射面上のから反射される走査ビームと
は異なる波長の追跡ビームを生じるシステムの一部をな
し、2色ビーム・スプリッタとして働く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度で交差走査の位
置決め誤差なくビームを指向し、これにより特に内部ド
ラム・タイプの改善されたリプログラフィック装置(イ
メージ・ライターまたはプリンタ)を提供する光ビーム
・スキャナおよびデフレクタおよびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】イメージ処理ソフトウエアおよびハード
ウエアにおける進歩は、高品質のイメージを高いデータ
転送速度で読出しあるいは書込むことができるグラフィ
ック・アート電子イメージ形成システムに対する需要を
もたらした。電子イメージ書込みシステムは、主として
良好なピクセル間均一性を持ちピクセル脱落のない反復
共線的直線を生じることが要求される。これらの性能要
件を選択するイメージ書込み装置は、高解像度イメージ
形成用途に要求される高ピクセル密度を達成するためビ
ームが微小点に対して収束でき、かつ唯1つのソース強
さ制御でよいため、フライング・スポット・レーザ走査
システムである。大半のフライング・スポット・レーザ
走査システムは、検流計、回転5角プリズム、回転多角
形ミラー、回転ホログラフィー光学素子(ホロゴン)、
あるいは音響光学または電気光学的デフレクタのいずれ
かに基くものである。
【0003】回転ミラー・ビーム・デフレクタ・システ
ムは、初めは小面間の不均一性および(または)スピン
ナーの振れの故にグラフィック・イメージ形成用途に対
する要件を満たすものではなかった。ミラー小面におけ
る問題は、これら小面が、デフレクタの振れ、小面の柱
体整合誤差、あるいは小面の非平坦度のいずれであれ各
誤差を倍増することである。このため、モノゴン(mo
nogon)またはモノファセット(monoface
t)と呼ばれる単一小面の回転ミラー・ビーム・デフレ
クタは、モータのベアリングの誤差および(または)振
動により生じる固定ミラーの振れ角度における変化によ
る交差走査(cross−scan)のビーム誤差から
免れない。1984年10月9日発行のStarkea
therの米国特許第4,475,787号は、光がデ
フレクタ素子において2回反射されるならば、これらの
デフレクタの欠陥による交差走査ビーム誤差を前置対物
(pre−objective)デフレクタ・システム
(デフレクタ後に走査レンズがある)において除去でき
ることを示している。Starkweatherの技術
は、この反射条件が回転五角プリズム、五角ミラー、直
角プリズムあるいは直角ミラー・モノゴンを用いること
により達成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】5角プリズムから出た
光線は、この光線が5角プリズム・デフレクタ内部で2
回反射するため、5角プリズムの固定振れ角度における
変化とは独立する配向を維持する。これらの2回の反射
は、相互に固定的に結合される反射面から生じ、従って
記録(プリンタ)システムにおいて記録媒体が配置され
る表面と一致させられるレンズの焦点面の1つの点へデ
フレクタ後方のレンズにより収束されるように5角プリ
ズムの全配向と同じ角度のずれを生じる。
【0005】1989年8月1日発行のStein等の
米国特許第4,853,709号は、内部ドラム・イメ
ージ形成システムにおける5角プリズム・デフレクタを
示している。この5角プリズム・デフレクタは、後置対
物(post−objective)モード(デフレク
タ前の集束レンズ)において使用され、5角プリズムの
振れ角度における変化の故の5角プリズムから出てくる
光線の位置に生じるオフセット偏移が、イメージ記録面
における走査ビーム位置における対応するオフセット偏
移(交差走査ビーム誤差)を生じる。
【0006】2回反射モノゴンおよび5角プリズム法に
おける1つの欠点は、装置の各ミラー面が同じ波面精度
を達成するため単一反射面のモノゴンで使用される平坦
度の約2倍でなければならないことである。λ/4の平
均波面精度が必要とされるならば、各ミラー面は約λ/
16の表面精度に作られねばならず、これは高価につ
く。5角プリズム・デフレクタの他の主な短所は、回転
環境における諸問題を生じる回転的に非対称的な光学的
および質量形態と、デフレクタの振れ角度における動的
な変化の発生に著しく寄与し得るやや大きなデフレクタ
質量を含む。デフレクタの振れにおける動的な変化は、
例え5角プリズム・デフレクタの交差走査ビーム誤差が
この変化に関して実質的に感応しなくとも、その面走査
(in−scan)のビーム誤差(ジッタ)がデフレク
タの振れの面走査の成分における変化に正比例する故
に、依然として5角プリズム・デフレクタにおける関心
事である。
【0007】5角プリズム・デフレクタの回転的に非対
称的な形態は、デフレクタの全ての面における動的な均
衡を得ることを実質的に不可能にする。各デフレクタ面
を均衡することができないことは、デフレクタ組立体が
デフレクタの回転速度における変化の関数としての振動
問題の影響を非常に受け易いため、デフレクタを高い回
転速度で作動させることを非常に困難にしている。例え
ば、5角プリズム単独と比較して質量対称性に関して改
善されると共に、5角プリズム・デフレクタ組立体を回
転的に更に対称的にするため質量(取付けハブ)が組立
体に付加される組立体は、依然として質量の非対称性が
残り、従って、各デフレクタ組立体面に対して完全に動
的に均衡させることができない。また、初期の5角プリ
ズム・デフレクタよりも大きな質量があり、これがデフ
レクタ・モータの大きさ、複雑さおよびコストを著しく
増加し、またデフレクタの回転速度を制限する。
【0008】遠心力が生じるデフレクタ要素の平坦度の
歪みは、高い回転速度で使用されるミラー・デフレクタ
における1つの問題である。これは、2回反射面および
デフレクタの回転軸に対する前記反射面の非対称的構成
の存在による5角プリズム・デフレクタ要素に対して特
に妥当する。5角プリズムの第2の反射面は、これが回
転軸から比較的大きな距離に配置され片側のみで支持さ
れる故に、遠心力が生じる平坦度の歪みを特に受け易
い。
【0009】2回反射デフレクタの原理の他の幾つかが
提起され、そして(または)発展されてきた。1990
年6月19日発行のMcGrathの米国特許第4,9
34,780号は、2回反射原理が90°の頂角のプリ
ズム角を2等分する軸心の周囲に回転させられる90°
−45°−45°のプリズム形態に形成されたデフレク
タにおいて達成され得ることを示している。このデフレ
クタ形態によれば、質量回転対称性および回転当たり2
回走査を達成する。不都合なことには、このデフレクタ
形態は、光学的には対称的でなく、デフレクタの回転軸
心と共線的な入射ビームを持たず、従って、内部ドラム
・イメージ形成用途には使用することができない。ま
た、これは、光学的な口径要件に関して大きなプリズム
部材を必要として、高い回転速度における使用には適さ
ない。
【0010】G.F.Marshallの論文「Bea
m Deflection & Scnanning
Technologies」(SPIE Procee
dings、第1454巻、1991年)の37ペー
ジ、および「Laser Focus World」
(第27巻、1991年5月)の167ページは、2回
反射を用い、質量回転的に対称的であり、1回転当たり
2回走査を生じる、いわゆるバタフライ・スキャナにつ
いて記載している。90°−45°−45°プリズム状
のこのデフレクタは、光学的に非対称的であり、入射ビ
ームは回転軸心に対して非共線的である。このため、バ
タフライ・デフレクタは、内部ドラム・イメージ形成シ
ステムには使用できない。これはまた、光学的な口径要
件に対して大きなデフレクタ要素を必要とし、高い回転
速度での使用には適さない。
【0011】L.Beiserの論文(SPIE Pr
oceedings、第1454巻、1991年)の3
3ページは、著者がデフレクタの振れに関してその交差
走査ビーム誤差を感応させないようにする2回反射を用
いる開放ミラー・モノゴン・スキャナと呼ぶものについ
て記載している。このデフレクタは、光学的または質量
的な対称性のいずれも持たないが、デフレクタの回転軸
心に対して共線的である入射ビームを有する。このデフ
レクタの形態は同じ光学的口径要件に対して5角プリズ
ム・デフレクタより小さな質量を持つが、高い回転速度
の用途に対する5角プリズム・デフレクタの性能を損な
う諸問題、即ち、均衡問題および光学的な走査ビームの
歪みに変換する遠心力が生じるデフレクタ要素の平坦度
歪み、の問題のほとんどのものから免れない。
【0012】Tashiroの1990年9月7日付け
日本国特公平2−226111号は、偏波ビーム・スプ
リッタ・キューブ(立方体)、4分の1波遅延プレート
12、および高反射ミラー面14を内蔵する2回反射偏
光感応型の単小面ビーム・デフレクタ(図1参照)につ
いて記載している。入射するP偏波ビームは、ビーム・
デフレクタ要素にその頂面から進入して、2つの実質的
に同じ45°の直角プリズム要素18、20間に挟持さ
れた偏波感応ビーム・スプリッタ反射面16へ伝搬す
る。この偏波感応ビーム・スプリッタの反射面は、S偏
波の略々100%は反射するが特定の波長のP偏波を略
々100%透過する特性を有する。
【0013】この偏波感応ビーム・スプリッタの反射面
16を通った後、P偏波入射ビームは4分の1波プレー
ト12を通りミラー面14へ伝搬する。この4分の1波
プレートおよび反射ミラー面は、入射ビーム伝播方向と
直角に指向され、従って、入射ビームはそれ自体に逆反
射される。例示の目的のため、図1におけるこの逆反射
されたビーム22は、入射ビームの伝播方向に対して小
さな角度で伝播するように示されている。
【0014】逆反射条件により,入射ビームは4分の1
波プレート12を有効に2回伝播し、これにより2分の
1波プレートと関連する位相の遅れを生じる。4分の1
波プレートがその光軸と入射ビームの偏波方向に対して
45°に指向される時、4分の1波プレートから出てき
た逆反射ビームは、図1にに示されるように、入射ビー
ム偏波方向に関して直角に偏波されることになる(P入
射、S反射)。逆反射されたS偏波ビームは、再び偏波
感応ビーム・スプリッタの反射面16へ進み、ここでビ
ームはデフレクタの回転軸心に対して直角の方向へ略々
全反射されて、デフレクタ要素から出力走査光ビームと
して出てくる。Tashiroのこのようなデフレクタ
形態の記述においては、出力走査ビームはF−θ走査レ
ンズに進入し、平坦なイメージ面にイメージ化される。
【0015】偏波ビーム・スプリッタおよび4分の1波
逆反射の構成は、Tashiroの装置が実質的に10
0%の放射分析処理効率を達成することを可能にする
が、本構成はイメージ形成システム用途に関して多くの
性能的な問題および制約事項を生じる。
【0016】Tashiroのデフレクタ形態と関連す
る主な性能的な問題は、このデフレクタ組立体における
偏波感応ビーム・スプリッタの反射面および4分の1波
プレートがそれらの所定の動作特性に関して非常に波長
依存性が高く、従って、デフレクタは単色光源で使用で
きるに過ぎない。このような波長の制約は、このデフレ
クタがカラー写真フィルムに書込むため多波長の光源を
必要とするカラー・イメージ記録用途において使用され
ることを阻止する。単色光源で使用される時でも、この
デフレクタからの出力走査ビーム強さは、入射ビームの
偏光状態における相対的変化の関数として変動する。
【0017】図1における偏波感応ビーム・スプリッタ
基準面16のこれまでの説明から、P偏波が略々100
%透過されるがS偏波は略々100%反射され、従って
走査ビーム強さは初期の入射ビームの偏波状態に非常に
依存することが明らかである。また、このデフレクタの
偏波感応特性は、直線的偏波光源がデフレクタで使用さ
れる時、デフレクタの回転角度ΘRの関数としての走査
ビーム強さを生じる。走査ビーム強さIとデフレクタの
回転角度間の関係は、 I=IS sin2 ΘR + IP cos2 ΘR (1) 但し、IS およびIP はそれぞれ、入射ビームのSおよ
びP偏波成分の強さである。式(1)を誘導する際、図
1のデフレクタ形態にに示されるように、ΘR =0であ
る時、デフレクタの放射分析処理効率がP偏波に対して
略々100%であるものとした。
【0018】式(1)は、図1のデフレクタ形態に対す
る走査ビーム強さがcos2 ΘR として減少することを
示す。デフレクタ走査角度と共にこの走査ビーム強さが
減少することは、F−θ走査レンズの諸要因が通常デフ
レクタの回転角度を最大±27°に制限するため、平坦
視野のイメージ形成システムにおいては重要な問題では
なく、従って、強さの低下は走査角度の関数として走査
ビームの変調強さを電子的に変化させることにより補償
することができる。しかし、走査角度によるこの走査ビ
ーム強さの低下は、内部ドラム・イメージ形成システム
においては、これらのシステムの大半のものが±85°
と±135°間のデフレクタ回転角度を使用しているた
め重大な問題となる。
【0019】Tashiroは、デフレクタの回転角度
の関数として低下する走査強さの問題を解く方法として
デフレクタ組立体と共にレーザ光源を回転させることを
提起している。この解決法は、ほとんどのイメージ形成
用途、特に高いデフレクタ回転速度を必要とするもので
は実用的でない。更に、レーザ光源をデフレクタ組立体
と共に回転させることは、レーザ/デフレクタ組立体の
交差走査ビーム誤差を組立体の振れ角度における変化に
感応させ、これによりデフレクタ要素内の2回の反射を
生じることにより達成される走査ビームの誤差性能を充
分に打消す。
【0020】内部ドラム・イメージ形成用途に対するT
ashiroのデフレクタ形態の使用を緩和する他の装
置特性は、このデフレクタを後置対物モードで使用する
ことおよびデフレクタの回転軸心に対する走査ビームの
直角度と関連する諸問題を含む。偏波に感応するビーム
・スプリッタの反射面と、4分の1波プレートは共に、
それらの所定の動作特性に関して非常に角度依存性が大
きく、従って、実質的にコリメート(collimat
e)された入射ビームでの使用に限定される。このビー
ム・コリメート条件は、後置対物モードにおけるこのよ
うなデフレクタの使用を排除し、これによりその内部ド
ラム・イメージ形成システムへの組込みを複雑にする。
【0021】内部ドラム・イメージ形成システムにおい
ては、内部ドラム・イメージ形成面から逆反射された鏡
面光が入射ビームに沿って逆進しないように、またゴー
スト走査ビームおよびレーザ強さの不安定さを生じない
ように、走査ビームを回転軸心に対して直角から僅かに
ずらすことが望ましい。内部ドラム・イメージ形成形態
では、走査線の直線性およびイメージ・スポット速度の
均一性が、走査ビームがデフレクタの回転軸心に対して
なす角度とは独立的である。これらのイメージ形成パラ
メータは、デフレクタの回転軸心と内部ドラムの記録面
間の同心精度に依存する。走査ビームと標準イメージ面
間の5°の偏向角度が、最も大きな設計走査ビームのコ
ーン角度に対してさえもイメージ面から逆反射された鏡
面光が収束レンズへ再進入しないことを保証する故に、
しばしば選定される。イメージの解像度は、標準イメー
ジ面と走査ビームの主光線間の大き過ぎる偏向角度を用
いることにより低下させられる。この低下は、イメージ
・スポットが交差走査方向で楕円状になる故に、また記
録媒体内の歪んだ入射走査ビームの多数の反射と関連す
るイメージ・フレアの故に生じる。
【0022】前に述べた2回反射デフレクタは全て、高
い回転速度では走査ビーム経路内への著しい乱気流を生
じ得る非常に劣った空気力学的形状を有する。この乱気
流は、システムの走査ジッタを著しく増し得、従って、
デフレクタ要素は通常は空気力学的に平滑なハウジング
に包囲される。1987年5月5日発行のTeach等
の米国特許第4,662,707号、および1991年
1月29日発行のCainの米国特許第4,988,1
93号を参照されたい。このような空気力学的ハウジン
グの付設は、通常はシステム内に他の望ましくない光学
的特性を生じる。
【0023】正確な略々交差走査ビームのトラッキング
・エラーのない、内部ドラムおよび平坦視野のイメージ
形成用途において使用することができる非ディスク状平
坦回折格子(NPDG)に対するC.J.Kramer
の米国特許第4,852,956号を参照する。この格
子の小面は、デフレクタ装置から出るように、デフレク
タの回転軸心に沿って伝搬する入射レーザ・ビームを回
転軸心に対して略々直角に再反射する。デフレクタ装置
の回転は、デフレクタからの再反射ビームをデフレクタ
の回転角と等しい角度にわたり走査させる。Krame
rの特許の図6における格子小面の後にはデフレクタ装
置と共に回転する単一要素があり、これによりデフレク
タ装置がドラムの内側面上に高解像度のイメージを生じ
ることを可能にする。Kramerの特許の図7におけ
るデフレクタ装置の後方の静止F−θ走査レンズが、平
坦なイメージ形成面上に直線状の走査線を生じる。NP
DGデフレクタは、多くのイメージ形成用途において使
用される嵩高い5角プリズム・デフレクタと代替するこ
とができる。これらのNPDGデフレクタは、遠心力が
生じる光ビームにより受ける影響がNPDGデフレクタ
が伝達において機能する故に5角プリズム・デフレクタ
よりも遥かに小さい。また、NPDGの単一格子デフレ
クタ装置の光学的および質量的な対称性は、非常に高い
回転速度で容易に駆動することを可能にする。しかし、
格子型のデフレクタは非常に単色な光源を必要とし、今
日市販されるレーザ・ダイオードは、これらのレーザに
おいて変動するモードと関連する波長変化の故にこれら
のデフレクタに使用するには適さない。
【0024】1989年8月1日発行のKramerの
米国特許第4,852,956号、および文献「Opt
ical Scanning」のC.J.Kramer
の「Holographic Deflector f
or Graphic Arts Systems」の
第5章(G.F.Marshall, Ed.Marc
el Dekker Inc., N.Y.1991年
刊)は、内部ドラムおよび平坦視野のイメージ形成用途
に対する単一小面の非ディスク面回折格子(NPDG)
デフレクタについて記載している。Tashiroの特
許においては、偏光ビーム・スプリッタ・キューブ、4
分の1波遅延プレートおよび高反射ミラー面を内蔵する
2回反射の単一小面偏波感応ビーム・デフレクタ。入射
P偏波ビームは、キューブのビーム・デフレクタ要素か
らその頂面を通って、2つの実質的に同じ45°の直角
プリズム要素間に挟持された偏光感応ビーム・スプリッ
タの反射面へ進行する。この偏光感応ビーム・スプリッ
タの反射面は、特定の波長ではP偏波の約100%を通
すがS偏波の略々100%を反射する特性を有する。S
偏波の逆反射ビームは再び偏波感応ビーム・スプリッタ
反射面へ進み、ここでデフレクタの回転軸心に対して直
角の方向に略々完全に反射され、デフレクタ要素からS
偏波走査光ビームとして出てくる。
【0025】NPDGデフレクタ形状およびTashi
roの立方体デフレクタの短所の1つは、直線偏波入射
レーザ・ビームに使用される時それらの走査ビーム強さ
が走査ビーム角度の関数として低下することである。デ
フレクタ走査角度によるこの走査ビーム強さの低下は、
F−θ走査レンズの要件が通常デフレクタの回転角度を
最大±27°に制限し、従って強さの低下が走査角度の
関数として走査ビームの変調強さを電子的に変化させる
ことにより補償し得るので、平坦視野イメージ形成シス
テムにとっては重要な問題ではない。しかし、走査角度
によるこの走査ビーム強さの低下は、これらのシステム
の大部分が±85乃至±135°のデフレクタ回転角度
を使用し、従って、強さの低下が電子的に補償できない
故に、内部ドラム・イメージ形成システムにとっては重
要な問題となる。走査角度に対する走査ビーム強さの依
存性は、不都合なことにデフレクタの放射分析処理効率
を50%以下に減少するランダムにあるいは円偏波され
た入射レーザ・ビームを使用することによりNPDGデ
フレクタにおいて排除し得る。先に述べたKramer
の米国特許および文書部分を参照されたい。
【0026】Tashiroのデフレクタの偏波感応ビ
ーム・スプリッタ反射面においては、P偏波は略々10
0%透過されるが、S偏波は略々100%反射され、従
って、走査ビーム強さは初期の入射ビームの偏光状態に
著しく依存する。また、デフレクタのこの偏波感応特性
は、直線偏波された光源がデフレクタにおいて使用され
る時、デフレクタの回転角度ΘRの関数として走査ビー
ム強さの変動を生じる。走査ビーム強さIとデフレクタ
の回転角度間の関係は、前式(1)において与えられ
る。式(1)は、Tashiroのデフレクタに対する
走査ビーム強さが直線偏波された入射ビーム条件に対し
てcos2 ΘR として減少することを示す。
【0027】NPDGビーム・デフレクタにおいては、
P偏波に対しては僅かに約5%の回折効率を得るに過ぎ
ないが、S偏波に対しては実質的に100%の回折電界
を達成することができる。C.J.Kramerによる
前掲文書部分269〜272ページ、および1990年
11月27日発行のKramerの米国特許第4,97
3,112号を参照されたい。偏波状態に対するこの回
折効率感応度は、ランダム的および円偏波された光の用
途に対するデフレクタの放射分析効率を低下させる。こ
の回折効率特性はまた、直線偏波された光源がNPDG
デフレクタにおいて使用される時は、走査角度の関数と
して走査ビーム強さの変動を生じる。回折されたビーム
強さIとNPDGデフレクタの回転角度ΘR間の関係は
下式により与えられる。
【0028】 I=IS (EP sin2 ΘR +ES cos2 ΘR ) + IP(EP cos2 ΘR + ES sin2ΘR) (2) 但し、EPおよびESはそれぞれPおよびS偏波に対する
回折効率、IPおよびISはそれぞれ入射ビームのPおよ
びS偏波成分である。
【0029】式(2)は、入射レーザ・ビームがΘR
0に対してS偏波である時、NPDGビーム・デフレク
タ組立体におけるデフレクタ回転角度の関数としての走
査ビーム強さにおける変動が略々cos2ΘRに等しいこ
とを示す。均一な走査ビーム強さが達成できるが、入射
ビーム電力の約50%の犠牲による。高い放射分析処理
効率が達成できるが、デフレクタの回転角度の関数とし
ての走査ビーム強さ低下の犠牲による。
【0030】先に述べたように、Tashiroは、デ
フレクタ回転角度の関数として低下する走査ビーム強さ
の問題を解決する1つの方法として、レーザ光源をデフ
レクタ組立体と共に回転させることを提起する。この解
決法は、大半のイメージ形成用途において、特に高いデ
フレクタ回転速度を必要とするものにおいては実用的で
はない。更に、デフレクタ組立体と共にレーザ光源を回
転させることは、レーザ/デフレクタ組立体の交差走査
ビームの誤差を組立体の振れ角度における変化に感応さ
せ、これによりデフレクタ要素内の2回の反射を生じる
ことにより達成される走査ビーム誤差性能を有効に打消
す。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、平坦視
野および内部ドラムの両高解像度イメージ形成システム
によく適合し、またカラー写真フィルム上のカラー・イ
メージ記録のための多波長光源での使用にも適合する2
重反射単小面ビーム・デフレクタが提供される。このデ
フレクタ(スキャナとも呼ばれる)は、その回転軸心の
周囲に回転対称性を有する。本発明は、入射ビームの偏
波状態、波面の発散および動作波長における変化にほと
んど感応しない走査ビーム強さを持ちながら、5角プリ
ズム・デフレクタにより達成される交差走査ビーム誤差
性能を有する立方体ビーム・デフレクタを提供する。こ
のため、これはレーザ・ダイオード光源での使用に適す
る。
【0032】簡単に述べれば、本発明は、その主な実施
態様により2重反射非偏光単小面(DRUM)ビーム・
デフレクタを提供する。モノゴン内部のリフレクタは、
その内部の入射ビームの2回反射を生じる。デフレクタ
の放射分析処理効率は使用されない反射ビームの1つの
故に低下するが、多くのレーザ・イメージ記録用途にお
いては、高い放射分析処理効率は特に重要ではない。例
え最も低い出力のレーザでも、今日の高解像度イメージ
記録システムのほとんどにおいて使用されるハロゲン化
銀を基材とする感光材料を露光するのに要するものの略
々10倍の出力を有する。これらのイメージ記録システ
ムにおける過剰レーザ出力は、どんな場合でも使用され
ず、レーザ・ビーム経路に置かれたニュートラル・デン
シティ・フィルタによりイメージ形成面に当たらないよ
うに阻止される。デフレクタ装置の放射分析処理効率を
約90乃至20%に低下させるには、通常はこれらの記
録システムにおいてこれまで使用されてきたエネルギ低
下用ニュートラル・デンシティ・フィルタの値を変更す
るかあるいはこれを取除くことで済む。回転軸周囲36
0°に対して記録のため使用される出力ビームの2回反
射を生じることにより、5角プリズムにおける如き正確
な誤差のない交差走査性能を提供し、これにより内部ド
ラム用の理想的なデフレクタを提供する。
【0033】本発明はまた、総走査角度範囲にわたり一
定のままである走査ビーム強さをも達成しながら略々1
00%の放射分析処理効率を達成するため、NPDGデ
フレクタと偏波ビーム・スプリッタ立方体デフレクタの
両者を含む偏波感応デフレクタを改善する。従って、本
発明は改善されたレーザ・ビーム・デフレクタを提供す
る。
【0034】本発明によれば、これらの改善されたデフ
レクタは、4分の1波遅延プレートがデフレクタ組立体
と共に回転するように、円偏波された入射ビームを用い
て4分の1波遅延プレートをデフレクタ組立体の入口へ
取付けることにより達成される。この取付けられた4分
の1波遅延プレートは、円偏波入射ビームをデフレクタ
組立体の放射分析処理効率を最大化する偏波方向を持つ
直線偏波ビームへ変換する適正な角度配向を有する。こ
の変換された直線偏波ビームの偏波方向は、円偏波され
た入射ビームを使用しかつデフレクタ結果と共に4分の
1波プレートを回転させる結果として、デフレクタ組立
体に対して一定の状態を維持する。
【0035】
【実施例】図2におけるドラム立方体ビーム・デフレク
タは、立方体デフレクタ要素42を形成するよう斜面が
一つに接着された2個の実質的に同じ45°の直角プリ
ズム要素を有する。直角プリズム要素30、40を作る
ための望ましい材料は、BK−7の如き光学品質ガラス
である。ガラスは、その重量に対して非常に剛直であ
り、非常に安定しており、かつ高品質の光学的構成要素
に容易に作られる。あるいはまた、これらの直角プリズ
ム要素は、メチル メタクリレートの如き光学的品質の
プラスチック材料を用いて作ることもできる。プラスチ
ックはガラス程機械的および熱的に安定ではなく、ある
いはガラスと同様に高品質の光学的素子に容易に作られ
るが、その密度(約1.2g/cm3 )は、高回転速度
のモノゴン・ビーム・デフレクタとして望ましい特性で
あるBK−7ガラス(約2.51g/cm3 )の略々半
分である。
【0036】直角プリズム要素を一体に接着する前に、
部分的な反射膜32が斜面の1つに被着される。この部
分的な反射膜は、金属コーティング、多層誘電体コーテ
ィングあるいは金属誘電体ハイブリッド・コーティング
でよい。部分的反射金属コーティングは、製造するのが
比較的高価につくが、比較的高い吸収率(約20%)を
有する。部分反射多層誘電体コーティングは、非常に低
い吸収率を呈するが、通常は金属コーティングより更に
高価につき、1つのレーザ波長における使用に限定され
なければ、SおよびP偏波光に対して非常に異なる性能
特性を呈し得る。部分反射金属誘電体ハイブリッド・コ
ーティングは、通常は多層誘電体コーティングより安価
であり、拡張された波長範囲にわたるSおよびP偏光に
対してやや小さな性能差を有するが、僅かに約10%の
吸収率で入射光の実質的に等しい反射および透過部分を
生じ得る。また、金属および金属誘電体のハイブリッド
・コーティングは、入射ビームの角度の変化に対してそ
れほど感応しない。
【0037】多層誘電体コーティングと比較して被着が
より安価である故に、また更に重要なことには入射ビー
ムの偏波状態、波面の発散性、入射角度および動作波長
における変化にそれほど感応しない故に、現在では、広
いスペクトル帯域幅の金属または金属誘電体のハイブリ
ッド膜32がDRUM立方体ビーム・デフレクタにおけ
るビーム・スプリッタ反射面用として望ましい光学的コ
ーティングである。これらのビーム・スプリッタ性能特
性は、多くの異なるイメージ形成用途に対して標準化さ
れたデフレクタのサイズを使用できるようにすることに
より、デフレクタの製造コストを間接的に減少する。ま
た、先に述べたように、入射ビームの偏波状態における
相対的変化に対してデフレクタの放射分析処理効率が無
感応であることは、最高解像度のイメージ形成システ
ム、特に内部ドラム・システムにおいては、デフレクタ
の放射分析処理効率を最大化することよりも更に重要で
ある。大半のイメージ記録用途において、ビーム・スプ
リッタの反射面が入射ビームの実質的に等しい反射およ
び透過部分を生じてSおよびP偏波状態に対するやや小
さな性能差を呈することが予期される。
【0038】直角プリズム要素を一緒に接着するのに先
立ち、高反射コーティング34が組立てられる立方体デ
フレクタ要素42の底面(入射ビーム面36と反対の
面)となるところに被着される。この高反射ミラー面
は、広スペクトル帯域幅の金属の多層誘電体、あるいは
金属誘電体のハイブリッド・コーティングであることが
望ましい。ビームは、このミラー面に対して実質的に直
角に入射し、従って、ミラー面の反射特性は入射ビーム
偏波状態における相対的変化とは実質的に独立的であ
る。単一レーザの線走査用途においては、図2のDRU
M立方体ビーム・デフレクタにおけるビーム・スプリッ
タ・リフレクタ32と高反射ミラー34の両面に対して
非偏波の狭スペクトル帯域幅の多層誘電体コーティング
を使用することができ、これによりデフレクタ組立体の
放射吸収損失を低減する。
【0039】反射ミラー膜34が直角プリズム要素に対
して非常に良好な接着を呈することが望ましい。立方体
デフレクタ要素42は、エポキシの如き接着材料により
取付けハブ組立体38に対して取付けられる。この接着
材料は、主として立方体デフレクタ要素42の底部ミラ
ーの反射面34と取付けハブ組立体の頂面38間に挟持
される。完成した結合強さは、プリズム30の材料に対
する反射ミラー膜34の接着強さに依存する。ある接着
材料は立方体デフレクタ要素42の底面からその側面ま
での短い距離に塗布され、これにより結合面積を増す。
入射ビーム面36、出力走査ビーム面44および反射ミ
ラー面34を除いて、立方体デフレクタ要素の他の全て
の外面は精密研磨仕上げとすることができ、これが接着
材料の接着性を助ける。
【0040】立方体デフレクタ要素42の入射ビーム面
36および出力走査ビーム面44には、その反射損失を
低減すると共にこれらの面からの鏡面逆反射光と関連す
るゴースト走査ビームを低減するため反射防止コーティ
ングが使用される。立方体デフレクタ要素の材料の屈折
率と非常に近い屈折率を有するカーボン・ブラックを基
材とする塗料は、DRUM立方体デフレクタ要素42の
背面(出力走査ビーム面と反対の面)に対するコーティ
ング46を提供する。このような塗装されたガラス面4
6からのガラスの内部反射は0.1%より小である。
【0041】取付けハブ組立体38の主要な機能は立方
体デフレクタ要素をデフレクタ回転モータ48へ堅固に
結合することであるが、この組立体はまたデフレクタ装
置に対する最終的な平衡要素としても機能する。この取
付けハブは、金属またはプラスチック部品として製造す
ることができる。デフレクタ・モータのロータに使用さ
れるものと似たステンレス鋼製のハブを用いると、ロー
タに対してハブの良好な締り嵌めを生じ、ハブ組立体内
部のステンレス鋼平衡ねじの使用を容易にする。アルミ
ニウムの取付けハブも使用することができる。アルミニ
ウムは、ステンレス鋼より約3倍軽く、これは高速度の
デフレクタ運転のためには重要な配慮である。アルミニ
ウムのハブ/デフレクタ組立体の平衡措置は、ステンレ
ス鋼の平衡ねじを用いるか、あるいはハブ組立体から材
料を減らすことにより行うことができる。ファイバ充填
プラスチック材料もまた、アルミニウムの重量の半分で
ありながら強靭であると共に耐久性に富むため、取付け
ハブに対して使用することができる。レーザ切取り法に
よる材料の除去は、回転ハブ組立体の動的平衡措置には
非常に正確でありかつ経済的な方法である。
【0042】DRUM立方体ビーム・デフレクタ要素4
2を形成するため2個の直角プリズム要素30、40を
一つに接着するのは、完成した立方体デフレクタ内部の
応力が最小化されるように低い収縮率および接着剤の若
干の弾性を呈する高力光学用セメントを用いて行われる
ことが望ましい。米国ニュージャージー州New Br
unswickのNorland Products社
は、上記のセメント特性を満たすとする紫外線硬化型光
学用セメントを製造している。Norlandタイプ6
1接着剤が、精密な光学的接着用として推奨される。米
国コネクティカット州New MilfordのEle
ctronic Materials社は、Norla
ndタイプ接着剤より小さな収縮率を持つとされる紫外
線硬化エポキシ・セメントを製造している。
【0043】次に、DRUMデフレクタ42の光学的イ
メージ形成特性について考察する。入射する中心ビーム
は、デフレクタ回転軸49と共線的であり、デフレクタ
要素にデフレクタの進入ウインドウであるその頂面36
を介して進入する。デフレクタ要素が立方体構造である
時、進入ウインドウはまたデフレクタの進入口でもあ
る。デフレクタに進入した後、入射ビームは、入射ビー
ムを反射ビームと透過ビームとに等しく分割するリフレ
クタ面32により提供される50%のビーム・スプリッ
タへ伝搬する。ビーム・スプリッタのリフレクタ面32
が無視し得る吸収率を呈するならば、入射ビーム・エネ
ルギの約50%が反射ビームと透過ビームの双方に含ま
れる。
【0044】反射ビームはデフレクタ要素の背面が黒く
塗られた面46に対して伝搬して略々完全に吸収される
が、透過ビームはデフレクタ要素42の底部の高反射ミ
ラー面34へ伝搬し、そこで略々完全に逆反射される。
この逆反射されたビームは入射ビームと共線的であり、
従って、この逆反射ビームを反射ビームと透過ビームと
に等しく分割する50%ビーム・スプリッタ・リフレク
タ面32へ再び伝搬する。逆反射ビームの反射部分はデ
フレクタ要素42の出力ウインドウ(前面44)へ進
み、デフレクタから出力走査ビームとして出るが、逆反
射ビームの透過部分は入射ビームと共線的であり、透過
された逆反射ビームとして再び光源へ伝搬する。
【0045】出力走査ビームは、デフレクタ回転軸49
に対して直角である。ビーム・スプリッタ・リフレクタ
面32とミラー反射面34間の挟角が45°であるた
め、また入射ビームがデフレクタ回転軸に対して平行で
あるため、このような直角条件が生じる。出力走査ビー
ムがデフレクタ回転軸に対して直角であることは、これ
が直線的な走査線を保証するため、平坦視野おイメージ
形成用途においては重要である。平坦視野システムにお
ける出力走査ビームがデフレクタ回転軸49に対して直
角である面に対して角度ΘZをなすならば、走査線は直
線から下式で与えられる値ΔZだけ離反する。
【0046】 ΔZ=(X2+Y2−Y) tanΘZ (3) 但し、Xはイメージ面の中心からの走査ビームの変位
量、Yは前置対物デフレクタの場合の収束レンズの焦点
長さ、即ちレンズがデフレクタの後にない時デフレクタ
軸心からイメージ面の中心までの距離である。内部ドラ
ム・イメージ形成システムにおける走査線の直線度は、
出力走査ビームがデフレクタ回転軸となす角度によって
は決定されない。この場合の走査線の直線度は、デフレ
クタ回転軸49と内部ドラムの記録面間の同心度によっ
て定まる。
【0047】ビーム・スプリッタ・リフレクタ32が無
視し得る吸収率を有するならば、出力走査ビームと透過
した逆反射ビームの双方には初期入射ビーム・エネルギ
の約25%が存在する。入射ビーム・エネルギの75%
以上を犠牲にすることにより、ビーム・デフレクタ装置
42は、デフレクタの振れ角度における変化に感応しな
い交差走査ビーム角度と、入射ビームの偏波状態、動作
波長および波面の発散度(強調のためイタリック)にお
ける変化に実質的に感応しない走査ビーム強さとの両方
を備えた回転的に対称的な2重反射単小面ビーム・デフ
レクタを提供する上で主な性能的利点を達成する。
【0048】図2の立方体デフレクタ組立体42を調べ
ると、この機械的に簡単なデフレクタ組立体がデフレク
タ回転軸49に対して略々完全に回転的に対称的であ
り、従ってこの組立体が高い回転速度(約20,000
RPM)を含む広い作動速度範囲に対して動的に平衡さ
せるのが容易であることが判る。デフレクタ組立体42
における反射面32、34の回転的な対称性と配向が共
に、これらの反射面の高い回転速度において遠心力で生
じる平坦歪みに対する感応性を低減する。反射面34
は、デフレクタ回転軸に対して直角をなし、従って、反
射面の平坦性における遠心力で生じる変化に対して実質
的に不変である。遠心力で生じる平坦性の歪みは、50
%のビーム・スプリッタのリフレクタ要素32において
起生するが、この平坦性の歪みは、20,000RPM
より小さい回転速度および24mm以下のデフレクタの
光学的口径の場合はビームの光学的波面品質を実質的に
損なうことがなく、この場合ビーム・スプリッタのリフ
レクタ面32はデフレクタ回転軸49を中心とする略々
同じ質量の要素間に挟持される。従って、ビーム経路に
あるビーム・スプリッタ面32の重要な中心部の大部分
は遠心力の差をほとんど生じない。
【0049】5角プリズムの場合におけるように、デフ
レクタ42から出る走査ビームは、デフレクタの振れ角
度における交差走査角度の変化には依存しない交差走査
角度配向を維持する。5角プリズム・デフレクタにおけ
る場合と同様に、交差走査デフレクタの振れ角度におけ
る変化は、図2の立方体デフレクタ組立体から出た走査
ビームの交差走査方向においてある変位量を生じ得る。
このビームの変位は、前置対物デフレクタ・システムの
交差走査誤差性能に対して影響を及ぼさず、あるいは正
常なデフレクタ・モータ48の動作における後置対物デ
フレクタ・システムのイメージ品質を低下させることも
ない。
【0050】交差走査角度の変化がDRUM立方体デフ
レクタ要素42の中心周囲に生じると、比較的大きな角
度の変化に対してさえ走査ビームにおける変位が実質的
に存在しない。交差走査角度の変化がDRUM立方体デ
フレクタ42の高反射ミラー面34の真下のデフレクタ
回転軸上のある地点付近に生じると、25mmの立方体
の口径および3アークセカントの回転角に基いて、約
0.2μmの変位が出力走査ビームに生じる。3アーク
セカントは、デフレクタ・モータ組立体の欠陥によるデ
フレクタの振れにおいて予期される最大変化であり、従
って、このような欠陥と関連するビームの変位は立方体
デフレクタ42を内蔵する後置対物走査システムの品質
に対しては無視し得る影響を生じる。
【0051】デフレクタ組立体42から出た走査ビーム
のイメージ形成特性の全回転的対称性は、中心部の入射
ビームをデフレクタの回転軸と同一線上に置くことによ
り、またデフレクタ要素の中心をデフレクタ回転軸に置
くことによって達成される。このような条件下では、入
射ビームはデフレクタ42の光学面と一定の入射角度を
維持し、従って、走査ビーム角度はデフレクタ回転軸と
等しい。デフレクタの回転角度は、デフレクタ回転モー
タ48により与えられ、このモータは空気ベアリングま
たはボール・ベアリングのいずれかを用いるACヒステ
リシス同期型モータかあるいはブラシレスDCモータの
いずれでもよい。
【0052】固定されたデフレクタの振れ角度は、走査
ビーム位置に結果として生じる変動が各走査線に対して
同じである故に、単小面デフレクタ・システムにおける
交差走査あるいは面走査のトラッキング・エラーに寄与
しない。面走査の固定デフレクタ振れ角度は、図2に示
されるデフレクタ形状における走査ビーム角度における
対応するずれを生じる。このずれ角度は走査位置とは一
定の状態を維持し、従って、現在使用されているイメー
ジ・セッタにおいて周知の如く、走査線のピクセル・デ
ータの初めを同期させるため走査開始検出信号を用いる
ことにより容易に補償される。
【0053】固定されたデフレクタ振れ角度の面走査成
分における変化は、デフレクタ要素の回転角度と走査ビ
ーム角度の双方において等しい対応角度変化を生じる。
従って、固定されたデフレクタ振れ角度の変化はDRU
M立方体デフレクタ・システム42の走査ビームのトラ
ッキング・エラー性能に対しては僅かに無視し得る影響
を及ぼすに過ぎないが、これらの変化はシステムの面走
査のジッタ性能に対しては著しい影響を及ぼし得る。こ
のため、面走査のジッタ誤差に寄与するデフレクタの振
れにおける変化は最小限に抑えられるべきである。これ
は、デフレクタの振れ角度の変化を生じるデフレクタ・
モータ組立体における振動を減少させることにより達成
される。このような振動の最小化は、デフレクタ・モー
タ組立体を正確に平衡させ、モータ48で使用されるロ
ータ/ベアリング組立体における遊びを避けることによ
り達成される。デフレクタ装置の質量を減じることは、
高速度の回転条件におけるデフレクタの振れ角度の動的
変化を最小化する上で著しく寄与する。
【0054】ボール・ベアリングを備えたモータにおけ
る他のデフレクタ・モータの欠陥が約3アーク・セカン
トの面走査のデフレクタ振れ角度における最大変化を生
じ、デフレクタが100mmの半径を有する内部ドラム
・イメージ形成システムにおいて使用される時、デフレ
クタ42に対する対応する面走査のビームの位置誤差が
1.5μmである場合について考察しよう。このデフレ
クタが500mmの焦点長さを持つF−θ走査レンズを
内蔵する平坦視野イメージ形成システムで使用される
時、3アーク・セカントの振れの変化において7.3μ
mの面走査のビーム変位誤差が達成される。
【0055】デフレクタ・モータのハンチングと関連す
る走査ビームのジッタ誤差は、通常、多数の小面を持つ
デフレクタより単小面のデフレクタにおける問題が多
い。これは、著しく小さなデフレクタ径を有する結果と
して、通常は単小面が小さな回転慣性を有する故であ
る。モータのハンチングは、変更可能なピクセル・クロ
ック・レートを用いることにより、補償が可能である面
走査のジッタに遅い変動を生じる。小面デフレクタ42
は、モータのハンチングと関連するデフレクタ・モータ
速度における変動を測定するため軸エンコーダを備える
ことができる。軸エンコーダのデータは、単独で、ある
いは面走査のジッタのモータのハンチング成分を補償す
るため必要なピクセル・クロック・レートにおける変化
を計算するため走査開始検出信号と関連して使用するこ
とができる。
【0056】デフレクタ要素42に対する入射ビームの
偏波状態における変化による走査ビーム強さの変動は、
デフレクタの製造法の説明に述べる如く、デフレクタに
おけるビーム・スプリッタのリフレクタ面32に対して
用いられた光学的コーティングの種類により、また部分
反射面32に走査ビームを2回伝播させることによって
デフレクタ要素42において最小限に抑えられる。走査
ビームをビーム・スプリッタ面に2回透過させる利点を
示すため、下記の事例について考察する。即ち、スプリ
ッタ面の反射/透過率は、SおよびP偏光に対してそれ
ぞれ0.6/0.4および0.4/0.6であり、スプ
リッタ面32は無視し得る吸収率を有し、入射ビームは
走査位置にあるデフレクタに対してP偏波され、デフレ
クタの高反射ミラー面は実質的に100%の反射率を有
する。これらのパラメータに対して、走査ビーム強さ
は、ミラー反射面に対する入射P偏波ビームの60%を
透過しかつミラー反射面から出力走査ビームへ逆反射さ
れるビームの40%を反射するビーム・スプリッタ面に
基いて、走査中心位置に対する入射ビーム強さの24%
である。デフレクタが走査位置の中心から90°回転さ
れる時、ミラー反射面に対する入射S偏波ビームの40
%を透過しかつミラー反射面から出力走査ビームへ逆反
射されるビームの60%を反射するビーム・スプリッタ
面に基いて、走査ビーム強さは依然として入射ビーム強
さの24%である。
【0057】本例から、走査ビームをビーム・スプリッ
タ面に2回透過することがスプリッタ面の反射/透過率
における偏波と関連する差を補償することが明らかであ
る。上記のデフレクタ・パラメータでは、出力走査ビー
ム強さは、入射ビームの偏波が直線偏波、円偏波あるい
は楕円偏波のいずれに拘わらず、常に入射ビーム強さの
24%となる。入射ビームの偏波状態における変化に対
する走査ビーム強さの非依存性は、走査イメージ・シス
テムの性能を改善するのみでなく、システムの設計、製
造および整合を著しく簡単にする。
【0058】図3において、光源(レーザ)へ戻る逆反
射ビームの伝播が避けられるデフレクタ42と似たDR
UM立方体ビーム・デフレクタ50が示される。図2に
示される如き入射ビームと透過されて逆反射されるビー
ム間の共線的条件は、これがゴースト走査ビームおよび
レーザの強さの不安定を生じ得る故に望ましくない。
【0059】デフレクタ50においては、金属の楔部材
52が立方体デフレクタ要素の底部と取付けハブ組立体
間に挟持されている。この楔部材52は、ミラー反射面
から逆反射されたビームが入射ビームに対してある角度
をなすように立方体デフレクタ要素を傾斜させる。この
部材の楔角度は、透過された逆反射ビームを2乃至5°
入射ビーム方向から角度的に偏向させることによりゴー
スト走査ビームおよびレーザ強さの不安定を生じること
を避けるため1乃至2.5°の範囲内にあればよい。
【0060】楔角度要件が比較的小さいため、この楔部
材および立方体デフレクタ要素の関連する傾斜の存在
が、ほとんどの用途に対するデフレクタ組立体の動的回
転動作特性に実質的に影響を及ぼすことはない。この楔
部材52の存在は、デフレクタの交差走査ビーム角度に
影響を及ぼすことがなく、単に立方体デフレクタ要素が
楔部材により傾斜させられない時走査ビームの位置と対
応する点線の出力走査ビーム54を含めることにより示
される如き出力走査ビームにおける部分的なずれを生じ
るに過ぎない。比較的大きな固定されたデフレクタの振
れ角度でも、走査ビームのトラッキング角度に結果とし
て生じる変動が各走査線に対して同じであるため、単小
面デフレクタ・システムに対して交差走査あるいは面走
査のビーム・トラッキング・エラー問題を生じることが
ない。
【0061】楔部材52はまた、必要に応じて、プラス
チックあるいはガラス材料で作ることができ、あるいは
楔角度は取付けハブ組立体38に直接機械加工すること
ができる。立方体デフレクタ要素を取付けハブ組立体3
8に対して結合するため使用されるエポキシ・セメント
層をテーパ状にすることにより、充分な楔角度を提供す
ることもできる。セメント膜のテーパ角度は、接着過程
において小さなシム片を立方体デフレクタ要素の1つの
底縁部下に置くことにより設定することができる。
【0062】図4に示されるビーム・デフレクタ組立体
56は、立方体デフレクタ要素56の底部と取付けハブ
組立体38の最上部に取付けられた金属楔部材60間に
挟持されるガラス楔部材58を使用する。このガラス楔
部材58は、立方体デフレクタ要素50に対して光学セ
メントで接着される。このガラス楔部材58は、立方体
デフレクタ要素56のプリズムを作るため使用された同
じ材料から作ることができる。このような条件下では、
透過された入射ビームが立方体要素からガラス楔部材へ
比例方向、偏波状態あるいは強さレベルの変化を実質的
に生じることなく伝播する。ガラス楔部材58の底部面
62は、その上に高反射、ミラー・コーティングが被着
されている。
【0063】ガラス楔部材58は、立方体デフレクタ要
素56を更に傾斜させてその頂面がデフレクタ回転軸4
9に対して略々直角となるようにする。ガラスおよび金
属楔部材が似た密度を持つ材料から作られる時、図4の
デフレクタ組立体はデフレクタ回転軸に対して実質的に
総回転質量対称を生じる。回転対称を得ることは望まし
いが、ガラス楔部材を立方体デフレクタ要素に取付ける
主な理由は、ビーム・スプリッタ・リフレクタとミラー
反射面間の45°の挟角を変更するためである。この挟
角を45°にしないことは、入射ビームが回転軸49に
対して平行である時結果として出力走査ビームが検出器
の回転軸に対して直角とならない。金属楔部材60は、
ガラス楔部材を補償して透過した逆反射ビームを入射ビ
ームと平行でなくす。
【0064】出力走査ビームが内部ドラム・イメージ形
成用途においてはデフレクタ回転軸に対して直角でない
こと、従って内部ドラム・イメージ形成面からの逆反射
された鏡面光が入射ビームに沿って逆行してゴースト・
ビームおよびレーザ強さを不安定にすることが望まし
い。ドラム・システムにおけるデフレクタが記録面に対
して同心状を呈し、従って、走査ビームがデフレクタ回
転軸に対して直角となる時出力走査ビームが常に記録面
に対し直角をなす故に、内部ドラム・システムにおいて
は、イメージ面からの逆反射された鏡面光が平坦視野の
イメージ形成システムよりも更に問題となる。出力走査
ビームとドラム・イメージ面垂線間の5°の偏向角度
が、最大の設計走査ビームの円錐角に対してもイメージ
面からの逆反射鏡面光が走査収束レンズに再び進入しな
いことを保証し得る。先に述べたように、内部ドラム・
走査システムにおける走査線の直線性は、デフレクタ回
転軸とドラム記録面間の同心性により定まり、走査ビー
ムがデフレクタ回転軸となす角度には依存しない。
【0065】DRUM立方体ビーム・デフレクタおよび
イメージ面からの出力走査ビームの角度の振れは、小さ
な頂角のプリズムをデフレクタの入力(最上)面または
出力(前方)面に対して光学セメントで接着することに
よっても達成し得るが、特にプリズムが出力デフレクタ
面上に配置される時、同じビーム振れ角度を得ることが
要求されある程度の回転質量対称が失われるため、大き
なプリズム頂角が要求されるためそれほど望ましくな
い。前記楔はまた、直角でない走査ビーム条件を達成す
るためプリズム内に直接作ることもできる。
【0066】デフレクタ要素42、50、56における
背部の黒く塗られた面は、この面に入射する光の略々1
00%を吸収し、これによりゴースト・走査ビームを除
去する。あるいはまた、この黒い面からの反射は、光学
研磨して反射防止(AR)光学的コーティングをその上
に施すことにより最小限に抑えることができる。しか
し、ARコーティングは黒塗装コーティングよりも著し
く高価であり、また黒塗装コーティングは通常の市販の
多層ARコーティングよりも反射率が著しく低い。ま
た、先に述べた塗装面の如きビームを遮断する試みのみ
が、約180°より大きな走査角度を有する内部ドラム
・イメージ形成システムにおいて使用されるデフレクタ
組立体においても役立つものである。デフレクタ組立体
の背後から透過された光は、180°以上を用いるイメ
ージ形成システムに対する記録媒体を露光することにな
る。
【0067】図5において、DRUM立方体ビーム・デ
フレクタ42が前置対物平坦視野イメージ形成システム
に内蔵されている。DRUM立方体ビーム・デフレクタ
42は、図6では後置対物内部ドラム・イメージ形成シ
ステムに内蔵された状態で示される。図5および図6に
はシステムの光源が示されないが、この光源は単一の単
色レーザ光源あるいは多重波長光源、入射ビーム拡散お
よびコリメート光学系、デフレクタ回転モータ、および
平坦イメージ面または湾曲ドラム・イメージ面でよく、
これに出力走査ビームが収束される。
【0068】図5におけるデフレクタ要素42は傾斜す
る如くに示され、これにより入射ビームと並行な透過し
た逆反射ビームは生じない。図6におけるデフレクタ要
素もまた、図には示さないが、透過された逆反射ビーム
および入射ビームが平行になることを阻止するため傾斜
している。また、図4のデフレクタ組立体56は、図5
の後置対物内部ドラム・システムにおいて使用すること
ができ、これによりドラム・イメージ面からの逆反射さ
れた鏡面光と関連するゴースト・走査ビームおよびレー
ザ強さの不安定の問題を最小限に抑える。
【0069】図7においては、42.5および47.5
°の挟角を持つ2個の実質的に同じ直角プリズムを備え
たDRUM矩形ビーム・デフレクタ64が示され、デフ
レクタ要素の背面70は高反射ミラー面として使用され
るが、デフレクタ要素の底面72は光を吸収する黒塗り
面である。デフレクタ要素64は形状が立方形ではない
が、デフレクタ要素が回転軸を中心とするため、デフレ
クタ回転軸49に対して回転質量対称である。
【0070】ビーム・スプリッタ・リフレクタ74とデ
フレクタ組立体64のミラー反射面間の挟角は45°で
はなく、従って、入射ビームがデフレクタ回転軸49に
対して平行である時出力走査ビームはこの回転軸49に
対して直角ではない。この直角でない出力走査ビームの
条件は、内部ドラム・イメージ形成システムに対して良
好に適合する。図7の形態は、直角でない走査ビーム条
件を達成するためには、図4におけるデフレクタ形態よ
りも更に経済的である。
【0071】デフレクタ64の走査ビーム・トラッキン
グ特性は、図2乃至図6におけるDRUM立方体ビーム
・デフレクタにより達成される特性と同じであり、従っ
て、これらのDRUM立方体デフレクタ組立体における
黒いデフレクタ要素はミラー反射面として働き得るが、
底部のデフレクタ要素は黒塗り面として働く。黒塗り面
をデフレクタ要素の底部に設けることの1つの潜在的な
利点は、この要素を取付けハブ組立体に対して接着する
ことによりこの面に生じる非平坦性および(または)応
力が走査ビームの光の波面品質に対して影響を及ぼさな
いことである。黒いデフレクタ要素面をミラー反射面に
設けることの短所は、この面が遠心力で生じる平坦性の
歪みを生じるが、底部のデフレクタ要素面はこの種の歪
みに対しては実質的に変化しないことである。
【0072】図8は、プリズム要素からなるのとは対照
的に、別個のビーム・スプリッタ要素78とミラー要素
80からなるDRUMビーム・デフレクタ組立体76を
示している。このデフレクタ組立体76の走査イメージ
形成特性は図2乃至図6におけるDRUM立方体ビーム
・デフレクタのそれと略々同じであるが、このデフレク
タ76は、デフレクタ42、50、56、64の如く回
転質量対称ではなく、このデフレクタにおけるビーム・
スプリッタのリフレクタ面78は、DRUM立方体ビー
ム・デフレクタ42、50、56、64におけるビーム
・スプリッタ面よりも、遠心力で生じる平坦性歪みに対
して更に感応する。
【0073】このデフレクタ76は、そのデフレクタ・
ハウジング82が金属の代わりにプラスチック材料から
作ることができる故に、ガラスのプリズム・デフレクタ
要素を用いるDRUM立方体ビーム・デフレクタより更
に軽い。デフレクタ76の形態は、前に述べたDRUM
立方体デフレクタよりも更に空気力学的形状を持ち、ハ
ウジング82は円筒状を呈してデフレクタ・ハウジング
82における開口ポートを塞ぐウインドウ84、86を
含む。
【0074】平坦な入力ウインドウ88は、デフレクタ
組立体76の光イメージ特性を変化させない。円筒状の
デフレクタ・ハウジング82が使用される時、出力ウイ
ンドウ86はデフレクタ・ハウジング82と一致する円
筒状形態を有する。従って、この出力ウインドウは、そ
の2つの面に対する同心の曲率中心を持つ負のメニスカ
ス円柱レンズとして働く。この出力ウインドウの円筒状
の焦点パワー(註:焦点距離の逆数)は、出力走査ビー
ム波面に対して非点収差を生じる。
【0075】出力ウインドウの円柱焦点長さの大きさは
下式により与えられる。
【0076】 fW =n(r2 +r)/(n−1)t (4) 但し、nはウインドウ材料の屈折率、tはウインドウの
厚さ、rはデフレクタ・ハウジングの外面の曲率半径と
同じであるウインドウの曲率半径である。式(3)を導
く際、r>>tであること、および空気がウインドウの
両側における媒体であることが仮定された。式(3)か
らは、出力ウインドウができるだけ薄いことにより出力
走査ビームにおいて生じる非点収差の量を低減すること
が明らかである。
【0077】円筒状ウインドウ86の焦点パワーは、シ
ステムの走査レンズの焦点パワーに直接加算し得る。こ
れらのレンズ要素における組合わせ焦点パワーは、焦点
長さfCに関して表わすことができる。
【0078】 fC=fS・fW/(fS+fW) (5) fSは平坦視野におけるF−θ走査レンズの焦点長さ
か、あるいは内部ドラム・イメージ形成システムにおけ
るイメージ・ドラム半径である。円筒状ウインドウの場
合の走査ビームの非点収差は、fCとfS間の焦点長さの
差Δfと等しく、これは下式により与えられる。
【0079】 Δf=−fS2/(fS+fW) (6) 式(4)および(6)から、走査ビームの非点収差が出
力ウインドウの厚さとシステムの走査焦点長さfSの双
方に強く依存することが明らかである。走査ビームの非
点収差に対する受入れ得る値は、低乃至中程度の解像度
(<600ドット/インチ)のイメージ形成システムに
おいてはΔf<5mmであること、中乃至高解像度のシ
ステム(<1200ドット/インチ)においてはΔf<
2mm、また非常に高解像度のイメージ形成システムに
おいてはΔf<1mmであること。これらの基準に基い
て、与えられたイメージの解像度要件に対してfWの関
数としてfS の最大値を下式により決めることができ
る。
【0080】 fS =−fWΔf (7) 式(6)から式(7)を導く際、fW>>Δfであると
する。
【0081】円筒状の出力ウインドウにより出力走査ビ
ームに生じる非点収差の一例として、ウインドウ・パラ
メータがn=1.52、t=1mmおよびr=24mm
である結果fW=−2000mmとなる場合を考える。
この厚さのウインドウは、走査焦点長さfS≦100m
mを有する低乃至中程度の解像度のシステムを除いては
円柱パワーが大き過ぎる。ウインドウ厚さを0.2mm
に減じるとfWが約10mに増え、このためウインドウ
をfS≦140mmを有する中乃至高解像度のシステム
に対して用いることを可能にする。ウインドウの厚さを
25μmまで更に減じるとfWは約80mに増え、これ
がfS≦280mmを有する高乃至非常に高解像度のイ
メージ形成システムにおいて波面の非点収差を受入れ得
る値まで減じる。
【0082】多くのイメージ形成用途においては、ある
デフレクタの空気力学的形状を犠牲にして更に良好な走
査ビーム波面品質を達成することが望ましい。空気力学
的特性と光学的特性間のこのような妥協が、円筒状の湾
曲ウインドウを、あるいは単小面型ホロゴン(holo
gon)非ディスク・デフレクタに対する論文「Opt
ical Scanning」Ed.(Marcel
Decker社、New York、1991年刊)に
おけるG.F.Marshallの第5章「Holog
raphic Deflector for Grap
hic Arts Systems」に示された円柱レ
ンズあるいは平坦ウインドウ要素で置換することにより
行われる。また、湾曲ウインドウと関連する円筒状焦点
パワーが、正の円柱レンズ要素をデフレクタ組立体に付
設すること(1987年5月5日発行のTeach等の
米国特許第4,662,707号参照)により、あるい
はデフレクタ組立体の光学面の1つに正の円筒状焦点パ
ワーを組込むことによって補償することができる。正の
円筒状パワーの湾曲ウインドウ要素への組込みについて
は以下に記述する。
【0083】厚さが0.17乃至0.2mm間の顕微鏡
のスライド・カバー・ガラス列が比較的平行であり、比
較的良好な光学的品質のものであり、従って、デフレク
タ組立体76あるいは平坦および円筒状のウインドウを
内蔵する他のデフレクタ組立体におけるウインドウ8
4、86として使用することができる。これらカバー・
ガラス・ウインドウは、その反射損およびこれらウイン
ドウ面からの鏡面逆反射光と関連するゴースト走査ビー
ムを共に減じるために反射防止コーティングを施すこと
ができる。
【0084】破壊することなくデフレクタ・ハウジング
の曲率半径に一致させるため、出力ウインドウはこれを
ガラスのスランプ(slump)温度に加熱してこれを
所定の半径を持つ鋳型に一致させることにより、要求さ
れるデフレクタ・ハウジング半径に成型することができ
る。Corning Glass社は、破損することな
く予期されるデフレクタ・ハウジング寸法に一致するよ
うい直接折曲げることができる厚さが0.1mmより薄
い板ガラスを製造している。また、デフレクタ組立体に
おける出力および釣合いウインドウに対しては、25μ
mの厚さの熱収縮透明プラスチック・フィルムを使用す
ることができる。このプラスチック・フィルム材料は、
出力走査ビーム波面に対する悪影響がないことで有利で
あるばかりでなく、非常に軽く空気力学的に平滑な表面
を提供するため円筒状のデフレクタ・ハウジングに対し
てフィルムが密に一致することを可能にするため有利で
ある。プラスチック・フィルムにおけるしわは、暖気流
をフィルムに当てることによりフィルムがデフレクタ・
ハウジングに対して取付けられた後ポートの開口域から
除去することができ、これにより満足できる光ウインド
ウを作る。
【0085】図9は、立方体表面が円形開口の輪郭に更
に密に一致することにより、空気力学的形状を改善しな
がらデフレクタ要素から不要な材料を除去するように隅
部および縁部が傾斜したDRUM立方体ビーム・デフレ
クタ要素90を示している。
【0086】図10および図11は、立方体デフレクタ
要素98を密閉する円筒状のハウジング94および取付
けハブ96の構成を内蔵することにより、走査ビーム経
路においてデフレクタが生じる乱気流と関連する走査ビ
ームの位置決め誤差を著しく低減するDRUM立方体ビ
ーム・デフレクタ組立体92を示している。このデフレ
クタ要素の密閉ハウジング94は、出力走査ビームが通
過する開口102を持つ円筒状側壁部100と、この側
壁部開口を空気力学的に封止する出力ウインドウ104
と、入射ビームが通過する開口を持つ頂部板106とを
有する。デフレクタ密閉ハウジング94の頂部板106
は、立方体デフレクタ要素の頂面と接触して入口108
をその周部で封止する。デフレクタ密閉ハウジングの円
筒状側壁部100は、取付けハブ組立体の小径段部11
0の部分に嵌合し、これにより密閉ハウジング94内の
立方体デフレクタ要素の封止を完成する。
【0087】出力ウインドウ104は、図8に関して述
べたように、円筒状側壁部の外径に一致する薄いガラス
板または薄いプラスチック・フィルムのいずれでもよ
い。取付けハブ組立体への密閉ハウジングの取付けは、
ねじ、テープまたはセメントにより行うことができる。
図11に示されるように、密閉ハウジング内のデフレク
タ要素の固定を助けるため焼成コンパウンド(pott
ing compound)112を使用することがで
きる。この焼成コンパウンドは、この構造がデフレクタ
回転軸に対するデフレクタ組立体の回転対称を実質的に
維持しながら使用される焼成コンパウンドの量(質量)
を最小化する故に、立方体の隅部のみに使用されるよう
に示される。このコンパウンドは、出力ウインドウ付近
の扇形部を除いてハウジングを充填することができる。
【0088】密閉ハウジング94は、プリズムのデフレ
クタ要素上に滑らせて被せて取付けハブ96と係合され
る単一部分として機械加工あるいは成型することができ
る。また、この一体の密閉ハウジングは、筺体側壁部の
開口102と関連する不均衡を低減することによりデフ
レクタ組立体の高速回転性能を改善するため、図11に
示されるものの約3分の1である肉厚を有する。
【0089】図12および図13は、デフレクタ回転軸
122に対して回転質量対称である密閉ハウジング12
0を内蔵するDRUM立方体デフレクタ組立体を示して
いる。この質量対称性は、筺体側壁部におけるカバー・
ウインドウ126を持つ第2の開口ポート124を含む
ことにより達成される。ウインドウを持つこの第2の開
口ポートは、出力走査ビーム・ポート128およびウイ
ンドウ130と略々同じでありそれらと反対側に位置さ
れ、これにより出力ウインドウ130およびポート12
8と関連する質量の不足を均衡させる。
【0090】図12および図13における立方体デフレ
クタ要素は、プリズム要素の製造に持ちいっれる材料を
除いて実質的に同じである2つの45°の直角プリズム
要素134、136からなっている。プリズム要素13
4は屈折率N1 を有し、プリズム要素136は屈折率N
2 を有し、N1 >N2 である。
【0091】プリズム要素134、136間の屈折率の
差を除けば、図12および図13における立方体デフレ
クタ要素の他の全ての製造上の細部は図2における立方
体デフレクタ要素に対して述べたものと同じである。入
射ビームは、立方体デフレクタ要素132の頂面に進入
する前、デフレクタ回転軸122に対して平行である。
デフレクタに進入した後、入射ビームはこの入射ビーム
を反射ビームと透過ビームに等しく分ける部分反射面1
38へ伝播する。反射ビームは、デフレクタ要素の背部
の黒塗り面140へ伝播し、実質的に完全に吸収され
る。透過ビームがN1 プリズム要素134からN2 プリ
ズム要素136へ伝播すると、ビームはビーム・スプリ
ッタ面138に対する直角に対して僅かに大きな角度で
伝播するように曲げられる。ビームの伝播角度における
この僅かな増加は、透過ビームをデフレクタ回転軸12
2およびデフレクタ要素132の回転軸に対して直角で
ある底部ミラー反射面140の双方に対してある僅かな
角度をなすようにさせる。底部ミラー反射面からの逆反
射ビームは、デフレクタの回転に対して同様な角度にあ
る。従って出力走査ビームは、デフレクタの回転軸に対
して直角とならない。透過された逆反射ビームは、N2
プリズムからN1 プリズムへ伝播した後デフレクタ要素
132から出る時回転軸に対して平行にならないように
更に偏移される。この2つの屈折率のDRUM立方体ビ
ーム・デフレクタ組立体は、別のガラスあるいは金属の
楔部材を必要とすることなく、図4の直角でない走査ビ
ーム、および図3および図4の平行でない透過された逆
反射ビーム条件を生じる。
【0092】プリズム要素材料は、DRUM立方体ビー
ム・デフレクタ要素132が2つの屈折率特性およびデ
フレクタ回転軸に対する回転質量対称の双方を持つよう
に選定することができる。下記の2例は、Schott
Glass社カタログから得たデータに基いており、
実質的に等しい密度を持ちながら屈折率が比較的大きく
異なるN1およびN2プリズムに対する材料の選定が可能
であることを示し、BaLF4およびSFL14は共に
約3.17g/cm3 の密度を持つが、それらの各屈折
率はλ=0.6328μmに対して1.577および
1.754であり、SK13およびSFL6は共に約
3.37g/cm3 の密度を持つが、それらの各屈折率
はλ=0.6328μmに対して1.589および1.
799である。
【0093】立方体ビーム・デフレクタ要素132は、
2本のねじ144により取付けハブ組立体の最上部に取
付けられた取付けプレート142に取付けられる如くに
示される。この取付けプレートの機械的取付けは、特に
この取付けプレート構成がデフレクタ組立体全体の動的
平衡を容易にする取付けハブ/モータ組立体150にお
けるデフレクタ要素132の位置決めにおける調整を可
能にするため、セメントで取付けハブ組立体に対してデ
フレクタ要素を直接取付けことより望ましい。
【0094】取付けプレート142は、取付けハブ組立
体に対するデフレクタの接着と関連する底部デフレクタ
要素面140に生じる凹凸および(または)応力を低減
し得る。取付けプレート142はプラスチックでもよい
が、金属、ガラスおよびセラミック材料で作ることもで
きる。
【0095】図14および図15は、立方体デフレクタ
要素164を取付けハブ組立体166を除いて全ての側
で密閉する完全に透明な円筒状風防キャップ162を含
むDRUM立方体デフレクタ組立体160を示してい
る。この透明キャップはビーム開口(ポート)を必要と
しないから、デフレクタ回転軸に対して完全に回転質量
対称である。透明な密閉風防即ちハウジング162は、
光学特性プラスチックで精密成型することができ、これ
によりこの筺体を高解像度イメージ形成用途に使用する
ことを可能にする。
【0096】透明な円筒状風防ハウジング162は、式
(3)により計算される如く円筒状に湾曲した出力ウイ
ンドウと関連する負の円筒状焦点パワーにより出力走査
ビーム波面に生じる非点収差を補正することができる。
これは、出力ウインドウ開口として働く筺体領域におい
て、筺体外面の曲率中心はデフレクタ回転軸を中心と
し、筺体内面の曲率中心は異なる地点に位置されるよう
に透明な筺体162を設計することにより達成し得る。
この内面の曲率中心は、出力ウインドウ開口中心および
デフレクタ回転軸と、デフレクタ回転軸に至る線に沿っ
た距離より大きい点と交差する線上に位置される。筺体
内面の曲率中心がデフレクタ回転軸位置からの距離にお
いて増加するに伴い、出力ウインドウの円筒の焦点パワ
ーは負の値からゼロへ逓減し、次いでより大きな正の値
へ逓増する。
【0097】筺体内面の曲率中心の位置決めにより、湾
曲出力ウインドウと関連する円筒焦点パワーに対しての
みでなく、遠心力で生じるデフレクタ要素表面の歪みに
よりデフレクタ要素に生じた円筒焦点パワーについても
補正することができる。この種の表面歪みは、DRUM
立方体デフレクタ要素の前方の出力面において生じて、
この表面を負の円柱レンズにする。この種の面の歪み
は、図7に示されたデフレクタ組立体の黒いミラー反射
面で生じ、この面を凸の円柱ミラーにする。透明な円筒
状密閉ハウジング162は、特に非常に高い回転速度に
おいて、DRUMデフレクタ組立体におけるビーム・ス
プリッタ・リフレクタにおける非対称の遠心力で生じる
面の平坦歪みを補正するように整形することができる。
【0098】図16および図17において、別体のデフ
レクタ筺体構造を用いることなく、空気力学的に平滑な
プリズムに基くDRUMビーム・デフレクタ組立体を形
成する2個の実質的に同じ円筒状の45°の直角プリズ
ム172、174からなる円筒状のDRUMビーム・デ
フレクタ組立体170が示される。このデフレクタにお
いては、コリメートされた入射ビームがデフレクタ回転
軸176と共線状態にある。サジタル(面走査の)面内
では、このビームはデフレクタ要素の頂面に光学的セメ
ントで接着された正の円柱レンズ178により収束され
る。この円柱レンズは、ビームをデフレクタ要素の底部
の黒い吸収面180からデフレクタ要素の黒い円筒ミラ
ー反射面182の前方に対応する短い距離にある第2の
イメージ点までの短い距離にある第1のイメージ点に収
束する。この第2のイメージ点の位置は、凹の円筒ミラ
ー反射面182からの逆反射ビームがデフレクタ要素の
円柱レンズの出力面と関連する焦点位置にある仮想点イ
メージから発散するように見えるように選択される。こ
れらのデフレクタ・システムのイメージ形成パラメータ
に対して、サジタル面における出力走査ビームが図18
のこのデフレクタ組立体の平面図に示されるようにコリ
メートされる。
【0099】図17および図18に示されるデフレクタ
組立体のタンジェンシャル面(交差走査)内のコリメー
ト入射ビームは、円柱レンズにより影響を受けず、コリ
メート・ビームとして、このビームを反射ビームと透過
ビームに等分するビーム・スプリッタ反射面175へ伝
播する。透過ビームは、デフレクタ要素の底部の黒い吸
収面180により略々完全に吸収されるが、反射ビーム
はデフレクタ要素の黒いミラー反射面へ伝播する。タン
ジェンシャル面内では、このミラー反射面は平坦な反射
体として見え、従って、ミラー面からの逆反射されたタ
ンジェンシャル・ビームの輪郭がコリメートされる。こ
の逆反射されたコリメート・ビームの略々半分がデフレ
クタ要素の前方の出力面へ進み、この要素もまたタンジ
ェンシャル面内の平面として見え、従って、この面内の
出力走査ビームもまたコリメートされる。コリメートさ
れた入射ビームは、この円筒状デフレクタの両方の面か
らコリメート・ビームとして出る。図19に示されるよ
うに、このデフレクタ組立体はデフレクタ回転軸に対し
て回転質量対称であるため、良好な空気力学的形態を呈
し、ミラー反射面およびデフレクタの出力面はそれらの
円筒形状のため遠心力で生じる表面の歪みに関して実質
的に不変である。
【0100】図19は、半円筒状のDRUMビーム・デ
フレクタ組立体を示している。図19は、プリズムに基
くDRUMビーム・デフレクタ組立体が取り得る形状の
変更例である。図19のデフレクタ組立体における出力
走査ビームに寄与する全ての光学面は平坦であり、従っ
て、コリメートされた入射ビームは別のレンズ要素の必
要もなくコリメート走査ビームとして出て行く。
【0101】図20は、図8のデフレクタ組立体と似
た、別体の空間的ビーム・スプリッタ190およびミラ
ー要素192からなるDRUMビーム・デフレクタ組立
体を示す。このデフレクタ組立体は、先に述べたDRU
Mビーム・デフレクタ組立体において用いられた部分反
射ビーム振幅スプリッタ面の代わりに、空間的ビーム・
スプリッタ190を使用することにより、図8のデフレ
クタ組立体および他の先に述べたDRUMビーム・デフ
レクタ組立体とは異なる。
【0102】入射ビーム194は、デフレクタ回転軸1
96と共線関係にあり、デフレクタ組立体に先立ち回転
軸を中心とする球面レンズ198に当たる。このレンズ
は、入射ビームを空間的ビーム・スプリッタ190の反
射面199付近に配置されたデフレクタ回転軸上のイメ
ージ点へ収束する。この空間的ビーム・スプリッタの反
射要素は、中心に小さな穴200を持つ高反射ミラー面
199からなる。この穴はデフレクタ回転軸上に位置さ
れ、これにより収束された入射ビームの略々100%
(100パーセント)がこの穴を通過することを可能に
する。ビーム・スプリッタのミラーから透過されたビー
ムは、密閉されたデフレクタ腔部の底部に位置された平
坦ミラー192に向かって進む時大きさが急速に広が
る。
【0103】底部ミラー要素192からの逆反射ビーム
は、ビーム・スプリッタのミラー199へ戻る時大きさ
が広がり続ける。逆反射されたビームがビーム・スプリ
ッタのミラーに達すると、その大きさはスプリッタのミ
ラー面の小さな中心穴200より実質的に大きくなり、
従って、逆反射ビームの略々全エネルギがこのスプリッ
タのミラーにより出力走査ビームの方向に再指向され
る。デフレクタの出力ウインドウ202を通過した後、
出力走査ビームは、発散する走査ビームを平坦視野に収
束するよう設計されたF−θ走査レンズ204に対して
入射する。この発散走査ビームは、デフレクタ回転軸1
96を中心とし表示された虚像点206に置かれる湾曲
対物面から生じるように見える。
【0104】空間ビーム・スプリッタのミラー199と
底部ミラー要素192間の挟角は、デフレクタ回転軸に
対して直角である走査ビームにより示される如く45°
である。このデフレクタ組立体に対する走査ビームのト
ラッキング性能は、ビーム振幅スプリッタ面を内蔵する
DRUMビーム・デフレクタ組立体により得られるもの
と同じである。このデフレクタ組立体の主な利点は、入
射ビームの偏波状態、波面の発散、入射角度および使用
波長における変化に対して依然として実質的に感応しな
いまま、実質的に100%の放射分析処理効率を達成で
きることである。このデフレクタ形態は回転質量対称に
非常に近く、デフレクタ・ハウジングが円筒状である時
空気力学的に平滑な輪郭を呈する。ビーム・スプリッタ
190のミラーの光学的コーティングは、大半のイメー
ジ形成用途に対して広いスペクトル帯域幅の金属あるい
は金属と誘電体のハイブリッド膜でよい。このようなミ
ラー・コーティングは、通常の多層誘電体ミラーより
も、ビームの偏波状態、波面発散および使用波長の変化
に感応しない。スプリッタ・ミラーにおける中心穴は、
ミラーの反射コーティングに被着する前にミラー基板上
に小さな取外し自在な遮蔽マスクを置くことにより作る
ことができる。この中心穴もまた、このコーティングが
ミラー基板上にフォトレジスト・エッチング法で被着さ
れた後、ミラー・コーティングに生成することができ
る。非常に高出力のレーザ用途および(または)紫外線
レーザイメージ形成用途においては、ミラー・コーティ
ングとミラー基板の双方に小さな中心穴を物理的に生成
することにより、ミラー基板をレーザ・エネルギが黒化
(ソラリゼーション)および(または)破砕する潜在的
危険を避けることが望ましい。
【0105】図21は、実質的に100%の放射分析処
理効率を達成する空間的ビーム・スプリッタ面232を
含むDRUM立方体ビーム・デフレクタ組立体を示す。
このデフレクタ形態における入射ビームは、デフレクタ
回転軸234と共線的であり、デフレクタ組立体230
に先立ち回転軸を中心とする球面レンズ236に当た
る。このレンズは、立方体デフレクタ要素のビーム・ス
プリッタ反射面232の直前に配置されたデフレクタ回
転軸におけるイメージ点に対して入射ビームを収束す
る。このデフレクタ組立体における空間的ビーム・スプ
リッタ面は、その中心に小さなミラー・リフレクタ23
3が配置された透明面からなる。この小さなミラー・リ
フレクタ233は、デフレクタ回転軸上に位置され、こ
れにより収束された入射ビームの略々100%がデフレ
クタ回転軸と直角である方向に反射されることを可能に
する。ビーム・スプリッタ・ミラーからのこの反射ビー
ムは、背後のデフレクタ要素面に向け伝播して透過する
時大きさが急速に拡大し、Manginミラーの形態を
持つ厚い第2面の凹状球面ミラー234に入射する。こ
のManginミラーは、円筒状のデフレクタ・ハウジ
ングの側壁部の処理開口236に配置され、中心の入射
光がデフレクタ回転軸に対して直角の方向に逆反射され
るよう変向される。
【0106】Manginミラー234からの逆反射ビ
ームは、ビーム・スプリッタ面に対して戻るに伴い大き
さが拡大し続ける。逆反射ビームがスプリッタ面に達す
ると、その大きさは、透明スプリッタ面上の小さな中心
ミラー・リフレクタよりも実質的に大きなり、従って、
逆反射ビームの実質的に全エネルギがスプリッタ面23
2を透過させられる。立方体デフレクタ要素出力面23
8を通過した後、逆反射した透過ビームは円筒状のデフ
レクタ・ハウジングの側壁部の処理開口242に配置さ
れた単一の球面収束レンズ240に入射する。この収束
レンズは、内部ドラム・イメージ形成面(図示せず)に
位置する点へ出力走査ビームをイメージ形成する。
【0107】Manginミラー234の光学的イメー
ジ形成特性は、収束された入射ビームを、Mangin
ミラーの背後にデフレクタ組立体の直径の約2倍の位置
にある虚像242にイメージ形成させるよう選定され
る。Manginミラーおよび収束レンズの双方がデフ
レクタ装置と共に回転するため、これらがその光軸上で
のみ使用され、従って、出力走査ビームの波面特性はこ
れら光学素子の組合わせ球面収差によってのみ定まる。
Manginミラー234および収束レンズ240のパ
ラメータは、これらの素子と関連する球面収差が実質的
に等しくかつ反対の符号となるように設計することが望
ましい。
【0108】スプリッタ面232上の小さな中心ミラー
・リフレクタ233は、プリズム244、246の接着
に先立ち、接触マスクを介してプリズム要素の面の1つ
に反射コーティングを被着させることにより作ることが
できる。この小さなミラー・リフレクタ233はまた、
反射コーティングをプリズム要素の面上に被着させ、フ
ォトレジスト・エッチング法を用いて、プリズム要素の
接着に先立ちこの表面から所定の反射膜以外の全てを除
去することによって作ることもできる。
【0109】図22および図23において、1つのレー
ザ波長λ1を用いてイメージを内部ドラム面上に記録
し、第2のレーザ波長λ2を用いてデフレクタ要素25
0の回転角度位置を追跡するDRUMデフレクタ・シス
テムが示される。このシステムは、デフレクタの振れの
面走査最上部における変化に正非礼する面走査ビーム・
ジッタ誤差を補正する。
【0110】このような誤差の軸エンコーダ検出は、モ
ータのハンチングと関連する面走査ビーム位置誤差の補
償には有効であるが、デフレクタ要素の振れの変化と関
連する面走査ジッタは補正せず、また通常は、デフレク
タ装置に取付けたボールベアリングにおけるベアリング
およびベアリング・レースと関連する面走査ジッタを補
正するに充分な解像度は持たない。ある高解像度の平坦
視野レーザ走査システムは、走査視野に跨る多くの点に
おける面走査ビーム位置の動的測定のためピクセル格子
クロックを使用し(1987年9月22日発行のMot
ookaの米国特許第4,695,772号参照)、こ
れによりモータのハンチング、デフレクタ要素の振れの
変化、モータのベアリング不良およびF−θ走査レンズ
と関連する走査の直線性誤差により生じる面走査ビーム
・ジッタ誤差を補正する。ピクセル格子クロック・シス
テムを平坦視野イメージ記録システムに内蔵させるに
は、通常、イメージ記録システムとは僅かに異なる面走
査角度でビーム走査小面に入射する第2の強さが変調さ
れないビームを使用することにより行われる。偏向され
た未変調トラッキング・ビームは、記録ビームに対する
面走査角度でF−θ走査レンズを通過し、通常は走査レ
ンズと記録面間の距離の約70%に位置される平坦ミラ
ー要素により、記録イメージ面に当たることを阻止され
る。未変調トラッキング・ビームは、遮蔽ミラーにより
走査レンズの焦点面に配置される比較的低い解像度(約
10線/mm)の平坦な振幅格子要素へ再指向される。
格子要素を通過した後、位置が符号化されたトラッキン
グ・ビームは光検出器へ指向される。光検出器からの信
号を用いて、面走査ビームの位置誤差に対する記録用走
査ビームのピクセル・クロック・レートを補償する。
【0111】ピクセル格子クロック・システムをイメー
ジ形成システムに内蔵することは、システムの複雑さお
よびコストを増し、またイメージ記録面の付近に別の光
学素子を配置することを必要とする。この後者の要件
は、通常、内部ドラムイメージ形成用途におけるピクセ
ル格子クロック・システムの使用を許容しない。ピクセ
ル格子クロック・システムの内蔵は、未変調のトラッキ
ング・ビームが小面の背面から検出される間記録ビーム
を走査するため使用される前面に2面を持つ小面を用い
ることにより、検流計デフレクタ・システムにおいて達
成される。
【0112】図22における入射記録ビームは、λ1
波長を有する。未変調トラッキング・クロック・ビーム
は、波長λ2を有する。λ1は、ハロゲン化銀を基材とす
る感光材料上にイメージを記録するため0.416乃至
0.68μmの範囲内に存在するが、λ2はトラッキン
グ・ビームによりイメージ形成媒体を露光する危険を最
小化するため0.8μmより大きい。図23および図2
4には、記録ビーム・レーザ光源、ビーム拡大およびコ
リメート光学系、デフレクタ前収束レンズ、あるいはド
ラム・イメージ記録面も示されない。
【0113】図23における入射記録ビームは、2色ビ
ーム結合器252の通過前および後にデフレクタの回転
軸に対して平行に伝播する。入射トラッキング・ビーム
は、2色ビーム結合器252により回転軸254と平行
に反射される。明瞭にするため単なる例示として、1つ
の入射記録およびトラッキング・ビームが図23に示さ
れる。これらの入射ビームは共に、2色ビームの立方体
スプリッタ・デフレクタ250に進入する前には、デフ
レクタ回転軸254に対して共線状である。
【0114】2色ビーム・スプリッタ257およびビー
ム結合器252の要素は、異なる入射波長に対して異な
る反射および透過特性を持つように光学的にコーティン
グされる。2色ビーム結合器252は、入射λ1ビーム
の略々100%を透過するが、λ2ビームの略々100
%は反射するようにコーティングされる。DRUM立方
体フレクタ要素250の2色ビーム・スプリッタ面25
7は、入射λ1ビームを反射および透過ビームへ等分し
ながら入射λ2ビームの略々100%を反射するように
コーティングされる。この2色ビーム・スプリッタ面2
54は、λ2ビームに対してはそれ程重要な要件ではな
いが、両方の入射ビーム波長におけるSおよびP偏光に
対してやや小さな性能差を持つことが望ましい。
【0115】λ1ビームに対するDRUMデフレクタ要
素250の走査ビームのイメージ形成特性は、スプリッ
タ面からの反射ビームが黒塗り面により吸収されないこ
とを除いて、先に述べたように(図14および図15参
照)必須のものである。立方体デフレクタ要素250の
黒い面258は、λ1およびλ2の両ビームに対するこの
面の反射率を最小化するため光学的にコーティングされ
る。2色ビーム・スプリッタ面257からの黒面反射さ
れたλ1およびλ2ビームは、デフレクタ組立ての黒塗り
面258から出て、出力(λ1)走査ビームが受ける同
じ角度比で走査される。これらの黒面反射ビームに対す
る交差走査および面走査の両ビーム・トラッキング性能
は、デフレクタの振れ角度における変化に感応する。
【0116】逆面反射された走査ビームは、これらビー
ムを光検出器260へ収束する凹球面ミラー264に入
射する。光検出器260の前に配置された波長遮断フィ
ルタ262はλ1ビームは止めるがλ2ビームは100%
を実質的に通すことにより、λ2クロック・ビームの信
号対ノイズ比を改善する。凹球面ミラー要素264の前
の反射面には、比較的低い解像度(約10線/mm)の
振幅格子266を含む透明膜が取付けられる。
【0117】λ2ダイオード・レーザ272のコリメー
ト・レンズ270の調整により、図23に示されるよう
に、λ2逆反射ビームを凹球面ミラー264の前面26
6に収束することができる。凹球面ミラー264の曲率
中心は、デフレクタ回転軸254上に置かれる。λ2
ームは、ミラー面266に沿って走査する時球面ミラー
面266に収束された状態を維持する。これらのイメー
ジ形成条件下では、逆反射λ2ビームは、球面ミラー2
64からの反射後、デフレクタ要素250の回転角度に
正比例する周波数で振幅変調される。
【0118】球面ミラーから反射された全ての走査光
は、光検出器260がデフレクタ面のイメージを前記球
面ミラーが形成する点に位置される時、λ2ビームがデ
フレクタのビーム・スプリッタ面257で有する直径よ
り僅かに大きい大きさである光検出器260により検出
することができる。このようなイメージ形成の共役点
は、球面ミラー264の曲率半径と略々等しい距離に置
かれる。
【0119】逆反射されたλ2ビームは、凹球面ミラー
の表面に収束され、従って、このミラーは、λ2ビーム
のイメージ形成特性を大きく変化せずに球面ミラーと同
じ曲率半径を持つ凹状円柱ミラーで置換することができ
る。円柱ミラーを使用する1つの利点は、膜格子要素を
球面より円柱面に取付けることが更に容易であることで
ある。膜格子要素はまた、凹状ミラーの前または後に位
置される円筒状の透明ウインドウ要素にも取付けること
ができる。この円筒状ウインドウ要素もまた波長遮蔽フ
ィルタとして働く。
【0120】波長遮蔽フィルタはまた、膜中に溶解され
た着色剤を含む約0.0254乃至0.0508mm
(1乃至2ミル)の厚さのプラスチック・フィルムから
なるならば、デフレクタ要素の背面上に容易に配置する
ことができる。このような種類の透明カラー・フィルム
は、写真および特殊な照明用途のため市販されており、
米国ニューヨーク州Port ChesterのRos
co社から入手可能である。この種類の波長遮蔽フィル
タ装置は、図2のデフレクタ組立体における黒塗り面の
代わりに使用することもできる。図22に示される平坦
な板状の光検出器が平坦視野のイメージ形成用途用に用
いられる格子クロック・システムに適合するが、ドラム
・システムははるかに大きな走査角度を持つため、内部
ドラムイメージ形成用途に用いられる格子クロック・シ
ステムにはそれほど適さない。平坦な光検出器面に対す
るλ2ビームの入射角度は、図24における球面ミラー
輪郭により示されるように内部ドラム・システムに対し
ては±90°に近いシステム走査角度に等しい。
【0121】内部ドラム・イメージ形成用途に用いられ
る光検出器は、光検出器の場所におけるクロック・ビー
ムの走査軌跡と一致する円筒状に湾曲した光り検出面を
有する。この種の湾曲した光検出器構造は、単一の連続
面のPINフォトダイオードあるいは光逓増器におい
て、あるいは湾曲検出器を個々に角度を有する光検出器
から構成することにより、あるいは湾曲した半透明の散
乱面を1つの平坦な光検出器あるいは幾つかの平坦な光
検出器の前方に配置することにより達成することができ
る。波長遮蔽フィルタはまた、内部ドラム・イメージ形
成用途で使用される格子クロック・システムに内蔵され
るとき、湾曲した輪郭を持つことができる。
【0122】格子クロック・システムを内蔵する内部ド
ラム・システムに対する記録用走査角度は、各記録走査
ビーム位置をクロック・ビームが追跡するために、18
0°以下に制限される。この提案された格子クロック形
態を内部ドラム・システムにおいて使用する時、λ2
イオード・レーザおよびそのコリメート/収束レンズ、
2色ビーム結合器252、クロック格子266が取付け
られた凹球面ミラー264、波長遮断フィルタ262お
よび光検出要素260が全て、DRUMデフレクタ装置
250およびデフレクタ前の焦点レンズ(図示せず)を
内部ドラム・イメージ形成システムの軸心に沿って移動
させるため使用される摺動組立体に取付けられる。これ
らのデフレクタ・システム要素はいずれも、平坦視野の
イメージ形成システムに使用される時は移動する必要が
ない。
【0123】図24および図25に示される如きNPD
Gデフレクタ装置1000および1000′は、全走査
角度範囲にわたって一定の走査ビーム強さを達成しなが
ら略々100%の放射分析処理効率を達成することがで
きる。装置1000(図24)は、デフレクタの回転軸
1400′に対して約45°に指向された単一の透過格
子小面1200、1200′を用いる単小面NPDGデ
フレクタである。この格子小面は、回転軸14に対して
略々直角の走査ビーム1800、1800′としてデフ
レクタ装置から出るように、デフレクタ回転軸1400
に沿って伝播するコリメートされた入射レーザ・ビーム
16を再指向する。モータ2000(図27)によるデ
フレクタ装置の回転運動は、デフレクタからの再指向ビ
ームをデフレクタの回転角度と等しい走査角度にわたり
走査させる。
【0124】図25に示されるように、格子1200′
の後にデフレクタ装置1000′と共に回転する単一要
素レンズ220があり、これによりデフレクタ装置がド
ラムの内面に高解像度のイメージを生成することを可能
にする。静止したF−θ走査レンズがデフレクタ装置1
000′の後にあって、これからの走査ビームを平坦な
イメージ形成面上に直線の走査線を生成する走査点にイ
メージ形成する。
【0125】図25における反射された走査ビームは、
内部ドラム・イメージ形成面2400からの逆反射され
た鏡面光が入射ビームに沿って溯りゴースト・ビームお
よびレーザ強さの不安定性を生じないように、回転軸に
対して直角から僅かに偏っている。図25の形態のNP
DGデフレクタ・システムにおいては、イメージ形成面
がその軸心がデフレクタ回転軸と共線状態にあるため、
イメージ形成面上の走査イメージ形成点は一定の大きさ
および全イメージ面に沿って一定な走査速度の両方を有
する。
【0126】図24および図25におけるデフレクタ装
置は、デフレクタ進入ウインドウとして働く4分の1波
プレート2600、2600′を有する。入射ビーム1
000、1000′は、当技術において周知のように、
円偏波ビームあるいは別の4分の1波プレートなどを生
じるレーザを用いることにより円偏波される。1988
年10月25日発行のJ.A.RitterおよびC.
J.Kramerの米国特許第4,779,944号を
参照されたい。例示の目的のため、唯1つの入射光が図
24に示される。このデフレクタ形態における中心の入
射ビームは、図25に示される如きデフレクタ回転軸と
共線関係にあることが望ましい。
【0127】図24および図27における4分の1波プ
レート2600、2600′の各々は、入射した円偏波
ビームを格子デフレクタ要素1200、1200′の面
に対してS偏光に変換させるようにその光軸が角度を有
する。このS偏光は、格子デフレクタ要素により略々1
00%回折され、デフレクタからS偏波走査ビーム18
00、1800′として出る。走査ビームの強さは、変
換された直線偏波ビームの偏波状態が円偏波された入射
ビーム1600、1600′を用い、かつ4分の1波プ
レート2600、2600′をデフレクタ組立体と共に
回転させる結果として格子デフレクタ要素面に対して一
定の状態を維持する故に、例示されたデフレクタ形態に
対するデフレクタ回転角度の関数として一定である。
【0128】図25は、走査放射分析効率および均一性
を改善するため提起された技術を内部ドラム・イメージ
形成用途に容易に応用できること、およびこれにより内
部ドラム・イメージ形成用途に使用されるNPDGデフ
レクタの放射分析処理効率を有効に倍加することを示
す。図24および図25の双方における4分の1波プレ
ート2600、2600′はデフレクタ・ハウジング2
800、2800′の略々全頂面を覆う如くに示した
が、これらの4分の1波プレートは、デフレクタの進入
口と同じ大きさありさえすればよく、従って、進入ポー
ト開口にねじ込まれるアダプタの円形ウインドウの形態
を持つことができ、また図25のデフレクタ1000′
のハウジング2800′の出力開口32′に用いられる
収束レンズ2200および平坦な出力ウインドウおよび
ポート付きウインドウと構成において類似し得る。この
形式のねじ構造はまた、格子デフレクタ要素1200、
1200′の結合面に対する4分の1波プレートの光軸
の付角を容易にする。
【0129】4分の1波プレートの付角を変更できるこ
とは、NPDGデフレクタの放射分析処理効率を最大化
することを可能にするのみならず、NPDGデフレクタ
の処理効率を許容し、かつまた処理効率を略々ゼロ%と
100%間に変化させる。デフレクタの処理効率を変更
できることは、これらの用途に用いられるレーザがイメ
ージ形成媒体を適正に露光させるため必要であるよりも
多数倍の出力を持つことができるため、多くのイメージ
形成用途において有効である。通常、多すぎるレーザ・
エネルギがある時は、レーザ出力を適正レベルに下げる
ためニュートラル・デンシティ・フィルタを挿入する。
デフレクタの処理効率を調整できることは、レーザ・エ
ネルギを低減するフィルタの必要を取除く。
【0130】図26において、全走査角度範囲にわたり
一定の走査ビーム強さをも達成しながら略々100%の
放射分析処理効率を達成するため本発明を盛込む偏光に
感応する2重反射立方体ビーム・デフレクタ装置400
0が示される。このデフレクタ装置4000は、Tas
hiroの技術における如きガラス立方体ビーム・スプ
リッタ4900を構成する2個の実質的に同じ45°の
直角ガラス・プリズム4400、4600間に挟持され
た偏光感応反射面4200を有する立方体構造である。
面4200は、1つの偏光を透過し、これと直角の偏光
を反射する。図26において、例えば、P偏光の略々1
00%が透過されS偏光の略々100%が反射される。
【0131】偏光感応ビーム・スプリッタの反射面42
00を通過した後、P偏波ビームが底部面に高反射ミラ
ー・コーティング5000を有する4分の1波プレート
4800へ伝播する。この4分の1波プレート4800
および反射ミラー面5000は、ビーム伝播方向に対し
て直角に指向され、従って、ビームはそれ自体に対して
逆反射される。例示目的のため、唯1つの入射ビームが
図26に示され、同図における逆反射ビームは入射ビー
ムの伝播方向に対して小さな角度で伝播する如くに示さ
れる。このデフレクタ形態に対する中心入射ビーム52
00は、デフレクタ回転軸54に対して共線関係である
ことが望ましい。
【0132】本発明によれば、4分の1波プレート58
00はデフレクタ立方体の頂面600に光学的セメント
で接着され、円偏波された入射ビーム6200が使用さ
れる。
【0133】図26の4分の1波プレート5800は、
立方体ビーム・スプリッタ4900の2個の実質的に同
じ45°の直角プリズム要素4400、4600間に挟
持された偏光に感応するビーム・スプリッタ反射面42
00に関して、入射円偏波ビーム6200をP偏光64
00へ変換するように、その光軸が付角されている。こ
のP偏光は偏光に感応するビーム・スプリッタ面420
0により略々100%透過され、デフレクタ立方体の底
部面に光学的セメントにより接着された4分の1波プレ
ート5800へ伝播する。この入射ビームは、入射ビー
ムの伝播方向に対して略々直角に付角された反射ミラー
面5000により入射ビーム6200の光源の方向へ逆
反射される。
【0134】図26における逆反射条件により、入射ビ
ームは第2の4分の1波プレート4800を2回伝播
し、これにより半波プレートと関連する位相の遅れを生
じる。第2の4分の1波プレート4800は、入射ビー
ムの偏波方向にその光軸が45°付角されている。この
4分の1波プレート4800から出てくる逆反射ビーム
66は、入射ビームの偏波方向に対して直角に偏波さ
れ、図26に示されるようにS偏波ビーム6600であ
る。このS偏波された逆反射ビーム6600は、偏光に
感応するビーム・スプリッタ反射面4200へ遡行し、
ここでデフレクタの回転軸に対して直角方向に略々全反
射され、デフレクタ要素からS偏波ビーム6800とし
て出てくる。走査ビームの強さは、変換された直線偏波
ビームの偏波実質的が円偏波された入射ビームを用いか
つ両方の4分の1波プレート4800、5800をデフ
レクタ組立体と共に回転させる結果、偏光に感応するビ
ーム・スプリッタの反射面4200に対して一定の状態
を維持する故に、デフレクタ4000に対するデフレク
タ回転角度の関数として一定である。
【0135】立方体デフレクタ4000の面からの鏡面
反射ビームが入射ビーム方向に平行とならないことを保
証するため、入射ビーム6400とミラー底部面50か
らの逆反射ビーム66間の角度偏差で示されるように、
この要素は入射ビーム方向との直角から約2°だけ傾斜
される。デフレクタ立方体要素の傾斜は、小さなクサビ
部材(図示せず)をデフレクタ要素とデフレクタの取付
けハブ要素間に置くことにより行うことができる。
【0136】図24、図25、図26の立方体およびN
PDGデフレクタ装置の入射ビームおよび出力走査ビー
ム面には、これらの面からの鏡面逆反射光と関連する反
射損失を低減すると共にゴースト走査ビームを低減する
ため、反射防止コーティングが用いられる。立方体デフ
レクタ要素材料の屈折率に非常に近い屈折率を持つカー
ボン・ブラックを基材とする塗料の如き光吸収コーティ
ング7000が、図26のデフレクタ装置の黒い面上に
示される。(黒色塗料の)類似のコーティング2900
が、図24のデフレクタ1000の均衡ポート・ウイン
ドウ31および図25のウインドウ3100′の外面に
示されている。これらの黒塗料面は、これらに当たる光
の約100%を吸収し、これにより非常に効率のよい反
射防止コーティングならびに遮光フィルタとして機能す
る。これらの塗布面の如き遮光を用いることは、図25
に示される如き180°以上のイメージ記録角度を持つ
内部ドラム走査システムにおいて望ましい。
【0137】図27は、内部ドラム・イメージ形成用途
のため焦点レンズ7300に関して後置対物モードで使
用され、回転軸7400が図25に示したデフレクタ組
立体1000′の場合の如く内部ドラム・イメージ形成
面と同心状の支持部に取付けることができる本発明を盛
込んだ放射分析効率のよい偏光に感応する2重反射型矩
形状中実ビーム・デフレクタ7200を示している。こ
のデフレクタ装置7200は、ディスク状の取付けハブ
8000上の円筒状側壁部7800からなるハウジング
7600を備えた組立体である。図26に関して述べた
如き矩形状の2重反射ビーム・デフレクタ装置8200
が、ハブ8000上の取付けプレート8400に載置さ
れている。ビーム・スプリッタのリフレクタおよびデフ
レクタ組立体7200のミラー反射面間の挟角が45°
でないため、入射ビームが回転軸と平行である時、出力
走査ビームはデフレクタ回転軸に対して直角をなさな
い。先に述べたように、この直角でない出力走査ビーム
の条件は、これが内部ドラム・イメージ形成面からの逆
反射された鏡面光が入射ビームに沿って遡行してゴース
ト走査ビームおよびレーザの強さの不安定性を生じるこ
とを防止する故に、内部ドラム・イメージ形成システム
には良好に適合する。デフレクタ要素8200は形状が
立方体ではないが、これはデフレクタ回転軸7400に
対して回転質量対称である。
【0138】第1の4分の1波プレート8400は図2
7においてデフレクタ・ハウジング7600の頂面全体
を覆う如く示されるが、この4分の1波プレートは、デ
フレクタの進入口と同じ大きさであればよく、従って、
図25におけるデフレクタの出口に用いられた収束レン
ズおよび平坦ウインドウに対する取付けと同様に、デフ
レクタ・はうジグの側壁部7800に対してねじ込まれ
るアダプタにおける円形ウインドウの形態を持つことが
できる。この形式のねじ構造は、先に述べたように、4
分の1波プレート8400および8500の両光軸のビ
ーム・スプリッタの反射面9000の面に対する付角を
容易にし、これによりデフレクタの放射分析処理効率の
略々ゼロ%と100%間の調整を可能にする。
【0139】図27に示される後置対物動作モード・シ
ステムのレンズ7300は、デフレクタ組立体7200
におけるコリメートされない入射ビームを提供する。こ
のデフレクタ組立体における偏光に感応するビーム・ス
プリッタ反射面90と4分の1波プレート8400、8
500の双方は、入射角度に依存する。変換ビームがデ
フレクタ組立体に伝播する時、デフレクタの放射分析処
理効率は、デフレクタ回転軸に対するビーム偏向角度の
増加の関数として低下し、従って、収束ビームのビーム
円錐角が大きい程、軸方向のビームと比較して放射分析
処理効率が低下することになる。実際に、ビームの円錐
角の関数としての放射分析処理効率におけるこの変化
は、入射ビームのビーム強さの輪郭を変化(apodi
ze)させ、これがイメージ点の大きさの強さ特性を変
化させる。このアポダイゼーション効果が入射ビームを
デフレクタの回転軸を中心にする結果として全てのイメ
ージ位置に対して同じであり、円偏波された入射ビーム
が使用されるため、走査ビームがイメージ面(図25の
2400)と交差するこの点の大きさおよび形状は問題
となる全てのイメージ位置に対して同じ状態を維持する
ことになる。アポダイゼーション効果は、この場合のビ
ームの最大円錐角が3°より小であるため、10より大
きなfナンバーを持つ収束ビームに対して同じである。
【0140】4分の1波プレートは、液晶の遅延プレー
トでよい。この種の遅延プレートは、後置対物システム
における如く比較的大きい入射ビーム角度で働く故に望
ましい。液晶遅延プレートは、米国コロラド州のLon
gmontのMeadowlark Optics社に
より市販される。あるいはまた、イメージ点サイズの形
状に対するアポダイゼーション効果は、デフレクタと共
に回転するようにデフレクタ入口ウインドウ上に適当な
開口輪郭形状を置くことにより補償することができ、こ
れにより全てのイメージ位置に対して同じ効果を呈す
る。レーザ光源からの波長が変化する即ち波長範囲が網
羅される時類似の効果が結果として生じ、小さな(例え
ば、±10mm)の波長変移に対する液晶遅延プレー
ト、色消し用の遅延プレートおよびビーム・スプリッタ
の偏光コーティングの使用により補償することができ
る。
【0141】図28は、ビーム・スプリッタ9600の
底部面98は光を吸収する黒塗装面であるが、ビーム・
スプリッタ9500の背面95に第2の4分の1波プレ
ート9500を付着させることにより、またデフレクタ
9200の波プレート9400の背面96を高反射ミラ
ー面9600として働かせることにより、図28のデフ
レクタ形態とは異なる偏光に感応する2重反射立方体ビ
ーム・デフレクタ装置9200を示している。図30の
デフレクタ組立体9200走査ビーム追跡特性は、図2
8のデフレクタ組立体4000により達成されるものと
同じである。黒塗装面をデフレクタ要素の底部とするこ
との1つの利点は、要素を取付けハブ組立体に接着する
ことによりこの面に生じる非平坦性および(または)応
力が走査ビームの光学的波面品質に無視し得る影響を及
ぼすことである。デフレクタ要素の背面をミラー反射面
とすることの1つの短所は、デフレクタ要素の底面はこ
の種の歪みには実質的に影響は受けないが、この面が遠
心力で生じる平坦性の歪みを生じることである。図28
のデフレクタ形態の別の短所は、立方体9600の背部
に対する4分の1波プレート9400を接着することが
要求される均衡用ガラス・スラブ99の結果としてデフ
レクタ装置の直径および質量の両方を増すことである。
【0142】1つの入射ビーム10000が例示目的の
ために示される。このデフレクタ組立体に対する中心の
入射ビームは、デフレクタ回転軸10200と共線状で
あることが望ましい。図30の4分の1波プレート10
400は、円偏波された入射ビームを立方体ビーム・ス
プリッタ9600を構成する2個の実質的に同じ45°
の直角プリズム要素11000、11200間に挟持さ
れた偏光に感応するビーム・スプリッタ反射面108に
対してS偏光10600へ変換するようにその光軸が傾
斜している。この偏光10600あ、偏光に感応するビ
ーム・スプリッタ面10800により略々100%反射
され、黒塗り面9500に対して光学的セメントにより
接着される第2の4分の1波プレート9400へ伝播す
る。この第2の4分の1波プレートの高反射ミラー面コ
ーティング9600は、反射された入射ビームの伝播方
向に対して略々直角に指向され、従って、反射された入
射ビームは小さな角度の偏り11600を除いて自らに
逆反射される。この偏り角度は、デフレクタ回転軸に対
してデフレクタ組立体を僅かに傾斜させることにより生
じる。この偏り角度は、デフレクタ面からの鏡面逆反射
ビームと関連するゴースト走査ビームおよびレーザ強さ
の不安定性を最小化するため提供される。
【0143】図28における逆反射条件により、反射さ
れた入射ビームは第2の4分の1波プレート9400を
2回伝播し、これにより半波プレートと関連する位相の
遅れを生じる。第2の4分の1波プレート9400がそ
の光軸を入射ビームの偏波方向に45°にして指向され
る時、この4分の1波プレートから出てくる逆反射ビー
ムは入射ビームの偏波方向に対して直角に偏波されるこ
とになる。P偏波された逆反射ビーム118は、偏光に
感応するビーム・スプリッタの反射面へ遡行し、ここで
このビームはデフレクタ回転軸に対して直角方向に略々
完全に透過され、P偏波された走査ビームとしてデフレ
クタ要素から出て行く。走査ビームの強さは、円偏波さ
れた入射ビームを用いかつ4分の1波プレート940
0、10400の両者をデフレクタ組立体と共に回転さ
せる結果として、変換された直線偏波ビームの偏波状態
が偏光に感応するビーム・スプリッタ反射面9600に
対して一定の状態を維持する故に、このデフレクタ形態
に対するデフレクタ回転軸の関数として一定である。
【0144】以上の記述は、略々100%の放射分析処
理効率および全走査角度範囲にわたる一定の走査ビーム
強さが共にNPDGおよび偏光に感応する2重反射デフ
レクタにより獲得される方法について開示している。本
発明はまた、他の偏光に感応するビーム・デフレクタ・
システムにも適用し得る。本発明の範囲内の他の変更お
よび修正については、当業者には容易に想起されよう。
【0145】以上の記述から、改善されたデフレクタお
よび走査要素および制御システムについて記述したが、
本文に述べたシステムおよび要素における本発明の範囲
内の変更および修正が当業者にとっては疑いもなく自明
であることもまた明らかであろう。従って、以上の記述
および記載は例示であって、限定の意図はないものと見
做されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】先に述べた偏波感応ビーム・デフレクタの回転
軸に関する断面図である。
【図2】本発明の一実施例による立方体の2重反射非偏
波単小面(DRUM)ビーム・デフレクタを示す断面正
面図である。
【図3】傾斜反射面を提供する楔(wedge)を有す
るDRUMデフレクタを示す図2と類似の図である。
【図4】1つが反射面を提供する2つの楔を有するDR
UMデフレクタを示す図3と類似の図である。
【図5】前置対物デフレクタ・システムにおける図2に
示した如きDRUMデフレクタを示す正面図である。
【図6】後置対物デフレクタ・システムにおける図2に
示した如きDRUMデフレクタを示す正面図である。
【図7】42.5°および47.5°の内角を有する2
つの直角プリズムがそのビーム・スプリッティング・リ
フレクタを画成する本発明の別の実施例によるDRUM
リフレクタを示す正面図である。
【図8】別個のビーム・スプリッタおよびミラー要素か
らなる2重反射スキャナを示す正面図である。
【図9】重量軽減のため隅部を除去した2重反射立方体
ビーム・デフレクタを示す斜視図である。
【図10】DRUMデフレクタ・キューブが円筒状ハウ
ジング内にある図1と類似の正面断面図である。
【図11】図10の線11−11に関して図10に示さ
れたデフレクタの平面断面図である。
【図12】図10に示されたデフレクタと似ているが補
完関係のポートおよびウインドウを有するDRUMリフ
レクタを示す正面断面図である。
【図13】図12の線13−13に関して図12に示さ
れたデフレクタの断面図である。
【図14】透明な円筒状ハウジング内の図2に示された
如きDRUMリフレクタの断面図である。
【図15】図14の線15−15に関して図14に示さ
れたデフレクタの断面図である。
【図16】円筒状の後置対物レンズを有するDRUMデ
フレクタを示す矢印方向の断面図である。
【図17】円筒状の後置対物レンズを有するDRUMデ
フレクタを示す縦断面図である。
【図18】本発明の別の実施例による円筒状DRUMデ
フレクタを示す平面断面図である。
【図19】本発明の別の実施例による半円筒状DRUM
デフレクタを示す平面断面図である。
【図20】走査ビームをデフレクタの振れに感応させる
空間ビーム・スプリッタおよびミラーを内蔵するDRU
Mリフレクタを示す正面断面図である。
【図21】走査ビームをデフレクタの振れに対して感応
させる空間ビーム・スプリッタおよび球形ミラーを内蔵
する内部DRUM形態で使用されるDRUMデフレクタ
を示す正面断面図である。
【図22】面走査のビーム運動制御のための走査ビーム
の追跡を可能にするデフレクタ・システムの正面図であ
る。
【図23】面走査のビーム運動制御のための走査ビーム
の追跡を可能にするデフレクタ・システムの図22にお
ける線24−24に関する平面図である。
【図24】本発明の一実施例によるNPDGデフレクタ
装置を示す正面断面図である。
【図25】内部ドラム・イメージ形成用の内部ドラム面
の軸に沿って移動する図24に示された装置と似たNP
DGデフレクタ装置を用いる内部ドラムスキャナ・シス
テムの概略図である。
【図26】本発明の別の実施例による偏波感応2重反射
立方体ビーム・デフレクタ装置の正面断面図である。
【図27】内部ドラム・イメージ形成用に特に適合する
後置対物スキャナ・システムの図26に示された装置と
似た偏波感応2重反射デフレクタ装置の正面断面図であ
る。
【図28】本発明の更に別の実施例による偏波感応2重
反射デフレクタ装置を示す正面断面図である。
【符号の説明】
12 4分の1波遅延プレート 14 高反射ミラー面 16 偏光感応ビーム・スプリッタ反射面 30 直角プリズム要素 32 ビーム・スプリッタ・リフレクタ 34 高反射ミラー 36 入射ビーム面 38 取付けハブ組立体 40 直角プリズム要素 41 バックアップ・ウインドウ 42 立方体デフレクタ要素 43 バックアップ・ウインドウ 44 出力走査ビーム面 45 バックアップ・ウインドウ 46 塗布ガラス面 47 バックアップ・ウインドウ 48 デフレクタ回転モータ 49 デフレクタ回転軸 50 DRUM立方体ビーム・デフレクタ 52 楔部材 56 立方体デフレクタ要素 58 ガラス楔部材 60 金属楔部材 64 DRUM矩形ビーム・デフレクタ 74 ビーム・スプリッタ・リフレクタ 76 DRUMビーム・デフレクタ組立体 78 ビーム・スプリッタ要素 80 ミラー要素 82 デフレクタ・ハウジング 86 出力ウインドウ 88 入力ウインドウ 90 DRUM立方体ビーム・デフレクタ要素 92 DRUM立方体ビーム・デフレクタ組立体 94 デフレクタ密閉ハウジング 98 立方体デフレクタ要素 100 円筒状側壁部 104 出力ウインドウ 106 頂部板 120 密閉ハウジング 122 デフレクタ回転軸 124 開口ポート 126 カバー・ウインドウ 132 立方体ビーム・デフレクタ要素 140 底部デフレクタ要素面 142 取付けプレート 150 取付けハブ/モータ組立体 160 DRUM立方体デフレクタ組立体 162 円筒状風防キャップ 166 取付けハブ組立体 170 DRUMビーム・デフレクタ組立体 172 直角プリズム 174 直角プリズム 175 ビーム・スプリッタ反射面 176 デフレクタ回転軸 178 正の円柱レンズ 180 底部の黒い吸収面 190 空間的ビーム・スプリッタ 192 ミラー要素 194 入射ビーム 196 デフレクタ回転軸 198 球面レンズ 199 高反射ミラー面 202 出力ウインドウ 204 F−θ走査レンズ 206 虚像点 230 デフレクタ組立体 232 空間的ビーム・スプリッタ面 233 小ミラー・リフレクタ 234 Mangin(凹球面)ミラー 236 球面レンズ 238 立方体デフレクタ要素出力面 240 球面収束レンズ 242 処理開口 244 プリズム 246 プリズム 250 デフレクタ要素 252 2色ビーム結合器 254 デフレクタ回転軸 257 2色ビーム・スプリッタ 258 黒塗り面 260 光検出器 262 波長遮断フィルタ 264 凹球面ミラー 266 振幅格子 270 コリメート・レンズ 272 λ2ダイオード・レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メーディ・エヌ・アラギ アメリカ合衆国,ニュー・ヨーク州 14580、ウエブスター、デウィット・ロー ド 906

Claims (62)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキャナが内部に配置される平坦視野あ
    るいは円筒状イメージ形成面を横切る回転軸の周囲に3
    60°以下で入射する光ビームを走査するスキャナにお
    いて、前記軸の周囲に回転できかつ前記ビームが入射し
    て2つのビームに分割される部分反射面を有する体部を
    設け、該ビームの第1の方向が異なる方向に反射され前
    記イメージ形成面に向けて透過され、また前記軸を横切
    り、前記ビームの第2の方向が前記イメージ形成面から
    遠去かる部分反射面を有し、前記2つのビームの第1お
    よび第2のビームの一方の経路を横切り該2つのビーム
    の前記一方を逆反射するミラーを設けてなり、該逆反射
    されたビームが前記部分反射面に入射しこれから前記軸
    を横切る方向に出て前記イメージ形成面を走査する出力
    走査ビームを生じるスキャナ。
  2. 【請求項2】 前記面が非偏波ビーム・スプリッタを提
    供する請求項1記載のスキャナ。
  3. 【請求項3】 前記入射ビームの経路および空間ビーム
    ・スプリッタを提供する前記面内における手段を更に設
    ける請求項1記載のスキャナ。
  4. 【請求項4】 前記2つのビームが、前記ミラーに入射
    して該ミラーから逆反射される第1のビームと逆反射さ
    れない第2のビームとであり、該第2のビームを吸収す
    る手段を更に設ける請求項1記載のスキャナ。
  5. 【請求項5】 前記第2のビームが前記2つのビームの
    透過されたビームでありかつ前記吸収手段により吸収さ
    れ、前記第2の方向が、前記第2のビームが透過される
    方向であり、該第2の方向が前記軸に略々沿ってある請
    求項4記載のスキャナ。
  6. 【請求項6】 前記第2のビームが、前記2つのビーム
    の反射されたビームでありかつ前記吸収手段により吸収
    され、前記第2の方向が前記軸を横切る請求項4記載の
    スキャナ。
  7. 【請求項7】 前記逆反射されたビームが前記出力走査
    ビームおよび前記入射ビームと反対方向の第3のビーム
    へ更に分割され、該第3のビームを前記入射ビームとの
    共線関係から傾斜させる手段を設ける請求項1記載のス
    キャナ。
  8. 【請求項8】 前記傾斜手段が、前記面の反対側にあっ
    て異なる屈折率を呈する前記体部の部分を含む請求項7
    記載のスキャナ。
  9. 【請求項9】 前記傾斜手段が、前記部分反射面を画成
    する斜辺に沿った面を有する同じ直角プリズムである前
    記体部を含み、該プリズムはその斜辺に対する45°内
    外の内角を有し、該プリズムは、45°より小さいその
    一方の内角が45°より大きい他方のプリズムの内角に
    隣接するように配置される請求項7記載のスキャナ。
  10. 【請求項10】 前記傾斜手段が、各面を前記入射ビー
    ムに対して非直角関係で有する前記ミラーを含む請求項
    7記載のスキャナ。
  11. 【請求項11】 前記ミラー面が前記回転軸に対して直
    角の面に関して鋭角で傾斜している請求項10記載のス
    キャナ。
  12. 【請求項12】 前記体部が、一方に前記入射ビームが
    入射する対向側面を有する立方体であり、前記ミラーが
    前記対向側面の他方に隣接して配置され、前記対向側面
    の前記他方と前記ミラー間にあって前記鋭角と等しい内
    角を有する透明な楔形状部材を設け、該楔は前記対向側
    面の前記他方が配置される前記回転軸に対して直角の面
    を有する請求項11記載のスキャナ。
  13. 【請求項13】 前記入射ビームが前記回転軸と共線関
    係にあり、前記体部に対する前記入射ビーム経路にあっ
    て後置対物型のデフレクタ・システムを提供する収束レ
    ンズを設ける請求項1記載のスキャナ。
  14. 【請求項14】 前記入射ビームが前記回転軸と共線関
    係にあり、前記出力ビーム経路にあって前置対物型のデ
    フレクタ・システムを提供するF−θ走査レンズを設け
    る請求項1記載のスキャナ。
  15. 【請求項15】 前記体部が、立方体を画成するよう接
    触状態にある斜面を有する2つの同じ直角プリズムを含
    み、前記部分反射面が前記斜面にある請求項1記載のス
    キャナ。
  16. 【請求項16】 前記立方体が、前記回転軸により交差
    される、前記斜面と反対側にある第1および第2の面を
    有し、該立方体が、前記回転軸と略々平行な第3および
    第4の面を有し、前記入射ビームは前記第1の面に入射
    し前記出力走査ビームは前記第4の面と交差し、前記第
    2および第3の面の一方は光を反射し他方は吸収する請
    求項15記載のスキャナ。
  17. 【請求項17】 前記立方体は、前記第1、第3および
    第4の面と、前記第2、第3および第4の面とが交差す
    る隅部における平坦部を有する請求項16記載のスキャ
    ナ。
  18. 【請求項18】 前記回転軸の周囲に回転可能でありか
    つ前記入射ビームが入射する入力側面を有するハウジン
    グを更に設け、前記体部が前記部分反射面を有するプレ
    ートであり、該プレートが前記面を前記回転軸に対して
    約45°の角度において前記ハウジングに配置され、前
    記面に面しておりかつ前記出力走査ビームが通過する出
    力ウインドウと、ミラーと、光吸収部材とを有し、該ミ
    ラーと光吸収部材の一方が前記ハウジングの前記プレー
    トの前記入力側面とは反対側に配置され、前記ミラーと
    光吸収部材の他方は前記ハウジングの前記ウインドウか
    ら前記プレートの反対側に配置される請求項1記載のス
    キャナ。
  19. 【請求項19】 筒状壁部とを更に設け、該壁部が前記
    出力ビームに対する開口を有し、前記壁部にあって該開
    口上の出力ウインドウを設ける請求項1記載のスキャ
    ナ。
  20. 【請求項20】 前記ウインドウがこれと一致する透明
    なプラスチック板である請求項19記載のスキャナ。
  21. 【請求項21】 前記プラスチック板が前記ウインドウ
    周囲の壁部に対して熱収縮させられる請求項20記載の
    スキャナ。
  22. 【請求項22】 前記体部がその第1および第2の対向
    面における前記回転軸を横切る立方体であり、前記入射
    ビームが前記対向面の前記第1の面に入射し、前記ミラ
    ーが前記対向面の他の面で前記ハブに接して配置され、
    前記立方体周囲の前記ハブ上の円筒状壁部と、前記立方
    体が前記回転軸と略々平行でその内側で前記壁部に対し
    て結合された隅部を有する請求項19記載のスキャナ。
  23. 【請求項23】 前記体部が立方体であり、前記入射ビ
    ームが入射する側面と反対側の側面に前記立方体が取付
    けられる支持プレートと、該支持プレートを前記ハブに
    対して調整自在に取付ける手段を含む請求項19記載の
    スキャナ。
  24. 【請求項24】 前記体部が取付けられるハブと、該ハ
    ブに結合されて前記体部を囲繞する円筒カップ状の透明
    シェルとを更に設け、該シェルが前記スキャナにおける
    静的および動的に生じるイメージ形成出力を補償するレ
    ンズを画成する請求項1記載のスキャナ。
  25. 【請求項25】 前記体部が前記回転軸と共線関係の円
    筒であり、該円筒が少なくとも1つが前記部分反射面を
    提供する相互に体面した斜面を持つ1対のプリズムによ
    り画成され、前記入射ビームは前記円筒の一端部に入射
    し、光吸収材料が前記一端部と反対側の前記円筒端部の
    付近に配置され、前記ミラーが片側における前記面に体
    面する前記円筒の第1の壁部に設けられて前記ビームを
    面を介して該第1の壁部と反対側の第2の壁部へ逆反射
    し、前記出力ビームと略々直角の方向にパワーを持ち、
    前記入射ビームの経路に配置される円柱レンズを含み、
    該円柱レンズが前記円筒内の前記第1の壁部付近に焦点
    を有する請求項1記載のスキャナ。
  26. 【請求項26】 前記体部はその軸が前記回転軸と共線
    関係いある円筒であり、前記円筒体部が、前記入射ビー
    ムが一方に入射しその他方付近に前記ミラーが配置され
    る対向端部を有し、前記円筒は、一方から前記出力ビー
    ムが射出し他方が光吸収材料を有する対向壁部を持ち、
    該一方の壁部は前記円筒の軸と平行な面内で平坦である
    請求項1記載のスキャナ。
  27. 【請求項27】 前記空間ビーム・スプリッタを提供す
    る手段が、前記面をその上に持ち前記回転軸に対して傾
    斜されたプレートを含む、該面は反射性を呈し前記ミラ
    ーと体面し、該面は前記軸に沿った空の開口と、前記ビ
    ームが前記開口を通り前記ミラーから反射すると発散
    し、かつ前記反射面により出力ビームとして反射するよ
    うに前記開口付近に前記入射ビームを収束するレンズと
    を有する請求項3記載のスキャナ。
  28. 【請求項28】 前記プレートを持つ筺体を更に設け、
    前記レンズは、前記出力ビームと反対方向に前記反射面
    から投射される時前記筺体の外側の1点に収束される前
    記ビームに対する虚像を画成するに充分なパワーを有す
    る請求項27記載のスキャナ。
  29. 【請求項29】 前記空間ビーム・スプリッタを提供す
    る手段が、反射性を持ち前記ミラーに向けて入射ビーム
    を反射する前記回転軸により交差された前記面における
    領域を含み、該領域の周囲の前記面の少なくとも一部が
    光学的に透過性であり、前記領域付近に焦点を持つ前記
    入射ビーム経路におけるレンズを含み、該ビームが前記
    領域から前記ミラーに対して反射されかつ該ミラーによ
    り前記面の前記透過部分を介して前記出力ビームとして
    逆反射される請求項3記載のスキャナ。
  30. 【請求項30】 前記ミラーが前記領域を経て前記回転
    軸を横切る光軸の周囲で凹状でありかつパワーを有する
    請求項29記載のスキャナ。
  31. 【請求項31】 前記凹状ミラーがManginミラー
    である請求項30記載のスキャナ。
  32. 【請求項32】 前記出力ビームが通過する前記ミラー
    の光軸に沿って収束するレンズを更に設ける請求項30
    記載のスキャナ。
  33. 【請求項33】 前記光軸に沿って相互に対向するウイ
    ンドウを有する前記体部に対する筺体を更に設け、前記
    ウインドウの一方が前記領域と対面して前記ミラーを含
    み、該ウインドウの他方が前記収束レンズを含む請求項
    32記載のスキャナ。
  34. 【請求項34】 第1の波長の第1の走査ビームと、イ
    メージ形成面を走査してスキャナ・システムの面走査ト
    ラッキング・エラーを表わす信号を生じる時、走査ビー
    ムを追跡する前記第1の波長と異なる第2の波長の第2
    のビームとを生じるスキャナ・システムにおいて、軸心
    の周囲に回転可能でありかつ前記第1の波長の透過ビー
    ムを生じる2色ビーム・スプリッタを有するデフレクタ
    と、透過されたビームを前記第1の走査ビームとして該
    としてビームが前記回転軸を横切って反射される前記ビ
    ーム・スプリッタへ逆反射する透過ビームの経路におけ
    るミラーと、前記第1および第2の波長の組合わせ光を
    前記第2のビームとして前記走査ビームと反対方向に前
    記第2の波長が反射される前記ビーム・スプリッタへ指
    向させる前記第1および第2の波長の光経路における2
    色ビーム結合器と、前記第2のビームからの前記第2の
    波長の光に応答して前記信号を生じる手段とを設けてな
    るスキャナ・システム。
  35. 【請求項35】 前記部分反射面に前記2色ビーム・ス
    プリッタを、また前記ミラーを前記2つのビームの前記
    一方の経路における前記ミラーとして提供する請求項3
    4記載のスキャナを更に設ける請求項34記載の走査シ
    ステム。
  36. 【請求項36】 前記信号提供手段が、前記回転軸を中
    心とする湾曲面を有する第2のミラーと、該湾曲面上の
    クロック・トラックとを含み、前記第2のミラーおける
    光検出器が前記追跡ビームの経路に連続的に配置される
    請求項34記載のスキャナ・システム。
  37. 【請求項37】 前記光検出器に入射する前記第1の波
    長の光を遮断する手段を更に設ける請求項36記載のシ
    ステム。
  38. 【請求項38】 スキャナが内部に配置される平坦フィ
    ールドまたは円筒状イメージ形成面を横切る回転軸の周
    囲に入射する光ビームを走査するスキャナにおいて、前
    記軸の周囲に回転可能でありかつ前記ビームが入射し
    て、第1のビームが反射され第2のビームが透過する2
    つのビームに分割される部分反射面を有する体部を設
    け、該ビームが異なる方向の経路に伸び、該経路の一方
    が前記軸に略々沿っており該経路の他方は前記軸を横切
    り、前記2つのビームの前記一方を前記部分反射面に向
    けて逆反射するミラーを設けてなり、該逆反射ビームは
    前記部分反射面に入射してこれから前記軸を横切る方向
    に出て前記イメージ形成面を走査する出力走査ビームを
    生じるスキャナ。
  39. 【請求項39】 前記第1のビームが前記軸に略々沿っ
    た前記経路に沿って透過され、前記第2のビームが前記
    軸を横切る前記経路に沿って反射され、前記第1および
    第2のビームの前記一方が前記第1のビームである請求
    項8記載のスキャナ。
  40. 【請求項40】 光吸収材料の要素が前記体部に隣接し
    て前記第2のビームの経路内に配置される請求項39記
    載のスキャナ。
  41. 【請求項41】 前記第1のビームが前記軸を横切る前
    記経路に沿って反射され、前記第2のビームが前記軸略
    々に沿った前記経路に沿って透過され、前記第1および
    第2のビームの前記一方が前記第1のビームである請求
    項38記載のスキャナ。
  42. 【請求項42】 光吸収材料の要素が前記体部に隣接し
    て前記第2のビームの経路に配置される請求項41記載
    のスキャナ。
  43. 【請求項43】 平坦なフィールドまたは円筒状のイメ
    ージ形成面を横切る回転軸の周囲に360°以下で入射
    する光ビームを走査するスキャナにおいて、前記軸の周
    囲に回転可能であり、かつ該軸を横切りあるいは該軸に
    略々沿った経路に沿って前記入射ビームを透過あるいは
    反射する空間ビーム・スプリッタを画成する部分反射面
    を有する体部と、該ビームが前記イメージ形成面に向か
    う方向および該軸を横切る方向に反射あるいは透過され
    て前記イメージ形成面を走査する出力走査ビームを生じ
    る前記部分反射面に向けて前記ビームを逆反射する前記
    ビーム経路を横切るミラーとを設けてなるスキャナ。
  44. 【請求項44】 前記面が、それぞれ反射性および透過
    性である第1および第2の部分を有し、該第1の部分が
    前記第2の部分を包囲し、前記入射ビームが前記第2の
    部分に入射し、前記ビームの前記経路が前記軸に略々沿
    っており、前記逆反射ビームの大半が前記第1の部分に
    入射して前記イメージ形成面に向けて反射される請求項
    43記載のスキャナ。
  45. 【請求項45】 前記面が、それぞれ透過性および反射
    性である第1および第2の部分を有し、該第1の部分が
    前記第2の部分を包囲し、前記入射ビームが前記第2の
    部分に入射し、該ビームの前記経路が前記軸を横切り、
    前記逆反射ビームの大半が前記第1の部分に入射してこ
    れを経て前記イメージ形成面に向けて透過される請求項
    43記載のスキャナ。
  46. 【請求項46】 走査受取り面を横切って移動して円偏
    波されてスキャナの回転軸に沿って伝播する入射光ビー
    ムを受取る走査ビームを提供する光ビーム・スキャナに
    おいて、前記軸の周囲で回転可能であり前記円偏波され
    た入射ビームを前記軸を横切る偏波方向を持ち該軸の周
    囲に回転する直線偏波された第1のビームへ変換する手
    段と、前記第1のビームが入射し反射面が前記軸の周囲
    に回転可能な偏光に感応する偏向面を有するビーム偏向
    手段とを設け、前記変換手段が前記走査ビームとして前
    記受取り面に入射する直線偏波されたビームを生じ、前
    記偏波方向および前記偏向面が、スキャナの放射分析処
    理効率を最大化する如き角度関係にある光ビーム・スキ
    ャナ。
  47. 【請求項47】 前記偏波方向が2つの直角に偏向され
    た方向の一方である請求項46記載のスキャナ。
  48. 【請求項48】 前記偏波方向が前記回転軸に対して略
    々直角である請求項47記載のスキャナ。
  49. 【請求項49】 前記円偏波ビームがある波長における
    光エネルギを有し、前記変換手段が前記波長における4
    分の1波長遅延手段である請求項46記載のスキャナ。
  50. 【請求項50】 前記ビーム偏向手段が前記直線偏波さ
    れた第1のビームが通過する進入口を有し、前記遅延手
    段が光軸を持つ波形プレートであり、該プレートが前記
    偏向手段に機械的に結合され前記進入口を横切って配置
    される請求項49記載のスキャナ。
  51. 【請求項51】 前記プレートの光軸が、前記入射ビー
    ムを前記直線偏波ビームへ変換するように前記入射ビー
    ムに対して角度が付される請求項50記載のスキャナ。
  52. 【請求項52】 前記4分の1波長プレートが液晶デバ
    イスである請求項49記載のスキャナ。
  53. 【請求項53】 前記円偏波された入射ビームの経路に
    おける前記回転軸に沿って収束レンズを更に設け、前記
    4分の1波長プレートおよび偏向手段が前記レンズに対
    して後置対物位置関係にあるように、該4分の1波長プ
    レートが前記レンズと前記偏向手段間に配置される請求
    項50記載のスキャナ。
  54. 【請求項54】 前記2つの偏波方向が前記偏向面に対
    するPおよびS偏波方向である請求項48記載のスキャ
    ナ。
  55. 【請求項55】 前記偏向手段が、前記走査ビームを生
    じる約90%以上の放射分析処理効率を持つ前記Pおよ
    びS方向の一方を回折する前記偏光に感応する偏向面を
    提供する格子を持つNPDGデフレクタにより提供され
    る請求項48記載のスキャナ。
  56. 【請求項56】 前記偏向手段が、異なる直角に偏波さ
    れた方向でそれぞれ反射し透過する前記偏光に感応する
    偏向面を有するビーム・スプリッタである請求項46記
    載のスキャナ。
  57. 【請求項57】 前記偏向手段が、前記透過され反射さ
    れた偏波方向の1つが入射して該1つの方向を前記偏波
    感応面へ逆反射して、その偏波を入射光の偏波と直角の
    偏波へ変換するように入射する手段を含み、該逆反射光
    が直線偏波された第1のビームの偏波と直角をなす偏波
    であり、かつ前記偏波に感応する偏向面から反射されあ
    るいはこれに透過させられて前記走査ビームを生じる請
    求項56記載のスキャナ。
  58. 【請求項58】 前記逆反射および変換手段が対向面を
    有する4分の1波長プレートであり、該プレートの一方
    が前記偏波感応面に対面し、他方が該偏波感応面に向け
    て反射する請求項57記載のスキャナ。
  59. 【請求項59】 前記ビーム・スプリッタがそれぞれ前
    面走査面に対面しかつこれと離反する裏面と前面とを有
    し、該ビーム・スプリッタが前面側面と前面直線偏波さ
    れた第1のビームが入射する頂面との間に底部を有し、
    前面4分の1波長プレートが前面底部あるいは裏面のい
    ずれかにあり、底部にある時は前面透過ビームを、また
    裏面にある時は反射ビームを逆反射して変換する請求項
    58記載のスキャナ。
  60. 【請求項60】 前記底部が光吸収材料を有し、前記プ
    レートが裏面にあり、該裏面は前記光吸収材料を自らに
    載置し、該プレートが底部にある 請求項59記載のス
    キャナ。
  61. 【請求項61】 前記偏波に感応する偏向面に対する4
    分の1波長プレートの光軸の角度方位を調整してスキャ
    ナの放射分析処理効率を調整する手段を更に設ける請求
    項50記載のスキャナ。
  62. 【請求項62】 前記入射ビームが前記ビーム偏向手段
    が回転する間静止状態である光源からであり、前記ビー
    ム偏向手段が前記変換手段と空間的に回転する間、前記
    円偏波された入射ビームが空間的に静止するようにする
    請求項46記載のスキャナ。
JP5023990A 1992-02-13 1993-02-12 光ビーム・スキャナおよびこれを使用するシステム Withdrawn JPH0611660A (ja)

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US07/860532 1992-03-30
US07/835160 1992-03-30
US07/860,532 US5223956A (en) 1992-03-30 1992-03-30 Optical beam scanners for imaging applications

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